JP2691518B2 - Squid磁束計 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、SQUID(Supercon
ducting Quantum Interference Device :超伝導量子干
渉デバイス)を使用して磁場を計測するSQUID磁束
計に関し、特に、SQUIDを複数個接続したSQUI
Dアレイを用いたSQUID磁束計に関する。ここに、
SQUIDとは、液体ヘリウムや液体窒素等により断熱
容器(クライオスタット等)内で低温状態に維持され、
ループ内にジョセフソン接合を含む超伝導ループである
SQUIDループに直流電流をバイアス電流として印加
して駆動し、このSQUIDループ内に、ピックアップ
コイルや入力コイル等を介して、あるいは直接外部から
の磁束を結合して印加すると、SQUIDループに周回
電流が誘起され、ループ内のジョセフソン接合における
量子的な干渉効果により、印加された外部磁束の微弱な
変化を出力電圧の大きな変化に変換するトランスデュー
サとして動作することを利用して、微小磁束変化を測定
する素子である。
ducting Quantum Interference Device :超伝導量子干
渉デバイス)を使用して磁場を計測するSQUID磁束
計に関し、特に、SQUIDを複数個接続したSQUI
Dアレイを用いたSQUID磁束計に関する。ここに、
SQUIDとは、液体ヘリウムや液体窒素等により断熱
容器(クライオスタット等)内で低温状態に維持され、
ループ内にジョセフソン接合を含む超伝導ループである
SQUIDループに直流電流をバイアス電流として印加
して駆動し、このSQUIDループ内に、ピックアップ
コイルや入力コイル等を介して、あるいは直接外部から
の磁束を結合して印加すると、SQUIDループに周回
電流が誘起され、ループ内のジョセフソン接合における
量子的な干渉効果により、印加された外部磁束の微弱な
変化を出力電圧の大きな変化に変換するトランスデュー
サとして動作することを利用して、微小磁束変化を測定
する素子である。
【0002】
【従来の技術】従来、2個のジョセフソン接合を含むd
cSQUIDを用いた磁束計としては、低温環境(冷却
系)を維持するための冷却剤である液体ヘリウムを貯め
ておく断熱格納容器であるデュワー(又はクライオスタ
ット)と、液体ヘリウム中で動作するSQUIDプロー
ブと、室温で動作するアンプ(増幅器)及びコントロー
ラを備えて構成され、液体ヘリウム中のSQUIDプロ
ーブと室温のアンプとは同軸ケーブルもしくはツイスト
ケーブル等で接続されて構成されたものが知られてい
る。このようなSQUID磁束計は磁束分解能が10-5
φo /Hz1/2 (左式においてφo は磁束量子を示す)
と、非常に高感度であり、また、SQUIDの応答は非
常に早く、数GHz (ギガヘルツ)ないし数10GHz で動
作するのが特徴である。
cSQUIDを用いた磁束計としては、低温環境(冷却
系)を維持するための冷却剤である液体ヘリウムを貯め
ておく断熱格納容器であるデュワー(又はクライオスタ
ット)と、液体ヘリウム中で動作するSQUIDプロー
ブと、室温で動作するアンプ(増幅器)及びコントロー
ラを備えて構成され、液体ヘリウム中のSQUIDプロ
ーブと室温のアンプとは同軸ケーブルもしくはツイスト
ケーブル等で接続されて構成されたものが知られてい
る。このようなSQUID磁束計は磁束分解能が10-5
φo /Hz1/2 (左式においてφo は磁束量子を示す)
と、非常に高感度であり、また、SQUIDの応答は非
常に早く、数GHz (ギガヘルツ)ないし数10GHz で動
作するのが特徴である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のS
QUID磁束計においては、磁束分解能が非常に高感度
であるため、外来ノイズや誘導ノイズに弱い、という欠
点があった。また、SQUIDは、通常、「FLL:Fl
ux Locked Loop(磁束ロックループ)」と呼ばれる線形
動作のためのフィードバック回路を設けて「ゼロ位法」
が成立するように制御される。FLLとは、SQUID
出力を増幅するとともにそのSQUID出力を磁束の形
でループ回路状にSQUIDリングに帰還させる方法で
ある。この方法により、SQUIDリング内の磁束が特
定の値に保持(磁束ロック)されるため、SQUIDリ
ング内は磁束が特定の値(動作点)に保たれ、この動作
点からの変位磁束に対してSQUIDは電圧を発生する
ことになる。この場合、FLL回路が追随できないよう
な大振幅又は高速の外来磁気ノイズがSQUIDに加わ
ったり、FLL回路内に電気的なパルスノイズが加わる
と、FLLループの動作点が外れ(「ロック外れ」とい
う。)、その後の線形動作が阻害される、という欠点が
あった。
QUID磁束計においては、磁束分解能が非常に高感度
であるため、外来ノイズや誘導ノイズに弱い、という欠
点があった。また、SQUIDは、通常、「FLL:Fl
ux Locked Loop(磁束ロックループ)」と呼ばれる線形
動作のためのフィードバック回路を設けて「ゼロ位法」
が成立するように制御される。FLLとは、SQUID
出力を増幅するとともにそのSQUID出力を磁束の形
でループ回路状にSQUIDリングに帰還させる方法で
ある。この方法により、SQUIDリング内の磁束が特
