JPH07256659A - 電磁波遮蔽パネル、建築物の部屋、電磁波遮蔽工法 - Google Patents

電磁波遮蔽パネル、建築物の部屋、電磁波遮蔽工法

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JPH07256659A
JPH07256659A JP6055700A JP5570094A JPH07256659A JP H07256659 A JPH07256659 A JP H07256659A JP 6055700 A JP6055700 A JP 6055700A JP 5570094 A JP5570094 A JP 5570094A JP H07256659 A JPH07256659 A JP H07256659A
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JP
Japan
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electromagnetic wave
wave shielding
layer
shielding panel
surface layer
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Application number
JP6055700A
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English (en)
Inventor
Yuji Tamura
裕司 田村
Koji Shiraishi
耕司 白石
Harunori Kominami
晴紀 小南
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、表面層(A)の断面形状が、コ状、
もしくは少なくとも1ケ所表面層端辺部が階段状である
導電性金属板からなり、裏面層(C)がケイ素鋼板からな
り、(A)と(C)との間に、注入発泡により硬質ポリウレタ
ンフォーム層(B)を設けたことを特徴とする電磁波遮蔽
パネル。 【効果】 本発明は、施工工数が削減出来るだけでな
く、施工職人の熟練度も必要無い等施工性に優れる。
又、下地からの厚みを薄く出来る為、遮蔽室内の内容積
を大きくする事が出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、MRI(核磁気共鳴診
断装置)に代表される医用電子機器等の強電磁波発生機
器を設置するに際して、これらの機器が周囲に電磁障害
(EMI)を及ぼさない様にし、且つこれらの機器が周
囲の電磁波の影響を受けない様にする為の施工性、軽量
性に優れた電磁波遮蔽パネル、それを用いた建築物の部
屋、電磁波遮蔽工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ等のデジタル機器の
めざましい普及に伴い、電磁障害(EMI)の問題が注
目されている。電磁障害(EMI)とは、電磁気的に機
器自身及び周囲に悪い影響を及ぼす現象を言い、具体的
には機器自身が周囲の電磁気的ノイズで誤動作したり、
逆にこれらの機器が周囲にあるテレビ、ラジオ等の雑音
の原因となるものである。
【0003】この為、これら強電磁波発生機器を設置す
る場合、設置する部屋全体を電磁波遮蔽する必要があ
る。従来は、先ず磁波遮蔽効果の高いケイ素鋼板を1枚
または複数枚重ね、それ単独または合板に張り合わせて
隙間の無い様に施工し、次に、電波遮蔽効果の高い銅、
ステンレス等の導通板をそれ単独または合板に張り合わ
せて、これも隙間の無い様に施工することが行われてい
る。特に、この電波遮蔽は、すべての導通板が完全に電
気的に接続している必要がある為、現場で更にこれらの
導通板同士をハンダ溶接等で接続し、最後に不燃ボード
等の仕上げ材を施工する。尚、結露を避ける為、通常ケ
イ素鋼板層、導通板層、仕上げ材層の間にそれぞれ20
〜50mm程度の空間を設けることが、為されている。
【0004】この為、通常下地から仕上げ材層まで10
cm以上の厚みとなり、室の内容積が小さくなってしま
うといった欠点がある。又、施工工期が長期になるだけ
でなく、施工には熟練を要する為、施工職人の手配も困
難をきたすことが多い。
【0005】また、実開昭64−24896号公報に
は、金属箔層と導電性仕上層との間に設けたハニカム構
造体を設けその中に発泡体を形成する電磁波遮蔽パネル
が記載されている。
【0006】しかし、ハニカムコア部に発泡体を注入す
