JPH07258229A - 2−フェニルベンゾトリアゾール類の製造方法 - Google Patents
2−フェニルベンゾトリアゾール類の製造方法Info
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- JPH07258229A JPH07258229A JP6055793A JP5579394A JPH07258229A JP H07258229 A JPH07258229 A JP H07258229A JP 6055793 A JP6055793 A JP 6055793A JP 5579394 A JP5579394 A JP 5579394A JP H07258229 A JPH07258229 A JP H07258229A
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- phenylbenzotriazoles
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- platinum catalyst
- azo compound
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】一般式〔II〕(化1)
【化1】
(式中、R1 、R2 は、同一または相異なり、水素原
子、アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい
フェニル基、またはアラルキル基を表わし、Xは、ハロ
ゲン原子を表わす。)で示されるアゾ化合物を、有機溶
媒中、白金触媒、アゾ化合物〔II〕に対して 0.3倍モル
以上の無機塩基の存在下に接触水素添加する一般式
〔I〕(化2) 【化2】 (式中、R1 、R2 は、前記と同じ意味を表わす。)で
示される2−フェニルベンゾトリアゾール類の製造方
法。 【効果】水素添加触媒として白金触媒を用い、アゾ化合
物〔II〕に対して0.3倍モル以上の無機塩基を使用す
ることにより、ハロゲン原子の脱離を抑制することがで
き、しかも目的物である2−フェニルベンゾトリアゾー
ル類の収率も向上し得る。
子、アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい
フェニル基、またはアラルキル基を表わし、Xは、ハロ
ゲン原子を表わす。)で示されるアゾ化合物を、有機溶
媒中、白金触媒、アゾ化合物〔II〕に対して 0.3倍モル
以上の無機塩基の存在下に接触水素添加する一般式
〔I〕(化2) 【化2】 (式中、R1 、R2 は、前記と同じ意味を表わす。)で
示される2−フェニルベンゾトリアゾール類の製造方
法。 【効果】水素添加触媒として白金触媒を用い、アゾ化合
物〔II〕に対して0.3倍モル以上の無機塩基を使用す
ることにより、ハロゲン原子の脱離を抑制することがで
き、しかも目的物である2−フェニルベンゾトリアゾー
ル類の収率も向上し得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2−フェニルベンゾト
リアゾール類の製造方法に関する。
リアゾール類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】2−フェ
ニルベンゾトリアゾール類は、紫外線吸収剤として有用
な化合物であり、ポリマー、塗料、油脂などに添加して
使用されている。2−フェニルベンゾトリアゾール類の
製造方法は、既に多くの方法が知られているが、出発原
料としてo−ニトロフェニルアゾ類を用い、これを種々
の方法により還元する方法が一般的である。工業的に有
利な還元方法は接触水素添加法であるが、ハロゲン原子
で置換されたo−ニトロフェニルアゾ類に適用した場
合、ハロゲン原子の脱離を生ずるという問題があった。
ハロゲン原子の脱離を防止する手段としては、Pt
S、NiSなどの硫化物触媒を使用することが知られて
いる(米国特許第3978074号)が、白金の硫化物
は触媒活性が低いため、高価な白金触媒が多量に必要と
なるという問題があった。また、水素添加触媒として
白金炭素触媒を用い、o−ニトロフェニルアゾ類に対し
て0.18倍モルの水酸化ナトリウムを使用して還元す
る方法も知られている(特開昭52−113973号公
報)が、目的物の収率が低いという問題があった。さら
に、塩基としてアミン類を使用し、白金炭素触媒の存
在下、脱ハロゲン化を抑制して収率を向上させる方法も
知られている(特開平2−134370号公報)が、ア
ミン類を回収する工程が必要となり工程が煩雑となるた
め、工業的に有利な方法とは言えない。
ニルベンゾトリアゾール類は、紫外線吸収剤として有用
な化合物であり、ポリマー、塗料、油脂などに添加して
使用されている。2−フェニルベンゾトリアゾール類の
製造方法は、既に多くの方法が知られているが、出発原
料としてo−ニトロフェニルアゾ類を用い、これを種々
の方法により還元する方法が一般的である。工業的に有
