JPH07263420A - 積層配線のドライエッチング方法およびドライエッチング装置 - Google Patents

積層配線のドライエッチング方法およびドライエッチング装置

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JPH07263420A
JPH07263420A JP5145394A JP5145394A JPH07263420A JP H07263420 A JPH07263420 A JP H07263420A JP 5145394 A JP5145394 A JP 5145394A JP 5145394 A JP5145394 A JP 5145394A JP H07263420 A JPH07263420 A JP H07263420A
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JP
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sulfur
metal layer
etching
substrate
etched
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JP5145394A
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English (en)
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Tetsuji Nagayama
哲治 長山
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 W層上にAl系金属層が形成された、マイグ
レーション耐性に優れた積層配線を、汎用Cl系ガスや
F系ガスを用いて、残渣やパーティクル汚染の発生を伴
わずに異方性エッチングする方法およびエッチング装置
を提供する。 【構成】 エッチングチャンバ内壁の1部にイオウ系材
料24を被着し、このイオウ系材料24をスパッタして
被エッチング基板21上に堆積して側壁保護膜10を形
成する。イオウ系材料24の露出表面積はシャッタ25
で制御する。 【効果】 イオウまたはポリチアジルからなる側壁保護
膜10を利用することにより異方性エッチングできるの
で、パターン側面をラジカルの攻撃から保護でき、サイ
ドエッチングが防止される。また同時にAlFx 系の側
壁変質膜9の形成を防止できる。エッチング終了後は被
エッチング基板を加熱すれば側壁保護膜10は痕跡を残
さず昇華除去できるので、パーティクル汚染の虞れはな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置等に用いる積
層配線のドライエッチング方法およびドライエッチング
装置に関し、更に詳しくは高融点金属層上にAl系金属
層が形成された構造を含む積層配線のドライエッチング
方法およびドライエッチング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】LSI等の半導体装置の集積度が進み、
そのデザインルールがサブハーフミクロンからクォータ
ミクロンのレベルへと微細化されるに伴い、内部配線の
パターン幅も縮小されつつある。従来内部配線材料とし
て、低抵抗のAlやAl系合金が多く用いられてきた
が、かかる配線幅の減少により、エレクトロマイグレー
ションやストレスマイグレーションによる断線が発生
し、デバイス信頼性の上で大きな問題となってきてい
る。
【0003】このような各種マイグレーションの対策の
1つとして、Al−CuやAl−Si−Cuのように、
Cu等の低抵抗金属との合金化や、TiN等のバリアメ
タルとの積層化等の方法が採用されている。また近年で
は、より効果的な配線構造としてW、MoやTa等の高
融点金属やその合金、化合物等、ある程度の導電性を確
保でき、かつ高剛性の配線層をAl系金属層の下層に形
成した積層配線が検討されている。W等の高融点金属
は、Al系金属に比べて著しくエレクトロマイグレーシ
ョン耐性が高いことが例えば第35回応用物理学関係連
合講演会講演予稿集(1988年春季)p642、講演
番号29p−V−9に報告があり、広く知られていると
ころである。ただWは電気抵抗がAlに比して高いので
単層では使いづらいことから、両者を組み合わせ、たと
え低抵抗のAl系金属層が断線しても下層の高融点金属
層の存在により、その冗長効果を利用して配線層全体と
しては断線を回避しうるという考え方に基づいている。
なかでもWを用いる場合は、高融点金属の内では比較的
低抵抗の材料であり、ブランケットCVDによる成膜法
が確立されていることから、今後の高信頼性積層配線構
造として期待されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、W等の
高融点金属層上にAl系金属層を形成した構造を含む積
層配線のパターニングは、異なる複数の材料層に対し共
に異方性加工を施す必要があることから、ドライエッチ
ングプロセスに新たな困難をもたらした。すなわち、エ
ッチング反応生成物であるハロゲン化物の蒸気圧の差に
より、Al系金属層はCl系ガスで、W層はF系ガスに
切り替えてパターニングを行うのであるが、このエッチ
ングガスの切り替えに基づくプロセス上の問題点を図7
(a)〜(d)を参照して説明する。
【0005】まず図7(a)に示すように、半導体基板
(図示せず)上の絶縁層1上にTi密着層2、TiNバ
リアメタル層3、W等の高融点金属層4、Al系金属層
5、反射防止層6をこの順に被着し、パターニング用の
レジストマスク7を形成する。反射防止層6は、高反射
率のAl系金属層5上にレジストマスクをパターニング
