JPH07259756A - 軸貫通スクロール圧縮機 - Google Patents
軸貫通スクロール圧縮機Info
- Publication number
- JPH07259756A JPH07259756A JP5178594A JP5178594A JPH07259756A JP H07259756 A JPH07259756 A JP H07259756A JP 5178594 A JP5178594 A JP 5178594A JP 5178594 A JP5178594 A JP 5178594A JP H07259756 A JPH07259756 A JP H07259756A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- scroll member
- wrap
- end plate
- chamber
- shaft
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Rotary Pumps (AREA)
- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 冷凍空調用等に用いられる密閉形スクロール
圧縮機において、従来技術における圧縮機の性能低下と
信頼性の低下を解決することにある。 【構成】 背圧室36に固定スクロールラップ内側曲線
と旋回スクロールラップ外側曲線とで形成される圧縮室
内部のガス圧を導入する絞り孔6dを旋回スクロール6
の鏡板部側に設けるとともに、背圧室をシ−ルする内側
シ−ル手段35と外側シ−ル手段34を鏡板背面に設
け、該シ−ル手段の断面が矩形形状のリング部としその
内周側に切欠き部を設けた。 【効果】 背圧室の圧力変動をより小さくし、該背圧室
における中間圧力のシ−ル性の機能を向上する。中間圧
力のシ−ル性の機能が向上することにより、中間圧力が
安定することになり、旋回スクロ−ルの鏡板の挙動が安
定化する。シ−ル部の潤滑が改善され、その部分での摩
擦損失も減少し性能が向上する。
圧縮機において、従来技術における圧縮機の性能低下と
信頼性の低下を解決することにある。 【構成】 背圧室36に固定スクロールラップ内側曲線
と旋回スクロールラップ外側曲線とで形成される圧縮室
内部のガス圧を導入する絞り孔6dを旋回スクロール6
の鏡板部側に設けるとともに、背圧室をシ−ルする内側
シ−ル手段35と外側シ−ル手段34を鏡板背面に設
け、該シ−ル手段の断面が矩形形状のリング部としその
内周側に切欠き部を設けた。 【効果】 背圧室の圧力変動をより小さくし、該背圧室
における中間圧力のシ−ル性の機能を向上する。中間圧
力のシ−ル性の機能が向上することにより、中間圧力が
安定することになり、旋回スクロ−ルの鏡板の挙動が安
定化する。シ−ル部の潤滑が改善され、その部分での摩
擦損失も減少し性能が向上する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍空調用・冷蔵庫用
等の冷媒用圧縮機として用いられる密閉形スクロール圧
縮機に関する。
等の冷媒用圧縮機として用いられる密閉形スクロール圧
縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】固定スクロール部材側のラップ巻き角を
旋回スクロールのラップ巻き終わり角より180度以内
の範囲で大きく設定したスクロール圧縮機は,特開昭5
6−20701号や特開平3−275901号で開示さ
れている。
旋回スクロールのラップ巻き終わり角より180度以内
の範囲で大きく設定したスクロール圧縮機は,特開昭5
6−20701号や特開平3−275901号で開示さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記公知技術では、ス
クロールラップのラップ接触点において、固定スクロー
ルラップ内側曲線と旋回スクロールラップ外側曲線とで
形成される圧縮室の圧力ともう一方側の固定スクロール
ラップ外側曲線と旋回スクロールラップ内側曲線とで形
成される圧縮室の圧力とが異なる。そのため、圧力的に
は非対称なものとなっている。このような構造の場合に
は、例えば旋回鏡板背面の空室にガス圧を導く場合に
は、どの圧縮室の圧力を導くかが課題となる。また、該
背圧室の中間圧力が大きく変動する場合には旋回スクロ
ール部材側から固定スクロール部材側への適正な押しつ
け力(スラスト力)がえられなくなって、該背圧室のシ
ール法をどのようにするかが課題となる。本発明では上
記した課題を解決することにある。
クロールラップのラップ接触点において、固定スクロー
ルラップ内側曲線と旋回スクロールラップ外側曲線とで
形成される圧縮室の圧力ともう一方側の固定スクロール
ラップ外側曲線と旋回スクロールラップ内側曲線とで形
成される圧縮室の圧力とが異なる。そのため、圧力的に
は非対称なものとなっている。このような構造の場合に
は、例えば旋回鏡板背面の空室にガス圧を導く場合に
は、どの圧縮室の圧力を導くかが課題となる。また、該
背圧室の中間圧力が大きく変動する場合には旋回スクロ
ール部材側から固定スクロール部材側への適正な押しつ
け力(スラスト力)がえられなくなって、該背圧室のシ
ール法をどのようにするかが課題となる。本発明では上
記した課題を解決することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、円板状鏡板
に渦巻状のラップを直立する固定スクロール部材及び旋
回スクロール部材を、ラップを内側にしてかみ合せ、旋
回スクロール部材を自転することなく固定スクロール部
材に対し旋回運動させ、固定スクロール部材には中心部
に開口する吐出孔と外周部に開口する吸入口を設け、固
定スクロール部材側のラップ巻き角を旋回スクロール部
材のラップ巻き終わり角より180度以内の範囲で大き
くすると共に、吸入口よりガスを吸入し、両スクロール
部材にて形成される圧縮空間を中心に移動させ容積を減
少してガスを圧縮し、固定スクロール部材を固定するフ
レームの中央部に主軸受部を備え、旋回スクロール部材
の中心部には旋回軸受部を設け、該旋回軸受部にクラン
ク軸の偏心軸部をラップ先端部まで挿入すると共に、ク
ランク軸が偏心軸先端に更に軸心軸部を固定スクロール
部材側に延長した軸貫通スクロール圧縮機において、旋
回スクロール部材の鏡板背面に背圧室を設け、該背圧室
に固定スクロールラップ内側曲線と旋回スクロールラッ
プ外側曲線とで形成される圧縮室内部のガス圧を導入す
る絞り孔を旋回スクロール部材の鏡板部に設けることで
ある。さらに、背圧室のシール性を保持するため、旋回
スクロール部材の鏡板背面の中央部と外周部とのフレー
ムと対向するスラスト部に内側シール手段と外側シール
手段を設け、両シール手段の間に中間圧力域を構成し、
該シール手段を断面が矩形形状のリング部としその内周
側に切欠き部を設けたことを特徴とするものである。
に渦巻状のラップを直立する固定スクロール部材及び旋
