JPH0726051A - 新規なフッ素系樹脂発泡体 - Google Patents

新規なフッ素系樹脂発泡体

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JPH0726051A
JPH0726051A JP6096279A JP9627994A JPH0726051A JP H0726051 A JPH0726051 A JP H0726051A JP 6096279 A JP6096279 A JP 6096279A JP 9627994 A JP9627994 A JP 9627994A JP H0726051 A JPH0726051 A JP H0726051A
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JP
Japan
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foam
sheet
cell
fluororesin
polishing
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Application number
JP6096279A
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English (en)
Inventor
Shunko Hane
俊興 羽根
Hisao Koike
尚生 小池
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Priority to DE69430762T priority patent/DE69430762D1/de
Priority to EP98204435A priority patent/EP0908487B1/en
Priority to PCT/JP1994/001886 priority patent/WO1995030711A1/ja
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽量性、耐熱性、断熱性、耐候性、耐薬品性
に富み、優れた精密研磨布、電気絶縁テ−プとして有用
であり、またソフトガスケット、テント生地、膜構造建
築の屋根材として有用な発泡体を提供する。 【構成】架橋構造を有しない熱可塑性フッ素系樹脂から
なり、任意の切断面に存在する個々のオ−プンセルの最
大径の最大値(LMax.)、最小値(LMin.)及び平均値
(Lav. )で表されるバラツキ指数、及び該最大径の変
動係数(Cv)が下記(1)、(2)式を満足する新規
なフッ素系樹脂発泡体。 0<(LMax.−LMin.)/Lav. ≦6 (1) 0<Cv≦1 (2)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は適度な摩耗性を有する熱
可塑性のフッ素系樹脂からなる発泡体に関するものであ
り軽量性、クッション性、耐熱性、耐薬品性の特徴を活
して優れた精密研磨布として利用され、また断熱性、耐
候性、更に低誘電特性を始めとして電気特性に優れた特
徴を有し、ソフトガスケット、電気絶縁テ−プ、電線被
覆材また断熱性を活してテント生地、膜構造建築の屋根
材更には断熱チュ−ブ等広範な用途に極めて有効な発泡
体である。
【0002】
【従来の技術】近年、シリコン単結晶ウエハ−、化合物
半導体ウエハ−、液晶用ガラス基板、液晶用カラ−フィ
ルタ−等の電子材料分野における材料の表面超平滑性の
要求が益々高まっている。例えば、集積回路では4Mビ
ットから16Mビット、64Mビットへと高集積化が進
んでおり、これに伴い回路の素線幅はサブミクロンとな
って来た。従って、鏡面に磨かれたウエハ−の表面形状
精度に対する要求は益々厳しくなっており、一方生産性
の向上の観点からシリコンウエハ−は大口径化されて来
ており、シリコンウエハ−の鏡面仕上げ精度への要求は
両面相まって一層厳しさを増してきている。また、ガリ
ウム/ひ素に代表される化合物半導体も近年応用が進
み、種々の分野で応用されているが、この化合物半導体
はシリコン半導体に比べ加工上傷付き易いという欠点を
有し、その鏡面加工仕上げにはシリコン以上の細心の注
意と工夫が必要である。更に、液晶を応用したディスプ
レ−(LCD)が多くの分野で使用されるようになって
きており、カラ−化や大型化への技術進歩には目を見張
るものがある。特にTFT(Thin Film Tr
ansistor)カラ−液晶は今後大きな市場を形成
すると期待されている。しかし、TFT型はガラス基板
上に極微細な電極類を成膜形成して行くが、電極欠陥が
画素の欠陥として現れるため一つの欠陥も許容されず、
そのためガラス基板の表面平滑性に対する要求は厳しい
ものがあり、大型化を指向している状況ではこの要求は
一層強まって来ている。また、カラ−LCDに使用され
るカラ−フィルタ−も基板に3原色の色素を所定のパタ
−ン通りに印刷等で形成して作られるが、LCDの高画
質への要求から画素が微細化してきておりそのためパタ
−ンも微細化する必要があり、パタ−ンのズレや膜厚の
バラツキ等が許容されず、基板の平滑性に対する要求も
±0.3μm以下という超平坦化が要求されてきてい
る。このような材料の表面超平滑性の要求に対応するた
め研磨方法においても種々の改良がなされてきている。
【0003】研磨布については、従来のピッチやワック
スポリッシャ−に替えてポリエステル基布上にポリウレ
タン発泡層を積層させた研磨布が使用されているが、該
研磨布は基布層の緻密度のバラツキ、発泡層の気泡の大
きさ、密度のバラツキにより被研磨面の平面度、均一性
にバラツキが出易く、また表面研磨に働く層が薄いため
耐久性に乏しく、化合物半導体用の研磨においてはその
エッチング液等に侵される等の問題があった。これら問
題を解決するために特公平4−8186号公報において
発泡倍率1.5〜30倍、平均セル径が300μm以下
で未発泡樹脂層を0〜70%含有するフッ素樹脂発泡体
からなる研磨布が開示されている。また特開平1−19
3166号公報にはフッ素樹脂発泡体を材質とする半導
体ウエハ−鏡面研磨用パッドが開示されている。該研磨
布は耐薬品性及び被研磨体の表面平滑性については充分
な性能を発現するものの、被研磨体としてのウエハ−を
一定条件下で何枚も研磨する間に、該被研磨体の表面精
度が維持出来なくなったり研磨速度が変動したりする場
合があった。すなわち、研磨布としての経時性能安定性
に不安があり、その都度研磨布の表面にツル−イング
(硬質物質を用いてパッド表面を磨き、表面の凹凸を修
正ないし調練し高平面度にすること)を施したり、研磨
条件を変更する等の必要があった。これは研磨布1枚当
たりのウエハ−生産性の低下を来たし極めて不利であっ
た。この原因は明確ではないが研磨布表面に存在するオ
−プンセル(表面に露出した気泡で、気泡を構成する気
泡壁がカットされたもの)の大きさ及びその均一性や研
磨布自体の摩耗特性が最適化されていないためか、初期
においては研磨布表面に存在して研磨材を保持しかつ研
磨圧力を受けているオ−プンセルの大きさや個数が研磨
の進行と共に研磨布それ自体も摩耗していく過程におい