する際に、露光光の不規則な反射を防止して制御性のよ
い露光を施すためのものであり、特にAl系金属層5の
表面に段差がある場合に必要である。次にCl系エッチ
ングガスにより、反射防止層6とAl系金属層5をエッ
チングすると、図7(b)に示すようにレジストの分解
生成物CClx を含むAlClx 系の反応生成物がレジ
ストマスク7とパターニングされた反射防止層6、Al
系金属層5の側面に側壁付着膜8となって付着し異方性
エッチングに寄与する。次にエッチングガスをF系ガス
に切り替え、高融点金属層4、バリアメタル層3と密着
層2をエッチングする。このとき、AlClx 系の側壁
付着膜8はフッ素プラズマに曝されることによりハロゲ
ン原子の置換が起こり、図7(c)に示すようにAlF
x 系の側壁変質膜9に変換される。側壁変質膜9はAl
3 を主成分とする物質であるが、このAlF3 は大気
圧下での昇華温度が1294℃であり蒸気圧が極めて小
さく、また酸、アルカリ、水、有機溶媒への溶解度が小
さいので、レジスト剥離液では除去できない。またO2
やO3 でレジストアッシングすると、側壁変質膜9はさ
らにAl2 3 系の物質に変換されてレジストマスク7
を覆うので、レジストアッシングに支障をきたしたり、
あるいはレジストアッシング後も図7(d)に示すよう
にフェンス状の残渣として残留する。特に後者の場合に
は、その形状からラビットイアと呼ばれる場合もある。
【0006】このように、一旦AlFx 系の側壁変質膜
9が形成されると、その除去は困難であり、積層配線上
に形成する層間絶縁膜等のステップカバリッジを悪化
し、デバイス不良の原因となる。また一部剥がれ落ちた
フェンス状残渣は、被エッチング基板やエッチング装置
のパーティクル汚染をも招く結果となる。また強いて除
去するには、スピン洗浄やさらにはスクラブ洗浄等、強
度の機械的・物理的外力を併用したウェットプロセスが
必要であり、デバイスの損傷やプロセスの複雑化、スル
ープットの低下を招く虞れがある。
【0007】AlFx 系の側壁変質膜9の形成を制御す
るには、SiO2 等の無機系材料をマスクとして用い、
マスク材の厚さを減らすことが有効である。これは、無
機系材料にはAlClx が付着しにくいこと、および付
着面積そのものが減少すること等の理由による。しかし
ながら、無機材料系マスクによるプロセスでは、別の問
題が発生する。これを図8(a)〜(c)を参照して説
明する。
【0008】図8(a)は、図7(a)で使用したレジ
ストマスク7に替えて、SiO2 からなる無機材料系マ
スク11を採用した他は図7(a)と同じ層構成である
ので重複する説明は省略する。次に、Cl系ガスにより
Al系金属層5をエッチングするのであるが、レジスト
マスクの場合はレジストの分解生成物CClx を含む側
壁付着膜が形成されるが、無機材料系マスクの場合には
この側壁付着膜は殆ど形成されず側壁保護の効果を期待
できない。このためAl系金属層パターン側面はClラ
ジカル(Cl* )の攻撃を受けて図8(b)に示すよう
なサイドエッチングが入る。
【0009】続けてF系ガスに切り替え、高融点金属層
4をパターニングした状態が図8(c)である。このと
き、高融点金属層4パターンもF* のアタックによりサ
イドエッチングが入る可能性のあることはAl系金属層
5のパターニングの場合と同様である。かかるサイドエ
ッチングによる積層配線構造の細りは、サブハーフミク
ロンのデザインルールの下での半導体装置にあっては、
配線抵抗の増加や信号遅延、マイグレーション耐性やス
テップカバリッジの劣化等を引き起こし、許容できるも
のではない。
【0010】サイドエッチング防止のために、カーボン
を含むガスを添加し、カーボン系のプラズマポリマを堆
積する方法がある。しかしこの場合には、被エッチング
基板やエッチングチャンバのパーティクル汚染の問題が
別に発生する。
【0011】また別のサイドエッチング防止方法とし
て、被エッチング基板を0℃以下に冷却し、ラジカルモ
ードの反応を抑制するいわゆる低温エッチングがある
が、エッチングレートの低下や装置の複雑化の問題があ
る。
【0012】そこで本発明の課題は、高融点金属層上に
Al系金属層が形成された構造を含む微細幅の積層配線
をパターニングするドライエッチング方法において、ア
ンダカットやサイドエッチングの発生のない、異方性に
すぐれたドライエッチング方法を新たに提供することで
ある。
【0013】また本発明の課題は、高融点金属層上にA
l系金属層が形成された構造を含む微細幅の積層配線を
パターニングするドライエッチング方法において、被処
理基板やドライエッチング装置のパーティクル汚染発生
の虞れなく異方性加工するクリーンなドライエッチング
方法を提供することである。
【0014】さらに本発明の課題は、上記エッチングを
実用的なエッチングレートのもとで達成することであ
る。本発明の上記以外の課題は、本願明細書および添付
図面の説明により明らかにされる。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の積層配線のドラ
イエッチング方法は、上述の課題を解決するために発案
したものであり、高融点金属層上にAl系金属層が形成
された構造を含む積層配線をパターニングするドライエ
ッチング方法において、エッチングチャンバ内壁面のす
くなくとも1部にイオウ系材料を被着し、このイオウ系
材料をスパッタして被エッチング基板上にイオウまたは
ポリチアジルを堆積する工程を含むドライエッチング方
法である。
【0016】また本発明の積層配線のドライエッチング
装置は、エッチングチャンバ内壁面の少なくとも1部を
イオウ系材料で被覆し、このイオウ系材料の露出表面積
の可変制御手段としてのシャッタを有してなるエッチン
グ装置である。本明細書中において、エッチングチャン