定の値に保持(磁束ロック)されるため、SQUIDリ
ング内は磁束が特定の値(動作点)に保たれ、この動作
点からの変位磁束に対してSQUIDは電圧を発生する
ことになる。この場合、FLL回路が追随できないよう
な大振幅又は高速の外来磁気ノイズがSQUIDに加わ
ったり、FLL回路内に電気的なパルスノイズが加わる
と、FLLループの動作点が外れ(「ロック外れ」とい
う。)、その後の線形動作が阻害される、という欠点が
あった。
【0004】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたものであり、耐ノイズ性能及びダイナミックレ
ンジ特性を向上させうるSQUID磁束計を提供するこ
とを目的とする。
なされたものであり、耐ノイズ性能及びダイナミックレ
ンジ特性を向上させうるSQUID磁束計を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1記載の発明に係るSQUID磁束計は、d
cSQUIDがn個直列に接続されたSQUIDアレイ
と、n個(n:n≧2なる正の整数)の同一結合容量の
負帰還コイルが直列に接続されるとともにその両端が前
記SQUIDアレイの出力端子に接続された負帰還コイ
ルアレイと、前記SQUIDアレイの出力端子の一方と
前記負帰還コイルアレイの一端との間に接続され前記負
帰還の量を制御する負帰還抵抗と、を備え、前記負帰還
コイルアレイの各負帰還コイルは、前記各dcSQUI
Dに均等な負帰還を与えるように構成される。また、請
求項2記載の発明に係るSQUID磁束計は、前記dc
SQUIDと前記負帰還コイルとの結合容量をMn と
し、1個のdcSQUIDの磁束電圧変換率をdV/d
φとし、前記負帰還抵抗値をRn としたとき、下式 n×(dV/dφ)×(Mn /Rn )≧1 を満足するように構成される。また、請求項3記載の発
明に係るSQUID磁束計は、dcSQUIDがn個
(n:n≧2なる正の整数)直列に接続されたSQUI
Dアレイと、前記各dcSQUIDに対して同一な結合
容量を有するn個の負帰還コイルと、前記dcSQUI
Dをm個(m:m<nなる正の整数)毎にグループ化
し、前記m個のdcSQUIDに対応するm個の前記負
帰還コイルに対して直列に負帰還抵抗を設けることによ
り、dcSQUIDごとに前記負帰還を分散して行うよ
うに構成される。また、請求項4記載の発明に係るSQ
UID磁束計は、前記dcSQUIDと前記負帰還コイ
ルとの結合容量をMn とし、1個のdcSQUIDの磁
束電圧変換率をdV/dφとし、前記個々の負帰還抵抗
値をRm としたとき、下式 m×(dV/dφ)×(Mn /Rm )≧1 を満足するように構成される。また、請求項5記載の発
明に係るSQUID磁束計は、前記負帰還コイルアレイ
は磁束ロックループ用のフィードバックコイル又は磁束
入力用のインプットコイルを兼ねるように構成される。
また、請求項6記載の発明に係るSQUID磁束計は、
バイアス磁束を加える手段を有して構成される。また、
請求項7記載の発明に係るSQUID磁束計は、磁束ロ
ックを行うためのフィードバックコイル及び磁束ロック
ループ回路を有し、磁束ロックループで動作するように
構成される。
め、請求項1記載の発明に係るSQUID磁束計は、d
cSQUIDがn個直列に接続されたSQUIDアレイ
と、n個(n:n≧2なる正の整数)の同一結合容量の
負帰還コイルが直列に接続されるとともにその両端が前
記SQUIDアレイの出力端子に接続された負帰還コイ
ルアレイと、前記SQUIDアレイの出力端子の一方と
前記負帰還コイルアレイの一端との間に接続され前記負
帰還の量を制御する負帰還抵抗と、を備え、前記負帰還
コイルアレイの各負帰還コイルは、前記各dcSQUI
Dに均等な負帰還を与えるように構成される。また、請
求項2記載の発明に係るSQUID磁束計は、前記dc
SQUIDと前記負帰還コイルとの結合容量をMn と
し、1個のdcSQUIDの磁束電圧変換率をdV/d
φとし、前記負帰還抵抗値をRn としたとき、下式 n×(dV/dφ)×(Mn /Rn )≧1 を満足するように構成される。また、請求項3記載の発
明に係るSQUID磁束計は、dcSQUIDがn個
(n:n≧2なる正の整数)直列に接続されたSQUI
Dアレイと、前記各dcSQUIDに対して同一な結合
容量を有するn個の負帰還コイルと、前記dcSQUI
Dをm個(m:m<nなる正の整数)毎にグループ化
し、前記m個のdcSQUIDに対応するm個の前記負
帰還コイルに対して直列に負帰還抵抗を設けることによ
り、dcSQUIDごとに前記負帰還を分散して行うよ
うに構成される。また、請求項4記載の発明に係るSQ
UID磁束計は、前記dcSQUIDと前記負帰還コイ
ルとの結合容量をMn とし、1個のdcSQUIDの磁
束電圧変換率をdV/dφとし、前記個々の負帰還抵抗
値をRm としたとき、下式 m×(dV/dφ)×(Mn /Rm )≧1 を満足するように構成される。また、請求項5記載の発
明に係るSQUID磁束計は、前記負帰還コイルアレイ
は磁束ロックループ用のフィードバックコイル又は磁束
入力用のインプットコイルを兼ねるように構成される。
また、請求項6記載の発明に係るSQUID磁束計は、
バイアス磁束を加える手段を有して構成される。また、
請求項7記載の発明に係るSQUID磁束計は、磁束ロ
