JPH07252518A - 溶鋼の昇温方法及び昇温剤 - Google Patents

溶鋼の昇温方法及び昇温剤

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JPH07252518A
JPH07252518A JP3991794A JP3991794A JPH07252518A JP H07252518 A JPH07252518 A JP H07252518A JP 3991794 A JP3991794 A JP 3991794A JP 3991794 A JP3991794 A JP 3991794A JP H07252518 A JPH07252518 A JP H07252518A
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JP
Japan
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molten steel
aluminum
temperature
iron oxide
temp
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JP3991794A
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English (en)
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Takayuki Kunishima
孝之 國島
Shuichi Kato
周一 加藤
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は溶鋼の昇温方法及び昇温剤に関し、
特に、鋼中酸素が非常に少ない高炭素の高品質溶鋼をア
ルミニウムと酸化鉄を用いて昇温させることを目的とす
る。 【構成】 本発明による溶鋼の昇温方法及び昇温剤は、
15〜25重量%のアルミニウム(2)と65〜85重量
%の酸化鉄(3)を主成分とする昇温剤(1)を、出鋼後の溶
鋼中に加えることにより、前記溶鋼の温度を上昇させる
と共に、アルミニウムレスの高品質溶鋼を得る構成であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶鋼の昇温方法及び昇
温剤に関し、特に、鉄鋼精錬における各種鍋、炉、容器
及び処理槽において、鋼中酸素が非常に少ない高炭素の
高品質溶鋼をアルミニウムと酸化鉄を用いて昇温させる
ための新規な改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、鉄歩留まりの向上、副原料・土状
黒鉛等及び酸素消費量の削減、転炉、取鍋耐火物のコス
ト低減などを図るために転炉出鋼温度の低減が成されて
いる。しかし最近の高度化する鋼材の品質要求から、連
続鋳造比率及び真空脱ガス処理比率が増大し、各プロセ
スでの不足する溶鋼への熱付与技術の効果的な活用が課
題となってきている。そこで、この溶鋼の昇温方法とし
ては、取鍋加熱精錬炉の取鍋上部のArシール室での三
相交流プラズマによる間接加熱、電極による通電加熱の
他、炭素、アルミニウムやケイ素といった成分を酵素ガ
スと一緒にランスや羽口等から溶場に吹き付け、もしく
は、吹き込みをして燃焼させることによって着熱昇温さ
せる方法が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えば、特開平2−4
3314号公報にあるようなアルミニウムやケイ素を吹
き込んで酸化燃焼させる昇温方法は、近年の高級鋼に対
する品質特性への高いニーズにより、鋼成分にたいする
様々な制約条件が厳しくなり、高炭素でアルミニウム及
びシリコンが少ないといった鋼では、昇温に使用したア
ルミニウム、シリコンが鋼中に残留するために高品質の
鋼に対するニーズに合致しなくなった。さらに、テルミ
ット反応に必要となる酸素の一部を溶鋼中の溶存酸素か
ら得ていたため、高炭素鋼に対して昇温剤を使用した場
合、剤投入量に応じて、アルミニウムが溶鋼中に不良成
分として残留していた。従って、高品質の鋼を提供する
ことが不可能であった。
【0004】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたもので、特に、鋼中酸の非常に少ない高炭
素の高品質溶鋼をアルミニウムと酸化鉄を用いて昇温さ
せるようにした溶鋼の昇温方法及び昇温剤を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による溶鋼の昇温
方法は、15〜25重量%のアルミニウムと65〜85
重量%の酸化鉄を主成分とする昇温剤を、出鋼後の溶鋼
中に加えることにより、前記溶鋼の温度を上昇させる方
法である。
【0006】本発明による溶鋼の昇温剤は、15〜25
重量%のアルミニウムと65〜85重量%の酸化鉄を主
成分とし、前記アルミニウム及び酸化鉄をバインダーを
用いて成団した構成である。
【0007】さらに詳細には、前記アルミニウムはアル
ミニウム屑よりなり、前記酸化鉄はスケール屑又は製鋼
ダストを用いる方法である。
【0008】さらに詳細には、前記バインダーは、コー
ンスターチを用いる方法である。
【0009】さらに詳細には、前記バインダーは、糖蜜
を用いる方法である。
【0010】
【作用】本発明による溶鋼の昇温方法及び昇温におい
て、本発明の昇温剤の組成は酸化鉄(FeOを含むFe2
3)と他の主成分であるアルミニウムを溶鋼中で反応
せしめ、このアルミニウムの反応による発生熱により溶
鋼の温度を上昇させることができる。すなわち、この発
熱反応に必要な酸素を、全量昇温剤中の酸化鉄によって
供給しているので、溶鋼中には成分としてアルミニウム
が残留することはなく発熱昇温する。前述のアルミニウ
ムと酸化鉄の反応は次の(1)、(2)式で示される。 FeO → Fe2+ +O2- (1) 2Al3+ +3O2- → Al23 (2) 上記の式からアルミニウム(Al)を完全に反応せしめ
