JPH0726197B2 - 薄膜形成方法及びその装置 - Google Patents

薄膜形成方法及びその装置

Info

Publication number
JPH0726197B2
JPH0726197B2 JP25633184A JP25633184A JPH0726197B2 JP H0726197 B2 JPH0726197 B2 JP H0726197B2 JP 25633184 A JP25633184 A JP 25633184A JP 25633184 A JP25633184 A JP 25633184A JP H0726197 B2 JPH0726197 B2 JP H0726197B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
thin film
ions
energy
film forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP25633184A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61133376A (ja
Inventor
泰雄 鈴木
靖典 安東
潔 緒方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Electric Co Ltd filed Critical Nissin Electric Co Ltd
Priority to JP25633184A priority Critical patent/JPH0726197B2/ja
Publication of JPS61133376A publication Critical patent/JPS61133376A/ja
Publication of JPH0726197B2 publication Critical patent/JPH0726197B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、真空中で試料に対して蒸発物質を蒸着させ
ると共に当該試料に対してイオンを照射する薄膜形成方
法及びその装置に関する。
〔従来の技術〕
第3図は、従来の薄膜形成方法に用いられる装置を示す
概略図である。固定したホルダ2に試料4を取り付け、
真空中において、下方の蒸発源6より蒸発物質(例えば
Ti(チタン))を試料4に蒸着させ、片やイオン源8よ
り試料4に所定のエネルギーのイオン(例えばN+(窒素
イオン))を蒸着と交互に又は同時に照射して、試料4
の表面に薄膜を形成している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上述のような薄膜形成方法においては、試料と蒸着物と
の界面を強固にするためにはイオンのエネルギーは高い
方が(例えば40KeV程度が)良いけれども、逆に、薄膜
の厚みを増す(デポジロットする)ためにはイオンのエ
ネルギーは低い方が(例えば1KeV程度が)良いという矛
盾がある。その理由は、イオンのエネルギーが高いと試
料と蒸発物質とイオンとのミキシング層が厚く形成され
て界面が強固になるからであり、イオンのエネルギーが
低いとスパッタリングが小さくなって蒸発物質の削れが
少なくなり、かつ試料表面に目的とする元素組成比の薄
膜が形成されるからである。もしエネルギーが高いと、
表面ではなく表層(表面より少し深さ方向に入った所)
にイオンが注入され、そこに化合物が形成される。
従ってこの発明は、上記矛盾を解決することができる薄
膜形成方法及びその装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明の薄膜形成方法は、試料に蒸発物質を蒸着させ
る第1の工程と、第1の工程の後に試料に相対的に高エ
ネルギーのイオンを照射する第2の工程と、第2の工程
の後に試料に蒸発物質を蒸着させる第3の工程と、第3
の工程の後に試料に相対的に低エネルギーのイオンを照
射する第4の工程とを備え、しかも第3の工程と第4の
工程の組を複数回繰り返すことを特徴とする。
又、この発明の薄膜形成装置は、複数の試料を外側に取
り付けて回転する回転ホルダと、第1の方向から回転ホ
ルダ上の試料に順次蒸発物質を蒸着させる蒸発源と、第
2の方向から回転ホルダ上の試料に順次、相対的に高エ
ネルギーのイオンを照射する高エネルギーイオン源と、
第3の方向から回転ホルダ上の試料に順次、相対的に低
エネルギーのイオンを照射する低エネルギーイオン源と
を備えることを特徴とする。
〔作用〕
この薄膜形成方法においては、第1の工程で試料の表面