ックを行うためのフィードバックコイル及び磁束ロック
ループ回路を有し、磁束ロックループで動作するように
構成される。
【0006】
【作用】上記構成を有する本発明によれば、各負帰還コ
イルから各dcSQUIDに負帰還磁束を直接フィード
バックさせることにより、磁束−電圧曲線における線形
範囲は従来のSQUID磁束計の場合の線形範囲よりも
拡大され、小さな入力磁束Δφに対して大きなSQUI
D出力電圧ΔVが得られる。
イルから各dcSQUIDに負帰還磁束を直接フィード
バックさせることにより、磁束−電圧曲線における線形
範囲は従来のSQUID磁束計の場合の線形範囲よりも
拡大され、小さな入力磁束Δφに対して大きなSQUI
D出力電圧ΔVが得られる。
【0007】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の実施例について
説明する。本発明の第1実施例であるSQUID磁束計
のSQUIDループ付近の構成を図1に示す。図に示す
ように、このSQUID磁束計101は、直列に接続さ
れたn個(n:n≧2なる正の整数)のdcSQUID
S1 〜Sn からなるSQUIDアレイA1 と、負帰還抵
抗Rn と、負帰還コイルアレイA2 を備えて構成されて
いる。負帰還抵抗Rn と負帰還コイルアレイA2 は直列
接続され、この直列回路はSQUIDアレイA1 の両端
に並列接続されている。負帰還コイルアレイA2 は、直
列接続されたn個の負帰還コイルL1 〜Ln が直列接続
されて構成されている。J1 ,J2 は各dcSQUID
S1 〜Sn に設けられたジョセフソン接合である。
説明する。本発明の第1実施例であるSQUID磁束計
のSQUIDループ付近の構成を図1に示す。図に示す
ように、このSQUID磁束計101は、直列に接続さ
れたn個(n:n≧2なる正の整数)のdcSQUID
S1 〜Sn からなるSQUIDアレイA1 と、負帰還抵
抗Rn と、負帰還コイルアレイA2 を備えて構成されて
いる。負帰還抵抗Rn と負帰還コイルアレイA2 は直列
接続され、この直列回路はSQUIDアレイA1 の両端
に並列接続されている。負帰還コイルアレイA2 は、直
列接続されたn個の負帰還コイルL1 〜Ln が直列接続
されて構成されている。J1 ,J2 は各dcSQUID
S1 〜Sn に設けられたジョセフソン接合である。
【0008】ここで、1個のdcSQUIDSi と1個
の負帰還コイルLi とを結合する相互インダクタンス
(結合容量)をMn とし、1個のdcSQUIDSi の
磁束電圧変換率をdV/dφとし、負帰還抵抗値をRn
(本実施例の場合はRn =R1)としたとき、下式 n×(dV/dφ)×(Mn /Rn )≧1 ………(1) を満足するように各回路要素の定数値が定められる。
の負帰還コイルLi とを結合する相互インダクタンス
(結合容量)をMn とし、1個のdcSQUIDSi の
磁束電圧変換率をdV/dφとし、負帰還抵抗値をRn
(本実施例の場合はRn =R1)としたとき、下式 n×(dV/dφ)×(Mn /Rn )≧1 ………(1) を満足するように各回路要素の定数値が定められる。
【0009】次に、上記の第1実施例のSQUID磁束
計の全体構成を図2に示す。図に示すように、このSQ
UID磁束計101は、上記のSQUIDアレイA1
と、SQUIDアレイAの両端に並列接続される負帰還
抵抗Rn 及び負帰還コイルアレイA2 と、バイアス電流
源3と、プリアンプ1及びメインアンプ2と、n個のバ
イアスコイルLB1〜LBnと、バイアス磁束用電流源4
と、オフセット電圧源5を備えて構成されている。n個
のバイアスコイルLB1〜LBnはバイアスコイルアレイA
3 を構成している。上記のSQUID磁束計101の出
力側には、通常、シャント抵抗が挿入されるが、図示は
省略されている。上記の負帰還抵抗Rn の抵抗値は、S
QUIDのシャント抵抗とSQUIDの臨界電流とで決
定されるSQUIDアレイA1 の出力インピーダンスよ
りも十分に大きく設定される。
計の全体構成を図2に示す。図に示すように、このSQ
UID磁束計101は、上記のSQUIDアレイA1
と、SQUIDアレイAの両端に並列接続される負帰還
抵抗Rn 及び負帰還コイルアレイA2 と、バイアス電流
源3と、プリアンプ1及びメインアンプ2と、n個のバ
イアスコイルLB1〜LBnと、バイアス磁束用電流源4
と、オフセット電圧源5を備えて構成されている。n個
のバイアスコイルLB1〜LBnはバイアスコイルアレイA
3 を構成している。上記のSQUID磁束計101の出
力側には、通常、シャント抵抗が挿入されるが、図示は
省略されている。上記の負帰還抵抗Rn の抵抗値は、S
QUIDのシャント抵抗とSQUIDの臨界電流とで決
定されるSQUIDアレイA1 の出力インピーダンスよ
りも十分に大きく設定される。
【0010】上記のバイアス電流源3は、SQUIDア
レイA1 の一端に接続され、各dcSQUIDS1 〜S
n を駆動するバイアス電流ib を供給する。負帰還コイ
ルアレイA2 の各負帰還コイルLi は、SQUIDの出
力側に直接接続され、SQUIDアレイA1 の対応する
dcSQUIDSi と磁束結合する位置に設けられてい
る。したがって、SQUIDの出力により、対応するd
cSQUIDSi に直接負帰還が与えられる。バイアス
コイルアレイA3 は、SQUIDアレイA1 と磁束結合
