JPH07258450A - 不飽和ポリエステル樹脂成形用芯材及び該芯材と不飽和ポリエステル樹脂との積層体 - Google Patents

不飽和ポリエステル樹脂成形用芯材及び該芯材と不飽和ポリエステル樹脂との積層体

Info

Publication number
JPH07258450A
JPH07258450A JP7291394A JP7291394A JPH07258450A JP H07258450 A JPH07258450 A JP H07258450A JP 7291394 A JP7291394 A JP 7291394A JP 7291394 A JP7291394 A JP 7291394A JP H07258450 A JPH07258450 A JP H07258450A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
core material
unsaturated polyester
polyester resin
graft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7291394A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Tokoro
寿男 所
Hidehiro Sasaki
秀浩 佐々木
Masakazu Sakaguchi
正和 坂口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSP Corp
Original Assignee
JSP Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSP Corp filed Critical JSP Corp
Priority to JP7291394A priority Critical patent/JPH07258450A/ja
Publication of JPH07258450A publication Critical patent/JPH07258450A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械的強度の低下や熱収縮等の問題を起さな
い上に、樹脂との接着性が高く低価格で製造することが
できる不飽和ポリエステル樹脂成形用芯材を提供するこ
と。また、該芯材と不飽和ポリエステル樹脂との積層体
を提供すること。 【構成】 不飽和ジカルボン酸又はその無水物、或いは
その低級エステルの中から選ばれる1種又は2種以上の
混合物からなる変性剤でグラフト変性されたポリオレフ
ィン系樹脂、又は該樹脂とグラフト変性されていないポ
リオレフィン系樹脂との混合樹脂を原料とし、これを発
泡成形してなることを特徴とする不飽和ポリエステル樹
脂成形用芯材。前記の芯材に不飽和ポリエステル樹脂を
接着・積層してなることを特徴とする積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不飽和ポリエステル樹
脂成形用芯材及び該芯材と不飽和ポリエステル樹脂との
積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂の発泡成形体を芯材とし、その
表面に不飽和ポリエステル樹脂を被覆した複合成形体は
良く知られている。このような複合成形体は、強度、軽
量性、断熱性、遮音性等に優れており、板状や容器状等
の形で広く利用されている。従来、発泡成形体と不飽和
ポリエステル樹脂との複合成形体を製造する方法とし
て、芯材に使われる発泡成形体の表面を不飽和ポリエス
テル樹脂層で被覆し、硬化させる方法が知られている。
この場合、芯材用の発泡成形体には接着性が良い硬質ポ
リウレタンフォームがよく使われる。しかし、このもの
は原料樹脂が高価な上に発泡成形作業が複雑かつ高コス
トであるし、ユニットバス等に該複合成形体を使うと芯
材が加水分解し易い等の欠点もある。
【0003】ところで、前記の芯材用発泡成形体にポリ
スチレン樹脂発泡体の使用も考えられるが、これは極め
て困難である。その理由は、硬化前の不飽和ポリエステ
ル樹脂に含まれている架橋用ビニルモノマー(スチレ
ン、ビニルトルエン、メチルメタクリレート等)に、ポ
リスチレン樹脂発泡体が容易に溶けるためである。前記
したポリスチレン樹脂発泡体を芯材とする際の欠点を直
すために、ポリエチレン粒子50〜400重量部にスチ
レンモノマー100重量部を含浸重合させた改質ポリス
チレン樹脂を発泡体とし、これを芯材にすることが特公
昭59−40622号公報に示されている。しかし、該
