JPH0726092A - 耐熱性樹脂組成物 - Google Patents

耐熱性樹脂組成物

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JPH0726092A
JPH0726092A JP17055293A JP17055293A JPH0726092A JP H0726092 A JPH0726092 A JP H0726092A JP 17055293 A JP17055293 A JP 17055293A JP 17055293 A JP17055293 A JP 17055293A JP H0726092 A JPH0726092 A JP H0726092A
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JP
Japan
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maleimide
monomer unit
weight
copolymer
resin composition
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Application number
JP17055293A
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English (en)
Inventor
Kazuchika Fujioka
和親 藤岡
Kazuhide Kuroda
一秀 黒田
Kimio Uda
公男 宇田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐熱性、耐衝撃性、外観などの諸物性に優れた
樹脂組成物を提供する。 【構成】芳香族ビニル系単量体単位(A)、マレイミド
系単量体単位(B)およびシアン化ビニル系単量体単位
(C)の特定量を必須としてなる共重合体(1)と
(A)および(B)の特定量を必須としてなる共重合体
(2)並びにABS樹脂からなる樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、特定の組成範囲から
なる2種のマレイミド系共重合体とABS樹脂からなる
成形性、耐熱性、耐衝撃性に優れた樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ABS樹脂は物性的にバランスがよく、
また成形加工性にも優れているため、成形材料として広
く用いられている。
【0003】また、マレイミド系共重合体は、熱可塑性
樹脂に配合して耐熱性等の諸性質を改善するための材料
として有用であることが知られている。例えば芳香族ビ
ニル系単量体単位とシアン化ビニル系単量体単位にさら
にマレイミド系単量体単位とからなる三元系マレイミド
系共重合体をABS樹脂に配合することによって得られ
る耐熱性樹脂組成物(米国特許3,652,723)がある。また
芳香族ビニル系単量体単位とマレイミド系単量体単位と
からなる共重合体がAS樹脂との相溶性に優れているこ
とから、これら2種類の樹脂をABS樹脂に配合してな
る組成物(特開昭63−159458)も提案されている。一
方、より高いレベルの耐熱性をもった樹脂組成物が要求
されるようになり、マレイミド系共重合体中のマレイミ
ド系単量体の含有量を多くしたり、マレイミド系共重合
体をABS樹脂に多量に配合することが必要となってき
た。しかし、従来方法にこのような処法を適用すると、
耐衝撃性や成形性のバランスが低下したり着色しやすく
なるなどの問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点を
解決するものであり、その目的は耐熱性、成形性、耐衝
撃性、外観などの諸物性に優れた耐熱性樹脂組成物を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成し得た本
発明は、芳香族ビニル系単量体単位(A)35〜80重
量%、マレイミド系単量体単位(B)10〜35重量
%、シアン化ビニル系単量体単位(C)10〜30重量
%および他のこれら単量体と共重合可能な単量体単位
(D)0〜25重量%で構成されるマレイミド系共重合
体(1)、芳香族ビニル系単量体単位(A)35〜60
重量%、マレイミド系単量体単位(B)40〜65重量
%および他のこれら単量体と共重合可能な単量体単位
(E)0〜25重量%で構成されるマレイミド系共重合
体(2)並びにABS樹脂(3)からなる樹脂組成物で
ある。また、マレイミド系共重合体(1)および(2)
の合計量を組成物中10〜90重量%で且つ共重合体
(1):共重合体(2)の割合を10:90〜50:5
0としABS樹脂(3)を組成物中10〜90重量%と
なるように配合する事により、耐熱性、成形性、耐衝撃
性に代表される機械的特性のバランスや耐溶剤性に特に
優れ、熱による着色の少ない樹脂組成物が得られる。
【0006】
【作用】マレイミド系共重合体(1)または(2)構造
中の芳香族ビニル系単量体単位(A)としては、
【0007】
【化1】
【0008】で表される化合物であり、たとえば、スチ
レン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−
