JPH07258818A - 溶融金属めっき浴浸漬部材 - Google Patents

溶融金属めっき浴浸漬部材

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JPH07258818A
JPH07258818A JP6076490A JP7649094A JPH07258818A JP H07258818 A JPH07258818 A JP H07258818A JP 6076490 A JP6076490 A JP 6076490A JP 7649094 A JP7649094 A JP 7649094A JP H07258818 A JPH07258818 A JP H07258818A
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慶治 林
Takenori Yoshimura
武憲 吉村
Osamu Kato
治 加藤
Kazunari Akinaga
一成 秋永
Joji Fukamachi
譲治 深町
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Fujikoo KK
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/52Multiple coating or impregnating multiple coating or impregnating with the same composition or with compositions only differing in the concentration of the constituents, is classified as single coating or impregnation

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面の被覆層が繰り返し熱サイクルを受けて
も亀裂が入り難く、長期の寿命を有する溶融金属めっき
浴浸漬部材を提供する。 【構成】 母材の表面に、めっき用溶融金属と非親和性
のセラミックス溶射被膜を形成した溶融金属めっき浴浸
漬部材において、前記セラミックス溶射被膜は、気孔率
が6〜15%で熱膨張係数が8×10-6〜15×10-6
/℃である溶融金属めっき浴浸漬部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、めっき用溶融金属、特
に溶融アルミ、溶融亜鉛に対して優れた耐蝕性を有する
溶融金属めっき浴浸漬部材に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼板の溶融アルミめっきを行う場合に
は、ポットロール、ピンチロール等のめっき浴と直接接
触する多くの溶融金属めっき浴浸漬部材が使用されてい
る。前記ポットロール、ピンチロール等は溶融アルミに
浸漬して使用するので、例えば、特開平2−23626
6号公報に示されるように、ZrB2 もしくはTiB2
からなる硼化物に5〜40重量%のTaまたはNbを混
合してなるサーメット溶射材料をプラズマ溶射したもの
や、特公昭58−37386号公報に記載されているよ
うに、WC、CrC、TiCの一種または二種以上に対
し、Co、Ni、Si等の熱間耐蝕性金属あるいはその
酸化物を適当に配合したものを0.1〜2.4mm厚み
で被覆したものが使用され、これによってロール表面に
耐蝕性のある硬い被膜を形成し、溶融アルミからの侵食
を防止しようとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述のロールを繰り返
し使用すると、表面に亀裂が入り表面から内部に溶融ア
ルミが侵入し母材が侵食され、最悪の場合5日毎にロー
ルを交換する必要があるという問題点があった。なお、
このような問題点はポットロール、ピンチロール以外の
例えば、めっき浴槽(溶融アルミ、溶融亜鉛めっきを含
む)等においても共通に生ずる問題点であった。
【0004】そこで、本発明者はこの原因について鋭意
研究した結果、従来例に係る溶融金属めっき浴浸漬部材
においては、表面に形成する被覆層をより緻密に形成し
て母材に強く結合させているので、繰り返し熱サイクル
が加わると、母材と表面の被覆層との熱膨張係数が異な
ることに起因して亀裂が入り、この亀裂から溶融金属が
内部に浸透して溶融金属めっき浴浸漬部材を侵食するこ
とが分かった。本発明はかかる事情に鑑みてなされたも
ので、表面の被覆層が繰り返し熱サイクルを受けても亀
裂が入り難く、長期の寿命を有する溶融金属めっき浴浸
漬部材を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の溶融金属めっき浴浸漬部材は、母材の表面に、め
っき用溶融金属と非親和性のセラミックス溶射被膜を形
