JPH0725980B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH0725980B2
JPH0725980B2 JP27367186A JP27367186A JPH0725980B2 JP H0725980 B2 JPH0725980 B2 JP H0725980B2 JP 27367186 A JP27367186 A JP 27367186A JP 27367186 A JP27367186 A JP 27367186A JP H0725980 B2 JPH0725980 B2 JP H0725980B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリアルキレンテレフタレートを主体とするポ
リエステル樹脂、芳香族ポリカーボネート樹脂及び特殊
なグラフト構造を有するグラフト共重合体を配合してな
るウエルド強度に優れた成形品を与え得る熱可塑性樹脂
組成物に関する。
〔従来の技術〕
ポリアルキレンテレフタレートのようなポリエステル樹
脂と芳香族ポリカーボネート樹脂との樹脂組成物は芳香
族ポリカーボネート樹脂の成形性及びポリエステル樹脂
の耐熱性や寸法安定性改良を目的として、例えば特公昭
36-14035号公報、特開昭48-54160号公報、特開昭49-107
354号公報等で提案されている。さらにこの樹脂組成物
の耐衝撃性を改良することを目的として、ブタジエン系
グラフト共重合体を配合したもの(特公昭55-9435号公
報、特開昭58-103551号公報)や、アクリレート系共重
合体を配合したもの(特開昭53-129246号公報)が提案
されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上述した如き樹脂組成物は耐衝撃性の改善に効果が認め
られ、近年自動車用外装材料や電子、電気部品材料とし
て期待されている。
しかしながらポリエステル樹脂と芳香族ポリカーボネー
ト樹脂にABS樹脂やMBS樹脂のようなブタジエン系グラフ
ト共重合体を配合した樹脂組成物は、これから成形した
成形品の一般の衝撃強度は高いにもかかわらず、この成
形品に衝撃を加えると簡単に割れてしまうという欠点を
有している。このような問題点は樹脂組成物を溶融成形
する際に成形金型内で樹脂と樹脂とが接合するいわゆる
ウエルド部での強度が極めて低いことに起因するもので
ある。しかしながら自動車用外装材や複雑な形状を有す
る成形品を成形する場合にはウエルドは避けられないも
のであり、このようなウエルド強度を改善することが強
く求められている。
本発明者らは上述した如き現状に鑑み鋭意検討した結果
特殊なグラフト構造を有するグラフト共重合体をポリエ
ステル樹脂及び芳香族ポリカーボネート樹脂と特定の配
合割合で組合せて配合することにより、耐熱性、耐衝撃
性並びにウエルド強度、表面外観等に優れた成形品を与
え得る樹脂組成物とし得ることを見出し本発明に到達し
た。
〔問題点を解決するための手段〕
即ち、本発明はポリアルキレンテレフタレートを主体と
するポリエステル樹脂(A)5〜90重量%、芳香族ポリ
カーボネート樹脂(B)90〜5重量%及びグラフト共重
合体(C)5〜30重量%からなる樹脂組成物であり、且
つ該グラフト共重合体(C)が、ブタジエン系ゴム状重
合体(1)40〜80重量%の存在下でメタクリル酸エステ
ル単量体50〜100重量%及びこれと共重合可能な他のビ
ニル系単量体0〜50重量%からなる単量体又は単量体混
合物(2)15〜40重量%をグラフト重合し、さらに最外
層として炭素数2〜10個のアルキル基を有するアクリル
酸アルキルエステル(3)5〜20重量%をグラフト重合
して得られるグラフト共重合体であることを特徴とする
ウエルド強度に優れた熱可塑性樹脂組成物である。
従来からポリエステル樹脂と芳香族ポリカーボネート樹
脂の配合物に耐衝撃性改良を目的として配合されるグラ
フト共重合体としてはブタジエン系ゴム成分にスチレ
ン、アクリロニトリル及びメタクリル酸メチル等の硬質
樹脂形成性単量体をグラフト重合したものか、又はアク
リレート系ゴム成分にスチレン、アクリロニトリル及び
メタクリル酸メチル等の硬質樹脂形成単量体をグラフト
重合したものが用いられていたものである。本発明者ら
はさらにブタジエン系ゴム成分にアクリル酸ブチルのよ
うなアクリル酸アルキルエステルをグラフト重合して得
られる、中心部にブタジエン系ゴム成分を含有する複合
アクリレート系ゴム成分にスチレン、アクリロニトリル
及びメタクリル酸メチル等の硬質樹脂形成単量体をグラ