るのが困難で、生産性が悪く実用的ではないし、パネル
としての曲げ強度が十分ではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの問
題を排除して、磁波遮蔽工事と電波遮蔽工事、更に必要
に応じて仕上げ工事までが一体で出来、しかも施工に熟
練を必要としない施工性、軽量性に優れた電磁波遮蔽パ
ネルを目的とするものである。更に、本発明は、下地か
らの厚みが従来の半分程度に薄くすることにより、これ
によって施工後の室の内容積を従来より格段に大きくす
る事を目的とするものである。
【0008】本発明者らは、上記の問題点に鑑み種々研
究の結果、本発明を完成するに至ったものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、表
面層(A)の断面形状が、コ状、もしくは少なくとも1ケ所
の表面層端辺部が階段状である導電性金属板からなり、
裏面層(C)がケイ素鋼板からなり、(A)と(C)との間に、
注入発泡により硬質ポリウレタンフォーム層(B)を設け
たことを特徴とする電磁波遮蔽パネルを一体成形で成形
することにより厚みも薄く、施工にも熟練を要しない電
磁波遮蔽パネル、磁波遮蔽パネルを提供するものであ
る。
【0010】(構成)本発明の表面層(A)の断面形状
は、コ状、もしくは少なくとも1ケ所の表面層端辺部が
階段状である導電性金属板からなる。即ち、箱のふた
状、もしくは少なくとも1ケ所パネルの辺端部に1〜2
段の階段を設けたものである。各辺全てに階段を設けて
も良いし、パネルの1辺のみでもよい。使用される場所
により、適宜設ければ良い。その際、辺は大きな凹凸を
設けて他のパネルと嵌合するようにしても良い。
【0011】本発明で用いられる表面層(A)の導電性金
属板は、導電効果を有するものあればよく、特に材質等
を限定するものではないが、20℃における電気抵抗率
が1×10-4以下の金属単体叉は合金から選ばれた1種
類以上のものであることが好ましい。一例を示せば銅、
銀、純鉄、アルミ、ニッケルやケイ素鋼、ジュラルミ
ン、ステンレス鋼、鉄板に銀メッキを施したもの等が挙
げられる。好ましくは銅である。厚みも要求される電波
遮蔽特性を満たせば特に限定されるものではないが、例
示すれば0.001の箔状のものから2.0mmの板状
のでものまで使用可能であるが、0.1〜2mmの板状の
賦形可能なものが好ましい。又、形状も通常の板状だけ
でなくパンチングメタル状、メッシュ状等穴の開いたも
のでも良い。
【0012】本発明で用いられる(B)注入発泡した硬質
ポリウレタンフォーム層とは、硬質ポリウレタンフォー
ムまたは硬質ウレタン変性ポリイソシアヌレートフォー
ムを指称するものである。これらは、後述のポリオール
コンパウンドとポリイソシアネートから得られる。
【0013】ここにおいて、本発明において使用される
ポリオ−ルコンパウンドとは、主として、ポリオール、
触媒、整泡剤、発泡剤および難燃剤などから構成される
ものを指称する。
【0014】それらのうち、まず、上記ポリオールは、
例えば、少なくとも2個の活性水素原子を有する化合物
に、アルキレンオキサイド付加した構造を有するものと
か、あるいは、それらの混合物である、それぞれ、ポリ
エーテルポリオール類;多価アルコール類と、多価カル
ボン酸類またはラクトン類からなるポリエステルポリオ
ール類;さらには、その両方の結合を有するポリエーテ
ルエステルポリオール類などが挙げられる。
【0015】ポリエーテルポリオールとして特に代表的
なもののみを例示するとどめれば、開始剤として、それ
ぞれ、多価アルコール類、多価フェノール類、またはア
ミン類などを用い、これらの開始剤に、エチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイドまたはブチレンオキサイド
の如き、各種のアルキレンオキサイド類を付加せしめて
得られるような形のものである。
【0016】そして、これらのポリエーテルポリオール
に使用される開始剤として特に代表的なもののみを例示
するにとどめれば、まず、多価アルコール類としては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジ
オール、ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ネ
オペンチルグリコールもしくは3メチル−1,5ペンタ
ンジオールの如き、各種の2価のアルコール類をはじ