する位置に設けられている。バイアス磁束用電流源4
は、バイアスコイルアレイA3 にバイアス磁束用電流i
mbを供給することにより、SQUIDアレイA1 の各d
cSQUIDSi にバイアス磁束を履かせ、SQUID
の動作点を決定する。
レイA1 の一端に接続され、各dcSQUIDS1 〜S
n を駆動するバイアス電流ib を供給する。負帰還コイ
ルアレイA2 の各負帰還コイルLi は、SQUIDの出
力側に直接接続され、SQUIDアレイA1 の対応する
dcSQUIDSi と磁束結合する位置に設けられてい
る。したがって、SQUIDの出力により、対応するd
cSQUIDSi に直接負帰還が与えられる。バイアス
コイルアレイA3 は、SQUIDアレイA1 と磁束結合
する位置に設けられている。バイアス磁束用電流源4
は、バイアスコイルアレイA3 にバイアス磁束用電流i
mbを供給することにより、SQUIDアレイA1 の各d
cSQUIDSi にバイアス磁束を履かせ、SQUID
の動作点を決定する。
【0011】プリアンプ1及びメインアンプ2はSQU
IDアレイA1 の出力電圧を増幅して電気信号として外
部へ出力する。オフセット電圧Vb は、SQUID出力
電圧にオフセットを履かせて見やすくするための電圧で
ある。このオフセット電圧Vb はオフセット電圧源5に
より調整可能となっている。
IDアレイA1 の出力電圧を増幅して電気信号として外
部へ出力する。オフセット電圧Vb は、SQUID出力
電圧にオフセットを履かせて見やすくするための電圧で
ある。このオフセット電圧Vb はオフセット電圧源5に
より調整可能となっている。
【0012】このSQUID磁束計101で測定する外
部磁場は、SQUIDアレイA1 に直接結合させるか、
あるいは磁束検出用ピックアップコイル(図示せず)及
びインプットコイル(図示せず)を設け、ピックアップ
コイルで磁束を検出し、検出した磁束をインプットコイ
ルによりSQUIDアレイA1 に伝達させるようにして
もよい。
部磁場は、SQUIDアレイA1 に直接結合させるか、
あるいは磁束検出用ピックアップコイル(図示せず)及
びインプットコイル(図示せず)を設け、ピックアップ
コイルで磁束を検出し、検出した磁束をインプットコイ
ルによりSQUIDアレイA1 に伝達させるようにして
もよい。
【0013】次に、上記の第1実施例のSQUID磁束
計101の動作について説明する。まず、上記のよう
に、n個のdcSQUIDS1 〜Sn を直列に接続して
SQUIDアレイを構成することにより、このSQUI
D磁束計101の出力電圧は、dcSQUIDの個数n
に比例して増大し、n倍となる。通常、1個のdcSQ
UIDの出力電圧は数十マイクロボルトであるが、この
ようにSQUIDアレイ化することにより、SQUID
出力電圧を増大させることができる。SQUID出力電
圧ΔVは、1個のdcSQUID当たりの入力磁束をΔ
φとし、プリアンプ1の利得をG1 とし、メインアンプ
2の利得をG2 としたとき、下式 ΔV=Δφ×{n×(dV/dφ)}×G1 ×G2 ………(2) で表わされる。
計101の動作について説明する。まず、上記のよう
に、n個のdcSQUIDS1 〜Sn を直列に接続して
SQUIDアレイを構成することにより、このSQUI
D磁束計101の出力電圧は、dcSQUIDの個数n
に比例して増大し、n倍となる。通常、1個のdcSQ
UIDの出力電圧は数十マイクロボルトであるが、この
ようにSQUIDアレイ化することにより、SQUID
出力電圧を増大させることができる。SQUID出力電
圧ΔVは、1個のdcSQUID当たりの入力磁束をΔ
φとし、プリアンプ1の利得をG1 とし、メインアンプ
2の利得をG2 としたとき、下式 ΔV=Δφ×{n×(dV/dφ)}×G1 ×G2 ………(2) で表わされる。
【0014】単一SQUIDの場合のSQUID磁束計
の磁束電圧変換特性は、図5の細線のようになる。この
場合の磁束の線形範囲は図上においてφ1 で示され、単
位磁束量子φ0 の1/2となる。
の磁束電圧変換特性は、図5の細線のようになる。この
場合の磁束の線形範囲は図上においてφ1 で示され、単
位磁束量子φ0 の1/2となる。
【0015】SQUID磁束計101においては、各d
cSQUIDS1 〜Sn の出力の位相を一致させ、SQ
UIDアレイA1 の出力電流が負帰還抵抗Rn を介して
負帰還電流として負帰還コイルアレイA2 に供給し、各
負帰還コイルLi から各dcSQUIDSi に負帰還磁
束Mn を直接フィードバックさせることにより、図5中
の太線のような特性を得ることができる。
cSQUIDS1 〜Sn の出力の位相を一致させ、SQ
UIDアレイA1 の出力電流が負帰還抵抗Rn を介して
負帰還電流として負帰還コイルアレイA2 に供給し、各
負帰還コイルLi から各dcSQUIDSi に負帰還磁
束Mn を直接フィードバックさせることにより、図5中
の太線のような特性を得ることができる。
【0016】この場合、上式(1)において等号が成立
し左辺が1に等しくなるように各回路要素の定数値が設
定された場合には、このSQUID磁束計の磁束の線形
範囲φ2 は単位磁束量子φ0 付近まで拡大される。さら
に、上式(1)において不等号が成立し左辺が1よりも
大きくなるように各回路要素の定数値が設定された場合
