JPH07256854A - 湿し水不要平凹版およびそれを用いたオフセット印刷方法 - Google Patents
湿し水不要平凹版およびそれを用いたオフセット印刷方法Info
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- JPH07256854A JPH07256854A JP7292794A JP7292794A JPH07256854A JP H07256854 A JPH07256854 A JP H07256854A JP 7292794 A JP7292794 A JP 7292794A JP 7292794 A JP7292794 A JP 7292794A JP H07256854 A JPH07256854 A JP H07256854A
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- Japan
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- dampening water
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 湿し水不要平凹版を用いるオフセット印刷に
おいて、印刷物の濁りとがさつきをなくし、併せて、シ
ャドー部の反射濃度を高くすることにより、良好な階調
再現を可能とする。 【構成】 表面積が大きい画線部5ほど、その画線部の
凹みが深くなるように、例えばハイライトH側の画線部
5の凹みが2μmの深さであるのに対し、シャドーS側
の画線部5の凹みが5μmの深さとなるように、それぞ
れ異なる深さに形成された湿し水不要平凹版。
おいて、印刷物の濁りとがさつきをなくし、併せて、シ
ャドー部の反射濃度を高くすることにより、良好な階調
再現を可能とする。 【構成】 表面積が大きい画線部5ほど、その画線部の
凹みが深くなるように、例えばハイライトH側の画線部
5の凹みが2μmの深さであるのに対し、シャドーS側
の画線部5の凹みが5μmの深さとなるように、それぞ
れ異なる深さに形成された湿し水不要平凹版。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、湿し水を使用しない
平凹版によるオフセット印刷に関する技術である。
平凹版によるオフセット印刷に関する技術である。
【0002】
【従来の技術】オフセット印刷に用いる平版印刷版とし
ては、従来から湿し水を用いて印刷を行う印刷版(以
下、PS版と云う)と、湿し水を必要としない印刷版が
一般に知られているが、例えば図4に示したように基板
4に、インキとの親和性がないインキ反発層1と、イン
キとの親和性が大きいインキ受容層2とを接着層3を介
して積層し、インキ反発層1の所要部の局部的除去によ
って現れるインキ受容層露出部2aにより画線部5を形
成する構成の湿し水不要印刷版200は、インキと湿し
水との供給バランスを調整するなどの湿し水に関する一
切の作業から開放されると共に、湿し水に接触したイン
キの乳化によって引き起こされる印刷品質の低下の恐れ
もないと云った長所がある。
ては、従来から湿し水を用いて印刷を行う印刷版(以
下、PS版と云う)と、湿し水を必要としない印刷版が
一般に知られているが、例えば図4に示したように基板
4に、インキとの親和性がないインキ反発層1と、イン
キとの親和性が大きいインキ受容層2とを接着層3を介
して積層し、インキ反発層1の所要部の局部的除去によ
って現れるインキ受容層露出部2aにより画線部5を形
成する構成の湿し水不要印刷版200は、インキと湿し
水との供給バランスを調整するなどの湿し水に関する一
切の作業から開放されると共に、湿し水に接触したイン
キの乳化によって引き起こされる印刷品質の低下の恐れ
もないと云った長所がある。
【0003】また、この湿し水不要印刷版200は、版
上に供給したインキはインキ反発層1の部分には付着せ
ず、インキ受容層露出部2aからなる画線部5にのみ付
着するので、残存インキ反発層1を非画線部6とし、イ
ンキ受容層露出部2aを画線部5とするいわゆる平凹版
であり、その構成から平凸版と呼ばれているPS版と比
較して、インキが版から図示しないブランケットに転移
する際、ブランケットと版による印圧を受けてもインキ
は拡がることなく、画線部5のほぼ形状通りに版からブ
