JPH07263996A - 圧電素子及び圧電部品 - Google Patents

圧電素子及び圧電部品

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JPH07263996A
JPH07263996A JP5632794A JP5632794A JPH07263996A JP H07263996 A JPH07263996 A JP H07263996A JP 5632794 A JP5632794 A JP 5632794A JP 5632794 A JP5632794 A JP 5632794A JP H07263996 A JPH07263996 A JP H07263996A
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泰伸 及川
Masanobu Sugimoto
正信 杉本
Koji Taniwaki
宏治 谷脇
Yasunori Kosaka
康則 匂坂
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Abstract

(57)【要約】 【目的】共振周波数を低下させた場合に、高さを低くし
て、薄型化を図る。 【構成】圧電素体1は、厚みt、幅w及び長さLを有す
る平板状であって、厚みtが幅wよりも大きくなってい
る。一対の振動電極21、22は、幅wと長さLとによ
って構成される2つのwーL面101、102にそれぞ
れ設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、厚みすべりモードの圧
電素子及びこの圧電素子を用いた圧電部品に関する。
【0002】
【従来の技術】発振子や共振子等に利用される圧電部品
を構成する圧電素子として、種々の圧電素子が提案され
ている。このうち、厚みすべりモードを利用した圧電素
子は、例えば実開昭60ー134322号公報、実開平
5ー31343号公報、特開平3ー126311号公報
等で知られている。これらの公知文献に記載された圧電
素子において、圧電素体は厚み、幅及び長さを有する平
板状になっていて、厚みが幅よりも小さくなっており、
一対の振動電極は幅と長さとによって構成される2つの
主面にそれぞれ設けられている。圧電素体は、幅が厚み
の3〜4倍程度、長さが厚みの15倍程度のディメンシ
ョンを有する。
【0003】この圧電素子を用いて圧電部品を構成する
場合、振動電極のある厚み方向の搭載面側が支持基板の
支持面と平行となるように配置する(特開平3ー126
311号公報)か、または、振動電極のある厚み方向の
搭載面側が支持基板の支持面に対して垂直となるように
配置する(実開平5ー31343号公報及び実開昭60
ー134322号公報)構造を採用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】厚みすべりモードの圧
電素子は、共振周波数を定める一つの要素として、圧電
素体の厚みが含まれており、厚みが小さくなると、共振
周波数が高くなり、厚みが大きくなると共振周波数が低
下する。従来の圧電素子は、上述したように、幅が厚み
の3〜4倍程度、長さが厚みの15倍程度のディメンシ
ョンを有するから、従来のディメンション比を保ったま
まで、共振周波数を低下させるため、厚みを増大させる
とすると、厚みの増分に対して、幅が3〜4倍、長さが
15倍程度も大きくなる。この種の圧電素子は、これを
組込んで得られる圧電部品としての最終寸法が制限され
ている。具体的には圧電部品の最終寸法は、製品高さが
1.6mm程度に押えられている。表面実装タイプであ
るQFPタイプ圧電部品では、1.5mm以下の製品高
さも要求されている。従来の圧電素子では、共振周波数
を低くしたとき、この製品寸法の要求を満たし得ないこ
とがある。具体例を挙げると、従来の圧電素子を用いた
場合に実現可能な最小製品高さは、共振周波数3MHz
では1.57mm、共振周波数2.5MHzでは1.6
7mm、共振周波数2MHzでは1.80mm、共振周
