JP2869780B2 - ラッチフリーsquid磁束計 - Google Patents

ラッチフリーsquid磁束計

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JP2869780B2
JP2869780B2 JP5368596A JP5368596A JP2869780B2 JP 2869780 B2 JP2869780 B2 JP 2869780B2 JP 5368596 A JP5368596 A JP 5368596A JP 5368596 A JP5368596 A JP 5368596A JP 2869780 B2 JP2869780 B2 JP 2869780B2
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邦夫 風見
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジョセフソン効果
を利用したSQUID磁束計に関するものであり、更に
詳しくは、過大入力に対しても磁束ロックループの動作
が阻害されない磁束計の回路構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、公知の SQUID磁束計は、液
体ヘリウムをためておくデュワー(またはクライオスタ
ット)と、液体ヘリウム中で動作するSQUIDプロー
ブと、室温動作のアンプ及びコントローラで構成され液
体ヘリウム中のSQUIDプローブと室温アンプは同軸
ケーブルで接続されている。
【0003】通常、この室温アンプを介してFLL(磁
束ロックループ:Flux Lock Loop)と呼ばれる線形動作
のためのフィードバックを構成することによりゼロ位法
が成り立つように制御される。この際ループ利得を大き
く取ることにより、線形性が向上するが、電子回路の周
波数特性を安定に保つため、ループ利得は周波数と共に
低下するように設計される。
【0004】一般的には、ループ利得は数10KHzで利
得1になるように設定される。入力磁束がどれくらいま
で許容できるかを表す指標として、スルーレートという
パラメータで表現するが、これはある周波数で最大何Φ
o までと表されるが104Φo/sec程度である。たとえば、
1kHzの正弦波的な雑音磁束が瞬間的に入力したとする
と104 /(103×π)=3.18Φo程度までロックは保持さ
れるが、これを超えると外れてしまう。
【0005】そして、一旦、ロックがはずれると、ルー
プ利得を下げなければFLLの出力はラッチアップした
ままである。この利得を下げる動作をリセットとよんで
いるが、ふたたびロックをしても計測の連続性は必ずし
も保証されない。
【0006】これは、磁束ロック回路がリセット状態か
らロック状態に移るときSQUID内の磁束オフセット
の初期状態がリセットの前後で必ずしも一致していない
ことによる。
【0007】従って、SQUIDに過大な入力が入らな
いようにするか、ロック外れが生じたら直流的な計測の
連続性を放棄するか、あるいは磁場感度を低下させるか
するしか手段はなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一方では、一過性の過
大な雑音入力が存在する環境において、微小な磁気信号
を検出したいという要求もある。例えば、MNR(核磁
気共鳴)信号の検出や非破壊検査、地磁気の精密測定へ
のSQUIDの応用などである。しかしながら、これら
に対しては従来の技術をそのまま適用することは極めて
困難であった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような問
題点に鑑みてなされたもので、SQUIDを磁場検出用
のセンサとする磁束計であって、センサSQUIDの出
力電圧を電流としてとりだす抵抗と、該抵抗に電気的に
直列に接続されたコイルと、該コイルと磁気的に結合し
たSQUIDか若しくはSQUIDアレイからなるSQ
UID増幅器と、該SQUID増幅器の出力を増幅する
増幅器と、該増幅器の出力を積分する積分器及び磁束フ
ィードバック回路から構成される磁束ロックループ回路
において、該磁束ロックループ回路内に磁束フィードバ
ック量の最大振幅値をフィードバック磁束として受ける
SQUIDの線形動作範囲内に制限するためのリミッタ
手段を設けたラッチフリーSQUID磁束計を提供する
ものである。
【0010】本発明は、上記SQUID増幅器の磁束電
圧変換率をdV/dΦとし、これに、抵抗Rnと結合コイルMn
とから構成される局部的なフィードバック回路を当該
QUID増幅器のSQUIDか若しくはSQUIDアレ
イに設け、且つ帰還率β=(dV/dΦ) ×Mn/Rn ≧1となる
ようにパラメータを設定して、線形動作範囲を拡大した
