JP2579283B2 - Squid磁束計 - Google Patents

Squid磁束計

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JP2579283B2
JP2579283B2 JP6111835A JP11183594A JP2579283B2 JP 2579283 B2 JP2579283 B2 JP 2579283B2 JP 6111835 A JP6111835 A JP 6111835A JP 11183594 A JP11183594 A JP 11183594A JP 2579283 B2 JP2579283 B2 JP 2579283B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、SQUID(Supercon
ducting Quantum Interference Device :超伝導量子干
渉デバイス)を使用して磁場を計測するSQUID磁束
計に係わり、さらに詳しくは、耐ノイズ性能を向上させ
たSQUID磁束計に関する。ここに、SQUIDと
は、液体ヘリウムや液体窒素等により断熱容器(クライ
オスタット等)内で低温状態に維持され、ループ内にジ
ョセフソン接合を含む超伝導ループであるSQUIDル
ープに直流電流をバイアス電流として印加して駆動し、
このSQUIDループ内に、ピックアップコイルや入力
コイル等を介して外部からの磁束を結合して印加する
と、SQUIDループに周回電流が誘起され、ループ内
のジョセフソン接合における量子的な干渉効果により、
印加された外部磁束の微弱な変化を出力電圧の大きな変
化に変換するトランスデューサとして動作することを利
用して、微小磁束変化を測定する素子である。
【0002】
【従来の技術】従来、2個のジョセフソン接合を含むd
c−SQUID磁束計としては、低温環境(冷却系)を
維持するための冷却剤である液体ヘリウムを貯めておく
断熱格納容器であるデュワー(又はクライオスタット)
と、液体ヘリウム中で動作するSQUIDプローブと、
室温で動作するアンプ(増幅器)及びコントローラを備
えて構成され、液体ヘリウム中のSQUIDプローブと
室温のアンプとは同軸ケーブルで接続されて構成された
ものが知られている。このようなSQUID磁束計は磁
束分解能が10-5φo /Hz1/2 (左式においてφo は
磁束量子を示す)と、非常に高感度であり、また、SQ
UIDの応答は非常に早く、数GHz (ギガヘルツ)ない
し数10GHz で動作するのが特徴である。一方、SQU
IDに正帰還回路を付加し、磁場測定感度を向上させる
技術により、簡単な回路構成で低雑音の磁束計が実現可
能となった(D. Drung, R.Cantor, M.Peters, T.Ryhane
n, and H. Koch, "INTEGRATED dcSQUID MAGNETOMETER W
ITH HIGH dV/dB", JEEE TRANSACTIONS ON MAGNETICS, V
OL. 27, NO. 2, MARCH 1991 参照)。図5は正帰還回路
を付加したSQUIDの構成を示す図であり、図6は図
5の回路の特性図である。図5に示すように、このSQ
UID21は2個のジョセフソン接合J3 ,J4 を有
し、SQUID21に並列に抵抗R2 と相互インダクタ
ンスMp の正帰還コイルL3 が接続されている。このよ
うな構成により、図6に示すように、動作点dにおける
磁束電圧変換率(点dにおける波形の傾き)は正帰還を
施さない細線の場合に比べ正帰還を施した太線の方が大
きくなっている。図7は、上記のような正帰還回路を付
加したSQUIDを用いて磁場を測定するSQUID磁
束計の構成における直接帰還型のFLL(Flux Locked
Loop:磁束ロックループ)回路と、dc−SQUIDの
接続関係を示すもので、図中21は、図5に示すような
2個のジョセフソン接合J3 ,J4 を有するdc−SQ
UID、22は抵抗R2 と正帰還コイルL3 を含むSQ
UID21に対する正帰還回路、28は磁束ロック用負
帰還コイル、25はSQUID21に対し入力インピー
ダンスの大きなプリアンプ、24はSQUID21にバ
イアス電流を供給するバイアス電流供給源、26はプリ
アンプ25からの出力を積分する積分器、27は負帰還
回路で電流源である。プリアンプ25と積分器26とフ
ィードバック回路27とSQUID21はFLL回路を
構成している。プリアンプ25の出力は積分器26で参
照電位と比較され、積分器26の出力を磁束ロック用負