成した溶融金属めっき浴浸漬部材において、前記セラミ
ックス溶射被膜は、気孔率が6〜15%で熱膨張係数が
8×10-6〜15×10-6/℃であるようにして構成さ
れている。ここで、母材とは主として鉄製母材をいう
が、熱膨張係数が鉄と近似しているものであれば良くこ
れらの材料を含む。また、溶融金属めっき浴浸漬部材と
はポットロール、ピンチロール、めっき浴槽等をいう。
【0006】請求項2記載の溶融金属めっき浴浸漬部材
は、請求項1記載の溶融金属めっき浴浸漬部材におい
て、前記セラミックス溶射被膜は、50〜70重量%の
CaOの他に、Al2 3 、TiO2 、MgO若しくは
Fe2 3 の内の一種または二種以上を合計で10重量
%以下の範囲で含有し、残りの主要部がSiO2 から構
成されている。ここで、CaOを50〜70重量%とし
たのは、この上限及び下限を切ると気孔率の制御が困難
となる上に、熱膨張係数が小さくなり、熱応力によるク
ラックが入って溶融金属の侵食を受けるようになる。
【0007】請求項3記載の溶融金属めっき浴浸漬部材
は、請求項1記載の溶融金属めっき浴浸漬部材におい
て、前記セラミックス溶射被膜は、60〜96重量%の
ZrO2 を含み、残りの主要部がY2 3 、CaO、C
eO2 若しくはMgOの内の一種または二種以上から構
成されている。ここで、ZrO2 を60〜96%とした
のは、請求項2記載の溶融金属めっき浴浸漬部材におい
てCaOを限定した理由ど同一である。
【0008】請求項4記載の溶融金属めっき浴浸漬部材
は、請求項1〜3記載の溶融金属めっき浴浸漬部材にお
いて、セラミックス溶射後に、めっき用溶融金属と難ぬ
れ性材料で封孔処理が行われている。
【0009】以上の発明において、めっき用溶融金属と
非親和性とは、溶射されたセラミックスがめっき用溶融
金属と反応あるいはめっき用溶融金属に溶融しないもの
をいう。また、難ぬれ性の材料とは、めっき用溶融金属
とぬれ性の悪いものをいう。
【0010】
【作用】請求項1〜4記載の溶融金属めっき浴浸漬部材
は、母材の表面にめっき用溶融金属と非親和性のセラミ
ックス溶射被膜が形成されているので、めっき用溶融金
属が母材に接するのを防止できる。そして、セラミック
ス溶射被膜は気孔率が6〜15%と多孔質となって相互
の結合が弱いので、熱衝撃に強く亀裂が生じ難い。ここ
で、気孔率が6%以下であると、溶射被膜材料の結合が
強くなって熱応力の緩和作用が無くなり、気孔率が15
%以上であると構造部材としての強度が不足する。ま
た、被膜の剥離は被膜と母材の熱膨張係数の差による熱
歪に起因するが、本発明では被膜の膨張係数が8×10
-6〜15×10-6(1/℃)と母材(例えば、鉄の場合
には11×10-6(1/℃))と近似しているので、歪
量を0.2%以下に抑えることができる。被膜の熱膨張
係数がこの範囲を外れると、めっき用溶融金属温度(ア
ルミの場合、700℃)に加熱された場合、被膜と母材
間の歪量が0.2%を超えてしまう。歪量が0.2%を
超えると、変形様式が弾性変形から塑性変形に入り、塑
性変形能が乏しいセラミックス被膜が破壊されて剥離に
いたる。従って、本発明による部材がめっき用溶融金属
によって加熱されても、溶射被膜が剥離することがな
い。また、溶射被膜の厚みは適当に薄いこと(30〜3
00μm程度)が好ましく、溶射被膜の層が厚ければ、
溶射被膜の層の結合が強固になって、溶融金属めっき浴
浸漬部材が熱衝撃を受けると、母材と溶射被膜の熱膨張
の差に起因して亀裂を生じ、薄ければ溶射被膜の被覆効
果が弱くなる。
【0011】特に、請求項2記載の溶融金属めっき浴浸
漬部材においては、セラミックス溶射被膜は50〜70
重量%のCaOを含み、しかもAl2 3 、MgO、T
iO2 若しくはFe2 3 の内の一種または二種以上を
合計で10重量%以下の範囲で含有しているので、Al
2 3 、MgO、TiO2 若しくはFe2 3 の内の一
種または二種がCaOとSiO2 の混合安定剤として作
用し、適正な気孔率及び熱膨張係数の溶射被膜を形成す
る。
【0012】請求項3記載の溶融金属めっき浴浸漬部材
においては、セラミックス溶射被膜は、60〜96重量
%のZrO2 を含み、残りの主要部がY2 3 、Ca
O、CeO2 若しくはMgOの内の一種または二種以上
からなっているので、めっき用溶融金属と非親和性とな
って、しかも気孔率、熱膨張係数も適正範囲となって、
めっき用溶融金属の母材侵食を防止し、熱サイクルによ
って割れにくい。ここで、Y2 3 、CaO、CeO2
若しくはMgOの内の一種または二種以上は、ZrO2
の安定化剤として作用する。
【0013】そして、請求項4記載の溶融金属めっき浴
浸漬部材においては、セラミックス溶射後に、めっき用
溶融金属と難ぬれ性材料で封孔処理が行われているの
で、溶射被膜が多孔質であっても、その内部にめっき用
溶融金属が侵入しない。従って、更に溶融金属めっき浴