利な還元方法は接触水素添加法であるが、ハロゲン原子
で置換されたo−ニトロフェニルアゾ類に適用した場
合、ハロゲン原子の脱離を生ずるという問題があった。
ハロゲン原子の脱離を防止する手段としては、Pt
S、NiSなどの硫化物触媒を使用することが知られて
いる(米国特許第3978074号)が、白金の硫化物
は触媒活性が低いため、高価な白金触媒が多量に必要と
なるという問題があった。また、水素添加触媒として
白金炭素触媒を用い、o−ニトロフェニルアゾ類に対し
て0.18倍モルの水酸化ナトリウムを使用して還元す
る方法も知られている(特開昭52−113973号公
報)が、目的物の収率が低いという問題があった。さら
に、塩基としてアミン類を使用し、白金炭素触媒の存
在下、脱ハロゲン化を抑制して収率を向上させる方法も
知られている(特開平2−134370号公報)が、ア
ミン類を回収する工程が必要となり工程が煩雑となるた
め、工業的に有利な方法とは言えない。
【0003】本発明者らは、上記したような問題点がな
い2−フェニルベンゾトリアゾール類の製造方法につい
て鋭意検討した結果、水素添加触媒として白金触媒を用
い、アゾ化合物〔II〕に対して0.3倍モル以上の無機
塩基を使用することにより、ハロゲン原子の脱離を抑制
することができ、しかも目的とする2−フェニルベンゾ
トリアゾール類の収率も向上し得ることを見いだし本発
明を完成させるに至った。
い2−フェニルベンゾトリアゾール類の製造方法につい
て鋭意検討した結果、水素添加触媒として白金触媒を用
い、アゾ化合物〔II〕に対して0.3倍モル以上の無機
塩基を使用することにより、ハロゲン原子の脱離を抑制
することができ、しかも目的とする2−フェニルベンゾ
トリアゾール類の収率も向上し得ることを見いだし本発
明を完成させるに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、一般式
〔II〕(化3)
〔II〕(化3)
【化3】 (式中、R1 、R2 は、同一または相異なり、水素原
子、アルキル基、ハロゲン原子で置換していても良いフ
ェニル基、またはアラルキル基を表わし、Xは、ハロゲ
ン原子を表わす。)で示されるアゾ化合物を、有機溶媒
中、白金触媒およびアゾ化合物〔II〕に対して0.3倍
モル以上の無機塩基の存在下に接触水素添加することを
特徴とする一般式〔I〕(化4)
子、アルキル基、ハロゲン原子で置換していても良いフ
ェニル基、またはアラルキル基を表わし、Xは、ハロゲ
ン原子を表わす。)で示されるアゾ化合物を、有機溶媒
中、白金触媒およびアゾ化合物〔II〕に対して0.3倍
モル以上の無機塩基の存在下に接触水素添加することを
特徴とする一般式〔I〕(化4)
【化4】 (式中、R1 、R2 、およびXは、前記と同じ意味を表
わす。)で示される2−フェニルベンゾトリアゾール類
の製造方法を提供するものである。
わす。)で示される2−フェニルベンゾトリアゾール類
の製造方法を提供するものである。
【0005】以下、本発明について詳細に説明する。ア
ゾ化合物〔II〕の式中、R1 、R2 としては、例えば、
水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、ブチル基、t−ブチル基、sec−ブチル基、
オクチル基等の炭素数1〜12のアルキル基、フェニル
基、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等のハロゲン原子
で置換されたフェニル基、またはベンジル基、フェネチ
ル基等の炭素数7〜12のアラルキル基などが挙げられ
る。また、Xとしては、例えば、塩素原子、臭素原子、
フッ素原子等のハロゲン原子が挙げられる。
ゾ化合物〔II〕の式中、R1 、R2 としては、例えば、
水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、ブチル基、t−ブチル基、sec−ブチル基、
オクチル基等の炭素数1〜12のアルキル基、フェニル
基、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等のハロゲン原子
で置換されたフェニル基、またはベンジル基、フェネチ
ル基等の炭素数7〜12のアラルキル基などが挙げられ
る。また、Xとしては、例えば、塩素原子、臭素原子、
フッ素原子等のハロゲン原子が挙げられる。
【0006】アゾ化合物〔II〕の具体例としては、例え
ば、2−ニトロ−4−クロロ−2’−ヒドロキシ−5’
−メチルアゾベンゼン、2−ニトロ−4−クロロ−2’
−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルアゾベンゼン、
2−ニトロ−4−クロロ−2’−ヒドロキシ−3’−メ
チル−5’−tert−ブチルアゾベンゼン、2−ニト
ロ−4−クロロ−2’−ヒドロキシ−3’−tert−
ブチル−5’−メチルアゾベンゼン、2−ニトロ−4−
