JPH07254083A - 硬質券の券売機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 硬質券の販売動作品質を向上でき、且つ使用
性が格段に向上された硬質券の自動販売機を提供する。 【構成】 硬質券を機外に取り出すための取り出し口１
６が形成され、その裏面に券受け部材が配置されたハウ
ジング１２と、該ハウジング１２内に配置され、硬質券
が積み重ねられて収納された複数のコラム１３と、各コ
ラム１３に収納された硬質券を所定枚数毎に取り出す取
り出し手段１５ａ，１５ｂ，１５ｃと、該取り出し手段
１５ａ，１５ｂ，１５ｃによって該コラム１３から取り
出された硬質券を該券受け部材に落下させつつ案内する
シュート１８ａ，１８ｂ，１８ｃであって、鉛直方向と
交差する方向に傾斜し、該取り出された硬質券を滑らせ
て該券受け部材に案内する案内面を有するシュートとを
備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例としてプラスチック
などの比較的硬質の材料から形成される硬質券を販売す
る硬質券の自動販売機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、例としていわゆる食券などと
して、プラスチック製の長円形状或いは長方形状の硬質
券を販売する自動販売機が用いられている。図４は、こ
のような硬質券の従来の自動販売機の正面図であり、図
５は自動販売機の側面から見た断面図である。従来技術
の自動販売機１は、ハウジング２の内部に複数のコラム
群Ａ１、Ａ２、Ａ３、Ａ４、Ａ５（総称する場合は、参
照符号Ａで示す）が、横方向に隣接して、且つ上下方向
に沿って配置されている。各コラム群Ａは、それぞれ複
数のコラム３から構成され、各コラム群Ａの下部に各コ
ラム群Ａの各コラム３からの硬質券を、例として１枚毎
に取り出す駆動部５がそれぞれ配置されている。ハウジ
ング２の下方には、購入者などが硬質券を機外に取り出
すための取り出し口６が形成されている。取り出し口６
の内部には、券受け部材７が配置されており、後述する
ように、コラム３から取り出された硬質券は、券受け部
材７内に落下し、購入者などが前記取り出し口６から手
を差し込んで、券受け部材７内の硬質券を取り出す。ハ
ウジング２の前面部９には、販売される商品のサンプル
を展示するサンプル棚１０が設けられている。

【０００３】ハウジング２内には、各駆動部５からの硬
質券を前記券受け部材７に共通に案内するシュート８が
配置されている。シュート８は、その上端から下端にか
けて、鉛直方向に延び、かつ均一な内部寸法に形成され
ている。各駆動部５によって、対応するコラム群Ａの所
定のコラム３から取り出された硬質券は、シュート８内
を前記券受け部材７内に落下する。券受け部材７内に落
下した硬質券は、前述したように、取り出し口６を介し
て購入者によって取り出される。購入者などによって取
り出された硬質券は、飲食物の提供などの目的のために
使用された後、前記コラム３内に再び収納され、再使用
される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この従来技術の自動販
売機１に於いて、各駆動部５によって、対応するコラム
群Ａの所定のコラム３から取り出された硬質券は、シュ
ート８内を前記券受け部材７内に直接落下する構成であ
る。このため、自動販売機１は、以下のような問題点を
有している。

【０００５】券受け部材７内に硬質券が直接落下するた
め、硬質券の券受け部材７への衝突により、硬質券のエ
ッジ部にケバを生じる等の変形を生じ、或いは硬質券自
体が変形する等の事態が発生する場合がある。このよう
な変形を生じた硬質券を前記のように再使用する場合、
積み重ねられている硬質券の１枚を駆動部５によって取
り出そうとするとき、硬質券の変形部がコラム出口等で
引っかかり、取り出し動作が不良或いは不能となる場合
がある。即ち、自動販売機１に於いて、硬質券のコラム
３からの取り出し動作に動作不良を生じる。

【０００６】硬質券が券受け部材７に落下した際、券受
け部材７への衝突の衝撃により硬質券が跳ね、前記取り
出し口６から機外に飛び出す、或いは、券受け部材７と
ハウジング２内の他の部材との隙間から、機内に落ちて
しまうという不具合を生じる。即ち、購入者による硬質
券の自動販売機１からの取り出し動作が困難になるとい
う不具合を生じる。

【０００７】上記問題点を解消しようとして、券受け部
材７の内面に柔軟な緩衝体を貼ることが考えられるが、
このようにすると、購入者が硬質券を取り出し口６から
取り出そうとするとき、硬質券が緩衝体に埋もれる等の
原因で、取り出しにくくなるという問題点を生じる。即
ち、この場合も、購入者による硬質券の自動販売機１か
らの取り出し動作が困難になる。