回スクロール部材を、ラップを内側にしてかみ合せ、旋
回スクロール部材を自転することなく固定スクロール部
材に対し旋回運動させ、固定スクロール部材には中心部
に開口する吐出孔と外周部に開口する吸入口を設け、固
定スクロール部材側のラップ巻き角を旋回スクロール部
材のラップ巻き終わり角より180度以内の範囲で大き
くすると共に、吸入口よりガスを吸入し、両スクロール
部材にて形成される圧縮空間を中心に移動させ容積を減
少してガスを圧縮し、固定スクロール部材を固定するフ
レームの中央部に主軸受部を備え、旋回スクロール部材
の中心部には旋回軸受部を設け、該旋回軸受部にクラン
ク軸の偏心軸部をラップ先端部まで挿入すると共に、ク
ランク軸が偏心軸先端に更に軸心軸部を固定スクロール
部材側に延長した軸貫通スクロール圧縮機において、旋
回スクロール部材の鏡板背面に背圧室を設け、該背圧室
に固定スクロールラップ内側曲線と旋回スクロールラッ
プ外側曲線とで形成される圧縮室内部のガス圧を導入す
る絞り孔を旋回スクロール部材の鏡板部に設けることで
ある。さらに、背圧室のシール性を保持するため、旋回
スクロール部材の鏡板背面の中央部と外周部とのフレー
ムと対向するスラスト部に内側シール手段と外側シール
手段を設け、両シール手段の間に中間圧力域を構成し、
該シール手段を断面が矩形形状のリング部としその内周
側に切欠き部を設けたことを特徴とするものである。
【0005】
【作用】本発明の作用を図1と図6、図7をもとにして
説明する.図6に示すように、固定スクロールラップ内
側曲線と旋回スクロールラップ外側曲線とで形成される
旋回外線室(圧縮室)の圧力Pioともう一方側の固定
スクロールラップ外側曲線と旋回スクロールラップ内側
曲線とで形成される旋回内線室(圧縮室)の圧力Pii
とが、Pio>Piiのように異なる。またその圧力曲
線の傾きは、dPio/dλ<dPii/dλとなり、
旋回外線室の圧力変化がもう一方側の旋回内線室の圧力
変化が小さい。そこで、圧力変化の小さい圧縮室側の圧
力(ガス圧)のみを鏡板背面の背圧室に導入する絞り孔
6dを旋回スクロールの鏡板部に設ける構造が、該背圧
室の圧力変動をより小さくせしめるとともに、該背圧室
における中間圧力のシール性の機能を向上する作用が得
られる。中間圧力のシール性の機能が向上することによ
り、中間圧力が安定することになり、旋回スクロールの
鏡板の挙動が安定化する効果が得られる。すなわち一定
したスラスト力で旋回スクロールを固定スクロール側へ
押しつけることが可能となるものである。
説明する.図6に示すように、固定スクロールラップ内
側曲線と旋回スクロールラップ外側曲線とで形成される
旋回外線室(圧縮室)の圧力Pioともう一方側の固定
スクロールラップ外側曲線と旋回スクロールラップ内側
曲線とで形成される旋回内線室(圧縮室)の圧力Pii
とが、Pio>Piiのように異なる。またその圧力曲
線の傾きは、dPio/dλ<dPii/dλとなり、
旋回外線室の圧力変化がもう一方側の旋回内線室の圧力
変化が小さい。そこで、圧力変化の小さい圧縮室側の圧
力(ガス圧)のみを鏡板背面の背圧室に導入する絞り孔
6dを旋回スクロールの鏡板部に設ける構造が、該背圧
室の圧力変動をより小さくせしめるとともに、該背圧室
における中間圧力のシール性の機能を向上する作用が得
られる。中間圧力のシール性の機能が向上することによ
り、中間圧力が安定することになり、旋回スクロールの
鏡板の挙動が安定化する効果が得られる。すなわち一定
したスラスト力で旋回スクロールを固定スクロール側へ
押しつけることが可能となるものである。
【0006】また、図7に示すように、外側シール手段
34の断面が矩形形状のリング部としその内周側に切欠
き部34aを設けることにより、その切欠き部34aに
作用するスラスト方向の圧力は同じ中間圧力Pmとな
り、その切欠き部34aに作用するスラスト力がキャン
セルされる。このため、リング部34に作用するスラス
ト力は、リング幅l1 の内l2 の幅が実質のシール幅と
なり、その領域での圧力差による力が外側シール手段3
4に作用することになる。また、内周側の切欠き部34
aによりシール面34bへの油の侵入が容易となって、
該シール面34bの潤滑が改善される。さらに、シール
手段34に作用するシール力が軽減されて、その部分で
の摩擦損失も減少し性能が向上する効果が得られる。こ
のようにシール面34bでの潤滑が改善されることによ
り、背圧室における中間圧力のシール性の機能が大きく
向上することが出来る。
34の断面が矩形形状のリング部としその内周側に切欠
き部34aを設けることにより、その切欠き部34aに
作用するスラスト方向の圧力は同じ中間圧力Pmとな
り、その切欠き部34aに作用するスラスト力がキャン
セルされる。このため、リング部34に作用するスラス
ト力は、リング幅l1 の内l2 の幅が実質のシール幅と
なり、その領域での圧力差による力が外側シール手段3
4に作用することになる。また、内周側の切欠き部34
aによりシール面34bへの油の侵入が容易となって、
該シール面34bの潤滑が改善される。さらに、シール
手段34に作用するシール力が軽減されて、その部分で
の摩擦損失も減少し性能が向上する効果が得られる。こ
のようにシール面34bでの潤滑が改善されることによ
り、背圧室における中間圧力のシール性の機能が大きく
向上することが出来る。
【0007】
【実施例】本発明の実施例を図1から図13にわたって
示す。図1及び図2は、旋回スクロール部材6の平面図
と縦断面図である。図1において、旋回スクロール部材
6の鏡板6aの中心は点Omとなる。中心点Omより偏
心した点Omoは、ラップ部6bのインボリュウト曲線
の基礎円の中心で,中心点Omに対してラップ外終端部
6nの側に偏心した位置関係としている。該旋回スクロ
ール部材6のラップ巻き終わり端部6nの外縁端部75
であるラップ部6bの外側曲線6sの終端部は、鏡板6
aの外周端と近接し、もしくは一致している。この構造
により旋回スクロール部材の鏡板外径寸法Dsoをより
小さく設計できる。
示す。図1及び図2は、旋回スクロール部材6の平面図
と縦断面図である。図1において、旋回スクロール部材
6の鏡板6aの中心は点Omとなる。中心点Omより偏
心した点Omoは、ラップ部6bのインボリュウト曲線
の基礎円の中心で,中心点Omに対してラップ外終端部
6nの側に偏心した位置関係としている。該旋回スクロ
ール部材6のラップ巻き終わり端部6nの外縁端部75
であるラップ部6bの外側曲線6sの終端部は、鏡板6
aの外周端と近接し、もしくは一致している。この構造
により旋回スクロール部材の鏡板外径寸法Dsoをより
小さく設計できる。
【0008】図12にしめすように、旋回スクロール部
材6の鏡板背面に背圧室36を設けている。該背圧室3
6に圧縮室内部のガス圧を導入する絞り孔6dを旋回ス
クロールラップ外側曲線6sに沿った位置の鏡板部に設
けている。また、図中の破線で示す6eの位置のように