には、このSQUID磁束計の磁束の線形範囲φ2 は単
位磁束量子φ0 よりは狭くなるが、図5における従来の
SQUIDの場合の細線部分の線形範囲φ1 よりも拡大
されており、かつ直線性が改善される。
し左辺が1に等しくなるように各回路要素の定数値が設
定された場合には、このSQUID磁束計の磁束の線形
範囲φ2 は単位磁束量子φ0 付近まで拡大される。さら
に、上式(1)において不等号が成立し左辺が1よりも
大きくなるように各回路要素の定数値が設定された場合
には、このSQUID磁束計の磁束の線形範囲φ2 は単
位磁束量子φ0 よりは狭くなるが、図5における従来の
SQUIDの場合の細線部分の線形範囲φ1 よりも拡大
されており、かつ直線性が改善される。
【0017】このため、小さな入力磁束Δφに対して大
きなSQUID出力電圧ΔVが得られる。換言すれば、
同一のSQUID出力電圧ΔVを得るための入力磁束Δ
φの値を減少させることができる。このことは、SQU
ID磁束計のS/N比(信号対雑音比)が向上すること
を意味し、1個当たりのSQUIDへの入力磁束を減少
させながらより大きな磁場ΔBを計測できることを意味
する。
きなSQUID出力電圧ΔVが得られる。換言すれば、
同一のSQUID出力電圧ΔVを得るための入力磁束Δ
φの値を減少させることができる。このことは、SQU
ID磁束計のS/N比(信号対雑音比)が向上すること
を意味し、1個当たりのSQUIDへの入力磁束を減少
させながらより大きな磁場ΔBを計測できることを意味
する。
【0018】SQUIDリング又はピックアップコイル
の実効的な面積をSとすると、上記の関係は、下式 ΔV=Δφ×n×(dV/dφ)×S ………(3) で表わされる。また、入力磁束Δφは磁場ΔBを用い
て、下式 Δφ=S×ΔB ………(4) で表わされる。
の実効的な面積をSとすると、上記の関係は、下式 ΔV=Δφ×n×(dV/dφ)×S ………(3) で表わされる。また、入力磁束Δφは磁場ΔBを用い
て、下式 Δφ=S×ΔB ………(4) で表わされる。
【0019】上式(2)より、Δφ×n×(dV/d
φ)はSQUID磁束計のSQUID出力電圧であるか
ら、上式(5)において、ΔV=一定とおけば、SQU
IDの実効面積Sを減少させることができることがわか
る。
φ)はSQUID磁束計のSQUID出力電圧であるか
ら、上式(5)において、ΔV=一定とおけば、SQU
IDの実効面積Sを減少させることができることがわか
る。
【0020】このSQUID磁束計101では、バイア
スコイルアレイA3 に所定のバイアス磁束用電流imbを
供給することにより各バイアスコイルLBiから各dcS
QUIDアレイSi に所定のバイアス磁束を履かせてい
る。したがって、FLL(磁束ロックループ)を構成す
ることなくSQUIDアレイA1 の動作点を図5の太線
の線形傾斜部の中点Pに設定し、SQUIDアレイA1
に入力される磁束を電圧に変換することができる。
スコイルアレイA3 に所定のバイアス磁束用電流imbを
供給することにより各バイアスコイルLBiから各dcS
QUIDアレイSi に所定のバイアス磁束を履かせてい
る。したがって、FLL(磁束ロックループ)を構成す
ることなくSQUIDアレイA1 の動作点を図5の太線
の線形傾斜部の中点Pに設定し、SQUIDアレイA1
に入力される磁束を電圧に変換することができる。
【0021】また、SQUIDアレイA1 に対する負帰
還をSQUIDの出力から直接帰還させて線形範囲を拡
大させており、アンプ等による制御を経ていないので、
非常に高速な磁場変動についても線形性を保ちながら計
測を行うことができる。負帰還率を1以上にすると、線
形性はさらに改善される。
還をSQUIDの出力から直接帰還させて線形範囲を拡
大させており、アンプ等による制御を経ていないので、
非常に高速な磁場変動についても線形性を保ちながら計
測を行うことができる。負帰還率を1以上にすると、線
形性はさらに改善される。
【0022】しかし、上記の第1実施例のSQUID磁
束計101においては、直列に接続するdcSQUID
の個数を増大させていくと、SQUID磁束計の出力電
圧は増大するが、SQUIDアレイA1 の出力インピー
ダンスも増大する。このため、上式(1)を満足する定
数配分ができず、十分な負帰還電流が供給できない、と
いう問題点があった。この問題点を解決するために考案
されたものが後述する第2実施例のSQUID磁束計で
ある。
束計101においては、直列に接続するdcSQUID
の個数を増大させていくと、SQUID磁束計の出力電
圧は増大するが、SQUIDアレイA1 の出力インピー
ダンスも増大する。このため、上式(1)を満足する定
数配分ができず、十分な負帰還電流が供給できない、と
いう問題点があった。この問題点を解決するために考案
されたものが後述する第2実施例のSQUID磁束計で
ある。
【0023】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。本発明の第2実施例であるSQUID磁束計のSQ
UIDループ付近の構成を図2に示す。図に示すよう
に、このSQUID磁束計102が上述した第1実施例
のSQUID磁束計101と異なる点は、SQUIDア
レイA1 の中間端子から負帰還コイルアレイA2 の対応
する箇所にn個の負帰還抵抗Rm を接続し、各単一SQ