ラッチフリーSQUID磁束計を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の第一の実施
形態であって、磁場を検知するためのセンサSQUID
とSQUIDアレイからなるSQUIDアンプ、FLL
回路から構成される磁束計を示している。
【0012】図において、1は磁場を検知するためのセ
ンサSQUIDでピックアップコイルやシャント抵抗は
省略して記載してある。2及び3は、それぞれセンサS
QUID1の出力の一部を負帰還するための負帰還抵抗
及び負帰還コイルであり、センサSQUID1の線形範
囲を拡大するためのものであるが、この負帰還回路は必
ずしも付属しなくてもよい。
【0013】また、4、5及び6はセンサSQUID1
の動作点を設定するための磁束入力コイル、電流制限抵
抗及び電圧設定用電源である。
【0014】ここで、センサSQUID1の動作を図2
で説明する。図2は負帰還によるSQUIDの磁束電圧
変換曲線の変化を示すものである。細線は負帰還前のも
のである。そして、負帰還抵抗をRn、負帰還コイルの
結合をMn、磁束電圧変換率をdV/dΦとおくと、帰還率
β=(dV/dΦ)×Mn/Rnが0以上の時に曲線が傾き、更
に、β=1〜2の範囲で略鋸波状になる。
【0015】一方、線形動作範囲は、図に示すようにΦ
1からΦ2のように広がり、略Φo付近まで拡大される
と共に歪みも小さくなる。この状態で動作点を斜面の中
心に位置させるとΦoの範囲内の磁気入力に対して線形
に電圧に変換できる。
【0016】ここで、7はセンサSQUID1の出力を
次段のSQUIDアレイ(アンプ)8に接続する結合用
抵抗であり、該結合用抵抗7はピックアップコイル10
と電気的に直列に接続されており、該ピックアップコイ
ル10の結合インダクタンスによりSQUIDアレイ8
に磁束として伝達する。
【0017】この際、結合用抵抗7の抵抗値をR、ピッ
クアップコイル10の相互インダクタンスをM、センサ
SQUID1の電圧振幅V(図2の磁束電圧変換曲線の
p−p値)とするとき、MV/R≦Φoを満たすように
M、Rを設定する。
【0018】このとき、SQUIDアレイ8に伝達され
る磁束量はセンサSQUID1の入力磁束の大きさによ
らずΦo 以下に制限される。負帰還抵抗9及びピックア
ップコイル10はセンサSQUID1の場合と同じく負
帰還回路を構成しており、線形性が1Φo 付近まで広げ
られているものとする。
【0019】また、11はFLL回路からのフィードバ
ック信号をSQUIDアレイ8に帰還するための磁束入
力コイルで、SQUIDアレイ8との相互インダクタン
スはMfであるとする。
【0020】更に、15はSQUIDアレイ8の微小電
圧を増幅するための電圧増幅器、16は積分器、17は
磁束ロック点を設定するためのバイアス電圧源で、SQ
UIDアレイ8の磁束電圧変換曲線の斜面の中点に動作
点が来るようにオフセットを調整する。
【0021】18は電圧リミッタで、図3に示すような
入出力電圧特性の有するものとする。ここで、負帰還抵
抗19の値をRfとすると、2Φo>|Vmax|×Mf / Rfを
満たすようにリミッタとフィードバック回路との常数配
分をすると、SQUIDアレイ8にフィードバックする
磁束量は線形範囲を超えることはない。
【0022】従って、SQUIDアレイ8には高速な変
動磁束が加わっても、常にロック状態は保たれる。一
方、センサSQUID1はΦo の範囲を超える入力磁束
が一時的に加わり、磁束電圧変換曲線の山谷を一時的に
超えることはあっても、入力磁束が線形範囲内の元の値
付近に戻れば、それに追随した出力が電圧として現れ
る。
【0023】尚、通常は、センサSQUID1が計測の
対象とする信号レベルは、極めて小さいため、1Φo 以
下のダイナミックレンジでも十分実用になる。
【0024】一方、12、13及び14はそれぞれセン
サSQUID1及びSQUIDアレイ8にバイアス電流
を供給するための制限抵抗及びバイアス電圧源で、各S
QUIDの臨界電流値付近にバイアスしうるものとす
る。
【0025】図4はリミッタの機能を積分器で兼ねる場
合の積分器の回路構成であり、逆並列接続された一対の
ダイオードからなるリミッタ素子20等を挿入すること
で簡単に構成できる。尚、このような回路構成を採用し
た場合、電圧リミッタ18は不要になる。
【0026】図5は本発明の第二の実施形態であり、第
一の実施形態に対して、FLLのフィードバックが、セ
ンサSQUID1の磁束入力コイル4に印加されている
ことのみ相違し、その他の構成は同一である。尚、図に
おいて同一構成は同一番号で示す。
【0027】この実施形態の場合、(SQUIDに付属
する負帰還で線形動作領域がΦo 付近まで広がっている
ものとして)リミッタで出力振幅を±Φo /2以下のフ
ィードバック量とすることは同じであるが、次段のSQ
UIDアンプに伝達する磁束量はSQUIDアンプの線
