JPH0725719B2 - 不飽和カルボン酸エステルの安定化法 - Google Patents

不飽和カルボン酸エステルの安定化法

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JPH0725719B2
JPH0725719B2 JP3511018A JP51101891A JPH0725719B2 JP H0725719 B2 JPH0725719 B2 JP H0725719B2 JP 3511018 A JP3511018 A JP 3511018A JP 51101891 A JP51101891 A JP 51101891A JP H0725719 B2 JPH0725719 B2 JP H0725719B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/48Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C67/62Use of additives, e.g. for stabilisation

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  • Organic Chemistry (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、特定のN、N′−置換パラフェニレンジアミ
ン(PPDA)の混合物を用いて不飽和カルボン酸エステル
を安定化する方法に関する。特に、水およびエステルを
含有する水相(aqueous phase)に特徴的な溶解度を有
するN、N′−置換パラフェニレンジアミンの特定の混
合物を、メチルメタクリレートまたはアクリル酸の低級
アルキルエステルの製造工程中に導入することにより前
記エステルを安定化する方法に関する。
メタクリル酸およびアクリル酸のアルキルエステルは、
繊維やプラスチックス用原料として広い用途を有する。
これらの化合物は分子中に反応性の不飽和結合を有する
ため製造あるいは貯蔵中、適当な条件の下で容易に重合
する。この重合は熱、光、酸素および他の条件の存在下
で起る。そのため、メタクリル酸またはメタクリル酸エ
ステルの関連エステルはその製造工程中で重合する傾向
を最小限にするかあるいは該傾向を除去するのがもっと
も好ましい。重合傾向の除去により製造中に該物質を移
送する容器またはパイプを綺麗に保持でき、かつ反応槽
の高粘度、高分子量の重合物質の蓄積をなくすることが
できる。メチルメタクリレート(MMA)および他の不飽
和カルボン酸のアルキルエステルの製造中にヒドロキノ
リン、あるいはある種のパラフェニレンジアミンまたは
フェノチアジン誘導体を重合禁止剤として添加すること
は慣用されているところである。
また、特定の物質を含む或るN、N′−置換パラフェニ
レンジアミンを使用することも日本国公報昭49−43920
号に開示されている。この公報では、N−第二ヘキシル
N′フェニル−p−フェニレンジアミンやN、N′−ジ
(第二ヘプチル)−p−フェニレンジアミンを有機相
(organicphase)中の不飽カルボン酸またはそのエステ
ル、例えばエチルアクリレート、2−エチルヘキシルア
クリレート、メチルアクリレート、アクリ酸、メタクリ
ル酸を安定化するために使用する。この公報にはメチル
メタクリレートについての記述がなく、また試験もされ
ていない。さらに、水相を安定化させる意義についての
評価もなされていない。この公報はただ或るパラフェニ
レンジアミン物質が酸あるいはそのエステルの純粋の液
(有機)相において重合禁止剤として有効な活性を示す
ことを教えるにとどまる。
上記には純粋な有機モノマー相について、実験室規模に
おける重合禁止特性の効果を説明するものであるが、世
界的大規模の商業的生産単位では、未だ各種容器、デカ
ンター、蒸溜塔、パイプ、熱交換機またはリボイラー中
に厄介なエステルまたは酸の重合物が形成され悩まされ
ている。これは重合禁止作用がまだ十分でないことを示
す。本発明は、エステル(およびその前駆体)を水、有
