JPH07332264A - 軸貫通スクロ−ル圧縮機 - Google Patents

軸貫通スクロ−ル圧縮機

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Publication number
JPH07332264A
JPH07332264A JP12220794A JP12220794A JPH07332264A JP H07332264 A JPH07332264 A JP H07332264A JP 12220794 A JP12220794 A JP 12220794A JP 12220794 A JP12220794 A JP 12220794A JP H07332264 A JPH07332264 A JP H07332264A
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JP
Japan
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shaft
bearing
center
scroll member
orbiting
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Pending
Application number
JP12220794A
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English (en)
Inventor
Masao Shiibayashi
正夫 椎林
Kazutaka Suefuji
和孝 末藤
Kenji Tojo
健司 東條
Takao Mizuno
隆夫 水野
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】軸貫通スクロール圧縮機において、主軸受部と
旋回軸受部との軸受間距離に対して、旋回軸受部と軸心
軸部軸受部との軸受間距離を長く設定した。 【効果】軸受荷重が低減されるので、その部分での摩擦
損失が減少して、圧縮機の性能が向上する。旋回軸受部
への給油が確実になり、該軸受部の効果的な冷却が図
れ、性能改善と共に軸受周りの信頼性を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍空調用,冷蔵庫用
等の冷媒用圧縮機として用いられる密閉形スクロール圧
縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】軸貫通方式スクロール圧縮機は特開昭5
7−131896号公報に開示されているように、旋回
スクロール部材の中心部に旋回軸受部を設け、該旋回軸
受部にクランク軸の偏心軸部をラップ先端部まで挿入す
ると共に、クランク軸が偏心軸先端に更に軸心軸部を延
長し、固定スクロール側に上記軸心軸部を支承する軸受
部を形成した構造である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は,固定
スクロール側に上記軸心軸部を支承する軸受部を設けて
いるが、固定スクロールの鏡板部に配置した構成となっ
ている。このため、吐出孔の大きさに制約され、吐出冷
媒ガス用通路を広く確保できず、また上記引用例にある
ように該吐出通路が屈折通路形状となっているなどその
通路内での流れにともなう通路損失(圧力損失)が大き
く増大し、圧縮機の性能面で不利となっていた。また、
軸心軸受け部は固定スクロールの鏡板の内部に挿入さ
れ、その軸心軸部のラジアル荷重が大きくなること、ま
た偏心軸受部となる旋回軸受部の周りが高温下にあるた
め、該軸受面が焼き付くという問題が生じる。
【0004】本発明の目的は、通路内での流れにともな
う通路損失(圧力損失)が小さく、効率の高いスクロー
ル圧縮機を得ることにある。
【0005】本発明の他の目的は、上記目的に加え更に
軸受の荷重が小さく、軸受面の焼き付きのないスクロー
ル圧縮機を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の第1の特徴は、円板状鏡板に渦巻状のラ
ップが直立する固定スクロール部材と旋回スクロール部
材を、前記ラップを内側にしてかみ合せ、前記旋回スク
ロール部材を自転することなく前記固定スクロール部材
に対し旋回運動させ、前記固定スクロール部材には中心
部に開口する吐出孔と外周部に開口する吸入口を設け、
前記吸入口よりガスを吸入し、前記固定スクロール部材
