JPH07260911A - Squid磁束計 - Google Patents

Squid磁束計

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JPH07260911A
JPH07260911A JP6075431A JP7543194A JPH07260911A JP H07260911 A JPH07260911 A JP H07260911A JP 6075431 A JP6075431 A JP 6075431A JP 7543194 A JP7543194 A JP 7543194A JP H07260911 A JPH07260911 A JP H07260911A
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JP
Japan
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negative feedback
squid
feedback
negative
magnetic flux
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JP6075431A
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English (en)
Inventor
Kunio Kazami
邦夫 風見
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CHODENDO SENSOR KENKYUSHO KK
Original Assignee
CHODENDO SENSOR KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 正帰還回路を有するSQUID磁束計におい
て、ダイナミックレンジ特性を向上させたSQUID磁
束計を提供する。 【構成】 相互インダクタンスMp によりSQUID1
に正帰還を付与する正帰還コイルL1 を含む正帰還回路
3と、相互インダクタンスMn によりSQUID1に負
帰還を付与する負帰還コイルL2 を含む負帰還回路4を
SQUID1の出力端子T1 ,T2 に並列接続し、負帰
還制御回路13を備えたSQUID磁束計であって、負
帰還制御回路13は、SQUID1に入力される磁束の
周波数又は振幅に応じてSQUID1に対する帰還の極
性と量を制御するため、負帰還回路4内のFET2を流
れる負帰還電流の量を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、SQUID(Supercon
ducting Quantum Interference Device :超伝導量子干
渉デバイス)を使用して磁場を計測するSQUID磁束
計に係わり、さらに詳しくは、耐ノイズ性能を向上させ
たSQUID磁束計に関する。ここに、SQUIDと
は、液体ヘリウムや液体窒素等により断熱容器(クライ
オスタット等)内で低温状態に維持され、ループ内にジ
ョセフソン接合を含む超伝導ループであるSQUIDル
ープに直流電流をバイアス電流として印加して駆動し、
このSQUIDループ内に、ピックアップコイルや入力
コイル等を介して外部からの磁束を結合して印加する
と、SQUIDループに周回電流が誘起され、ループ内
のジョセフソン接合における量子的な干渉効果により、
印加された外部磁束の微弱な変化を出力電圧の大きな変
化に変換するトランスデューサとして動作することを利
用して、微小磁束変化を測定する素子である。
【0002】
【従来の技術】従来、2個のジョセフソン接合を含むd
c−SQUID磁束計としては、低温環境(冷却系)を
維持するための冷却剤である液体ヘリウムを貯めておく
断熱格納容器であるデュワー(又はクライオスタット)
と、液体ヘリウム中で動作するSQUIDプローブと、
室温で動作するアンプ(増幅器)及びコントローラを備
えて構成され、液体ヘリウム中のSQUIDプローブと
室温のアンプとは同軸ケーブルで接続されて構成された
ものが知られている。このようなSQUID磁束計は磁
束分解能が10-5φo /Hz1/2 (左式においてφo は
磁束量子を示す)と、非常に高感度であり、また、SQ
UIDの応答は非常に早く、数GHz (ギガヘルツ)ない
し数10GHz で動作するのが特徴である。一方、SQU
IDに正帰還回路を付加し、磁場測定感度を向上させる
技術により、簡単な回路構成で低雑音の磁束計が実現可
能となった(D. Drung, R.Cantor, M.Peters, T.Ryhane