改質ポリスチレン樹脂発泡体を芯材にすると、不飽和ポ
リエステル樹脂を積層する際の80〜120℃の熱で界
面に空隙が発生する。このほか、表面層を形成する不
飽和ポリエステル層にピンホールを生じる、芯材の発
泡体と不飽和ポリエステル樹脂層との接着力が弱い、
発泡体の一部が溶ける、製品の強制養生ができない等
の欠点も認められる。
【0004】前記の諸問題を解決するために、抽出残渣
率70%以上の変性ポリオレフィン樹脂を原料にする芯
材が提案されている(特開昭62−190236号公
報)。この芯材は、10〜30重量%のスチレンやメタ
クリル酸メチルでグラフト変性された架橋ポリオレフィ
ン樹脂を原料にしており、100℃でも熱収縮率が5%
以下にすぎないために前記諸問題が解決されている。し
かし、該芯材は架橋樹脂を原料にしているためにコスト
高になるし、大量の変性剤を使うために芯材の機械的強
度低下も避けられず、このために該芯材を使用する積層
体は用途が限定される場合もある。なお、大量の変性剤
は芯材と不飽和ポリエステル樹脂との接着性を高めるた
めに欠かせないし、スチレンやメタクリル酸メチルの大
量添加がポリオレフィン樹脂の性能を低下させることも
公知である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
見られる前記の諸問題を解決し、無架橋のポリオレフィ
ン系変性樹脂を原料としても良い上に、該樹脂中のグラ
フト変性率が少なくても不飽和ポリエステル樹脂との接
着性が高く、且つ積層時や積層後の収縮率が僅少な発泡
体芯材を提供すること、並びに該芯材と不飽和ポリエス
テル樹脂との積層体を提供することをその課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明によれば、不飽和ジカルボ
ン酸又はその無水物、或いはその低級エステルの中から
選ばれる1種、又は2種以上の混合物からなるグラフト
変性剤でグラフト変性されたポリオレフィン系樹脂(樹
脂A)、又は該樹脂とグラフト変性されていないポリオ
レフィン系樹脂(樹脂B)との混合樹脂を原料とし、こ
れを発泡成形してなることを特徴とする不飽和ポリエス
テル樹脂成形用芯材が提供される。また、本発明によれ
ば、前記の樹脂A及びBの両者とも無架橋樹脂で、グラ
フト変性剤の使用量がポリオレフィン系樹脂全重量の
0.01重量%以上、10重量%未満であることを特徴
とする前記の芯材が提供される。さらに、本発明によれ
ば、前記芯材に不飽和ポリエステル樹脂を接着・積層し
てなることを特徴とする積層体が提供される。
【0007】本発明者らの詳細な研究によると、マレイ
ン酸やフマル酸等の不飽和ジカルボン酸、又は無水マレ
イン酸等の不飽和ジカルボン酸無水物、或いはシトラコ
ン酸ジメチル等の不飽和ジカルボン酸低級エステルでグ
ラフト変性されたポリオレフィン系樹脂(樹脂A)は、
グラフト変性されていないポリオレフィン系樹脂(樹脂
B)より不飽和ポリエステル樹脂との接着性が大幅に向
上することが分った。従って、前記の樹脂A又は該樹脂
と樹脂Bとの混合樹脂を原料とする発泡体は、発泡ポリ
ウレタンと同等の不飽和ポリエステル樹脂に対する接着
能を持っている。この高い接着能は、樹脂Aのグラフト
変性率が低くても認められるし、樹脂Aや樹脂AとBの
混合樹脂で形成された発泡体は積層時の収縮が少ないこ
とも分ったので、これらの樹脂で形成された発泡体は、
不飽和ポリエステル樹脂成形用芯材として極めて好まし
い。なお、前記の樹脂Aや樹脂AとBの混合樹脂は、通
常のポリオレフィン系樹脂と同様にして発泡させること
ができる。
【0008】本発明の芯材原料用ポリオレフィン系樹脂
(樹脂A単独又は樹脂Aと樹脂Bの混合物)は、融点1
00〜180℃、好ましくは115〜160℃で、メル
トインデックスが0.1〜100g/10分、好ましく
は1〜50g/10分の樹脂である。そして、融点が低
すぎると不飽和ポリエステル樹脂を積層させる際の熱に
耐えられないし、得られた積層体の耐熱性も低下する。
また、融点が高すぎると発泡体製造コストの上昇や発泡
倍率低下等の問題を生じる。メルトインデックスが低す
ぎる場合は、良好な発泡倍率で発泡粒子を得るのが困難
になるし、高すぎた場合は発泡自体が困難になる。該ポ
リオレフィン系樹脂は架橋されていても無架橋でも良
く、無架橋樹脂を原料にすれば芯材価格を下げることが
できる。そして、従来は架橋樹脂を使わないと熱収縮率
の低いポリオレフィン系樹脂発泡体が得られなかったの
に、本発明では架橋樹脂を必要としない点に大きな利点
があり、この利点は変性剤に不飽和ジカルボン酸やその
誘導体を使うことで得られる。
