JPH07255659A - モップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 拭布３を簡単且つ迅速に反転させて使用する
ことが可能なモップを得ること。 【構成】 拭布３を被清掃部位に押し付けるための押圧
面４ａ，４ｂを上下両面に備えた装着ヘッド２を、柄棒
１の先端に上下反転して使用可能なるように取り付け、
何れかの押圧面４ｂ上に被設した拭布３を、その一端３
ａを装着ヘッド２に係止させたまま他端３ｂを解放し
て、他方の押圧面４ａ側に回動させることにより、該押
圧面４ａ上に表裏反転して装着可能なるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、モップに関するもので
あり、更に詳しくは、拭布の表裏両面を使用可能なモッ
プに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】柄棒の先端に取り付けた装着ヘッドに、
拭布や不拭布等からなる拭布（雑巾）を交換可能に取り
付けたモップは、従来より各種構成のものが知られてい
る。このようなモップにおいては、拭布を効率良く使用
すると共に、清掃効率を上げるため、上記拭布を表裏反
転させて両面を平均的に使用することが望ましい。とこ
ろが、従来のこの種のモップは、拭布を表裏反転させる
ことはできても、該拭布を装着ヘッドから一旦完全に取
り外したあと、裏返して再度取り付けなければならず、
反転作業が面倒で、手も汚れ易いという欠点があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、拭布
を簡単且つ迅速に反転させて使用することが可能なモッ
プを提供すことにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のモップは、操作用の柄棒と、該柄棒の先端
に上下反転可能に取り付けられた拭布装着用の装着ヘッ
ドと、該装着ヘッドに装着された表裏両面を使用可能な
拭布とからなり、上記装着ヘッドが、装着した拭布を被
清掃部位に押し付けるための押圧面を上下両面に有する
と共に、装着した拭布の両端部を装着状態に保持する係
止手段を有し、何れかの押圧面上に装着した拭布を、一
端を装着ヘッドに係止させたまま他端を他方の押圧面側
に反転させることにより、該押圧面上に表裏反転した状
態で装着可能なるように構成されていることを特徴とす
るものである。

【０００５】本発明の具体例では、上記装着ヘッドが、
一つの押圧面を備えた上下二つの装着部材からなってい
て、両装着部材の相互に当接する周縁部によって拭布の
両端部を挟持状態に係止する係止手段が構成され、各装
着部材には、上記柄棒を取り付けるための軸受部材と、
該柄棒の傾動を可能にするための溝孔とがそれぞれ形成
され、上記軸受部材には、柄棒の先端の取付軸が遊嵌す
る上下方向に長い軸受孔が設けられ、清掃時に柄棒を押
し下げると、取付軸が上方の装着部材の軸受孔の下端に
係止して該装着部材を下方の装着部材に押し付け、装着
ヘッドを持ち上げると、取付軸が下方の装着部材の軸受
孔の上端に係止して該装着部材を持ち上げることによ
り、上方の装着部材の自重が下方の装着部材に作用する
ように構成されている。上記装着ヘッドの押圧面には、
拭布のずれを防止するためのずれ防止手段を設けること
が望ましい。

【０００６】

【作用】上記構成のモップは、二つの押圧面のうちの一
方に拭布を被設し、該拭布を施設した押圧面を下にし
て、通常のモップと同様に操作することにより、床面等
の清掃に使用する。拭布の裏面を使用するときは、該拭
布の一端を装着ヘッドに係止させたまま、その他端を他
方の押圧面側に反転、被着させてヘッドに係止させるこ
とにより、該拭布を表裏反転させ、該拭布を被設した押
圧面を下にして清掃する。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明するに、図１乃至図３に示すモップは、操作用
の細長い柄棒１と、該柄棒１の先端に上下反転可能なる
ように取り付けられた拭布取付用の装着ヘッド２と、該
装着ヘッド２に交換可能に装着された表裏両面を使用可
能な拭布３とからなるもので、上記装着ヘッド２には、
拭布３を被清掃部位に押し付けるための押圧面４ａ，４
ｂが上下両面に形成され、何れかの押圧面に拭布３を被
設して、該押圧面を下にした状態で通常のモップと同様
にして床面等の清掃を行うようになっている。

【０００８】上記装着ヘッド２は、上記押圧面４ａ，４
ｂをそれぞれ一つずつ備えた上下二つの装着部材２ａ，
２ｂで構成されている。これらの装着部材２ａ，２ｂ
は、それぞれ、内面に窪みを備えた矩形状の皿のような
形をしており、窪みの面を相互に対向させた状態で上下
に重合され、相互に当接する周縁部５ａ，５ｂにより、
拭布３の端部を装着状態に保持するための係止手段が構
成されている。そして、いずれかの装着部材２ａ又は２
ｂの押圧面４ａ又は４ｂ上に拭布３を被設し、該拭布３
の両端部３ａ，３ｂを内側に折り曲げて両装着部材２
ａ，２ｂの周縁部５ａ，５ｂの間に挟持させることによ
り、該拭布３を装着状態に保持し得るようになってい
る。ここで、少なくとも一方の装着部材２ａ又は２ｂの
周縁部５ａ又は５ｂには、拭布３に係止する突起を形成
しておくこともできる。