帰還コイル28に加算してネガティブフィードバックす
ると、Φ−V曲線上の動作点(例えば、図5上のd点)
に安定し、測定すべき磁場は、上記のフィードバック量
を出力値でモニターすることにより得ることができる。
この状態を「ロックされた」と表現する。上記の方法
は、FLL法と呼ばれ、いわゆる「零位法」の一種であ
り、入出力の関係が線形になるのが特徴である。上記の
動作点dは、参照電位にて設定され、通常、Φ−V曲線
の傾きが最も急峻な点(例えば傾斜の中点)である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
構成では低雑音のSQUID磁束計が実現できるが、図
6に示すように磁束電圧変換率を向上させるために正帰
還を施して特性曲線の傾きを急にすることにより、ダイ
ナミックレンジ(線形が保持される入力磁束の範囲)は
図6中の正帰還を施す場合のΦ1 からΦ2 と、その範囲
は小さくなる。このようにダイナミッックレンジが縮小
することにより、SQUID制御回路の周波数特性の範
囲内の磁束入力に対しては零位法が成立するが、制御回
路が応答できないような高周波で大振幅の磁気入力(例
えば、磁気信号のスペクトル観察時などにおける磁気入
力)に対しては制御が外れてしまう、という問題点があ
った。本発明は、上記の問題点を解決するためになされ
たものであり、正帰還回路を有するSQUID磁束計に
おいて、特定の周波数に対するダイナミックレンジ特性
を向上させたSQUID磁束計を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本願の第1の発明に係るSQUID磁束計は、SQ
UIDと、相互インダクタンスにより当該SQUIDに
正帰還を付与する正帰還コイルと、インダクタおよび電
圧制御型可変容量コンデンサとからなる帯域通過フィル
タと、を含むとともに前記SQUIDに並列接続された
正帰還回路と、前記電圧制御型可変容量コンデンサの掃
引用電圧源と、前記SQUIDに接続された高周波増幅
器と、を備えたSQUID磁束計であって、前記帯域通
過フィルタにより特定周波数に対する正帰還量を増加さ
せ、前記掃引用電圧源により当該特定周波数を連続的に
変化させ、かつ、前記高周波増幅器により前記特定周波
数におけるSQUID出力を得るように構成される。ま
た、本願の第2の発明に係るSQUID磁束計は、SQ
UIDと、相互インダクタンスにより当該SQUIDに
正帰還を付与する正帰還コイルと、インダクタおよび電
圧制御型可変容量コンデンサとからなる帯域通過フィル
タと、を含むとともに前記SQUIDに並列接続された
正帰還回路と、前記電圧制御型可変容量コンデンサの掃
引用電圧源と、前記SQUIDに接続された高周波増幅
器と、前記SQUIDに負帰還を施し零位法による磁束
ロックループを構成する負帰還付与手段と、を備えたS
QUID磁束計であって、前記零位法による磁束ロック
ループを構成可能な周波数領域においては、前記零位法
による磁束ロックループを構成することにより前記SQ
UIDの出力を得、前記零位法による磁束ロックループ
を構成不可能な周波数領域においては、前記帯域通過フ
ィルタにより特定周波数に対する正帰還量を増加させ、
前記掃引用電圧源により当該特定周波数を連続的に変化
させ、かつ、前記高周波増幅器により前記特定周波数に
おけるSQUID出力を得るように構成される。
【0005】
【作用】上記構成を有する本願の第1の発明によれば、
SQUIDに正帰還を付与する正帰還回路内に、インダ
クタおよび電圧制御型可変容量コンデンサとからなる帯
域通過フィルタを設け、掃引用電圧源により電圧制御型
可変容量コンデンサの電圧を掃引し、SQUIDに高周
波増幅器を接続し、帯域通過フィルタにより特定周波数
に対する正帰還量を増加させ、掃引用電圧源によりその
特定周波数を連続的に変化させ、かつ、高周波増幅器に
より上記特定周波数におけるSQUID出力を得るよに
構成したので、正帰還量をある特定周波数のみ増加させ
るとともに連続的に変化させることができ、ダイナミッ
クレンジを向上させたSQUID磁束計を実現すること
が可能となるとともに、高周波領域での磁束のパワーを
検出するスペクトル解析が可能となる。また、上記構成
を有する本願の第2の発明によれば、上記第1の発明に
加え、SQUIDに負帰還を施し零位法による磁束ロッ
クループを構成する負帰還付与手段を設けたので、零位
法による磁束ロックループを構成可能な周波数領域にお
いては、零位法による磁束ロックループを構成すること
によりSQUID出力を得ることができ、零位法による