【0009】芯材原料の基材ポリオレフィン系樹脂を具
体的に示すと、高密度ポリエチレン直鎖状低密度ポ
リエチレンポリプロピレンプロピレン−オレフィン
ランダム共重合体プロピレン−オレフィンブロック共
重合体等が挙げられる。また、前記のポリオレフィン系
樹脂を50重量%以上、好ましくは60重量%以上含む
混合樹脂も使用可能であり、該混合樹脂に使われるポリ
オレフィン系樹脂以外の樹脂としては、合成ゴム等のジ
オレフィン系重合体等が例示される。なお、前記のは
α−オレフィン含有率が0.5〜10重量%程度のエチ
レン−α−オレフィンランダム共重合体、はα−オレ
フィン含有率が0.5〜10重量%程度のランダム共重
合体、はα−オレフィン含有率が0.5〜30重量%
程度のブロック共重合体であり、これら共重合体中のα
−オレフィンの炭素数はいずれも10以下である。
【0010】前記の樹脂Aは、前記基材ポリオレフィン
系樹脂をグラフト変性した樹脂である。この変性は、特
開昭62−11703号公報等の文献に示されている公
知法で容易に行われるが、樹脂Aは市販もされているか
ら入手容易である。また、前記の基材ポリオレフィン系
樹脂は全部が前記の樹脂Bとして使われる。前記基材ポ
リオレフィン系樹脂のうち、特に好ましい樹脂はプロピ
レン系ランダム共重合体である。この理由は、該共重合
体のグラフト変性で得られる樹脂を含む発泡体が、高発
泡状態でも不飽和ポリエステル樹脂と良く接着するから
である。また、芯材が樹脂Aと樹脂Bの混合樹脂からな
る場合は、全樹脂中のポリオレフィン系樹脂が50重量
%以上、好ましくは60重量%以上であれば、樹脂A又
は樹脂B中のポリオレフィン系樹脂が50重量%未満で
も芯材原料に使用可能である。
【0011】前記のように、本発明は基材ポリオレフィ
ン系樹脂のグラフト変性に不飽和ジカルボン酸やその誘
導体を使うことを特徴にしており、本発明で使われる前
記の変性剤は小量でも接着能向上効果が強い上に、無架
橋樹脂を原料にしても芯材の収縮率を低くすることがで
きる極めて優れた変性剤である。該変性剤を具体的に例
示すると、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサ
コン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸;無水マレ
イン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸等の不飽和
ジカルボン酸無水物;マレイン酸ジメチル、マレイン酸
モノエチル、フマル酸ジブチル、シトラコン酸ジメチ
ル、メサコン酸ジエチル等の不飽和ジカルボン酸低級エ
ステル等が挙げられるが、特に好ましいのはグラフト変
性が極めて容易な無水マレイン酸である。なお、前記の
エステルはモノエステルでもジェステルであっても良
い。
【0012】本発明では、芯材原料の樹脂が単独樹脂で
も混合樹脂であっても、全樹脂使用量の0.01重量%
以上10重量%未満、好ましくは0.01〜7重量%、
より好ましくは0.1〜1.5重量%の変性剤を含むの
が望ましい。そして、前記範囲の変性剤を含む樹脂で形
成された芯材では、機械的強度がほとんど下がらずに不
飽和ポリエステル樹脂との接着性が向上する。また、該
芯材の該接着性は変性剤含有率と比例して上がり、機械
的強度は変性剤含有率と比例して下がる傾向がある。従
って、前記範囲の変性剤を含む芯材原料でも変性剤含有
率が少なければやや接着性が低く、含有率が多ければ接
着性が強すぎて発泡体形成時に金型との離型性が悪くな
ったり、機械的強度がやや低下する等が認められる。す
なわち、接着性と機械的強度は二律背反の関係にあるか
ら、目的とする積層体の用途等を考慮して原料樹脂中の
変性剤含有率を定めれば良い。例えば、機械的強度が低
くても良い積層体の製造時には芯材原料中の変性剤量が
10重量%以上でも良い。しかし、大量の変性剤使用は
コスト高になる上に機械的強度や発泡体成形用金型から
の離型性が低下するから、特別な場合を除いて変性含有
率を前記範囲とするのが望ましい。
【0013】前記のように、芯材原料のポリオレフィン
系樹脂は微量の変性剤添加で大きな効果を示す上に、変
性剤含有率が同じであれば単独樹脂と混合樹脂が同じ性
能を示すから、混合樹脂を芯材原料にした方法がコスト
面で有利である。これは、変性工程分だけ変性樹脂が無
変性樹脂より高価なのに、変性度の大小は変性剤使用量
だけで定まるから、変性度の大小で樹脂価格があまり変
らないためである。以上に詳記した芯材原料用のポリオ
レフィン系樹脂は、変性剤含有率を所望値に調整してか