UIDごとに負帰還回路を構成した点である。この第2
実施例のSQUID磁束計102の負帰還抵抗Rm の部
分を除く全体構成は、図2に示す構成と同様である。
る。本発明の第2実施例であるSQUID磁束計のSQ
UIDループ付近の構成を図2に示す。図に示すよう
に、このSQUID磁束計102が上述した第1実施例
のSQUID磁束計101と異なる点は、SQUIDア
レイA1 の中間端子から負帰還コイルアレイA2 の対応
する箇所にn個の負帰還抵抗Rm を接続し、各単一SQ
UIDごとに負帰還回路を構成した点である。この第2
実施例のSQUID磁束計102の負帰還抵抗Rm の部
分を除く全体構成は、図2に示す構成と同様である。
【0024】上記のような構成により、単一のdcSQ
UIDSi ごとに負帰還回路が接続され、負帰還が分散
してかけられることになる。このように単一のdcSQ
UIDごとに負帰還回路を構成して負帰還をかけてもよ
いが、m個(m:m<nなる正の整数)のdcSQUI
Dを1グループとし、このグループごとに負帰還回路を
接続し、グループごとに負帰還をかけるようにしてもよ
い。このようにすると、単一のdcSQUIDごとに負
帰還回路を構成して負帰還をかける場合に比べ、負帰還
抵抗の数を少なくすることができる。また負帰還抵抗の
値を小さくすることもできる。この場合、1グループ内
に含まれる負帰還抵抗の値をRm とすると、各回路要素
の定数値は、下式 m×(dV/dφ)×(Mn /Rm )≧1 ………(5) を満足するように定められる。この第2実施例のSQU
ID磁束計102の線形範囲とその特性は、図5に示す
特性と同様である。
UIDSi ごとに負帰還回路が接続され、負帰還が分散
してかけられることになる。このように単一のdcSQ
UIDごとに負帰還回路を構成して負帰還をかけてもよ
いが、m個(m:m<nなる正の整数)のdcSQUI
Dを1グループとし、このグループごとに負帰還回路を
接続し、グループごとに負帰還をかけるようにしてもよ
い。このようにすると、単一のdcSQUIDごとに負
帰還回路を構成して負帰還をかける場合に比べ、負帰還
抵抗の数を少なくすることができる。また負帰還抵抗の
値を小さくすることもできる。この場合、1グループ内
に含まれる負帰還抵抗の値をRm とすると、各回路要素
の定数値は、下式 m×(dV/dφ)×(Mn /Rm )≧1 ………(5) を満足するように定められる。この第2実施例のSQU
ID磁束計102の線形範囲とその特性は、図5に示す
特性と同様である。
【0025】上記の第2実施例のSQUID磁束計に
は、図3に示した結線形態以外にも、図6に示すような
他の結線形態が挙げられる。図6(A)に示したSQU
ID磁束計102Aは、1つの負帰還回路に含まれるS
QUID数が1であり負帰還抵抗値Rm が2R1 (=R
1 +R1 )となる例であり、この場合には、上式(5)
は下式 (dV/dφ)×(Mn /2R1 )≧1 ………(6) のようになる。この図6(A)のSQUID磁束計10
2Aの線形範囲とその特性は、図5に示す特性と同様で
ある。
は、図3に示した結線形態以外にも、図6に示すような
他の結線形態が挙げられる。図6(A)に示したSQU
ID磁束計102Aは、1つの負帰還回路に含まれるS
QUID数が1であり負帰還抵抗値Rm が2R1 (=R
1 +R1 )となる例であり、この場合には、上式(5)
は下式 (dV/dφ)×(Mn /2R1 )≧1 ………(6) のようになる。この図6(A)のSQUID磁束計10
2Aの線形範囲とその特性は、図5に示す特性と同様で
ある。
【0026】また、図6(B)に示したSQUID磁束
計102Bは、1つの負帰還回路に含まれるSQUID
数が1であり、抵抗R1 とR2 の間にR2 =R1 /2の
関係がある場合である。この場合には、抵抗R2 は、2
つの抵抗R1 を並列接続した場合と等価であり、図6
(B)に示す結線例は、結局図6(A)に示す結線形態
と等価となる。したがって、この場合の負帰還抵抗値R
m は2R1 (=R1 +R1 )となり、上式(5)は上式
(6)のようになる。この図6(B)のSQUID磁束
計102Bの線形範囲とその特性は、図5に示す特性と
同様である。
計102Bは、1つの負帰還回路に含まれるSQUID
数が1であり、抵抗R1 とR2 の間にR2 =R1 /2の
関係がある場合である。この場合には、抵抗R2 は、2
つの抵抗R1 を並列接続した場合と等価であり、図6
(B)に示す結線例は、結局図6(A)に示す結線形態
と等価となる。したがって、この場合の負帰還抵抗値R
m は2R1 (=R1 +R1 )となり、上式(5)は上式
(6)のようになる。この図6(B)のSQUID磁束
計102Bの線形範囲とその特性は、図5に示す特性と
同様である。
【0027】また、図6(C)に示したSQUID磁束
計102Cは、1つの負帰還回路に含まれるSQUID
数が2であり負帰還抵抗値Rm が2R1 (=R1 +R1
)となる例であり、この場合には、上式(5)は下式 2×(dV/dφ)×(Mn /2R1 )≧1 ………(7) のようになる。この図6(C)のSQUID磁束計10
2Cの線形範囲とその特性は、図5に示す特性と同様で
ある。
計102Cは、1つの負帰還回路に含まれるSQUID
数が2であり負帰還抵抗値Rm が2R1 (=R1 +R1