機両相において保護することを実現したことにより完成
したものである。この問題のかわりにくい重要な要素の
認識が、結果として両相を保護する重合禁剤系について
の研究を熱心に行わせた。第2の問題の認識は各種パラ
フェニレンジアミン化合物による水相の保護が該水相の
pHに大きく依存することである。どの現象も以前には認
識もまた提案もされていなかった。
本発明の目的は、有機および水相において効果的な安定
パッケージを提供することにある。さらに、本発明は、
各種無機および有機酸により水相の酸性度をpH4、3あ
るいは2にまで低下する、過酷な製造条件として特徴的
な低pHの水準において保護することを目的とする。本発
明は、両相の保護を提供することにより製造装置におけ
る重合体蓄積を最小限にし、かくしてこれまで定期的に
行った製造工程各種ユニットの停止による重合残渣の除
去作業をなくし、工場の生産性を改善するものである。
発明の簡単な説明 発明の1観点として、本発明は、プロセス流中の不飽和
カルボン酸エステルの重合を禁止する方法に関する。こ
のプロセス流は、水と不飽和カルボン酸エステルからな
り、pHが約1から約5の範囲で少量の前記エステルを含
有する水相と前記エステルの大部分からなる有機相であ
って、該プロセス流に(a)pH2の水相に50%以上の溶
解度を有するN,Nアルキル−またはフェニル−置換パラ
フェニレンジアミン;および(b)pH2の水相における
溶解度が20%以下の第2のN,Nアルキル−またはフェニ
ル−置換パラフェニレンジアミンとからなる安定剤混合
物を加えることからなる。
他の観点によれば、本発明は、水とエステルとからなる
多数のプロセス流を有する不飽和カルボン酸エステルの
製造方法に関する。このプロセス流の少なくとも1つは
水とエステルとを含有する水相であり、さらに少なくと
も1つのプロセス流は実質的に水のない有機相の前記エ
ステルである。前記エステルの重合を禁止する改良され
た方法は次のことからなる:前記多数のプロセス流に、
(a)構造式(I)の第1のN,N置換パラフェニレンジ
アミン;および(b)構造式(II)の第2のN,N置換パ
ラフェニレンジアミンからなる安定剤混合物を加えるこ
と。
R1およびR2は夫々独立にフェニルまたはC5〜C9のアルキ
ルであり、R3はC1〜C4のアルキル、R4はフェニルまたは
C1〜C9のアルキルである。
構造式I、IIにおいて、R1がフェニル、R2がC5〜C9のア
ルキル、R3がC1〜C4、およびR4がフェニルであるときが
好ましい。さらに好ましい組み合わせとしては、R3およ
びR4がC3〜C4のアルキル、R1がフェニル、そしてR2がC6
〜C7のアルキルの場合である。この明細書において“ア
ルキル”という用語は直鎖状、分岐状および環式アルキ
ルを包含する。
さらに他の観点において、本発明は、安定剤混合物が本
質的に(a)構造式(I)で表わされる第1のN、N置
換パラフェニレンジアミン;(b)構造式(II)で表わ
される第2のN、N置換パラフェニレンジアミン;およ
び(c)(a),(b)に可溶性のアルコールからなる
混合物に関する。
発明の詳細な説明 以下の議論において、MMAは典型例として選択されたも
のであり、多くの不飽和カルボン酸エステルの何れも当
業者による適当の変形により代替できることを理解すべ
きである。アクリル酸およびメタクリル酸のエステルは
本方法により安定化された良好な材料である。メチル、
エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプ
チルおよびオクチルで例示されるエステルが好ましい。
もっとも好ましいものはアクリル酸およびメタクリル酸
のメチル、エチル、およびプロピルの低級アルキルエス
テルである。1番好ましいエステルであるメチルメタク
リレート(以後時々略してMMAという)が以下で実施例
としてのみ議論されるが、本発明の範囲はこれに限定さ
れると考えるべきでない。
メチルメタクリレートの商業的製造方法は、基本的にア
セトン、シアン化水素、メタノールおよび硫酸を原料と
する。アセトンはシアン化水素と反応してアセトンシア
ンヒドリンを形成する。