て変動するために研磨布と被研磨体の界面状態が変動す
るためではないかと思われる。
【0004】一方、従来からフッ素系樹脂の優れた特
性、例えば耐熱性、耐溶剤性、耐候性、電気絶縁性、難
燃性等を活しつつ、発泡体としての特性、例えば軽量
性、圧縮弾性、低誘電率性、断熱性等を具備せしめた新
規な発泡体が種々提案されており、特に電線被覆の分野
で活発である。しかしながら、従来から開示されている
発泡体は発泡倍率が低いためか硬度が高く、その用途も
自ずから限界があった。例えば、特開昭54−4196
9号公報、特開昭57−123233号公報、特開昭5
9−11340号公報、特開昭60−44532号公
報、特開昭61−53336号公報、特開昭61−91
229号公報、特開昭61−162534号公報、特開
昭62−98507号公報、特開平1−153738号
公報、特開平1−268730号公報、特開平1−26
8731号公報、USP3072583号公報に開示さ
れている発泡体はいずれも発泡倍率はせいぜい4倍前後
で硬度が高く発泡体としての機能は不十分であった。更
にUSP4761256号公報、USP5160674
号公報には微細気泡の発泡体が開示されているが該発泡
体も発泡倍率が3倍を越えず硬度の高いものであった。
特開昭62−50340号公報、特開平4−31446
号公報には高倍発泡で硬度が低いと予想される発泡体が
開示されているが、該発泡体は気泡径が大きいため気泡
径の分布が大きくなることが避けられず表面平滑性に劣
るという難点があった。特開昭62−112637号公
報、特開昭62−252435号公報、特開昭62−2
80236号公報には高倍発泡で気泡径の小さい発泡体
が開示されており優れた特性を発現するものの、該発泡
体は製造工程において発泡適性を賦与するため樹脂に架
橋構造を導入せしめており、工程が煩雑であると共に架
橋性の樹脂に限定されること、架橋処理時に酸性ガスが
発生し安全性の面で難点があること、また再溶融させて
樹脂をリサイクルさせることが出来ないこと等の難点を
抱えていた。特開平5−239249号公報には高沸点
の発泡剤を使用して高倍率でかつ微小気泡の発泡体が開
示されている。しかし、該発泡体は高沸点の発泡剤を使
用するため、発泡後の冷却により発泡剤が発泡体の気泡
内部で凝縮し気泡内圧力が低下して、特にシ−ト状やテ
−プ状の場合寸法変化を生じ易く、表面平滑性に優れる
安定した発泡体が得られにくいという傾向があった。す
なわち、従来技術では架橋構造を有しないフッ素系樹脂
の発泡体で微細な気泡でかつ均一な気泡径の分布を有
し、発泡体として適度な硬度を有するものは未だ知られ
ていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は従来のフ
ッ素系樹脂発泡体の一用途分野である精密研磨布におい
て被研磨体としてのウエハ−を一定条件下で何枚も研磨
する間に、該被研磨体の表面精度が維持出来なくなった
り研磨速度が変動したりするような研磨性能の経時安定
性の問題を解決すると共に、一研磨布用途に限らず発泡
体としての特性を具備した広範な用途分野においてきわ
めて優れた性能を発揮する架橋構造を有しない新規なフ
ッ素系樹脂発泡体を開発するために鋭意研究した結果、
本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、架
橋構造を有しない熱可塑性フッ素系樹脂からなる発泡体
で、該発泡体の任意の切断面に存在する開放された気泡
の最大径の最大値(LMax.)、最小値(LMi n.)及び平
均値(Lav. )で表されるバラツキ指数((LMax.−L
Min.)/Lav . )、及び該気泡の最大径の変動係数(C
v )が下記の(1)、(2)式を満足する新規なフッ素
系樹脂発泡体である。
【0007】 0<(LMax.−LMin.)/Lav. ≦6 (1) 0<Cv≦1 (2) 以下、本発明を詳細に説明する。本発明の発泡体の任意
の切断面に存在する開放された気泡は、(1)式:0<
(LMax.−LMin.)/Lav. ≦6(以後{(LMax.−L
Min.)/Lav. }をバラツキ指数と呼ぶ)、及び(2)
式:0<Cv≦1を満足しなければならない。
【0008】また、ここで開放された気泡とは、前述の
従来の記述の項で説明したオ−プンセルのことであり、
表面に露出した気泡で、気泡を構成する気泡壁がカット
されたものをいい、該気泡の最大径とは気泡膜で2次元
的に閉じられた領域の最大長さをいう。さらに、発泡体
の任意の切断面に存在する開放された気泡の最大径の変
動係数(Cv)は標準偏差(SD)を平均値で除した値
であり、(Cv)=(SD)/Lav. で表される。
【0009】発泡体を切断した場合その切断面が必ず発
泡体を構成する個々の気泡の中心を切断することは有り
得ず、ある気泡においてはその中心を、ある気泡におい
ては中心からずれた箇所を切断することになり、その結
果気泡の大きさが同じでも切断面に露出するオ−プンセ
ルの大きさは同じにはならない。従って、オ−プンセル
の大きさを均一にしようとすれば気泡の大きさを微細に
かつ均一にする必要がある。
【0010】本発明の発泡体をシ−ト状として精密研磨
布に使用する場合、該シ−トの切断面に露出するオ−プ
ンセルの大きさの均一性は極めて重要である。通常、発
泡体を研磨布として使用する場合、その表面をスライス
するなどして均一な厚みに制御しつつ該表面にオ−プン
セルが存在する形態で用いられる。この時、表面にはあ
る確率をもってオ−プンセルとクロ−ズドセル(表面に
露出した気泡で、気泡を構成する気泡壁がカットされて
いないもの)が混在すると考えられる。
【0011】研磨に際しては研磨砥粒を含んだ研磨液が
併用されるが、オ−プンセル部ではこの研磨液が保持さ
れるものと考えられ、オ−プンセルの大きさが不均一で
あることは該セルに保持される研磨液量が変動すること
になる。また、オ−プンセル部とクロ−ズドセル部の割
合が変動することは研磨布と被研磨体との界面に存在す
る研磨液の状態が変動するものと考えられる。
【0012】しかも、研磨の進行と共に研磨布自体も摩
耗して常にその表面状態が更新されると共にその摩耗カ
スも該界面に存在するなど、常時その表面状態及び界面
状態は変動し複雑な様相を呈していると考えられる。い
わゆる目詰まりによるといわれる研磨速度の低下や被研
磨体表面精度の低下はオ−プンセルの大きさが変動する
ためか、オ−プンセルとクロ−ズドセルの存在割合が著
しく変動したために生じる現象かと思われる。
【0013】本発明のフッ素系樹脂発泡体はオ−プンセ
ルの大きさが均一であり、かつ好ましい態様として単位
体積当たりに存在する気泡の数が多いため研磨布として
使用した場合、研磨時における研磨布と被研磨体との界
面が安定し、オ−プンセルとクロ−ズドセルの存在割合
が研磨時の各瞬間において研磨布表面全体として実質的
に変動し難いものと考えられる。
【0014】本発明の発泡体は、上述したように発泡体
の任意の切断面の任意の箇所における所定の面積に存在
する開放された気泡の最大径の最大値(LMax.)、その
最小値(LMin.)及びその平均値(Lav. )とで表され
るバラツキ指数が、0<(L Max.−LMin.)/Lav.
