JPH0657866B2 - 高純度リン鉄の精製方法 - Google Patents
高純度リン鉄の精製方法Info
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- JPH0657866B2 JPH0657866B2 JP60056149A JP5614985A JPH0657866B2 JP H0657866 B2 JPH0657866 B2 JP H0657866B2 JP 60056149 A JP60056149 A JP 60056149A JP 5614985 A JP5614985 A JP 5614985A JP H0657866 B2 JPH0657866 B2 JP H0657866B2
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- iron
- gas
- phosphorus
- molten
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-
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、リン鉄の精製方法であつて、特に電気炉法で
製造されたリン鉄中に不純物として含有されているSi,A
l,C,Ca,Mn等を除去してなる高純度リン鉄の精製方法に
関するものである。
製造されたリン鉄中に不純物として含有されているSi,A
l,C,Ca,Mn等を除去してなる高純度リン鉄の精製方法に
関するものである。
(従来の技術) 従来のリン鉄の製造方法には、リン酸化物を含むリン鉱
石を、珪酸質フラツクスと炭素質還元剤を用いて電気炉
で還元製錬してFe−Pの合金とする電気炉法; 純鉄と赤リンを加圧下で加熱保持して高純度リン鉄を得
る合成法; フツ化鉄とメタリン酸ナトリウムとを925℃で電気分解
する電解法等が知られている。
石を、珪酸質フラツクスと炭素質還元剤を用いて電気炉
で還元製錬してFe−Pの合金とする電気炉法; 純鉄と赤リンを加圧下で加熱保持して高純度リン鉄を得
る合成法; フツ化鉄とメタリン酸ナトリウムとを925℃で電気分解
する電解法等が知られている。
これらの方法の中で電気炉法で製造されるリン鉄は、生
産性が高く、最も安価であるが、リン鉱石,屑鉄,珪
石,コークスを原料として電気炉中で還元製錬させて製
造するためこれらの原料中に含まれているSi,Al,Ca,C,M
n等の混入は避けることが出来ず従つてSi,Al,Ca,Cの含
有量はほとんどの場合0.1wt%以上、特にSi,Mnは低いも
のでも1wt%以上、一般的にSiは4〜5wt%である。
産性が高く、最も安価であるが、リン鉱石,屑鉄,珪
石,コークスを原料として電気炉中で還元製錬させて製
造するためこれらの原料中に含まれているSi,Al,Ca,C,M
n等の混入は避けることが出来ず従つてSi,Al,Ca,Cの含
有量はほとんどの場合0.1wt%以上、特にSi,Mnは低いも
のでも1wt%以上、一般的にSiは4〜5wt%である。
他方、合成法や電気分解法で製造されるリン鉄は品質面
においては、高純度となるが生産性が低く、これらの方
法で製造されたものは非常に高価なものとなる。
においては、高純度となるが生産性が低く、これらの方
法で製造されたものは非常に高価なものとなる。
従来リン鉄は、快削鋼,鋳物,粉末冶金等へのリン添加
用母合金として使われて来たがこの種の用途としてはSi
が若干の問題となる程度で、その他の不純物について
は、大きな問題はなかつた。
用母合金として使われて来たがこの種の用途としてはSi
が若干の問題となる程度で、その他の不純物について
は、大きな問題はなかつた。
(発明が解決しようとする問題点) 近年アモルフアス合金が脚光を浴びているが、これらの
合金を製造する為にはアモルフアス化元素としてP,
C,B等の半金属元素の1種又は2種以上の添加が不可
欠とされている。