クロロ−2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−
5’−オクチルアゾベンゼン、2−ニトロ−4−クロロ
−2’−ヒドロキシ−3’、5’−ジ−tert−ブチ
ルアゾベンゼン、2−ニトロ−4−クロロ−2’−ヒド
ロキシ−3’、5’−ジ−tert−アミルアゾベンゼ
ン、2−ニトロ−4−クロロ−2’−ヒドロキシ−3’
−(1”−フェニルエチル)−5’−メチルアゾベンゼ
ンなどが挙げられる。
ば、2−ニトロ−4−クロロ−2’−ヒドロキシ−5’
−メチルアゾベンゼン、2−ニトロ−4−クロロ−2’
−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルアゾベンゼン、
2−ニトロ−4−クロロ−2’−ヒドロキシ−3’−メ
チル−5’−tert−ブチルアゾベンゼン、2−ニト
ロ−4−クロロ−2’−ヒドロキシ−3’−tert−
ブチル−5’−メチルアゾベンゼン、2−ニトロ−4−
クロロ−2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−
5’−オクチルアゾベンゼン、2−ニトロ−4−クロロ
−2’−ヒドロキシ−3’、5’−ジ−tert−ブチ
ルアゾベンゼン、2−ニトロ−4−クロロ−2’−ヒド
ロキシ−3’、5’−ジ−tert−アミルアゾベンゼ
ン、2−ニトロ−4−クロロ−2’−ヒドロキシ−3’
−(1”−フェニルエチル)−5’−メチルアゾベンゼ
ンなどが挙げられる。
【0007】2−フェニルベンゾトリアゾール類〔I〕
の原料化合物であるアゾ化合物〔II〕は、o−ニトロア
ニリン類を亜硝酸と塩酸でジアゾ化して得られるジアゾ
ニウム塩に、フェノール類をカップリングすることによ
り容易に製造することができる。
の原料化合物であるアゾ化合物〔II〕は、o−ニトロア
ニリン類を亜硝酸と塩酸でジアゾ化して得られるジアゾ
ニウム塩に、フェノール類をカップリングすることによ
り容易に製造することができる。
【0008】目的化合物である2−フェニルベンゾトリ
アゾール類〔I〕は、アゾ化合物〔II〕を有機溶媒中、
アゾ化合物〔II〕に対して0.3倍モル以上の無機塩基
および白金触媒の存在下に接触水素添加することによっ
て得ることができる。白金触媒としては、例えば、活性
炭、ケイソウ土、アルミナ等に担持された白金が挙げら
れ、特に活性炭に担持された白金が好ましい。白金触媒
中の白金の含有量は、特に制限はないが、通常、0.1
〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%である。白
金触媒の使用量は、原料であるアゾ化合物〔II〕に対し
て、通常、0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜1
0重量%である。白金触媒は、反応後、濾過、回収して
再使用することもできる。
アゾール類〔I〕は、アゾ化合物〔II〕を有機溶媒中、
アゾ化合物〔II〕に対して0.3倍モル以上の無機塩基
および白金触媒の存在下に接触水素添加することによっ
て得ることができる。白金触媒としては、例えば、活性
炭、ケイソウ土、アルミナ等に担持された白金が挙げら
れ、特に活性炭に担持された白金が好ましい。白金触媒
中の白金の含有量は、特に制限はないが、通常、0.1
〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%である。白
金触媒の使用量は、原料であるアゾ化合物〔II〕に対し
て、通常、0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜1
0重量%である。白金触媒は、反応後、濾過、回収して
再使用することもできる。
【0009】無機塩基としては、例えば、アルカリ金属
水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物などが挙げられる
が、特に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
リチウムなどが好ましく用いられる。無機塩基の使用量
は、原料であるアゾ化合物〔II〕に対して、0.3倍モ
ル以上であることが必要であり、0.5倍モル以上であ
ることが好ましく、特に等モル以上であることが好まし
い。無機塩基の使用量が、原料であるアゾ化合物〔II〕
に対して、0.3倍モル未満の場合には目的物である2
−フェニルベンゾトリアゾール類の収率が低下する。ま
た、4倍モルを超えて使用することも可能であるが、経
済性の点から4倍モル以下が好ましい。
水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物などが挙げられる
が、特に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
リチウムなどが好ましく用いられる。無機塩基の使用量
は、原料であるアゾ化合物〔II〕に対して、0.3倍モ