上記製法の化学は、アセトンシアンヒドリンを過剰量の
濃硫酸と反応させてメタクリルアミドサリフェートを形
成することを包含する。該メタクリルアミドサルフェー
ト流はメタノール溶液と反応し、加水分解−エステル化
反応のコンビネーションでメチルメタクリレートに形成
される。エステル化工程の修正は、粗エステルの回収お
よび再循環のためのメタノール、メタクリル酸の分離の
手順を変化させ種々の態様であり得る。加えて、製造条
件もメタクリルアミドに供給するメタノールおよび水の
供給比率、反応槽温度並びに滞留時間の点を変えること
により行うことができる。
1変形例として、メタクリルアミドサルフェート流、過
剰のエタノール水溶液、および循環流を80〜100℃のス
チーム−ジャケット付エステル化反応槽中に連続的に2
から4時間の滞留時間で供給、反応させる例がある(6
1)。反応槽からの流出液は酸放散塔で蒸溜され、粗メ
チルメタクリレート、メタノールおよび水を生成する。
水洗した粗エステルは多段蒸溜系で精製され、メタノー
ル水溶液は蒸溜され再循環用のメタノールが回収され
る。メチルメタクリレートの収率はACN基準で凡そ90%
であり、メタノールを基準とし、反応条件および製造計
画により80〜90%となる。
他のエステル化工程の変形例として、反応を790kPA(10
0psig)に及ぶ圧力下で、温度100〜150℃、反応温度に
合わせて滞留時間を1時間以内とする例がある。製品は
上述のように回収されるか、または反応槽流出液を有機
相および廃棄相に分離する。
軽い端部(低沸点留分)をフラッシュ塔の有機相から除
去する。次いで、粗エステルを水、またはアンモニアで
洗浄し、メタノールと幾許かのメタクリル酸を除去す
る。水ラフィネート(aqueous raffinate)はエステル
化反応槽に再循環される。洗浄された粗エステルは、3
カラム蒸溜系で精製される。第1段カラムでは水とメタ
ノールが頭部から取り出され、エステル化反応槽に再循
環される。最終製品は、製品カラムの頭部から取り出さ
れる。製品カラムの底部は再循環用化合物を回収するた
めストリッピングされ、残渣は焼却される。
本発明は、水に高い溶解性を示し、かつ水と容易に共沸
混合物を形成するMMA(またはそのエステル)が水相中
で保護する必要があるとの認識に基づくものである。表
1および表2はこれらの溶解度を詳細に示す。本発明を
実施する次に必要な段階は、必要とされるpH水準で所与
の安定剤/禁止剤が水相に可溶であるとの評価の必要性
である。次の試験の要約は前記決定をするために利用さ
れる。
水溶解度試験法 抽出試験 一般的記述 目的:特定pHを有するMMAと水組成物に分配する重合禁
止剤の決定。
方法: 1.各禁止剤を約1000ppm含有する純粋MMAの標準試料の作
成。
2.処方による水溶液の作成: 水 96.5% メタノール 2.0% MMA 1.5% 3.水溶液標本を任意のpH水準に硫酸で調整した。
4.100gの各MMA溶液を任意のpHの水溶液の100gで抽出し
た。
a) 溶液を16オンスの機械的振り混ぜ機付瓶に入れ、
該溶液を低速度で16時間振トウした。
b) 層を分離した。エマルジョンが発生した時は、ヒ
ートガンで注意深く加熱し破壊した。
5.各層は、PPDA基準の分析試験によって、各相中の禁止
剤の水準を決定するため化学特性試験所の分析に供し
た。
PPDA基準の分析試験 使用方法は、キノリンとパラフェニレンジアミンとの酸
化/カップリングによる濃い有色溶液の形成を基準とす
る。基準は、1cmまたは0.5cmのセルを備えた可視域の分
光光度計を使用して比色的に決定する。
パラフェニレンジアミンとp−ベンゾキノンの標準溶液
を酢酸100ml中に各試薬の正確な約0.1重量として作成す
る。
検度は次のようにして行う。即ち、(1)10mlのMMAを
ピペッド秤量として50ml容のフラスコに入れ、25mlの酢
酸、1mlのp−ベンゾキノン溶液を加えて試薬ブランク
を準備し、次いで蒸留水を50mlのフラスコを満たすまで
加える。(2)1、2および3mlの適当なパラフェニレ
ンジアミン標準溶液を50mlの標識付フラスコに加え、次
