JPH07258741A - 方向性珪素鋼板の製造法 - Google Patents

方向性珪素鋼板の製造法

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JPH07258741A
JPH07258741A JP4925494A JP4925494A JPH07258741A JP H07258741 A JPH07258741 A JP H07258741A JP 4925494 A JP4925494 A JP 4925494A JP 4925494 A JP4925494 A JP 4925494A JP H07258741 A JPH07258741 A JP H07258741A
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annealing
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silicon steel
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Jiro Harase
二郎 原勢
Yoshitaka Izumida
嘉孝 泉田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一次再結晶焼鈍後の窒化処理に際し、窒化量
の磁気特性を測定して窒化量を推定することで、磁気特
性の優れた方向性珪素鋼板を製造する。 【構成】 窒化焼鈍後磁気特性を測定し、その値によっ
て、窒化条件、一次,二次再結晶条件を変化させる。更
には、一次再結晶後及び窒化焼鈍後の2工程で、磁気特
性を測定し、その値から一次再結晶粒径、窒化量を測定
し、一次再結晶粒径や、窒化量が一定値になるよう制御
したり二次再結晶焼鈍条件等を制御する。 【効果】 窒化量、更には粒径を制御することで、磁気
特性の優れた方向性珪素鋼板の製造が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、AlNをインヒビター
として用いる磁束密度が高く鉄損が低い方向性珪素鋼板
の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】方向性珪素鋼板の製造においては熱延鋼
帯は必要に応じて焼鈍後1回または中間焼鈍をはさむ2
回以上の冷間圧延を行い、所定の板厚とし、一次再結晶
焼鈍を行った後、必要に応じて窒化焼鈍を行い、焼鈍分
離剤を塗布し、仕上焼鈍を施すことで行われている。磁
束密度の高い二次再結晶を発現させるためには、一次再
結晶粒径をある範囲に厳密に制御することと、インヒビ
ターの強度を厳密に制御することが必要なことはよく知
られている。
【0003】一次再結晶粒径を厳密に制御する方法とし
ては、例えば特開平2−26723号公報の先行技術が
あり、一次再結晶粒径に着目した方向性珪素鋼板の製造
法としては、特開平2−259020号公報、特開平3
−294425号公報、特開平3−294426号公
報、特開平4−337029号公報がある。インヒビタ
ーの強度は、一次再結晶焼鈍後の窒化量によって制御で
き、窒化量が多いほどインヒビターの強度は強くなる。
従ってインヒビターの強度を厳密に制御するには、窒化
量を厳密に制御する必要がある。窒化量は通常アンモニ
アを含んだH2 −N2 混合ガスのアンモニアガスの分圧