に蒸着物質が蒸着され、第2の工程で試料と蒸着物質と
イオンとのミキシング層が厚く形成されて試料と蒸着物
質との界面が強固になり、第3の工程でその上に蒸着物
質が蒸着され、第4の工程で試料表面に目的とする元素
組成の薄膜が形成され、しかもこの第3の工程と第4の
工程の組が複数回繰り返されるので、目的とする元素組
成比の薄膜が厚く形成される。
又この薄膜形成装置においては、回転ホルダ上の各々の
試料に対して、蒸着物質の蒸着と、高エネルギーのイオ
ン照射と、低エネルギーのイオン照射とを交互にしかも
連続して行うことができるので、回転ホルダ上の各試料
に対して上記薄膜形成方法の処理を施すことができ、そ
の結果、試料表面に、試料と蒸着物との界面が強固でし
かも目的とする元素組成比の薄膜を、短時間に能率良く
形成することができる。
〔実施例〕
第1図は、この発明の薄膜形成装置の一実施例を記す概
略図である。回転ホルダ10は、例えば四角形をしてお
り、その外側の4面にはそれぞれ試料4a、4b、4c、4dが
取り付けられており、例えば図の矢印Rの方向に回転か
る。又回転ホルダ10は冷却機構(図示省略)を備えてお
り、これによって試料4a、4b、4c、4dを冷却する。回転
ホルダ10の下方には蒸発源6が設けられており、これに
よって下方から試料4a、4b、4c、4dに順次蒸発物質が蒸
着させる。又回転ホルダ10の上方には例えば高エネルギ
ーイオン源8Aが設けられており、これによって上方から
試料4a、4b、4c、4dに順次、相対的に高エネルギーのイ
オンを照射する。更に回転ホルダ10の側方には例えば低
エネルギーイオン源8Bが設けられており、これによって
側方から試料4a、4b、4c、4dに順次、相対的に低エネル
ギーのイオンを照射する。高エネルギーイオン源8Aより
引出されるイオンのエネルギーは例えば40KeV程度であ
り、低エネルギーイオン源8Bより引出されるイオンのエ
ネルギーは例えば1KeV程度である。
この発明において、イオン源として高エネルギーイオン
源8Aと低エネルギーイオン源8Bの2種類を設けるのは次
の理由による。即ち、1台のイオン源の電圧制御領域に
は限界があり、せいぜい10〜100%(例えば4〜40KV)
程度である。この理由は、引出し電圧が小さ過ぎたり大
き過ぎたりすると、イオンビームの発散が大きくなり引
出し部の電極等に当たる割合が多くなりビーム量が大幅
に減少するからである。又、そのようなことがなくても
ビーム量は電圧に比例するので、単に電圧を下げるだけ
ではビーム量(即ち照射量)が電圧に比例して減り、照
射に時間がかかってしまう。そこでこの発明は、高エネ
ルギーイオン8Aと低エネルギーイオン源8Bとを設けて薄
膜形成の能率を上げている。
次に第2図を参照しながら、第1図の装置を用いて薄膜
形成を行う方法を説明する。ただし第2図において薄膜
部分は拡大して示してある。
まず、高エネルギーイオン源8Aで試料(例えば試料
4a)をクリーニングする(第2図の工程(a))。ただ
し、この工程は省略してもよい。
次に、回転ホルダ10を回転させて蒸発源6で試料4a
に300Å程度蒸発物を蒸着させる(第2図の工程
(b))。これによって試料4aの表面に薄膜F1が形成さ
れる。
次に、回転ホルダ10を回転させて高エネルギーイオ
ン源8Aで40KeV程度のイオンを試料4aに照射する(第2
図の工程(c))。これによって試料4aの表面付近に、
試料と蒸着物質とイオンとのミキシング層Mが厚く形成
されて試料と蒸着物質との界面が強固にされる。尚、第
2図の工程(c)を示す図における点線は試料の元の表
面を示す。
次に、回転ホルダ10を回転させて蒸発源6で試料4a
に適当な厚みだけ蒸発物質を蒸着させる(第2図の工程
(d))。これによって薄膜F1の上に薄膜F2を形成す
る。
次に、回転ホルダ10を回転させる低エネルギーイオ
ン源8Bで1KeV程度のイオンを試料4aに照射する(第2図
の工程(e))。これによって試料4aの表面に目的とす
る元素組成の薄膜F2が形成される。
更に、回転ホルダ10を連続回転させ、蒸発源6と低
エネルギーイオン源8とを連続的に運転し、試料4aに対
して蒸着と低エネルギーのイオン照射とを交互に適当な
回数だけ繰り返す。この時高エネルギーイオン源8Aは休
止している。
以上のようにこの発明においては、試料に初期薄膜を形
成する際には蒸発源6及び高エネルギーイオン源8Aを併
用し、これによってミキシング層を形成して試料と薄膜
との界面を強固にしている。そしてその後試料に薄膜を
形成してその厚みを増していく際には蒸発源6と低エネ
ルギーイオン源8Bとを併用し、蒸着と低エネルギーイオ
ン照射とを複数回ずつ繰り返す。この場合、薄膜形成は