絞り孔6dの位置よりラップ巻き数の下流側に設けても
よい。鏡板部6aにはラップ側壁に沿って細穴6dを貫
通し、鏡板部6aの背面となる背圧室36に吸入圧力と
吐出圧力との中間圧力を導くためのものである。
材6の鏡板背面に背圧室36を設けている。該背圧室3
6に圧縮室内部のガス圧を導入する絞り孔6dを旋回ス
クロールラップ外側曲線6sに沿った位置の鏡板部に設
けている。また、図中の破線で示す6eの位置のように
絞り孔6dの位置よりラップ巻き数の下流側に設けても
よい。鏡板部6aにはラップ側壁に沿って細穴6dを貫
通し、鏡板部6aの背面となる背圧室36に吸入圧力と
吐出圧力との中間圧力を導くためのものである。
【0009】旋回スクロールラップ外側曲線6sの始点
は点77であり、終点は点75となる。一方旋回スクロ
ールラップ内側曲線6uの始点は点78であり、終点は
点76となる。ラップ部6bの内側曲線6uと外側曲線
6sはインボリュウト曲線をなし、始点78と始点77
とは半径Rの円弧6mにて滑らかに結ばれている。圧縮
ガスの出口部6tから凹部6pを経て通路6rにて旋回
軸受31側に吐出される。この吐出通路6t、凹部6
p、通路6rは極力通路面積を大きく設定する。該吐出
経路は、図3に説明する吐出ポ−ト10の拡大構造の効
果とあわせて、吐出圧力損失が大きく低減できる作用と
過圧縮損失もより小さくなるという効果が得られる。な
お、6fは外側シールリング34が挿入される環状溝部
である。図3と図4は、固定スクロール部材5の平面図
と縦断面図である。図3において、固定スクロール部材
5のラップ曲線はインボリュウト曲線をなし、ラップ外
側曲線の終端部5n近傍に冷媒ガスの入る吸入孔16及
び吸入室5fを配置する。鏡板5aの中心は点Ofとな
る。中心点Ofよりラップ終端部5n側に偏心した点O
foは、ラップ部5bのインボリュウト曲線の基礎円の
中心である。固定スクロール部材5側の鏡板5aのほぼ
中央部にあってややラップ終端部の方向に偏心した位置
に設けたのが吐出孔10である。その吐出孔10の外縁
部はラップ始端部60近傍の内側曲線5uと近接もしく
は一致している。固定スクロールラップ外側曲線5sの
始点は点61であり、終点は点67となる。一方固定ス
クロールラップ内側曲線5uの始点は点60であり、終
点は点68となる。ラップ部5bの内側曲線5uと外側
曲線5sはインボリュウト曲線をなし、点67と点68
とを半径Rの円弧5mにて滑らかに結ばれている。ま
た、ラップ始端部では点60と点61とを半径rの円弧
5wにて滑らかに結ばれている。該固定スクロール部材
のラップ部は、ラップ巻き角を旋回スクロール部材のラ
ップ巻き終わり角より180度の範囲で大きく延長して
いる。吐出通路18(18a,18b)は固定スクロー
ル部材5の鏡板外周部に複数個矩形状に設けられてお
り、該通路18は、吐出冷媒ガスと油とが通る。点62
と点63にわたる鎖線R1は、旋回スクロールラップ外
終端部75の旋回時の軌跡を表わす。
は点77であり、終点は点75となる。一方旋回スクロ
ールラップ内側曲線6uの始点は点78であり、終点は
点76となる。ラップ部6bの内側曲線6uと外側曲線
6sはインボリュウト曲線をなし、始点78と始点77
とは半径Rの円弧6mにて滑らかに結ばれている。圧縮
ガスの出口部6tから凹部6pを経て通路6rにて旋回
軸受31側に吐出される。この吐出通路6t、凹部6
p、通路6rは極力通路面積を大きく設定する。該吐出
経路は、図3に説明する吐出ポ−ト10の拡大構造の効
果とあわせて、吐出圧力損失が大きく低減できる作用と
過圧縮損失もより小さくなるという効果が得られる。な
お、6fは外側シールリング34が挿入される環状溝部
である。図3と図4は、固定スクロール部材5の平面図
と縦断面図である。図3において、固定スクロール部材
5のラップ曲線はインボリュウト曲線をなし、ラップ外
側曲線の終端部5n近傍に冷媒ガスの入る吸入孔16及
び吸入室5fを配置する。鏡板5aの中心は点Ofとな
る。中心点Ofよりラップ終端部5n側に偏心した点O
foは、ラップ部5bのインボリュウト曲線の基礎円の
中心である。固定スクロール部材5側の鏡板5aのほぼ
中央部にあってややラップ終端部の方向に偏心した位置
に設けたのが吐出孔10である。その吐出孔10の外縁
部はラップ始端部60近傍の内側曲線5uと近接もしく
は一致している。固定スクロールラップ外側曲線5sの
始点は点61であり、終点は点67となる。一方固定ス
クロールラップ内側曲線5uの始点は点60であり、終
点は点68となる。ラップ部5bの内側曲線5uと外側
曲線5sはインボリュウト曲線をなし、点67と点68
とを半径Rの円弧5mにて滑らかに結ばれている。ま
た、ラップ始端部では点60と点61とを半径rの円弧
5wにて滑らかに結ばれている。該固定スクロール部材
のラップ部は、ラップ巻き角を旋回スクロール部材のラ
ップ巻き終わり角より180度の範囲で大きく延長して
いる。吐出通路18(18a,18b)は固定スクロー
ル部材5の鏡板外周部に複数個矩形状に設けられてお
り、該通路18は、吐出冷媒ガスと油とが通る。点62
と点63にわたる鎖線R1は、旋回スクロールラップ外
終端部75の旋回時の軌跡を表わす。
【0010】図5は固定スクロール部材5と旋回スクロ
ール部材6を組み合わせた横断面図である。なお、点6
3は旋回スクロールラップの終端部点75と接する点と
なり、点62は旋回スクロールラップの終端部の点76
と接する点となる。固定スクロールラップ内側曲線と旋
回スクロールラップ外側曲線とで形成される圧縮室8
a,8c,8eがあり、固定スクロールラップ外側曲線
と旋回スクロールラップ内側曲線とで形成される圧縮室
8b、8dがある。上記吐出通路6t、凹部6p、通路
6rは、主に圧縮室8b、8dから吐出されるガスの通
路となるものである。
ール部材6を組み合わせた横断面図である。なお、点6
3は旋回スクロールラップの終端部点75と接する点と
なり、点62は旋回スクロールラップの終端部の点76
と接する点となる。固定スクロールラップ内側曲線と旋
回スクロールラップ外側曲線とで形成される圧縮室8
a,8c,8eがあり、固定スクロールラップ外側曲線
と旋回スクロールラップ内側曲線とで形成される圧縮室
8b、8dがある。上記吐出通路6t、凹部6p、通路
6rは、主に圧縮室8b、8dから吐出されるガスの通
路となるものである。
【0011】図7と図8は、外側シールリング34と内
側シールリング35の取り付けの様子を示す部分縦断面
図である。図7のシール部34が断面矩形形状のリング
部としその内周側に切欠き部34aを設ける。シール部
34の径方向内側隙間δ1、径方向外側隙間δ2はδ1
>δ2となるように隙間の設定をしている。δ2=数十
ミクロン、δ1=数百ミクロン前後の隙間が実用的であ
る。その隙間の設定により、外側シールリング34の背
面側には中間圧力Pmが作用することになる。また、前
記したように、切欠き部34aに作用するスラスト方向