形動作範囲に収めなくてもFLLがラッチアップするこ
とはない。
【0028】これは、1段目のSQUID内の磁束量が
1Φo 以内に押さえられているためである。従って、S
QUIDアンプの個数を少なくしても利得が稼げるとい
うメリットがある。また、線形性は図1の構成に比べF
LLのフィードバックゲインがある分改善されるのは明
らかである。
【0029】図6は本発明の第三の実施形態であり、第
一の実施形態の構成の特徴であるセンサSQUIDをF
LL回路のループ外に設けた点を応用して、マルチチャ
ンネルSQUID磁束計の回路構成としたものである。
【0030】この実施形態においては、マルチプレクサ
25及び電流制限抵抗22によって選択的にバイアス電
流が印加されたセンサSQUID21のみ選択されるこ
と以外の回路構成は第一の実施形態と同様である。尚、
図において第一の実施形態と同一の構成は同一の番号で
示している。また、各センサSQUID21の磁束入力
コイル24は、それぞれ電気的に直列に接続され、電流
制限抵抗5及び電圧設定用電源6に接続されている。
【0031】以上のように、本発明の実施形態を説明し
てきたが、本発明はここで示した実施形態に限定される
ものではなく、特許請求の範囲に記載された構成を変更
しない限り、適宜に実施できる。例えば、上記各実施形
態においては、SQUID増幅器をSQUIDアレイで
構成したが、単体のSQUIDで構成しても良い。ま
た、図4に示すリミッタ付積分器は、第二及び第三の実
施形態においても同様に実施できる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のラッチフ
リーSQUID磁束計においては、フィードバックを受
けるSQUID内の磁束量が、外乱で一時的に入力磁束
範囲を超えても、FLLの最大フィードバック量が制限
されているため、オフセットした磁束量で再ロックする
ことはない。従って、一過性の電気的、磁気的雑音等で
FLL回路の振幅が飽和してもすぐに動作点は復帰しう
るため、計測の継続性が保たれる。
【0033】更に、負帰還回路により線形性を広げるこ
とで磁束電圧変換率は低下するが、次段のSQUIDで
信号を増幅するため、S/N比の低下は避けられる等、
多大な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態におけるラッチフリー
SQUID磁束計の要部回路図である。
【図2】SQUIDの入出力特性を示す特性図ある。
【図3】リミッタ手段の入出力特性を示す特性図であ
る。
【図4】積分器にリミッタ機能を持たせた回路図であ
る。
【図5】本発明の第二の実施形態におけるラッチフリー
SQUID磁束計の要部回路図である。
【図6】本発明の第三の実施形態におけるラッチフリー
SQUID磁束計の要部回路図である。
【符号の説明】
1、21 センサSQUID 2、9、19 負帰還抵抗 3 負帰還コイル 4、11、24 磁束入力コイル 5、12、13、22 電流制限抵抗 6 電圧設定用電源 7 結合用抵抗 8 SQUIDアレイ 10 インプットコイル 14 バイアス電流供給用電圧源 15 電圧増幅器 16 積分器 17 バイアス電圧源 18 電圧リミッタ 20 リミッタ素子 25 マルチプレクサ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 dc−SQUID(以下、SQUIDと
    記す)を磁場検出用のセンサとする磁束計であって、セ
    ンサSQUIDの出力電圧を電流としてとりだす抵抗
    と、該抵抗に電気的に直列に接続されたコイルと、該コ
    イルと磁気的に結合したSQUIDか若しくはSQUI
    DアレイからなるSQUID増幅器と、該SQUID増
    幅器の出力を増幅する増幅器と、該増幅器の出力を積分
    する積分器及び磁束フィードバック回路から構成される
    磁束ロックループ回路において、 該磁束ロックループ回路内に磁束フィードバック量の最
    大振幅値をフィードバック磁束として受けるSQUID
    の線形動作範囲内に制限するためのリミッタ手段を設け
    たことを特徴とするラッチフリーSQUID磁束計。
  2. 【請求項2】 上記SQUID増幅器の磁束電圧変換率
    をdV/dΦとし、これに、抵抗Rnと結合コイルMnとから構
    成される局部的なフィードバック回路を当該SQUID
    増幅器のSQUIDか若しくはSQUIDアレイに設
    け、且つ帰還率β=(dV/dΦ) ×Mn/Rn ≧1となるように
    パラメータを設定して、線形動作範囲を拡大したことを
    特徴とする請求項1に記載のラッチフリーSQUID磁
    束計。
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