ら押出機内に入れて溶融・混練し、該溶融・混練物をス
トランド状に押し出してから冷却後に適宜の長さに切断
してペレット状とし、これに発泡粒子製造用密閉容器内
で発泡剤を含浸させてから低圧部に放出し、得られた発
泡粒子を金型内で加熱成形すれば芯材にすることができ
る。なお、云うまでもないことであるが、押し出し成形
物(ストランド)の切断は樹脂が冷える前でも後でも良
いし、ペレットの大きさは通常の樹脂発泡体製造時に行
なわれている範囲であれば限定されない。
【0014】樹脂の発泡は、水等の分散媒に分散させた
前記ペレットと発泡剤を密閉容器内に入れ、該ペレット
が軟化する温度以上に加熱しつつ樹脂内に発泡剤を含浸
させてから、密閉容器の一端を開放してペレットと水を
低圧部に放出させる常法で行えば良い。なお、前記の樹
脂軟化温度はASTM−D−648に規定されている軟
化温度であり、荷重4.6Kg/cm2の条件で測定さ
れる軟化温度である。発泡剤には、プロパン、ブタン、
ペンタン、ヘキサン、シクロブタン、シクロヘキサン、
トリクロルフロルメタン、ジクロルジフロルメタン、ク
ロルフロルメタン、トリフロルメタン、1,1−ジフロ
ルエタン、1−クロル−1,1−ジフロルエタン、1,
2,2,2−テトラフロルエタン、1−クロル−1,
2,2,2−テトラフロルエタン等の揮発性発泡剤、又
は窒素、空気、二酸化炭素、アルゴン等の無機ガス系発
泡剤が使われるが、環境面で問題がなく安価な空気等の
無機ガス系発泡剤が好ましい。また、発泡剤使用量は一
般に樹脂使用量の2〜50重量%であり、発泡倍率や発
泡温度を考慮して前記範囲内で適宜定めれば良い。
【0015】樹脂ペレットの分散媒は、該樹脂を溶解し
ない水、エチレングリコール、グリセリン、メタノー
ル、エタノール等の液体であり、その使用量は一般に樹
脂ペレット重量の1.5〜10倍、好ましくは2〜5倍
である。また、通常は分散媒として水が使われる。樹脂
ペレットを分散媒に分散させ、加熱下に発泡剤を該樹脂
ペレットに含浸させる際には、樹脂ペレットの相互融着
を防ぐために融着防止剤が使われる。融着防止剤は分散
媒に不溶な高融点物であり、平均粒径0.001〜10
0μm、好ましくは0.001〜30μmの微粉体で、
無機系と有機系がある。そして、通常の発泡体製造時に
は、カオリン、タルク、マイカ、アルミナ、チタニア、
水酸化アルミニウム等の無機系融着防止剤を使うのが好
ましい。また、融着防止剤の添加量は樹脂ペレット使用
量の0.01〜10重量%程度が望ましい。前記の融着
防止剤を添加する際には、ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウムやオレイン酸ナトリウム等のアニオン系界面
活性剤を分散助剤とするのが好ましく、その添加量は樹
脂ペレット使用量の0.001〜5重量%程度が望まし
い。
【0016】前記のように、芯材用樹脂に無架橋樹脂を
使えることが本発明の特徴の一つである。また、無機架
橋樹脂を原料にして樹脂発泡体を製造する場合には、該
樹脂に二次結晶があると型内成形性に優れた発泡粒子が
得られることが知られている。そして、樹脂中に二次結
晶が存在するか否かは、該樹脂から得られる発泡粒子の
DSC曲線に現れる高温ピークの有無で判定され、該ピ
ークがあれば二次結晶が存在し無ければ二次結晶が存在
しない。ここで高温ピークとは、樹脂の融解に伴う吸熱
ピーク(固有ピーク)より高温側に出現する吸熱ピーク
であり、以下のようにして求めることができる。発泡粒
子を、10℃/分の速度で室温から220℃まで昇温さ
せてDSC曲線を得、同速度で40℃付近まで降温後に
前記と同じ条件で2回目のDSC曲線を求めれば、固有
ピークは1回目と2回目で5℃未満、通常は2℃未満の
頂点温度差で出現し、二次結晶が存在する場合には1回
目のDSC曲線に高温ピークが現れ、2回目のDSC曲
線には高温ピークが現れない。一方、二次結晶が存在し
ない場合には1回目のDSC曲線に高温ピークが現れな
いから、高温ピークの有無が分かる。なお、2回目のD
SC曲線に現れる固有ピークの頂点温度と1回目の高温
ピークのそれとの温度差は5℃以上、好ましくは10℃
以上が望ましい。
【0017】芯材原料となる無架橋のポリオレフィン系
樹脂は、使用する発泡剤とその量によっても異なってく
るが、おおむねその融点より20℃程度低い温度とその
融解終了温度との間の温度に5〜90分間、好ましくは
15〜60分間保持すると樹脂内に二次結晶を形成させ
ることができる。例えば、無機ガス系発泡剤を使用する
場合には、分散媒中に樹脂ペレットが分散されている密
閉容器に無機ガス系発泡剤を圧入し、これを樹脂融点と