と前記旋回スクロールにて形成される圧縮空間を中心に
移動させ容積を減少してガスを圧縮し、前記固定スクロ
ール部材を固定するフレームの中央部に主軸受部を備
え、前記旋回スクロール部材の中心部には旋回軸受部を
設け、前記旋回軸受部にクランク軸の偏心軸部を前記ラ
ップ先端部まで挿入すると共に、前記クランク軸が前記
偏心軸先端に更に前記軸心軸部を前記固定スクロール側
に延長した軸貫通スクロール圧縮機において、前記主軸
受部の中心と前記旋回軸受部の中心との軸受間距離に対
して、前記旋回軸受部の中心と前記軸心軸部の軸受部の
中心との軸受間距離を長く設定したことにある。
【0007】また本発明の第2の特徴は、円板状鏡板に
渦巻状のラップが直立する固定スクロール部材と旋回ス
クロール部材を、前記ラップを内側にしてかみ合せ、前
記旋回スクロール部材を自転することなく前記固定スク
ロール部材に対し旋回運動させ、前記固定スクロール部
材には中心部に開口する吐出孔と外周部に開口する吸入
口を設け、前記吸入口よりガスを吸入し、前記固定スク
ロール部材と前記旋回スクロールにて形成される圧縮空
間を中心に移動させ容積を減少してガスを圧縮し、前記
固定スクロール部材を固定するフレームの中央部に主軸
受部を備え、前記旋回スクロール部材の中心部には旋回
軸受部を設け、前記旋回軸受部にクランク軸の偏心軸部
を前記ラップ先端部まで挿入すると共に、前記クランク
軸が前記偏心軸先端に更に前記軸心軸部を前記固定スク
ロール側に延長した軸貫通スクロール圧縮機において、
主軸の軸径Ds、前記旋回軸受部と嵌まりあう偏心軸部
の軸径Dm、前記軸心軸部の軸径Df、偏心軸部の旋回
半径Ethが、次式を満足することにある。
【0008】 Dm≦Ds−2×Eth ……………………………(1) Df≦Dm−2×Eth ……………………………(2)
【0009】
【作用】本発明は上述したように構成しているので以下
の作用がある。
【0010】(1)適正な軸受の配置とすることによ
り、軸受荷重を低減するので、その部分での摩擦損失が
減少する。
【0011】(2)吐出孔周辺部の吐出通路面積を広く
確保でき、かつ屈折通路がないため、吐出圧力損失が低
減でる。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図1から図14に示す。な
お、図中の実線矢印は冷媒ガスの流れ方向、破線矢印は
潤滑油の流れ方向を示す。
【0013】図1は、密閉形スクロール圧縮機の部分縦
断面図である。図1から、固定スクロール5側の中央部
に設けた吐出孔10の内側に上記軸心軸部14fを延長
し、該延長軸心軸部14fを支える軸心軸受部32を固
定スクロールの反ラップ側に配置している。フレーム1
1側の主軸受部40と旋回軸受部31との軸受中心間距
離L1に対して、旋回軸受部31と軸心軸部14fの軸
受部32との軸受中心間距離L2を長く、即ちL1<L
2と設定している。
【0014】図2は、旋回軸受部の偏心軸14aに作用
する軸受荷重Fmを主軸受部40と補助フレーム46内
部に設けた軸心軸受部32の両側で受ける両持ち構造を
示す。軸受部40,32に作用する軸受荷重をFs、F
fで示し、これらは、次式で与えられる。
【0015】 Ff=L1×Fm/(L1+L2) ……………………………(3) Fs=L2×Fm/(L1+L2) ……………………………(4) 本発明の軸径を細く設定した軸心軸部軸受部32に作用
する荷重Ffを低くできる。この荷重低減は、運転条件
が過負荷となる圧力条件の時、信頼性の確保の点で効果
を発揮することになる。実用的には、寸法比L1/L2
の値として1.15から1.3前後の範囲となる。偏心
軸部14aの旋回軸受31とフレーム11側の主軸受部
40の間に油圧室39を設け、該油圧室39の高圧の油
をシールするためのシール軸受部38を上記油圧室39
と主軸受部40との間のフレーム11の内周部に設けて
いる。本構造により主軸受部40の周囲がガス域となっ
て、転がり部による撹拌損失と、バランスウェイト9a
による撹拌損失が大きく低減できる。なお、6fは外側
シールリング34が挿入される環状溝部である。
【0016】図3、図4及び図5は、主軸部14と偏心
軸部14a及び軸心軸部14fの縦断面図である。図3
において、偏心軸部14aに軸方向に伸びる平行溝73
を,荷重Fmの位置より回転方向の上流側の面に設け、
該平行溝73が固定スクロール5側の吐出孔10とつな
がるように、偏心軸先端部73aまで延長して構成して
いる。この構造により、後述する油圧室内の潤滑油を旋