バ内壁面とは、基板のメカニカルクランパや基板ステー
ジの露出面等をも含むものとする。
【0017】本発明で用いるイオウ系材料としては、イ
オウ、SiS、SiS2 、ポリチアジル等を例示でき
る。これらのイオウ系材料は、高真空雰囲気のエッチン
グチャンバ内壁面の被覆構成材料として本発明の目的を
達成しうる材料である。
【0018】
【作用】本発明の特徴は、エッチングチャンバ内壁面を
被覆するイオウ系材料をスパッタし、イオウまたはポリ
チアジル(SN)n を被エッチング基板上に堆積する工
程をエッチングプロセス中に含むことである。イオウ系
材料を被エッチング基板上に堆積する工程は、エッチン
グとは別の堆積のみの工程であってもよいし、堆積とエ
ッチングの競合反応であってもよい。被エッチング基板
上に堆積するイオウまたはポリチアジルは、イオン入射
の少ない被エッチング層の側面に残留して側壁保護膜を
形成する。イオウまたはポリチアジルの側壁保護膜は、
ラジカルのアタックに対して優れたバリア性を発揮し、
サイドエッチングを防止する。なお、イオウは被エッチ
ング基板を約90℃以下、ポリチアジルにあっては約1
30℃以下に制御すれば被エッチング基板上に堆積する
ことが可能である。
【0019】またイオウまたはポリチアジルの側壁保護
膜は、F* に対しても遮蔽作用を有するので、AlCl
x 系の側壁付着膜がAlFx 系の側壁変質膜に変換され
ることが無くなる。このため、フェンス状残渣によるパ
ーティクル汚染やステップカバリッジの悪化が回避でき
る。
【0020】イオウまたはポリチアジルの側壁保護膜の
堆積量は、積層配線の加工部位により、その必要性に応
じて制御できることが望ましい。このためにエッチング
チャンバ内壁面を被覆するイオウ系材料の露出表面積を
制御しうるシャッタをエッチング装置に設けるのであ
る。
【0021】被エッチング基板上に堆積したイオウまた
はポリチアジルは、エッチング終了後は被エッチング基
板を加熱すれば痕跡や汚染を残さず昇華除去することが
できる。昇華温度は、イオウで約90℃以上、ポリチア
ジルで約130℃以上である。基板加熱による昇華の他
に、O2 やO3 ガスを用いたアッシングにより酸化除去
する方法を採ってもよい。
【0022】本発明のエッチング方法によれば、側壁保
護膜はエッチング装置内壁面からのスパッタにより気相
中から供給されるので、マスクのパターン密度の疎密に
依存しない均一性の良好な異方性エッチングが可能であ
る。
【0023】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例につき添付図面
を参照しながら説明する。
【0024】実施例1 本実施例は、W層上にAl−1%Si合金層が形成され
た構造を含む積層配線のエッチングを、基板バイアス印
加型ECRプラズマエッチング装置を用いて行った例で
あり、まず本発明装置の特徴部分を図4を参照して説明
する。
【0025】図4は基板バイアス印加型ECRプラズマ
エッチング装置の概略断面図である。まず、2.45G
Hzのマイクロ波電源マグネトロン28に印加して発生
したマイクロ波を、マイクロ波導波管27を経て石英ベ
ルジャ26内に導入する。図示しないガス導入管から導
入するエッチングガスは、石英ベルジャ26外周に配設
したコイル30により発生した0.0875Tの磁界と
の相互作用によりECR放電を起こし、石英ベルジャ2
6内にECRプラズマを生成する。21は被エッチング
基板、17は基板ステージである。以上は従来の基板バ
イアス印加型ECRプラズマエッチング装置と同じ構成
である。
【0026】本装置の特徴は、石英ベルジャ26の内壁
面の1部をイオウ系材料24で被覆し、イオウ系材料2
4の露出表面積を制御するシャッタ25を設けたことで
ある。また本装置の特徴は表面をイオウ系材料で被覆し
たウェハクランパ23にある。ただしウェハの保持を静
電チャック等で行う場合は、ウェハクランパ23は不要
である。この場合は基板ステージ22の露出面をイオウ
系材料で被覆してもよい。
【0027】イオウ系材料24の具体例としては、イオ
ウ、硫化シリコン(SiS、SiS 2 )ポリチアジル
〔(SN)n 〕等が挙げられる。これらイオウ系材料2
4は、CVD、蒸着、スパッタリング、溶射等で薄膜状
に形成するか、板状に成形加工あるいは切り出した板状
体を貼着して使用すればよい。イオウ系材料24は、石
英ベルジャ26内壁面に連続的に周回して配設する必要
はなく、不連続に設けてもよい。本実施例では、溶射に
よりイオウを石英ベルジャ26の内壁面およびウェハク
ランパ23の表面に500μmの厚さに形成したものを
用いた。他の被着法として、CS2 等の溶媒に溶解し、
この溶液を塗布して形成してもよい。
【0028】イオウ系材料24の露出表面積を制御する
シャッタ25は、石英ベルジャ内壁面と微少間隙を保っ
た円筒面形状に形成し、図示しない駆動機構により上下
方向すなわち図面の矢印方向に昇降可能に配設する。同
図においてシャッタ25を下端に移動すればシャッタ開
度は100%となりイオウ系材料はそのすべての表面が
露出する。またシャッタ25を上端に移動すればシャッ
タ開度は0%となりイオウ系材料はそのすべての表面が
遮蔽される。シャッタ開度は、100%と0%の間の任
意の開度で固定しイオウ系材料の露出面積を制御でき
る。なおシャッタ25は、エッチャントであるラジカル
を消費せず、また汚染を招くことのないステンレス鋼、
アルミナ被覆のアルミニウム等で形成しする。
【0029】この基板バイアス印加型ECRプラズマエ
ッチング装置により、W層上にAl−1%Si合金層が
形成された構造を含む積層配線のエッチングをレジスト
マスクを用いて行った例を、図1(a)〜(d)を参照
して説明する。なお図1では、従来例の説明に用いた図
6と同様の部分には同一の参照番号を付与するものとす