ランケットに転移するので、一般にメカニカルドットゲ
インと呼ばれる網点の太りが大幅に改善されると云った
長所もある。
上に供給したインキはインキ反発層1の部分には付着せ
ず、インキ受容層露出部2aからなる画線部5にのみ付
着するので、残存インキ反発層1を非画線部6とし、イ
ンキ受容層露出部2aを画線部5とするいわゆる平凹版
であり、その構成から平凸版と呼ばれているPS版と比
較して、インキが版から図示しないブランケットに転移
する際、ブランケットと版による印圧を受けてもインキ
は拡がることなく、画線部5のほぼ形状通りに版からブ
ランケットに転移するので、一般にメカニカルドットゲ
インと呼ばれる網点の太りが大幅に改善されると云った
長所もある。
【0004】しかし、上記平凹版の湿し水不要印刷版2
00を用いるオフセット印刷では、インキの乳化がな
く、前記PS版と比較してインキ膜厚が厚く高濃度の印
刷再現を行うことが出来るが、この結果、PS版を使用
する水あり印刷と比較すると、人肌などのハイライト再
現では、シアン、マゼンタ、イエローの網点の重なり部
の濁り(グレー)が強調され、マクロ的に墨濁りの点在
となって、がさついた再現になりがちであると云った欠
点があり、従来のインキよりレベリング性の高い低粘度
のインキを使用して、前記濁りとがさつきとをなくす方
法が提案されているが、未だ満足すべき十分な解決を見
ていない。
00を用いるオフセット印刷では、インキの乳化がな
く、前記PS版と比較してインキ膜厚が厚く高濃度の印
刷再現を行うことが出来るが、この結果、PS版を使用
する水あり印刷と比較すると、人肌などのハイライト再
現では、シアン、マゼンタ、イエローの網点の重なり部
の濁り(グレー)が強調され、マクロ的に墨濁りの点在
となって、がさついた再現になりがちであると云った欠
点があり、従来のインキよりレベリング性の高い低粘度
のインキを使用して、前記濁りとがさつきとをなくす方
法が提案されているが、未だ満足すべき十分な解決を見
ていない。
【0005】すなわち、従来の湿し水不要印刷版200
の画線部5の凹み深さは、画線部5の表面積の大きさに
拘らず全て同一(例えば、2μm)に形成されているの
で、低粘度、高透過性の平版用インキを用いてオフセッ
ト印刷すると、図5に例示したように紙8などに印刷し
た印刷物の網点7のインキ膜厚は、その大きさに拘らず
ハイライト部(網点面積5%)もシャドー部(網点面積
100%)も同じ(例えば、1μm)で反射濃度が低
く、特にその低下は網点7の大きいシャドー部で顕著と
なり、シャドー部の反射濃度は僅か1.2程度に過ぎ
ず、階調再現範囲の狭い印刷物になる。
の画線部5の凹み深さは、画線部5の表面積の大きさに
拘らず全て同一(例えば、2μm)に形成されているの
で、低粘度、高透過性の平版用インキを用いてオフセッ
ト印刷すると、図5に例示したように紙8などに印刷し
た印刷物の網点7のインキ膜厚は、その大きさに拘らず
ハイライト部(網点面積5%)もシャドー部(網点面積
100%)も同じ(例えば、1μm)で反射濃度が低
く、特にその低下は網点7の大きいシャドー部で顕著と
なり、シャドー部の反射濃度は僅か1.2程度に過ぎ
ず、階調再現範囲の狭い印刷物になる。
【0006】そして、この傾向はシアン、マゼンタ、イ
エロー、ブラックの4色とも同様であり、4色刷りの絵
柄には濁りとがさつきは見られないが、シャドー部の反
射濃度が1前後と低いため、ハイライト部からシャドー
部の階調再現範囲が狭く、全体的にメリハリのない絵柄
の印刷物しか得ることが出来ない。
エロー、ブラックの4色とも同様であり、4色刷りの絵
柄には濁りとがさつきは見られないが、シャドー部の反
射濃度が1前後と低いため、ハイライト部からシャドー
部の階調再現範囲が狭く、全体的にメリハリのない絵柄
の印刷物しか得ることが出来ない。
【0007】一方、階調再現範囲を広げるために、低粘
度、高透過性インキではない、従来からの平版用インキ
を用いて印刷を行うと、シャドー部の反射濃度が1.5
程度と低粘度、高透過性の平版用インキを用いたときよ
りは階調再現範囲が広くなるが、4色刷りの絵柄では、
濁りとがさつきが多発すると云った問題が生じる。
度、高透過性インキではない、従来からの平版用インキ
を用いて印刷を行うと、シャドー部の反射濃度が1.5
程度と低粘度、高透過性の平版用インキを用いたときよ
りは階調再現範囲が広くなるが、4色刷りの絵柄では、