その融解終了温度との間の温度に保持すれば樹脂ペレッ
トに二次結晶を形成させることができる。そして、該密
閉容器内容物を低圧部に放出すれば二次結晶が存在する
発泡粒子が得られるが、放出前に樹脂ペレット中に充分
に二次結晶が存在している場合には、放出時の温度(発
泡温度)が樹脂ペレットの融解終了温度以上であって
も、前記高温ピークの頂点温度以下であれば二次結晶の
存在する型内成形性の良い発泡粒子を得ることができ
る。なお、樹脂ペレットの融点と融解終了温度はDSC
曲線から容易に求めることができる。すなわち、前記の
ようにして樹脂ペレットのDSC曲線を2回求めれば、
2回目のDSC曲線の固有ピークの頂点温度が該樹脂ペ
レットの融点であり、そのピークの高温側の裾に当る温
度が該樹脂ペレットの融解終了温度である。
【0018】最適発泡温度は、原料樹脂の種類や架橋の
有無及び発泡剤の種類と使用量で異なる。例えば、原料
樹脂に無架橋のポリプロピレン系樹脂を使って無機ガス
系発泡剤で発泡させる場合は、発泡温度を樹脂ペレット
の融点より5℃程度低温から15℃程度高温の範囲、好
ましくは3℃程度低温から10℃程度高温の範囲にする
のが望ましい。また、架橋プロピレン樹脂を無機ガス系
発泡剤及び/又は揮発性発泡剤で発泡させる場合には、
発泡速度を架橋前の樹脂の融点以上で該融点より80℃
程度高温の範囲にするのが望ましい。そして、分散媒中
の樹脂ペレットを発泡温度まで昇温させる際の昇温速度
は1〜10℃/分、好ましくは2〜5/℃分とするのが
望ましい。なお、発泡させるために容器内用物を放出す
る際の低圧部は大気圧以下でも良いが、通常はコスト的
に有利な大気圧下に放出される。
【0019】前記の方法で製造された発泡粒子は、原料
樹脂中に含まれているグラフト変性剤の影響で、未変性
樹脂発泡体に形成される気泡の1.5〜5倍程度の大き
さの気泡を持ち、平均気泡径は200〜500μm程度
である。また、発泡粒子の嵩比重は発泡剤使用量等で異
なるが0.018〜0.3g/cm3程度である。発泡
粒子は、発泡体成形用金型内で原料樹脂の種類によって
定まる適温に加熱して成形体にする。例えば、無架橋樹
脂を原料にする場合は、発泡前の樹脂ペレット融点と該
融点より25℃低温との間の任意の温度に加熱して成形
体にする。そして、該方法で成形された発泡体の表面は
薄い表皮に覆われて気泡が閉じている。一方、発泡成形
体の不飽和ポリエステル樹脂との積層面に気泡が開放さ
れていると、該部分に不飽和ポリエステル樹脂が浸入し
て発泡成形体と一体化して接着強度が大幅に上がる。そ
して、本発明の芯材を構成する発泡成形体では平均気泡
径が大きいから、開放気泡内に樹脂が容易に浸入する。
従って、発泡成形体の樹脂積層面にある表皮をスライス
等の方法で除けば接着強度が大幅に上がる。また、この
方法では同一接着強度を得るのに必要な変性剤使用量が
下がる。
【0020】ポリオレフィン系樹脂の発泡成形体を芯材
とし、その表面に不飽和ポリエステル樹脂層を設けた樹
脂発泡体/不飽和ポリエステル樹脂積層体は、従来公知
の方法で製造することができる。例えば、レジンインジ
ェクションモールディング法(レジントランスファーモ
ールディング法)に従って所望形状の金型内に形状対応
の芯材を挿入後、金型の液注入口から液状の不飽和ポリ
エステル樹脂を注入し、芯材表面と金型内表面間の空隙
部に不飽和ポリエステル樹脂液を充満させ、これを硬化
させる方法で製造することができる。前記の積層体製造
時に、芯材表面と金型内表面間の空隙部にガラス繊維や
炭素繊維等の補強材を入れて樹脂層を補強することも可
能である。また、積層用の不飽和ポリエステル樹脂液に
はこの種の積層に使われる公知樹脂液を使えば良く、通
常は硬化用触媒と不飽和ポリエステル樹脂を架橋用ビニ
ルモノマーに溶解した液が使われる。なお、不飽和ポリ
エステルの硬化反応は発熱反応なので加熱不要である
が、硬化反応終了後に金型を60〜100℃に5〜60
分間保持して硬化物を強制養生させても良く、強制養生
で積層体の強度を更に高めることができる。そして、硬
化終了後は積層体を金型から取出して製品とすれば良
い。以上のほか、本発明の積層体はハンドレイアップ法
やスプレイアップ法で製造しても良い。これらの場合
は、板状に成形された発泡成形体芯材の片面又は両面に
補強材を含む不飽和ポリエステル樹脂層を設け、これを
硬化させれば良い。
【0021】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例によって更
に具体的に説明するが、本発明はこの実施例によって限
定されるものではない。なお、以下に示す部及び%はい