6の範囲にあり、かつ開放された気泡の最大径の変動係
数(Cv)が0<Cv≦1の範囲にあることが必要であ
る。このバラツキ指数の値が6を越え、かつ変動係数
(Cv)の値が1を越えるとオ−プンセルの大きさの均
一性が損なわれ、研磨布として使用した場合被研磨体の
表面精度が低下したり、長期の研磨操作によって研磨性
能が低下したりする傾向があり好ましくない。研磨性能
の長期安定性のためにはバラツキ指数の値は好ましくは
5.5以下、更に好ましくは5以下でありCvの値は好
ましくは0.95、更に好ましくは0.90である。バ
ラツキ指数及び変動係数(Cv)の値は小さいほど好ま
しくその下限は何等限定されない。
【0015】本発明の発泡体に存在する単位体積あたり
の気泡の数(セル密度と呼ぶ。)は少なくとも107
/cm3 であり、好ましくは108 個/cm3 である。
気泡の数が多いことは研磨布としての用途において被研
磨体の表面精度を向上させる傾向にあり、またバラツキ
指数や変動係数(Cv)の値を所定の範囲に納め易く、
かつ前述のオ−プンセルとクロ−ズドセルの存在割合を
経時的に安定化させる点で好ましい。この理由は明確で
はないが研磨布が被研磨体の表面に接触する際、該表面
に存在する微小な凹凸部分にできるだけ均一な圧力で接
触することに関係しているのではないかと考えられる。
【0016】また、セル密度が大きいことは研磨布表面
に存在しているオ−プンセルの確率割合が高まり、逆に
クロ−ズドセルの存在割合が低下する。すなわち、概念
的にはクロ−ズドセルにおいては研磨時の圧力を面とし
ての気泡壁で受けることになり、オ−プンセルにおいて
は該圧力を線としての気泡壁のカット部で受けることに
なる。また、研磨布全体に負荷されている圧力は微細な
点では不均一な圧力分布を生じ易くなっていると考えら
れるので、均一な圧力分布を保持せしめるためにはセル
密度は高い方が好ましい。しかも、研磨布表面が研磨の
進捗に伴い摩耗して表面が更新される際にオ−プンセル
の存在割合が変動しにくいことが研磨性能の安定性に重
要と考えられる。その意味でもセル密度は高い方が好ま
しい。
【0017】一方、本発明の発泡体を薄いテ−プ状とし
て絶縁テ−プに使用する場合も、セル密度は重要であ
る。何故ならセル密度が低いと気泡が大きくなるため表
面平滑性が低下するし、テ−プ自体の厚みも薄く出来な
いという問題が生じる。セル密度の上限は何等制限され
ない。本発明の発泡体は、テ−バ−摩耗量が25mm3
以上240mm3 以下であり、このテ−バ−摩耗量は研
磨布としての経時的な研磨性能安定性に関係していると
考えられる。
【0018】テ−バ−摩耗量が240mm3 を越えると
あまりにも研磨布が摩耗し易く、研磨初期において研磨
布表面に存在して研磨材を保持しているオ−プンセルが
容易につぶれるためか、いわゆる目詰まりし易く、研磨
速度が低下したり被研磨体の表面精度が保持出来なくな
ったりする。このことは研磨布を使用して研磨布一枚当
たりで処理できるウエハ−の枚数が低下することを意味
し生産性やコストの面から極めて不利である。
【0019】一方、テ−バ−摩耗量が25mm3 未満で
あると研磨布の表面が更新され難く、該表面が被研磨体
の表面形態に馴染んでしまうためか被研磨体の表面精度
が低下してしまう傾向がある。研磨布としての性能を勘
案すれば、テ−バ−摩耗量は好ましくは30mm3 以上
220mm3 以下、更に好ましくは35mm3 以上20
0mm3 以下である。
【0020】本発明の発泡体は望ましくは硬度が15以
上93以下である。硬度は樹脂の種類、独立気泡率、セ
ル密度等に影響されるものであるが、本発明の発泡体を
研磨布として使用する場合一定の加圧下で使用される。
硬度は研磨布の弾性変形と関係しており、被研磨体表面
に存在する微小な凹凸部分に負荷される圧力分布の面で
重要と考えられる。硬度が93を越えると、硬度が高過
ぎ砥粒の引き掻き作用の緩和が充分でなく、加工面に加
工損傷を発生せしめて好ましくない。硬度が15未満で
あると硬度が低過ぎ研磨布自体の変形量が大きくなり過
ぎ加工面の平面度が低下する。 研磨布としての好まし
い態様を示せば、前述のテーバー摩耗量が25mm3
上240mm3 以下で、かつ硬度が15以上93以下の
発泡体である。
【0021】本発明の発泡体を薄いテ−プ状として使用
する場合も外力に対して変形し易いため厚みが変動する
などの難点が生じる。種々の用途を勘案すれば本発明の
発泡体の硬度は好ましくは20以上90以下、更に好ま
しくは25以上90以下である。本発明の発泡体は独立
気泡率が40%以上、好ましくは50%以上、更に好ま
しくは60%以上である。独立気泡率は発泡体の硬度、
弾性、弾性回復率などに影響し、研磨布用途においては
研磨に機能する表面の内側において研磨圧力を緩衝する
作用に大きく影響していると考えられる。独立気泡率が
40%未満では研磨圧力が微視的な部位において不均一
になるためか被研磨体の表面精度が低下する傾向にあり
好ましくない。
【0022】独立気泡率は本発明の発泡体を絶縁テ−プ
として使用する場合においても重要である。すなわち、
特公昭42−13560号公報、特開昭58−1457
35号公報に開示されているポリテトラフルオロエチレ
ンをペ−スト押出しした後カレンダ−ロ−ルにより圧延
し、1軸または2軸に加熱延伸して得られる多孔質テ−
プが絶縁テ−プとして知られているが、該テ−プはその
製法から必然的に完全連通孔構造となっており、そのた
め外力の作用で孔構造が容易に変化し見かけ密度が増大
するため、電気特性、特に誘電率が悪化する傾向にあっ
た。本発明の発泡体は独立気泡を内包しているため外力
によっても見かけ密度が変動し難く誘電率が変化し難い
という利点を有している。
【0023】本発明の発泡体は表層または内部層に未発
泡層を有していてもよい。研磨布用途においては表層に
未発泡層が存在する場合には該層を除去して使用され
る。またテ−プ状での使用においては表面平滑性の面か
ら表層に未発泡層を有している方が好ましい場合が多
い。未発泡層の厚みは何等限定されない。本発明に用い
られるフッ素系樹脂とは樹脂を構成する少なくとも1モ
ノマ−成分が少なくとも1個のフッ素元素を有する部分
フッ素化樹脂及びパ−フルオロ樹脂を含み、単一モノマ