るには、(FeO+Fe23)は重量比にしてアルミニウ
ムの好ましくは4倍〜5倍必要である。このアルミニウ
ムは(2)式で示したように発熱反応である。しかし(1)の
反応式は吸熱反応であるため、昇温剤として昇温効果を
得るためには一定割合以上のアルミニウムを含有させる
必要がある。従って、溶鋼に対する発熱効率は各製鋼設
備の形態によって異なるが、例えば、(3)、(4)式のよう
な値となる。 アルミニウム 0.04kg/T/K (3) (FeO+Fe23) −0.20kg/T/K (4)
【0011】
【実施例】以下、図面と共に本発明による溶鋼の昇温方
法及び昇温剤について詳細に説明する。まず、図1に示
すように、アルミニウム2として、アルミニウム屑を用
い、これに製鉄所で発生するスケールまたは製鋼ダスト
よりなる酸化鉄3を混合し、更にこれを成型するためバ
インダー4としてコーンスターチを3%添加して、竪型
撹拌混合造粒機に入れて撹拌混合したのち5〜30mmの
大きさのペレット状或いはブリケット状の粒よりなる昇
温剤1(図1に示す)に成団した。得られた成団状の昇
温剤の化学組成を表1の第1表に示す。
【0012】
【表1】
【0013】なお、前述のバインダーは、例えば、製品
としての炭素鋼を得た場合に不純物としては残留するこ
とがなく、かつ、前述の反応にも無関係な材質、例え
ば、糖蜜、リグニンスルホン酸を採用することもでき
る。
【0014】さらに、前記昇温剤を製造する方法の他の
実施例としては、アルミニウム屑に粗粒を含んだスケー
ルまたは製鋼ダストを前述の所定割合で混ぜて、周知の
豆炭等を製造する製炭機にて加圧成型にて製造した成団
状の昇温剤を用いても何等支障はない。
【0015】前記昇温剤を取鍋に受湯した90トン溶鋼
中にトン当り2.35kgと5.88kg及び9.41kgそれ
ぞれ剤を添加した結果を次の表2の第2表に示す。
【0016】
【表2】
【0017】すなわち、第2表に示すように、昇温剤の
使用により、昇温剤1kg/T当り、約0.6℃の昇温効
果が得られ、かつ、従来問題となっていたアルミニウム
及びシリコンの含有量の増加と云う課題を完全に解消す
ることができた。なお、前述の実施例においては、昇温
剤をペレット状等に成団して用いた場合について述べた
が、成団することなく、アルミニウムと酸化鉄を直接溶
鋼中に供給した場合も同様の作用効果を得ることができ
る。また、前述の昇温剤による効果は、図2に示すよう
に黒丸印の部分が本願によるものである。また、図3は
昇熱量を示し、図4は残留アルミニウムを示している。
【0018】
【発明の効果】本発明による溶鋼の昇温方法及び昇温剤
は、以上のように構成されているため、次のような効果
を得ることができる。すなわち、アルミニウムと酸化鉄
を溶鋼中に投入して、その反応熱によって昇温を行うと
共に、この反応によりアルミニウムが殆んど消滅し、そ
のため、高炭素鋼でかつアルミニウムレスの鋼の製造が
容易となり、温度調整も安定して行えるようになった。
また、アルミニウム屑と酸化鉄の配合割合を1:4から
1:5の範囲にしたので添加したアルミニウムが鋼中に
僅かしか残留せず、そのため、これによる成分の規制範
囲の拡大が図られる。さらに、成団することによって、
添加時にアルミニウム屑が高温雰囲気で酸化するのを抑
制し、粉塵の発生による作業環境悪化の防止も図られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による昇温剤を示す平面図である。
【図2】昇熱プリケットの効果を示す特性である
【図3】剤原単位対昇熱量を示す特性図である。
【図4】剤原単位対残留アルミニウムを示す特性図であ
る。
【符号の説明】
1 昇温剤 2 アルミニウム 3 酸化鉄 4 バインダー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 15〜25重量%のアルミニウム(2)と
    65〜85重量%の酸化鉄(3)を主成分とする昇温剤(1)
    を、出鋼後の溶鋼中に加えることにより、前記溶鋼の温
    度を上昇させることを特徴とする溶鋼の昇温方法。
  2. 【請求項2】 15〜25重量%のアルミニウム(2)と
    65〜85重量%の酸化鉄(3)を主成分とし、前記アル
    ミニウム(2)及び酸化鉄(3)をバインダー(4)を用いて成
    団したことを特徴とする溶鋼の昇温剤。
  3. 【請求項3】 前記アルミニウム(2)はアルミニウム屑
    よりなり、前記酸化鉄(3)はスケール屑又は製鋼ダスト
    を用いることを特徴とする請求項2記載の溶鋼の昇温
    剤。
  4. 【請求項4】 前記バインダー(4)は、コーンスターチ
    を用いることを特徴とする請求項2記載の溶鋼の昇温
    剤。
  5. 【請求項5】 前記バインダー(4)は、糖蜜を用いるこ
    とを特徴とする請求項2記載の溶鋼の昇温剤。
JP3991794A 1994-03-10 1994-03-10 溶鋼の昇温方法及び昇温剤 Withdrawn JPH07252518A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001083833A1 (en) * 2000-04-28 2001-11-08 Qual-Chem Limited Reheating molten steel by aluminium-iron oxide additive
JP2007239074A (ja) * 2006-03-10 2007-09-20 Ricoh Co Ltd 複合還元剤
KR20210105717A (ko) * 2020-02-19 2021-08-27 현대제철 주식회사 전기로 조업용 부원료
CN114686643A (zh) * 2022-03-25 2022-07-01 武汉钢铁有限公司 转炉大废钢比冶炼复合造渣补热剂及其制备和使用方法

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