【０００８】本発明は、上記問題点を解決しようとして
成されたものであり、硬質券のコラム３からの取り出し
動作に動作不良を生じる事態、及び購入者による硬質券
の自動販売機からの取り出し動作が困難になる事態を防
止し、硬質券の販売動作品質を向上でき、且つ使用性が
格段に向上された硬質券の自動販売機を提供することが
本発明の目的である。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の硬質券の自動販
売機は、硬質券を機外に取り出すための取り出し口が形
成され、その裏面に券受け部材が配置されたハウジング
と、該ハウジング内に配置され、硬質券が積み重ねられ
て収納された複数のコラムと、各コラムに収納された硬
質券を所定枚数毎に取り出す取り出し手段と、該取り出
し手段によって該コラムから取り出された硬質券を該券
受け部材に落下させつつ案内するシュートであって、鉛
直方向と交差する方向に傾斜し、該取り出された硬質券
を滑らせて該券受け部材に案内する案内面を有するシュ
ートとを備えており、そのことによって上記目的を達成
することができる。

【００１０】本発明の硬質券の自動販売機は、硬質券を
機外に取り出すための取り出し口が形成され、その裏面
に券受け部材が配置されたハウジングと、該ハウジング
内に配置され、硬質券が積み重ねられて収納された複数
のコラムと、各コラムに収納された硬質券を所定枚数毎
に取り出す取り出し手段と、該取り出し手段によって該
コラムから取り出された硬質券を該券受け部材に落下さ
せつつ案内するシュートであって、該シュートの該硬質
券の通過経路の一部が、該硬質券の落下速度を抑制する
範囲に狭められているシュートとを備えており、そのこ
とにより上記目的が達成される。

【００１１】

【作用】本発明の硬質券の自動販売機に於いて、硬質券
は複数のコラムに積み重ねられて収納されている。各コ
ラムに収納された硬質券は、取り出し手段によって所定
枚数毎に取り出される。自動販売機のハウジングには、
硬質券を機外に取り出すための取り出し口が形成されて
おり、その裏面には券受け部材が配置されている。取り
出し手段によってコラムから取り出された硬質券は、シ
ュートによって券受け部材に落下されつつ案内される。
このシュート内の硬質券は、シュートの案内面によっ
て、鉛直方向と交差する方向に滑らされて該券受け部材
に案内される。

【００１２】従って、本発明に於いて、コラムから取り
出された硬質券が、券受け部材に直接落下する事態が防
止されている。このため、硬質券の券受け部材への衝突
により、硬質券に変形を生じる事態が防止される。従っ
て、硬質券を再使用する場合、積み重ねられている硬質
券を取り出し手段によって取り出そうとするとき、硬質
券がコラム出口等で引っかかり、取り出し動作が不良或
いは不能となる事態が防止される。これにより、硬質券
の販売動作品質を向上できる。

【００１３】また、本発明に於いて、硬質券が券受け部
材に落下した際、券受け部材へ直接衝突する場合と比較
し、この衝突の衝撃により硬質券が跳ね、取り出し口か
ら機外に飛び出す、或いは、券受け部材とハウジング内
の他の部材との隙間から、機内に落ちてしまうという不
具合の発生を防止できる。これにより、購入者による硬
質券の自動販売機からの取り出し動作を円滑に行うこと
ができ、使用性が格段に向上される。

【００１４】本発明の硬質券の自動販売機に於いて、硬
質券は複数のコラムに積み重ねられて収納されている。
各コラムに収納された硬質券は、取り出し手段によって
所定枚数毎に取り出される。自動販売機のハウジングに
は、硬質券を機外に取り出すための取り出し口が形成さ
れており、その裏面には券受け部材が配置されている。
取り出し手段によってコラムから取り出された硬質券
は、シュートによって券受け部材に落下されつつ案内さ
れる。このシュート内の硬質券は、該硬質券の落下速度
を抑制する範囲に狭められている通過経路の一部によっ
て、落下速度が抑制される。これによっても、硬質券が
券受け部材に直接衝突する事態を防止することができ、
前述した効果と同様の効果を達成することができる。