ずれも重量基準のものであり、MFIはメルトフローイ
ンデックスの略である。
【0022】実施例1〜6、比較例1〜6 (芯材原料に使う樹脂)実施例及び比較例で芯材原料に
使われるポリオレフィン系樹脂及びその記号を表1に示
す。また、該樹脂を未変性のまま芯材原料用の樹脂Bと
して使う場合は未変性樹脂の物性を、該樹脂をグラフト
変性して樹脂Aの形で芯材原料に供する場合は、変性剤
の種類及び変性度と変性樹脂の物性を表2に示す。な
お、変性度は原料樹脂に対する変性剤使用比率として重
量%で示してある。
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】(発泡粒子の原料となる樹脂ペレットの製
造)表2に示した樹脂を単独又は混合して表3に示す組
成の樹脂とし、これを押出機に入れて溶融・混練してか
らストランド状に押し出し、急冷後に切断して円柱状の
樹脂ペレットを作製した。樹脂ペレットの大きさは、該
ペレットが樹脂P又はQを主成分としている場合は平均
重量が2mg/個、該ペレットが樹脂Rを主成分として
いる場合は平均重量が4mg/個となるようにした。実
施例及び比較例で使用した樹脂ペレットの樹脂組成、及
びその中に含まれているグラフト変性剤の比率を表3に
示す。
【0025】
【表3】
【0026】(発泡粒子の製造)樹脂ペレット100
部、水300部、カオリン0.3部、ドデシルベンゼン
スルホン酸ソーダ0.004部及び表4に示す量の二酸
化炭素を密閉容器に仕込み、撹拌下に表4に示す温度で
表4に示す時間だけ保持した。保持時間終了後、保持温
度のまま容器の一端を解放して容器内容物を大気圧下に
放出し、発泡粒子を得た。この放出時には、容器内圧力
を維持するために高圧の二酸化炭素ガスを容器内に供給
した。得られた発泡粒子の平均嵩倍率は表4に示した通
りである。なお、表4の実施例1や比較例2では保持時
間と温度が二段で示されているが、これは上段の温度・
時間に保持してから下段の温度・時間に保持したことを
意味している。また、表4に示した発泡粒子は全部が高
温ピークを持っていた。
【0027】
【表4】
【0028】(型内成形)前記の発泡粒子を常温・常圧
下に24時間放置後、金型内に入れて表4に示す高圧水
蒸気で加熱し、300mm×300mm×40mmの発
泡成形体を作製した。該発泡成形体は、樹脂の種類がP
の場合には60℃、同様にQとRの場合には80℃のオ
ーブン内で24時間乾燥後に積層工程に送った。なお、
型内成形後の成形体の発泡倍率は表4に併記した通りで
ある。 (不飽和ポリエステル樹脂との積層)前記の発泡成形体
を50mm×50mm×10mmの大きさにカットし、
片側の表面に表皮が形成され他の表面には開放気泡が露
出しているサンプルを作製した。このサンプルの一方の
表面(表5に示されている面)にガラス繊維製のチョッ
プドストランドマットをのせ、その上から硬化触媒とし
てメチルエチルケトンパーオキサイドを含む不飽和ポリ
エステルをハンドレイアップ法によって積層・硬化させ
て積層体を作製した。なお、チョップドストランドマッ
トは坪量450g/m2で厚み2〜2.5mmのもので
あり、不飽和ポリエステル樹脂は日本ユピカ(株)製の
ユピカ4007Aである。
【0029】(発泡成形体の評価) 1.接着性 繊維強化不飽和ポリエステル樹脂硬化体(FRP)が発
泡成形体に積層されている前記サンプルを、FRP側と
発泡成形体側が破断するように引っ張り速度10mm/
分で破断させ、破断後のFRP側接着面に発泡成形体が
どの程度付着しているかを観察した。すなわち、発泡成
形体とFRPの界面が破断するか発泡成形体の内部で破
断が起るかを調べたのであり、該試験は引っ張り試験機
で行った。そして、FRP側に発泡成形体が大量に付着
しているほどFRPと発泡成形体の接着性が良いことに
なるから、FRPの接着面側表面の全面積の80%以上
に発泡成形体が付着している場合を◎、70%以上で8
0%未満に付着している場合を○、10%以上で70%
未満に付着している場合を△、付着の割合が10%未満
の場合を×として評価結果を表5に示した。 2.発泡成形体にFRPを積層させる際の収縮状況 前記のFRPが積層されている積層体について、積層界
面を真横から観察して積層時に発泡成形体が収縮する程
度を調べた。そして、収縮が認められないものを○、わ
ずかに収縮が認められるものを△、大きな収縮が認めら
れるものを×として評価結果を表5に示した。
【0030】
【表5】
【0031】表5から、発泡成形体に不飽和ポリエステ
ル樹脂を積層させる際の発泡成形体の収縮が、実施例で
は全く起らないのに比較例では全例とも多少は生起して