【０００９】上記各装着部材２ａ，２ｂには、柄棒１を
取り付けるための軸受部材７ａ，７ｂと、該柄棒１の傾
動を可能にして装着ヘッド２を上下反転させるための溝
孔８ａ，８ｂとが、それぞれ形成されている。上記軸受
部材７ａ，７ｂは、各装着部材２ａ，２ｂの内面（窪み
面）に、両装着部材２ａ，２ｂの軸受部材７ａ，７ｂが
互いに競合しない位置関係を保った状態で、該装着部材
２ａ，２ｂの長手方向に所要の間隔をおいて複数設けら
れ、各軸受部材７ａ，７ｂには、柄棒１の先端に水平に
取り付けられた取付軸１０が遊嵌する上下方向に長い軸
受孔１１ａ，１１ｂが設けられている。そして、清掃時
に柄棒１を押し下げると、取付軸１０が上方の装着部材
２ａの軸受孔１１ａの下端に係止して該装着部材２ａを
下方の装着部材２ｂに押し付け、装着ヘッド２を持ち上
げると、取付軸１０が下方の装着部材２ｂの軸受孔１１
ｂの上端に係止して該装着部材２ｂを持ち上げることに
より、上方の装着部材２ａの自重が下方の装着部材２ｂ
に作用するようになっており、これにより、いずれの場
合にも両装着部材２ａ，２ｂによる拭布３の挟持力が強
まるようになっている。

【００１０】なお、上記の如く取付軸１０が上方の装着
部材２ａの軸受孔１１ａの下端に係止しているときに
は、該取付軸１０は下方の装着部材２ｂの軸受孔１１ｂ
の中間位置にあって、該下方に装着部材２ｂに対しては
上下方向に係止せず、取付軸１０が下方の装着部材２ｂ
の軸受孔１１ｂの上端に係止しているときには、該取付
軸１０は上方の装着部材２ａの軸受孔１１ａの中間位置
にあって、該上方の装着部材２ａに対しては上下方向に
係止しないようになっている。

【００１１】一方、上記溝孔８ａ，８ｂは、各装着部材
２ａ，２ｂの長手方向のほぼ中央位置において、幅方向
の一側縁からほぼ真ん中にかけて切設され、この内部で
柄棒１を回動させることにより、装着ヘッド２を上下反
転させて使用し得るようになっている。上記押圧面４
ａ，４ｂには、装着した拭布３のずれを防止するための
ずれ防止手段として、弾性があって摩擦の大きいゴムや
スポンジ等からなるシート状部材を被着するか、又は、
ゴム等の素材から突起を形成しておくことが望ましい。

【００１２】上記構成を有するモップは、図１及び図３
に示すように、装着ヘッド２におけるいずれか一方の装
着部材２ｂの押圧面４ｂに拭布３を被設し、該拭布３の
両端部を内側に折り曲げて両装着部材２ａ，２ｂの周縁
部５ａ，５ｂ間に挟持させることにより、該拭布３を装
着ヘッド２に取り付ける。この場合、拭布３の端部を上
下の装着部材２ａ，２ｂ間に挟持させるだけで良いた
め、該拭布３の装着作業が簡単である。そして、上記拭
布３を装着した装着部材２ｂを下にし、その状態で通常
のモップと同様に操作して床面等を清掃する。

【００１３】上記清掃時に柄棒１が押し下げられると、
取付軸１０が上方の装着部材２ａの軸受孔１１ａの下端
に係止して該装着部材２ａを下方の装着部材２ｂに押し
付けるため、両装着部材２ａ，２ｂによる拭布３の挟持
力が強まり、床面との摩擦で該拭布３が装着ヘッド２か
ら外れたり位置ずれするようなことがない。

【００１４】上記拭布３を裏返して裏面を使用するとき
は、図４に示すように、該拭布３の一端３ａを装着ヘッ
ド２に係止させたまま、即ち両装着部材２ａ，２ｂの周
縁部５ａ，５ｂ間に挟持させたまま、その他端３ｂを挟
持から解放して鎖線で示すように他方の装着部材２ａの
押圧面４ａ上に回動させ、両装着部材２ａ，２ｂ間に挟
持させることにより、該拭布３を表裏反転させる。これ
により該拭布３を、装着ヘッド２から完全に取り外して
裏返す作業を行うことなく、極めて簡単且つ迅速に表裏
反転させることができる。このとき、柄棒１が拭布反転
の邪魔にならないように、該柄棒１を図示の中立位置の
近傍で適宜回動させながら作業を行うようにする。そし
て、装着ヘッド２を上下逆にすることにより拭布３を装
着した装着部材２ａを下にし、上記と同様にして床面等
を清掃する。