低エネルギーで行うので、試料の温度上昇を低く抑える
ことができ、又試料の表面に目的とする元素組成比(例
えば蒸発物をTi、イオンをN+とした場合に形成されるTi
NのTiとNとの比)の薄膜を厚く形成することができ
る。これは、照射イオンのエネルギーを低エネルギーに
しており、同イオンの膜中での投影飛程(注入深さ)は
小さいので、直前の蒸着工程で形成した薄い膜中にイオ
ンをうまく分布させて目的とする元素組成比の薄膜を形
成し、かつこのような蒸着工程と低エネルギーイオン照
射工程とを複数回繰り返すので、上記のような目的する
元素組成比の薄膜を厚く形成することができるからであ
る。仮に、この場合に高エネルギーのイオン照射を用い
ると、イオンの飛程が、直前の蒸着工程で形成した薄膜
の膜厚よりも大きくなり、イオンは直前の蒸着工程で形
成した薄膜を通り抜けてそれよりも深く注入されてしま
うので、薄膜の表面はイオンの不足した、かつ薄膜の奥
の方はイオンの過剰な組成比となり、所望の元素組成比
の薄膜を厚く形成することは困難である。また、スパッ
タについて言えば、薄膜形成時の照射イオンのエネルギ
ーは低エネルギーなので、同イオンによって蒸着物質を
スパッタさせて蒸着物質を削り取る割合が高エネルギー
イオンの場合に比べて低減される。このことも所望の元
素組成比の薄膜を厚く形成することに寄与する。
更に、第1図に示した装置では、ホルダ10に試料を複数
個取り付け、かつホルダ10を回転させているので、複数
の試料に対して高エネルギーによるイオン照射と低エネ
ルギーによるイオン照射とを交互にしかも連続して行う
ことができる。従って薄膜形成の能率が非常に良い。し
かもホルダ10に冷却機構を設けると、試料はイオンや蒸
発物質にさらされていない時に冷却され、高温になるこ
とによって試料の物性が変化することが防止される。
〔発明の効果〕
以上説明したようにこの発明の薄膜形成方法によれば、
蒸着と合わせて高エネルギーのイオン照射と低エネルギ
ーのイオン照射の両方を実現でき、これによって試料と
蒸着物との界面を強固にし、かつ試料表面に目的とする
元素組成比の薄膜を厚く形成することができる。
又この発明の薄膜形成装置によれば、高エネルギーイオ
ン源と低エネルギーイオン源の2種類を設けており、し
かも回転ホルダに複数の試料を取り付けているので、回
転ホルダ上の各試料に対して上記薄膜形成方法の処理を
施すことができ、その結果、試料表面に、試料と蒸着物
との界面が強固でしかも目的とする元素組成比の薄膜
を、短時間に能率良く形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の薄膜形成装置の一実施例を示す概
略図である。第2図は、この発明の薄膜形成方法の一実
施例を示す工程図である。第3図は、従来の薄膜形成方
法に用いられる装置を示す概略図である。 4a、4b、4c、4d……試料、6……蒸発源、8A……高エネ
ルギーイオン源、8B……低エネルギーイオン源、10……
回転ホルダ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空中で試料に対して蒸発物質を蒸着さ
    せ、かつ当該試料に対してイオンを照射する薄膜形成方
    法において、 試料に蒸発物質を蒸着させる第1の工程と、 第1の工程の後に試料に相対的に高エネルギーのイオン
    を照射する第2の工程と、 第2の工程の後に試料に蒸発物質を蒸着させる第3の工
    程と、 第3の工程の後に試料に相対的に低エネルギーのイオン
    を照射する第4の工程とを備え、しかも第3の工程と第
    4の工程の組を複数回繰り返すことを特徴とする薄膜形
    成方法。
  2. 【請求項2】真空中で試料に対して蒸発物質を蒸着させ
    る蒸発源と、当該試料に対してイオンを照射するイオン
    源とを備える薄膜形成装置において、 複数の試料を外側に取り付けて回転する回転ホルダと、 第1の方向から回転ホルダ上の試料に順次蒸発物質を蒸
    着させる蒸発源と、 第2の方向から回転ホルダ上の試料に順次、相対的に高
    エネルギーのイオンを照射する高エネルギーイオン源
    と、 第3の方向から回転ホルダ上の試料に順次、相対的に低
    エネルギーのイオンを照射する低エネルギーイオン源と
    を備えることを特徴とする薄膜形成装置。