メチルスチレン(o−、m−、p−メチルスチレンをビ
ニルトルエンとも言う)、1,3−ジメチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、p−第3
級ブチルスチレンなどのアルキルスチレン;α−メチル
スチレン、α−エチルスチレン、α−メチル−p−メチ
ルスチレン;ビニルナフタレン;o−クロロスチレン、
m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、2,4−ジ
ブロモスチレンなどのハロゲン化スチレン;2−メチル
−4−クロロスチレンなどのハロゲン化アルキルスチレ
ン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を
使用することができる。生産性および物性のバランスの
点からは、特に、スチレンおよびα−メチルスチレンか
ら選ばれる少なくとも1つを用いるのが望ましい。な
お、芳香族ビニル系単量体を用いずに脂肪族ビニル系単
量体を用いると、単量体の反応性が低く、また得られた
共重合体の耐熱性が低く、かつ吸湿性が大きい。
【0009】マレイミド系共重合体(1)または(2)
構造中のマレイミド系単量体単位(B)としては、
【0010】
【化2】
【0011】で表される化合物であり、たとえば、マレ
イミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミ
ド、N−プロピルマレイミド、N−イソプロピルマレイ
ミド、N−ブチルマレイミド、N−イソブチルマレイミ
ド、N−ターシャリブチルマレイミド、N−シクロヘキ
シルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−クロル
フェニルマレイミド、N−メチルフェニルマレイミド、
N−ブロモフェニルマレイミド、N−ナフチルマレイミ
ド、N−ラウリルマレイミド、2−ヒドロキシエチルマ
レイミド、N−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−メ
トキシフェニルマレイミド、N−カルボキシフェニルマ
レイミド、N−ニトロフェニルマレイミド等を挙げるこ
とができ、これらのうちの1種または2種以上を使用す
ることができる。特に、フェニルマレイミドおよびシク
ロヘキシルマレイミドの一方または両方を用いるのが、
入手しやすいとともに耐熱性に優れた共重合体が得られ
るので好ましい。
【0012】マレイミド系共重合体(1)構造中のシア
ン化ビニル系単量体単位(C)としては、アクリロニト
リル、メタクリロニトニル、エタクリロニトリル、フェ
ニルアクリロニトリル等が挙げられる。
【0013】この発明では、必要に応じて、マレイミド
系共重合体(1)構造中に他のこれら単量体と共重合可
能な単量体単位(D)を含む事ができる。このような単
量体単位(D)は、耐衝撃性、耐溶剤性、相溶性を向上
させるという目的で使用され、たとえばシクロアルキル
基およびベンジル基を含む、炭素数1〜18のアルキル
基を有する(メタ)アクリル酸エステル(たとえば、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イ
ソブチル、(メタ)アクリル酸ターシャリブチル、(メ
タ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸イソアミ
ル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸
2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メ
タ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸シクロヘ
キシル、(メタ)アクリル酸ベンジル等);(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロ
キシプロピル、ポリエチレングリコール(メタ)アクリ
レート;エチレン、プロピレン、イソブチレン、ジイソ
ブチレン等のオレフィン類;ブタジエン、イソプレン等
のジエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニ
ル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;メチルビニ
ルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル
類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の飽和モノカル
ボン酸のビニルエステル類;酢酸アリル、プロピオン酸
アリル等の飽和脂肪族モノカルボン酸のアリルエステル
類またはメタリルエステル類;エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたはプロ
ピレンオキサイド付加物のジメタクリレート、ハロゲン
化ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピ
レンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、イソ