)となる例であり、この場合には、上式(5)は下式 2×(dV/dφ)×(Mn /2R1 )≧1 ………(7) のようになる。この図6(C)のSQUID磁束計10
2Cの線形範囲とその特性は、図5に示す特性と同様で
ある。
【0028】次に、本発明の第3実施例であるSQUI
D磁束計の全体構成を図4に示す。図に示すように、こ
のSQUID磁束計103が上述した第1実施例のSQ
UID磁束計101と異なる点は、メインアンプ2のか
わりに積分器2Aを備え、この積分器2Aの出力をフィ
ードバック抵抗Rf を介してコイルアレイA3 に出力す
るように構成され、積分器2Aとフィードバック抵抗R
f とコイルアレイA3によりFLL回路を構成した点で
ある。この場合、コイルアレイA3 は帰還コイルとして
機能する。第3実施例のSQUID磁束計103の積分
器2A,フィードバック抵抗Rf ,FLL回路の部分を
除く全体構成は、図2に示す構成と同様である。
D磁束計の全体構成を図4に示す。図に示すように、こ
のSQUID磁束計103が上述した第1実施例のSQ
UID磁束計101と異なる点は、メインアンプ2のか
わりに積分器2Aを備え、この積分器2Aの出力をフィ
ードバック抵抗Rf を介してコイルアレイA3 に出力す
るように構成され、積分器2Aとフィードバック抵抗R
f とコイルアレイA3によりFLL回路を構成した点で
ある。この場合、コイルアレイA3 は帰還コイルとして
機能する。第3実施例のSQUID磁束計103の積分
器2A,フィードバック抵抗Rf ,FLL回路の部分を
除く全体構成は、図2に示す構成と同様である。
【0029】この第3実施例のSQUID磁束計103
においては、電圧Vb は、SQUIDの動作点を設定す
るためのバイアス電圧調整用電圧となる。この第3実施
例のSQUID磁束計103のSQUID出力電圧ΔV
は、1個のdcSQUID当たりの入力磁束をΔφと
し、フィードバック抵抗の抵抗値をRf とし,帰還回路
の結合をMb としたとき、下式 ΔV=Δφ×(Rf /Mb ) ………(6) で表わされる。
においては、電圧Vb は、SQUIDの動作点を設定す
るためのバイアス電圧調整用電圧となる。この第3実施
例のSQUID磁束計103のSQUID出力電圧ΔV
は、1個のdcSQUID当たりの入力磁束をΔφと
し、フィードバック抵抗の抵抗値をRf とし,帰還回路
の結合をMb としたとき、下式 ΔV=Δφ×(Rf /Mb ) ………(6) で表わされる。
【0030】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではない。上記実施例は、例示であり、本発明の特
許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な
構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる
ものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
ものではない。上記実施例は、例示であり、本発明の特
許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な
構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる
ものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0031】例えば、上記実施例においては、負帰還コ
イルとバイアスコイルを個別に設けた例について説明し
ているが、本発明はこれには限定されず、これらを1つ
のコイルで兼用させてもよい。また、これらのコイルと
インプットコイルを兼用させるようにしてもよい。
イルとバイアスコイルを個別に設けた例について説明し
ているが、本発明はこれには限定されず、これらを1つ
のコイルで兼用させてもよい。また、これらのコイルと
インプットコイルを兼用させるようにしてもよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、上記構成を有する
本発明によれば、各負帰還コイルから各dcSQUID
に負帰還磁束を直接フィードバックさせることにより、
磁束−電圧曲線における線形範囲は従来のSQUID磁
束計の場合の線形範囲よりも拡大され、小さな入力磁束
Δφに対して大きなSQUID出力電圧ΔVが得られ
る。すなわち、同一のSQUID出力電圧ΔVを得るた
めの入力磁束Δφの値を減少させることができ、1個当
たりのSQUIDへの入力磁束を減少させながらより大
きな磁場ΔBを計測することができる、という利点があ
る。
本発明によれば、各負帰還コイルから各dcSQUID
に負帰還磁束を直接フィードバックさせることにより、
磁束−電圧曲線における線形範囲は従来のSQUID磁
束計の場合の線形範囲よりも拡大され、小さな入力磁束
Δφに対して大きなSQUID出力電圧ΔVが得られ
る。すなわち、同一のSQUID出力電圧ΔVを得るた
めの入力磁束Δφの値を減少させることができ、1個当
たりのSQUIDへの入力磁束を減少させながらより大
きな磁場ΔBを計測することができる、という利点があ
る。
【図1】本発明に係るSQUID磁束計の第1実施例の
SQUIDループ付近の構成を示す回路図である。
SQUIDループ付近の構成を示す回路図である。