の圧力は同じ中間圧力Pmとなり、その切欠き部34a
に作用するスラスト力がキャンセルされる。
側シールリング35の取り付けの様子を示す部分縦断面
図である。図7のシール部34が断面矩形形状のリング
部としその内周側に切欠き部34aを設ける。シール部
34の径方向内側隙間δ1、径方向外側隙間δ2はδ1
>δ2となるように隙間の設定をしている。δ2=数十
ミクロン、δ1=数百ミクロン前後の隙間が実用的であ
る。その隙間の設定により、外側シールリング34の背
面側には中間圧力Pmが作用することになる。また、前
記したように、切欠き部34aに作用するスラスト方向
の圧力は同じ中間圧力Pmとなり、その切欠き部34a
に作用するスラスト力がキャンセルされる。
【0012】次に、図8では、内側シール手段35の断
面が矩形形状のリング部としその内周側に切欠き部35
aを設けている。シール部35の径方向内側隙間δ3、
径方向外側隙間δ4はδ3<δ4となるように隙間の設
定をしている。上記と同様にδ4=数十ミクロン、δ3
=数百ミクロン前後の隙間が実用的である。その隙間の
設定により、内側シールリング35の背面側には吐出圧
力Pdが作用することになる。そして、該切欠き部35
aに作用するスラスト方向の圧力は油圧室39と同じ高
圧油の圧力である吐出圧力Pdとなり、その切欠き部3
5aに作用するスラスト力がキャンセルされる。
面が矩形形状のリング部としその内周側に切欠き部35
aを設けている。シール部35の径方向内側隙間δ3、
径方向外側隙間δ4はδ3<δ4となるように隙間の設
定をしている。上記と同様にδ4=数十ミクロン、δ3
=数百ミクロン前後の隙間が実用的である。その隙間の
設定により、内側シールリング35の背面側には吐出圧
力Pdが作用することになる。そして、該切欠き部35
aに作用するスラスト方向の圧力は油圧室39と同じ高
圧油の圧力である吐出圧力Pdとなり、その切欠き部3
5aに作用するスラスト力がキャンセルされる。
【0013】このため、シールリング部35に作用する
スラスト力は、上記したように減少することになる。ま
た、内周側の切欠き部35aによりシール面35bへの
油の侵入が容易となって、該シール面35bの潤滑が改
善される。さらに、シール手段35に作用するシール力
が軽減されて、その部分での摩擦損失も減少し性能が向
上する効果が得られる。このようにシール面35bでの
潤滑が改善されることにより、背圧室における中間圧力
のシール性の機能が大きく向上することが出来る。な
お、切欠き部35aのへこみ量は数十ミクロン2mm前
後のテーパ状のものとすることができる。
スラスト力は、上記したように減少することになる。ま
た、内周側の切欠き部35aによりシール面35bへの
油の侵入が容易となって、該シール面35bの潤滑が改
善される。さらに、シール手段35に作用するシール力
が軽減されて、その部分での摩擦損失も減少し性能が向
上する効果が得られる。このようにシール面35bでの
潤滑が改善されることにより、背圧室における中間圧力
のシール性の機能が大きく向上することが出来る。な
お、切欠き部35aのへこみ量は数十ミクロン2mm前
後のテーパ状のものとすることができる。
【0014】図9は、内側シールリング35の背面側に
取り付けるバックアップリング33の取り付けの様子を
示す部分縦断面図である。バックアップリング33は、
リング部35の軸方向の作動を確実に行なわせるため、
細い金属線やプラスチック等で頂点33a,33bを有
する三角波状や網状等になるように形成されて環状の溝
部に取り付けるものである。なお、図8に示したバック
アップリング33は、図7に示したシールリング34の
背面側に設置してもよい。
取り付けるバックアップリング33の取り付けの様子を
示す部分縦断面図である。バックアップリング33は、
リング部35の軸方向の作動を確実に行なわせるため、
細い金属線やプラスチック等で頂点33a,33bを有
する三角波状や網状等になるように形成されて環状の溝
部に取り付けるものである。なお、図8に示したバック
アップリング33は、図7に示したシールリング34の
背面側に設置してもよい。
【0015】このように、本発明では、背圧室に固定ス
クロールラップ内側曲線と旋回スクロールラップ外側曲
線とで形成される圧縮室内部のガス圧を導入する絞り孔
を旋回スクロール部材の鏡板部に設けるとともに、背圧
室をシールする内側シール手段と外側シール手段を鏡板
背面に設け、該シール手段の断面が矩形形状のリング部
とし、各々のシール手段の内周側に切欠き部を設けたこ
とを特徴としている。
クロールラップ内側曲線と旋回スクロールラップ外側曲
線とで形成される圧縮室内部のガス圧を導入する絞り孔
を旋回スクロール部材の鏡板部に設けるとともに、背圧
室をシールする内側シール手段と外側シール手段を鏡板
背面に設け、該シール手段の断面が矩形形状のリング部
とし、各々のシール手段の内周側に切欠き部を設けたこ
とを特徴としている。
【0016】なお、図7に示すように、旋回スクロール
部材6の鏡板外周部の側部空間6wは低圧のガス域とな
っている。旋回スクロール6の旋回運動によるその空間
6w内を鏡板部6aがよぎる際に生ずる流体抵抗が大き
く軽減され、圧縮機入力が減少する効果がある。これ
は、該空間6wが吸入室5f側と連通して閉じた空間に
なっているため、これまで見られた鏡板部6aの外周部
での油圧縮作用を回避できるからである。
部材6の鏡板外周部の側部空間6wは低圧のガス域とな
っている。旋回スクロール6の旋回運動によるその空間
6w内を鏡板部6aがよぎる際に生ずる流体抵抗が大き
く軽減され、圧縮機入力が減少する効果がある。これ
は、該空間6wが吸入室5f側と連通して閉じた空間に
なっているため、これまで見られた鏡板部6aの外周部
での油圧縮作用を回避できるからである。
【0017】図10と図11は、フレーム11の平面図
と縦断面図である。フレーム11の外周部には長方形の
通路18が周上に複数個設けている。フレーム11の中
央部に主軸受部40とガスシール用軸受部38を形成し
ている。11mはオルダムキ溝部である。11gは内側
シールリング35とバックアップリング33が挿入でき
る環状溝部又はバックアップ溝である。
と縦断面図である。フレーム11の外周部には長方形の
通路18が周上に複数個設けている。フレーム11の中
央部に主軸受部40とガスシール用軸受部38を形成し
ている。11mはオルダムキ溝部である。11gは内側
シールリング35とバックアップリング33が挿入でき
る環状溝部又はバックアップ溝である。
【0018】図12は,密閉形スクロール圧縮機の部分
縦断面図である。偏心軸部14aの旋回軸受31とフレ
ーム11側の主軸受部40の間に油圧室39を設け、該
油圧室39の高圧をシールするシール軸受部38を上記
油圧室39と主軸受部40との間のフレーム内周部に設
けている。本構造により主軸受部40の周囲がガス域と
なって、転がり部によるかくはん損失が大きく低減でき
る。図13は,密閉形スクロール圧縮機の全体構造を示
す縦断面図である。尚図中実線矢印は冷媒ガスの流れ方
向、破線矢印は油の流れ方向を示す。
縦断面図である。偏心軸部14aの旋回軸受31とフレ
ーム11側の主軸受部40の間に油圧室39を設け、該
油圧室39の高圧をシールするシール軸受部38を上記
油圧室39と主軸受部40との間のフレーム内周部に設
けている。本構造により主軸受部40の周囲がガス域と
なって、転がり部によるかくはん損失が大きく低減でき
る。図13は,密閉形スクロール圧縮機の全体構造を示
す縦断面図である。尚図中実線矢印は冷媒ガスの流れ方
向、破線矢印は油の流れ方向を示す。
【0019】図12において、旋回スクロール部材6の
中心部の旋回軸受部31としてすべり軸受を設けてい
る。該軸受部31としては、比較的耐久性のある含油軸
受タイプや四ふっかエチレン樹脂を軸受材料に適用した
ドライタイプ仕様スベリ軸受を用いてもよい。該軸受部
31を挾む位置関係にあるように、延長軸心軸部14f
を支える副軸受部32とフレーム側主軸受40に耐久性
の高いころがり軸受を配している。また、クランク軸1
4を支承するスラスト方向の軸受部としてころがりスラ
スト軸受33を上記延長軸心軸部14fの下端部に形成
しているため、クランク軸14に作用する自重などの荷
重を該スラスト軸受33で受け持つことが出来る。該ス
ラスト軸受33の内径は、主軸受部のクランク軸径や偏
心軸部の軸径より小さく設定している。例えば、主軸受
部40のクランク軸14の軸径はDs=35mmで偏心
軸部14aの軸径はDm=25mm,一方延長軸心軸部
14fの軸径はDf=15mm前後の寸法関係としてお
り、スラスト軸受33の内径は例えば10mm前後に設
定する。また、この場合、偏心軸部14aの偏心量すな
わち旋回半径はEth=4.5mm前後の値としてい
る。このように、上記スラスト軸受33での摺動速度は
最も小さくなり、その部分のスラスト負荷による摩擦損
失を極微に抑えることができる。旋回スクロール部材6
の鏡板6a背面の中央部のフレーム11と対向するスラ
スト部に内側シールリング35を配している。該内側シ
ールリング35の外側領域を、吐出圧力と吸入圧力との
中間圧力とせしめるため、旋回スクロール部材6の鏡板
6aを貫通する絞り孔6dを設けている。この中間圧力
の雰囲気より外側領域となる吸入圧力の雰囲気である吸
入室5fと背圧室とは外側シール手段34を旋回鏡板6
aの背面外周部に配置してシールしている。
中心部の旋回軸受部31としてすべり軸受を設けてい
る。該軸受部31としては、比較的耐久性のある含油軸
受タイプや四ふっかエチレン樹脂を軸受材料に適用した
ドライタイプ仕様スベリ軸受を用いてもよい。該軸受部
31を挾む位置関係にあるように、延長軸心軸部14f
を支える副軸受部32とフレーム側主軸受40に耐久性
の高いころがり軸受を配している。また、クランク軸1
4を支承するスラスト方向の軸受部としてころがりスラ
スト軸受33を上記延長軸心軸部14fの下端部に形成
しているため、クランク軸14に作用する自重などの荷
重を該スラスト軸受33で受け持つことが出来る。該ス
ラスト軸受33の内径は、主軸受部のクランク軸径や偏
心軸部の軸径より小さく設定している。例えば、主軸受
部40のクランク軸14の軸径はDs=35mmで偏心
軸部14aの軸径はDm=25mm,一方延長軸心軸部
14fの軸径はDf=15mm前後の寸法関係としてお
り、スラスト軸受33の内径は例えば10mm前後に設
定する。また、この場合、偏心軸部14aの偏心量すな
わち旋回半径はEth=4.5mm前後の値としてい
る。このように、上記スラスト軸受33での摺動速度は
最も小さくなり、その部分のスラスト負荷による摩擦損
失を極微に抑えることができる。旋回スクロール部材6
の鏡板6a背面の中央部のフレーム11と対向するスラ
スト部に内側シールリング35を配している。該内側シ
ールリング35の外側領域を、吐出圧力と吸入圧力との
中間圧力とせしめるため、旋回スクロール部材6の鏡板
6aを貫通する絞り孔6dを設けている。この中間圧力
の雰囲気より外側領域となる吸入圧力の雰囲気である吸
入室5fと背圧室とは外側シール手段34を旋回鏡板6
aの背面外周部に配置してシールしている。
【0020】内側シール手段35のスラスト周辺部39
への油の流れについて、簡単に説明する。延長軸心軸部
14fの下端部とつながっている給油管23を介して中
心縦孔13内を上昇した潤滑油は,横孔13(13a)
を通って油圧室39へ給油される.38はシール軸受3
8で、電動機室1bから油圧室39への冷媒ガスの混入
を防止する。油圧室39に冷媒ガスが混入すると、上記
シールリング35、軸受部31での潤滑性能が大きく低
下する。油圧室39に給油された油は,内側シールリン
グ35を介して適量の油が背圧室36に流入する。背圧
室36に流入した油は、その部分の冷媒ガスと混合し、
前記絞り孔6dを介して圧縮室8cに移動する。圧縮室
8に至った油は、冷媒ガスとともに加圧され、吐出孔1
0、通路6rなどを通って補助フレーム46内の通路4
6eから横方向に流出する。さらに冷媒ガスと油は固定
スクロール部材5下方の吐出室1aさらにフレーム外周
部の連通路を通って電動機室1bへと移動する。これら
の吐出室1aと電動機室1bで冷媒ガスと油は分離さ
れ,通路18を介して油は密閉容器1の下部の油溜り部
22に落下し,再び各摺動部に供給される。
への油の流れについて、簡単に説明する。延長軸心軸部
14fの下端部とつながっている給油管23を介して中
心縦孔13内を上昇した潤滑油は,横孔13(13a)
を通って油圧室39へ給油される.38はシール軸受3
8で、電動機室1bから油圧室39への冷媒ガスの混入
を防止する。油圧室39に冷媒ガスが混入すると、上記
シールリング35、軸受部31での潤滑性能が大きく低
下する。油圧室39に給油された油は,内側シールリン
グ35を介して適量の油が背圧室36に流入する。背圧
室36に流入した油は、その部分の冷媒ガスと混合し、
前記絞り孔6dを介して圧縮室8cに移動する。圧縮室
8に至った油は、冷媒ガスとともに加圧され、吐出孔1
0、通路6rなどを通って補助フレーム46内の通路4
6eから横方向に流出する。さらに冷媒ガスと油は固定
スクロール部材5下方の吐出室1aさらにフレーム外周
部の連通路を通って電動機室1bへと移動する。これら
の吐出室1aと電動機室1bで冷媒ガスと油は分離さ
れ,通路18を介して油は密閉容器1の下部の油溜り部
22に落下し,再び各摺動部に供給される。
【0021】なお、旋回スクロール部材6の中心部の旋
回軸受部31としてすべり軸受を設け、該軸受部31を
挾む位置関係にあるように、延長軸心軸部14fを支え
る副軸受部32とフレーム側主軸受40に耐久性の高い
ころがり軸受を配しているため、それぞれのころがり軸
受32、40では、転がり接触による摩擦作用のためそ
の部分での摩擦係数が0.0015前後と非常に小さ
い。このため両軸受部32、40での摩擦損失は従来機
に対して大幅に低下できる。また、クランク軸14を支