め、さらには、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ヘキサントリオールもしくはトリメチロールエタンの如
き、各種の3価アルコール類;またはペンタエリスリト
ール、ソルビトール、メチルグルコシドもしくは蔗糖の
如き、各種の4価以上のアルコール類などであるし、多
価フェノール類としては、ピロガロールもしくはヒドロ
キノンなどのような種々の化合物などであり、あるい
は、そのほかにも、ビスフェノールAの如き、各種のビ
スフェノール類などのような種々の化合物などである。
【0017】また、多価のポリカルボン酸として特に代
表的なもののみを例示するとどめれば、コハク酸、シュ
ウ酸もしくはアジピン酸の如き、各種の脂肪族ポリカル
ボン酸類;フタル酸、トリメリット酸もしくはヘット酸
の如き、各種の芳香族ポリカルボン酸類などであるし、
さらに、アミン類として特に代表的なもののみを例示す
るとどめれば、アンモニア、アルキルアミンもしくはア
ニリンの如き、各種のモノアミン類;エチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、トリレンジアミン、ピペラ
ジン、ジアミノジフェニルメタンもしくはアミノエチル
ピペラジンの如き、各種のポリアミン類;モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミンも
しくはトリプロパノールアミンの如き、各種のアルカノ
ールアミン類などである。
【0018】ポリエステルポリオールとして特に代表的
なもののみを例示するとどめれば、グリコール成分とし
て、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタ
ンジオール、ヘキサンジオール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール
もしくは3メチル−1.5ペンタンジオールの如き、各
種の2価のアルコール類;グリセリン、トリメチロール
プロパンもしくはトリメチロールエタンの如き、各種の
3価アルコール類;ペンタエリスリトールの如き、4価
以上の各種の多価アルコール類などを用い、また、カル
ボン酸成分として、コハク酸、シュウ酸もしくはアジピ
ン酸の如き、各種の脂肪族ポリカルボン酸類;フタル
酸、トリメリット酸もしくはヘット酸の如き、各種の芳
香族ポリカルボン酸類などを使用して得られるような形
のものが挙げられる。
【0019】ポリエーテルエステルポリオールを調製す
るには、たとえば、上記された各種の原料を使用して得
られる、分子内にエーテル結合およびエステル結合を併
せ有するポリオール類が使用できる。
【0020】これらのうちでも、好ましいものは、脂肪
族系の化合物を開始剤として得られる形のポリエーテル
ポリオール類であり、さらに好ましくは、多価アルコー
ル類またはアミン類を開始剤として得られる形のポリエ
ーテルポリオール類であるし、特に好ましいものは、2
00〜800(mgKOH/g)以下の水酸基価を持
つ、上記の如き各種のポリエーテルポリオール類であ
る。
【0021】このポリエーテルポリオールを20重量%
以上使用した形のポリオールコンパウンドは、含フッ素
ハロゲン化炭化水素系発泡剤の相溶性に優れるものであ
り、特に好ましいものである。
【0022】発泡剤としては、特に反応型発泡剤である
水と、必要に応じ分子内に少なくとも1個の水素原子を
持った含フッ素ハロゲン化炭化水素または含フッ素炭化
水素なども使用することが出来るが、かかる含フッ素
(ハロゲン化)炭化水素として特に代表的なもののみを
例示すると、トリフロロメタン、ジフロロメタン、ペン
タフロロエタン、ジフロロエタン、ジクロロモノフロロ
メタン、モノクロロモノフルオロメタン、モノクロロジ
フルオロメタン、ジクロロトリフロロエタン、ジクロロ
フルオロエタン、モノクロロテトラフロロエタン、モノ
クロロジフロロメタンまたはモノクロロジフロロエタン
などを使用することが出来る。
【0023】さらに、メチレンクロライドのような、低
沸点のハロゲン化炭化水素を併用することもまた、可能
である。
【0024】本発明において使用される、前記したポリ
イソシアネートとして特に代表的なもののみを例示する
と、ヘキサメチレンジイソシアネートの如き、各種の脂
肪族系ポリイソシアネート類;水添ジフェニルメタンジ
イソシアネートもしくはイソホロンジイソシアネートの
如き、各種の脂環式イソシアネート類;トリレンジイソ
シアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネ
ート(MDI)の如き、各種の芳香族イソシアネート類
が、さらに、クルードTDI、クルードMDI、イソシ
アネート変性プレポリマー類またはイソシアヌレート変
性プレポリマーなどが挙げられる。
【0025】また、本発明において使用される、前記し
た触媒として特に代表的なもののみを例示すると、ヘキ
サメチレンジアミン、ペンタメチルジエチルトリアミン
もしくはイミダゾールの如き、各種のアミン系触媒類;
オクチル酸カリウムもしくはトリアジンの如き、各種の
ウレタン変性ポリイソシアヌレート・フォーム調製用触
媒類;またはジブチルチンジラウレート(DBTL)の
如き、各種の金属触媒類などが挙げられる。
【0026】本発明で用いられる(B)注入発泡した硬質
ポリウレタンフォーム層は、特に断熱効果の観点から独
立気泡性であることが好ましく、その独泡率は好ましく
は85%以上、特に好ましくは90%以上である。ま
た、硬質ポリウレタンフォーム層の成形密度やセルサイ
ズは特に限定するものではないが、断熱効果、強度及び
成形性の面より、好ましくは密度は0.01〜0.5g
/cm3で、セルサイズはセル径が1〜1000ミクロ
ンが良い。
【0027】本発明で用いられる(c)ケイ素鋼板層は、
種類、厚み等を特に限定するものではないが、珪素含有
率が2〜10%のケイ素鋼板が好ましい。珪素含有率は
一般に高い程磁波遮蔽効果が高いが、珪素含有率が高い
と鋼板が脆く成る難点があり、必要とする磁波遮蔽効果
を都度勘案し適当な珪素含有率のケイ素鋼板が選択され
る。
【0028】また、必要とする磁波遮蔽効果と取扱い時
の重量を勘案し、厚みは2〜5mmとする事が望まし
い。この際、所定の厚みを得るのに、0.3〜0.5m
m程度の薄いケイ素鋼板を重ね合わせて用いても良く、
1枚の珪素鋼板で所定厚みを得ても良い。又、形状はパ
ンチングメタル状、メッシュ状等穴の開いたものでも良
い。
【0029】本発明の、表面から(A)優良な導電性金属
層、(B)注入発泡した硬質ポリウレタンフォーム層、(C)
ケイ素鋼板層からなる電磁波遮蔽パネルには、必要に応
じて優良な導電性金属層(A)の上に、更に内装仕上げ材
4を一体化させる事も出来る。
【0030】この内装仕上げ材4は、一般に不燃又は難
燃材料からなる建築用ボード類が用いられる。例示すれ
ば、JIS A−5421に規定される化粧石綿セメン
ト板やJIS A−5420に規定される化粧パルプセ
メント板等が挙げられる。これらの内装仕上げ材4に
は、必要に応じて、抗菌処理を施したもの等を用いるこ
とも出来る。
【0031】本発明の電磁波遮蔽パネルの外形寸法は、
特に限定されるものではないが、大きすぎると現場搬入
等の取扱い時の作業性が重量等の面で悪い。逆に、小さ
すぎると施工時の手間が多くかかり効率が悪い。通常、
JIS A−0006(建築用ボード類の標準寸法)に
規定された寸法等を基に作業効率を勘案して決められ
る。外形寸法の一例を示せば、好ましくは幅が600〜
1210mm、長さが900〜3000mmのものであ
る。これらは、通常数種類の外形寸法のパネルを用意し
ておき、現場の寸法に合わせてこれらを組み合わせて使
用する。尚、パネルの厚みは要求される断熱性能や内装
仕上げ材4の有無で変わるが、好ましくは20〜70m
mである。
【0032】本発明の電磁波遮蔽パネルの製造方法とし
ては、一例を述べると、30〜60℃に温調した箱体の
型内に、優良な導電性金属板(A)と、1枚乃至複数枚重
ね合わせたケイ素鋼板(C)をセットし、この間隙に硬質
ポリウレタン樹脂原料を注入して所定倍率に発泡させ、
該硬質ポリウレタン樹脂原料の発泡硬化後、該箱体状成
形型から本発明の電磁波遮蔽パネルを取り出す。
【0033】この際内装仕上げ材4も一体で成形するに
は、この仕上げ材4を事前に導電性金属板(A)に張り付
けるか、仕上げ材と導電性金属板(A)との間にフィルム
状等の接着剤層を挿入しておきポリウレタン樹脂の注入
発泡時にその発泡圧で接着させるか、導電性金属板層
(A)をパンチングメタル状、メッシュ状にしておき、硬
質ポリウレタン樹脂原料の注入発泡時にポリウレタン樹
脂原料が、パンチングメタル、メッシュ等の空隙を通り
抜け、直接仕上げ材4と硬質ポリウレタンフォーム層を
付着させる方法で一体化させる。
【0034】上記ケイ素鋼板層1、導電性金属板2及び
内装仕上げ材4と硬質ポリウレタンフォーム層3との密
着性をより強固にする為に、硬質ポリウレタン樹脂原料
注入前にそれぞれの内面に予めプライマーを塗布してお