浸漬部材の寿命が延びる。
【0014】
【実施例】続いて、本発明の実施例及びその比較例につ
き説明し、本発明の理解に供する。3×100×100
mmの普通鋼の片面に、表1に示すような種々の材料を
用いて溶射被膜を形成し、更に難ぬれ性材料で封孔処理
した場合としない場合について試験片を作成し、該試験
片を1000℃に加熱し、水中に投入急冷する熱衝撃試
験を繰り返した結果を表2に示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】そして、30φ×300mmの普通鋼の表
面に表1に示す条件と同一条件で溶射被膜を形成し、該
試験片を700℃の溶融アルミに14日間浸漬した後、
侵食の状況を目視によって評価した結果を表2に合わせ
て記載する。なお、表2において、○は侵食なしを、△
はやや侵食を、×は著しく侵食を示す。
【0018】この結果からも明らかなように、本発明の
実施例を適用した溶融金属めっき浴浸漬部材の方が、熱
衝撃及びめっき用溶融金属に対する侵食に強いことが分
かる。
【0019】
【発明の効果】請求項1〜4記載の溶融金属めっき浴浸
漬部材においては、母材の表面にめっき用溶融金属と非
親和性で気孔率が6〜15%で熱膨張係数が8×10-6
〜15×10-6/℃のセラミックス溶射被膜を形成した
ので、繰り返し熱衝撃に強く、更に加熱されても熱膨張
差による剥離等が生じない。従って長期の寿命の溶融金
属めっき浴浸漬部材となる。これによって、溶融金属め
っき浴浸漬部材の交換時間が延長し、装置の効率的運用
を図ることができる。特に、請求項4記載の溶融金属め
っき浴浸漬部材においては、更にセラミックス溶射後
に、めっき用溶融金属と難ぬれ性材料で封孔処理が行わ
れているので、めっき用溶融金属が溶射被膜に浸透する
のを防止することができ、これによって更に溶融金属め
っき浴浸漬部材の延命を図ることができる。
フロントページの続き (72)発明者 加藤 治 福岡県北九州市八幡西区藤原4−5−17 (72)発明者 秋永 一成 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 深町 譲治 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母材の表面に、めっき用溶融金属と非親
    和性のセラミックス溶射被膜を形成した溶融金属めっき
    浴浸漬部材において、 前記セラミックス溶射被膜は、気孔率が6〜15%で熱
    膨張係数が8×10-6〜15×10-6/℃であることを
    特徴とする溶融金属めっき浴浸漬部材。
  2. 【請求項2】 前記セラミックス溶射被膜は、50〜7
    0重量%のCaOの他に、Al2 3 、TiO2 、Mg
    O若しくはFe2 3 の内の一種または二種以上を合計
    で10重量%以下の範囲で含有し、残りの主要部がSi
    2 からなることを特徴とする請求項1記載の溶融金属
    めっき浴浸漬部材。
  3. 【請求項3】 前記セラミックス溶射被膜は、60〜9
    6重量%のZrO2を含み、残りの主要部がY2 3
    CaO、CeO2 若しくはMgOの内の一種または二種
    以上からなることを特徴とする請求項1記載の溶融金属
    めっき浴浸漬部材。
  4. 【請求項4】 セラミックス溶射後に、めっき用溶融金
    属と難ぬれ性材料で封孔処理が行われていることを特徴
    とする請求項1〜3記載の溶融金属めっき浴浸漬部材。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998049364A1 (fr) * 1997-04-28 1998-11-05 Nippon Steel Hardfacing Co., Ltd. Element pour bain de metal en fusion, dote d'un revetement composite pulverise presentant une excellente resistance a la corrosion et a l'ecaillage au contact de metal en fusion
EP1225245A1 (fr) * 2001-01-17 2002-07-24 Recherche Et Developpement Du Groupe Cockerill Sambre Procédé pour éviter l'entraínement de particules de zinc sur une tole galvanisée
JP4593683B1 (ja) * 2010-02-16 2010-12-08 昭和電工株式会社 表面被覆サーメット部材及びその製造方法

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