ル以上であることが必要であり、0.5倍モル以上であ
ることが好ましく、特に等モル以上であることが好まし
い。無機塩基の使用量が、原料であるアゾ化合物〔II〕
に対して、0.3倍モル未満の場合には目的物である2
−フェニルベンゾトリアゾール類の収率が低下する。ま
た、4倍モルを超えて使用することも可能であるが、経
済性の点から4倍モル以下が好ましい。
【0010】有機溶媒は、低級アルコール類、炭化水素
類などを単独で用いてもよいが、低級アルコール類を含
む有機溶媒であることが好ましく、特に、低級アルコー
ル類と炭化水素類との混合溶媒が好ましく用いられる。
低級アルコール類としては、例えば、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール等が挙げられ、これ
らは水を含有していてもよい。また、炭化水素類として
は、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族飽和炭化水素類、ベ
ンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類などが挙げられ
る。有機溶媒の使用量は、原料であるアゾ化合物〔II〕
に対して、通常、2〜20重量倍程度である。また、混
合溶媒を用いる場合、低級アルコール類と炭化水素類と
の混合割合については特に制限はないが、低級アルコー
ル類と炭化水素類とは、通常、9:1〜1:9程度の重
量比で使用される。
類などを単独で用いてもよいが、低級アルコール類を含
む有機溶媒であることが好ましく、特に、低級アルコー
ル類と炭化水素類との混合溶媒が好ましく用いられる。
低級アルコール類としては、例えば、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール等が挙げられ、これ
らは水を含有していてもよい。また、炭化水素類として
は、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族飽和炭化水素類、ベ
ンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類などが挙げられ
る。有機溶媒の使用量は、原料であるアゾ化合物〔II〕
に対して、通常、2〜20重量倍程度である。また、混
合溶媒を用いる場合、低級アルコール類と炭化水素類と
の混合割合については特に制限はないが、低級アルコー
ル類と炭化水素類とは、通常、9:1〜1:9程度の重
量比で使用される。
【0011】接触水素添加反応は、例えば、原料である
アゾ化合物〔II〕、有機溶媒、白金触媒、塩基をオート
クレーブに仕込んだ後、攪拌下に水素を吹き込む方法、
有機溶媒、白金触媒、塩基をオートクレーブに仕込み、
攪拌しながら水素を吹き込んだ後、アゾ化合物〔II〕を
溶媒に溶解してポンプにより添加するなどの方法により
実施することができる。水素の供給圧力は、通常、1〜
50kg/cm2 であり、反応は、常圧または加圧下で
実施される。反応温度は、通常、0〜150℃、反応時
間は、通常、10分〜20時間程度であるが、0〜40
℃で数時間反応した後、昇温して60〜120℃でさら
に反応することが好ましい。
アゾ化合物〔II〕、有機溶媒、白金触媒、塩基をオート
クレーブに仕込んだ後、攪拌下に水素を吹き込む方法、
有機溶媒、白金触媒、塩基をオートクレーブに仕込み、
攪拌しながら水素を吹き込んだ後、アゾ化合物〔II〕を
溶媒に溶解してポンプにより添加するなどの方法により
実施することができる。水素の供給圧力は、通常、1〜
50kg/cm2 であり、反応は、常圧または加圧下で
実施される。反応温度は、通常、0〜150℃、反応時
間は、通常、10分〜20時間程度であるが、0〜40
℃で数時間反応した後、昇温して60〜120℃でさら
に反応することが好ましい。
【0012】反応終了後は、触媒を濾過した後、反応液
から溶媒を留去するなどの一般的に用いられる方法によ
り、目的物である2−フェニルベンゾトリアゾール類
〔I〕を取り出すことができる。また、2−フェニルベ
ンゾトリアゾール類〔I〕は、一般的に用いられる晶析
などの精製手段により精製してもよい。
から溶媒を留去するなどの一般的に用いられる方法によ
り、目的物である2−フェニルベンゾトリアゾール類
〔I〕を取り出すことができる。また、2−フェニルベ
ンゾトリアゾール類〔I〕は、一般的に用いられる晶析
などの精製手段により精製してもよい。
【0013】目的化合物である2−フェニルベンゾトリ
アゾール類〔I〕の具体例としては、例えば、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
5’−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メチル
−5’−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−te