−からなるポリビニルフルオライド、ポリビニリデンフ
ルオライド、ポリクロロトリフルオロエチレンやビニル
フルオライド、ビニリデンフルオライド、ジクロロフル
オロエチレン、ビニルクロライド、ビニリデンクロライ
ド、パ−フルオロ−α−オレフィン類(例えばヘキサフ
ルオロプロピレン、パ−フルオロブテン−1、パ−フル
オロペンテン−1、パ−フルオロヘキセン−1等)パ−
フルオロブタジエン、クロロトリフルオロエチレン、ト
リクロロエチレン、テトラフルオロエチレン、パ−フル
オロアルキルパ−フルオロビニルエ−テル類(例えば、
パ−フルオロメチルパ−フルオロビニルエ−テル、パ−
フルオロエチルパ−フルオロビニルエ−テル、パ−フル
オロプロピルパ−フルオロビニルエ−テル等)、炭素数
1〜6個のアルキルビニルエ−テル、炭素数6〜8個の
アリ−ルビニルエ−テル、炭素数1〜6個のアルキルま
たは炭素数6〜8個のアリ−ルパ−フルオロビニルエ−
テル、エチレン、プロピレン、スチレン等の中から選ば
れた2種以上のモノマ−から得られる共重合フッ素樹脂
である。
【0024】本発明に用いられるフッ素系樹脂の代表的
一例を挙げれば、ポリビニリデンフルオライド、ポリビ
ニルフルオライド、ビニリデンフルオライド−テトラフ
ルオロエチレン共重合体、ビニリデンフルオライド−ヘ
キサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチ
レン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−プ
ロピレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチ
レン共重合体、テトラフルオロエチレン−クロロトリフ
ルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチ
レン−パ−フルオロメチルパ−フルオロビニルエ−テル
共重合体、テトラフルオロエチレン−パ−フルオロエチ
ルパ−フルオロビニルエ−テル共重合体、テトラフルオ
ロエチレン−パ−フルオロプロピルパ−フルオロビニル
エ−テル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフ
ルオロプロピレン−パ−フルオロメチルパ−フルオロビ
ニルエ−テル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキ
サフルオロプロピレン−パ−フルオロエチルパ−フルオ
ロビニルエ−テル共重合体、テトラフルオロエチレン−
ヘキサフルオロプロピレン−パ−フルオロプロピルパ−
フルオロビニルエ−テル共重合体等である。
【0025】発泡適性や経済性、入手の容易さ等を勘案
すれば、好ましくは上述したポリビニリデンフルオライ
ド、ポリクロロトリフルオロエチレン、ビニリデンフル
オライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、エチレ
ン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロ
ロトリフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチ
レン−パ−フルオロアルキルパ−フルオロビニルエ−テ
ル共重合体類、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体である。更に好ましくは、部分フ
ッ素化樹脂としてポリビニリデンフルオライド、ビニリ
デンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合
体、パ−フルオロ樹脂としてテトラフルオロエチレン−
パ−フルオロアルキルパ−フルオロビニルエ−テル共重
合体類である。
【0026】本発明で複数の単量体から構成されるフッ
素系樹脂を用いる場合、単量体成分の構成比は広範囲で
適宜選択される。テトラフルオロエチレンを1構成成分
とする他成分との共重合体においては、テトラフルオロ
エチレン含量の低減により結晶化度は低下する傾向にあ
り非晶質体にすることも可能であるがそれに伴い他成分
の種類によってはコストも増大する場合がある。また、
非晶質体に近づくと耐熱性、耐薬品性が低下する傾向に
ある。従って経済的理由及び物理的性質を勘案すれば結
晶性樹脂を使用することが好ましい。
【0027】本発明の発泡体は用途に応じて特定の厚
み、太さに制御するため、シ−ト、フィルム、チュ−
ブ、繊維状等の発泡体を1軸または2軸方向に延伸して
もよい。この際、気泡形状は延伸倍率に応じて異方性を
示すことになるが、上述した気泡の最大径に関わる数値
範囲、セル密度やテ−バ−摩耗量、独立気泡率を保持す
る限りその延伸倍率は何等限定されない。
【0028】本発明の発泡体は使用されるフッ素系樹脂
に応じて物理発泡剤または化学発泡剤を用いて製造され
る。特に、フッ素系樹脂の中でパ−フルオロ樹脂を使用
して物理発泡剤により本発明の如き微細で均一な気泡を
有し、かつ高いセル密度を持つ発泡体が得られることは
全く予想外のことであった。何故なら、パ−フルオロ樹
脂は極めて耐溶剤性に優れており、従って物理発泡剤を
樹脂中に溶解または分散することは困難と考えられ、発
泡剤として機能させる量を保持せしめることが難しいと
考えられていた。更に、パ−フルオロ樹脂は通常融点が
250℃以上と高いため、樹脂が軟化し発泡に適性な溶
融粘弾性を示す間に発泡剤の逸散が生じたり、また一般
的に言えることであるがフッ素系樹脂のような結晶性樹
脂においては溶融粘弾性の温度依存性が激しく、発泡適
性を有する溶融粘弾性に温度制御することは困難な場合
が多く、架橋構造を有さず高いセル密度を持つ発泡体は
事実上困難と考えられ実質的に適用できるフッ素系樹脂
に限界があった。
【0029】本発明者等は物理発泡剤として種々検討し
た結果、炭素数8個以下でフッ素系樹脂の結晶融解温度
以下の沸点を有するハイドロフルオロカ−ボン及び/ま
たはパ−フルオロカ−ボンを主体とし、必要によりフッ
素系樹脂に対して不活性な無機ガス(以下添加物Aとい
う)及び/または沸点150℃以下で蒸発潜熱7.0k
cal/mole以上を有する化合物(以下添加物Bと