磁束ロックループを構成不可能な周波数領域において
は、上記第1の発明の構成によりSQUID出力を得る
ことが可能となる。
【0006】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明の一実施例であるSQUID磁束計に
用いるSQUIDチップ11の構成を示したもので、2
個のジョセフソン接合J1 ,J2 を有するSQUID1
の出力側端子T1 とT2 の間に、抵抗R1 と正帰還コイ
ルL1 と可変容量コンデンサ3とインダクタL2 とを有
する正帰還回路2を並列接続して構成されている。上記
の正帰還回路2において、抵抗R1 と正帰還コイルL1
とインダクタL2 と可変容量コンデンサ3は直列に接続
されている。
【0007】上記のSQUID1は、磁束を磁束電圧変
換率dV/dΦで電気信号に変換する。正帰還コイルL
1 は、相互インダクタンスMp の値を有し、SQUID
1の出力の一部を磁束の形でSQUID1に正帰還を付
与する働きをする。抵抗R1は、SQUID1への正帰
還量を制限する働きをする。また、インダクタL2 はイ
ンダクタンス値Lを有しており、ある周波数以上の電流
を制限する。
【0008】上記のインダクタL2 と可変容量コンデン
サ3はLC共振器を構成しており、中心周波数fo の帯
域通過フィルタ(バンドパスフィルタ)として動作す
る。可変容量コンデンサ3は電圧制御型であり、図2に
示すように、接続端子T3 とT4 間にコンデンサC1 と
ダイオードDとコンデンサC2 が直列接続されて構成さ
れており、端子T3 は上記の抵抗R1 に接続され、端子
T4 は上記のインダクタL2 に接続される。上記のダイ
オードDの端子T5 とT6 に後述する掃引用電圧源9な
どを接続し(図3参照)、逆バイアス電圧VD を印加し
てダイオードDに空乏層を発生させ、この空乏層の厚さ
を逆バイアス電圧VD で制御することにより、回路3全
体として可変容量コンデンサとして動作する。また、上
記のコンデンサC1 とコンデンサC2 は、可変容量コン
デンサに逆バイアス電圧を印加する掃引用電圧源をSQ
UID1から絶縁するためのコンデンサである。
【0009】図3は、上記のような正帰還回路2を付加
した狭帯域SQUIDを用いて磁場を測定するSQUI
D磁束計の構成における直接帰還型のFLL(Flux Loc
kedLoop:磁束ロックループ)回路と、dc−SQUI
Dの接続関係を示すもので、図中11は、2個のジョセ
フソン接合J1 ,J2 を有するdc−SQUID1に、
抵抗R1 と正帰還コイルL1 と可変容量コンデンサ3と
インダクタL2 とを有する正帰還回路2を並列接続して
構成されるSQUIDチップである。また、4はSQU
ID1にバイアス電流を供給するバイアス電流供給源、
5はSQUID1に対し入力インピーダンスの大きなプ
リアンプ、6はプリアンプ5からの出力を積分する積分
器、7は負帰還回路で電流源、8は磁束ロック用負帰還
コイルである。また、9は上記の可変容量コンデンサ3
の掃引用電圧源であり、10はSQUID1で弁別され
た磁気信号を取り出すための高周波増幅器である。ま
た、C3 〜C5 はコンデンサ(C3 とC4 はハイカット
コンデンサ)、12は、Φ−V曲線上の動作点(例え
ば、図5上のd点)を決定するためのオフセット電圧源
である。
【0010】次に、図3に示されたSQUID磁束計の
動作を説明する。図1に示した正帰還回路2のインダク
タL2 と可変容量コンデンサ3によって構成されるLC
共振器の中心周波数fo は下式(1)
【数1】 で与えられる。
【0011】周波数fo ではインピーダンスが零になる
ため、このときの正帰還量は抵抗R1 の値のみで決定さ
れる。このため、上記のSQUID磁束計のSQUID
1の固有の磁束電圧変換率をdV/dΦとし、実効的な
磁束電圧変換率をdV/dΦexとすると、この実効的磁
束電圧変換率dV/dΦexは下式(2)
【数2】 のように表わせる。
【0012】上式(2)において、βa は正帰還を表現
するパラメータであり、下式(3)
【数3】 で表わされる。ここに、Rp は抵抗R1 の抵抗値を示
す。
【0013】上記のパラメータβa は、0<βa <1の
条件を満足し、正帰還量は発振条件であるβa ≧1を満
足しないものとする。したがって、上式(2)において
は、係数1/(1−βa )は、1/(1−βa )>1と
なるから、実効的磁束電圧変換率dV/dΦexの値はS
QUID固有の磁束電圧変換率dV/dΦよりも大きく
なる。そして、βa が1に近い値であるほど分母(1−