波数1.8MHzでは1.88mmであり、実際的な要
求に応えることができない。
【0005】実開平5ー31343号公報及び実開昭6
0ー134322号公報は、振動電極のある厚み方向の
搭載面側が支持基板の支持面に対して垂直となるように
配置する構造を開示しているけれども、共振周波数が低
くなったときの上記問題点を解決する手段は開示してい
ない。
【0006】本発明の課題は、厚み、幅及び長さの新規
なディメンション関係及び新規な振動電極の配置を有す
る圧電素子及び圧電部品を提供することである。
【0007】本発明のもう一つの課題は、共振周波数を
低下させた場合に、高さを低くして薄型化を達成し得る
圧電素子及び圧電部品を提供することである。
【0008】本発明の更にもう一つの課題は、自動組立
時に、方向性を判別し、自動組立時の誤配置を回避し得
る圧電素子及び圧電部品を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題解決のた
め、本発明に係る圧電素子は、一つの圧電素体と、少な
くとも一対の振動電極とを含んでおり、前記圧電素体
は、厚みt、幅w及び長さLを有する平板状であって、
厚みtが幅wよりも大きくなっており、前記一対の振動
電極は、前記幅wと長さLとによって構成される2つの
面にそれぞれ設けられている。
【0010】前記幅w及び前記厚みtは、好ましくは、
(w/t)値が0.8以下であるように選定される。
【0011】次に、本発明に係る圧電部品は、少なくと
も一つの圧電素子と、一つ支持基板とを含んでおり、前
記圧電素子は前述した本発明に係る圧電素子で構成さ
れ、前記支持基板の搭載面上に搭載される。
【0012】好ましい例では、前記圧電素子は、前記厚
みtと前記長さLとによって構成される面の一つが前記
支持基板と対面するように配置される。
【0013】別の好ましい例では、前記支持基板は、少
なくとも2つの導電部を有し、前記導電部が前記圧電素
子の長さに対応した間隔を隔てて前記支持基板の前記搭
載面上に備えられ、その表面にギャップ形成部材を有し
ており、前記圧電素子は、前記ギャップ形成部材の上に
載せられ、前記電極が前記導電部に導電性接着剤または
半田によって接続されている。
【0014】更に好ましくは、前記導電性接着剤または
半田は、前記ギャップ形成部材の表面からの高さdが、
前記圧電素子の幅wに関し、(d/w)≧0.05を満
たす。
【0015】一般的構成として、キャップを有し、キャ
ップが圧電素子を覆い支持基板の搭載面上に接着されて
いる。
【0016】前記キャップは、好ましくは、前記支持基
板の前記搭載面と接着される接着面が第1の面と前記第
2の面とを含んでおり、前記第1の面は前記支持基板の
前記搭載面とほぼ平行状態で対面する面であり、前記第
2の面は前記第1の面に連なり前記第1の面から傾斜す
る面である。
【0017】更に好ましくは、前記第2の面は、前記第
1の面の延長とのなす角θが10度乃至60度である。
【0018】更に好ましくは、前記第2の面の投影幅t
1と、前記接着面の投影幅t2とが(t1/t2)≧
0.3を満たす。
【0019】
【作用】圧電素体は、厚みt、幅w及び長さLを有する
平板状であって、厚みtが幅wよりも大きくなってお
り、一対の振動電極は、幅wと長さLとによって構成さ
れる2つの面(以下wーL面と称する)にそれぞれ設け
られている。前述した従来技術の場合、厚みtが幅wよ
りも小さくなっていたので、本願発明の上記ディメンシ
ョンと振動電極の配置は、従来のそれと全く異なってい
る。
【0020】上記構成の圧電素子は、圧電素体の厚みt
が幅wよりも大きくなっていること、即ち、t≠wであ
るから、自動組立時に、厚みtと幅wの違いから、方向
性を判別することが可能である。このため、自動組立時
の誤配置を回避することができる。
【0021】圧電部品を構成するに当り、厚みtと長さ
Lとによって構成される面(以下tーL面と称する)の
一つが支持基板と対面するように配置することが可能で
あり、これによって、厚みtよりも小さな幅wを、製品
高さ方向にとり、製品高さを小さくすることができる。