いう)を添加した発泡剤を使用することにより架橋構造
を有さずとも、また無機核剤を使用せずとも高いセル密
度の気泡構造の発泡体が得られることを発見した。
【0030】ハイドロフルオロカ−ボン及びパ−フルオ
ロカ−ボンの一例を挙げれば、ヘキサフルオロエタン、
ペンタフルオロエタン、テトラフルオロエタン、トリフ
ルオロエタン、ジフルオロエタン、フルオロエタン、テ
トラフルオロメタン、トリフルオロメタン、ジフルオロ
メタン、フルオロメタン、パ−フルオロシクロブタン、
ヘキサフルオロブタン、パ−フルオロプロパン、パ−フ
ルオロブタン、パ−フルオロペンタン、パ−フルオロヘ
キサン、パ−フルオロヘプタン等であり、それらは単独
または2種以上組み合わせて使用することが出来る。
【0031】また、これらを主成分とする他の揮発性有
機化合物、例えばプロパン、ブタン、ペンタンや塩化メ
チル、塩化メチレン、塩化エチル、塩化エチレンなどと
の混合物として用いてもよい。また、上記のハイドロフ
ルオロカ−ボン、パ−フルオロカ−ボンにフッ素系アル
コ−ルを添加して使用しても良い。該フッ素系アルコ−
ルの一例を挙げれば、トリフルオロエタノ−ル、テトラ
フルオロプロパノ−ル、ペンタフルオロプロパノ−ル等
である。使用される各発泡剤の混合割合は安全性、経済
性、入手のし易さ、フッ素系樹脂の発泡性等を勘案して
適宜選択して使用される。
【0032】上記の物理発泡剤は、必要により添加物A
及び/または添加物Bを添加して使用され、またその方
が高いセル密度や高独立気泡率を得るのに好ましい場合
が多い。添加物Aとしての一例を挙げれば、空気、窒
素、酸素、アルゴン、ヘリウム、炭酸ガスなどであり、
添加物Bとしては水、メタノ−ル、エタノ−ル、n−プ
ロパノ−ル、i−プロパノ−ル、n−ブタノ−ル、トル
エン、o−キシレン、p−キシレン等である。添加物B
の沸点が150℃を越えたり、蒸発潜熱が7.0kca
l/mole未満であるとフッ素系樹脂の発泡時に蒸発
潜熱が有効に寄与しないためか独立気泡率が低下する傾
向にあり好ましくない。
【0033】添加物A及び/または添加物Bが高セル密
度化や高独立気泡率化に有効な理由は明確ではないが、
発泡に際して一種の気泡核として機能したり大きな蒸発
潜熱により発泡時の気泡膜の冷却・固定化に有効に作用
し気泡の融合や連通化を阻止しているのではないかと考
えられる。また、添加物A及び/または添加物Bが樹脂
との相互作用のためか発泡時における発泡温度近傍での
溶融粘弾性の急激な低下をある程度緩和して、樹脂に良
好な発泡適性を賦与しているのではないかと考えられ
る。特に、添加物Bが有効に機能するという事実は驚く
べき発見である。何故なら通常フッ素系樹脂はその特性
として溌水、溌油性を有することが一大特徴と考えられ
ており、上記添加物Bをフッ素系樹脂に適用することは
通常考えられないことであった。本発明者らは物理発泡
剤に上記添加物Bを添加することにより、気泡径の微細
化や高独立気泡率化に有効であることを発見した。
【0034】添加物A及び添加物Bは気体状または液体
状にて使用される。添加物A及び/または添加物Bは物
理発泡剤をフッ素系樹脂に含浸する前、或いは含浸した
後、または含浸と同時に該樹脂中に導入される。例え
ば、予め気体状または液体状の添加物A及び/または添
加物Bにフッ素系樹脂を曝したり、浸漬したりして所定
量の添加物A及び/または添加物Bをフッ素系樹脂中に
導入した後該樹脂に物理発泡剤を導入するとか、所定量
の添加物A及び/または添加物Bを含む物理発泡剤を使
用して添加物A及び/または添加物Bと物理発泡剤をフ
ッ素系樹脂中に同時に導入するとか、予め物理発泡剤を
含むフッ素系樹脂を気体状または液体状の添加物A及び
/または添加物Bに曝したり、浸漬したりして所定量の
添加物A及び/または添加物Bをフッ素系樹脂中に導入
される。これらのうち、製造工程簡略化の面からは物理
発泡剤の該樹脂中への導入と同時に行うことが好まし
い。
【0035】化学発泡剤としてはその分解温度が使用さ
れるフッ素系樹脂の融点よりも高いものであればよく、
例えばヒドラゾジカルボン酸ジエステル、5−フェニル
テトラゾ−ル、5−フェニルテトラゾ−ル塩、トリヒド
ラジノトリアジン、塩基性炭酸塩、炭酸塩などが使用さ
れる。上記発泡剤の中で、揮発性の物理発泡剤がフッ素
系樹脂への均一分散が容易で、気泡径も小さくなる傾向
にあり発泡後の分解残渣が残らないため発泡体に不純物
を含有しないという点で好ましい。
【0036】本発明の発泡体は上述の発泡剤を使用して
種々の方法により製造される。物理発泡剤を使用する場
合の方法を例示すれば、耐圧容器内にシ−ト状、フィル
ム状、繊維状、チュ−ブ状、パイプ状等に成形された樹
脂や射出、ブロ−または圧縮成形による樹脂成形品を入
れ気体状または液体状の該発泡剤を注入し、密閉加圧下
で加熱して樹脂に発泡剤を含浸せしめた後、加熱発泡す
る含浸発泡方法、押出成形機の出口側に設けられた注入
装置から溶融した樹脂に該発泡剤を圧入して冷却しなが
ら押出成形する押出発泡方法等が適宜用いられる。高セ
ル密度や発泡シ−ト、発泡フィルムの表面平担性を考慮
すると含浸発泡方法が好ましい。
【0037】前述の添加物A及び/または添加物Bを併
用する場合には、特に含浸発泡方法に好適である。添加
物A及び/または添加物Bの種類や樹脂に導入する量
は、樹脂及び物理発泡剤の種類、樹脂の物理発泡剤及び
該添加物の保持性、発泡時のセル密度、独立気泡率を勘
案して適宜選択される。元来、添加物Bはフッ素系樹脂
及び本発明で使用される物理発泡剤に対する親和性が低
いため該樹脂に含浸される量は多くなく、フッ素系樹脂
の種類によってもその最適量は変動するものであるが、
それでも本発明の発泡体を得るに適当な量として通常フ
ッ素系樹脂に対して少なくとも300ppm、好ましく
は400ppm、更に好ましくは500ppm使用され
る。その一例として、図2にフッ素樹脂中の添加物Bと
しての水の含水量とセル密度との関係を示している。そ
の上限は物理発泡剤を樹脂に含浸する際の該発泡剤中へ
の飽和溶解度や得られる発泡体のセル密度、独立気泡率
の状態を見ながら適宜決定される。
【0038】含浸発泡方法で樹脂に含浸する物理発泡剤
の量や押出発泡方法で溶融樹脂に注入する物理発泡剤の