いることが認められる。接着性は比較例でも良好な場合
が多いが、これは変性剤を大量に使っているためであ
り、変性剤使用量が比較的少ない比較例3及び6では接
着性が極めて悪い。一方、実施例の積層体では比較例3
や6の場合の1/10、又はそれ以下の変性剤の使用で
も高い接着性を示している。また、接着性が高い比較例
の積層体では全例とも発泡成形体が大きく収縮している
上に、変性剤使用量が多いために機械的強度も低い積層
体であり、実施例の積層体と比較例のそれを比較すると
前者が格段に優れていることが明確である。なお、発泡
成形体の不飽和ポリエステル樹脂との積層面に開放気泡
が露出していると、接着性が大幅に向上することも表5
から明らかである(実施例1と5及び2と6の比較)。
【0032】
【発明の効果】請求項1〜4の芯材は、不飽和ジカルボ
ン酸又はその無水物、或いはその低級エステルをグラフ
ト変性剤とした変性ポリオレフィン系樹脂、又は該樹脂
と変性されていないポリオレフィン系樹脂との混合樹脂
を原料にしているために、変性剤使用量が極めて少なく
ても高い不飽和ポリエステル樹脂との接着性を示す上
に、原料のポリオレフィン系樹脂が架橋されていなくて
も熱収縮を起さない芯材であり、変性剤使用量が少ない
ために機械的強度が大きい芯材である。従って、該芯材
は広範囲の積層体に使用することができる低価格の芯材
である。
【0033】請求項5の積層体は、前記の芯材に不飽和
ポリエステル樹脂を接着・積層して形成させた積層体で
あり、従来の同種の積層体より低価格で機械的強度が大
きい積層体である。従って、広範囲の用途に使うことが
できる積層体である。請求項6の積層体は、不飽和ポリ
エステル樹脂と接着する芯材の表面部分に開放気泡が露
出しているために、芯材と不飽和ポリエステル樹脂との
間の接着性が高められた積層体である。従って、芯材の
機械的強度を低下させずに請求項5の積層体より芯材が
強く接着されている積層体である。また、変性剤の使用
量を少なくしても請求項5の積層体と同等の性能を持た
せることができるから、請求項5の積層体よりコスト的
に有利な積層体である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和ジカルボン酸又はその無水物、或
    いはその低級エステルの中から選ばれる1種、又は2種
    以上の混合物からなるグラフト変性剤でグラフト変性さ
    れたポリオレフィン系樹脂(樹脂A)、又は該樹脂とグ
    ラフト変性されていないポリオレフィン系樹脂(樹脂
    B)との混合樹脂を原料とし、これを発泡成形してなる
    ことを特徴とする不飽和ポリエステル樹脂成形用芯材。
  2. 【請求項2】 樹脂A及び樹脂Bの両者とも無架橋樹脂
    であることを特徴とする請求項1に記載の不飽和ポリエ
    ステル樹脂成形用芯材。
  3. 【請求項3】 芯材原料用樹脂全重量の0.01重量%
    以上、10重量%未満のグラフト変性剤でグラフト変性
    されている樹脂を芯材原料に使用することを特徴とする
    請求項1又は2に記載の不飽和ポリエステル樹脂成形用
    芯材。
  4. 【請求項4】 芯材原料となるポリオレフィン系樹脂
    が、樹脂Aと樹脂Bの混合樹脂であることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の不飽和ポリエステル樹
    脂成形用芯材。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載されてい
    る芯材に不飽和ポリエステル樹脂を接着・積層してなる
    ことを特徴とする積層体。
  6. 【請求項6】 不飽和ポリエステル樹脂と接着する芯材
    の表面部分が開放気泡状に形成され、該部分に不飽和ポ
    リエステル樹脂が浸入して芯材と一体化されていること
    を特徴とする請求項5に記載の積層体。
JP7291394A 1994-03-18 1994-03-18 不飽和ポリエステル樹脂成形用芯材及び該芯材と不飽和ポリエステル樹脂との積層体 Pending JPH07258450A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7291394A JPH07258450A (ja) 1994-03-18 1994-03-18 不飽和ポリエステル樹脂成形用芯材及び該芯材と不飽和ポリエステル樹脂との積層体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7291394A JPH07258450A (ja) 1994-03-18 1994-03-18 不飽和ポリエステル樹脂成形用芯材及び該芯材と不飽和ポリエステル樹脂との積層体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07258450A true JPH07258450A (ja) 1995-10-09