合金を製造する為にはアモルフアス化元素としてP,
C,B等の半金属元素の1種又は2種以上の添加が不可
欠とされている。
これら半金属元素の中でリンは元素状で添加された場
合、添加歩留が極めて低く成分的中率が悪いため、Fe−
Pの形で添加することが望ましい。しかし、電気炉法で
製造したリン鉄中には、通常1wt%以上のSi,Mn,0.1wt
%以上のCa,Al,Cが含まれるため、これらの不純物を嫌
う種類の合金を製造する際には、かかるリン鉄を使用す
ることはできない。
合、添加歩留が極めて低く成分的中率が悪いため、Fe−
Pの形で添加することが望ましい。しかし、電気炉法で
製造したリン鉄中には、通常1wt%以上のSi,Mn,0.1wt
%以上のCa,Al,Cが含まれるため、これらの不純物を嫌
う種類の合金を製造する際には、かかるリン鉄を使用す
ることはできない。
上記理由からアモルフアス合金を製造する際には高純度
で安価なリン鉄の提供が望まれている。
で安価なリン鉄の提供が望まれている。
(問題を解決するための手段) 前述の如く、従来の電気炉法で製造されるリン鉄は、生
産性が高いため比較的安価なリン鉄を提供することが可
能であるが、電気炉内での製錬時にSi,Al,Ca,C,Mn等が
混入するため用途面で制約があつた。
産性が高いため比較的安価なリン鉄を提供することが可
能であるが、電気炉内での製錬時にSi,Al,Ca,C,Mn等が
混入するため用途面で制約があつた。
本発明者等は種々検討の結果、電気炉法で製造されるリ
ン鉄中の不純物はフラツクス処理によりあるいはフラツ
クス処理する際酸化性ガスを吹込むことにより、不純物
を除去して高純度リン鉄に精製することができることを
新規に知見した。
ン鉄中の不純物はフラツクス処理によりあるいはフラツ
クス処理する際酸化性ガスを吹込むことにより、不純物
を除去して高純度リン鉄に精製することができることを
新規に知見した。
以下、これらの方法について更に詳しく述べる。
電気炉法で製造されるリン鉄の主な成分組成は、一般に
P20〜28wt%,Si4wt%前後、他に不純物としてそ
れぞれ多量のSi,Al,C,Ca,Mnと残部Feよりなり、その融
点は1150〜1350℃,比重は約6である。
P20〜28wt%,Si4wt%前後、他に不純物としてそ
れぞれ多量のSi,Al,C,Ca,Mnと残部Feよりなり、その融
点は1150〜1350℃,比重は約6である。
本発明者等は、通常1300〜1450℃で電気炉から出湯され
るリン鉄溶湯を取鍋に受湯し、リン鉄溶湯に対して5〜
30wt%のリン鉱石を主体とするフラツクスを添加し、
攪拌処理することにより、あるいは前記攪拌処理ととも
に酸化性ガスを溶湯中に吹込むことによりリン鉄中のP
を低下させることなく、Si,Al,Ca,C,Mnの含有量が少な
い高純度のリン鉄を製造することができることを知見し
た。
るリン鉄溶湯を取鍋に受湯し、リン鉄溶湯に対して5〜
30wt%のリン鉱石を主体とするフラツクスを添加し、
攪拌処理することにより、あるいは前記攪拌処理ととも
に酸化性ガスを溶湯中に吹込むことによりリン鉄中のP
を低下させることなく、Si,Al,Ca,C,Mnの含有量が少な
い高純度のリン鉄を製造することができることを知見し
た。
このときの処理温度は、処理するリン鉄および添加する
フラツクスの組成により異なるが、一般的にはリン鉄お
よびフラツクスの融点以上、好ましくは1350〜1600℃が
良い。
フラツクスの組成により異なるが、一般的にはリン鉄お
よびフラツクスの融点以上、好ましくは1350〜1600℃が
良い。
前記処理温度が1350℃より低いと、反応速度が低下する
ので反応時間が長くなり、処理後のリン鉄とスラグの分
離が悪くなり、一方、温度が1600℃より高くなるとリン
の揮散損失が増大し、白煙の発生が激しくなり、作業性
を悪くし、エネルギーの利用率も低下するので処理温度
は1350〜1600℃の範囲内にする必要がある。
ので反応時間が長くなり、処理後のリン鉄とスラグの分