濁りとがさつきが多発すると云った問題が生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は湿し水不要平
凹版を用いるオフセット印刷において、印刷物の濁りと
がさつきとをなくすと共に、シャドー部の反射濃度を高
くすることによって、良好な階調再現を可能とする技術
を提供することを目的としている。
凹版を用いるオフセット印刷において、印刷物の濁りと
がさつきとをなくすと共に、シャドー部の反射濃度を高
くすることによって、良好な階調再現を可能とする技術
を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の湿し水不要平凹版およびそれを用いるオフ
セット印刷方法は、湿し水不要平凹版の画線部の凹み深
さを、該画線部の表面積の大きさによって異なって設け
たことを要旨とするものである。
め、本発明の湿し水不要平凹版およびそれを用いるオフ
セット印刷方法は、湿し水不要平凹版の画線部の凹み深
さを、該画線部の表面積の大きさによって異なって設け
たことを要旨とするものである。
【0010】
【作用】本発明の湿し水不要平凹版は、画線部の表面積
の大きさによって該画線部の凹み深さが異なっており、
特に画線部の表面積が大きくなるにつれて凹みが深くな
る構成にすれば、印刷物の濁りとがさつきとをなくすた
めに低粘度で高透過性のインキを使用しても、シャドー
部の画線部には十分な量のインキが充填され、これによ
り印刷物のシャドー部の網点のインキ膜厚が厚くなり、
反射濃度が高くなるので、従来の湿し水不要平凹版によ
るオフセット印刷の長所を維持しながら、印刷物は濁り
とがさつきがなくなり、且つ、ハイライトからシャドー
に至る高階調の再現が図れる。
の大きさによって該画線部の凹み深さが異なっており、
特に画線部の表面積が大きくなるにつれて凹みが深くな
る構成にすれば、印刷物の濁りとがさつきとをなくすた
めに低粘度で高透過性のインキを使用しても、シャドー
部の画線部には十分な量のインキが充填され、これによ
り印刷物のシャドー部の網点のインキ膜厚が厚くなり、
反射濃度が高くなるので、従来の湿し水不要平凹版によ
るオフセット印刷の長所を維持しながら、印刷物は濁り
とがさつきがなくなり、且つ、ハイライトからシャドー
に至る高階調の再現が図れる。
【0011】また、本発明の湿し水不要平凹版は、印刷
物の階調再現を網点の大きさとインキの膜厚によって表
現することが出来るので、低コストのオフセット印刷で
高コストのグラビア印刷と同程度に高い印刷品質が得ら
れる。
物の階調再現を網点の大きさとインキの膜厚によって表
現することが出来るので、低コストのオフセット印刷で
高コストのグラビア印刷と同程度に高い印刷品質が得ら
れる。
【0012】
【実施例】以下、図1・図2に基づいて本発明の一実施
例を詳細に説明する。なお、これらの図において、前記
図4・図5における符号と同一の符号で示した部分は、
図4・図5により説明した部分と同一の機能を持つ部分
であり、本発明の理解を妨げない範囲で説明を省略し
た。
例を詳細に説明する。なお、これらの図において、前記
図4・図5における符号と同一の符号で示した部分は、
図4・図5により説明した部分と同一の機能を持つ部分
であり、本発明の理解を妨げない範囲で説明を省略し
た。
【0013】本発明の湿し水不要平凹版100は、表面
積が大きい画線部5ほど、その画線部の凹みが深くなる
ように、例えばハイライトH側の画線部5の凹みが2μ
mの深さであるのに対し、シャドーS側の画線部5の凹
みが5μmの深さとなるように、それぞれ異なる深さに
形成されている。
積が大きい画線部5ほど、その画線部の凹みが深くなる
ように、例えばハイライトH側の画線部5の凹みが2μ
mの深さであるのに対し、シャドーS側の画線部5の凹
みが5μmの深さとなるように、それぞれ異なる深さに
形成されている。
【0014】上記構成の湿し水不要平凹版100は、例
えば東レ(株)の水なし平版(商品名;TAP版)の表
面、すなわちインキとの親和性がない厚さ2μmのシリ
コーン樹脂からなるインキ反発層1の上に0.01mm
程度の図示しない銅板を圧着加熱によって貼り付け、例
えばヘリオクリッショグラフ版を製造するときに使用す
る切削刃などを用いて所望の部位に、表面の銅板と共に
インキ反発層1とインキ受容層2とを所望の深さに削り
取って画線部5を形成し、表面に残存している銅板をさ