【0022】共振周波数を低い値に設定するため、厚み
tを増大させた場合でも、それが製品高さに影響を与え
ない。このため、共振周波数を低下させた場合に、高さ
を低くして薄型化を達成し得る。
【0023】幅w及び厚みtについて、(w/t)値が
0.8以下であるように選定された好ましい例では、圧
電部品として用いた場合に、振動電極と外部導体との導
通不良率を10%以下に押えることができる。また、
(w/t)値が0.8以下であると、自動組立時に厚み
tと幅wの違いを明確に判別することが可能である。こ
のため、自動組立時の誤配置を、より一層確実に回避す
ることができる。
【0024】本発明に係る圧電部品は、上述した圧電素
子と、支持基板とを含み、圧電素子が支持基板の搭載面
上に搭載される。これにより、幅及び長さの新規なディ
メンション関係及び新規な振動電極の配置を有する圧電
素子を有する圧電部品が得られる。また、同時に、共振
周波数を低下させた場合に、高さを低くして薄型化を達
成し得る。
【0025】圧電素子の配置に当り、厚みtと長さLと
によって構成されるtーL面の一つが支持基板と対面す
るように配置した場合は、前述したように、厚みtより
も小さな幅wを、製品高さ方向にとり、製品高さを小さ
くすることができる。共振周波数を低い値に設定するた
め、厚みtを増大させた場合でも、それが製品高さに、
影響を与えない。このため、共振周波数を低下させた場
合に、高さを低くして薄型化を達成し得る。
【0026】支持基板が少なくとも2つの導電部を有
し、導電部が圧電素子の長さに対応した間隔を隔てて支
持基板の搭載面上に備えられており、圧電素子に備えら
れた電極が導電部に導電性接着剤または半田によって接
続されている構造の場合は、支持基板を圧電素子の支持
及び電極取出用として活用できる。
【0027】支持基板が導電部の表面にギャップ形成部
材を有しており、圧電素子がギャップ形成部材の上に載
せられ、電極が導電部に導電性接着剤または半田によっ
て接続されているいる場合は、圧電素子はギャップ形成
部材の厚み分だけ、導電部から浮き上がる。これによ
り、圧電素子が支持基板の搭載面に接触することによる
振動障害を生じることがなくなる。
【0028】前述した導電性接着剤または半田は、好ま
しくは、導電部に設けられたギャップ形成部材の表面か
らの高さdが、圧電素子の幅wに関し、(d/w)≧
0.05を満たすように付着させる。これにより、導通
不良率が1%以下に低下する。
【0029】一般的構成として、キャップを有し、キャ
ップが圧電素子を覆い支持基板の搭載面上に接着されて
いる場合、キャップによって、圧電素子を保護し、信頼
性を向上させることができる。
【0030】キャップの構造として、支持基板の搭載面
と接着される接着面が第1の面と第2の面とを含んでお
り、第1の面は支持基板の搭載面とほぼ平行状態で対面
する面であり、第2の面は第1の面に連なり第1の面か
ら傾斜する面である場合、第1の面を支持基板の搭載面
に密着して接着すると共に、第2の面と支持基板との間
に傾斜に起因する大きな接着剤充填領域を形成し、キャ
ップを支持基板に確実に接着し、キャップによって覆わ
れている圧電素子の収納領域に対し、完全な気密性を与
えることができる。
【0031】第2の面と、第1の面の延長とのなす角θ
が10度乃至60度である場合、気密不良率の発生が著
しく低くなる。具体的には、気密不良率を2%以内に押
えることができる。
【0032】第2の面の投影幅t1と、接着面の投影幅
t2とが(t1/t2)≧0.3を満たす好ましい例で
は、気密不良率の発生が一層抑制される。
【0033】
【実施例】図1は本発明に係る圧電素子の外観斜視図で
ある。本発明に係る圧電素子は、一つの圧電素体1と、
少なくとも一対の振動電極21、22とを含んでいる。
圧電素体1は、厚みt、幅w及び長さLを有する平板状
であって、厚みtが幅wよりも大きくなっており、一対
の振動電極21、22は、幅wと長さLとによって構成
される2つのwーL面101、102にそれぞれ設けら