【００１５】

【実施例】本発明を実施例について以下に説明する。図
１及び図２に本発明の一実施例を示す。本実施例の自動
販売機１１は、例としていわゆる食券などとして用いら
れる、プラスチック製の長円形状或いは長方形状の硬質
券を販売する。このような硬質券は、使用後に自動販売
機１１に再度収納されて再使用されることが特徴であ
る。図１は、このような硬質券の本実施例の自動販売機
１１の正面図であり、図２は自動販売機１１の後述する
シュート等を示す正面図である。本実施例の自動販売機
１１は、ハウジング１２の内部に複数のコラム群Ｂ１、
Ｂ２、Ｂ３（総称する場合は、参照符号Ｂで示す）が、
横方向に隣接して、且つ上下方向に沿って配置されてい
る。各コラム群Ｂは、それぞれ複数のコラム１３から構
成され、各コラム群Ｂの下部に各コラム群Ｂの各コラム
１３からの硬質券を、例として１枚毎に取り出す駆動部
１５ａ、１５ｂ、１５ｃ（総称する場合は、参照符号１
５で示す）がそれぞれ配置されている。ハウジング１２
の下方には、購入者などが硬質券を機外に取り出すため
の取り出し口１６が形成されている。取り出し口１６の
内部には、券受け部材１７が配置されており、後述する
ように、コラム１３から取り出された硬質券は、券受け
部材１７内に落下し、購入者などが前記取り出し口１６
から手を差し込んで、券受け部材１７内の硬質券を取り
出す。ハウジング１２の前面部１９には、販売される商
品のサンプルを展示するサンプル棚２０が設けられてい
る。

【００１６】ハウジング１２内には、例として、各駆動
部１５毎に、各駆動部１５からの硬質券を案内するシュ
ート１８ａ、１８ｂ、１８ｃ（総称する場合は、参照符
号１８で示す）が配置されている。各シュート１８は、
各駆動部１５の下方にそれぞれ配置される。各シュート
１８は、鉛直方向と交差する方向に沿って、ハウジング
１２の側方から内方に向かうに従い、下方に傾斜した案
内面２１ａ、２１ｂ、２１ｃをそれぞれ有している。各
シュート１８の図１及び図２の外方側、即ちハウジング
１２の側部側の端部は、各駆動部１５に対応するコラム
群Ｂに属する各コラム１３の最外方のコラム１３の下方
に位置する。また、各シュート１８の前記外方側と反対
側の端部は、例として、一段下方のシュート１８の上方
に位置する。最下段のシュート１８の前記外方側と反対
側の端部は、券受け部材１７の左右方向の中央付近の上
方に位置する。

【００１７】各駆動部１５によって、対応するコラム群
Ｂの所定のコラム１３から取り出された硬質券は、対応
するシュート１８上に落下し、前記案内面２１上を滑
る。例として、最上段のコラム群Ｂ１の所定のコラム１
３から硬質券が取り出された場合、この硬質券は、シュ
ート１８ａ上を滑ってシュート１８ｂ上に落下する。硬
質券は、更にシュート１８ｂ上を滑ってシュート１８ｃ
上に落下する。シュート１８ｃ上を滑った硬質券は、前
記券受け部材１７内に落下する。券受け部材１７内に落
下した硬質券は、前述したように、取り出し口１６を介
して購入者によって取り出される。購入者などによって
取り出された硬質券は、飲食物の提供などの目的のため
に使用された後、所定のコラム１３内に再び収納され、
再使用される。

【００１８】このような構成と動作とを有する本実施例
の自動販売機１１を用いることにより、以下の効果を奏
することができる。

【００１９】 本実施例に於いて、コラム１３から取
り出された硬質券は、従来技術に於けるように前記券受
け部材１７に直接落下する事態が防止されている。この
ため、硬質券の券受け部材１７への直接の衝突により、
従来技術のように硬質券に変形を生じる事態が防止され
る。従って、前記のように硬質券を再使用する場合、積
み重ねられている硬質券を各駆動部１５によって取り出
そうとするとき、硬質券がコラム出口等で引っかかり、
取り出し動作が不良或いは不能となる事態が防止され
る。これにより、硬質券の販売動作品質を向上できる。

【００２０】 本実施例に於いて、硬質券は、傾斜し
た各シュート１８を従来技術と比較すると低い速度で滑
って券受け部材１７の直上まで近づき、従来技術と比較
するとわずかの距離を、券受け部材１７に落下する。従
って、硬質券が券受け部材１７に落下した際、券受け部
材１７へ直接衝突する場合と比較し、この衝突の衝撃に
より硬質券が跳ね、取り出し口１６から機外に飛び出
す、或いは、券受け部材１７とハウジング１２内の他の
部材との隙間から、機内に落ちてしまうという不具合の
発生を防止できる。これにより、購入者が自動販売機１
１から硬質券を取り出す動作を円滑に行うことができ、
使用性が格段に向上される。