らにエッチングなど、適宜の手段によって除去すれば製
造することができる。
えば東レ(株)の水なし平版(商品名;TAP版)の表
面、すなわちインキとの親和性がない厚さ2μmのシリ
コーン樹脂からなるインキ反発層1の上に0.01mm
程度の図示しない銅板を圧着加熱によって貼り付け、例
えばヘリオクリッショグラフ版を製造するときに使用す
る切削刃などを用いて所望の部位に、表面の銅板と共に
インキ反発層1とインキ受容層2とを所望の深さに削り
取って画線部5を形成し、表面に残存している銅板をさ
らにエッチングなど、適宜の手段によって除去すれば製
造することができる。
【0015】なお、通常はインキ受容層露出部2aを、
例えば東レ(株)製などの染色液によって染色して検版
性を高め、所定の検版工程を経て実際の印刷に供せられ
る。
例えば東レ(株)製などの染色液によって染色して検版
性を高め、所定の検版工程を経て実際の印刷に供せられ
る。
【0016】上記構成の本発明の湿し水不要平凹版10
0に、従来の湿し水不要平凹版を用いるオフセット印刷
特有の印刷物の濁りとがさつきが生じないように、低粘
度、高透過性の平版用インキを供給してオフセット印刷
機で印刷を行ったところ、従来の湿し水不要平凹版20
0による印刷の長所を失うことなく、図2に例示したよ
うに、ハイライト部(網点面積5%)でインキ膜厚1μ
m、シャドー部(網点面積100%)でインキ膜厚2μ
mと、網点7の大きさによりインキの膜厚が変化してい
る印刷物が得られた。そして、このときのシャドー部の
反射濃度は1.8であり、ハイライトからシャドーまで
階調再現範囲が広く、良好であった。
0に、従来の湿し水不要平凹版を用いるオフセット印刷
特有の印刷物の濁りとがさつきが生じないように、低粘
度、高透過性の平版用インキを供給してオフセット印刷
機で印刷を行ったところ、従来の湿し水不要平凹版20
0による印刷の長所を失うことなく、図2に例示したよ
うに、ハイライト部(網点面積5%)でインキ膜厚1μ
m、シャドー部(網点面積100%)でインキ膜厚2μ
mと、網点7の大きさによりインキの膜厚が変化してい
る印刷物が得られた。そして、このときのシャドー部の
反射濃度は1.8であり、ハイライトからシャドーまで
階調再現範囲が広く、良好であった。
【0017】このように、画線部5の凹みの深さを画線
部5の表面積の大きさに応じて調整することにより、低
粘度、高透過性のインキを使用して印刷しても、シャド
ー部の反射濃度が低くならないばかりか、逆に高くする
ことが可能であり、これにより印刷物の階調再現範囲が
拡がって印刷品質が顕著に向上する。
部5の表面積の大きさに応じて調整することにより、低
粘度、高透過性のインキを使用して印刷しても、シャド
ー部の反射濃度が低くならないばかりか、逆に高くする
ことが可能であり、これにより印刷物の階調再現範囲が
拡がって印刷品質が顕著に向上する。
【0018】この傾向は、シアン、マゼンタ、イエロ
ー、ブラックの4色についても同様であり、したがって
4色刷りの絵柄は、濁りとがさつきがなく、かつハイラ
イトからシャドーの階調再現が良好でメリハリのある印
刷物を得ることが出来た。
ー、ブラックの4色についても同様であり、したがって
4色刷りの絵柄は、濁りとがさつきがなく、かつハイラ
イトからシャドーの階調再現が良好でメリハリのある印
刷物を得ることが出来た。
【0019】すなわち、本発明の湿し水不要平凹版10
0によって得られる印刷物の網点7は、図2に示すよう
に、ハイライトからシャドー側に移行するにつれて、大
きさとインキ膜厚が共に変化しており、この傾向は高コ
スト高品質のグラビア印刷法による網点の傾向と同様で
あり、コストの安いオフセット印刷法でグラビア印刷と
同レベルの高い品質の印刷物を得ることが可能となっ
た。
0によって得られる印刷物の網点7は、図2に示すよう
に、ハイライトからシャドー側に移行するにつれて、大
きさとインキ膜厚が共に変化しており、この傾向は高コ
スト高品質のグラビア印刷法による網点の傾向と同様で
あり、コストの安いオフセット印刷法でグラビア印刷と
同レベルの高い品質の印刷物を得ることが可能となっ
た。
【0020】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではないので、特許請求の範囲に記載の趣旨から逸脱
しない範囲で各種の変形実施が可能である。
のではないので、特許請求の範囲に記載の趣旨から逸脱