量は樹脂のセル密度、独立気泡率などを考慮し適宜選択
される。含浸発泡方法で物理発泡剤を樹脂に含浸する温
度は該発泡剤の物理諸特性及び発泡に必要な適正量を考
慮して決められる。物理発泡剤の含浸量は温度、時間、
該発泡剤と樹脂の親和性により決まるものであり、少な
くとも樹脂100重量部に対して1重量部を必要とす
る。また樹脂の形状保持の観点から含浸温度は樹脂の融
点以下に設定され、通常20〜300℃、好ましくは2
5〜250℃更に好ましくは30〜200℃が適用され
る。
【0039】含浸時間はセル密度に著しく影響するので
該時間の設定は極めて重要である。すなわち、所定の含
浸温度において平衡含浸量に到達する時間に加えて、少
なくとも5時間、好ましくは7時間、更に好ましくは1
0時間で設定される。平衡含浸量に到達する時間以前ま
たは到達直後での発泡はセル密度が低く好ましくない。
この原因は明確でないが、平衡含浸量に到達後一定時間
経過する間に樹脂の分子鎖の再配列が生じる結果、最適
な気泡核が形成されるためではないかと考えられる。
【0040】含浸発泡方法において物理発泡剤が含浸さ
れた樹脂の加熱温度及び時間は、該発泡剤の種類、発泡
体のセル密度、硬度、発泡体の所望する独立気泡率など
を勘案して適宜選択されるが通常樹脂の融点より高い温
度が適用され、好ましくは融点より10℃高い温度であ
り、時間は1秒から120秒が適用される。化学発泡剤
を使用する場合の方法の一例を示せば、化学発泡剤とフ
ッ素系樹脂とを該樹脂の溶融温度以上発泡剤の分解温度
以下で溶融混練し、該混練物をシ−ト状、フィルム状、
繊維状等に成形した後発泡剤の分解温度以上に加熱する
方法が好ましい。
【0041】上述で例示した発泡方法により発泡体のテ
−バ−摩耗量や硬度が所定の値に達しない場合は、該発
泡体に再度物理発泡剤を含浸して加熱発泡することがで
きる。この際使用される物理発泡剤は、上述した物理発
泡剤や添加物Aがそれぞれ単独または混合して使用され
る。発泡剤の種類、発泡剤の含浸量は再発泡させた発泡
体のテ−バ−摩耗量、硬度、セル密度、独立気泡率を勘
案して決定される。再発泡時の加熱温度、加熱時間は通
常上述した含浸発泡の条件から選択して適用される。
【0042】
【実施例】実施例における各測定値は次のようにして求
めた。 バラツキ指数及び変動係数の測定 発泡体の任意の箇所をスライスして、その切断面を走差
型電子顕微鏡で50倍から150倍の範囲で拡大した写
真を撮る。該写真から任意の箇所で約0.04mm2
視野を設定し、画像処理装置にかける。画像処理装置は
日本アビオニクス(株)製Color Image P
rocessorSPICCA−IIを用いた。画像処
理から個々のオ−プンセルの最大径を測定し、該視野に
存在する開放された気泡(オ−プンセル)の中から気泡
の最大径の最大値LMax.、その最小値LMin.、及びその
平均値Lav.からバラツキ指数:{(LMax.−LMin.
/Lav. }及び変動係数:(C0)を算出した。
【0043】セル密度 発泡体の任意の箇所をスライスして、その切断面を走差
型電子顕微鏡で50倍から150倍の範囲で拡大した写
真を撮る。該写真から任意の箇所で400μm×400
μmの視野を設定し、該視野に存在する気泡の個数
(M)を数える。Mから下式に従いセル密度を算出す
る。
【0044】セル密度(個/cm3 )={(M)1/2 ×
10000/400}3 ×発泡倍率 テ−バ−摩耗量 厚み約1mmの試験片を使用してJIS K7204に
記載の方法に従い、試験片に加える加重を1000gと
し,回転数1000回での摩耗質量を測定し、該質量を
樹脂の密度で除して摩耗量とする。
【0045】発泡倍率 次式により算出した。 発泡倍率={樹脂密度(g/cm3 )}/{発泡体密度
(g/cm3 )} 独立気泡率 ASTM D 2856に記載のエアピクノメ−タ−法
による連続気泡率の差分として計算した。
【0046】硬度 日本ゴム協会標準規格 SRIS 0101に従い高分
子計器(株)製ASKER Type Cを使用して測
定した。 研磨特性評価 前加工として平均粒径が5μmのアルミナ砥粒を使用し
てラッピングした直径50mm、厚さ450μmのGa
As単結晶ウエハ−を、図1に示す研磨装置を用い研磨
し、その時のウエハ−表面の品質から研磨特性を評価し
た。
【0047】研磨装置は相対抗して回転する上下2枚の
プレ−ト1、3からなり、上記GaAs単結晶ウエハ−
5と直径300mm、厚さ1.0mmの研磨布6を貼り
付け、両プレ−ト間に80g/cm2 の圧力を加え、上
下プレ−トをそれぞれ毎分120回転で回転させ、研磨
液として2%のBr2 のメタノール溶液を点滴装置7か
ら毎分10ccの割合で滴下しながら1枚のウエハ−に
ついて1時間研磨を行った。
【0048】この操作を繰り返し合計24枚のウエハ−
を研磨後、最後のウエハ−表面を直視または拡大観察に
より研磨表面の品質評価を行った。評価判定の基準は下
記とした。 表面平滑性優良、スクラッチ傷なし :◎ 表面平滑性良、 スクラッチ傷なし :○ 表面平滑性不良またはスクラッチ傷あり:× 誘電率測定 横河ヒュ−レッドパッカ−社製YHP−4192Aを使
用して、周波数1メガヘルツにて測定した。
【0049】樹脂のリサイクル性評価 発泡体を樹脂の融点よりも60〜80℃高い温度にて加
熱溶融させてプレス製膜し、その時の溶融均一性及び着
色度合いにより評価する。評価判定の基準は下記とし
た。 発泡前の原反シ−トと同等の溶融均一性及び着色なし:
◎ 発泡前の原反シ−トに比較し溶融不均一及び着色あり:
×
【0050】
【実施例1】フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピ
レン共重合樹脂(密度1.76g/cm3 、融点150
℃)を使用し、ホットプレスを用いて厚み1.1mmの
シ−トを作成した。該シ−ト100重量部を耐圧容器に
入れた後、テトラフルオロエタンを該耐圧容器に圧入
し、該シ−トがテトラフルオロエタンの液相に浸漬出来
るようにした。
【0051】該耐圧容器を40℃の恒温水槽に入れ、6
4時間保持した後、該シ−トを該耐圧容器より取り出し
重量測定によりテトラフルオロエタンの含浸量を計算し