【００１５】モップを他の場所に運搬する際などに柄棒
１で装着ヘッド２を持ち上げると、取付軸１０が下方の
装着部材２ｂの軸受孔１１ｂの上端に係止した状態で該
装着ヘッド２が持ち上げられるため、上方の装着部材２
ａの自重で拭布３が両装着部材２ａ，２ｂ間に挟持さ
れ、その脱落が防止される。

【００１６】上記実施例では、拭布３を二つの装着部材
２ａ，２ｂ間に挟持させることにより装着状態に保持す
るようにしているが、装着ヘッド２の適宜位置に、クリ
ップや係止ピン、係止溝等からなる適宜の係止手段を設
け、該係止手段に拭布３の両端部を係止させるようにす
ることもできる。また、装着ヘッドを、上記第１実施例
のように二つの装着部材２ａ，２ｂを組み合わせて構成
することなく、図５に示す第２実施例のように、上下両
面に押圧面２４ａ，２４ｂを備えた一体構造の装着ヘッ
ド２２として構成し、該装着ヘッド２２に、上記第１実
施例と同様の溝孔２８を設けて柄棒２１を回動自在に軸
支すると共に、クリップや係止ピン、係止溝等からなる
適宜の係止手段２６を付設して、拭布２３の両端部を係
止させるように構成することもできる。

【００１７】

【発明の効果】このように本発明のモップによれば、二
つの押圧面を備えた装着ヘッドの一方の押圧面に被着し
た拭布を、その一端を該装着ヘッドに係止させたまま他
端を他方の押圧面側に反転させることにより、該拭布を
装着ヘッドから完全に取り外して裏返す作業を行うこと
なく、極めて簡単且つ迅速に表裏反転させて使用するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のモップの第１実施例を示す斜視図であ
る。

【図２】図１のモップの要部平面図である。

【図３】図１のモップの要部拡大断面図である

【図４】拭布の反転について説明する図２と同様位置で
の断面図である。

【図５】本発明のモップの第２実施例を示す図２と同様
位置での断面図である。

【符号の説明】

１，２１ 柄棒 ２，２２ 装着ヘッ
ド ２ａ，２ｂ 装着部材 ３，２３ 拭布 ３ａ，３ｂ 端部 ４ａ，４ｂ，２４ａ，２４ｂ 押圧面 ５ａ，５ｂ 周縁部 ７ａ，７ｂ 軸受部
材 ８ａ，８ｂ 溝孔 １０ 取付軸 １１ａ，１１ｂ 軸受孔 ２６ 係止手段

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 操作用の柄棒と、該柄棒の先端に上下反
   転可能に取り付けられた拭布装着用の装着ヘッドと、該
   装着ヘッドに装着された表裏両面を使用可能な拭布とか
   らなり、 上記装着ヘッドが、装着した拭布を被清掃部位に押し付
   けるための押圧面を上下両面に有すると共に、装着した
   拭布の両端部を装着状態に保持する係止手段を有し、何
   れかの押圧面上に装着した拭布を、一端を装着ヘッドに
   係止させたまま他端を他方の押圧面側に反転させること
   により、該押圧面上に表裏反転した状態で装着可能なる
   ように構成されている、ことを特徴とするモップ。
2. 【請求項２】 装着ヘッドが、一つの押圧面を備えた上
   下二つの装着部材からなっていて、両装着部材の相互に
   当接する周縁部によって拭布の両端部を挟持状態に係止
   する係止手段が構成され、各装着部材には、上記柄棒を
   取り付けるための軸受部材と、該柄棒の傾動を可能にす
   るための溝孔とがそれぞれ形成され、上記軸受部材に
   は、柄棒の先端の取付軸が遊嵌する上下方向に長い軸受
   孔が設けられ、清掃時に柄棒を押し下げると、取付軸が
   上方の装着部材の軸受孔の下端に係止して該装着部材を
   下方の装着部材に押し付け、装着ヘッドを持ち上げる
   と、取付軸が下方の装着部材の軸受孔の上端に係止して
   該装着部材を持ち上げることにより、上方の装着部材の
   自重が下方の装着部材に作用する構成である、ことを特
   徴とする請求項１に記載のモップ。
3. 【請求項３】 装着ヘッドの押圧面に、拭布のずれを防
   止するためのずれ防止手段が設けられていることを特徴
   とする請求項１又は２に記載のモップ。