や、窒化時間、温度を制御することで制御できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一次再結晶焼鈍後の窒
化焼鈍でどの程度窒化されたかは、窒化焼鈍後試片を採
取し、その試片の窒素量を分析することで知ることがで
きる。通常窒化焼鈍は連続的に行われるので、連続的に
窒素量がわかれば、オンラインで望みの窒化量に制御す
ることが可能となる。しかしながらこれまでは、窒化量
を知るためには、試片を切り出し公知の方法で分析する
必要があり、試片を切り出さないで窒素量を知ることは
できなかった。本発明は連続的に窒化量を知ることで、
窒化量を制御することが可能な技術を提供し、その知見
に基づき磁束密度が高く鉄損が低い方向性珪素鋼板を製
造することを可能とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は以下の通
りである。 (1)一次再結晶焼鈍後、窒化焼鈍を行い引き続き二次
再結晶焼鈍を施す方向性珪素鋼板の製造方法において、
該窒化焼鈍後の鋼板を通板状態で磁気特性を測定して、
その測定値に基づいて、窒化焼鈍条件を制御することを
特徴とする方向性珪素鋼板の製造法。
【0006】(2)一次再結晶焼鈍後、窒化焼鈍を行い
引き続き二次再結晶焼鈍を施す方向性珪素鋼板の製造方
法において、該窒化焼鈍後の鋼板を通板状態で磁気特性
を測定し、その測定値に基づいて、二次再結晶条件を制
御することを特徴とする方向性珪素鋼板の製造法。
【0007】(3)一次再結晶焼鈍後、窒化焼鈍を行い
引き続き二次再結晶焼鈍を施す方向性珪素鋼板の製造方
法において、該窒化焼鈍後の鋼板を通板状態で磁気特性
を測定し、その測定値に基づいて、窒化焼鈍条件及び二
次再結晶焼鈍条件を制御することを特徴とする方向性珪
素鋼板の製造法。 (4)一次再結晶焼鈍後、窒化焼鈍を行い引き続き二次
再結晶焼鈍を施す方向性珪素鋼板の製造方法において、
該一次再結晶焼鈍後の鋼板を通板状態で磁気特性Maを
測定し、更に窒化焼鈍後の鋼板を通板状態で磁気特性M
bを測定し、両者の測定値から一次再結晶焼鈍条件と窒
化焼鈍条件の少なくとも一方を制御することを特徴とす
る方向性珪素鋼板の製造法。
【0008】(5)一次再結晶焼鈍後、窒化焼鈍を行い
引き続き二次再結晶焼鈍を施す方向性珪素鋼板の製造方
法において、該一次再結晶焼鈍後の鋼板を通板状態で磁
気特性Maを測定し、更に窒化焼鈍後の鋼板を通板状態
で磁気特性Mbを測定し、両者の測定値から二次再結晶
焼鈍条件を制御することを特徴とする方向性珪素鋼板の
製造法。 (6)一次再結晶焼鈍後、窒化焼鈍を行い引き続き二次
再結晶焼鈍を施す方向性珪素鋼板の製造方法において、
該一次再結晶焼鈍後の鋼板を通板状態で磁気特性Maを
測定し、更に窒化焼鈍後の鋼板を通板状態で磁気特性M
bを測定し、両者の測定値から一次再結晶焼鈍条件と窒
化焼鈍条件の少なくとも一方と二次再結晶焼鈍条件を制
御することを特徴とする方向性珪素鋼板の製造法。
【0009】本発明者らは、窒化量の異なる一次再結晶
板の磁気特性を測定し、磁束密度と窒化量が直線関係に
あることを見いだし本発明を完成させた。図1に窒化量
の異なる4種類(A1,A2,B1,B2)の一次再結
晶板の窒素分析値と磁気特性の関係を示す。A1,A2
は同一素材で一次再結晶焼鈍温度を50℃変えた試片で
あり、B1,B2はAとは異なるが同一素材で一次再結
晶焼鈍温度を50℃変えた素材である。即ちB1,B2
は同一成分、同一素材で同一条件で処理し、一次再結晶
温度のみ50℃変えて製造した試片である。図から材料
及び一次再結晶温度でB8 の絶対値は異なるが、B8