【図2】図1に示すSQUID磁束計の全体構成を示す
図である。
図である。
【図3】本発明に係るSQUID磁束計の第2実施例の
SQUIDループ付近の構成を示す回路図である。
SQUIDループ付近の構成を示す回路図である。
【図4】本発明に係るSQUID磁束計の第3実施例の
全体構成を示す回路図である。
全体構成を示す回路図である。
【図5】本発明の原理を説明する図である。
【図6】本発明に係るSQUID磁束計の第2実施例の
他の構成例のSQUIDループ付近の構成を示す回路図
である。
他の構成例のSQUIDループ付近の構成を示す回路図
である。
1 プリアンプ 2 メインアンプ 2A 積分器 3 バイアス電流源 4 バイアス磁束用電流源 5 オフセット電圧源 A1 SQUIDアレイ A2 負帰還コイルアレイ A3 バイアスコイルアレイ ib バイアス電流 imb バイアス磁束用電流 J1 ,J2 ジョセフソン接合 LB1〜LBn バイアスコイル L1 〜Ln 負帰還コイル MB ,Mn 相互インダクタンス Rf フィードバック抵抗 R1 ,R2 ,Rm ,Rn 負帰還抵抗 S1 〜Sn dcSQUID 101〜103 SQUID磁束計
Claims (7)
- 【請求項1】 dcSQUIDがn個(n:n≧2なる
正の整数)直列に接続されたSQUIDアレイと、 n個の同一結合容量の負帰還コイルが直列に接続される
とともにその両端が前記SQUIDアレイの出力端子に
接続された負帰還コイルアレイと、 前記SQUIDアレイの出力端子の一方と前記負帰還コ
イルアレイの一端との間に接続され前記負帰還の量を制
御する負帰還抵抗と、を備え、 前記負帰還コイルアレイの各負帰還コイルは、前記各d
cSQUIDに均等な負帰還を与えることを特徴とする
SQUID磁束計。 - 【請求項2】 前記dcSQUIDと前記負帰還コイル
との結合容量をMnとし、1個のdcSQUIDの磁束
電圧変換率をdV/dφとし、前記負帰還抵抗値をRn
としたとき、下式 n×(dV/dφ)×(Mn /Rn )≧1 を満足するように構成されることを特徴とする請求項1
記載のSQUID磁束計。 - 【請求項3】 dcSQUIDがn個(n:n≧2なる
正の整数)直列に接続されたSQUIDアレイと、前記
各dcSQUIDに対して同一な結合容量を有するn個
の負帰還コイルと、前記dcSQUIDをm個(m:m
<nなる正の整数)毎にグループ化し、前記m個のdc
SQUIDに対応するm個の前記負帰還コイルに対して
直列に負帰還抵抗を設けたことを特徴とするSQUID
磁束計。 - 【請求項4】 前記dcSQUIDと前記負帰還コイル
との結合容量をMn とし、1個のdcSQUIDの磁束
電圧変換率をdV/dφとし、前記個々の負帰還抵抗値
をRm としたとき、下式 m×(dV/dφ)×(Mn /Rm )≧1 を満足するように構成されることを特徴とする請求項3
記載のSQUID磁束計。 - 【請求項5】 前記負帰還コイルアレイは磁束ロックル
ープ用のフィードバックコイル又は磁束入力用のインプ
ットコイルを兼ねることを特徴とする請求項1記載のS
QUID磁束計。 - 【請求項6】 バイアス磁束を加える手段を有すること
を特徴とする請求項1ないし請求項5記載のSQUID
磁束計。 - 【請求項7】 磁束ロックを行うためのフィードバック
コイル及び磁束ロックループ回路を有し、磁束ロックル
ープで動作することを特徴とする請求項1ないし請求項
6記載のSQUID磁束計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6000095A JP2691518B2 (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | Squid磁束計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6000095A JP2691518B2 (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | Squid磁束計 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08233925A JPH08233925A (ja) | 1996-09-13 |
JP2691518B2 true JP2691518B2 (ja) | 1997-12-17 |
Family
ID=13129414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6000095A Expired - Lifetime JP2691518B2 (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | Squid磁束計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2691518B2 (ja) |
-
1995
- 1995-02-24 JP JP6000095A patent/JP2691518B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08233925A (ja) | 1996-09-13 |
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