フト重合したグラフト共重合体を従来の上記グラフト共
重合体に代えて配合することも検討してみたが、これら
種々のグラフト共重合体は一段グラフト共重合体にし
ろ、多段グラフト共重合体にしろそのグラフト構造は最
外層が硬質樹脂層となつているため充分な効果は得られ
なかつた。これに対し本願発明で用いるグラフト共重合
体はブタジエン系ゴム状重合体にメタクリル酸エステル
単量体を主体とする硬質樹脂形成の単量体をグラフト重
合して硬質樹脂層を形成し、さらに最外層としてアクリ
レート系ゴム成分を形成するアクリル酸アルキルエステ
ルを重合したものであり、いわゆるソフト成分−ハード
成分−ソフト成分の順からなる新規なグラフト構造を有
するものであり、従来のソフト成分−ハード成分の順か
らなる2段重合体であるグラフト共重合体とは異なるも
のである。このような新規なグラフト構造を有するグラ
フト共重合体をポリエステル樹脂と芳香族ポリカーボネ
ート樹脂の配合物に配合することにより耐衝撃性及び耐
熱性は勿論のことウエルド強度に優れた成形品を与える
樹脂組成物とし得ることは従来の知見からは予測し得な
いものであり、全く驚くべきことである。
本発明で用いるポリアルキレンテレフタレートを主体と
するポリエステル樹脂(A)は主として炭素数8〜22個
の芳香族ジカルボン酸と炭素数2〜22個のアルキレング
リコールあるいはシクロアルキレングリコールとから誘
導されるものであり、所望により劣位量の脂肪族ジカル
ボン酸、例えばアジピン酸、セバシン酸等を構成単位と
して含んでいてもよい。さらにはポリエチレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレン
グリコールやポリ−ε−カプロラクトン等をブロツク共
重合したコポリエステルも含まれる。特に好ましいポリ
エステル樹脂としてはポリエチレンテレフタレート、ポ
リテトラメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレン
テレフタレート−ポリテトラメチレンエーテルグリコー
ルブロツク共重合体もしくはこれらの混合物である。
また本発明で用いる芳香族ポリカーボネート樹脂(B)
はジ(モノヒドロキシフエニル)置換脂肪族炭化水素か
ら誘導されるポリカーボネートであり、例えば2,2−
(4,4′−ジヒドロキシジフエニル)−プロパン(ビス
フエノールA)からエステル交換法又はホスゲン法によ
つて誘導された芳香族ポリカーボネートが好ましく用い
られる。さらにはビスフエノールAの一部又は全部を4,
4′−ジヒドロキシジフエニルアルカン、4,4′−ジヒド
ロキシジフエニルスルフオン又は4,4′−ジヒドロキシ
ジフエニルエーテルに代えたもの、あるいはこれらの2
種以上を併用したものから夫々誘導された芳香族ポリカ
ーボネート、又はレキサン4504、レキサン4704(共に商
品名、ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ製ポリフ
タレートカーボネート)等も用いることができる。
さらに本発明で用いるグラフト共重合体(C)はブタジ
エン系ゴム状重合体(1)ラテックス40〜80重量%(固
形分として)の存在下でメタクリル酸エステル単量体50
〜100重量%及びこれと共重合可能な他のビニル系単量
体0〜50重量%からなる単量体又は単量体混合物(2)
15〜40重量%をグラフト重合し、さらに最外層として炭
素数2〜10個のアルキル基を有するアクリル酸アルキル
エステル(3)5〜20重量%をグラフト重合して得られ
るものである。本発明においてはアクリル酸アルキルエ
ステルから誘導される最外層が、1段目のブタジエンを
主体とするゴム状重合体及び2段目を構成するメタクリ
ル酸エステル単量体を主体とする単量体から誘導される
硬質樹脂層からなる2段重合体の表面に直接結合された
いわゆるソフト成分−ハード成分−ソフト成分の3段重
合体のグラフト構造を有するグラフト共重合体が特に好
ましいものであるが、この最初の段階のソフト成分−ハ
ード成分の2層構造重合体と最外層のソフト成分の間に
同種又は異種のソフト成分やハード成分が任意の順序で
形成された多段重合体も用いることができる。本発明に
おけるグラフト共重合体(C)は最内層にブタジエン系
ゴム層、2段目の層として硬質樹脂層、最外層にアクリ
レート系ゴム層のグラフト構造をとることが重要な点で
あり、例えばブタジエン系ゴム成分に2段目の層として
アクリレート系ゴム成分を配し、最外層として硬質樹脂
を配したグラフト共重合体を使用しても本発明の目的と
するウエルド強度に優れた成形品とし得ないばかりか、