窒化量は直線関係にあることがわかる。
【0010】また図から明らかのように素材により、同
一窒化量でもB8 (800A/Tの磁化力に対する磁束
密度、単位キロガウス)の値は異なるが、同一素材、同
一処理条件の試片間では窒素量とB8 とは明瞭な関係に
ある。従ってB8 を測定することにより窒素含有量を推
定することができる。ここでは示さないが磁束密度は、
0.3 からB50までの広い範囲で窒化量と相関がある。
また窒化量は鉄損とも明瞭な相関があるので、鉄損を測
定することでも窒化量の推定は可能である。しかし鉄損
は一次再結晶温度の違い、即ち結晶粒径で大きく変化す
るので、窒素量の推定に使うには好ましくない。
【0011】窒化焼鈍でどの程度窒化されるかは、同じ
一次再結晶板であれば、窒化焼鈍条件即ち、窒化温度、
時間、窒化雰囲気で決まるが、同じ窒化条件でも、素材
の成分及び表面状況で窒化量は著しく異なる。例えばS
n,Sb,Cu,Bi,Si,Cr等の元素が添加され
ていれば窒化しにくく、一次再結晶焼鈍で鋼板表面に形
成される酸化物の種類、量、存在形態によっても著しく
異なる。この窒化量に影響する酸化物の種類、量、存在
形態は、一次再結晶焼鈍の雰囲気(H2 −N2の比率、
露点)、加熱温度、時間及び、加熱条件と雰囲気条件の
組み合わせ方(例えば、一次再結晶焼鈍の前段は低温高
露点、後段は高温低露点とする等)で変化する。
【0012】例えば一次再結晶後の結晶粒径を大きくす
るため加熱温度を高めれば、窒化しにくい表面状況にな
るとか、溶鋼の段階で既に完全脱炭してある素材で、還
元度の極めて高い雰囲気で一次再結晶焼鈍を行うと窒化
しにくい表面状態となる等である。従って窒化処理工程
で厳密に窒化量を制御するためにはこれら窒化支配因子
を厳密に制御し、予想通りの窒化が行われるようにする
必要がある。そのためにはこれまでは窒化後の試片の窒
素量を分析し、その分析結果から一次再結晶条件、窒化
処理条件を決める必要があった。
【0013】しかしながら窒化後直ちに窒化量を知るこ
とができれば、直ちに一次再結晶条件、窒化条件を変更
でき、いわゆるオンラインで窒化量を制御できる。発明
者が発見した窒素量と磁気特性の関係を活用すれば、窒
化処理後連続的に磁気特性を測定することで、非破壊で
窒化処理と同時に窒化量を知ることができ、磁気特性測
定値に基づき、窒化雰囲気条件を変更することで、常に
一定の窒化量とすることができる。
【0014】この場合、磁気特性は一次再結晶後の結晶
粒径と強い相関があるので、一次再結晶焼鈍後及び窒化
処理後のそれぞれのステージで磁気特性を測定し、その
結果を窒化雰囲気条件及び一次再結晶の加熱条件にフィ
ードバックすることで、連続的に一次再結晶粒径と窒化
量を適正な範囲に制御した一次再結晶板の製造ができ、
鉄損が低く磁束密度が極めて高い方向性珪素鋼板を安定
して製造可能となる。
【0015】一次再結晶粒径が大きいと、駆動力が小さ
くなるので、二次再結晶温度は高温となる。二次再結晶
温度が高温となると、方位の優れた二次再結晶粒が優先
して成長することになるが、高温ほど粒界のモビリティ
ーが大きくなるので、二次再結晶粒に食われるべきマト
リクス粒が成長しないようにインヒビターを強く即ち、
窒化量を多くする必要がある。しかし窒化量が多すぎる
と二次再結晶温度が高温となりすぎ(およそ1150℃
以上)このような高温でも、二次再結晶は起きるが、方
位の優れた二次再結晶粒ではない二次再結晶粒も成長す
るようになり、好ましくない。窒化量が低すぎる場合