シアヌレートのトリ(メタ)アクリレート、イソシアヌ
レートのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイ
ド付加物のジまたはトリ(メタ)アクリレート等の多価
(メタ)アクリレート類;トリアリルイソシアヌレート
等の多価アリレート類;グリシジル(メタ)アクリレー
ト、アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸、
イタコン酸、マレイン酸、フマル酸あるいはこれらの半
エステル化物等が挙げられ、目的に応じて1種または2
種以上が用いられるが、それらの種類および使用量はこ
の発明の目的を逸脱しない範囲で選択すればよい。
【0014】また、マレイミド系共重合体(2)構造中
にも他の共重合可能な単量体単位(E)を含ませること
ができ、このような単量体単位(E)としては、例えば
前記した単量体単位(D)およびシアン化ビニル系単量
体単位(C)の中から1種又は2種以上を選択して使用
することができる。
【0015】マレイミド系共重合体(1)は、芳香族ビ
ニル系単量体単位(A)、マレイミド系単量体単位
(B)およびシアン化ビニル系単量体単位(C)を必須
としてなる共重合体である。その構造中の芳香族ビニル
系単量体単位(A)の比率は、35〜80重量%が好ま
しく、この範囲内ならば、耐衝撃性や加工性が良好であ
るが、前記範囲を下回ると、これらの物性が劣ったもの
となる。前記範囲を上回ると共重合体が樹脂組成物に充
分な耐熱性や耐溶剤性を付与する事ができない。
【0016】マレイミド系共重合体(1)構造中のマレ
イミド系単量体単位(B)の比率は、10〜35重量%
が好ましく、この範囲内ならば、樹脂組成物の耐衝撃性
を損う事なく耐熱性を向上させる事ができ、前記範囲を
下回ると共重合体が樹脂組成物に充分な耐熱性を付与す
る事ができず、前記範囲を上回ると熱安定性が低下し着
色の原因になりやすい。
【0017】マレイミド系共重合体(1)構造中のシア
ン化ビニル系単量体単位(C)の比率は、10〜30重
量%が好ましく、この範囲内ならば、耐溶剤性や耐衝撃
性のバランスに優れるが、前記範囲を下回ると共重合体
が樹脂組成物に充分な耐溶剤性を付与する事ができず、
前記範囲を上回ると樹脂組成物が熱によって着色しやす
くなる。
【0018】これら3つの単量体単位の含有量が特定範
囲からなる共重合体(1)は、成形性や着色性に優れる
と共に、ABS樹脂(3)やマレイミド系共重合体
(2)との相溶性にも優れている。
【0019】マレイミド系共重合体(2)は芳香族ビニ
ル系単量体単位(A)およびマレイミド系単量体単位
(B)を必須としてなる共重合体であり、その構造中の
芳香族ビニル系単量体単位(A)の比率は、35〜60
重量%が好ましく、この範囲内ならば、成形性および耐
衝撃性が良好であるが、前記範囲を下回るとこれらの物
性が低下する。
【0020】前記範囲を上回ると共重合体が樹脂組成物
に充分な耐熱性を付与する事ができなくなるため好まし
くない。
【0021】マレイミド系共重合体(2)構造中のマレ
イミド系単量体単位(B)の比率は、40〜65重量%
が好ましく、この範囲内ならば、樹脂組成物の耐衝撃性
を損う事なく耐熱性を向上させる事ができ、前記範囲を
下回ると共重合体が樹脂組成物に充分な耐熱性を付与す
る事ができず、前記範囲を上回ると樹脂組成物の成形性
が低下するとともに耐衝撃性も悪いものとなる。
【0022】マレイミド系共重合体(1)および(2)
構造中の単量体単位(D)および(E)の比率は、おの
おの0〜25重量%が好ましい。前記範囲内ならば樹脂
組成物の、加工性、耐衝撃性、または耐熱性を損う事無
く、相溶性または耐溶剤性などの性質を付与することが
できるが、前記比率を越えると加工性、耐衝撃性、また
は耐熱性等の物性のバランスが得られにくい。
【0023】ABS樹脂(3)は、アクリロニトリル−
ブタジエン−スチレン樹脂として知られている、アクリ
ロニトリル、スチレンおよびそれらの誘導体からなる連
続した相と、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴ
ム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等が分散した相
からなる合成樹脂を言う。このABS樹脂は、グラフト
重合、ブレンド法、もしくはグラフト重合−ブレンド法
によって製造することができる。本発明に係わるABS
樹脂は、樹脂組成物に合わせて、適当な分子量と組成を
持つABS樹脂を選択すれば良い。
【0024】樹脂組成物中のマレイミド系共重合体
(1)および(2)の割合は特に制限はないが、より高
い耐熱性が求められる場合は、共重合体(1):共重合
体(2)=10:90〜50:50の範囲とするのが好
ましい。前期範囲を上回ってマレイミド系共重合体
(1)が多いと、樹脂組成物の耐衝撃性と耐熱性のバラ
ンスが悪くなったり、あるいは樹脂組成物に熱による着
色が現れるようになる。前記範囲を上回ってマレイミド
系共重合体(2)が多いと、成形性が悪くなったり、樹
脂組成物の耐溶剤性が悪くなったりする。
【0025】また、マレイミド系共重合体(1)および
(2)の合計量が組成物中10〜90重量%、ABS樹