耐低温衝撃性も低いものとなり本発明の目的を達成する
ことができない。
本発明におけるグラフト共重合体(C)を構成する上記
(1)〜(3)成分の含有量は上述した如き3段重合体
のグラフト構造からなるグラフト共重合体の場合には上
記(1)〜(3)成分の各成分の合計量が100重量%と
なるよう設定されるものである。また4段以上の多段グ
ラフト構造からなるグラフト共重合体の場合には該グラ
フト共重合体中の(1)〜(3)成分の各成分の含有量
を示すものであり、他の中間成分との合計量が100重量
%となるよう設定される。
グラフト共重合体(C)を構成するブタジエン系ゴム状
重合体はブタジエン単位が50重量%以上から構成される
ものであり、具体例としてはポリブタジエン、ブタジエ
ン−スチレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル
共重合体、ブタジエン−アクリレート共重合体等が挙げ
られる。グラフト共重合体(C)中のブタジエン系ゴム
状重合体の含有量は40〜80重量%である。40重量%未満
では樹脂組成物からの成形品の耐衝撃性が不充分であ
り、また80重量%を超えるものでは樹脂組成物の成形性
や、それから得られる成形品の耐熱性を低下させるため
好ましくない。
上記ブタジエン系ゴム状重合体(1)の存在下で重合す
る硬質樹脂形成単量体はメタクリル酸エステル単量体50
〜100重量%及びこれと共重合可能な他のビニル系単量
体0〜50重量%からなる単量体又は単量体混合物(2)
である。メタクリル酸エステル単量体の具体例としては
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸プロピル等が挙げられ、、メタクリル酸メチルが特に
好ましいものである。またこれら共重合可能な他のビニ
ル系単量体の具体例としてはスチレン、α−メチルスチ
レン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル等が挙げられる。かかる
単量体又は単量体混合物(2)の使用量はグラフト共重
合体(C)の総量中15〜40重量%となるような範囲であ
り、15重量%未満では得られる樹脂組成物の成形性やそ
れからの成形品の耐熱性が低下し、また40重量%を超え
るものでは得られる樹脂組成物からの成形品の耐衝撃性
やウエルド強度が低下するため好ましくない。
さらに最外層の重合に用いる炭素数2〜10個のアルキル
基を有するアクリル酸アルキルエステル(3)としては
例えばアクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリ
ル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げら
れ、アクリル酸ブチルが特に好ましいものである。かか
るアクリル酸アルキルエステル(3)の使用量はグラフ
ト共重合体(C)の総量中5〜20重量%となるような範
囲であり、5重量%未満では得られる樹脂組成物からの
成形品のウエルド強度を改良する効果が不充分であり、
また20重量%を超えるものでは成形品の耐熱性が低下す
る傾向となるため好ましくない。なおこの最外層を形成
する際に多官能性単量体を併用することができる。多官
能性単量体としてはメタクリル酸アリル、トリアリルイ
ソシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート等が挙
げられる。多官能性単量体の使用量は最外層を構成する
上記アクリル酸アルキルエステル(3)から誘導される
アクリレート系ゴム成分中0.1〜20重量%となるような
範囲で使用することが好ましい。
かかるグラフト共重合体(C)の製造方法は公知の重合
方法を適用することが可能であるが、乳化重合方法が好
適である。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は上記ポリエステル樹脂
(A)が5〜90重量%、芳香族ポリカーボネート樹脂
(B)が90〜5重量%及びグラフト共重合体(C)が5
〜30重量%からなり(A)成分〜(C)成分の合計量が
100重量%となるように配合されたものである。(A)
成分が5重量%未満では樹脂組成物の流動加工性が不充
分であり、また90重量%を超える場合には樹脂組成物か
らの成形品の耐衝撃性が低下する傾向となるため好まし
くない。また(C)成分が5重量%未満では樹脂組成物
からの成形品の耐衝撃性やウエルド強度が低下し、30重
量%を超える場合には成形品の耐熱性が低下する傾向と
