JPH0725382A - 半潜水式海洋構造物 - Google Patents

半潜水式海洋構造物

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JPH0725382A
JPH0725382A JP17192993A JP17192993A JPH0725382A JP H0725382 A JPH0725382 A JP H0725382A JP 17192993 A JP17192993 A JP 17192993A JP 17192993 A JP17192993 A JP 17192993A JP H0725382 A JPH0725382 A JP H0725382A
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JP
Japan
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marine structure
wave
opening
area close
altered
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Application number
JP17192993A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuichi Endo
秀一 遠藤
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Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
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Publication date
Application filed by Hitachi Zosen Corp filed Critical Hitachi Zosen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 支柱体3の吃水線近傍に、それぞれ底面が水
面下に開口する下側開口部15A 〜18A を有するととも
に、上面に上側開口部が形成された環状空間室15〜18を
複数個形成し、これら各環状空間室15〜18に対応する上
側開口部を開閉自在な開閉蓋21をそれぞれ設けたもので
ある。 【効果】 開閉蓋を開閉することにより、支柱体の吃水
線付近での形状を変化させることができ、したがって海
洋構造物に作用する入射波に応じて、その入射波により
発生する波強制力を効果的に減衰させることができる。
すなわち、従来の構成に比べて、種々の波周期に対し
て、海洋構造物の動揺を抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半潜水式海洋構造物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】海上石油掘削設備、海上プラントなどの
作業台として、半潜水式海洋構造物が使用されている。
【0003】通常、この半潜水式海洋構造物は、図6に
示すように、上部構造物である作業台51を支持する水
線面積の小さい支柱体(コラムともいう)52と、この
支柱体52の底部に取り付けられた浮体(ロワーハルと
もいう)53とから構成されている。
【0004】ところで、このように海上に浮遊する海洋
構造物は、波の影響を大きく受ける。すなわち、波によ
り大きく動揺すると、その構造設計上または安全性の点
で問題となり、また作業性に大きな影響を与えることに
なる。
【0005】したがって、海洋構造物を製作する場合、
波による影響をできるだけ小さくする必要がある。従
来、このような問題に対処するものとして、実開昭3−
35895号公報に開示された浮体の減揺装置がある。
この減揺装置は、浮体の吃水線付近に、圧縮空気を封入
した空気室を設けることにより、減衰効果を増すように
したものであるが、この装置においても、海洋構造物の
動揺を抑制するという点では、まだ不十分であった。
【0006】そこで、最近、さらなる動揺の低減効果を
増すものとして、図7に示すような、海洋構造物が提案
されている。すなわち、浮体61上に立設される支柱体
62の吃水線付近に、所定の厚さでもってベルト状部材
63を取り付けることにより、支柱体62部分における
水線面積を増加させるようにしたものである。この構成
により、通常の作業を行う波周期付近での動揺を効果的
に抑制しようとするものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
に、支柱体62にベルト状部材63を取り付けた構成に
よると、取り付けられるベルト状部材の形状により、動
揺の低減に効果が発揮される波の周期が決まってしま
い、これとは異なる波の周期の場合には、動揺の低減効
果が小さいという欠点がある。
【0008】そこで、本発明は上記欠点を解消し得る半
潜水式海洋構造物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の半潜水式海洋構造物は、水面下に浮遊する
浮体に、水面を貫通する支柱体を立設するとともに、こ
の支柱体の上端部に作業台が支持された半潜水式海洋構