【００２１】図３は、本発明の他の実施例の自動販売機
１１ａの断面を示す側面図である。本実施例は、前記実
施例と類似し、対応する部分には同一の参照符号を付
す。本実施例の特徴は、最上部の駆動部１５ａ以外の駆
動部１５ｂ、１５ｃに、ハウジング１２の前面部１９の
裏面のガイド板３０に向かうシュート２２、２３を設
け、各シュート２２、２３とガイド板３０との間に硬質
券の通路２４、２５を設け、各通路２４、２５の先端部
２６、２７の幅Ｗを、例として、３ｍｍ〜６ｍｍの程度
に形成したことである。この幅Ｗの程度は、通路２４、
２５の先端部２６、２７を硬質券が通過する際に、硬質
券とこの先端部２５、２７との接触及び滑り摩擦などに
より、硬質券の落下速度が抑制され、かつ硬質券がこの
先端部２６、２７に於いて停止しないように選ばれる。

【００２２】本実施例によっても、硬質券の券受け部材
１７への落下時の落下速度を抑制させることができ、前
記実施例に於いて述べた効果と同様な効果を達成するこ
とができる。

【００２３】前記発明に於いて、用いられる硬質券の材
質、用途は前記実施例に限定されるものではなく、ま
た、コラム群Ｂ及び駆動部１５の数も前記各実施例の例
に限定されるものではない。

【００２４】また、硬質券の券受け部材１７への落下速
度を抑制させるために、硬質券の落下が停止されない材
質及び配置位置で、各シュート１８、２２、２３の上面
に合成樹脂フィルム等を貼り付けるようにしてもよい。

【００２５】

【発明の効果】請求項１の発明の硬質券の自動販売機を
用いることにより、下記の効果を奏することができる。
本発明に於いて、コラムから取り出された硬質券が、券
受け部材に直接落下する事態が防止されている。このた
め、硬質券の券受け部材への衝突により、硬質券に変形
を生じる事態が防止される。従って、硬質券を再使用す
る場合、積み重ねられている硬質券を取り出し手段によ
って取り出そうとするとき、硬質券がコラム出口等で引
っかかり、取り出し動作が不良或いは不能となる事態が
防止される。これにより、硬質券の販売動作品質を向上
できる。また、本発明に於いて、硬質券が券受け部材に
落下した際、券受け部材へ直接衝突する場合と比較し、
この衝突の衝撃により硬質券が跳ね、取り出し口から機
外に飛び出す、或いは、券受け部材とハウジング内の他
の部材との隙間から、機内に落ちてしまうという不具合
の発生を防止できる。これにより、購入者による硬質券
の自動販売機からの取り出し動作を円滑に行うことがで
き、使用性が格段に向上される。

【００２６】請求項２の発明の硬質券の自動販売機を用
いることによっても、上記効果と同様の効果を達成する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の硬質券の自動販売機１１の
正面図である。

【図２】自動販売機１１のシュート等を示す正面図であ
る。

【図３】本発明の他の実施例の自動販売機１１ａの断面
を示す側面図である。

【図４】従来の硬質券の自動販売機の正面図である。

【図５】自動販売機の側面から見た断面図である。

【符号の説明】

１１、１１ａ 自動販売機 １２ ハウジング １３ コラム １５ａ、１５ｂ、１５ｃ 駆動部 １６ 取り出し口 １７ 券受け部材 １８ａ、１８ｂ、１８ｃ、２２、２３ シュート ２１ａ、２１ｂ、２１ｃ 案内面 Ｂ１、Ｂ２、Ｂ３ コラム群

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】硬質券を機外に取り出すための取り出し口
   が形成され、その裏面に券受け部材が配置されたハウジ
   ングと、 該ハウジング内に配置され、硬質券が積み重ねられて収
   納された複数のコラムと、 各コラムに収納された硬質券を所定枚数毎に取り出す取
   り出し手段と、 該取り出し手段によって該コラムから取り出された硬質
   券を該券受け部材に落下させつつ案内するシュートであ
   って、鉛直方向と交差する方向に傾斜し、該取り出され
   た硬質券を滑らせて該券受け部材に案内する案内面を有
   するシュートとを含む硬質券の自動販売機。
2. 【請求項２】硬質券を機外に取り出すための取り出し口
   が形成され、その裏面に券受け部材が配置されたハウジ
   ングと、 該ハウジング内に配置され、硬質券が積み重ねられて収
   納された複数のコラムと、 各コラムに収納された硬質券を所定枚数毎に取り出す取
   り出し手段と、 該取り出し手段によって該コラムから取り出された硬質
   券を該券受け部材に落下させつつ案内するシュートであ
   って、該シュートの該硬質券の通過経路の一部が、該硬
   質券の落下速度を抑制する範囲に狭められているシュー
   トを含む硬質券の自動販売機。