は、二次再結晶が発現しないので、方向性珪素鋼とはな
らないが、窒化量が高すぎる場合は、二次再結晶が高温
となりすぎて方位の悪い二次再結晶粒が発現する。
【0016】二次再結晶が発現する場合でも窒化量が少
ないと方位の悪い二次再結晶が発現するので、窒化量は
適切な範囲に制御する必要がある。窒化量即ちインヒビ
ターの強さは、二次再結晶焼鈍の雰囲気の窒素分圧や、
露点を制御することでも可能であるが、鋼板はタイトに
巻かれた状態で二次再結晶焼鈍されるので、板間の隙間
の雰囲気特に露点を厳密に制御することは、極めて難し
い。しかし窒素分圧の制御は比較的容易であり、一次再
結晶後窒化不足または窒化過剰であることが窒化焼鈍後
の磁気特性結果から判明すれば、二次再結晶雰囲気の窒
素分圧を調整して適切な窒化量とすることができる。
【0017】また一次再結晶焼鈍過程で窒化が過剰で、
二次再結晶温度が高温となりすぎて、二次再結晶方位が
悪くなることが予測されれば、二次再結晶させる温度を
高温とならないように例えば、二次再結晶焼鈍過程で、
板温が1100℃に達したらそこで保持して二次再結晶
温度を1100℃を超えないようにすることが可能とな
る。
【0018】即ち、本発明は二次再結晶方位の二大支配
因子である一次再結晶粒径と窒化量をオンラインで測定
し、最適値に納まるように一次再結晶条件と窒化処理条
件を制御し、更に一次再結晶工程と窒化工程の条件を制
御しただけでは最適値とできない場合は、二次再結晶焼
鈍条件を制御することで、鉄損が低く磁束密度が高い一
方向性珪素鋼板を安定して製造する方法を提供するもの
である。
【0019】これまでの方法では連続的にこれらの値を
知ることができなかったので、二次再結晶焼鈍後、窒化
不足であることが判明し、大量の二次再結晶不良品が発
生する可能性や、窒化過剰で方位の悪い二次再結晶粒が
発現する可能性が存在したが、本法で事前に窒化量を知
り、適切に制御することでこのような事故を防止でき、
磁気特性の優れた方向性珪素鋼を安定して製造すること
が可能となった。
【0020】
【実施例】
(実施例1)C:0.051%、Si:3.30%、M
n:0.10%、S:0.007%、Al:0.027
%、Sn:0.05%、N:0.007%その他不可避
的不純物を含むスラブを1100℃で2時間加熱後、厚
み2.3mmの熱延板とした。次いで1100℃で30秒
加熱後900℃まで150秒かけて冷却し水冷した。酸
洗後冷間圧延を行い厚さ0.29mmとした。次に脱炭雰
囲気で875℃で10秒加熱後連続して850℃で15
0秒加熱した。引き続きアンモニアを含んだ雰囲気で窒
素含有量が分析値でA:215ppm 、B:500ppm 、
C:700ppmとなるよう窒化焼鈍を行った。
【0021】窒化焼鈍後磁束密度B8 を測定したとこ
ろ、Aは1.45、Bは1.38、Cは1.34であっ
た。以後窒化焼鈍後のB8 が1.34から1.31の範
囲に収まるように窒化条件を制御した。次いでMgOを
塗布後95%N2 −H2 雰囲気で加熱速度15℃/時間
で1200℃まで加熱し、その温度で20時間100%
2 雰囲気で保持して純化を行った。歪みとり焼鈍後磁
気特性を測定し、二次再結晶発現状況を調べた。B8
1.45を示した部分Aは、二次再結晶が約50%しか
発現せず、B8 が1.38を示した部分Bは二次再結晶
が約60%しか発現しなかったが、B8 を1.34から
1.31に入るように制御した部分は100%二次再結
晶が発現し、鉄損(W17/50 )=0.94W/kgから0.