る。
【0030】まず図1(a)に示すように、Si等の半
導体基板(図示せず)上にSiO2等の絶縁膜1を形成
する。次にTiからなる密着層2、TiNからなるバリ
アメタル層3、ブランケットCVDによるWからなる高
融点金属層4、スパッタリングによるAl−1%Siか
らなるAl系金属層5、TiONからなる反射防止層6
をこの順に形成する。バリアメタル層形成後、不活性雰
囲気中で例えば650℃で60秒程度のRTAを施し、
バリア性を向上してもよい。なお、絶縁膜2には図示し
ないが接続孔が開口され、半導体基板に形成された不純
物拡散領域とコンタクトする多層配線構造であってもよ
い。またSi等の半導体基板は、Al合金や多結晶Si
等からなる下層配線層であってもよい。各層の厚さは、
一例として密着層2が30nm、バリアメタル層3が7
0nm、高融点金属層4が200nm、Al系金属層5
が500nmそして反射防止層6が35nmである。
【0031】つぎに、一例としてネガ型3成分系化学増
幅型フォトレジストであるシプレー社製SAL−601
とKrFエキシマレーザリソグラフィによる0.35μ
m幅のレジストマスク7を形成する。この段階まで形成
した図1(a)に示すサンプルを被エッチング基板とす
る。
【0032】この被エッチング基板を、前述の基板バイ
アス印加型ECRプラズマエッチング装置により、一例
として下記エッチング条件によりまずTiONからなる
反射防止層6とAl系金属層5をエッチングする。 BCl3 30 sccm Cl2 70 sccm ガス圧力 1.33 Pa マイクロ波パワー 1200 W(2.45GHz) RFバイアスパワー 50 W(2.0MHz) 基板温度 20 ℃ シャッタ開度 0 % 本エッチング過程では、Cl* によるラジカル反応がC
+ 、BClx + 等のイオンにアシストされる形でエッ
チングは異方的に進む。また同時に、パターニングされ
た反射防止層6とAl系金属層5、レジストマスク7の
側面には図1(b)に示すようにレジストの分解生成物
CClx を含むAlClx 系の側壁付着膜8が付着形成
され、異方性エッチングの一助として寄与する。本エッ
チング過程は異方性の高いプロセスであるので、シャッ
タ開度は0%としておく。ただし、絶縁膜1に段差が形
成されている場合には数十%以上のオーバーエッチング
を施す場合があるので、早期に形成されたAl系金属層
5パターン部分を保護する必要がある。この場合にはシ
ャッタ開度を適宜に設定し、イオウの側壁保護膜を併用
してもよい。
【0033】次に被エッチング基板上にイオウ系材料を
堆積する工程に移る。一例として希ガスによる放電を下
記条件により施す。 He 50 sccm ガス圧力 1.33 Pa マイクロ波パワー 1200 W(2.45GHz) RFバイアスパワー 0 W 基板温度 20 ℃ シャッタ開度 100 % 本処理過程では、He+ が石英ベルジャ26の内壁面に
被着されたイオウからなるイオウ系材料24およびウェ
ハクランパ23表面に形成されたイオウをスパッタし、
イオウを被エッチング基板21上に堆積して側壁保護膜
10を図1(c)に示すようにコンフォーマルに形成す
る。なおイオウは高融点金属層4の露出表面にも堆積す
るが、図1(c)では図示を省略する。本工程により、
AlCl x 系の側壁付着膜8は次工程で用いるF系ガス
との接触から遮蔽される。
【0034】続けて下記条件により高融点金属層4、バ
リアメタル層3及び密着層2を連続的にエッチングす
る。 SF6 50 sccm He 50 sccm ガス圧力 1.33 Pa マイクロ波パワー 1200 W(2.45GHz) RFバイアスパワー 50 W(2.0MHz) 基板温度 20 ℃ シャッタ開度 50 % 本エッチング過程では、F* によるラジカル反応がSF
x + を主体とするイオンにアシストされる形でエッチン
グが進む。同時に50%のシャッタ開度に制御された石
英ベルジャ26の内壁面およびウェハクランパ23表面
に形成されたイオウからスパッタアウトされたイオウが
高融点金属層4パターンの側面に堆積し、F* のアタッ
クから高融点金属層4パターンを保護する。シャッタ開
度が制御されているので、イオウが過度に堆積してエッ
チングレートが低下することはない。また、AlClx
系の側壁付着膜8がF* に接触してAlF* に変換され
ることがない。
【0035】この結果、図1(d)に示すように高融点
金属層4、バリアメタル層3および密着層2ともに異方
性よくパターニングされた。イオウの側壁保護膜10は
エッチングレート終了後、被エッチング基板を90℃以
上に加熱すれば痕跡を残さず昇華除去可能であり何ら汚
染を残すことはない。レジストマスク7およびAlCl
x 系の側壁付着膜8はO2 やO3 によるアッシンッグで
除去し、積層配線のパターニングを完了する。イオウの
側壁保護膜10はアッシング時に同時に除去してもよ
い。
【0036】本実施例によれば、レジストマスクを用い
た積層配線のパターニングにおいて、AlFx 系のフェ
ンス状残渣が残ることがなく、パーティクル汚染やステ
ップカバリッジの問題が解決できる。積層配線の異方性
形状もサイドエッチングのない優れたものである。高融
点金属層のエッチング時にはイオウの堆積はシャッタ開
度の制御により必要以上に起こることがないので、エッ
チングレートの低下がない。また被エッチング基板温度
を20℃に設定したことも実用的なエッチングレートの
確保に寄与する。この被エッチング基板温度は、例えば
0℃以下に設定すれば、イオウ系材料の堆積を増強し、
側壁保護効果を高めることもできる。
【0037】実施例2 本実施例は、実施例1と同じ被エッチング基板を、IC
P(Inductively Coupled Pla
sma)エッチング装置でパターニングした例である。