なるため好ましくない。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の調製法は特に限定される
ものではなく、公知の方法がいずれも適用できる。例え
ば(A)成分〜(C)成分の各成分を計量配合し、一軸
押出機や二軸押出機等によりペレツト状に賦形する方法
が挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には各種の添加剤、例えば
安定剤、紫外線吸収剤、染顔料、離型剤、難燃剤、ガラ
ス繊維、炭素繊維、無機充填剤等を配合することもでき
る。
〔実施例〕
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
なお以下の記載中「部」は「重量部」を示す。
また各種物性の評価は下記の方法によつた。
(1)アイゾット衝撃強度(kg・cm/cm) 1/4″厚さのノッチ付衝撃強度をASTM D256に基づき測定
した。
(2)ウエルド強度(kg・cm/cm2)及び保持率(%)巾1
2.7mm、長さ127mm、厚さ2.2mmのサイズで長手方向両端
にゲートを設けた金型を用い、射出成形することにより
試片中央部にウエルド部を有する試片を得る。しかる後
このウエルド部及び非ウエルド部の夫々のダインスタツ
ト衝撃強度をBS1330に基づき測定しウエルド部の強度を
ウエルド強度とした。保持率は の式により求めた。
(3)ビカツト軟化温度(℃) ISO R306に基づき5kg荷重下で測定した。
(4)メルトインデツクス(g/10分) ASTM D1238に基づき230℃,5kg荷重下で測定した。
(5)ロツクウエル硬度(Rスケール) ASTM D785に基づき測定した。
(6)光沢度 3mm厚み、一辺が100mmの正方形板を用い村上色彩技術研
究所製“グロスメーターGM-26D"により60°鏡面光沢度
を測定した。
さらに以下の記載中の略号は次の通りである。
PBd ・・・・・ポリブタジエン BA・・・・・・アクリル酸ブチル MAA ・・・・・メタクリル酸 MMA ・・・・・メタクリル酸メチル ST・・・・・・スチレン AMA ・・・・・メタクリル酸アリル AN・・・・・・アクリロニトリル TBH ・・・・・ターシヤリーブチルハイドロパーオキサ
イド 実施例1及び比較例1〜4 (1)グラフト共重合体(C−1)の合成 反応容器に固形分含量が33重量%で、平均粒子径0.08μ
mのPBdラテツクス60部(固形分として)を仕込み、さ
らにこれにBA単位85重量%及びMAA単位15重量%から構
成される平均粒子径0.08μmの共重合体ラテツクス1.2
部(固形分として)を攪拌しながら常温で添加し、30分
間攪拌を続け平均粒子径0.28μmの肥大化PBdゴムラテ
ツクスを得た。しかる後反応容器内を窒素置換した後、
水60部、半硬化牛脂肪酸石鹸1.5部、ナトリウムホルム
アルデヒドスルホキシレート0.12部を加え攪拌しながら
70℃に昇温した。次いでMMA21部、ST9部及びTBH0.12部
の混合物を1.5時間にわたり滴下し、さらに2時間保持
し1段目のグラフト重合を行なつた。さらに70℃でBA10
部、AMA0.05部、TBH0.035部の混合液を30分間にわたり
滴下し、さらに1.5時間保持し最終段のグラフト重合を
完了した。冷却後得られたグラフト共重合体ラテツクス
を常法により希硫酸で凝固、洗浄、分離した後乾燥して
グラフト共重合体(C−1)を得た。
(2)比較グラフト共重合体(CE−1)〜(CE−4)の
合成 上記グラフト共重合体(C−1)の合成に際して得た肥
大化PBdゴムラテツクス及びグラフト重合時の単量体の
種類並びにこれらの使用量、並びに各グラフト重合条件
を表1に示す条件とする以外は上記グラフト共重合体
(C−1)の合成方法と同じ条件で各種比較グラフト共
重合体(CE−1)〜(CE−4)を得た。グラフト共重合
体(C−1)の条件も併せて表1に示す。
(3)樹脂組成物の調製及び物性評価 極限粘度〔η〕が1.1のポリテトラメチレンテレフタレ
ート、分子量が約22000のビスフエノールAタイプのポ
リカーボネート及び上記(1)〜(2)で得た各種グラ
フト共重合体を表2に示す割合で秤量し、ミキサーで4
分間混合した後30mmφの二軸押出機に供給し、シリンダ
ー温度260℃で溶誘混練してペレツト状に賦型し5種類
のペレツトを得た。
これら5種類のペレツトを用い、射出成形機によりシリ
ンダー温度260℃、金型温度80℃にて成形し、各種評価
用試片を得た。
評価結果を表2に併せて示す。
表2の結果から明らかなように本発明に係る樹脂組成物