く、あるいはサンディング等により粗面にしておくこと
が望ましい。
【0035】本発明の電磁波遮蔽パネルは、特に電波遮
蔽の為の導電性金属板2同士の接合を完全にする必要が
ある為、図3に示したパネル端面まで導電性金属板が回
り込んだ形態、即ち、図1の断面コ状、もしくは図2の
パネルの1辺端面が階段状である。
【0036】更に、パネル同士の接合時、図3に示した
様にパネル間に導電性パッキング5使用したり、パネル
同士を導電性金属板2で接合したりして、導電性金属板
2同士の接合をより完全にする工夫も施工時に好ましく
される。この導電性パッキング5としては、銅板等をコ
イル状に巻いたもの、導電性樹脂等が用いられる。
【0037】又、遮蔽室内の機器への電気配線等を納め
る為に、図2に示した様にパネル辺端面に階段状を設け
る事は、美観上も好ましい。
【0038】本発明の電磁波遮蔽パネルの施工方法の一
例を図2に示した電磁波遮蔽パネルの例を用いて、図3
に記載の施工例で述べる。先ず電磁波遮蔽工事を行おう
とする強電磁波発生機器設置室のコンクリート等の躯
体、例えば天井、壁にL字型等の受け枠材を取り付け
る。この受け枠材の材質は、ステンレス鋼等が好まし
い。電磁波遮蔽パネル側にも、予めこの受け枠と合致し
た枠材をつけておき、枠材同士をボルト等でジョイント
する事によって、本発明の電磁波遮蔽パネルを躯体に取
り付けることにより、建築物の電磁波遮蔽部屋ができ
る。
【0039】電磁波遮蔽パネル同士の間には、前述の導
電性パッキング5を取り付ける。パネルが取付終わった
後、電気配線をパネルの階段状端部(欠き取り部)に沿
って施工する。最後にパネルの階段状端辺部(欠き取り
部)にも図3に示した様な方法で内装仕上げ材層を取り
付けることで施工される。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例と図面に基づき説明す
る。以下において、部および%は特に断りの無い限り、
すべて重量基準である。
【0041】(実施例1)厚み0.5mm、珪素含有率
3.5%のケイ素鋼板を6枚貼り重ね合わせたものと、
0.1mm厚みの銅板の間に、硬質ポリウレタン樹脂原
料を注入発泡し約25倍に発泡硬化させ、図1に示した
様な形態の電磁波遮蔽パネルを得た。
【0042】これに用いたポリウレタン樹脂原料は、ペ
ンタエリスリトールを開始剤に用いた水酸基価450の
多価アルコール系ポリエーテルポリオール100部、発
泡剤として水4部及びモノクロロモノフルオロエタン2
0部、触媒としてヘキサメチレンジアミン0.5部から
なるポリオールコンパウンドと、クルードMDIの組み
合わせである。得られた硬質ポリウレタンフォーム層
(B)の独泡率は93%であった。
【0043】パネルの外形寸法は、幅900mm、長さ
1800mmで、厚みは50mmで、軽量性に優れてい
た。このパネルを用いて遮蔽室を施工したところ、10
MHz〜100MHzの範囲でいずれも100dB以上
の遮蔽効果が得られ、施工性にも優れていた。
【0044】(実施例2)厚み2.0mm、珪素含有率
6.5%の1枚物のケイ素鋼板と、0.4mm厚みのパ
ンチングメタル状ステンレス板、更にこのステンレス板
上に仕上げ材として6mm厚みの化粧石綿セメント板を
置き、ケイ素鋼板とステンレス板の間に、ポリウレタン
樹脂原料を注入発泡し約15倍に発泡硬化させ、図2に
示した様な電磁波遮蔽パネルを得た。このパネルには図
示した様な階段状辺端面(欠き取り)も設け、美観的に
も、軽量性も優れたものであった。
【0045】これに用いたポリウレタン樹脂原料は、グ
リセリンを開始剤に用いた水酸基価400の多価アルコ
ール系ポリエーテルポリオール60部とペンタエリスリ
トールを開始剤に用いた水酸基価500の多価アルコー
ル系ポリエーテルポリオール40部、発泡剤として水5
部、触媒としてヘキサメチレンジアミン0.5部からな
るポリオールコンパウンドと、クルードMDIの組み合
わせである。
【0046】外形寸法は、幅600mm、長さ2000
mmで、厚み40mmであった。
【0047】このパネルを用いて遮蔽室を施工したとこ
ろ、10MHz〜100MHzの範囲でいずれも100
dB以上の遮蔽効果が得られ、施工性に優れていた。
【0048】
【発明の効果】本発明の電磁波遮蔽パネルは、表面か
ら、(A)優良な導電性金属層、(B)注入発泡した硬質ポリ
ウレタンフォーム層、(C)ケイ素鋼板層からなることを
特徴とするサンドイッチパネルであり、優れた軽量性、
施工性、電磁波遮蔽効果と断熱効果を合わせ持ち、施工