回軸受部の該平行溝73に供給し、さらに、供給された
潤滑油を吐出孔10側に排出できるようにしている。図
4と図5において、主軸部14に軸方向に伸びる平行溝
72を,荷重Fsの位置より回転方向の上流側の面(回
転角にして約90度先)に設け、一方、軸心軸部14f
には平行溝74を設定している。それらの平行溝の深さ
は、給油通路抵抗を大きくならないように、本発明の場
合、h1、h2、h3の寸法は概ね0.2から0.5mm
前後になる。
【0017】図2と図6において、主軸の軸径Ds、旋
回軸受部と嵌まりあう偏心軸部の軸径Dm、及び軸心軸
部の軸径Dfとの関係が、偏心軸部の旋回半径をEthと
して、次式を満足するように設定されている。
【0018】 Dm≦Ds−2×Eth ………………………………………………(5) Df≦Dm−2×Eth ………………………………………………(6) 例えば、圧縮機の定格出力が3.75kWの場合には、
Ds=35mm,Eth=4.8mm,Dm=25mm,
Df=15mm,前後の値に設定している。偏心軸部1
4aの旋回半径Ethとは、軸心Ofと偏心量の寸法分離
れた偏心軸部の中心Omとの距離をいう。
【0019】次に、図7において、旋回軸受31とフレ
ーム11側の主軸受部40、厳密にはシール軸受部38
の間に油圧室39を設けている。該油圧室39の高圧の
油をシールするシール軸受部38を上記油圧室39と主
軸受部14との間のフレーム11の内周部に設けてい
る。主軸14側と係合する偏心軸部14aの付け根部
に、偏心軸部14aの軸径Dmより小さいリング溝部1
4mを形成し、該リング溝部14mに高圧の潤滑油を溜
められる構成としている。このリング溝部14mには前
記油圧室39とつながっており、該溝部14mから旋回
軸受部に設けたスリット状の平行溝部73に供給された
潤滑油は、スムーズに吐出孔10側に排出できるように
なる。本構成により、潤滑油がスムーズに排出できるた
め、該潤滑油による旋回軸受部31の冷却作用を向上で
きることになる。なお、図7において、軸心軸部14f
の先端部には、該軸を軸方向に支える支持手段として、
スラストコロガリ軸受33を備えている。
【0020】図8と図9は、フレーム11の平面図と縦
断面図である。フレーム11の外周部には長方形の溝部
11fを周上に複数個設けている。該溝部11fは、吐
出冷媒ガスとそのガス中に混合した潤滑油が通る通路1
8bとなる。フレーム11の中央部に主軸受部40とガ
スシール用軸受部38を形成している。11mはオルダ
ムキ溝部である。11gは内側シールリング35が挿入
できる環状溝部である。
【0021】図10は密閉形スクロール圧縮機の全体構
造を示す縦断面図である。図10において、圧縮機部1
00となる固定スクロール部材5と旋回スクロール部材
6を互に噛合せて圧縮室8を形成している。旋回スクロ
ール部材6の中心部の旋回軸受部31としてすべり軸受
を設けている。該軸受部31としては、比較的耐久性の
ある含油軸受タイプや四弗化エチレン樹脂を軸受材料に
適用したドライタイプ仕様すべり軸受を用いてもよい。
該軸受部31を挾む位置関係にあるように、延長軸心軸
部14fを支える副軸受部32とフレーム側主軸受40
に耐久性の高いころがり軸受を配している。また、主軸
14を支承するスラスト方向の軸受部としてころがりス
ラスト軸受33を上記延長軸心軸部14fの下端部に形
成しているため、主軸14に作用する自重などの荷重を
該スラスト軸受33で受け持つことが出来、軸のストッ
パ機能を有する。該スラスト軸受33の軸径は、主軸受
部のクランク軸径や偏心軸部の軸径より小さく設定して
いる。このように、上記スラスト軸受33での摺動速度
は最も小さくなり、その部分のスラスト負荷による摩擦
損失を極微に抑えることができる。
【0022】図1と図12に示すように、旋回スクロー
ル部材6の鏡板6a背面の中央部のフレーム11と対向
するスラスト部に内側シールリング34を配している。
該内側シールリング34の外側領域を、吐出圧力と吸入
圧力との中間圧力とせしめるため、旋回スクロール6の
鏡板6aを貫通する絞り孔6dを設けている。この中間
圧力の雰囲気より外側領域となる吸入圧力の雰囲気であ
る吸入室5fとは外側シール手段35を旋回鏡板6aの
背面外周部に配置している。
【0023】内側シール手段34aのスラスト周辺部3
9への潤滑油の流れについて、図1と図10を用いて簡
単に説明する。延長軸心軸部14fの下端部とつながっ
ている給油管23を介して中心縦孔13内を上昇した潤