しない範囲で各種の変形実施が可能である。
【0021】例えば、インキ受容層2をP−ジアゾジフ
ェニルアミンのリン−タングステン酸塩などのポジ型感
光性樹脂によって形成し、画線部5の表面積の大きさに
よって露光量を調節することにより、該画線部5の凹み
深さに違いが出るようにして本発明の湿し水不要平凹版
100を図3のように形成することも可能である。
ェニルアミンのリン−タングステン酸塩などのポジ型感
光性樹脂によって形成し、画線部5の表面積の大きさに
よって露光量を調節することにより、該画線部5の凹み
深さに違いが出るようにして本発明の湿し水不要平凹版
100を図3のように形成することも可能である。
【0022】また、極端なハイライト側、すなわち表面
積が極めて小さい画線部5では、受容できるインキの量
が少ないため転移したブランケット上で乾いてしまい、
紙などの被印刷物に転移するインキが不足して転移不良
になると云った問題点があるので、このように表面積が
極めて小さい画線部5の凹み深さをこれより表面積が幾
分大きい画線部のそれより深く形成し、この部分へのイ
ンキの供給を増やして前記問題点の解決を図ることも可
能である。
積が極めて小さい画線部5では、受容できるインキの量
が少ないため転移したブランケット上で乾いてしまい、
紙などの被印刷物に転移するインキが不足して転移不良
になると云った問題点があるので、このように表面積が
極めて小さい画線部5の凹み深さをこれより表面積が幾
分大きい画線部のそれより深く形成し、この部分へのイ
ンキの供給を増やして前記問題点の解決を図ることも可
能である。
【0023】また、画線部5を、インキ反発層1とイン
キ受容層2とを機械的に削除して形成する際に、インキ
反発層1が捲れないように貼り付ける部材としては、切
削加工後にエッチングなどの手段によって、容易に残存
部分が除去できるものであれば良いので、前記した銅板
以外にもアルミニウム板などが使用できる。
キ受容層2とを機械的に削除して形成する際に、インキ
反発層1が捲れないように貼り付ける部材としては、切
削加工後にエッチングなどの手段によって、容易に残存
部分が除去できるものであれば良いので、前記した銅板
以外にもアルミニウム板などが使用できる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の湿し水不
要平凹版およびそれを用いる印刷方法によれば、インキ
と湿し水との供給バランスの調整作業や、インキの乳化
によって起こる印刷品質の低下などの問題から解放、メ
カニカルドットゲインと呼ばれる網点の太りがないなど
と云った、湿し水不要平凹版の平凸版に対する従来から
の長所を失うことなく、印刷物の濁りとがさつきをなく
し、且つ、ハイライト部からシャドー部の再現において
階調再現範囲が拡がったので、これによりメリハリのあ
る良好な印刷物を得ることができるようになった。
要平凹版およびそれを用いる印刷方法によれば、インキ
と湿し水との供給バランスの調整作業や、インキの乳化
によって起こる印刷品質の低下などの問題から解放、メ
カニカルドットゲインと呼ばれる網点の太りがないなど
と云った、湿し水不要平凹版の平凸版に対する従来から
の長所を失うことなく、印刷物の濁りとがさつきをなく
し、且つ、ハイライト部からシャドー部の再現において
階調再現範囲が拡がったので、これによりメリハリのあ
る良好な印刷物を得ることができるようになった。
【図1】本発明に係わる湿し水不要平凹版の説明図であ
る。
る。
【図2】本発明に係わる湿し水不要平凹版より得られる
印刷物の図である。
印刷物の図である。
【図3】本発明に係わる他の湿し水不要平凹版の説明図
である。
である。
【図4】従来の湿し水不要平凹版の説明図である。
【図5】従来の湿し水不要平凹版より得られる印刷物の
説明図である。
説明図である。
1 インキ反発層 2 インキ受容層 2a インキ受容層露出部 3 接着層 4 基板 5 画線部 6 非画線部 7 網点 8 紙 100 湿し水不要平凹版 200 湿し水不要印刷版 H ハイライト S シャドー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蔵本 敬 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 インキ受容層の上に積層したインキ反発
層の所要部を除去し、インキ受容層の露出部によって画