いで、ピペット秤量で10mlのMMA(試薬ブランク使用の
もの)を加え、全量が25mlになる十分な量酢酸を加え、
さらに蒸留水を急速に加え全量を50mlとし、これを混合
し、水添加後5ないし15分で該溶液のスペクトルを測
る。
10mlの分析用MMA溶液以外の試験試料の分析は検度処方
によって実施する。検度曲線は各試料中のパラフェニレ
ンジアミンのマイクログラム量を検量するために使用す
る。ppmのパラフェニレンジアミンへの転換量は10ml当
りのMMAの重さで決定されたマイクログラム量(9.34g/1
0ml)に分割することにより行う。
上述のとおりメチルメタクリレートは代表的な試料とし
てのみ示されるが、本発明の範囲内の他のエステムも完
全な分析法により評価される。MMA以外の他のエステル
が保護される場合は前述の方法を改変した異なる重量で
行なわねばならない。
表3に示す化合物は一般式R−NH−(C6H4)−NH−R′
である。
表3のデータから容易にわかるようにある種のパラフェ
ニレンジアミンは低pH水準で水相に容易に分配する。本
発明の目的を達成する水相禁止剤候補といえるために
は、化合物が禁止剤の少なくとも10%、好ましくは30
%、さらに好ましくは50%がpH2の試験法で水相中に分
配する必要がある。化合物3、4がかかる物質であるこ
とは理解されるよう。少なくとも1つの低級アルキル
(C1〜C4)置換基を有するN,N′置換パラフェニレンジ
アミンは本発明の禁止剤系の水相成分として好ましい化
合物である。イソプロピル置換パラフェニレンヂアミン
化合物3、4は水相、とくに高い酸性条件下で存在する
MMAモノマーに対し特に高い保護を与える。この条件は
通常の製造条件でもあり得るし、また異常な製造期間中
の一時的なものでもありうる。本発明の高い保護なしで
は、実質的に好ましくない重合が高い酸性条件下で起こ
り、装置を汚染することになる。そして掃除のための作
業中止時間の必要性と共に、熱交換効率を減殺する原因
となる。
構造式(I)の化合物は水溶解度試験に適合しなく、ま
た構造式(II)の化合物もこの試験に適合しないのは、
水相に可溶であると考えられる。
候補物質が水溶解度基準に適合すれば、適切な重合禁止
性を証明するものである。水相禁止剤は大変活性を示す
有機相禁止剤と併用されるので、これらの物質が最高、
最適な活性を証明する必要がないことを認識すべきであ
る。また、典型的な製造プロセス流で有機相に比較して
水相には相対的に小さいエステルが存在するこのも考慮
れねばならない。そのために要求される保護の大きさは
有機相より小さいものである(本質的に全てMMAまたは
他のエステル)。次の重合試験手段の手順で水溶解度試
験法で評価された候補物質の評価がなされる。
重合試験手段の手順 1.MMAを蒸溜し全ての貯蔵禁止剤を除去する。
2.MMA中試験禁止剤0.1%の原料溶液(stock solution)
を準備する。
3.10ppmの試験禁止剤含有溶液を原料溶液から製造し、
試験管に入れる。
4.内部油管および熱電対を備えた試験管を80℃の定温油
浴に載置する。
5.グラフ記録計を読んで、最初の発熱兆候を時間で表わ
した重合の始まりとする。
表4のデータにみるように構造式IおよびIIのパラフェ
ニレンジアミン化合物は顕著な長期間の重合禁止効果を
示す。対象試験A、BおよびCは20時間以内の保護を示
すに過ぎないが、アルキル置換パラフェニレンジアミン
は60〜140時間の保護を示す。
本発明は、構造式Iの化合物として不十分ながらも表示
された水相禁止剤(a)と構造式IIの化合物として不十
分ながらも表示された有機相禁止剤(b)との安定剤混
合物を利用する。安定剤混合物は重合禁止効果のあるい
かなる水準でも、好ましくは安定化エステルの重量基準
で50〜10,000ppmで存在し得る。さらに好ましくは100〜
2000ppm、もっとも好ましくは200〜1000ppmがエステル
の製造中エステルおよびその先駆体の安定化のために使
用される。成分(a)と(b)との比率は、大まかに5/
95〜95/5の範囲、さらに好ましくは30/70〜70/30、そし