JP25633184A 1984-12-03 1984-12-03 薄膜形成方法及びその装置 Expired - Fee Related JPH0726197B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25633184A JPH0726197B2 (ja) 1984-12-03 1984-12-03 薄膜形成方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25633184A JPH0726197B2 (ja) 1984-12-03 1984-12-03 薄膜形成方法及びその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61133376A JPS61133376A (ja) 1986-06-20
JPH0726197B2 true JPH0726197B2 (ja) 1995-03-22

Family

ID=17291185

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25633184A Expired - Fee Related JPH0726197B2 (ja) 1984-12-03 1984-12-03 薄膜形成方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0726197B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61217571A (ja) * 1985-03-25 1986-09-27 Hitachi Ltd 薄膜形成装置
JPH0819518B2 (ja) * 1986-06-02 1996-02-28 株式会社シンクロン 薄膜形成方法および装置
JPS63100179A (ja) * 1986-10-16 1988-05-02 Nissin Electric Co Ltd 膜形成装置
JPH01132033A (ja) * 1987-11-17 1989-05-24 Hitachi Ltd イオン源及び薄膜形成装置
JPH02159362A (ja) * 1988-12-13 1990-06-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 薄膜製造方法および装置
KR101052036B1 (ko) 2006-05-27 2011-07-26 한국수력원자력 주식회사 고온 내 부식성 향상을 위한 세라믹 코팅 및 이온빔 믹싱장치 및 이를 이용한 박막의 계면을 개질하는 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61133376A (ja) 1986-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0726197B2 (ja) 薄膜形成方法及びその装置
DE4106579A1 (de) Verfahren und vorrichtung zur vakuumverdampfung
JP2562283B2 (ja) 生体用インプラント部品およびその製造方法
JPH02163366A (ja) 鉄又は、鋼材料表面へのクロム層形成方法
DE3874165T2 (de) Verfahren zur herstellung einer diamantschicht.
JPH0236673B2 (ja)
JPH0759751B2 (ja) 薄膜の製作方法
JP2603919B2 (ja) 立方晶系窒化ホウ素の結晶粒を含む窒化ホウ素膜の作製方法
JPH0372154B2 (ja)
JPH06145979A (ja) 膜形成装置
JPS61201772A (ja) 薄膜形成方法および装置
JPH02254159A (ja) イオンプレーティングによる薄膜形成方法
JP2589938Y2 (ja) イオンビームスパッタ装置
JPH05166727A (ja) 化合物薄膜の製造方法
JP2600092B2 (ja) 金属系材料の表面改質方法
JPH01275746A (ja) ダイヤモンドに対して金属炭化物層を被着する方法
JPH01294861A (ja) イオンビームミキシング法
JPS6091625A (ja) 薄膜の形成方法
JP2603933B2 (ja) 化合物薄膜の形成方法
JPH0448870B2 (ja)
JPH05295522A (ja) 薄膜形成方法
JPH01319673A (ja) レーザビームスパッタ法
JPH07292460A (ja) 表面処理法
JPS63255918A (ja) X線露光用マスクとその製造方法
JPH01212751A (ja) 窒化アルミニウム透明膜の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees