JP2552250B2 - Squid磁束計 - Google Patents

Squid磁束計

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JP2552250B2
JP2552250B2 JP6079206A JP7920694A JP2552250B2 JP 2552250 B2 JP2552250 B2 JP 2552250B2 JP 6079206 A JP6079206 A JP 6079206A JP 7920694 A JP7920694 A JP 7920694A JP 2552250 B2 JP2552250 B2 JP 2552250B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、SQUID(Supercon
ducting Quantum Interference Device :超伝導量子干
渉デバイス)を使用して磁場を計測するSQUID磁束
計に係わり、さらに詳しくは、耐ノイズ性能を向上させ
たSQUID磁束計に関する。ここに、SQUIDと
は、液体ヘリウムや液体窒素等により断熱容器(クライ
オスタット等)内で低温状態に維持され、ループ内にジ
ョセフソン接合を含む超伝導ループであるSQUIDル
ープに直流電流をバイアス電流として印加して駆動し、
このSQUIDループ内に、ピックアップコイルや入力
コイル等を介して外部からの磁束を結合して印加する
と、SQUIDループに周回電流が誘起され、ループ内
のジョセフソン接合における量子的な干渉効果により、
印加された外部磁束の微弱な変化を出力電圧の大きな変
化に変換するトランスデューサとして動作することを利
用して、微小磁束変化を測定する素子である。
【0002】
【従来の技術】従来、2個のジョセフソン接合を含むd
c−SQUID磁束計としては、低温環境を維持するた
めの冷却剤である液体ヘリウムを貯めておく断熱格納容
器であるデュワー(又はクライオスタット)と、液体ヘ
リウム中で動作するSQUIDプローブと、室温で動作
するアンプ(増幅器)及びコントローラを備えて構成さ
れ、液体ヘリウム中のSQUIDプローブと室温のアン
プとは同軸ケーブルで接続されて構成されたものが知ら
れている。このようなSQUID磁束計は磁束分解能が
10-5φo /Hz1/2 (左式においてφo は磁束量子を
示す)と、非常に高感度であり、また、SQUIDの応
答は非常に早く、数GHz (ギガヘルツ)ないし数10GH
z で動作するのが特徴である。一方、SQUIDに正帰
還回路を付加し、磁場測定感度を向上させる技術によ
り、簡単な回路構成で低雑音の磁束計が実現可能となっ
た(D. Drung, R.Cantor, M.Peters, T.Ryhanen, and
H. Koch, "INTEGRATED dcSQUID MAGNETOMETER WITH HIG
H dV/dB", JEEE TRANSACTIONS ON MAGNETICS, VOL. 27,
NO. 2, MARCH 1991 参照)。図5は正帰還回路を付加
したSQUIDの構成を示す図であり、図6は図5の回
路の特性図である。図5に示すように、このSQUID
11は2個のジョセフソン接合J3 ,J4 を有し、SQ
UID21に並列に抵抗R3 と相互インダクタンスMp2
の正帰還コイルL4 が接続されている。このような構成
により、図6に示すように、動作点dにおける磁束電圧
変換率(点dにおける波形の傾き)は正帰還を施さない
細線の場合に比べ正帰還を施した太線の方が大きくなっ
ている。図7は、上記のような正帰還回路を付加したS
QUIDを用いて磁場を測定するSQUID磁束計の構
成における直接帰還型のFLL(Flux Locked Loop:磁
束ロックループ)回路と、dc−SQUIDの接続関係
を示すもので、図中21は2個のジョセフソン接合J3
,J4 を有するdc−SQUID、抵抗R3 と正帰還
コイルL4 はこのSQUIDに対する正帰還回路、22
は磁束ロック用負帰還コイル、25はSQUID21に
対し入力インピーダンスの大きなプリアンプ、24はS
QUID21にバイアス電流を供給するバイアス電流供
給源、26はプリアンプ25からの出力を積分する積分
器、27は負帰還回路で電流源である。プリアンプ25
と積分器26とフィードバック回路27とSQUID2
1はFLL回路を構成する。プリアンプ25の出力は積
分器26で参照電位28と比較され、積分器26の出力
を磁束ロック用負帰還コイル22に加算してネガティブ
フィードバックすると、Φ−V曲線上の動作点(例え
ば、図6上のd点)に安定し、測定すべき磁場は、上記
のフィードバック量を出力値でモニターすることにより
得ることがきる。この状態を「ロックされた」と表現す
る。上記の方法は、FLL法と呼ばれ、いわゆる「零位
法」の一種であり、入出力の関係が線形になるのが特徴
である。上記の動作点dは、参照電位28にて設定さ
れ、通常、Φ−V曲線の傾きが最も急峻な点(例えば傾
斜の中点)である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
構成では低雑音のSQUID磁束計が実現できるが、図
6に示すように磁束電圧変換率を向上させるために正帰
還を施して特性曲線の傾きを急にすることにより、ダイ
ナミックレンジ(線形が保持される入力磁束の範囲)は
図6中の正帰還を施す場合のΦ1 からΦ2 と、その範囲
は小さくなる。このようにダイナミッックレンジが縮小
することにより、SQUID制御回路の周波数特性の範
囲内の磁束入力に対しては零位法が成立するが、制御回
路が応答できないような高周波で大振幅の磁気入力に対
しては制御が外れてしまう、という問題点があった。本
発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので
あり、正帰還回路を有するSQUID磁束計において、
ダイナミックレンジ特性を向上させたSQUID磁束計
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本願の第1の発明に係るSQUID磁束計は、相互
インダクタンスによりSQUIDに正帰還を付与する正
帰還コイルを含む正帰還回路を当該SQUIDの出力端
子に並列接続し、かつ相互インダクタンスによりSQU
IDに負帰還を付与する負帰還コイルを含む負帰還回路
を前記正帰還回路に並列接続したSQUID磁束計であ
って、前記正帰還回路は前記正帰還コイルに直列接続さ
れる第1抵抗およびインダクタを有するとともに、前記
負帰還回路は前記負帰還コイルに直列接続される第2抵
抗またはコンデンサを有し、前記SQUIDに入力され
る磁束の周波数に応じて前記SQUIDに対する帰還の
極性と量を制御するように構成される。上記において、
前記負帰還回路が、前記正帰還回路の第1抵抗とインダ
クタとの接続点と前記SQUIDの出力端子との間に並
列接続され、前記正帰還回路のインダクタにより前記正
帰還コイルへの通過を制限された高周波電流を選択的に
前記負帰還コイルへバイパスさせるように構成してもよ
い。また、本願の第2の発明に係るSQUID磁束計
は、相互インダクタンスMpによりSQUIDに正帰還
を付与する正帰還コイルを含む正帰還回路を当該SQU
IDの出力端子に並列接続し、かつ相互インダクタンス
Mn によりSQUIDに負帰還を付与する負帰還コイル
を含む負帰還回路を前記正帰還回路に並列接続したSQ
UID磁束計であって、前記正帰還回路は前記正帰還コ
イルに直列接続される抵抗値R1 の第1抵抗およびイン
ダクタンスLのインダクタを有するとともに、前記負帰
還回路は前記負帰還コイルに直列接続される抵抗値R2
の第2抵抗またはコンデンサを有し、前記SQUIDに
入力される磁束の角周波数ωとし、虚数単位をjとし、
前記SQUIDの磁束電圧変換率をdV/dΦとし、実
効的な磁束電圧変換率をdV/dΦexとしたとき、下式
【数2】 で表わされる前記実効的磁束電圧変換率dV/dΦex
が、低周波入力磁束の場合は大きく、高周波入力磁束の
場合は小さくなるように、前記各定数値を決定するよう
に構成される。
【0005】
【作用】上記構成を有する本発明によれば、SQUID
への正帰還回路にインダクタを直列接続し、この正帰還
回路に対し負帰還コイルを含む負帰還回路を並列接続す
ることにより、インダクタにより正帰還コイルへの通過
を制限された高周波電流を選択的に前記負帰還コイルへ
バイパスさせ、SQUIDへの正帰還量に周波数特性を
付与することができ、具体的には、低周波磁束入力に対
する磁束電圧変換率に対し高周波磁束入力に対する磁束
電圧変換率を減少させることができる。磁束電圧変換率
が大きければダイナミックレンジは縮小し、磁束電圧変
換率が小さくなればダイナミックレンジが拡大するか
ら、周波数が高く磁束ロックループが応答できない領域
の磁束入力信号に対してもダイナミックレンジを拡大す
ることが可能となる。したがって、入力磁束の周波数に
応じてSQUIDの応答を制御することができる。
【0006】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明の第1実施例であるSQUID磁束計
を示したもので、このSQUID磁束計は、2個のジョ
セフソン接合J1 ,J2 を有するSQUID1の出力側
端子T1 とT2 の間に抵抗R1 と正帰還コイルL1 、及
びインダクタL3 とからなる正帰還回路3Aを並列接続
し、かつ、上記の抵抗R1 とインダクタL3 との接続点
T3 とSQUID1の出力側端子T2 の間に抵抗R2 と
負帰還コイルL2 とからなる負帰還回路4Aを並列接続
して構成されている。
【0007】上記の正帰還回路3Aにおいて、抵抗R1
とインダクタL3 及び正帰還コイルL1 は直列に接続さ
れている。また、上記の負帰還回路4Aにおいて、抵抗
R2と負帰還コイルL2 は直列に接続されている。
【0008】上記のSQUID1は、磁束を磁束電圧変
換率dV/dΦで電気信号に変換する。また、上記の正
帰還回路3Aの抵抗R1 は、SQUID1への正帰還量
を制限する働きをする。また、正帰還コイルL1 は、相
互インダクタンスMp1の値を有し、SQUID1の出力
の一部を磁束の形でSQUID1に正帰還を付与する働
きをする。インダクタL3 は、そのインダクタンスによ
り高周波信号電流を制限する働きをする。したがって、
高周波電流は、負帰還回路4Aに選択的にバイパスされ
る。
【0009】一方、上記の負帰還回路4Aの抵抗R2
は、上記接続点T3 からバイパスされた高周波電流を制
限する働きをする。また、負帰還コイルL2 は、相互イ
ンダクタンスMn1の値を有し、上記接続点T3 からバイ
パスされたSQUID1の出力の一部を磁束の形でSQ
UID1に負帰還を付与する働きをする。
【0010】次に、図2に、図1に示されたSQUID
磁束計の動作特性を示す。上記のSQUID磁束計のS
QUID1の本来の磁束電圧変換率をdV/dΦとし、
実効的な磁束電圧変換率をdV/dΦexとすると、この
実効的磁束電圧変換率dV/dΦexは下式(1)
【数3】 のように表わせる。ここに、Lは上記正帰還回路3A内
のインダクタL3 のインダクタンスであり、ωは角周波
数、jは虚数単位である。
【0011】上式(1)においては、SQUID1の出
力インピーダンス、正帰還コイルL1 の自己インダクタ
ンス、および負帰還コイルL2 の自己インダクタンスを
無視しているが、一般的にはSQUIDのシャント抵抗
値は数オーム程度であること、および電流制御用のイン
ダクタL3 のインダクタンスLは正帰還コイルL1 およ
び負帰還コイルL2 のインダクタンスより十分大きく設
定することから、式(1)で十分な近似となっている。
【0012】上記の第1実施例の構成において、入力磁
束が低周波領域における総合帰還量は、 Mp /R1 −Mn /(R1 +R2 ) ………(2) によって決定される。したがって、式(2)の第1項M
p /R1 が第2項Mn /(R1 +R2 )よりも大きくな
るように各パラメータ(定数)値Mp ,Mn ,R1 ,R
2 等を設定しておけば、上式(2)は正値となり、低周
波領域においては正帰還がかかる。
【0013】このとき、上式(1)の分母における Mn /(R1 +R2 )−Mp /(R1+jωL) ………(3) は負値となるため、上式(1)の分母は1よりも小さく
なり、実効的磁束電圧変換率dV/dΦexはSQUID
本来の磁束電圧変換率dV/dΦよりも大きくなる。
【0014】一方、入力磁束が高周波となり角周波数ω
が増加すると、上記のインダクタL3 のインダクタンス
Lにより正帰還コイルL1 に流れる電流が制限され、バ
イパス回路である負帰還回路4Aのみに負帰還電流が流
れる。すなわち、上式(2)で与えられる総合帰還量の
符号は負となり、高周波領域においては負帰還がかか
る。
【0015】このとき、上式(3)は各パラメータ値を
適当に設定しておけば正値となるため、上式(1)の分
母は1よりも大きくなり、実効的磁束電圧変換率dV/
dΦexはSQUID本来の磁束電圧変換率dV/dΦよ
りも小さくなる。
【0016】すなわち、高周波磁束入力に対する磁束電
圧変換率は減少することになる。このことを示した特性
図が図2である。すなわち、図2のグラフaに示すよう
に、低周波磁束入力に対する磁束電圧変換率は高く、図
2のグラフbに示すように、低周波磁束入力に対する磁
束電圧変換率は、低周波磁束入力に対する磁束電圧変換
率に比べて低くなる。
【0017】上述のように、図6の特性から、磁束電圧
変換率(図6の動作点dにおける波形の傾き)が急にな
ればΦ2 のようにダイナミックレンジが縮小し、磁束電
圧変換率が緩和されればΦ1 のようにダイナミックレン
ジが拡大するのであるから、本実施例の場合は、高周波
領域においてダイナミックレンジが拡大することにな
る。したがって、周波数が高く磁束ロックループが応答
できない領域の磁束入力信号に対してもダイナミックレ
ンジを増加することが可能となる。本実施例の場合は、
ダイナミックレンジを最大Φo (ここにΦo は磁束量子
を示す)まで拡大可能である。このように構成すること
により、SQUIDへの正帰還量に周波数特性を付与す
ることができ、FLL回路が応答しないような高周波領
域においても入力磁束の周波数に応じて応答を制御する
ことができる。
【0018】次に、図3に本発明の第2実施例の構成を
示す。図3に示すSQUID磁束計は、2個のジョセフ
ソン接合J1 ,J2 を有するSQUID1の出力側端子
T1とT2 の間に上記の第1実施例と同様な抵抗R1 と
正帰還コイルL1 、及びインダクタL3 とからなる正帰
還回路3Aを並列接続し、かつ、上記の抵抗R1 とイン
ダクタL3 との接続点T3 とSQUID1の出力側端子
T2 の間にコンデンサCと負帰還コイルL2 とからなる
負帰還回路4Bを並列接続して構成されている。
【0019】上記の負帰還回路4Bにおいて、コンデン
サCと負帰還コイルL2 は直列に接続されている。
【0020】上記の正帰還回路3Aの働きは第1実施例
における正帰還回路3Aの働きとまったく同様である。
一方、上記の負帰還回路4BのコンデンサCは、高周波
電流をよく通過させ低周波電流を通過させないような働
きをする。したがって、コンデンサCは上記のインダク
タL3 により上記接続点T3 からバイパスされた高周波
電流をよく通過させる働きをする。また、負帰還コイル
L2 は、相互インダクタンスMn1の値を有し、上記接続
点T3 からバイパスされたSQUID1の出力の一部を
磁束の形でSQUID1に負帰還を付与する働きをす
る。
【0021】この図3に示す第2実施例のように構成し
ても、図1に示す第1実施例と同様に、負帰還回路に高
周波電流をバイパスし正帰還を負帰還に反転させ高周波
領域においてダイナミックレンジを拡大させる効果を奏
する。
【0022】次に、図4に本発明の第3実施例の構成を
示す。図4に示すSQUID磁束計は、2個のジョセフ
ソン接合J1 ,J2 を有するSQUID1の出力側端子
T1とT2 の間に上記の第1実施例と同様な抵抗R1 と
正帰還コイルL1 、及びインダクタL3 とからなる正帰
還回路3Aを並列接続し、かつ、上記のSQUID1の
出力側端子T1 とT2 との間にコンデンサCと抵抗R2
と負帰還コイルL2 とからなる負帰還回路4Cを並列接
続して構成されている。
【0023】上記の負帰還回路4Cにおいて、コンデン
サCと抵抗R2 と負帰還コイルL2は直列に接続されて
いる。
【0024】上記の正帰還回路3Aの働きは第1実施例
における正帰還回路3Aの働きとまったく同様である。
一方、上記の負帰還回路4Cの抵抗R2 は、上記SQU
ID1の出力側端子T1 からバイパスされた高周波電流
を制限する働きをする。またコンデンサCは、高周波電
流をよく通過させ低周波電流を通過させないような働き
をする。したがって、コンデンサCは上記のSQUID
出力側端子T1 からバイパスされた高周波電流をよく通
過させる働きをする。また、負帰還コイルL2は、相互
インダクタンスMn1の値を有し、上記接続点T3 からバ
イパスされたSQUID1の出力の一部を磁束の形でS
QUID1に負帰還を付与する働きをする。
【0025】この図4に示す第3実施例のように構成し
ても、図1に示す第1実施例や図2に示す第2実施例と
同様に、負帰還回路に高周波電流をバイパスし正帰還を
負帰還に反転させ高周波領域においてダイナミックレン
ジを拡大させる効果を奏する。
【0026】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではない。上記実施例は、例示であり、本発明の特
許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な
構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる
ものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、上記構成を有する
本発明によれば、SQUIDへの正帰還回路にインダク
タを直列接続し、この正帰還回路に対し負帰還コイルを
含む負帰還回路を並列接続することにより、インダクタ
により正帰還コイルへの通過を制限された高周波電流を
選択的に前記負帰還コイルへバイパスさせ、SQUID
への正帰還量に周波数特性を付与することができ、具体
的には、低周波磁束入力に対する磁束電圧変換率に対し
高周波磁束入力に対する磁束電圧変換率を減少させるこ
とができる。磁束電圧変換率が大きければダイナミック
レンジは縮小し、磁束電圧変換率が小さくなればダイナ
ミックレンジが拡大するから、周波数が高く磁束ロック
ループが応答できない領域の磁束入力信号に対してもダ
イナミックレンジを拡大することが可能となる。したが
って、入力磁束の周波数に応じてSQUIDの応答を制
御することができる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るSQUID磁束計の第1実施例の
構成を示す回路図である。
【図2】図1に示すSQUID磁束計の動作を説明する
図である。
【図3】本発明に係るSQUID磁束計の第2実施例の
構成を示す回路図である。
【図4】本発明に係るSQUID磁束計の第3実施例の
構成を示す回路図である。
【図5】従来のSQUIDの構成を示す回路図である。
【図6】図5に示すSQUIDを用いた磁束計の動作を
説明する図である。
【図7】図5に示すSQUIDを用いた磁束計の構成を
示すブロック回路図である。
【符号の説明】
1 SQUID 3A〜3C 正帰還回路 4A〜4C 負帰還回路 21 SQUID 22 磁束ロック用負帰還コイル 24 バイアス電流供給源 25 プリアンプ 26 積分器 27 負帰還回路 28 参照電位 29 FLL回路 C コンデンサ J1 〜J4 ジョセフソン接合 L1 ,L4 正帰還コイル L2 負帰還コイル L3 インダクタ R1 〜R3 抵抗 T1 〜T5 SQUID出力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−164003(JP,A) 特開 平7−198815(JP,A) 国際公開91/18298(WO,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互インダクタンスによりSQUIDに
    正帰還を付与する正帰還コイルを含む正帰還回路を当該
    SQUIDの出力端子に並列接続し、かつ相互インダク
    タンスによりSQUIDに負帰還を付与する負帰還コイ
    ルを含む負帰還回路を前記正帰還回路に並列接続したS
    QUID磁束計であって、 前記正帰還回路は前記正帰還コイルに直列接続される第
    1抵抗およびインダクタを有するとともに、前記負帰還
    回路は前記負帰還コイルに直列接続される第2抵抗また
    はコンデンサを有し、前記SQUIDに入力される磁束
    の周波数に応じて前記SQUIDに対する帰還の極性と
    量を制御することを特徴とするSQUID磁束計。
  2. 【請求項2】 前記負帰還回路は、前記正帰還回路の第
    1抵抗とインダクタとの接続点と前記SQUIDの出力
    端子との間に並列接続され、前記正帰還回路のインダク
    タにより前記正帰還コイルへの通過を制限された高周波
    電流を選択的に前記負帰還コイルへバイパスさせること
    を特徴とする請求項1に記載したSQUID磁束計。
  3. 【請求項3】 相互インダクタンスMp によりSQUI
    Dに正帰還を付与する正帰還コイルを含む正帰還回路を
    当該SQUIDの出力端子に並列接続し、かつ相互イン
    ダクタンスMn によりSQUIDに負帰還を付与する負
    帰還コイルを含む負帰還回路を前記正帰還回路に並列接
    続したSQUID磁束計であって、 前記正帰還回路は前記正帰還コイルに直列接続される抵
    抗値R1 の第1抵抗およびインダクタンスLのインダク
    タを有するとともに、前記負帰還回路は前記負帰還コイ
    ルに直列接続される抵抗値R2 の第2抵抗またはコンデ
    ンサを有し、前記SQUIDに入力される磁束の角周波
    数ωとし、虚数単位をjとし、前記SQUIDの磁束電
    圧変換率をdV/dΦとし、実効的な磁束電圧変換率を
    dV/dΦexとしたとき、下式 【数1】 で表わされる前記実効的磁束電圧変換率dV/dΦex
    が、低周波入力磁束の場合は大きく、高周波入力磁束の
    場合は小さくなるように、前記各定数値を決定すること
    を特徴とするSQUID磁束計。
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