たところ7.5重量部であり、また該シ−ト中の水分は
120ppmであった(原シ−トと呼ぶ)。該原シ−ト
を30℃、相対湿度95%の雰囲気に曝し26時間放置
したところ、テトラフルオロエタンの含浸量は4.5重
量部に減少し水分は480ppmであった。
【0052】該含浸シ−トを、遠赤外ヒ−タ−を備えた
温度190℃の加熱炉中に15秒保持した。該シ−トは
発泡しており、その密度は0.14g/cm3 であり、
発泡倍率は12.5倍であった。また独立気泡率は90
%であり、その断面を走差型電子顕微鏡にて観察し、気
泡の最大径のバラツキ指数、該最大径の変動係数、セル
密度を測定したところ、それぞれ3.0、0.81、
5.7×109 個/cm3 であった。
【0053】得られた発泡シ−トの特性を表1にまとめ
た。
【0054】
【実施例2】実施例1で使用した原シ−トを15℃、相
対湿度95%の雰囲気に曝し48時間放置したところテ
トラフルオロエタンの含浸量は5.2重量部に減少し水
分は310ppmであった。該シ−トを、遠赤外ヒ−タ
−を備えた温度190℃の加熱炉中に15秒保持し、発
泡させた。得られた発泡シ−トの特性を表1にまとめ
た。
【0055】
【実施例3】実施例1で使用した原シ−トを30℃、相
対湿度95%の雰囲気に曝し120時間放置したところ
テトラフルオロエタンの含浸量は3.1重量部に減少し
水分は490ppmであった。該シ−トを、遠赤外ヒ−
タ−を備えた温度190℃の加熱炉中に15秒保持し、
発泡させた。得られた発泡シ−トの特性を表1にまとめ
た。
【0056】
【比較例1】実施例1で使用した原シ−トを30℃、相
対湿度50%の雰囲気に曝し24時間放置したところテ
トラフルオロエタンの含浸量は5.5重量部に減少し水
分は140ppmであった。該シ−トを、遠赤外ヒ−タ
−を備えた温度190℃の加熱炉中に15秒保持し、発
泡させた。該発泡体の気泡径が比較的大きいため、走差
型顕微鏡写真での視野を大きく設定してバラツキ指数及
び変動係数等を測定した。得られた発泡シ−トの特性を
表1にまとめた。
【0057】
【比較例2】実施例1で使用した原シ−トを遠赤外ヒ−
タ−を備えた温度190℃の加熱炉中に15秒保持し、
発泡させた。該発泡体は巨大気泡からなっているため、
走差型顕微鏡写真での視野を大きく設定してバラツキ指
数及び変動係数等を測定した。得られた発泡シ−トの特
性を表1にまとめた。
【0058】
【比較例3】実施例1で使用した厚み1.1mmのシ−
トを使用して、該シ−トを耐圧容器に入れた後、テトラ
フルオロエタンを該容器に圧入し該シ−トがテトラフル
オロエタンの液相に浸漬出来るようにした。該容器を7
0℃の恒温水槽に入れ、48時間保持した後、該容器か
らテトラフルオロエタンを完全に抜き取り窒素ガスを圧
入し26kg/cm2 の圧力下で30℃、48時間放置
したところテトラフルオロエタンの含浸量は3.9重量
部で水分は100ppmであった。
【0059】該シ−トを、遠赤外ヒ−タ−を備えた温度
190℃の加熱炉中に15秒保持し、発泡させた。得ら
れた発泡シ−トの特性を表1にまとめた。
【0060】
【比較例4】実施例1で使用した厚み1.1mmのシ−
トを使用して、500kVの電子線照射装置で20Mr
adの吸収線量に相当する電子線をシ−トの両面に照射
した。該シ−トからは酸性ガスの発生が認められた。該
シ−トをジクロロジフルオロメタンに耐圧容器内にて浸
漬し、75℃、100時間保持した後耐圧容器から取り
出した。
【0061】該シ−トを、遠赤外ヒ−タ−を備えた温度
190℃の加熱炉中に15秒保持し、発泡させた。得ら
れた発泡シ−トの特性を表1にまとめた。該発泡シ−ト
を細かく切断し、再度熱プレスによる溶融製膜を試みた
が樹脂が褐変し均一な溶融シ−トが得られなかった。
【0062】
【実施例4】実施例1で使用した原シ−トを50℃の温
水に浸漬して29時間保持した後、表面に付着している
水分を拭い去ってテトラフルオロエタンの含浸量を測定
したところ3.3重量部であり、含水量は910ppm
であった。該シ−トを、遠赤外ヒ−タ−を備えた温度1
90℃の加熱炉中に15秒保持し、発泡させた。得られ
た発泡シ−トの特性を表1にまとめた。
【0063】
【実施例5】実施例1で使用したフッ化ビニリデン−ヘ
キサフルオロプロピレン共重合樹脂をホットプレスを用
い、厚み0.2mmのシ−トを作製した。該シ−ト10
0重量部を耐圧容器に入れた後、テトラフルオロエタン
を該容器に圧入し該シ−トがテトラフルオロエタンの液
相に浸漬出来るようにした。
【0064】該耐圧容器を70℃の恒温水槽に入れて2
4時間保持した後、該シ−トを該容器から取り出して、
6℃、相対湿度95%の雰囲気に曝し、26時間放置し
たところ、テトラフルオロエタンの含浸量は3.7重量
部で水分は400ppmであった。該シ−トを、遠赤外
ヒ−タ−を備えた温度190℃の加熱炉中に15秒保持
し、発泡させた。得られた発泡シ−トの倍率は6.4
倍、独立気泡率は93%であった。該シ−トの誘電率は
1.4であり発泡前のシ−トの誘電率7.7に比較して
著しく低下していた。得られた発泡シ−トの特性を表1
にまとめた。
【0065】
【比較例5】実施例5で使用した厚み0.2mmのシー
ト100重量部を耐圧容器に入れ、飽和含水したテトラ
フルオロエタンを該容器に圧入して該シ−トを浸漬し
た。該容器を70℃の恒温水槽に入れ、24時間保持し
た。その後該容器から該シートを取り出し、遠赤外ヒー
ターを備えた温度200℃の加熱炉中に25秒保持して
発泡させた。
【0066】得られた発泡シートの発泡倍率は7.5倍
で独立気泡率は35%であった。発泡前のテトラフルオ
ロエタンの含漬量は8重量部で水分は700ppmであ
った。また、該発泡シートの誘電率は1.3であり、発
泡前のシートの誘電率7.7に比較して著しく低下して
いた。得られた発泡シートの特性を表1にまとめた。該
発泡シートを25℃の雰囲気下、2Kg/cm2 の圧力
でプレスし、10時間保持した後、圧力を開放し、5時
間放置した。該シートの誘電率は2.8と著しく上昇し
ており、外力による誘電率の変化が顕著であった。
【0067】一方、実施例5で得られた発泡シートを、
同様に25℃の雰囲気下、2Kg/cm2 の圧力でプレ
スし、10時間保持した後、圧力を開放し、5時間放置