βa )は小さくなるから、実効的磁束電圧変換率dV/
dΦexの値はSQUID固有の磁束電圧変換率dV/d
Φに比べて大きくなる。上記の係数1/(1−βa )
は、中心周波数fo を中心とする通過帯域における磁気
信号の弁別率を表わしている。図4は、上記の特性を示
すグラフであり、中心周波数fo の部分aにおける磁束
電圧変換率の値dV/dΦ1 は上式(2)で与えられ
る。また、通過帯域以外の部分bにおける磁束電圧変換
率の値dV/dΦ2 はSQUID1の固有の磁束電圧変
換率である。
【0014】図3に示すSQUID磁束計において、S
QUID1とプリアンプ5と積分器6と負帰還回路7と
磁束ロック用負帰還コイル8は低周波領域において零位
法で動作する負帰還付与手段である磁束ロックループ
(FLL)回路を構成している。したがって、直流的な
磁場に対し、プリアンプ5の出力は積分器6でオフセッ
ト電圧源12の参照電位と比較され、積分器6の出力を
磁束ロック用負帰還コイル8に加算してネガティブフィ
ードバックすると、Φ−V曲線上の動作点(例えば、図
5上のd点)に安定し、測定すべき磁場は、上記のフィ
ードバック量を出力値でモニターする「零位法」により
得ることができる。上記の動作点dは、オフセット電圧
源12にて設定され、通常、Φ−V曲線の傾きが最も急
峻な点(例えば傾斜の中点)に固定されており、SQU
ID1は、図6に示すように正帰還の度合で決定される
ある一定レベルの範囲(例えば、図6におけるΦ1 ,Φ
2 など。)の磁気入力信号に対して線形動作する。この
線形が保持される入力磁束の範囲は、正帰還を施して特
性曲線の傾きを急にすることにより狭帯域化されてお
り、範囲を超える振幅レベルは制限される。上記のSQ
UID1とプリアンプ5と積分器6と負帰還回路7と磁
束ロック用負帰還コイル8とからなるFLL回路は、観
測すべき磁場が高周波領域(例えば、数KHz 以上の磁気
信号)の場合には動作しない。
【0015】上記のSQUID1とプリアンプ5と積分
器6と負帰還回路7と磁束ロック用負帰還コイル8とか
らなるFLL回路が零位法で動作しない周波数領域の磁
気入力信号(例えば、数KHz 以上の磁気信号)の場合に
は、図3の可変容量コンデンサ掃引用電圧源9を例えば
鋸波状に掃引すると、図2に示すダイオードDの可変容
量値が変化するため、図1におけるインダクタL2 と可
変容量コンデンサ3からなるLC共振回路の中心周波数
fo が変化するので、この中心周波数fo を上記のSQ
UID1とプリアンプ5と積分器6と負帰還回路7とか
らなるFLL回路が動作しない磁気信号の周波数領域
(例えば、数KHz 以上)に設定すれば、中心周波数fo
を中心とする周波数帯域の磁気信号に相当するSQUI
D1の出力電圧が高周波増幅器10を通じて出力され
る。したがって、可変容量コンデンサの掃引用電圧源9
の電圧は、高周波増幅器10から出力される出力電圧の
中心周波数fo に対応するから、可変電圧源9の電圧を
縦軸にプロットするとともに高周波増幅器10の出力電
圧を横軸にプロットすれば、高周波領域の磁気入力信号
に対するスペクトル解析器として動作させることができ
る。すなわち、上記のSQUID1とプリアンプ5と積
分器6と負帰還回路7とからなるFLL回路が動作しな
い周波数領域の磁気入力信号(例えば、数KHz 以上の磁
気信号)に対してダイナミックレンジを増加することが
可能となる。
【0016】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではない。上記実施例は、例示であり、本発明の特
許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な
構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる
ものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0017】例えば、上記の図3の実施例においては、
可変容量コンデンサ3の掃引用電圧源9を鋸波状に電圧
を掃引する例について説明したが、これには限定され
ず、三角波状に掃引してもよいし、正弦波状に掃引して
もよい。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、上記構成を有する
本願の第1の発明によれば、SQUIDに正帰還を付与
する正帰還回路内に、インダクタおよび電圧制御型可変
容量コンデンサとからなる帯域通過フィルタを設け、掃
引用電圧源により電圧制御型可変容量コンデンサの電圧