98W/kg、B8 =1.90から1.94と極めて良好な
磁気特性を示した。
【0022】即ち、窒化焼鈍後の窒化量が215ppm と
低い場合は、二次再結晶が発現しにくくなり、磁気特性
が劣化するが、窒化焼鈍後の窒化量を500ppm から7
00ppm 程度と高い値に制御すれば、二次再結晶が安定
し、良好な磁気特性を得ることが可能になる。窒化焼鈍
後のB8 を連続的に測定することで連続的に窒素量を知
ることができる。その結果、窒化量が一定値に納まるよ
う窒化条件を連続的に制御し、磁気特性の極めて優れた
方向性珪素鋼板を安定して製造できる。
【0023】(実施例2)C:0.0041%、Si:
3.30%、Mn:0.10%、S:0.007%、A
l:0.027%、Sn:0.05%、N:0.007
%その他不可避的不純物を含むスラブを1100℃で2
時間加熱後、厚み2.3mmの熱延板とした。次いで90
0℃で1250秒加熱後水冷した。酸洗後冷間圧延を行
い厚さ0.29mmとした。次に925℃で10秒加熱後
アンモニアを含んだ雰囲気で窒化した。窒化前の磁束密
度B8 は1.51であった(窒素量63ppm)であった
が、窒化焼鈍により窒素含有量が分析値でA:215pp
m 、B:500ppm 、C:700ppm となるよう窒化を
行った。
【0024】この状態で磁束密度B8 を測定したところ
Aは1.45、Bは1.38、Cは1.34であった。
以後窒化焼鈍後のB8 が1.34から1.31の範囲に
収まるように窒化条件を制御した。次いでMgOを塗布
後95%N2 −H2 雰囲気で加熱速度15℃/時間で1
200℃まで加熱し、その温度で20時間100%H2
雰囲気で保持して純化を行った。歪みとり焼鈍後磁気特
性を測定し、二次再結晶発現状況を調べた。
【0025】B8 が1.45を示した部分Aは二次再結
晶が約50%しか発現せず、B8 が1.38を示した部
分Bは二次再結晶が約60%しか発現しなかったが、B
8 を1.34から1.31に入るように制御した部分は
100%二次再結晶が発現し、鉄損(W17/50 )=0.
94W/kgから0.98W/kg、B8 =1.90から1.9
4と極めて良好な磁気特性を示した。以上窒化焼鈍後の
8 を連続的に測定し、一定範囲に入るように窒化条件
を連続的に制御することにより、磁気特性の極めて優れ
た方向性珪素鋼板を安定して製造することができる。
【0026】(実施例3)C:0.012%、Si:
3.30%、Mn:0.10%、S:0.007%、A
l:0.027%、Sn:0.05%、N:0.007
%その他不可避的不純物を含むスラブを1080℃から
熱延を開始し、厚み2.3mmの熱延板とした。次いで9
00℃で30秒加熱後水冷した。酸洗後冷間圧延を行い
厚さ0.29mmとした。次に脱炭雰囲気で875℃で4
0秒加熱した。加熱後鉄損、磁束密度を測定したところ
それぞれW15/50 =6.60、B8 =1.529であっ
た。850℃で150秒加熱し、アンモニアを含んだ雰
囲気で窒素含有量が分析値でA:215ppm 、B:50
0ppm 、C:700ppm となるよう窒化を行った。
【0027】この状態で磁束密度B8 を測定したとこ
ろ、Aは1.45、Bは1.38、Cは1.34であっ
た。以後窒化焼鈍後のB8 が1.34から1.31の範
囲に収まるように窒化条件を制御した。次いでMgOを
塗布後95%N2 −H2 雰囲気で加熱速度15℃/時間
で1200℃まで加熱し、その温度で20時間100%
2 雰囲気で保持して純化を行った。歪みとり焼鈍後磁
気特性を測定し、二次再結晶発現状況を調べた。
【0028】B8 が1.45を示した部分Aは二次再結
晶が約50%しか発現せず、B8 が1.38を示した部
分Bは二次再結晶が約60%しか発現しなかったが、B
8 を1.34から1.31に入るように制御した部分は
100%二次再結晶が発現し、鉄損(W17/50 )=0.