造物であって、上記支柱体の吃水線近傍に、それぞれ底
面が水面下に開口する下側開口部を有するとともに、上
面に上側開口部が形成された空間室を複数個形成し、か
つこれら各空間室に対応する上側開口部を開閉自在な蓋
体をそれぞれ具備したものである。
【0010】
【作用】上記の構成によると、支柱体の水面を貫通する
部分、すなわち吃水線付近に、底面および上面に開口部
が形成された空間室を複数個形成するとともに、各空間
室の上面の上側開口部を開閉する蓋体を設けたので、こ
の蓋体を開閉することにより、支柱体の吃水線付近での
形状を変化させることができる。
【0011】したがって、海洋構造物への入射波に応じ
て、その入射波により発生する波強制力を殆ど無くすこ
とができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図5に基づ
き説明する。図1および図2において、1は水面下(勿
論、海面下も含む)に浮遊される浮体2に、水面を貫通
する支柱体3を立設するとともに、この支柱体3の上端
部に作業台4が支持された半潜水式海洋構造物である。
なお、浮体2は、図示しないが、例えば2基配置される
とともに、各浮体2には前後において一対づつ支柱体3
が立設されており、したがって支柱体4は全体として4
本設けられている。
【0013】上記各支柱体4の吃水線付近においては、
その外周部に複数個例えば4個の矩形状の筒状壁体5〜
8が配置されるとともに、これらの上面が上壁板9によ
り覆われており、これら各筒状壁体5〜8により、下端
が水面下で開口された環状空間室(具体的には、支柱体
の外周形状に沿った形状で、すなわち矩形状の環状空間
室)15〜18が順次層状に形成されている。
【0014】また、各層における環状空間室15〜18
は、図3に示すように、例えばそのコーナ部に配置され
た仕切り板10により、それぞれ4個の分割空間室15
a〜18aに分割されている。
【0015】そして、上記各分割空間室15a〜18a
の底面の各下側開口部15A〜18Aは水面下に位置さ
れるとともに、上壁板9には空気穴として上側開口部1
5B〜18Bが形成され、かつ図3に示すように、これ
ら各上側開口部15B〜18Bを開閉する開閉蓋(蓋
体)21が案内枠22により摺動自在に案内されるとと
もに、移動装置(図示しないが、例えばシリンダー装置
などが使用される)により開閉自在にされている。な
お、図2において、開閉蓋21および案内枠22は図示
していない。
【0016】さらに、この海洋構造物1には、移動装置
を制御して開閉蓋21により、任意の分割空間室15a
〜18aの上側開口部15B〜18Bを閉鎖することに
より、支柱体3における水線面積を調節する制御装置
(図示せず)が具備されている。
【0017】この制御装置は、入射波の波周期検出器
(図示せず)からの検出信号を入力して、この検出信号
に応じて、上記開閉蓋21を開閉させ、吃水線付近の支
柱体3の形状を変化させるものである。すなわち、分割
空間室15a〜18aの任意の上側開口部15B〜18
Bを閉鎖することにより、その分割空間室15a〜18
a内の水を内部に閉じ込めて、海洋構造物1の一部とし
てみなすようにしたものである。
【0018】また、上記波周期検出器としては、例えば
U字管が使用される。このU字管は、励起振動が加わる
と、その内部に充填された水が、その励起振動と水の固
有振動数とが一致した場合に共振現象を示し、振幅が大
きくなることを利用して、波周期を検出するものであ
る。
【0019】したがって、それぞれ固有振動数が異なる
U字管を、入射波の波周期に合わせて、例えば1sec 毎
に波周期に合わせて複数個用意されている。そして、波
周期に合わせて開閉蓋21の操作パターン、すなわち開
閉パターンが決定されており、具体的には、その波周期
における海洋構造物1の動揺を最も抑制するような開閉
パターンが選択される。なお、海洋構造物1に作用する
波強制力がゼロとなる波周期(波無し周期)を越えない
ようにされている。
【0020】以下、作用について説明する。すなわち、
海洋構造物1に対する入射波の波周期が、波周期検出器
により検出され、この検出信号が制御装置に入力され
る。そして、この制御装置で、その波周期に対して、波
強制力の減衰効果が最も発揮される開閉パターン、すな
わち支柱体3の吃水線の形状が選択される。
【0021】ここで、水線面積を種々変化させた場合の
減衰効果について説明する。すなわち、図4(a)〜
(c)は、水線面積を3種類変化させた場合の支柱体3
の側面視形状を示している。具体的には、(a)は各環
状空間室15〜18の上側開口部15B〜18Bを全て
解放した場合を示しており、(b)は内側の2層におけ
る環状空間室15,16の上側開口部15B,16Bを
閉鎖した場合を示しており、(c)は全ての環状空間室
15〜18の上側開口部15B〜18Bを閉鎖した場合
を示している。
【0022】なお、(a)については、TW (波周期)
が15.4sec を越える場合に選択され、(b)について
は、12<TW ≦15.4sec の範囲である場合に選択され、
(c)については、TW が12sec 以下である場合に選択
される。
【0023】この時の動揺特性を、入射波の波周期(T
W )と、入射波の波振幅ζに対する海洋構造物の振幅z
との比(z/ζ)との関係を、ヒーブ曲線として描くと
図5のようになる。なお、図5における(a)〜(c)