rt−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t
ert−ブチル−5’−オクチルフェニル)−5−クロ
ロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’、5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’、5’−ジ−tert−アミルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’−(1”−フェニルエチル)−5’−メチルフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどが挙げられ
る。
アゾール類〔I〕の具体例としては、例えば、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
5’−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メチル
−5’−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−te
rt−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t
ert−ブチル−5’−オクチルフェニル)−5−クロ
ロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’、5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’、5’−ジ−tert−アミルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’−(1”−フェニルエチル)−5’−メチルフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどが挙げられ
る。
【0014】
【発明の効果】水素添加触媒として白金触媒を用い、ア
ゾ化合物〔II〕に対して0.3倍モル以上の無機塩基を
使用することにより、ハロゲン原子の脱離を抑制するこ
とができ、しかも目的物である2−フェニルベンゾトリ
アゾール類の収率も向上し得る。
ゾ化合物〔II〕に対して0.3倍モル以上の無機塩基を
使用することにより、ハロゲン原子の脱離を抑制するこ
とができ、しかも目的物である2−フェニルベンゾトリ
アゾール類の収率も向上し得る。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明が実施例により限定されるものでない
ことは言うまでもない。
明するが、本発明が実施例により限定されるものでない
ことは言うまでもない。
【0016】実施例1 内容積300mlの攪拌機付きのステンレス製オートク
レーブ中に2−ニトロ−4−クロロ−2’−ヒドロキシ
−3’−tert−ブチル−5’−メチルアゾベンゼン
(純度87%)10g、1重量%の白金が担持された白
金炭素触媒0.5g、水酸化ナトリウム2g、トルエン
100g、およびメタノール50gを窒素雰囲気下に仕
込んだ。次に、オートクレーブ中に水素を吹き込んで置
換した後、水素圧を10kg/cm2 とした。室温で1
時間攪拌した後、80℃まで昇温し、同温度に保ちなが
ら1時間反応させた。反応終了後、オートクレーブを冷
却し、1%塩酸で中和後、触媒を濾過し、分液した後、
有機層を得た。有機層をガスクロマトグラフィーにより
定量したところ、2−(2’−ヒドロキシ−3’−te
rt−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾールの収率は96.0%であった。更に、
この濾液を減圧蒸留により溶媒を留去し、28gのn−
ヘプタンを加えて1時間還流し、熱濾過した後、5℃ま
で冷却して析出した結晶を濾過、乾燥したところ、微黄
色の結晶7.2gを得た。(融点;138〜140℃)
レーブ中に2−ニトロ−4−クロロ−2’−ヒドロキシ
−3’−tert−ブチル−5’−メチルアゾベンゼン
(純度87%)10g、1重量%の白金が担持された白
金炭素触媒0.5g、水酸化ナトリウム2g、トルエン
100g、およびメタノール50gを窒素雰囲気下に仕
込んだ。次に、オートクレーブ中に水素を吹き込んで置
換した後、水素圧を10kg/cm2 とした。室温で1
時間攪拌した後、80℃まで昇温し、同温度に保ちなが
ら1時間反応させた。反応終了後、オートクレーブを冷
却し、1%塩酸で中和後、触媒を濾過し、分液した後、
有機層を得た。有機層をガスクロマトグラフィーにより
定量したところ、2−(2’−ヒドロキシ−3’−te
rt−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾールの収率は96.0%であった。更に、
この濾液を減圧蒸留により溶媒を留去し、28gのn−
ヘプタンを加えて1時間還流し、熱濾過した後、5℃ま