まず本発明装置の特徴部分を図5を参照して説明する。
【0038】図5はICPエッチング装置の概略断面図
である。石英等誘電体材料で構成されるチャンバ側壁外
周に多重に巻回した誘導結合コイル32により、ICP
電源18のパワーをチャンバ内に供給し、高密度プラズ
マを発生する。被エッチング基板21を載置する基板ス
テージ22には、RFバイアス電源29により基板バイ
アスを印加する。30はエッチングチャンバ内壁面を構
成する上部接地電極であり、ヒータ31により温度制御
が可能である。以上は、従来のICPエッチング装置と
同じ構成である。なお図5においては、エッチングチャ
ンバ底板、エッチングガス導入管等細部は図示を省略す
る。本装置構造によれば、大型のマルチターン誘導結合
コイル32により、大電力でのプラズマ励起が可能であ
る。
【0039】本装置の特徴は、上部接地電極30のチャ
ンバ内壁面およびウェハクランパ23の表面にポリチア
ジルからなるイオウ系材料24により被覆されている点
である。ポリチアジルは、有機溶媒に溶解した溶液を5
00μmの厚さに塗布した。また本装置の特徴は、上部
接地電極30のチャンバ内壁面を被覆するイオウ系材料
24の露出表面積を制御するシャッタ25を有する点で
ある。シャッタ25は、イオウ系材料24表面と微少間
隙を保ちつつ図示しない駆動機構により図面の矢印方向
に移動可能に配設する。このようなシャッタ移動機構
は、一例としてレンズの絞り羽根に見られるように、複
数枚の羽根を摺動自在に組み合わせる機構を採用すれば
容易に構成できるが、この他にも種々の方式を用いてよ
い。図4では、シャッタ25をチャンバ中央よりに移動
すればシャッタ開度0%、外周よりに移動すればシャッ
タ開度100%となり、イオウ系材料24の全表面が露
出する。
【0040】このICPエッチング装置により、W層上
にAl−1%Si合金層が形成された構造を含む積層配
線のエッチングを行った例を、再び図1前半の図1
(a)〜(b)と、図2(a)〜(c)を参照して説明
する。まず、実施例1で用いたものと同じ図1(a)に
示す被エッチング基板を一例として下記条件により反射
防止層6とAl系金属層5をパターニングする。 BCl3 25 sccm Cl2 55 sccm ガス圧力 0.5 Pa ICP電源パワー 2500 W(2.0MHz) RFバイアスパワー 50 W(1.8MHz) 基板温度 20 ℃ シャッタ開度 0 % この結果、図1(b)に示すように反射防止層6とAl
系金属層5は異方性よくエッチングされ、パターン側面
にはレジストマスクの分解生成物CClx を含むAlC
x 系の側壁付着膜8が形成される。
【0041】本実施例ではこの段階でレジストマスク7
をアッシング除去する。このアッシングでは同時に側壁
付着膜8も除去される。なおこの段階以後は図2(a)
〜(c)を参照して説明することとする。
【0042】つぎに被エッチング基板上にイオウ系材料
を堆積する工程に移る。一例として希ガスによる放電を
下記条件により施す。 He 50 sccm ガス圧力 0.5 Pa マイクロ波パワー 2500 W(2.OMHz) RFバイアスパワー 0 W 基板温度 20 ℃ シャッタ開度 100 % 本処理過程では、He+ が上部接地電極30のチャンバ
内壁面およびウェハクランパ16表面に形成されたポリ
チアジルからなるイオウ系材料24をスパッタし、ポリ
チアジルを被エッチング基板上に堆積して側壁保護膜1
0を図2(a)に示すようにコンフォーマルに形成す
る。イオウは高融点金属層4の露出表面にも堆積する
が、図2(a)では図示を省略する。
【0043】次にエッチング条件を一例として下記のよ
うに切り替え、高融点金属層4、バリアメタル層3およ
び密着層2を順次パターニングする。 SF6 30 sccm Ar 50 sccm ガス圧力 0.5 Pa ICP電源パワー 2500 W(2.0MHz) RFバイアスパワー 40 W(1.8MHz) 基板温度 20 ℃ シャッタ開度 50 % 本エッチング過程では上部接地電極30のチャンバ内壁
面およびウェハクランパ16表面に形成されたポリチア
ジルがスパッタされ、ポリチアジルを被エッチング基板
上に堆積して側壁保護膜10を図2(b)に示すように
形成しつつエッチングが進行する。本エッチング過程は
反射防止層6およびAl系金属層5をエッチングマスク
としているため、従来ならば高融点金属層4パターンに
サイドエッチングが入るところであるが、ポリチアジル
の側壁付着膜10の効果により、高融点金属層4は異方
性よくパターニングされる。またシャッタ開度を50%
としているので、過度のポリチアジルの堆積によるエッ
チングレートの低下はない。
【0044】エッチング終了後、被エッチング基板を1
30℃以上に加熱してポリチアジルからなる側壁保護膜
10を昇華除去して図1(c)に示すように積層配線を
完成する。図1(c)では反射防止層6は引き続き残存
しているが、この段階ではスパッタアウトして消失して
いる場合もある。この場合も、露出するAl系金属層5
パターンがエッチングマスクとして機能するので支障は
ない。完成した積層配線にはポリチアジルの痕跡や汚染
は見られない。
【0045】本実施例では図2(a)に示す段階でイオ
ウ系材料を堆積する工程を入れているが、このプロセス
を省略してもよい。これは、レジストマスク7および側
壁付着膜8がすでにアッシング除去されているので、A
lClx 系の側壁付着膜8をF* から遮蔽する必要がな
いからである。
【0046】本実施例によれば、ICPエッチング装置
の特徴である高真空度下での高密度プラズマによるプロ
セスを施すことができる。このため本質的に高異方性、
低ダメージ、高エッチングレートが達成され。本装置に
よれば、これらの効果に加えて強固なポリチアジルから
なる側壁保護膜10の効果により、サイドエッチング防
