JPH10323320A - 複合式清掃具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 機能の異なる複数の清掃手段を一つの清掃具
の中に一体に組み込み、それらを選択的に使い分けられ
るようにする。 【解決手段】 機能の異なる２つの清掃手段５ａ，５ｂ
をヘッドフレーム４に取り付ける共に、該ヘッドフレー
ム４を柄２に回転自在且つ各清掃手段５ａ，５ｂの使用
位置に係止自在なるように連結し、該ヘッドフレーム４
の向きを変えることによって２つの清掃手段５ａ，５ｂ
を使い分けられるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、使用方法の異なる
複数の清掃手段を備えた複合式清掃具に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】清掃具として従来、着塵用の粘着剤を塗
布した粘着紙をロールに巻き付け、この粘着紙で絨毯や
カーペット上の塵埃を付着、除去する粘着ロール式のも
のや、不織布からなるシート状の拭布を基台に装着し、
この拭布で床や畳等の汚れを拭き取るモップ式のものな
どが良く知られている。

【０００３】これらの清掃具は、用途や使用方法等が全
く異なっていて、共通の清掃対象に使用するのは困難で
あるため、通常は両方の清掃具を用意し、清掃対象に応
じてそれらを適宜使い分けるようにしている。即ち、例
えば絨毯やカーペットが敷かれた部屋と、床張りや畳敷
きの部屋とを清掃するような場合には、上述した二つの
清掃具を部屋毎に使い分けているが、このような場合従
来では、一方の清掃具でそれに適する部屋を全て掃除し
たあと、その清掃具を保管場所に収納して他方の清掃具
を取り出し、それで他の部屋を清掃するとか、あるい
は、二種類の清掃具を清掃中ずっと持ち運び、必要な方
を選択的に使用して、不要な方は清掃中邪魔にならない
場所に一時的に置いておくなどの方法で清掃していたた
め、清掃具の取り扱いが非常に面倒で清掃に手間がかか
っていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の技術的課題
は、機能の異なる複数の清掃手段を一つの清掃具に一体
に組み込み、必要に応じて選択的に使い分けられるよう
にすることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明によれば、柄の先端に機能の異なる複数の清
掃手段を、使用位置と非使用位置とに選択的に変移可能
なるように取り付けたことを特徴とする複合式清掃具が
提供される。

【０００６】前記構成の清掃具によれば、複数の清掃手
段が一つの清掃具に一体に組み付けられていて、それら
を選択的に使い分けることができるようになっているた
め、清掃対象が変る度に清掃具を交換する必要がなく、
色々な場所の清掃を１つの清掃具を使用して簡単且つ効
率的に行うことができる。しかも、清掃具を収納場所ま
で一々取りに行く必要がないため、清掃作業が非常に楽
である。

【０００７】本発明の具体的な実施態様によれば、２の
清掃手段がヘッドフレームの前後両端部に取り付けられ
ると共に、該ヘッドフレームが柄に回転自在且つ各清掃
手段の使用位置に係止自在なるように連結されている。
これにより、ヘッドフレームを回転させて所要の位置に
係止させるという簡単な操作を行うだけで、必要な清掃
手段を使用することができるため、清掃具の取り扱いが
容易である。

【０００８】本発明の好ましい実施態様によれば、前記
２つの清掃手段のうち第１の清掃手段が、ロール状に巻
かれた着塵用の粘着紙を芯材に装着した粘着ロール式の
清掃手段であり、第２の清掃手段が、シート状の拭布を
基台に着脱自在に装着したモップ式の清掃手段である。
前記第２の清掃手段の基台が多角形断面を有していて、
少なくとも２面が払掃用の作業面であることが望まし
い。

【０００９】

【発明の実施の形態】図１及び図２は本発明に係る複合
式清掃具の第１実施例を示すもので、この清掃具１Ａ
は、握持用の柄２と、該柄２の先端に取り付けられた清
掃用ヘッド３とからなっている。

【００１０】前記ヘッド３は、左右一対の側枠４ａ，４
ａとこれらの側枠４ａ，４ａの中間部同士を連結する連
結枠４ｂとからなる略Ｈ字形のヘッドフレーム４の前後
両端部に、機能の異なる２つの清掃手段５ａ，５ｂを取
り付けたもので、該ヘッドフレーム４の中間部を、柄２
の先端の二股状の取付フレーム２ａに回動自在に連結
し、これにより、図５及び図６に示すように、該ヘッド
３を回転させて２つの清掃手段５ａ，５ｂを使用位置と
非使用位置とに選択的に変移させ得るようになってい
る。