n, and H. Koch, "INTEGRATED dcSQUID MAGNETOMETER W
ITH HIGH dV/dB", JEEE TRANSACTIONS ON MAGNETICS, V
OL. 27, NO. 2, MARCH 1991 参照)。図4は正帰還回路
を付加したSQUIDの構成を示す図であり、図5は図
4の回路の特性図である。図4に示すように、このSQ
UID11は2個のジョセフソン接合J3 ,J4 を有
し、SQUID11に並列に抵抗R4 と相互インダクタ
ンスMp3の正帰還コイルL4 が接続されている。このよ
うな構成により、図5に示すように、動作点dにおける
磁束電圧変換率(点dにおける波形の傾き)は正帰還を
施さない細線の場合に比べ正帰還を施した太線の方が大
きくなっている。図6は、上記のような正帰還回路を付
加したSQUIDを用いて磁場を測定するSQUID磁
束計の構成における直接帰還型のFLL(Flux Locked
Loop:磁束ロックループ)回路と、dc−SQUIDの
接続関係を示すもので、図中21は2個のジョセフソン
接合J5 ,J6 を有するdc−SQUID、抵抗R5 と
正帰還コイルL5 はこのSQUIDに対する正帰還回
路、22は磁束ロック用負帰還コイル、25はSQUI
D21に対し入力インピーダンスの大きなプリアンプ、
24はSQUID21にバイアス電流を供給するバイア
ス電流供給源、26はプリアンプ25からの出力を積分
する積分器、27は負帰還回路で電流源である。プリア
ンプ25と積分器26とフィードバック回路27とSQ
UID21はFLL回路を構成する。プリアンプ25の
出力は積分器26で参照電位28と比較され、積分器2
6の出力を磁束ロック用負帰還コイル22に加算してネ
ガティブフィードバックすると、Φ−V曲線上の動作点
(例えば、図5上のd点)に安定し、測定すべき磁場
は、上記のフィードバック量を出力値でモニターするこ
とにより得ることがきる。この状態を「ロックされた」
と表現する。上記の方法は、FLL法と呼ばれ、いわゆ
る「零位法」の一種であり、入出力の関係が線形になる
のが特徴である。上記の動作点dは、参照電位28にて
設定され、通常、Φ−V曲線の傾きが最も急峻な点(例
えば傾斜の中点)である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
構成では低雑音のSQUID磁束計が実現できるが、図
5に示すように磁束電圧変換率を向上させるために正帰
還を施して特性曲線の傾きを急にすることにより、ダイ
ナミックレンジ(線形が保持される入力磁束の範囲)は
図5中の正帰還を施す場合のΦ1 からΦ2 と、その範囲
は小さくなる。このようにダイナミッックレンジが縮小
することにより、SQUID制御回路の周波数特性の範
囲内の磁束入力に対しては零位法が成立するが、制御回
路が応答できないような高周波で大振幅の磁気入力に対
しては制御が外れてしまう、という問題点があった。本
発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので
あり、正帰還回路を有するSQUID磁束計において、
ダイナミックレンジ特性を向上させたSQUID磁束計
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本願の第1の発明に係るSQUID磁束計は、相互
インダクタンスによりSQUIDに正帰還を付与する正
帰還コイルを含む正帰還回路と、相互インダクタンスに
よりSQUIDに負帰還を付与する負帰還コイルを含む
負帰還回路と、を当該SQUIDの出力端子に並列接続
し、負帰還制御手段を備えたSQUID磁束計であっ
て、前記負帰還制御手段が、前記SQUIDに入力され
る磁束の周波数又は振幅に応じて前記SQUIDに対す
る帰還の極性と量を制御するように構成される。また、
本願の第2の発明に係るSQUID磁束計は、相互イン
ダクタンスによりSQUIDに正帰還を付与する正帰還
コイルを含む正帰還回路と、相互インダクタンスにより
SQUIDに負帰還を付与する負帰還コイルおよび当該
負帰還コイルに直列接続される電流制御手段を含む負帰
還回路と、を当該SQUIDの出力端子に並列接続し、
負帰還制御回路を備えたSQUID磁束計であって、前
記負帰還制御回路が、前記SQUIDの出力信号に応じ
て負帰還制御信号を送出し、前記電流制御手段が前記負
帰還制御信号に基づき前記負帰還コイルを流れる負帰還
電流の量を制御するように構成される。また、本願の第
3の発明に係るSQUID磁束計は、相互インダクタン
スMpによりSQUIDに正帰還を付与する正帰還コイ
ルおよび当該正帰還コイルに直列接続され抵抗値Rp の
正帰還抵抗を含む正帰還回路と、相互インダクタンスM
n によりSQUIDに負帰還を付与する負帰還コイルお
よび当該負帰還コイルに直列接続され抵抗値Rn の電流
制御手段を含む負帰還回路と、を当該SQUIDの出力
端子に並列接続し、負帰還制御回路を備えたSQUID
磁束計であって、前記負帰還制御回路が、前記SQUI
Dの出力信号に応じて負帰還制御信号を送出し、前記電
流制御手段は前記負帰還制御信号に基づき前記負帰還コ
イルを流れる負帰還電流の量を制御し、前記SQUID
の磁束電圧変換率をdV/dΦとし、実効的な磁束電圧
変換率をdV/dΦexとしたとき、当該実効的な磁束電
圧変換率dV/dΦexが下式
【数2】 となるように前記SQUIDに対する帰還の極性と量を
制御するように構成される。上記において、前記電流制
御手段は電界効果トランジスタを備え、前記負帰還制御
回路は当該電界効果トランジスタのゲートに接続され前
記SQUIDの出力信号に応じて前記負帰還コイルを流
れる負帰還電流の量を制御するように構成してもよい。
また、上記において、前記負帰還コイルは、磁束ロック
ループのための磁束負帰還も行うように構成してもよ
い。
【0005】
【作用】上記構成を有する本発明によれば、SQUID
に対し、正帰還回路と、電流制御手段を含む負帰還回路
とを組み合せて付加し、SQUID出力値に応じて負帰
還回路内の電流制御手段を制御するなどにより、入力磁
束に対しアダプティブに制御系を制御することが可能と
なる。具体的には、相互インダクタンスMp によりSQ
UIDに正帰還を付与する正帰還コイルおよび当該正帰
還コイルに直列接続され抵抗値Rp の正帰還抵抗を含む
正帰還回路と、相互インダクタンスMn によりSQUI
Dに負帰還を付与する負帰還コイルおよび当該負帰還コ
イルに直列接続され抵抗値Rn の電流制御手段を含む負
帰還回路と、を当該SQUIDの出力端子に並列接続
し、負帰還制御回路を備え、前記負帰還制御回路が、前
記SQUIDの出力信号に応じて負帰還制御信号を送出
し、前記電流制御手段が前記負帰還制御信号に基づき前
記負帰還コイルを流れる負帰還電流の量を制御し、前記
SQUIDの磁束電圧変換率をdV/dΦとし、実効的
な磁束電圧変換率をdV/dΦexとしたとき、当該実効
的な磁束電圧変換率dV/dΦexが下式
【数3】 となるように前記SQUIDに対する帰還の極性と量を
制御する。したがって、ダイナミックレンジの小さな微
小振幅の磁気信号を扱う場合には正帰還量を大きくし正
帰還優勢になるようにして磁束電圧変換率を増大させて
ダイナミックレンジを狭め、ダイナミックレンジの大き
な大振幅の磁気信号を扱う場合には負帰還量を大きくし
負帰還優勢になるようにして磁束電圧変換率を減少させ
てダイナミックレンジを拡大することができる。したが
って、入力磁束の振幅に応じてSQUIDの応答を制御
することができる。また、上記の負帰還回路は冷却系内
に置かれているので、ノイズの増加は少ない。また、パ
ッシブな要素で負帰還をかけるので、SQUIDに磁束
ロックをかける磁束ロックループ用負帰還回路であるF
LL回路で制御される速度よりも高速で制御することが
できる。また、上記において、負帰還コイルを、磁束ロ
ックループのための磁束負帰還も行うように兼用させれ
ば、回路構成をシンプル化することができる。
【0006】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の実施例を説明す
る。図1に示すSQUID磁束計は、2個のジョセフソ
ン接合J1 ,J2 を有するSQUID1の出力側端子T
1とT2 の間に抵抗R1 と正帰還コイルL1 とからなる
正帰還回路3と、電流制御手段であるFET(Field-Ef
fect Transistor :電界効果トランジスタ)2と負帰還
コイルL2 とからなる第1負帰還回路4を並列接続して
構成されている。上記の正帰還回路3において、抵抗R
1 と正帰還コイルL1 は直列に接続されており、上記の
第1負帰還回路4において、FET2のドレインDおよ
びソースSと負帰還コイルL2 は直列に接続されてい
る。
【0007】上記のSQUID1は、磁束を磁束電圧変
換率dV/dΦで電気信号に変換する。正帰還コイルL
1 は、相互インダクタンスMp の値を有し、SQUID
1の出力の一部を磁束の形でSQUID1に正帰還を付
与する働きをする。抵抗R1は、SQUID1への正帰
還量を制限する働きをする。また、負帰還コイルL2
は、相互インダクタンスMn の値を有し、SQUID1
の出力の一部を磁束の形でSQUID1に負帰還を付与
する働きをする。FET2は、可変抵抗要素として、S
QUID1への負帰還量を制限する働きをする電流制御
手段である。
【0008】図2は、上記のような正帰還回路3および
第1負帰還回路4を付加したSQUIDを用いて磁場を
測定するSQUID磁束計の構成における直接帰還型の
FLL(Flux Locked Loop:磁束ロックループ)回路
と、dc−SQUIDの接続関係を示すもので、図中1
は2個のジョセフソン接合J1 ,J2 を有するdc−S
QUID、抵抗R1 と正帰還コイルL1 はこのSQUI
D1に対する正帰還回路、FET2と負帰還コイルL2
からなる回路4はこのSQUID1に対する第1負帰還
回路、12は磁束ロック用負帰還コイル、15はSQU
ID1に対し入力インピーダンスの大きなプリアンプ、
14はSQUID1にバイアス電流を供給するバイアス
電流供給源、16はプリアンプ15からの出力を積分す
る積分器、17は第2負帰還回路で電流源である。ま
た、13は、SQUID1の出力電圧に応じて負帰還量
を調整するための負帰還制御回路であり、上記のプリア
ンプ15の出力側に接続されるとともに、上記のFET
2のゲートGに接続されている。上記において、プリア
ンプ15と積分器16と第2負帰還回路17とSQUI
D1はFLL回路5を構成している。
【0009】上記のSQUID磁束計において、プリア
ンプ15の出力は積分器16で参照電位18と比較さ
れ、積分器16の出力を磁束ロック用負帰還コイル12
に加算してネガティブフィードバックすると、Φ−V曲
線上の動作点(例えば、図4上のd点)に安定し、測定
すべき磁場は、上記のフィードバック量を出力値でモニ
ターすることにより得ることができる。上記の動作点d
は、参照電位28にて設定され、通常、Φ−V曲線の傾
きが最も急峻な点(例えば傾斜の中点)である。
【0010】次に、図2に示されたSQUID磁束計の
動作を説明する。上記のSQUID磁束計のSQUID
1の磁束電圧変換率をdV/dΦとし、実効的な磁束電
圧変換率をdV/dΦexとすると、この実効的磁束電圧
変換率dV/dΦexは下式(1)
【数4】 のように表わせる。ここに、Rp は抵抗R1 の抵抗値を
示す。また、Rn はFET2の抵抗値であり、負帰還制
御回路13により可変制御される。
【0011】上式(1)においては、SQUID1の出
力インピーダンスを無視しているが、一般的にはSQU
IDのシャント抵抗値は数オーム程度であるため、式
(1)で十分な近似となっている。
【0012】上式(1)の分母における下式 Mp /Rp −Mn /Rn ………(2) は、上記SQUID1への帰還量を決定するパラメータ
であり、上式(2)が正のときは総合特性として正帰還
となり、上式(2)が負のときは総合特性として負帰還
となる。上式(2)が負値になると、上式(1)の分母
は1よりも大きくなるため、実効的磁束電圧変換率dV
/dΦexはdV/dΦよりも小さくなる。すなわち、こ
の場合には、磁束入力に対する磁束電圧変換率は減少す
ることになる。逆に、上式(2)が正値になると、上式
(1)の分母は1よりも小さくなるため、実効的磁束電
圧変換率dV/dΦexはdV/dΦよりも大きくなる。
すなわち、この場合には、磁束入力に対する磁束電圧変
換率は増大することになる。
【0013】上述のように、図4の特性から、磁束電圧
変換率(図4の動作点dにおける波形の傾き)が急にな
ればΦ2 のようにダイナミックレンジが縮小し、磁束電
圧変換率が緩和されればΦ1 のようにダイナミックレン
ジが拡大するのであるから、本実施例の場合は、上式
(2)が負値の状態においてはダイナミックレンジが拡
大し、上式(2)が正値の状態においてはダイナミック
レンジが減少することになる。
【0014】上式(2)を正値または負値に制御するた
めには、上記の負帰還制御回路13によりFET2のゲ
ートGをONまたはOFFさせ2値的に制御するかまた
は連続的に制御する。負帰還制御回路13は、例えば、
SQUID1から大きな信号が出力されるときには、電
流制御手段であるFET2の抵抗値が2値的または連続
的に低下するように構成し、プリアンプ15の出力側か
ら取り出したSQUID出力信号量に応じて自動的に追
尾するようにする。
【0015】図3に上記の負帰還制御回路13の構成例
をブロック図で示す。図に示すように、この負帰還制御
回路では、ハイパスフィルタ31の出力をピーク検出回
路32に入力し、高周波信号を検出する。この信号に基
づき定数テーブル回路34において信号の振幅レベルに
応じた電圧をFET2のゲート電位として出力する。例
えば、上記のFLL回路が応答しないような大振幅の高
周波信号が入力した場合には、そのような大振幅でも磁
束ロックループのロックが外れない程度まで総合的AP
Fのゲインを下げるようにFET2の抵抗値を設定す
る。また、一定時間の間、高周波信号が入力しない場合
には、シーケンサ36がリセット動作し、FET2の抵
抗値を上げ、APFゲインを上げるように制御する。
【0016】本実施例の場合は、ダイナミックレンジを
最大Φo (Φo :磁束量子)まで拡大可能である。上記
のように、SQUIDに対し、正帰還回路と、電流制御
手段を含む負帰還回路とを組み合せて付加し、SQUI
Dの出力値に応じて負帰還回路内の電流制御手段を制御
することにより、入力磁束に対しアダプティブに制御系
を制御することが可能となり、ダイナミックレンジの小
さな微小振幅の磁気信号を扱う場合には上式(2)が正
値になるようにして正帰還量を大きくし正帰還優勢にな
るようにしてダイナミックレンジを狭め、ダイナミック
レンジの大きな大振幅の磁気信号を扱う場合には上式
(2)が負値になるようにして負帰還量を大きくし負帰
還優勢になるようにしてダイナミックレンジを拡大する
ことができる。したがって、入力磁束の振幅に応じてS
QUIDの応答を制御することができる。
【0017】また、上記の第1負帰還回路4はパッシブ
な要素によりSQUIDに負帰還をかけるように構成さ
れているため、雑音の増加量が少ない。また、第1負帰
還回路4はパッシブな要素で負帰還をかけているため、
図2のSQUID1→プリアンプ15→積分器16→第
2負帰還回路17→磁束ロック用負帰還コイル12のル
ープで制御される速度よりも高速で制御することができ
る。
【0018】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではない。上記実施例は、例示であり、本発明の特
許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な
構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる
ものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0019】例えば、上記の図1の実施例においては、
可変抵抗要素として負帰還コイルL2 を流れる負帰還電
流を制限する電流制御手段の例としてFETを挙げた
が、これには限定されず、上記FET2のかわりに抵抗
を有するスイッチ、あるいはスイッチアレイを接続して
もよく、上記各実施例と同様な効果を得ることができ
る。また、上記の負帰還コイルL2 を、磁束ロックルー
プ用の磁束のネガティブフィードバックを行う磁束ロッ
ク用負帰還コイル12と兼用させてもよい。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、上記構成を有する
本発明によれば、SQUIDに対し、正帰還回路と、電
流制御手段を含む負帰還回路とを組み合せて付加し、S
QUID出力値に応じて負帰還回路内の電流制御手段を
制御するなどにより、入力磁束に対しアダプティブに制
御系を制御することが可能となる。具体的には、相互イ
ンダクタンスMp によりSQUIDに正帰還を付与する
正帰還コイルおよび当該正帰還コイルに直列接続され抵
抗値Rp の正帰還抵抗を含む正帰還回路と、相互インダ
クタンスMn によりSQUIDに負帰還を付与する負帰
還コイルおよび当該負帰還コイルに直列接続され抵抗値
Rn の電流制御手段を含む負帰還回路と、を当該SQU
IDの出力端子に並列接続し、負帰還制御回路を備え、
前記負帰還制御回路が、前記SQUIDの出力信号に応
じて負帰還制御信号を送出し、前記電流制御手段が前記
負帰還制御信号に基づき前記負帰還コイルを流れる負帰
還電流の量を制御し、前記SQUIDの磁束電圧変換率
をdV/dΦとし、実効的な磁束電圧変換率をdV/d
Φexとしたとき、当該実効的な磁束電圧変換率dV/d
Φexが下式
【数5】 となるように前記SQUIDに対する帰還の極性と量を
制御する。したがって、ダイナミックレンジの小さな微
小振幅の磁気信号を扱う場合には正帰還量を大きくし正
帰還優勢になるようにして磁束電圧変換率を増大させて
ダイナミックレンジを狭め、ダイナミックレンジの大き
な大振幅の磁気信号を扱う場合には負帰還量を大きくし
負帰還優勢になるようにして磁束電圧変換率を減少させ
てダイナミックレンジを拡大することができる。したが
って、入力磁束の振幅に応じてSQUIDの応答を制御
することができる。また、上記の負帰還回路は冷却系内
に置かれているので、ノイズの増加は少ない。また、パ
ッシブな要素で負帰還をかけるので、SQUIDに磁束
ロックをかける磁束ロックループ用負帰還回路であるF
LL回路で制御される速度よりも高速で制御することが
できる。また、上記において、負帰還コイルを、磁束ロ