は、図4で示した(a)〜(c)の形状に対応した曲線
を示している。
【0024】この図5のグラフから、支柱体の吃水線付
近の形状が大きくなると、波無し周期が小さくなり、そ
れに伴ってヒーブの第1ピークの値も小さくなることが
良く分かる。
【0025】なお、図5の曲線(a)における共振周期
(約22.5sec )以上の波については、実海域では、通
常、TW =20sec 以上の波が存在しないため、問題とな
らない。
【0026】このように、支柱体の吃水線付近の形状を
変化させることにより、海洋構造物の動揺特性を著しく
変化させることができ、したがって海洋構造物に作用す
る波強制力がゼロとなる波周期(波無し周期)を変化さ
せることができる。
【0027】なお、開閉蓋21の開閉パターンが多い
程、動揺をきめ細かく抑制することができ、またより支
柱体3の吃水線の形状を波無し周期に合わせることが可
能となる。
【0028】また、上述した波周期検出器は海洋構造物
から少し離れた海域に設けてもよいが、例えば海洋構造
物は入射波の波周期で動揺するため、波周期検出器を海
洋構造物自体に配置してもよい。
【0029】さらに、上記実施例においては、波周期検
出器としてU字管を使用したが、例えばバネと重りから
なる単振子などを使用してもよい。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明の構成によると、支
柱体の水面を貫通する部分、すなわち吃水線付近に、底
面および上面に開口部が形成された空間室を複数個形成
するとともに、各空間室の上面の上側開口部を開閉する
蓋体を設けたので、この蓋体を開閉することにより、支
柱体の吃水線付近での形状を変化させることができ、し
たがって海洋構造物に作用する入射波に応じて、その入
射波により発生する波強制力を効果的に減衰させること
ができる。すなわち、従来の構成に比べて、種々の波周
期に対して、海洋構造物の動揺を抑制することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における海洋構造物の要部側
面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】同実施例の海洋構造物における環状空間室の上
面を示す要部斜視図である。
【図4】同実施例における支柱体の形状変化を示す概略
側面図である。
【図5】図4に対応する波周期と振幅比との関係を示す
グラフ図である。
【図6】従来例における海洋構造物の概略全体構成を示
す斜視図である。
【図7】従来例の海洋構造物における浮体の減揺装置を
示す全体側面図である。
【符号の説明】
1 海洋構造物 2 浮体 3 支柱体 4 作業台 5〜8 筒状壁体 15〜18 環状空間室 15a〜18a 分割空間室 15A〜18A 下側開口部 15B〜18B 上側開口部 21 開閉蓋
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】この時の動揺特性を、入射波の波周期(T
W )と、入射波の波振幅ζに対する海洋構造物の振幅z
との比(z/ζ)との関係を、ヒーブ応答曲線として描
くと図5のようになる。なお、図5における(a)〜
(c)は、図4で示した(a)〜(c)の形状に対応し
た曲線を示している。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】図4に対応する波周期とヒーブ応答曲線との関
係を示すグラフ図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水面下に浮遊する浮体に、水面を貫通する
    支柱体を立設するとともに、この支柱体の上端部に作業
    台が支持された半潜水式海洋構造物であって、上記支柱
    体の吃水線近傍に、それぞれ底面が水面下に開口する下
    側開口部を有するとともに、上面に上側開口部が形成さ
    れた空間室を複数個形成し、かつこれら各空間室に対応
    する上側開口部を開閉自在な蓋体をそれぞれ具備したこ
    とを特徴とする半潜水式海洋構造物。
JP17192993A 1993-07-13 1993-07-13 半潜水式海洋構造物 Pending JPH0725382A (ja)

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JP17192993A JPH0725382A (ja) 1993-07-13 1993-07-13 半潜水式海洋構造物

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JP17192993A JPH0725382A (ja) 1993-07-13 1993-07-13 半潜水式海洋構造物

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8104742B2 (en) 2005-12-02 2012-01-31 Ckd Corporation Flow control valve

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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