で冷却して析出した結晶を濾過、乾燥したところ、微黄
色の結晶7.2gを得た。(融点;138〜140℃)
【0017】実施例2〜3、比較例1〜2 実施例1において、水酸化ナトリウムの量を変化させる
以外は、実施例1に準拠して反応、分析を実施した。結
果を表1に示す。
以外は、実施例1に準拠して反応、分析を実施した。結
果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】実施例4 2−ニトロ−4−クロロ−2’−ヒドロキシ−3’−t
ert−ブチル−5’−メチルアゾベンゼンの代わり
に、2−ニトロ−4−クロロ−2’−ヒドロキシ−
3’、5’−ジ−tert−ブチル−アゾベンゼン(純
度91.0%)10.7gを用いる以外は、実施例1に
準拠して反応、分析を実施した。2−(2’−ヒドロキ
シ−3’、5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5
−クロロベンゾトリアゾールの収率は93.0%であっ
た。これを実施例1に準拠して精製したところ、結晶
7.9gを得た。(融点;154〜157℃)
ert−ブチル−5’−メチルアゾベンゼンの代わり
に、2−ニトロ−4−クロロ−2’−ヒドロキシ−
3’、5’−ジ−tert−ブチル−アゾベンゼン(純
度91.0%)10.7gを用いる以外は、実施例1に
準拠して反応、分析を実施した。2−(2’−ヒドロキ
シ−3’、5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5
−クロロベンゾトリアゾールの収率は93.0%であっ
た。これを実施例1に準拠して精製したところ、結晶
7.9gを得た。(融点;154〜157℃)
【0020】実施例5 実施例4において、水酸化ナトリウム2gの代わりに、
水酸化カリウム2gを用いる以外は実施例4に準拠して
反応、分析を実施した。2−(2’−ヒドロキシ−
3’、5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾールの収率は91.2%であった。
水酸化カリウム2gを用いる以外は実施例4に準拠して
反応、分析を実施した。2−(2’−ヒドロキシ−
3’、5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾールの収率は91.2%であった。
【0021】実施例6 実施例1において、トルエン100gおよびメタノール
50gの代わりに、n−ヘプタン100gおよびメタノ
ール50gを用いる以外は実施例1に準拠して反応、分
析を実施した。2−(2’−ヒドロキシ−3’−ter
t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾールの収率は91.0%であった。
50gの代わりに、n−ヘプタン100gおよびメタノ
ール50gを用いる以外は実施例1に準拠して反応、分
析を実施した。2−(2’−ヒドロキシ−3’−ter
t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾールの収率は91.0%であった。
【0022】実施例7 実施例1において、1重量%の白金が担持された白金炭
素触媒を0.1g用い、100℃で3時間反応させる以
外は実施例1に準拠して反応、分析を実施した。2−
(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−
メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールの収
率は93.0%であった。
素触媒を0.1g用い、100℃で3時間反応させる以
外は実施例1に準拠して反応、分析を実施した。2−
(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−
メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールの収
率は93.0%であった。
【0023】比較例3 実施例7において、1重量%の白金が担持された白金炭
素触媒0.1g代わりに0.3重量%の硫黄を含む1重
量%の白金が担持された白金炭素触媒0.1gを使用す
る以外は実施例7に準拠して反応、分析を実施した。2
−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’
−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールの
収率は4.1%であった。
素触媒0.1g代わりに0.3重量%の硫黄を含む1重
量%の白金が担持された白金炭素触媒0.1gを使用す
る以外は実施例7に準拠して反応、分析を実施した。2
−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’