れている。幅w及び厚みtは、好ましくは、(w/t)
値が0.8以下であるように選定する。
【0034】前述した従来技術の場合、厚みtが幅wよ
りも小さくなっていたので、本願発明の上記ディメンシ
ョン関係及び振動電極21、22の配置は、従来のそれ
と全く異なる新規な構造である。
【0035】また、圧電素体の厚みtが幅wよりも大き
くなっていること、即ち、t≠wであることから、自動
組立時に方向性を判別することが可能である。このた
め、自動組立時の誤配置を回避することができる。特
に、(w/t)値が0.8以下となる好ましい例では、
自動組立時に厚みtと幅wの違いを明確に判別すること
が可能である。このため、自動組立時の誤配置を、より
一層確実に回避することができる。
【0036】また、後で詳説するように、圧電部品を構
成するに当り、厚みtと長さLとによって構成されるt
ーL面103、104の一つが支持基板と対面するよう
に配置することが可能であり、これによって、厚みtよ
りも小さな幅wを、製品高さ方向にとり、製品高さを小
さくすることができる。共振周波数を低い値に設定する
ため、厚みtを増大させた場合でも、それが製品高さ
に、影響を与えない。このため、共振周波数を低下させ
た場合に、高さを低くして薄型化を達成し得る。
【0037】一般的な構成として、少なくとも2つのダ
ミー電極23、24を含み、ダミー電極23、24のそ
れぞれはが一対の振動電極21、22との間にギャップ
g1、g2を有して、振動電極21、22のあるwーL
面101、102のそれ7ぞれに設けられている。
【0038】図2は本発明に係る圧電部品の圧電素子と
支持基板との組合せ構造を示す斜視図、図3はより完全
な圧電部品の構造を示す斜視図である。本発明に係る圧
電部品は、圧電素子Aと、支持基板3とを含んでいる。
圧電素子Aは図1に図示されたものと同じであり、支持
基板3の搭載面上に搭載される。これにより、厚みt、
幅w及び長さLについて、新規なディメンション関係を
有し、かつ、新規な振動電極配置の圧電素子Aを有する
圧電部品が得られる。また、共振周波数を低下させた場
合に、高さを低くして薄型化を達成し得る。
【0039】圧電素子Aの配置に当り、厚みtと長さL
とによって構成されるtーL面103が支持基板3と対
面するように配置されている。このような構造である
と、前述したように、厚みtよりも小さな幅wを、製品
高さ方向にとり、製品高さを小さくすることができる。
共振周波数を低い値に設定するため、厚みtを増大させ
た場合でも、それが製品高さに、影響を与えない。この
ため、共振周波数を低下させた場合に、高さを低くして
薄型化を達成し得る。具体例を下に示す。
【0040】 共振周波数 t w 最小製品高さ (MHz) (mm) (mm) (mm) 4 0.3 〜0.35 0.2〜0.3 1.4 3 0.4 〜0.47 0.2〜0.3 1.4 2.5 0.48〜0.56 0.2〜0.3 1.4 2 0.6 〜0.70 0.2〜0.3 1.4 1.8 0.67〜0.78 0.2〜0.3 1.4 支持基板3は少なくとも2つの導電部41、42を有す
る。導電部41、42は圧電素子Aの長さに対応した間
隔を隔てて支持基板3の搭載面上に備えられている。圧
電素子Aに備えられた電極(振動電極21、22または
ダミー電極23、24)は導電部41、42に導電性接
着剤または半田61、62によって接続されている。こ
の構造により、支持基板3を圧電素子Aの支持及び電極
取出用として活用できる。
【0041】図示の導電部構造は、支持基板3の表面を
横切るように、導電部41、42を間隔を隔てて設ける
と共に、この導電部41、42の上に薄いギャップ形成
部材51、52を付着させた構造となっている。圧電素
子Aはギャップ形成部材51、52の上に配置され、振
動電極21、22及びダミー電極23、24が導電性接
着剤または半田61、62によってギャップ形成部材5
1、52に接合されている。振動電極21、22のみ
で、圧電素子Aを支持基板3に接合した場合には、圧電
素子Aにねじれ応力が発生する。本発明において、圧電