94W/kgから0.98W/kg、B8 =1.90から1.9
4と極めて良好な磁気特性を示した。以上窒化焼鈍後の
8 を連続的に測定し、一定範囲に入るように窒化条件
を連続的に制御することにより、磁気特性の極めて優れ
た方向性珪素鋼板を安定して製造することができる。
【0029】
【発明の効果】本発明により二次再結晶前の結晶粒径と
窒化量をオンラインで厳密に制御可能となり、磁束密度
が極めて高く鉄損が極めて小さい方向性珪素鋼板を安定
して製造する技術が提供された。本発明の工業上の価値
は絶大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】方向性珪素鋼板の窒化後の一次再結晶板の窒素
含有量とB8 の関係のグラフである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次再結晶焼鈍後、窒化焼鈍を行い引き
    続き二次再結晶焼鈍を施す方向性珪素鋼板の製造方法に
    おいて、該窒化焼鈍後の鋼板を通板状態で磁気特性を測
    定して、その測定値に基づいて、窒化焼鈍条件を制御す
    ることを特徴とする方向性珪素鋼板の製造法。
  2. 【請求項2】 一次再結晶焼鈍後、窒化焼鈍を行い引き
    続き二次再結晶焼鈍を施す方向性珪素鋼板の製造方法に
    おいて、該窒化焼鈍後の鋼板を通板状態で磁気特性を測
    定し、その測定値に基づいて、二次再結晶条件を制御す
    ることを特徴とする方向性珪素鋼板の製造法。
  3. 【請求項3】 一次再結晶焼鈍後、窒化焼鈍を行い引き
    続き二次再結晶焼鈍を施す方向性珪素鋼板の製造方法に
    おいて、該窒化焼鈍後の鋼板を通板状態で磁気特性を測
    定し、その測定値に基づいて、窒化焼鈍条件及び二次再
    結晶焼鈍条件を制御することを特徴とする方向性珪素鋼
    板の製造法。
  4. 【請求項4】 一次再結晶焼鈍後、窒化焼鈍を行い引き
    続き二次再結晶焼鈍を施す方向性珪素鋼板の製造方法に
    おいて、該一次再結晶焼鈍後の鋼板を通板状態で磁気特
    性Maを測定し、更に窒化焼鈍後の鋼板を通板状態で磁
    気特性Mbを測定し、両者の測定値から一次再結晶焼鈍
    条件と窒化焼鈍条件の少なくとも一方を制御することを
    特徴とする方向性珪素鋼板の製造法。
  5. 【請求項5】 一次再結晶焼鈍後、窒化焼鈍を行い引き
    続き二次再結晶焼鈍を施す方向性珪素鋼板の製造方法に
    おいて、該一次再結晶焼鈍後の鋼板を通板状態で磁気特
    性Maを測定し、更に窒化焼鈍後の鋼板を通板状態で磁
    気特性Mbを測定し、両者の測定値から二次再結晶焼鈍
    条件を制御することを特徴とする方向性珪素鋼板の製造
    法。
  6. 【請求項6】 一次再結晶焼鈍後、窒化焼鈍を行い引き
    続き二次再結晶焼鈍を施す方向性珪素鋼板の製造方法に
    おいて、該一次再結晶焼鈍後の鋼板を通板状態で磁気特
    性Maを測定し、更に窒化焼鈍後の鋼板を通板状態で磁
    気特性Mbを測定し、両者の測定値から一次再結晶焼鈍
    条件と窒化焼鈍条件の少なくとも一方と二次再結晶焼鈍
    条件を制御することを特徴とする方向性珪素鋼板の製造
    法。
JP4925494A 1994-03-18 1994-03-18 方向性珪素鋼板の製造法 Withdrawn JPH07258741A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100479995B1 (ko) * 1999-12-06 2005-03-30 주식회사 포스코 자속밀도가 우수한 방향성 전기강판의 제조방법
WO2023121040A1 (ko) * 2021-12-21 2023-06-29 주식회사 포스코 방향성 전기강판 및 이의 제조방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100479995B1 (ko) * 1999-12-06 2005-03-30 주식회사 포스코 자속밀도가 우수한 방향성 전기강판의 제조방법
WO2023121040A1 (ko) * 2021-12-21 2023-06-29 주식회사 포스코 방향성 전기강판 및 이의 제조방법

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