てもっとも好ましくは40/60〜60/40の範囲である。構造
式IおよびIIについていえば、R1がフェニル、R2がC5
C9のアルキル、R3がC1〜C4のアルキル、およびR4がフェ
ニルが好ましい。もっと好ましいコンビネーションとし
ては、R3、R4がC3〜C4のアルキル、R1がフェニル、およ
びR2がC6〜C7のアルキルである。この明細書および特許
請求の範囲において“アルキル”という用語は、直鎖
状、分岐状および環式アルキルである。
本発明は、(I)および(II)の構造式的制限の範囲外
の物質であっても、パラフェニレンジアミンが水相に可
溶な限り、効果があると信じられる。この全化合物につ
いての徹底的な評価はされていないが、本発明の次の相
互式(alternative formulation)は有用な化合物を選
抜するための溶解度試験法を利用できる。安定剤混合物
は(a)pH2の水相に50%以上の溶解度を示すN,Nアルキ
ル−またはフェニル−置換パラフェニレンジアミン;と
(b)pH2で水相に20%以下の溶解度を示す第2のN,Nア
ルキル−またはフェニル−置換パラフェニレンジアミン
である。
工業的適応性 本発明のエステル、もっと明確にいえばメチルメタクリ
レートを作る世界的規模のプラントにおける種々の容器
やプロセス流の条件の変数は小規模の実験室的試験では
十分に表わし得ない。それ故、長期に渡る試験で実験用
禁止剤をパッケージ(package)することにより、真に
改良された性能が示される。この試験中、実際の各種製
造容器、パイプ、熱交換機等に重合したMMAの堆積を禁
止剤で無くする、あるいは少なくとも最小限にとどめる
ことを決定できる。このような試験は、構造式Iと構造
式IIの化合物の50/50混合物を使用するランによる。通
常、2〜3ケ月毎に閉鎖し掃除する必要のある製造塔の
中を、改良された重合禁止剤の使用で9ケ月間掃除しな
いで操業することができた。他の部門でも著しく改良さ
れた掃除間隔が示された。水および有機相が存在すると
ころでは、本発明は、単独のN,N−置換パラフェニレン
ジアミンと比較して予想以上の好結果を得た。
本発明の他の観点は、是迄知られていなかった新規で有
用な安定剤パッケージの形式である。それはエステル製
造工程で禁止剤化合物と相溶性のあるアルコールを使用
し、構造式Iの化合物が固体物質であっても完全に可溶
で、液体の形態にすることができる。特に、本質的に次
の安定剤配合物が開示される: (a)構造式(I)で表わされる第1のN,N−置換パラ
フェニレンジアミン; (b)構造式(II)で表わされる第2のN,N−置換パラ
フェニレンジアミン および; (c)(a)および(b)に可溶なアルコール アルコールは(a)+(b)の75重量%の比率まで存在
できる。メチルメタクリレートを使用する場合には、メ
タノールが最適である。(a)対(b)の比率は前記の
安定剤混合物(即ち5/95〜95/5)の範囲内である。
本発明の原理から離れない限り多くの変更や修正をなす
ことができ、それらは本発明の保護範囲を理解するため
の追加のクレームを参照すべきである。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水とエステルからなるプロセス流中の不飽
    和カルボン酸エステルの重合を禁止する方法において、
    前記プロセス流が少量の前記エステルを含有する水相と
    大多数の前記エステルからなる有機相を有し、前記プロ
    セス流に、(a)構造式(I)で表わされる第1のN,N
    置換パラフェニレンジアミン;および(b)構造式(II
    I)で表わされる第2のN,N置換パラフェニレンジアミン
    からなる安定剤混合物を加える方法。 R1およびR2は夫々独立にフェニルまたはC5〜C9のアルキ
    ルから選択され、R3はC1〜C4のアルキル、R4はフェニル
    またはC1〜C9のアルキルである。
  2. 【請求項2】請求項1の方法において、前記不飽和カル
    ボン酸がアクリル酸またはメタクリル酸であり、前記エ
    ステルがそれらの低級アルキルエステルである方法。