【００１１】前記ヘッドフレーム４における側枠４ａ，
４ａの外側面には、その両端部付近に、柄２の先端の前
記取付フレーム２ａを係止させるための係止手段８，８
が付設されており、これらの係止手段８，８に取付フレ
ーム２ａを係止させることによって、２つの清掃手段５
ａ，５ｂをそれぞれの使用位置に保持させることができ
るようになっている。

【００１２】前記係止手段８は、取付フレーム２ａを清
掃作業時に不時に外れない程度の力で係止させ得るもの
であればどのようなものでも良く、例えば図３及び図４
に示すように、係合用凹部９ａの両側に取付フレーム２
ａが弾力的に乗り越え可能な凸部９ｂ，９ｂを備えた係
止片９を取り付け、この係止片９の凹部９ａに取付フレ
ーム２ａを弾力的に嵌合、係止させることによってその
位置に保持させる形式のものや、蝶螺子等の締付手段に
よって取付フレーム２ａを所要の位置に締め付ける方式
のもの、あるいは、取付フレーム２ａと側枠４ａ，４ａ
とをピンで係止させるものなど、任意の手段を用いるこ
とができる。

【００１３】前記２つの清掃手段５ａ，５ｂのうち第１
の清掃手段５ａは、芯材１１の外周にロール状に巻いた
粘着紙１２を嵌着し、被清掃面上を転動させて前記粘着
紙１２に塵埃を付着させる粘着ロール式のもので、ヘッ
ドフレーム４に回転自在に取り付けられており、また第
２の清掃手段５ｂは、不織布等からなるシート状の拭布
１４を基台１５に着脱自在に装着したモップ式のもの
で、ヘッドフレーム４に回転自在に取り付けられてい
る。

【００１４】前記第２の清掃手段５ｂにおける基台１５
は、合成樹脂等の硬質又は半硬質の素材によって断面三
角形（好ましくは二等辺三角形か正三角形）に形成さ
れ、その外面の３つの作業面１５ａには合成樹脂発泡体
からなる弾性部材１６が取り付けられていて、この弾性
部材１６を介して各作業面１５ａに前記拭布１４が取り
付けられている。

【００１５】前記構成を有する清掃具１Ａにおいて、粘
着ロール式の第１の清掃手段５ａで絨毯やカーペット等
が敷かれた部屋を清掃する場合は、図５に示すように、
第１の清掃手段５ａが前方に位置するようにヘッド３を
回転させ、柄２の取付フレーム２ａを第２の清掃手段５
ｂ側の係止手段８に係止させることによって、ヘッド３
をその向きに固定する。そしてそのあとは、通常の粘着
ロール式の清掃具を使用する場合と同様にして清掃を行
う。

【００１６】また、モップ式の第２の清掃手段５ｂで床
張りや畳敷きの部屋を清掃する場合は、図６に示すよう
に、第２の清掃手段５ｂが前方に位置するようにヘッド
３を回転させ、柄２の取付フレーム２ａを第１の清掃手
段５ａ側の係止手段８に係止させることによって、ヘッ
ド３をその向きに固定する。そしてそのあとは、通常の
モップ式の清掃具を使用する場合と同様にして清掃を行
う。この場合、拭布１４の汚れ具合に応じて基台１５を
回転させることにより、３つの作業面１５ａを順次使用
することができため、拭布１４の全面を清掃に有効に使
用することができ、該拭布１４の使用効率が非常に良
い。

【００１７】かくして前記清掃具１Ａは、絨毯やカーペ
ットが敷かれた部屋と床張りや畳敷きの部屋とを、ヘッ
ド３に設けた２つの清掃手段５ａ，５ｂを使い分けるこ
とによって順次簡単且つ効率良く清掃することができ
る。しかも、ヘッド３を必要な角度回転させるだけで前
記２つの清掃手段５ａ，５ｂをその場で使い分けること
ができるため、清掃具の取り扱いが簡単で、従来のよう
に別の清掃具を収納場所まで一々取りに行く必要がな
い。また、用途や用法の異なる複数の清掃具を別々に用
意する必要がないため、清掃具の収納や保管も容易で、
経済的である。

【００１８】前記清掃具１Ａは、上述したように、ヘッ
ド３を図５又は図６の位置に固定することによって何れ
かの清掃手段５ａ，５ｂを選択的に使用することができ
るものであるが、図１の状態で使用することによって２
つの清掃手段５ａ，５ｂを同時に使用することもでき
る。この場合は、柄２はヘッドフレーム４に対して傾動
自在であっても良いが、ヘッドフレーム４の外側面に設
けた適宜の係止手段によって使用し易い角度に固定でき
るようになっていても良い。