は低温時の耐衝撃性や耐熱性に優れ、しかもウエルド強
度及び光沢に優れバランスのとれた成形品を与えること
がわかる。
これに対し比較例1においてはグラフト共重合体(CE−
1)は本発明で規定するグラフト構造と異なるため、成
形品のウエルド強度は非ウエルド部の強度の70%以下に
低下する。比較例2〜3においても物性のバランスに欠
けるものであることがわかる。
実施例2〜7及び比較例5〜8 実施例1で用いたポリテトラメチレンテレフタレート、
ポリカーボネート及びグラフト共重合体(C−1)を表
3に示す割合で配合する以外は実施例1と同じ方法にペ
レツト化及び評価用試片を得、23℃におけるアイゾツト
衝撃強度、ウエルド強度並びにウエルド強度保持率の評
価を行なつた。評価結果を表3に示す。
実施例8〜10及び比較例9 (1)グラフト共重合体(C−2)の合成 実施例1のグラフト共重合体(C−1)の合成に際して
第1段グラフトの単量体をMMA30部、TBH0.12部とする以
外はグラフト共重合体(C−1)の合成と同じ方法によ
り合成しグラフト共重合体(C−2)を得た。
(2)グラフト共重合体(C−3)の合成 実施例1のグラフト共重合体(C−1)の合成に際して
肥大化PBdゴムラテツクスを固形分として50部、最終段
グラフトの単量体をBA20部、AMA0.1部、TBH0.07部並び
にその滴下時間を1時間とする以外はグラフト共重合体
(C−1)の合成と同じ方法により合成しグラフト共重
合体(C−3)を得た。
(3)比較グラフト共重合体(CE−5)の合成 実施例1のグラフト共重合体(C−1)の合成に際して
得た肥大化PBdゴムラテツクスを固形分として50部を反
応容器内に入れ、窒素置換後、水50部、ウツドロジン乳
化剤2部、水酸化ナトリウム0.02部、デキストローズ0.
35部を加え昇温した。60℃になつた時点で硫酸第一鉄0.
05部、ピロリン酸ナトリウム0.2部を添加し、その後直
ちにAN15部、ST35部、クメンハイドロパ−オキサイド0.
2部、tert−ドデシルメルカプタン0.5部の混合液を1.5
時間にわたり滴下し、さらに1時間保持してから冷却し
た。得られたグラフト共重合体ラテツクスを常法により
希硫酸で凝固、洗浄、分離した後乾燥してグラフト共重
合体(CE−5)を得た。
(4)樹脂組成物の調製及び物性評価 極限粘度〔η〕が1.24のポリテトラメチレンテレフタレ
ート、〔η〕が0.85のポリエチレンテレフタレート、市
販のポリエステル−ポリエーテルブロツク共重合体
(“ペルプレン70B"、商品名、東洋紡績株式会社製)、
分子量が約25000のビスフエノールAタイプのポリカー
ボネート及び上記(1)〜(3)で得たグラフト共重合
体(C−2)、(C−3)、(CE−5)を表4に示す割
合で混合し実施例1と同じ方法によりペレツト化及び物
性評価を行なつた。これらの結果を表4に併せて示す。
表4の結果から明らかなように本発明の樹脂組成物は耐
衝撃性及びウエルド強度に優れた成形品を与えるが、比
較例9のようにABS樹脂タイプのグラフト共重合体を配
合したものでは本発明の目的を達せられないことがわか
る。
〔発明の効果〕 本発明は新規なグラフト構造を有する特定のグラフト共
重合体をポリエステル樹脂及び芳香族ポリカーボネート
樹脂と配合することにより、従来にない高いウエルド強
度を有し、且つ耐衝撃性、耐熱性、外観等に優れた成形
品とすることができ、自動車の外装材料等の大型成形品
や複雑な形状の成形品用の樹脂組成物として優れた効果
を奏する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアルキレンテレフタレートを主体とす
    るポリエステル樹脂(A)5〜90重量%、芳香族ポリカ
    ーボネート樹脂(B)90〜5重量%及びグラフト共重合
    体(C)5〜30重量%からなる樹脂組成物であり、且つ
    該グラフト共重合体(C)が、ブタジエン系ゴム状重合
    体(1)40〜80重量%の存在下でメタクリル酸エステル
    単量体50〜100重量%及びこれと共重合可能な他のビニ
    ル系単量体0〜50重量%からなる単量体又は単量体混合
    物(2)15〜40重量%をグラフト重合し、さらに最外層
    として炭素数2〜10個のアルキル基を有するアクリル酸
    アルキルエステル(3)5〜20重量%をグラフト重合し
    て得られるグラフト共重合体であることを特徴とするウ
    エルド強度に優れた熱可塑性樹脂組成物。
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