止の効果はより完璧なものとなる。このため、基板バイ
アスをより低下することが可能となるので、下地スパッ
タによる再付着や下地ダメージの低減の効果が得られ
る。これは絶縁膜1が段差を有しオーバーエッチング率
が大きい被エッチング基板の場合に特に有効である。
【0047】実施例3 本実施例は無機材料系マスクを使用し、積層配線をヘリ
コン波プラズマエッチング装置によりイオウを堆積しな
がらエッチングした例である。まず本実施例で用いるエ
ッチング装置を図6を参照して説明する。
【0048】図6は本発明のヘリコン波プラズマエッチ
ング装置の概略断面図である。ヘリコン波電源37によ
りヘリコン波アンテナ36に電力を供給して発生する電
場と、ソレノイドコイル30により形成される磁場との
相互作用により、ベルジャ35内にホイスラー波(ヘリ
コン波)を発生し、図示ざるエッチングガス導入孔から
供給する反応ガスの高密度プラズマを生成する。34は
プロセスチャンバ33外周に配設したマルチポール磁石
であり、高密度プラズマをプロセスチャンバ33内に閉
じ込める磁界を発生する。被エッチング基板21を載置
する基板ステージ22には基板バイアス電源29より基
板バイアスを必要に応じ供給する。以上の構成は従来の
ヘリコン波プラズマエッチング装置と同じである。
【0049】本装置の特徴部分はプロセスチャンバ33
内壁面上部にイオウ系材料としてSiS2 をプラズマ溶
射により500μmの厚さに被着形成してあることであ
る。また本装置の特徴部分は、このイオウ系材料被覆と
微少間隙を保ちつつ移動可能なシャッタ25を配設した
点にある。シャッタ25は、図示しない駆動機構により
図の矢印方向に進退可能であり、プロセスチャンバ33
の中央よりに移動すればシャッタ開度0%、外周よりに
移動すればシャッタ開度100%となり、イオウ系材料
の全表面が露出する。
【0050】本ヘリコン波プラズマエッチング装置によ
り、高融点金属層上にAl系金属層が積層された構造を
含む積層配線のパターニングを、無機材料系マスクによ
り行った例を図3(a)〜(c)を参照して説明する。
【0051】まず図3(a)に示すように図示しない基
板上に絶縁膜1、密着層2、バリアメタル層3、高融点
金属層4、Al系金属層5および反射防止層6をこの順
に順次形成する。各層の材料および厚さは実施例1の場
合と同じである。次に、例えばプラズマCVDによりS
iO2 を堆積し、これを一例としてネガ型3成分系化学
増幅型レジストであるシプレー社製SAL−601とK
rFエキシマレーザリソグラフィによる0.35μm幅
のレジストマスクによりパターニングし、無機材料系マ
スク11を形成する。無機材料系マスク11の厚さは、
例えば150μmである。ここまで形成した試料を本実
施例での被エッチング基板とする。
【0052】上記被エッチング基板を図6に示すヘリコ
ン波プラズマエッチング装置の基板ステージ22上にセ
ッティングし、一例として下記条件により反射防止層6
とAl系金属層5をパターニングする。 BCl3 30 sccm Cl2 70 sccm ガス圧力 0.1 Pa ヘリコン波電源パワー 2000 W(13.56MH
z) RFバイアスパワー 50 W(2.0MHz) 基板温度 20 ℃ シャッタ開度 0 % 本エッチング過程では、Cl* によるラジカル反応がC
+ 、BClx + 等のイオンにアシストされる形でエッ
チングは異方的に進む。また同時に、パターニングされ
た反射防止層6とAl系金属層5、無機材料系マスク7
の側面にはAlClx 系の側壁付着膜が付着形成される
が、その付着量は少ないので図3(b)では図示を省略
する。本エッチング過程は異方性の高いプロセスである
ので、シャッタ開度は0%としておく。ただし、絶縁膜
1に段差が形成されている場合には数十%以上のオーバ
ーエッチングを施す場合があるので、早期に形成された
Al系金属層5パターン部分を保護する必要がある。こ
の場合にはシャッタ開度を適宜に設定し、イオウの側壁
保護膜を併用してもよい。
【0053】続けて高融点金属層4、バリアメタル層3
および密着層2を一例として下記エッチング条件により
パターニングする。 SF6 20 sccm ガス圧力 0.1 Pa ヘリコン波電源パワー 2000 W(13.56MH
z) RFバイアスパワー 50 W(2.0MHz) 基板温度 20 ℃ シャッタ開度 100 % 本エッチング過程ではチャンバ内壁上部に被着形成した
SiS2 がスパッタアウトされ、イオウが被エッチング
基板上に堆積し図3(c)に示すように側壁保護膜10
を形成するので、エッチングは異方性よく進行し、サイ
ドエッチングが生じる虞れはない。なお、スパッタアウ
トされたSiS2 の構成成分のうち、Siは気相中でF
* と反応しSiFx となり反応系外に除去される。前述
したCl系ガスを用いる前段のプロセスの場合、シャッ
タ25を開ければスパッタアウトされたSiS2 の構成
成分のうち、SiはSiClx となり反応系外に除去さ
れ、被エッチング基板上にイオウが堆積することは言う
までもない。下層のバリアメタル層3、密着層2も同様
にTiのフッ化物としてスパッタ除去される。また被エ
ッチング基板温度を20℃に設定しているので、ポリチ
アジルは効率よく被エッチング基板上に堆積し、またこ
の温度ではエッチングレートも実用上充分な値が得られ
る。
【0054】エッチング終了後、被エッチング基板を9
0℃以上に加熱することにより、イオウからなる側壁保
護膜10は昇華除去され図3(d)に示すように0.3
5μm幅の積層配線が完成する。無機材料系マスク1
1、反射防止層6ともに別途除去してもよいし、このま
ま残して層間絶縁膜の1部として使用してもよい。
【0055】本実施例によれば、ヘリコン波プラズマエ
ッチング装置の特徴である高真空度下での高密度プラズ