承するスラスト方向の軸受部としてころがりスラスト軸
受33を上記延長軸心軸部14fの下端部に形成してい
るため、クランク軸14に作用する自重などの荷重を該
スラスト軸受33で受け持つことが出来る。該スラスト
軸受33の軸径は、主軸受部のクランク軸径や偏心軸部
の軸径より小さく設定しており、該スラスト軸受33で
の摺動速度は最も小さくなり、その部分のスラスト負荷
による摩擦損失を極微に抑えることができる。17はガ
ス通路孔17aを有する吸入管、5pはOリングを示
す。
回軸受部31としてすべり軸受を設け、該軸受部31を
挾む位置関係にあるように、延長軸心軸部14fを支え
る副軸受部32とフレーム側主軸受40に耐久性の高い
ころがり軸受を配しているため、それぞれのころがり軸
受32、40では、転がり接触による摩擦作用のためそ
の部分での摩擦係数が0.0015前後と非常に小さ
い。このため両軸受部32、40での摩擦損失は従来機
に対して大幅に低下できる。また、クランク軸14を支
承するスラスト方向の軸受部としてころがりスラスト軸
受33を上記延長軸心軸部14fの下端部に形成してい
るため、クランク軸14に作用する自重などの荷重を該
スラスト軸受33で受け持つことが出来る。該スラスト
軸受33の軸径は、主軸受部のクランク軸径や偏心軸部
の軸径より小さく設定しており、該スラスト軸受33で
の摺動速度は最も小さくなり、その部分のスラスト負荷
による摩擦損失を極微に抑えることができる。17はガ
ス通路孔17aを有する吸入管、5pはOリングを示
す。
【0022】また、クランク軸14全体を転がり支持方
式とすることにより軸受隙間が微少に管理され、クラン
ク軸系の軸方向の挙動を安定化することができる。また
圧縮機始動時の油切れに対しては、少量の油でも軸受部
での耐久性を確保でき信頼性の面で有利となる。また、
軸貫通式スクロール構造により、旋回スクロール部材に
は転覆モ−メントが作用しないため、旋回スクロール部
材の挙動の安定化が図られ、圧縮室内部漏れの損失低減
などの波及効果との相乗効果により本発明も軸貫通方式
スクロール圧縮機の性能が大幅に向上できる。
式とすることにより軸受隙間が微少に管理され、クラン
ク軸系の軸方向の挙動を安定化することができる。また
圧縮機始動時の油切れに対しては、少量の油でも軸受部
での耐久性を確保でき信頼性の面で有利となる。また、
軸貫通式スクロール構造により、旋回スクロール部材に
は転覆モ−メントが作用しないため、旋回スクロール部
材の挙動の安定化が図られ、圧縮室内部漏れの損失低減
などの波及効果との相乗効果により本発明も軸貫通方式
スクロール圧縮機の性能が大幅に向上できる。
【0023】図13において、圧縮機部100となる固
定スクロール部材5と旋回スクロール部材6を互に噛合
せて圧縮室8を形成している。固定スクロール部材5
は、図3、図4にも示すように、円板状の鏡板5aと、
これに直立しインボリュート曲線に形成されたラップ5
bとからなり、その中心部に吐出口10、外周部に吸入
口16を備えている。旋回スクロール部材6は、図1と
図2に示すように、円板状の鏡板6aと、これに直立
し、固定スクロール部材のラップと同一形状に形成され
たラップ6bと、鏡板の中央部に旋回軸受部31を包む
ようにしたボス6gからなっている。
定スクロール部材5と旋回スクロール部材6を互に噛合
せて圧縮室8を形成している。固定スクロール部材5
は、図3、図4にも示すように、円板状の鏡板5aと、
これに直立しインボリュート曲線に形成されたラップ5
bとからなり、その中心部に吐出口10、外周部に吸入
口16を備えている。旋回スクロール部材6は、図1と
図2に示すように、円板状の鏡板6aと、これに直立
し、固定スクロール部材のラップと同一形状に形成され
たラップ6bと、鏡板の中央部に旋回軸受部31を包む
ようにしたボス6gからなっている。
【0024】フレーム11は中央部に主軸受部40とガ
スシール用軸受部38を形成し、これらの軸受部に回転
軸14が鉛直方向に支承され、ラップ内側に貫通した回
転軸いわゆる偏心軸14aは、上記ボス6cに旋回運動
が可能なように挿入されている。またフレーム11には
固定スクロール部材5が複数本のボルトによって固定さ
れ(図示せず)、旋回スクロール部材6はオルダムリン
グおよびオルダムキーよりなるオルダム機構12によっ
てフレーム11に支承され、旋回スクロール部材6は固
定スクロール部材5に対して、自転しないで旋回運動を
するように形成されている。回転軸14には上方部に、
電動機部3と直結している。
スシール用軸受部38を形成し、これらの軸受部に回転
軸14が鉛直方向に支承され、ラップ内側に貫通した回
転軸いわゆる偏心軸14aは、上記ボス6cに旋回運動
が可能なように挿入されている。またフレーム11には
固定スクロール部材5が複数本のボルトによって固定さ
れ(図示せず)、旋回スクロール部材6はオルダムリン
グおよびオルダムキーよりなるオルダム機構12によっ
てフレーム11に支承され、旋回スクロール部材6は固
定スクロール部材5に対して、自転しないで旋回運動を
するように形成されている。回転軸14には上方部に、
電動機部3と直結している。
【0025】なお、ケーシング2a、上キャップ2b、
下キャップ2cからなる密閉容器2内の下側に圧縮機部
100が、上側にステータ3a、ロータ3bを有する電
動機部3が収納されている。そして、密閉容器2内はフ
レーム11により下部室1a(吐出室)と上部室である
電動機室1bとに区画されている。固定スクロール部材
5の吸入口16には密閉容器2を貫通して水平方向の吸
入管17が接続されている。吐出口10が開口している
下部室1aには、補助フレーム46内の吐出通路(屈折
通路)46e,46cを通った冷媒ガス中の油を分離す
る機能がある。ここを通過した冷媒ガスは、固定スクロ
ール部材5とフレーム11の外周部に設けた長方形の通
路18を介して上部の電動機室1bへと導かれる。さら
に、上部電動機室1bの冷媒ガスは、モ−タ3の周囲空
間と上部室1cを介して密閉容器2を貫通する吐出管2
0にて外部に導かれる。また図13において、1aは吐
出室、1bは電動機室、1cは上部室、9bはバランス
ウエイト、20は通路20aを有する吐出管、23は油
送給管、37は電源取出用ハーメチック端子、44は上
軸受44aを支持する上軸受フレームである。
下キャップ2cからなる密閉容器2内の下側に圧縮機部
100が、上側にステータ3a、ロータ3bを有する電
動機部3が収納されている。そして、密閉容器2内はフ
レーム11により下部室1a(吐出室)と上部室である
電動機室1bとに区画されている。固定スクロール部材
5の吸入口16には密閉容器2を貫通して水平方向の吸
入管17が接続されている。吐出口10が開口している
下部室1aには、補助フレーム46内の吐出通路(屈折
通路)46e,46cを通った冷媒ガス中の油を分離す
る機能がある。ここを通過した冷媒ガスは、固定スクロ
ール部材5とフレーム11の外周部に設けた長方形の通
路18を介して上部の電動機室1bへと導かれる。さら
に、上部電動機室1bの冷媒ガスは、モ−タ3の周囲空
間と上部室1cを介して密閉容器2を貫通する吐出管2
0にて外部に導かれる。また図13において、1aは吐
出室、1bは電動機室、1cは上部室、9bはバランス
ウエイト、20は通路20aを有する吐出管、23は油
送給管、37は電源取出用ハーメチック端子、44は上
軸受44aを支持する上軸受フレームである。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば次の効果がある。
【0027】(1)背圧室の圧力変動をより小さくせし
めるとともに、該背圧室における中間圧力のシール性の
機能を向上する作用が得られる。中間圧力のシール性の
機能が向上することにより、中間圧力が安定することに
より、旋回スクロールの鏡板の挙動が安定化する。
めるとともに、該背圧室における中間圧力のシール性の
機能を向上する作用が得られる。中間圧力のシール性の
機能が向上することにより、中間圧力が安定することに
より、旋回スクロールの鏡板の挙動が安定化する。
【0028】(2)外側シール手段34、35の適正化
構造により、シールリング部に作用するスラスト力(シ
ール力)が減少し、その部分での摩擦損失ガ減少し性能
が向上する効果が得られる。 (3)また、シール手段の内周側の切欠き部構造により
シール面への油の侵入が容易となって、該シール面の潤
滑が改善され、背圧室における中間圧力のシール性の機
能がさらに大きく向上することができる。
構造により、シールリング部に作用するスラスト力(シ
ール力)が減少し、その部分での摩擦損失ガ減少し性能
が向上する効果が得られる。 (3)また、シール手段の内周側の切欠き部構造により
シール面への油の侵入が容易となって、該シール面の潤
滑が改善され、背圧室における中間圧力のシール性の機
能がさらに大きく向上することができる。
【0029】(4)上記(1)項と(2)項と関連し
て,軸貫通方式の圧縮機構造により、旋回スクロールの
鏡板変位が小さくなって、旋回スクロールの傾きが小さ
くなる。このため,スラスト摺動面での片当たりの度合
いが低下し、面圧も低下して、その摺動部での潤滑性も
改善され摺動部の摩耗を抑え且つ焼き付きを未然に防止
できる。
て,軸貫通方式の圧縮機構造により、旋回スクロールの
鏡板変位が小さくなって、旋回スクロールの傾きが小さ
くなる。このため,スラスト摺動面での片当たりの度合
いが低下し、面圧も低下して、その摺動部での潤滑性も
改善され摺動部の摩耗を抑え且つ焼き付きを未然に防止
できる。
【図1】本発明の一実施例における旋回スクロール部材
6の平面図である。
6の平面図である。
【図2】図1におけるA−Om−B線に沿う旋回スクロ
ール部材6の縦断面図である。
ール部材6の縦断面図である。
【図3】本発明の一実施例における固定スクロール部材
5の平面図である。
5の平面図である。
【図4】図3におけるC−Of−D線に沿う固定スクロ
ール部材5の縦断面図である。
ール部材5の縦断面図である。
【図5】本発明の一実施例における固定スクロール部材
5と旋回スクロール部材6を組み合わせた横断面図であ
る。
5と旋回スクロール部材6を組み合わせた横断面図であ
る。
【図6】スクロール圧縮機における圧縮室の圧力変化を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図7】本発明の一実施例における外側シールリングの
取り付けの様子を示す部分縦断面図である。
取り付けの様子を示す部分縦断面図である。
【図8】本発明の一実施例における内側シールリングの
取り付けの様子を示す部分縦断面図である。
取り付けの様子を示す部分縦断面図である。
【図9】本発明の一実施例におけるバックアップリング
の取り付けの様子を示す部分縦断面図である。
の取り付けの様子を示す部分縦断面図である。
【図10】本発明の一実施例におけるフレーム11の平
面図である。
面図である。
【図11】本発明の一実施例におけるフレーム11の縦
断面図である。
断面図である。
【図12】本発明の一実施例における密閉形スクロール
圧縮機の部分縦断面図である。
圧縮機の部分縦断面図である。
【図13】本発明の一実施例における密閉形スクロール
圧縮機の全体構造を示す縦断面図である。
圧縮機の全体構造を示す縦断面図である。
2 : 密閉容器 6 : 旋回ス
クロール 5 : 固定スクロール 5a,6a :ス
クロール鏡板部 6d: 絞り孔 8: 圧縮室 11: フレーム 18: 連通路 31: 旋回軸受 32: 延長軸心
軸受 33: スラスト軸受 36: 背圧室 38 : シール軸受 34,35:シー
ル手段 40 : 主軸受
クロール 5 : 固定スクロール 5a,6a :ス
クロール鏡板部 6d: 絞り孔 8: 圧縮室 11: フレーム 18: 連通路 31: 旋回軸受 32: 延長軸心
軸受 33: スラスト軸受 36: 背圧室 38 : シール軸受 34,35:シー
ル手段 40 : 主軸受
Claims (3)
- 【請求項1】 円板状鏡板に渦巻状のラップを直立する
固定スクロール部材及び旋回スクロール部材を、ラップ
を内側にしてかみ合せ、旋回スクロール部材を自転する
ことなく固定スクロール部材に対し旋回運動させ、固定
スクロール部材には中心部に開口する吐出孔と外周部に
開口する吸入口を設け、固定スクロール部材側のラップ
巻き角を旋回スクロールのラップ巻き終わり角より18
0度以内の範囲で大きくすると共に、吸入口よりガスを
吸入し、両スクロール部材にて形成される圧縮空間を中
心に移動させ容積を減少してガスを圧縮し、固定スクロ
ール部材を固定するフレームの中央部に主軸受部を備
え、旋回スクロール部材の中心部には旋回軸受部を設
け、該旋回軸受部にクランク軸の偏心軸部を旋回スクロ
ール部材のラップ先端部まで挿入すると共に、クランク
軸が偏心軸先端に更に軸心軸部を固定スクロール部材側
に延長した軸貫通スクロール圧縮機において、旋回スク
ロール部材の鏡板背面に背圧室を設け、該背圧室に固定
スクロールラップ内側曲線と旋回スクロール部材ラップ
外側曲線とで形成される圧縮室内のガス圧を導入する絞
り孔を旋回スクロール部材のラップ外側曲線の近傍の鏡
板部に設けたことことを特徴とする軸貫通スクロール圧
縮機。 - 【請求項2】 旋回スクロール部材の鏡板背面の中央部
と外周部とのフレームと対向するスラスト部に内側シー
ル手段と外側シール手段を設け、両シール手段の間に中
間圧力域を構成し、該両シール手段を断面が矩形形状の
リング部としその内周側に切欠き部を設けたことを特徴
とする請求項1記載の軸貫通スクロール圧縮機。 - 【請求項3】 偏心軸部の旋回軸受とフレーム側の主軸
受部の間に油圧室を設け、該油圧室の高圧をシールする
シール軸受部を上記油圧室と主軸受部との間のフレーム
内周部に設けたことを特徴とする請求項2記載の軸貫通
スクロール圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5178594A JPH07259756A (ja) | 1994-03-23 | 1994-03-23 | 軸貫通スクロール圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5178594A JPH07259756A (ja) | 1994-03-23 | 1994-03-23 | 軸貫通スクロール圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07259756A true JPH07259756A (ja) | 1995-10-09 |
Family
ID=12896607
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5178594A Pending JPH07259756A (ja) | 1994-03-23 | 1994-03-23 | 軸貫通スクロール圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07259756A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102720673A (zh) * | 2012-07-03 | 2012-10-10 | 南京奥特佳冷机有限公司 | 商用涡旋式压缩机静盘自调节机构 |
GB2559136A (en) * | 2017-01-25 | 2018-08-01 | Edwards Ltd | Vacuum pump with biased stator seals and method of manufacture thereof |
KR102043154B1 (ko) * | 2018-05-04 | 2019-11-11 | 엘지전자 주식회사 | 전동식 압축기 |
WO2022130893A1 (ja) * | 2020-12-17 | 2022-06-23 | サンデン・オートモーティブコンポーネント株式会社 | スクロール型圧縮機 |
KR20230081922A (ko) * | 2021-11-30 | 2023-06-08 | 엘지전자 주식회사 | 스크롤 압축기 |
-
1994
- 1994-03-23 JP JP5178594A patent/JPH07259756A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102720673A (zh) * | 2012-07-03 | 2012-10-10 | 南京奥特佳冷机有限公司 | 商用涡旋式压缩机静盘自调节机构 |
GB2559136A (en) * | 2017-01-25 | 2018-08-01 | Edwards Ltd | Vacuum pump with biased stator seals and method of manufacture thereof |
GB2559136B (en) * | 2017-01-25 | 2020-04-15 | Edwards Ltd | Vacuum pump with biased stator seals and method of manufacture thereof |
KR102043154B1 (ko) * | 2018-05-04 | 2019-11-11 | 엘지전자 주식회사 | 전동식 압축기 |
US11053941B2 (en) | 2018-05-04 | 2021-07-06 | Lg Electronics Inc. | Motor-operated compressor |
WO2022130893A1 (ja) * | 2020-12-17 | 2022-06-23 | サンデン・オートモーティブコンポーネント株式会社 | スクロール型圧縮機 |
US11976653B2 (en) | 2020-12-17 | 2024-05-07 | Sanden Corporation | Scroll compressor with suppressed reduction of rotational moment |
KR20230081922A (ko) * | 2021-11-30 | 2023-06-08 | 엘지전자 주식회사 | 스크롤 압축기 |
US11867175B2 (en) | 2021-11-30 | 2024-01-09 | Lg Electronics Inc. | Scroll compressor |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6071100A (en) | Scroll compressor having lubrication of the rotation preventing member | |
JPH0472998B2 (ja) | ||
US20080304994A1 (en) | Scroll Fluid Machine | |
JP2915852B2 (ja) | スクロール型圧縮機 | |
JPH0754784A (ja) | 軸貫通スクロール圧縮機 | |
JPH09228968A (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP2557533B2 (ja) | 密閉型可変速スクロール圧縮機 | |
JPH07259756A (ja) | 軸貫通スクロール圧縮機 | |
JP4512479B2 (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP3545826B2 (ja) | スクロ−ル圧縮機 | |
JP3124437B2 (ja) | スクロール圧縮機 | |
JPH07286586A (ja) | スクロール型流体装置 | |
JPH08232863A (ja) | 軸貫通スクロール圧縮機 | |
JP2970004B2 (ja) | スクロール圧縮機 | |
JPH07332264A (ja) | 軸貫通スクロ−ル圧縮機 | |
JPH0942177A (ja) | スクロール圧縮機 | |
JPH08200250A (ja) | 軸貫通スクロール圧縮機 | |
JP3203924B2 (ja) | スクロール圧縮機 | |
JPH08232873A (ja) | スクロール型圧縮装置 | |
JP3244964B2 (ja) | スクロール型圧縮機 | |
JPH0712062A (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP2001153072A (ja) | 密閉形スクロール圧縮機 | |
JPH0874760A (ja) | 軸貫通スクロール圧縮機 | |
JPH06193570A (ja) | 密閉形スクロール圧縮機 | |
JP3162236B2 (ja) | スクロ−ル圧縮機 |