JPH0726178U - シャープペンシル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のシャープペンシルは、芯を繰り出すた
めのノック時に筆記が中断するという問題がある。本考
案は筆記を中断せずに芯を繰り出せて連続筆記が可能と
なる斬新なシャープペンシルの提供を目的とする。 【構成】 チャックケース５の内部に収容されてその外
面部とチャックケース５に形成したテーパ状内面部６と
の間にボール４を介在させ且つチャックスプリング７に
より後方へ付勢されたチャック１を備えると共に、その
チャック１の前方に、芯８の戻りを止める芯保持体１６
を備えて軸方向に摺動自在な芯ガイド管１２をその先端
部が軸より突出する状態に配して、その芯ガイド管１２
を上記のチャックスプリング７よりバネ力の強い繰出ス
プリング１４によって前方へ付勢したことを特徴とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はシャープペンシルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の一般的なシャープペンシルは、筆記時に芯が摩耗した場合に、軸の後端 から突出したノック体をノックして芯を繰り出すように構成されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記の従来例は、芯を繰り出すためのノック時に筆記が中断するという問題が ある。本考案は筆記を中断せずに芯を繰り出せて連続筆記が可能となる斬新なシ ャープペンシルの提供を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案のシャープペンシルは、チャックケース５ の内部に収容されてその外面部とチャックケース５に形成したテーパ状内面部６ との間にボール４を介在させ且つチャックスプリング７により後方へ付勢された チャック１を備えると共に、そのチャック１の前方に、芯８の戻りを止める芯保 持体１６を備えて軸方向に摺動自在な芯ガイド管１２をその先端部が軸より突出 する状態に配して、その芯ガイド管１２を上記のチャックスプリング７よりバネ 力の強い繰出スプリング１４によって前方へ付勢したことを特徴とするものであ る。

【０００５】

【作用】

筆記により芯８が摩耗していくと、それと同時に芯ガイド管１２の先端が紙面 に押されて軸の内部に没入していく。このとき、繰出スプリング１４は圧縮され る。芯ガイド管１２の先端を紙面から離すと、繰出スプリング１４の力で芯ガイ ド管１２が前方へ復帰する。このとき、チャック１が芯８を把持しているが、チ ャック１を後方へ付勢しているチャックスプリング７よりも繰出スプリング１４ の力が強く、且つ、ボール４の作用によりチャック１の摩擦が小さくて動きやす いので、チャック１は前方へ容易に引き出されて開き芯８を解放する。従って、 芯ガイド管１２と共に前進する芯保持体１６によって芯８が前方へ運ばれて繰り 出される。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づき説明する。まず、符号１がチャックで あり、このチャック１は前端から所要距離後方まで割りによって二つに分割され ていて、その前端部が芯把持部２となっており、その芯把持部２の外面部には凹 部３を設けて、同凹部３にボール４を嵌入させている。次に、符号５はチャック １を内部に収容するチャックケースであり、このチャックケース５は前端部にテ ーパ状内面部６を有して、上記のボール４をこのテーパ状内面部６に接触させて いる。チャック１はチャックケース５との間に介在させたチャックスプリング７ によって後方へ付勢され、そのためボール４がテーパ状内面部６の奥の方へ移動 するので、チャック１の芯把持部２が締め付けられて芯８を固定するようになっ ている。この場合の芯固定力は筆圧よりも大きく、筆記中の芯８の後退を阻止す る。チャック１の後方には芯ケース９が配され、芯ケース９はノックスプリング １０によって後方へ付勢されている。更に芯ケース９の後方には軸１１の後端か ら突出するノック体（図示せず）が接続されていて、ノック体を前方へノックす ると、芯ケース９が前進してチャック１の後端に当接して前方へ押すのでチャッ ク１が前進する。チャック１は前進するとボール４による締め付けが弱まり、チ ャック１は自らの弾性により開き芯８を解放する。チャック１の前方には芯ガイ ド管１２が口金１３に対し軸方向に摺動自在な状態で配されている。この芯ガイ ド管１２は繰出スプリング１４により前方へ付勢されていて、その先端パイプ部 １５を口金１３から突出させている。その繰出スプリング１４は上記のチャック スプリング７よりもバネ力の強いものが使用されている。又、芯ガイド管１２の 中心部には、ゴム製で摩擦による芯固定力を有して、チャック１による芯８の引 き戻しを防止する芯保持体１６を取付けている。チャック１を後方へ付勢してい るチャックスプリング７に抗してチャック１を前進させるのは比較的弱い力で可 能であり、芯保持体１６の芯固定力は、チャック１から芯８を前方へ引き出す場 合に要する力よりも大きくなっている。

【０００７】 図１は筆記により芯８が摩耗して、それと共に芯ガイド管１２が後退した状態 を示している。ある程度、芯ガイド管１２が後退した状態で芯ガイド管１２の先 端パイプ部１５の先端を紙面から離すと、芯ガイド管１２は繰出スプリング１４ の力で前進し、このとき上記のようにチャックスプリング７よりも繰出スプリン グ１４の方がバネ力が強いので、芯８を把持したチャック１が前方へ引きずられ て、ある程度前進すると、芯把持部２が開いて芯８を解放することになり、芯保 持体１６によってチャック１から芯８が前方へ引き出される。芯保持体１６は芯 ８を固定したまま芯ガイド管１２と共に前進して図２の状態に至り、芯ガイド管 １２の前進量だけ芯８が繰り出されることになる。従って、ノック体をノックす ることなく筆記時に芯８を繰り出せるので、筆記を中断することなく、連続的に 筆記が可能である。

【０００８】

【考案の効果】

本考案のシャープペンシルは上記の通りであり、筆記時に芯が摩耗しても、筆 記を中断することなく芯を繰り出すことができて連続筆記を可能とする効果があ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】芯が摩耗した状態を示す要部断面図である。

【図２】芯が繰り出された状態を示す要部断面図であ
る。

【符号の説明】 １ チャック ２ 芯把持部 ３ 凹部 ４ ボール ５ チャックケース ６ テーパ状内面部 ７ チャックスプリング ８ 芯 ９ 芯ケース １０ ノックスプリング １１ 軸 １２ 芯ガイド管 １３ 口金 １４ 繰出スプリング １５ 先端パイプ部 １６ 芯保持体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 チャックケース５の内部に収容されてそ
   の外面部とチャックケース５に形成したテーパ状内面部
   ６との間にボール４を介在させ且つチャックスプリング
   ７により後方へ付勢されたチャック１を備えると共に、
   そのチャック１の前方に、芯８の戻りを止める芯保持体
   １６を備えて軸方向に摺動自在な芯ガイド管１２をその
   先端部が軸より突出する状態に配して、その芯ガイド管
   １２を上記のチャックスプリング７よりバネ力の強い繰
   出スプリング１４によって前方へ付勢したことを特徴と
   するシャープペンシル。