マによるプロセスを施すことができる。このため本質的
に高異方性、低ダメージ、高エッチングレートが達成さ
れる。本装置によればこれらの効果に加えて、イオウ系
材料の側壁保護膜を利用できるので、従来のエッチング
条件では大きくサイドエッチングが入る無機材料系マス
クを用いても、積層配線の良好な異方性加工が達成され
る。またレジストマスクの分解生成物に基づくパーティ
クルレベルの悪化の虞れがない。
【0056】以上、本発明を3例の実施例をもって説明
したが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるもので
はない。
【0057】高融点金属層4としてブランケットCVD
によるWを例示したが、Ta、Mo等他の高融点金属や
その合金、シリサイド等を用いてもよい。Al系金属層
6として、Al−Siを例示したが、Al−Si−Cu
合金、Al−Cu合金や純Alを用いてもよい。
【0058】無機材料系マスクとして、SiO2 を用い
たが、Si3 4 、SiON、SiC、Al2 3 等他
の材料を単層または積層して適宜使用してよい。光学的
条件を満たせば、下地の反射防止層と兼用してもよい。
【0059】反射防止層としてTiONを例示したが、
露光波長等の条件を選ぶことによりa−Si、Si
2 、Si3 4 、SiON、SiCあるいは有機系材
料等を適宜選択して用いてもよい。反射防止層は必要が
なければ省略してよい。バリアメタル層としてもTiN
を用いたが、TiON、TiW、TiSix 等を用いて
もよい。バリアメタル層と密着層は、必要が無ければ使
用しなくてもよい。
【0060】エッチングガス系についても実施例にあげ
た例に限定されるものではない。例えば、Al系金属層
のエッチングガスとしてBCl3 とCl2 の混合ガスを
用いたが、CCl4 、SiCl4 等他の汎用Cl系ガス
を用いてよい。高融点金属層のエッチングガスとしてS
6 を用いたが、NF3 等他の汎用F系ガスを使用して
もよい。Br系ガス、I系ガス、O系ガス、CO系ガ
ス、N系ガスや希ガス等を適宜添加すれば、選択比向上
や残渣防止に効果がある場合もある。
【0061】エッチング装置は基板バイアス印加型EC
Rプラズマエッチング装置、ICPエッチング装置、ヘ
リコン波プラズマエッチング装置を用いたが、平行平板
型RIE装置、マグネトロンRIE装置、TCP(Tr
ansformer Coupled Plasma)
エッチング装置等特に形式を問わない。これらのエッチ
ング装置のチャンバ内壁に適宜イオウ系材料を被着形成
し、イオウ系材料の露出表面積を制御しうるシャッタを
開閉自在に配置すれば本発明の趣旨が達成できるのであ
る。ロードロック室、基板加熱室、アッシンング室等で
構成された多室連続処理システムを用いればスループッ
トの向上が期待できる。
【0062】その他、イオウ系材料の被着方法、シャッ
タの開閉方式等、上記実施例に限定されず各種方法の採
用ガス可能である。
【0063】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によればW等高融点金属層上にAl系金属層が形成され
た構造を含む積層配線をパターニングするドライエッチ
ング方法において、イオウまたはポリチアジルの側壁保
護膜を形成しながらエッチングすることにより、次の効
果を得られる。
【0064】イオウまたはポリチアジルの側壁保護膜
は、Cl* 、F* 等のラジカルアタックや、イオン入射
に対し強固な保護作用を有するので、積層配線パターン
にサイドエッチングが入ることがない。このため、パタ
ーン変換差のない良好な異方性エッチングが達成でき
る。これは、とりわけ無機材料系マスクを使用する場合
に大きなメリットとなる。
【0065】イオウまたはポリチアジルの側壁保護膜の
高いガスバリア性により、積層配線のパターニングに不
可欠なエッチングガスの切り替えに基づくAlFx 系の
フェンス状残渣の発生が防止できる。このため、基板や
エッチングチャンバ内のパーティクル汚染を防止でき
る。また上層に形成する層間絶縁膜等のステップカバリ
ッジの低下を防ぐことができる。
【0066】イオウまたはポリチアジルの側壁保護膜
は、エッチング終了後被エッチング基板をイオウでは約
90℃以上、ポリチアジルでは約130℃以上に加熱す
れば基板汚染を残さず昇華除去できるので、カーボン系
の側壁保護膜に比してパーティクル汚染は少ない。
【0067】本発明のエッチング方法は、基板を0℃以
下の低温に冷却してラジカル反応を抑制する方法を採ら
ないので、実用的なエッチングレートを確保した上で上
記効果を達成できる。
【0068】次に、本発明のドライエッチング装置によ
れば、エッチングチャンバ内壁面の1部にイオウ系材料
を被着し、このイオウ系材料の露出表面積を可変しうる
シャッタを設けたことにより、被エッチング基板上に必
要に応じ最適な量のイオウ系材料を堆積することが可能
となる。しかも、エッチングガスとしては、汎用のF系
ガス、Cl系ガスを用いることが可能であることも実プ
ロセス上効果が大きい。また側壁付着膜の形成をレジス
トマスクの分解生成物に依存しないので、レジストマス
クのパターン密度に左右されない均一性の高い側壁保護
効果が得られる。
【0069】以上の効果により、低抵抗でしかもエレク
トロマイグレーションやストレスマイグレーション等各
種マイグレーション耐性に優れた低抵抗の信頼性に富ん
だ積層配線のドライエッチング装置およびドライエッチ
ング方法が確立され、その実用化が可能となる。本発明
による積層配線のドライエッチング方法は、特に0.5
μm以下の微細な配線幅を有する半導体装置の内部配線
に用いて効力を発揮するものであり、本発明が奏する効
果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層配線のドライエッチング方法の実