滑油は,横孔13(13a)を通って油圧室39へ給油
される。38はシール軸受部で、電動機室1bから油圧
室39への冷媒ガスの混入を防止する。油圧室39に冷
媒ガスが混入すると、上記シールリング34、旋回軸受
部31での潤滑性能が大きく低下する。油圧室39に給
油された潤滑油は,内側シールリング34を介して適量
の潤滑油が背圧室36に流入する。背圧室36に流入し
た潤滑油は、その部分の冷媒ガスと混合し,前記絞り孔
6dを介して圧縮室8(8a)に移動する。圧縮室8に
至った潤滑油は,冷媒ガスとともに加圧され,吐出孔1
0、通路6p,6r(図11参照)などを通って補助フ
レーム46内の通路から横方向に冷媒ガスは流出する。
冷媒ガスと潤滑油は固定スクロール5下方の吐出室と1
aフレーム外周部の連通路18(18a,18b)を通
って電動機室1bへと移動する。これらの吐出室1aと
電動機室1bで冷媒ガスと潤滑油は分離され,通路18
を介して潤滑油は密閉容器1の下部の油溜り部22に落
下し,再び各摺動部に供給される。なお、旋回スクロー
ル部材6の中心部の旋回軸受部31としてすべり軸受を
設け、該軸受部31を挾む位置関係にあるように、延長
軸心軸部14fを支える副軸受部32とフレーム側主軸
受40に耐久性の高いころがり軸受を配しているため、
それぞれのころがり軸受32,40では、転がり接触に
よる摩擦作用のためその部分での摩擦係数が0.001
5前後と非常に小さい。このため両軸受部32,40で
の摩擦損失は従来機に対して大幅に低下できる。また、
主軸14を支承するスラスト方向の軸受部としてころが
りスラスト軸受33を上記延長軸心軸部14fの下端部
に形成しているため、主軸14に作用する自重などの荷
重を該スラスト軸受33で受け持つことが出来る。該ス
ラスト軸受33の軸径は、主軸受部のクランク軸径や偏
心軸部の軸径より小さく設定しており、該スラスト軸受
33での摺動速度は最も小さくなり、その部分のスラス
ト負荷による摩擦損失を極微に抑えることができる。ま
た、主軸14全体を転がり支持方式とすることにより軸
受隙間が微少に管理され、主軸系の軸方向の挙動を安定
化することができる。また圧縮機始動時の油切れに対し
ては、少量の潤滑油でも軸受部での耐久性を確保でき信
頼性の面で有利となる。また、軸貫通式スクロール圧縮
機構造としたことにより、旋回スクロールには転覆モー
メントが作用しないため、旋回スクロールの挙動の安定
化が図られ、圧縮室内部漏れの損失低減などの波及効果
との相乗効果により本発明も軸貫通方式スクロール圧縮
機の性能が大幅に向上できる。
【0024】固定スクロール部材5は、図13及び図1
4にも示すように、円板状の鏡板5aと、これに直立し
インボリュート曲線に形成されたラップ5bとからな
り、その中心部に吐出口10、外周部に吸入口16を備
えている。
【0025】旋回スクロール部材6は、図11と図12
に示すように、円板状の鏡板6aと、これに直立し、固
定スクロールのラップと同一形状に形成されたラップ6
bと、鏡板の中央部に旋回軸受部31を包むようにして
ボス6gからなっている。
【0026】図9のフレーム11は中央部に主軸受部4
0とガスシール用軸受部38を形成し、これらの軸受部
に主軸部14(図示せず)が鉛直方向に支承され、ラッ
プ内側に貫通した回転軸いわゆる偏心軸14a(図示せ
ず)は、上記ボス6gに旋回運動が可能なように挿入さ
れている。またフレーム11には固定スクロール部材5
が複数本のボルトによって固定され(図示せず)、旋回
スクロール部材6はオルダムリングおよびオルダムキー
よりなるオルダム機構12によってフレーム11に支承
され、旋回スクロール部材6は固定スクロール部材5に
対して、自転しないで旋回運動をするように形成されて
いる。主軸部14には上方部に、電動機部3と直結して
いる。なお、密閉容器2内の下側に圧縮機部100が、
上側に電動機部3が収納されている。そして、密閉容器
2内はフレーム11により下部室1a(吐出室)と上部
室である電動機室1bとに区画されている。固定スクロ
ール部材5の吸入口16には密閉容器2を貫通して水平
方向の吸入管17が接続されている。吐出口10が開口
している下部室1aには、補助フレーム46内の吐出通
路(屈折通路)46e,46cを通った冷媒ガス中の潤
滑油を分離する機能がある。ここを通過した冷媒ガス
は、固定スクロール部材5とフレーム11の外周部に設
けた長方形の通路18を介して上部の電動機室1bへと
導かれる。さらに、上部電動機室1bの冷媒ガスは、モ
ータ3の周囲空間と上部室1cを介して密閉容器2を貫