した。該シートの誘電率は1.5であり、殆ど変化しな
かった。
【0068】
【実施例6】実施例5で得られたテトラフルオロエタン
を含浸したシ−トを耐圧容器に入れ、窒素ガスを圧力1
0kg/cm2 で圧入し室温で24時間保持した。該シ
−トを耐圧容器から取り出し、遠赤外ヒ−タ−を備えた
温度190℃の加熱炉中に15秒保持し、発泡させた。
得られた発泡シ−トの特性を表1にまとめた。
【0069】
【実施例7】実施例5で使用した厚み0.2mmのシ−
ト100重量部を耐圧容器に入れ、メタノ−ルを含有す
るテトラフルオロエタンに浸漬し、40℃、64時間保
持した後、該シ−トを該耐圧容器より取り出し30℃、
48時間放置したところ、テトラフルオロエタンの含浸
量は4.0重量部で、メタノ−ルは600ppmであっ
た。
【0070】該シ−トを、遠赤外ヒ−タ−を備えた温度
190℃の加熱炉中に15秒保持し、発泡させた。得ら
れた発泡シ−トの特性を表1にまとめた。
【0071】
【実施例8】テトラフルオロエチレンとパ−フルオロア
ルキルパ−フルオロビニルエ−テルの共重合体(ダイキ
ン製、ネオフロンPFA、密度2.15g/cm3 、融
点308℃)を使用して、ホットプレスを用い、厚み1
mmのシ−トを作成した。該シ−ト100重量部を耐圧
容器に入れた後、水分含有のパ−フルオロペンタンに浸
漬し70℃、50時間保持した。該耐圧容器からシ−ト
を取り出し、重量を測定してパ−フルオロペンタンの含
浸量を計算したところ6.4重量部で水分は300pp
mであった。
【0072】該シ−トを遠赤外ヒ−タ−を備えた加熱炉
中で400℃、35秒加熱したところ、発泡倍率5.9
倍の発泡シ−トが得られた。また、独立気泡率は72%
であった。得られた発泡シ−トの特性を表1にまとめ
た。該発泡シ−トを細かく切断し、再度熱プレスによる
溶融製膜を試みたところ無色、半透明の均一な溶融シ−
トが得られた。
【0073】
【実施例9】実施例8のシ−トを使用し、耐圧容器中で
水分含有のパ−フルオロヘキサンに浸漬し、70℃、2
4時間保持した。その後該シ−トを真空乾燥し再度パ−
フルオロヘキサンとペンタフルオロプロパノ−ルの混合
物(重量比3:7)に70℃、24時間含浸したところ
含浸量は5.2重量部であった。
【0074】該シ−トを遠赤外ヒ−タ−を備えた加熱炉
中で400℃、35秒加熱し発泡させたところ発泡倍率
6.2倍の発泡シ−トが得られた。独立気泡率は65%
であった。得られた発泡シ−トの特性を表1にまとめ
た。
【0075】
【実施例10】実施例8で使用したテトラフルオロエチ
レンとパ−フルオロアルキルパ−フルオロビニルエ−テ
ルの共重合体樹脂を使用して厚み0.2mmのシ−トを
得た。該シ−トを使用して実施例9と同様な操作により
発泡シ−トが得られた。該シ−トの誘電率は1.1であ
り、発泡前のシ−トの誘電率2.1に比較して著しく低
下していた。該発泡シ−トの特性を表1にまとめた。
【0076】
【実施例11】実施例10のシ−トを用いて水分含有の
パ−フルオロヘキサンに150℃で24時間浸漬した。
その後、30℃、相対湿度95%の雰囲気に48時間曝
した。パ−フルオロヘキサンの含浸量は7.0重量部で
あり、水分は280ppmであった。
【0077】該シ−トを遠赤外ヒ−タ−を備えた加熱炉
中で400℃、35秒加熱し発泡させたところ、発泡シ
−トの発泡倍率は16.9倍であり、誘電率は1.1で
あった。
【0078】
【表1】
【0079】
【発明の効果】本発明のフッ素樹脂発泡体は任意の切断
面におけるオ−プンセルの最大径が極めて均一であり、
かつセル密度が高く適度なテ−バ−摩耗量と硬度を有し
ているため研磨布として使用したときに長時間安定した
研磨性能を発揮する。また、セル密度が高く、独立気泡
率が高いという特徴により厚みの薄いテ−プ状への加工
が可能であり、絶縁テ−プとしてだけでなく広範な用途
に極めて有用である。
【0080】しかも、本発明の発泡体は架橋構造を有し
ないため再度溶融加工でき、製造工程内での樹脂のリサ
イクル、製品の粗原料樹脂へのリサイクルという観点か
らも環境負荷の低い発泡体である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の研磨特性評価のための研磨装置の略図
である。
【図2】本発明の発泡剤としてテトラフルオロエタンを
使用したフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン
共重合樹脂シ−トの含水量とセル密度との関係を示した
図である。
【符号の説明】
1 上プレ−ト 2 上プレ−トの回転軸 3 下プレ−ト 4 下プレ−トの回転軸 5 GaAsウエハ− 6 研磨布 7 研磨液滴下装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架橋構造を有しない熱可塑性フッ素系樹
    脂からなる発泡体で、該発泡体の任意の切断面に存在す
    る開放された気泡の最大径の最大値(LMax.)、最小値
    (LMin.)及び平均値(Lav. )で表されるバラツキ指
    数((LMax.−LMin.)/Lav. )、及び該気泡の最大
    径の変動係数(Cv)が下記の(1)、(2)式を満足
    する新規なフッ素系樹脂発泡体。 0<(LMax.−LMin.)/Lav. ≦6 (1) 0<Cv≦1 (2)
  2. 【請求項2】 発泡体の単位体積あたりに存在する気泡
    の数が、少なくとも107 個/cm3 である請求項1記
    載の新規なフッ素系樹脂発泡体。
  3. 【請求項3】 表層に未発泡体層を含む請求項2記載の
    新規なフッ素系樹脂発泡体。
  4. 【請求項4】 テ−バ−摩耗量が25mm3 以上240
    mm3 以下である請求項1または請求項2記載の新規な
    フッ素系樹脂発泡体。
  5. 【請求項5】 発泡体の硬度が15以上93以下である
    請求項4記載の新規なフッ素系樹脂発泡体。
  6. 【請求項6】 独立気泡率が40%以上の請求項2記載
    の新規なフッ素系樹脂発泡体。
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