線部を形成するオフセット印刷用の湿し水不要平凹版で
あって、画線部の凹み深さを該画線部の表面積の大きさ
により異なって設けたことを特徴とする湿し水不要平凹
版。 - 【請求項2】 インキ受容層の上に積層したインキ反発
層の所要部を除去し、インキ受容層の露出部によって画
線部を形成するオフセット印刷用の湿し水不要平凹版で
あって、シャドー側の画線部の凹み深さをハイライト側
の画線部の凹み深さより大きく設けたことを特徴とする
湿し水不要平凹版。 - 【請求項3】 画線部がインキ反発層とインキ受容層と
の機械的削除によって形成されたことを特徴とする請求
項1または2記載の湿し水不要平凹版。 - 【請求項4】 請求項1〜3何れかに記載の湿し水不要
平凹版を使用することを特徴とするオフセット印刷方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7292794A JPH07256854A (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 湿し水不要平凹版およびそれを用いたオフセット印刷方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7292794A JPH07256854A (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 湿し水不要平凹版およびそれを用いたオフセット印刷方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07256854A true JPH07256854A (ja) | 1995-10-09 |
Family
ID=13503488
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7292794A Pending JPH07256854A (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 湿し水不要平凹版およびそれを用いたオフセット印刷方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07256854A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012111637A1 (ja) * | 2011-02-14 | 2012-08-23 | 株式会社シンク・ラボラトリー | 凹部付き部材及びその製造方法 |
KR101385843B1 (ko) * | 2011-09-27 | 2014-04-17 | 주식회사 엘지화학 | 오프셋 인쇄용 클리쉐 및 이의 제조방법 |
JP2016002659A (ja) * | 2014-06-13 | 2016-01-12 | 独立行政法人 国立印刷局 | 偽造防止形成体 |
-
1994
- 1994-03-18 JP JP7292794A patent/JPH07256854A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012111637A1 (ja) * | 2011-02-14 | 2012-08-23 | 株式会社シンク・ラボラトリー | 凹部付き部材及びその製造方法 |
JP2012166431A (ja) * | 2011-02-14 | 2012-09-06 | Think Laboratory Co Ltd | 凹部付き部材及びその製造方法 |
US9090052B2 (en) | 2011-02-14 | 2015-07-28 | Think Laboratory Co., Ltd. | Member with concave portion and method for manufacturing same |
KR101385843B1 (ko) * | 2011-09-27 | 2014-04-17 | 주식회사 엘지화학 | 오프셋 인쇄용 클리쉐 및 이의 제조방법 |
JP2016002659A (ja) * | 2014-06-13 | 2016-01-12 | 独立行政法人 国立印刷局 | 偽造防止形成体 |
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