施例1における工程を示す概略断面図であり、(a)は
下地絶縁膜上に密着層、バリアメタル層、高融点金属
層、Al系金属層、反射防止層およびレジストマスクを
順次形成した状態、(b)は反射防止層とAl系金属層
をパターニングした状態、(c)は側壁保護膜を形成し
た状態、(d)は高融点金属層、バリアメタル層および
密着層を側壁保護膜を形成しつつパターニングした状態
である。
【図2】本発明の積層配線のドライエッチング方法の実
施例2における工程を示す概略断面図であり、(a)は
反射防止層およびAl系金属層をパターニング後レジス
トマスクを除去しさらに側壁保護膜を形成した状態、
(b)は引き続き高融点金属層、バリアメタル層および
密着層を側壁保護膜を形成しつつパターニングした状
態、(c)は側壁保護膜を昇華除去して積層配線が完成
した状態である。
【図3】本発明の積層配線のドライエッチング方法の実
施例3における工程を示す概略断面図であり、(a)は
下地絶縁膜上に密着層、バリアメタル層、高融点金属
層、Al系金属層、反射防止層および無機材料系マスク
を順次形成した状態、(b)は反射防止層とAl系金属
層をパターニングした状態、(c)は側壁保護膜を形成
しつつ高融点金属層、バリアメタル層および密着層をパ
ターニングした状態、(d)は側壁保護膜を昇華除去し
て積層配線が完成した状態である。
【図4】本発明の実施例1で用いるドライエッチング装
置を示す概略断面図である。
【図5】本発明の実施例2で用いるドライエッチング装
置を示す概略断面図である。
【図6】本発明の実施例3で用いるドライエッチング装
置を示す概略断面図である。
【図7】従来の積層配線のドライエッチング方法におけ
る工程上の問題点を示す概略断面図であり、(a)は下
地絶縁膜上に密着層、バリアメタル層、高融点金属層、
Al系金属層、反射防止層およびレジストマスクを順次
形成した状態、(b)は反射防止層とAl系金属層をパ
ターニングして側壁付着膜が形成された状態、(c)は
高融点金属層、バリアメタル層および密着層をパターニ
ングして側壁変質膜が形成された状態、(d)はレジス
トマスクを除去した後にフェンス状残渣が残留した状態
である。
【図8】従来の積層配線のドライエッチング方法におけ
る工程上の別の問題点を示す概略断面図であり、(a)
は下地絶縁膜上に密着層、バリアメタル層、高融点金属
層、Al系金属層、反射防止層および無機材料系マスク
を順次形成した状態、(b)は反射防止層とAl系金属
層をパターニングしてサイドエッチングが発生した状
態、(c)は引き続き高融点金属層をパターニングした
状態である。
【符号の説明】
1 絶縁膜 2 密着層 3 バリアメタル層 4 高融点金属層 5 Al系金属層 6 反射防止層 7 レジストマスク 8 側壁付着膜 9 側壁変質膜 10 側壁保護膜 11 無機材料系マスク 21 被エッチング基板 22 基板ステージ 23 ウェハクランパ 24 イオウ系材料 25 シャッタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/3213 H01L 21/302 F 21/88 R D

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高融点金属層上にAl系金属層が形成さ
    れた構造を含む積層配線をパターニングするドライエッ
    チング方法において、 エッチングチャンバ内壁面の少なくとも1部にイオウ系
    材料を被着し、該イオウ系材料をスパッタして被エッチ
    ング基板上にイオウ、ポリチアジルから選ばれる少なく
    とも1種を堆積する工程を含むことを特徴とする、積層
    配線のドライエッチング方法。
  2. 【請求項2】 イオウ系材料は、イオウ、SiS、Si
    2 、ポリチアジルからなる群から選ばれる少なくとも
    1種であることを特徴とする、請求項1記載のドライエ
    ッチング方法。
  3. 【請求項3】 エッチング終了後、被エッチング基板を
    90℃以上に加熱し、イオウを昇華除去することを特徴
    とする、請求項1記載のドライエッチング方法。
  4. 【請求項4】 エッチング終了後、被エッチング基板を
    130℃以上に加熱し、ポリチアジルを昇華除去するこ
    とを特徴とする、請求項1記載のドライエッチング方
    法。
  5. 【請求項5】 積層配線のパターン幅は、0.5μm以
    下であることを特徴とする、請求項1記載のドライエッ
    チング方法。
  6. 【請求項6】 高融点金属層上にAl系金属層が形成さ
    れた構造を含む積層配線をパターニングするためのドラ
    イエッチング装置であって、 エッチングチャンバ内壁面の少なくとも1部にイオウ系
    材料を被着し、該イオウ系材料の露出表面積の可変制御
    手段としてのシャッタを具備してなることを特徴とする
    ドライエッチング装置。
  7. 【請求項7】 イオウ系材料は、イオウ、SiS、Si
    2 、ポリチアジルからなる群から選ばれる少なくとも
    1種であることを特徴とする、請求項6記載のドライエ
    ッチング装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100399443B1 (ko) * 2001-06-28 2003-09-29 주식회사 하이닉스반도체 금속 배선 형성 방법
WO2020027152A1 (ja) * 2018-07-30 2020-02-06 東京エレクトロン株式会社 基板を処理する方法、処理装置、および、処理システム

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