を掃引し、SQUIDに高周波増幅器を接続し、帯域通
過フィルタにより特定周波数に対する正帰還量を増加さ
せ、掃引用電圧源によりその特定周波数を連続的に変化
させ、かつ、高周波増幅器により上記特定周波数におけ
るSQUID出力を得るよに構成したので、正帰還量を
ある特定周波数のみ増加させるとともに連続的に変化さ
せることができ、ダイナミックレンジを向上させたSQ
UID磁束計を実現することが可能となるとともに、高
周波領域での磁束のパワーを検出するスペクトル解析が
可能となる。また、上記構成を有する本願の第2の発明
によれば、上記第1の発明に加え、SQUIDに負帰還
を施し零位法による磁束ロックループを構成する負帰還
付与手段を設けたので、零位法による磁束ロックループ
を構成可能な周波数領域においては、零位法による磁束
ロックループを構成することによりSQUID出力を得
ることができ、零位法による磁束ロックループを構成不
可能な周波数領域においては、上記第1の発明の構成に
よりSQUID出力を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るSQUID磁束計の一実施例に用
いるSQUIDチップの構成を示す回路図である。
【図2】図1に示すSQUIDチップ内の可変容量コン
デンサの構成を示す回路図である。
【図3】図1に示すSQUIDチップを用いたSQUI
D磁束計の構成を示すブロック回路図である。
【図4】図3に示すSQUID磁束計の動作を説明する
図である。
【図5】従来例のSQUID磁束計に用いるSQUID
チップの構成を示す回路図である。
【図6】図5に示すSQUIDの動作を説明する図であ
る。
【図7】図5に示すSQUIDチップを用いた従来例の
SQUID磁束計の構成を示すブロック回路図である。
【符号の説明】
1 SQUID 2 正帰還回路 3 可変容量コンデンサ 4 バイアス電流供給源 5 プリアンプ 6 積分器 7 負帰還回路 8 磁束ロック用負帰還コイル 9 掃引用電圧源 10 高周波増幅器 11 SQUIDチップ 12 オフセット電圧源 21 SQUID 24 バイアス電流供給源 25 プリアンプ 26 積分器 27 負帰還回路 28 磁束ロック用負帰還コイル C1 〜C6 コンデンサ D ダイオード J1 〜J4 ジョセフソン接合 L1 ,L3 正帰還コイル L2 インダクタ R1 ,R2 抵抗 T1 ,T2 SQUID出力端子 T3 〜T6 接続端子

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SQUIDと、 相互インダクタンスにより当該SQUIDに正帰還を付
    与する正帰還コイルと、インダクタおよび電圧制御型可
    変容量コンデンサとからなる帯域通過フィルタと、を含
    むとともに前記SQUIDに並列接続された正帰還回路
    と、 前記電圧制御型可変容量コンデンサの掃引用電圧源と、 前記SQUIDに接続された高周波増幅器と、 を備えたSQUID磁束計であって、 前記帯域通過フィルタにより特定周波数に対する正帰還
    量を増加させ、前記掃引用電圧源により当該特定周波数
    を連続的に変化させ、かつ、前記高周波増幅器により前
    記特定周波数におけるSQUID出力を得ることを特徴
    とするSQUID磁束計。
  2. 【請求項2】 SQUIDと、 相互インダクタンスにより当該SQUIDに正帰還を付
    与する正帰還コイルと、インダクタおよび電圧制御型可
    変容量コンデンサとからなる帯域通過フィルタと、を含
    むとともに前記SQUIDに並列接続された正帰還回路
    と、 前記電圧制御型可変容量コンデンサの掃引用電圧源と、 前記SQUIDに接続された高周波増幅器と、 前記SQUIDに負帰還を施し零位法による磁束ロック
    ループを構成する負帰還付与手段と、 を備えたSQUID磁束計であって、 前記零位法による磁束ロックループを構成可能な周波数
    領域においては、前記零位法による磁束ロックループを
    構成することにより前記SQUIDの出力を得、 前記零位法による磁束ロックループを構成不可能な周波
    数領域においては、前記帯域通過フィルタにより特定周
    波数に対する正帰還量を増加させ、前記掃引用電圧源に
    より当該特定周波数を連続的に変化させ、かつ、前記高
    周波増幅器により前記特定周波数におけるSQUID出
    力を得ることを特徴とするSQUID磁束計。
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