Family

ID=13503073

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7291394A Pending JPH07258450A (ja) 1994-03-18 1994-03-18 不飽和ポリエステル樹脂成形用芯材及び該芯材と不飽和ポリエステル樹脂との積層体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07258450A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019178262A (ja) * 2018-03-30 2019-10-17 株式会社カネカ 自動車天井基材用発泡芯材およびその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019178262A (ja) * 2018-03-30 2019-10-17 株式会社カネカ 自動車天井基材用発泡芯材およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2083041A2 (en) Foamed polyolefin resin beads
WO2007099833A1 (ja) スチレン改質ポリプロピレン系樹脂粒子、発泡性スチレン改質ポリプロピレン系樹脂粒子、スチレン改質ポリプロピレン系樹脂発泡粒子、スチレン改質ポリプロピレン系樹脂発泡成形体及びそれらの製造方法
WO2016060162A1 (ja) ポリプロピレン系樹脂発泡粒子、ポリプロピレン系樹脂型内発泡成形体およびその製造方法
JPS6215575B2 (ja)
JPH0739501B2 (ja) 無架橋直鎖状低密度ポリエチレン予備発泡粒子
JPS58136632A (ja) ポリオレフイン系樹脂発泡成形体の製造方法
EP0697431B1 (en) Expanded polyolefin body having thermosetting resin layer directly bonded thereto
JP3418081B2 (ja) 発泡樹脂粒子
JP2003039565A (ja) 発泡粒子成形体
JP2001131327A (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物の型内発泡成形体
JP2004529231A (ja) 改良された弾性率ならびに溶融強度を備えたエチレンポリマーのブレンドおよびこれらのブレンドから製造した物品
WO1990008803A1 (en) Foamable thermoplastic polymers and a method for foaming
JP2002166979A (ja) 電子レンジ調理用ポリプロピレン系樹脂発泡容器
JP3597260B2 (ja) 積層体
JP4222584B2 (ja) 多層ポリスチレン系樹脂発泡成形体
JP3358868B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂発泡粒子及びその製造方法
JPH07258450A (ja) 不飽和ポリエステル樹脂成形用芯材及び該芯材と不飽和ポリエステル樹脂との積層体
JPH0740482A (ja) 発泡ポリプロピレン系樹脂積層体及び該積層体の製造方法
JPH0598062A (ja) 発泡性スチレン系樹脂粒子およびその製造方法
JP3653319B2 (ja) 発泡粒子、その型内成形体、該成形体と熱硬化性樹脂との積層体、及び該積層体の製造方法
JPH10176077A (ja) ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子およびその製法
JP3531922B2 (ja) 脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子成形体の製造方法
JPS6246343B2 (ja)
JPH06104749B2 (ja) モールド成型可能な収縮した熱可塑性ポリマー発泡ビーズ
US20040151879A1 (en) Polypropylene resin molding composite for automobile