素子Aは、振動電極21、22及びダミー電極23、2
4を備え、厚みtの両側で支持基板3に接合されるの
で、圧電素子Aにねじれ応力が発生することがない。
【0042】圧電素子Aはギャップ形成部材51、52
の厚み分だけ、導電部41、42から浮き上がる。これ
により、圧電素子Aが支持基板3の搭載面に接触するこ
とがないので、接触による振動障害を生じることがな
い。ギャップ形成部材51、52は、導電性を有するこ
とが望ましいが、基本的には上述した作用を確保するこ
とができればよいから、必ずしも導電性を有する必要は
ない。ギャップ形成部材51、52が導電性を有しない
場合、ギャップ形成部材51、52を越えて、振動電極
21、22と導電部41、42とが電気的に導通するよ
うに、導電性接着剤または半田61、62を付着させる
必要がある。
【0043】ここで、幅w及び厚みtを、(w/t)が
0.8以下であるように選定された好ましい例では、上
述の方向識別機能を確保すると共に、振動電極21、2
2と外部導体との導通不良率を10%以下に押えること
ができる。図4は(w/t)と導通不良率との関係を示
す実測データである。図4から明らかなように、(w/
t)が0.8以下になると、導通不良率が10%以下と
著しく小さくなる。
【0044】図5は図3に示した圧電部品の拡大図であ
る。図5を参照して説明するに、前述した導電性接着剤
または半田61、62は、好ましくは、導電部41、4
2の表面に設けられたギャップ形成部材51、52の表
面からの高さdが、圧電素子Aの幅wに関し、(d/
w)≧0.05を満たすように付着させる。これによ
り、導通不良率が1%以下に低下する。図6は(d/
w)と導通不良率との関係についての実測データをグラ
フ化して示す図である。図6に示すように、(d/w)
≧0.05を満たす範囲で、導通不良率が1%以下に低
下する。
【0045】図3に示すように、一般的構成として、キ
ャップ7を有し、キャップ7が圧電素子Aを覆い支持基
板3の搭載面上に接着されている。このような構造であ
ると、キャップ7によって圧電素子Aを保護し、信頼性
を向上させることができる。図7はキャップ7と支持基
板3との結合構造を拡大して示す図である。図示するよ
うに、キャップ7は、支持基板3の搭載面と接着される
接着面が第1の面71と第2の面72とを含んでいる。
第1の面71は支持基板3の搭載面とほぼ平行状態で対
面する面であり、第2の面72は第1の面71に連なり
第1の面71から傾斜する面である。このような構造で
あると、第1の面71を支持基板3の搭載面に密着して
接着すると共に、第2の面72と支持基板3との間に傾
斜に起因する大きな接着剤8の充填領域を形成し、キャ
ップ7を支持基板3に確実に接着し、キャップ7によっ
て覆われている圧電素子Aの収納領域73に対し、完全
な気密性を与えることができる。
【0046】第2の面72と、第1の面71の延長との
なす角θは、10度乃至60度の範囲に選定することが
望ましい。この角度範囲では、気密不良率の発生が著し
く低くなる。具体的には、気密不良率を2%以内に押え
ることができる。図8は角度θと気密不良率との関係を
グラフ化して示す図である。図示するように、第2の面
72と、第1の面71の延長とのなす角θを、10度乃
至60度の範囲に選定することにより、気密不良率を2
%以内に押えることができる。
【0047】更に、第2の面71の投影幅t1と、接着
面の投影幅t2とが(t1/t2)≧0.3を満たすよ
うに設定することが好ましい。この範囲では、気密不良
率の発生が一層抑制される。図9は(t1/t2)と気
密不良率との関係をグラフ化して示す図である。第2の
面72と、第1の面71の延長とのなす角θは30度に
選定してある。図9から明らかなように、(t1/t
2)≧0.3を満たす範囲では、気密不良率は1.5%
以内に低下する。
【0048】図示は省略するが、一つの支持基板に複数
の圧電素子を配列した圧電部品を実現することも可能で
ある。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果が得られる。 (a)厚み、幅及び長さの新規なディメンション関係及