  3. 【請求項3】請求項2の方法において、前記不飽和カル
    ボン酸がメタクリル酸であり、前記エステルがメチルエ
    ステルである方法。
  4. 【請求項4】請求項1の方法において、前記安定剤混合
    物がエステル基準で約50〜約10,000ppm含有されている
    方法。
  5. 【請求項5】請求項1の方法において、前記安定剤混合
    物が(a)成分対(b)成分の比率を約5/95〜約95/5で
    含有する方法。
  6. 【請求項6】請求項1の方法において、前記安定剤配合
    物が(a)成分対(b)成分の比率で約30/70〜約70/30
    含有する方法。
  7. 【請求項7】請求項1の方法において、前記安定剤混合
    物が前記安定剤混合物の約200〜約2000ppmを含有する方
    法。
  8. 【請求項8】請求項7の方法において、(a)の約100
    〜約1000ppmおよび(b)の約100〜約1000ppmを含有す
    る方法。
  9. 【請求項9】請求項1の方法において、R1がフェニル、
    そしてR2がC5〜C9のアルキルである方法。
  10. 【請求項10】請求項9の方法において、R3がC1〜C4
    アルキル、そしてR4がフェニルである方法。
  11. 【請求項11】請求項1の方法において、R3とR4がC3
    C4のアルキルである方法。
  12. 【請求項12】請求項9の方法において、R1がフェニ
    ル、そしてR2がC6〜C7のアルキルである方法。
  13. 【請求項13】水とエステルからなるプロセル流中の不
    飽和カルボン酸エステルの重合を禁止する方法におい
    て、前記プロセス流が少量の前記エステルを含有するpH
    約1〜約5の水相と大多数の前記エステルからなる有機
    相を有し、前記プロセス流に、(a)pH2における水相
    に30%以上の溶解度を有するN,Nアルキル−またはフェ
    ニル−置換パラフェニレンジアミン;および(b)pH2
    における水相に20%以下の溶解度を有する第2のN,Nア
    ルキル−またはフェニル−置換パラフェニレンジアミン
    からなる安息剤混合物を加えることかるなる方法。
  14. 【請求項14】実質的に構造式(I)の第1のN,N置換
    パラフェニレンジアミン;(b)構造式(II)の第2の
    N,N置換パラフェニレンジアミン;および(c)(a)
    および(b)に可溶のアルコールからなる安定剤混合
    物。 R1およびR2は夫々独立にフェニルまたはC5〜C9のアルキ
    ルから選択され、R3はC1〜C4のアルキル、R4はフェニル
    またはC1〜C9のアルキルである。
  15. 【請求項15】多数のプロセス流を有する不飽和カルボ
    ン酸エステルの製造方法において、前記プロセス流の少
    なくとも1つが水とエステルとを含有する水相を有し、
    前記エステルの重合を禁止する改良された方法であっ
    て、前記多数のプロセス流に構造式(I)の第1のN,N
    置換パラフェニレンジアミン;(b)構造式(II)の第
    2のN,N置換パラフェニレンジアミンを加える方法。 R1およびR2は夫々独立にフェニルまたはC5〜C9のアルキ
    ルから選択され、R3はC1〜C4のアルキル、R4はフェニル
    またはC1〜C9のアルキルである。
JP3511018A 1990-07-17 1991-06-17 不飽和カルボン酸エステルの安定化法 Expired - Lifetime JPH0725719B2 (ja)

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US554,320 1990-07-17
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JPH05507489A JPH05507489A (ja) 1993-10-28
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