ックループのための磁束負帰還も行うように兼用させれ
ば、回路構成をシンプル化することができる、という利
点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るSQUID磁束計の一実施例の構
成を示す回路図(1)である。
【図2】本発明に係るSQUID磁束計の一実施例の構
成を示す回路図(2)である。
【図3】図2に示す負帰還制御回路のさらに詳細な構成
を示すブロック回路図である。
【図4】従来のSQUIDの構成を示す回路図である。
【図5】図3に示すSQUIDを用いた磁束計の動作を
説明する図である。
【図6】図3に示すSQUIDを用いた磁束計の構成を
示すブロック回路図である。
【符号の説明】
1 SQUID 2 FET 3 正帰還回路 4 FLL回路 5 第2負帰還回路 12 磁束ロック用負帰還コイル 13 負帰還制御回路 14 バイアス電流供給源 15 プリアンプ 16 積分器 17 第2負帰還回路 18 参照電位 21 SQUID 22 磁束ロック用負帰還コイル 24 バイアス電流供給源 25 プリアンプ 26 積分器 27 負帰還回路 28 参照電位 31 ハイパスフィルタ 32 ピーク検出回路 33 A/D変換器 34 定数テーブル回路 35 D/A変換器 36 シーケンサ D ドレイン G ゲート J1 〜J4 ジョセフソン接合 L1 ,L4 正帰還コイル L2 負帰還コイル R1 ,R4 抵抗 S ソース T1 ,T2 SQUID出力端子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互インダクタンスによりSQUIDに
    正帰還を付与する正帰還コイルを含む正帰還回路と、相
    互インダクタンスによりSQUIDに負帰還を付与する
    負帰還コイルを含む負帰還回路と、を当該SQUIDの
    出力端子に並列接続し、負帰還制御手段を備えたSQU
    ID磁束計であって、 前記負帰還制御手段は、前記SQUIDに入力される磁
    束の周波数又は振幅に応じて前記SQUIDに対する帰
    還の極性と量を制御することを特徴とするSQUID磁
    束計。
  2. 【請求項2】 相互インダクタンスによりSQUIDに
    正帰還を付与する正帰還コイルを含む正帰還回路と、相
    互インダクタンスによりSQUIDに負帰還を付与する
    負帰還コイルおよび当該負帰還コイルに直列接続される
    電流制御手段を含む負帰還回路と、を当該SQUIDの
    出力端子に並列接続し、負帰還制御回路を備えたSQU
    ID磁束計であって、 前記負帰還制御回路は、前記SQUIDの出力信号に応
    じて負帰還制御信号を送出し、前記電流制御手段は前記
    負帰還制御信号に基づき前記負帰還コイルを流れる負帰
    還電流の量を制御することを特徴とするSQUID磁束
    計。
  3. 【請求項3】 相互インダクタンスMp によりSQUI
    Dに正帰還を付与する正帰還コイルおよび当該正帰還コ
    イルに直列接続され抵抗値Rp の正帰還抵抗を含む正帰
    還回路と、相互インダクタンスMn によりSQUIDに
    負帰還を付与する負帰還コイルおよび当該負帰還コイル
    に直列接続され抵抗値Rn の電流制御手段を含む負帰還
    回路と、を当該SQUIDの出力端子に並列接続し、負
    帰還制御回路を備えたSQUID磁束計であって、 前記負帰還制御回路は、前記SQUIDの出力信号に応
    じて負帰還制御信号を送出し、前記電流制御手段は前記
    負帰還制御信号に基づき前記負帰還コイルを流れる負帰
    還電流の量を制御し、前記SQUIDの磁束電圧変換率
    をdV/dΦとし、実効的な磁束電圧変換率をdV/d
    Φexとしたとき、当該実効的な磁束電圧変換率dV/d
    Φexが下式 【数1】 となるように前記SQUIDに対する帰還の極性と量を
    制御することを特徴とするSQUID磁束計。
  4. 【請求項4】 前記電流制御手段は電界効果トランジス
    タを備え、前記負帰還制御回路は当該電界効果トランジ
    スタのゲートに接続され前記SQUIDの出力信号に応
    じて前記負帰還コイルを流れる負帰還電流の量を制御す
    ることを特徴とする請求項2または請求項3に記載した
    SQUID磁束計。
  5. 【請求項5】 前記負帰還コイルは、磁束ロックループ
    のための磁束負帰還も行うことを特徴とする請求項1な
    いし請求項4に記載したSQUID磁束計。
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