【００１９】前記第１実施例に示した清掃具１Ａは、ヘ
ッドフレーム４がＨ字形をしているが、該ヘッドフレー
ム４の形状は任意であって、矩形枠であっても良い。あ
るいは、図７に示す第２実施例の清掃具１Ｂのように、
左右何れか一方の側枠のみからなるヘッドフレーム４に
２つの清掃手段５ａ，５ｂを片持ち状態に取り付け、こ
れにクランク形をした取付フレーム２の先端を回動自在
に連結したものであっても良い。この第２実施例におけ
るその他の構成及び作用効果は第１実施例と実質的に同
じであるため、第１実施例と同一の構成部分に同一符合
を付してその説明は省略する。

【００２０】また、前記各実施例においては、モップ式
である第２の清掃手段５ｂにおける基台１５が断面三角
形状をしているが、該基台１５は四角形やその他の断面
形状であっても良い。要するに、拭布１４を被清掃面に
押し付けるための作業面１５ａを少なくとも１つ、好ま
しくは２つ以上備えていれば良いのである。また、基台
１５を四角形断面とする場合は、正四角形状に形成して
外周の４つの面を作業面にするか、扁平プレート状に形
成して上下何れか１面又は２面を作業面とするのが良
い。

【００２１】なお、前記各実施例では、２つの清掃手段
５ａ，５ｂが粘着式とモップ式の組み合わせであるが、
その他の組み合わせであっても良い。例えば、刷毛式と
粘着式の組み合わせにしたり、刷毛式とモップ式の組み
合わせにすることもできる。あるいは、モップ式の清掃
手段同士の組み合わせとして、その一方を、親水性繊維
からなる拭布を使用することによって主として水性の汚
れを拭き取るための清掃手段とし、他方を、親油性繊維
からなる拭布を使用することによって主として油性の汚
れを拭き取るための清掃手段としても良い。

【００２２】

【発明の効果】このように本発明の複合式清掃具は、機
能の異なる複数の清掃手段を一体に組み込み、それらを
選択的に使用位置に変移させられるようにしたので、例
えば絨毯やカーペット等が敷かれた部屋と床張りや畳敷
きの部屋とを続けて清掃するような場合でも、前記清掃
手段を使い分けることによってそれらの部屋を順次簡単
且つ効率良く清掃することができ、従来のように別の清
掃具を収納場所まで一々取りに行く必要がないため、清
掃作業が非常に楽である。また、用途や用法の異なる複
数の清掃具を別々に用意する必要がないため、清掃具の
収納や保管も容易で、経済的である。しかも、ヘッドフ
レームを回転させて所要の位置に係止させるという簡単
な操作を行うだけで、必要な清掃手段を選択的に使用す
ることができるため、清掃具の取り扱いが簡単である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る清掃具の第１実施例を示す側面図
である。

【図２】図１の平面図である。

【図３】図１の要部拡大図である。

【図４】図３におけるＡ−Ａ線での断面図である。

【図５】図１の清掃具の一つの使用状態を示す側面図で
ある。

【図６】図１の清掃具の他の使用状態を示す側面図であ
る。

【図７】本発明に係る清掃具の第２実施例を示す平面図
である。

【符号の説明】

１Ａ，１Ｂ 清掃具 ２ 柄 ４ ヘッドフレーム ５ａ，５ｂ 清
掃手段 １１ 芯材 １２ 粘着紙 １４ 拭布 １５ 基台 １５ａ 作業面

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】柄の先端に機能の異なる複数の清掃手段を
   取り付けると共に、これらの清掃手段を使用位置と非使
   用位置とに選択的に変移可能としたことを特徴とする複
   合式清掃具。
2. 【請求項２】請求項１に記載の清掃具において、該清掃
   具が第１及び第２の２つの清掃手段を有していて、これ
   らの清掃手段がヘッドフレームの前後両端部に取り付け
   られると共に、該ヘッドフレームが柄に回転自在且つ清
   掃手段の使用位置に係止自在なるように連結されている
   もの。
3. 【請求項３】請求項２に記載の清掃具において、前記第
   １の清掃手段が、ロール状に巻かれた着塵用の粘着紙を
   芯材に装着してなる粘着ロール式の清掃手段であり、第
   ２の清掃手段が、シート状の拭布を基台に着脱自在に装
   着してなるモップ式の清掃手段であるもの。
4. 【請求項４】請求項３に記載の清掃具において、前記第
   ２の清掃手段の基台が多角形断面を有していて、少なく
   とも２面が払掃用の作業面であるもの。