面でも工数が削減出来るだけでなく、施工職人の熟練度
も特に必要無い。更に従来よりも、断熱特性に優れる硬
質ウレタンフォーム層を有する事から下地からも厚みを
薄く出来る為、遮蔽室内の内容積を大きくする事が出来
る。
【0049】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁波遮蔽パネルを示す断面構成図で
ある。
【図2】本発明の内装仕上げ材を有する電磁波遮蔽パネ
ルを示す断面構成図である。
【図3】本発明の電磁波遮蔽パネルを用いた施工方法を
示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 ケイ素鋼板 2 導電性金属板 3 硬質ポリウレタンフォーム層 4 内装仕上げ材 5 導電性パッキング 6 コンクリート躯体 7 L字型ステンレス鋼 8 電気配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 31:00

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面層(A)の断面形状が、コ状、もしく
    は少なくとも1ケ所表面層端辺部が階段状である導電性
    金属板からなり、裏面層(C)がケイ素鋼板からなり、(A)
    と(C)との間に、注入発泡により硬質ポリウレタンフォ
    ーム層(B)を設けたことを特徴とする電磁波遮蔽パネ
    ル。
  2. 【請求項2】 硬質ポリウレタンフォーム層(B)の成形
    密度が、0.01〜0.5g/cm3であることを特徴
    とする請求項1の電磁波遮蔽パネル。
  3. 【請求項3】 硬質ポリウレタンフォーム層(B)が、独
    泡率85%以上の独立気泡性硬質ポリウレタンフォーム
    である請求項1の電磁波遮蔽パネル。
  4. 【請求項4】 硬質ポリウレタンフォーム層(B)が、脂
    肪族系化合物を開始剤とするポリエーテルポリオールを
    原料とする請求項1記載の電磁波遮蔽パネル。
  5. 【請求項5】 硬質ポリウレタンフォーム層(B)が、水
    酸基価が200〜800のポリエーテルポリオールを1
    種又は2種以上混合して用いるものである請求項1の電
    磁波遮蔽パネル。
  6. 【請求項6】 導電性金属板表面層(A)の厚みが、0.
    1〜2.0mmである請求項1記載の電磁波遮蔽パネル。
  7. 【請求項7】 導電性金属板表面層(A)の上に、更に内
    装仕上げ層として不燃又は難燃材料を設けた請求項1の
    電磁波遮蔽パネル。
  8. 【請求項8】 導電性金属板表面層(A)が、20℃にお
    ける電気抵抗率が1×10-4以下の金属単体又は合金か
    ら選ばれた1種類以上のものである請求項1の電磁波遮
    蔽パネル。
  9. 【請求項9】 表面層(A)の断面形状が、コ状、もしく
    は少なくとも1ケ所の表面層端辺部が階段状である導電
    性金属板(A)とケイ素鋼板(C)との間に、硬質ポリウレタ
    ンフォーム材料を注入発砲し、硬質ポリウレタンフォー
    ム層(B)を形成せしめることを特徴とする電磁波遮蔽パ
    ネルの製造方法。
  10. 【請求項10】 ケイ素鋼板層(C)の厚みが、0.1〜
    5.0mmである請求項1記載の電磁波遮蔽パネル
  11. 【請求項11】 請求項1の電磁波遮蔽パネルを用いる
    ことを特徴とする強電磁波発生機器を設置する建築物の
    部屋。
  12. 【請求項12】 請求項1の電磁波遮蔽パネルを用いる
    ことを特徴とする建築物の電磁波遮蔽工法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007092317A (ja) * 2005-09-27 2007-04-12 Inax Corp サンドイッチパネル及び建築壁体
JP2008238553A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Toyo Tire & Rubber Co Ltd サンドイッチパネル製造設備及びサンドイッチパネル製造方法
CN105856746A (zh) * 2016-03-25 2016-08-17 大连理工大学 一种集抗冲击与降噪于一体的轻质十字芯点阵泡沫夹芯板及其制备方法

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