び新規な振動電極の配置を有する圧電素子及び圧電部品
を提供することができる。 (b)共振周波数を低下させた場合に、高さを低くして
薄型化を達成し得る圧電素子及び圧電部品を提供するこ
とができる。 (c)自動組立時に、方向性を判別し、自動組立時の誤
配置を回避し得る圧電素子及び圧電部品を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧電素子の外観斜視図である。
【図2】本発明に係る圧電部品の圧電素子と支持基板と
の組合せ構造を示す斜視図である。
【図3】本発明に係るより完全な圧電部品の構造を示す
斜視図である。
【図4】(w/t)と導通不良率との関係を示す実測デ
ータである。
【図5】図3に示した圧電部品の拡大図である。
【図6】(d/w)と導通不良率との関係についての実
測データをグラフ化して示す図である。
【図7】キャップと支持基板との結合構造を拡大して示
す図である。
【図8】角度θと気密不良率との関係をグラフ化して示
す図である。
【図9】(t1/t2)と気密不良率との関係をグラフ
化して示す図である。
【符号の説明】
1 圧電素体 21、22 振動電極 w 幅 t 厚み 3 支持基板 41、42 導電部 51、52 ギャップ形成部材
フロントページの続き (72)発明者 匂坂 康則 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つの圧電素体と、少なくとも一対の振
    動電極とを含む圧電素子であって、 前記圧電素体は、厚みt、幅w及び長さLを有する平板
    状であって、厚みtが幅wよりも大きくなっており、 前記一対の振動電極は、前記幅wと長さLとによって構
    成される2つの面にそれぞれ設けられている圧電素子。
  2. 【請求項2】 前記幅w及び前記厚みtは(w/t)が
    0.8以下である請求項1に記載の圧電素子。
  3. 【請求項3】 少なくとも一つの圧電素子と、一つの支
    持基板とを含む圧電部品であって、 前記圧電素子は、請求項1または2に記載された何れか
    であり、前記支持基板の搭載面上に搭載されている圧電
    部品。
  4. 【請求項4】 前記圧電素子は、前記厚みtと前記長さ
    Lとによって構成される面の一つが前記支持基板と対面
    するように配置されている請求項3に記載の圧電部品。
  5. 【請求項5】 前記支持基板は、少なくとも2つの導電
    部を有し、前記導電部が前記圧電素子の長さに対応した
    間隔を隔てて前記支持基板の前記搭載面上に備えられ、
    その表面にギャップ形成部材を有しており、 前記圧電素子は、前記ギャップ形成部材の上に載せら
    れ、前記電極が前記導電部に導電性接着剤または半田に
    よって接続されている請求項4に記載の圧電部品。
  6. 【請求項6】 前記導電性接着剤または半田は、前記ギ
    ャップ形成部材の表面からの高さdが、前記圧電素子の
    幅wに関し、(d/w)≧0.05を満たす請求項5に
    記載の圧電部品。
  7. 【請求項7】 キャップを有し、前記キャップは前記圧
    電素子を覆い前記支持基板の前記搭載面上に接着され、
    前記支持基板の前記搭載面と接着される接着面が第1の
    面と前記第2の面とを含んでおり、前記第1の面は前記
    支持基板の前記搭載面とほぼ平行状態で対面する面であ
    り、前記第2の面は前記第1の面に連なり前記第1の面
    から傾斜する面である請求項3に記載の圧電部品。
  8. 【請求項8】 前記第2の面は、前記第1の面の延長と
    のなす角θが10度乃至60度である請求項7に記載の
    圧電部品
  9. 【請求項9】 前記第2の面の投影幅t1と、前記接着
    面の投影幅t2とが(t1/t2)≧0.3を満たす請
    求項8に記載の圧電部品。
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