−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールの
収率は4.1%であった。
【0024】比較例4 比較例3において、100℃で3時間反応させる代わり
に、100℃で10時間反応させる以外は比較例3に準
拠して反応、分析を実施した。2−(2’−ヒドロキシ
−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−
5−クロロベンゾトリアゾールの収率は17.1%であ
った。
に、100℃で10時間反応させる以外は比較例3に準
拠して反応、分析を実施した。2−(2’−ヒドロキシ
−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−
5−クロロベンゾトリアゾールの収率は17.1%であ
った。
Claims (6)
- 【請求項1】一般式〔II〕(化1) 【化1】 (式中、R1 、R2 は、同一または相異なり、水素原
子、アルキル基、ハロゲン原子で置換していてもよいフ
ェニル基、またはアラルキル基を表わし、Xは、ハロゲ
ン原子を表わす。)で示されるアゾ化合物を、有機溶媒
中、白金触媒およびアゾ化合物〔II〕に対して0.3倍
モル以上の無機塩基の存在下に接触水素添加することを
特徴とする一般式〔I〕(化2) 【化2】 (式中、R1 、R2 、およびXは、前記と同じ意味を表
わす。)で示される2−フェニルベンゾトリアゾール類
の製造方法。 - 【請求項2】白金触媒が、活性炭上に担持された白金触
媒である請求項1記載の2−フェニルベンゾトリアゾー
ル類の製造方法。 - 【請求項3】無機塩基が、アルカリ金属またはアルカリ
土類金属の水酸化物である請求項1記載の2−フェニル
ベンゾトリアゾール類の製造方法。 - 【請求項4】有機溶媒が、低級アルコール類、炭化水素
類、または低級アルコール類と炭化水素類との混合物で
ある請求項1記載の2−フェニルベンゾトリアゾール類
の製造方法。 - 【請求項5】炭化水素類が、脂肪族飽和炭化水素類また
は芳香族炭化水素類である請求項4記載の2−フェニル
ベンゾトリアゾール類の製造方法。 - 【請求項6】請求項1においてXが、塩素原子である請
求項1記載の2−フェニルベンゾトリアゾール類の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6055793A JPH07258229A (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 2−フェニルベンゾトリアゾール類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6055793A JPH07258229A (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 2−フェニルベンゾトリアゾール類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07258229A true JPH07258229A (ja) | 1995-10-09 |
Family
ID=13008797
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6055793A Pending JPH07258229A (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 2−フェニルベンゾトリアゾール類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07258229A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105153058A (zh) * | 2015-08-06 | 2015-12-16 | 天津大学 | 一种苯并三唑类化合物的合成方法 |
CN112538055A (zh) * | 2020-12-11 | 2021-03-23 | 西安凯立新材料股份有限公司 | 一种苯并三唑类紫外线吸收剂的制备方法 |
-
1994
- 1994-03-25 JP JP6055793A patent/JPH07258229A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105153058A (zh) * | 2015-08-06 | 2015-12-16 | 天津大学 | 一种苯并三唑类化合物的合成方法 |
CN112538055A (zh) * | 2020-12-11 | 2021-03-23 | 西安凯立新材料股份有限公司 | 一种苯并三唑类紫外线吸收剂的制备方法 |
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050125 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050524 |