脂(3)が10〜90重量%の範囲とすることが好まし
い。この範囲では耐熱性、成形性、耐衝撃性に代表され
る機械的特性のバランス、耐溶剤性に優れ、熱による着
色の少ないABS樹脂組成物が得られるが、前記範囲を
下回ってABS樹脂の量が少ないと耐衝撃性が悪く、上
回ると耐熱性が充分ではない。
【0026】本発明の耐熱性樹脂組成物は、2種のマレ
イミド系共重合体とABS樹脂を含有し、これら成分を
普通2軸押出機などの装置を用い、混練して用いられ
る。またこれらの成分を混練する順番は自由である。
【0027】本発明の耐熱性樹脂組成物は、2種のマレ
イミド系共重合体とABS樹脂以外にも、必要に応じて
ヒンダードフェノール系酸化防止剤やホスファイト系安
定剤を熱安定性の改良を目的に、ベンゾフェノン系やヒ
ンダードアミン系紫外線吸収剤を耐候性の改良に、ま
た、アミド系の滑剤や金属石鹸類を成形加工性改良を目
的として配合使用することができる。さらに炭酸カルシ
ウム、硫酸カルシウム、タルク、マイカ、ベントナイ
ト、ガラス繊維等の無機充填剤、難燃剤、帯電防止剤、
着色剤などの添加剤を配合することができる。これら
は、1または2以上を含有することができる。これらの
含有量は、必要に応じて適宜設定すればよい。本発明の
樹脂組成物は、たとえば、射出成形、押出成形、真空成
形などの成形法により所定の成形品を与えることができ
る。たとえば、コンソールボックス、スピーカーボック
ス、インスツルメントパネル等の自動車内装部品、ホイ
ルカバーやエアスポイラー等の自動車外装部品、ワード
プロセッサやパーソナルコンピュータのハウジング等の
電気・電子部品などに使用される。
【0028】
【実施例】以下に、この発明の具体的な実施例及び比較
例を示すが、この発明は下記実施例に限定されない。な
お、特に断らない限り「部」は「重量部」、「%」は
「重量%」である。
【0029】(製造例1)スチレン49.6部、アクリ
ロニトリル5.4部、N−フェニルマレイミド12.0
部、トルエン33.0部および、t−ブチルパーオキシ
イソプロピルカーボネート0.03部を用いて溶液重合
を行った後、得られた反応液を二軸押出機に導入し揮発
分を除去し、重量平均分子量23万、スチレン単位5
8.2%、アクリロニトリル単位13.0%、N−フェ
ニルマレイミド単位28.8%、のマレイミド系共重合
体(A)を得た。モノマーの転化率は58.2%であっ
た。
【0030】(製造例2)原料組成をスチレン24.7
部、N−フェニルマレイミド23.3部、トルエン5
2.0部他方、t−ブチルパーオキシイソプロピルカー
ボネート0.03部に変更して、重量平均分子量18
万、スチレン単位45.7%、N−フェニルマレイミド
単位54.3%、のマレイミド系共重合体(B)を得
た。モノマーの転化率は89.4%であった。
【0031】(製造例3)原料組成をスチレン24.7
部、アクリロニトリル5.5部、N−フェニルマレイミ
ド17.8部、トルエン52.0部他方、t−ブチルパ
ーオキシイソプロピルカーボネート0.03部に変更し
て、重量平均分子量22万、スチレン単位45.7%、
アクリロニトリル単位12.8%、N−フェニルマレイ
ミド単位41.5%、のマレイミド系共重合体(C)を
得た。モノマーの転化率は89.4%であった。
【0032】(製造例4)原料組成をスチレン58.1
部、N−フェニルマレイミド11.9部、トルエン3
0.0部他方、t−ブチルパーオキシイソプロピルカー
ボネート0.03部に変更して、重量平均分子量20
万、スチレン単位69.3%、N−フェニルマレイミド
単位30.7%、のマレイミド系共重合体(D)を得
た。モノマーの転化率は54.9%であった。
【0033】共重合体構造中の単量体単位の種類と比
率、モノマーの転化率は、共重合体の赤外吸収スペクト
ル、 1H−NMRスペクトル、元素分析で分析する事に
より決定した。
【0034】共重合体の重量平均分子量は、溶離液にテ
トラヒドロフラン(THF)を用い、ゲル浸透クロマト
グラフィー(GPC)により測定した分子量を標準ポリ
スチレンにより検定した値で示した。
【0035】ABS樹脂としてはブタジエン含有量35
%、スチレン含有量49%、アクリロニトリル含有量1
6%の物を使用した。
【0036】(実施例1)製造例1で得られたマレイミ
ド系共重合体(A)20重量部、製造例2で得られたマ
レイミド系共重合体(B)30重量部、ABS樹脂50
重量部を二軸押出機を用いてバレル温度240〜260
℃で混練し本発明の樹脂組成物(1)を得た。この樹脂
組成物(1)を用いて220℃で射出成形を行い、試験
片を得た。得られた試験片で耐熱性、耐衝撃性、成形
性、熱着色性、耐溶剤性を測定し、評価結果を表1に示
した。
【0037】耐熱性はJIS−K7207に基づき荷重
18.5kgf/cm2 で測定した荷重たわみ温度で示
した。この数値が大きいほど耐熱性が優れている。耐衝
撃性は、JIS−K7110に基づき、アイゾット衝撃
試験を行いその結果で示した。この数値が大きいほど耐
衝撃性が優れている。成形性は、JIS−K6874に
基づき荷重10.0kgf、試験温度240℃で測定し
たメルトフローレートで示した。この数値が大きいほど
成形性が優れている。熱着色性は、得られた試験片の外
観及び試験片をギヤーオーブン中で280℃、1時間加