通する吐出管20にて外部にみちびかれる。
【0027】図11において、旋回スクロール6の鏡板
6aの中心は点Omとなる。中心点Omより偏心した点
Om1は、ラップ部6bのインボリュウト曲線の基礎円
の中心で,点Omに対してラップ外終端部6nの側に偏
心した位置関係としている。該旋回スクロール6のラッ
プ巻き終わり端部6nの外縁端部75であるラップ部6
bの外側曲線6sの終端部は、鏡板6aの外終端と近接
し、もしくは一致している。この構造により旋回スクロ
ールの鏡板外形寸法Dsoをより小さく設計できる。図
10に示すように、旋回スクロール6の鏡板背面に背圧
室36を設けている。該背圧室36に圧縮室内部のガス
圧を導入する絞り孔6dを旋回スクロールラップ外側曲
線6sに沿った位置の鏡板部に設け、鏡板部6aの背面
となる背圧室36に吸入圧力と吐出圧力との中間圧力を
導くためのものである。旋回スクロールラップ外側曲線
6sの始点は点77であり、終点は点75となる。一方
旋回スクロールラップ内側曲線6uの始点は点78であ
り、終点は点76となる。ラップ部6bの内側曲線6u
と外側曲線6sはインボリュウト曲線をなし、点78と
点77とを半径R(溝幅が直径となる半円弧形状)の円
弧6mにて滑らかに結ばれている。圧縮ガスの出口部6
tから凹部6pを経て通路6rにて旋回軸受31側に吐
出される。この吐出通路6t、凹部6p、通路6rは極
力通路面積を大きく設定する。該吐出経路は、図13に
説明する吐出ポート10の拡大構造の効果とあわせて、
吐出圧力損失が大きく低減できる作用と過圧縮損失もよ
り小さくなるという効果が得られる。なお、図12の6
fは外側シールリング34が挿入される環状溝部であ
る。
【0028】図13と図14において、固定スクロール
5のラップ曲線はインボリュウト曲線をなし、ラップ終
端部5nと冷媒ガスの入る吸入孔16を配置する。5f
は吸入室である。鏡板5aの中心は点Ofとなる。中心
点Ofよりラップ終端部5n側に偏心した点Ofoは、
ラップ部5bのインボリュウト曲線の基礎円の中心であ
る。固定スクロール5側の鏡板5aのほぼ中央部にあっ
てややラップ終端部の方向に偏心した位置に設けたのが
吐出孔10で、直径のことなる大小の半円弧形状をな
し、その断面積は旋回軸受径と同程度の広い吐出ポート
形状に設定している。その吐出孔10の外縁部はラップ
始端部60の内側曲線5uと近接もしくは一致してい
る。固定スクロールラップ外側曲線5sの始点は点61
であり、終点は点67となる。一方固定スクロールラッ
プ内側曲線5uの始点は点60であり、終点は点68と
なる。ラップ部5bの内側曲線5uと外側曲線5sはイ
ンボリュウト曲線をなし、点67と点68とを半径Rの
円弧5mにて滑らかに結ばれている。また、ラップ始端
部では点60と点61とを半径rの円弧5wにて滑らか
に結ばれている。該固定スクロールのラップ部は、ラッ
プ巻き角を旋回スクロールのラップ巻き終わり角より1
80度の範囲で大きく延長している。なお、点63は旋
回スクロールラップの終端部点75と接する。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば以下の効果が得られる。
【0030】(1)適正な軸受の配置とすることによ
り、軸受荷重が低減されるので、その部分での摩擦損失
が減少して、圧縮機の性能が向上する。
【0031】(2)延長軸心軸受32の荷重低減によ
り、その軸受部にころがり軸受を用いた場合、該ころが
り軸受の長寿命化が図れる。
【0032】(3)吐出孔周辺部の吐出通路面積を広く
確保でき、かつ屈折通路がないため、吐出圧力損失を低
減でき、効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による密閉形スクロール圧縮
機の要部の部分縦断面図である。
【図2】図1の主軸部の位置関係を表わす縦断面図であ
る。
【図3】図2のA−A線縦断面図である。
【図4】図2のB−B線縦断面図である。
【図5】図2のC−C線縦断面図である。
【図6】図2の横断面図である。
【図7】本発明の別の実施例による密閉形スクロール圧
縮機の要部の部分縦断面図である。
【図8】図7に示すフレーム11の平面図である。
【図9】図7に示すフレーム11の縦断面図である。
【図10】図1に示す密閉形スクロール圧縮機の全体構
造を示す縦断面図である。
【図11】図7に示す旋回スクロール5の平面図であ
る。
【図12】図7に示す旋回スクロール5の縦断面図であ
る。