熱して試験片の変色を肉眼で観察した。耐溶剤性は、試
験片を30℃のアセトン中に24時間浸漬したのち、表
面の肌荒れ状態等を肉眼で観察した。
【0038】(実施例2)製造例1で得られたマレイミ
ド系共重合体(A)30重量部、製造例2で得られたマ
レイミド系共重合体(B)20重量部、ABS樹脂50
重量部を用いて樹脂組成物(2)を得た他は実施例1と
同様にして評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0039】(実施例3)製造例1で得られたマレイミ
ド系共重合体(A)10重量部、製造例2で得られたマ
レイミド系共重合体(B)30重量部、ABS樹脂60
重量部を用いて樹脂組成物(3)を得た他は実施例1と
同様にして評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0040】(実施例4)製造例1で得られたマレイミ
ド系共重合体(A)20重量部、製造例2で得られたマ
レイミド系共重合体(B)20重量部、ABS樹脂60
重量部を用いて樹脂組成物(4)を得た他は実施例1と
同様にして評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0041】(実施例5)製造例1で得られたマレイミ
ド系共重合体(A)10重量部、製造例2で得られたマ
レイミド系共重合体(B)20重量部、ABS樹脂70
重量部を用いて樹脂組成物(5)を得た他は実施例1と
同様にして評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0042】(比較例1)製造例1で得られたマレイミ
ド系共重合体(A)50重量部、ABS樹脂50重量部
を用いて樹脂組成物(6)を得た他は実施例1と同様に
して評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0043】(比較例2)製造例2で得られたマレイミ
ド系共重合体(B)50重量部、ABS樹脂50重量部
を用いて樹脂組成物(7)を得た他は実施例1と同様に
して評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0044】(比較例3)製造例3で得られたマレイミ
ド系共重合体(C)50重量部、ABS樹脂50重量部
を用いて樹脂組成物(8)を得た他は実施例1と同様に
して評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0045】(比較例4)製造例4で得られたマレイミ
ド系共重合体(D)20重量部、製造例2で得られたマ
レイミド系共重合体(B)30重量部、ABS樹脂50
重量部を用いて樹脂組成物(9)を得た他は実施例1と
同様にして評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0046】
【発明の効果】本発明により、耐熱性、成形性、耐衝撃
性に代表される機械的バランスや耐溶剤性に優れ、熱に
よる着色の少ない耐熱性樹脂組成物が提供される。
【0047】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 55/02 LME

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ビニル系単量体単位(A)35〜
    80重量%、マレイミド系単量体単位(B)10〜35
    重量%、シアン化ビニル系単量体単位(C)10〜30
    重量%および他のこれら単量体と共重合可能な単量体単
    位(D)0〜25重量%で構成されるマレイミド系共重
    合体(1)、 芳香族ビニル系単量体単位(A)35〜60重量%、マ
    レイミド系単量体単位(B)40〜65重量%および他
    のこれら単量体と共重合可能な単量体単位(E)0〜2
    5重量%で構成されるマレイミド系共重合体(2)並び
    にABS樹脂(3)からなる樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 マレイミド系共重合体(1)1〜50重
    量%、マレイミド系共重合体(2)9〜50重量%並び
    にABS樹脂(3)10〜90重量%の割合である請求
    項1記載の耐熱性樹脂組成物。
JP17055293A 1993-07-09 1993-07-09 耐熱性樹脂組成物 Pending JPH0726092A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024071737A1 (ko) * 2022-09-26 2024-04-04 주식회사 엘지화학 열가소성 수지 조성물
WO2024085741A1 (ko) * 2022-10-21 2024-04-25 주식회사 엘지화학 열가소성 수지 조성물

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WO2024071737A1 (ko) * 2022-09-26 2024-04-04 주식회사 엘지화학 열가소성 수지 조성물
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