【図13】図7に示す固定スクロール6の平面図であ
る。
【図14】図7に示す固定スクロール6の縦断面図であ
る。
【符号の説明】
2…密閉容器、6…旋回スクロール、5…固定スクロー
ル、5a,6a…スクロール鏡板部、18…連通路、8
…圧縮室、40…主軸受、31…旋回軸受、32…延長
軸心軸受、33…スラスト軸受、38…シール軸受、1
1…フレーム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 隆夫 静岡県清水市村松390番地 株式会社日立 製作所空調システム事業部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円板状鏡板に渦巻状のラップが直立する固
    定スクロール部材と旋回スクロール部材を、前記ラップ
    を内側にしてかみ合せ、前記旋回スクロール部材を自転
    することなく前記固定スクロール部材に対し旋回運動さ
    せ、前記固定スクロール部材には中心部に開口する吐出
    孔と外周部に開口する吸入口を設け、前記吸入口よりガ
    スを吸入し、前記固定スクロール部材と前記旋回スクロ
    ールにて形成される圧縮空間を中心に移動させ容積を減
    少してガスを圧縮し、前記固定スクロール部材を固定す
    るフレームの中央部に主軸受部を備え、前記旋回スクロ
    ール部材の中心部には旋回軸受部を設け、前記旋回軸受
    部にクランク軸の偏心軸部を前記ラップ先端部まで挿入
    すると共に、前記クランク軸が前記偏心軸先端に更に前
    記軸心軸部を前記固定スクロール側に延長した軸貫通ス
    クロール圧縮機において、前記主軸受部の中心と前記旋
    回軸受部の中心との軸受間距離に対して、前記旋回軸受
    部の中心と前記軸心軸部の軸受部の中心との軸受間距離
    を長く設定したことを特徴とする軸貫通スクロール圧縮
    機。
  2. 【請求項2】請求項1において、偏心軸部の旋回軸受と
    フレーム側の主軸受部の間に油圧室を設け、前記油圧室
    の油をシールするシール軸受部を前記油圧室と前記主軸
    受部との間の前記フレームの内周部に設け、前記偏心軸
    部に軸方向に伸びる平行溝を設け、この平行溝が固定ス
    クロール側の吐出孔とつながり、前記油圧室から前記旋
    回軸受部に供給された油を前記吐出孔に排出できるよう
    にしたことを特徴とする軸貫通スクロール圧縮機。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記主軸側と係合する
    偏心軸部の付け根部に、偏心軸部の軸径より小さいリン
    グ溝部を形成し、前記リング溝部に高圧の油を溜める構
    成としたことを特徴とする軸貫通スクロール圧縮機。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記主軸と係合する電
    動機軸の先端部または、前記軸心軸部の先端部に軸を軸
    方向に支える支持手段を備えることを特徴とする軸貫通
    スクロール圧縮機。
  5. 【請求項5】円板状鏡板に渦巻状のラップが直立する固
    定スクロール部材と旋回スクロール部材を、前記ラップ
    を内側にしてかみ合せ、前記旋回スクロール部材を自転
    することなく前記固定スクロール部材に対し旋回運動さ
    せ、前記固定スクロール部材には中心部に開口する吐出
    孔と外周部に開口する吸入口を設け、前記吸入口よりガ
    スを吸入し、前記固定スクロール部材と前記旋回スクロ
    ールにて形成される圧縮空間を中心に移動させ容積を減
    少してガスを圧縮し、前記固定スクロール部材を固定す
    るフレームの中央部に主軸受部を備え、前記旋回スクロ
    ール部材の中心部には旋回軸受部を設け、前記旋回軸受
    部にクランク軸の偏心軸部を前記ラップ先端部まで挿入
    すると共に、前記クランク軸が前記偏心軸先端に更に前
    記軸心軸部を前記固定スクロール側に延長した軸貫通ス
    クロール圧縮機において、主軸の軸径Ds、前記旋回軸
    受部と嵌まりあう偏心軸部の軸径Dm、前記軸心軸部の
    軸径Df、偏心軸部の旋回半径Ethが、次式を満足す
    ることを特徴とする軸貫通スクロール圧縮機。 Dm≦Ds−2×Eth Df≦Dm−2×Eth
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