離が悪くなり、一方、温度が1600℃より高くなるとリン
の揮散損失が増大し、白煙の発生が激しくなり、作業性
を悪くし、エネルギーの利用率も低下するので処理温度
は1350〜1600℃の範囲内にする必要がある。
本発明で使用されるフラツクスの種類としては、P2O51
0〜50wt%を含有し、次式で表示される塩基度の範囲
からなるフラツクスが好適であり、なかでもP2O528〜
35wt%,塩基度1.0〜1.4のフラツクスが望ましい。
0〜50wt%を含有し、次式で表示される塩基度の範囲
からなるフラツクスが好適であり、なかでもP2O528〜
35wt%,塩基度1.0〜1.4のフラツクスが望ましい。
かかるフラツクスを使用するとリンの損失が防止され、
かつ、Si,Al,Ca,C,Mn等の不純物を低下させることがで
きる。
かつ、Si,Al,Ca,C,Mn等の不純物を低下させることがで
きる。
フラツクス中のP2O5を10〜50wt%とする理由は、フ
ラツクス中のP2O5が10wt%以下になると、リン鉄溶湯
中のリン損失が増大するためであり、また上限を50wt
%とするのは、これ以上にP2O5を増してもより以上の効
果が得られないためである。
ラツクス中のP2O5が10wt%以下になると、リン鉄溶湯
中のリン損失が増大するためであり、また上限を50wt
%とするのは、これ以上にP2O5を増してもより以上の効
果が得られないためである。
フラツクスの組成と上記不純物元素の関連について説明
すると、精製後のリン鉄中のSi含有量を低くおさえた
い場合には、塩基度を上昇させ、Ca,Mnを低くおさえた
い場合には塩基度を低くする方がよいが、一般的には1.
0〜1.6の塩基度のフラツクスを用いる。
すると、精製後のリン鉄中のSi含有量を低くおさえた
い場合には、塩基度を上昇させ、Ca,Mnを低くおさえた
い場合には塩基度を低くする方がよいが、一般的には1.
0〜1.6の塩基度のフラツクスを用いる。
また、フラツクスとしては主としてリン鉱石が用いられ
るが、リン鉱石またはP2O5を主成分とする原料とともに
Si,Ca,Mg,Al等の酸化物および/またはフツ化物を含む
フラツクスを使用することもできる。
るが、リン鉱石またはP2O5を主成分とする原料とともに
Si,Ca,Mg,Al等の酸化物および/またはフツ化物を含む
フラツクスを使用することもできる。
フラツクスの添加量は、除去すべき不純物含有量によつ
て大きく左右され、不純物含有量が少なければ、少量の
フラツクス量で所期の組成のリン鉄が得られるが、電気
炉法により得られたリン鉄を精製する場合にはフラツク
スの添加量は10〜30wt%が適当である。
て大きく左右され、不純物含有量が少なければ、少量の
フラツクス量で所期の組成のリン鉄が得られるが、電気
炉法により得られたリン鉄を精製する場合にはフラツク
スの添加量は10〜30wt%が適当である。
通常電気炉法で製造されるリン鉄のSiは約4%であ
り、不純物の総計では5〜6wt%であるので、フラツク
スの添加量は、リン鉄重量の約30wt%が必要である
が、フラツクスを3〜4回に分割してフラツクス処理と
除滓処理を3〜4回繰返す場合には、同一組成のフラツ
クスをリン鉄重量に対して15wt%程度の使用で所期の
純度のリン鉄を得ることができる。
り、不純物の総計では5〜6wt%であるので、フラツク
スの添加量は、リン鉄重量の約30wt%が必要である
が、フラツクスを3〜4回に分割してフラツクス処理と
除滓処理を3〜4回繰返す場合には、同一組成のフラツ
クスをリン鉄重量に対して15wt%程度の使用で所期の
純度のリン鉄を得ることができる。
フラツクス処理と酸化性ガスの吹込み処理を併用した場
合には、さらに少ないフラツクス量で所期の純度のリン
鉄を得ることができる。
合には、さらに少ないフラツクス量で所期の純度のリン
鉄を得ることができる。
本発明によれば、フラツクスを使用し、もしくは使用す
ることなくO2,CO2等の酸化性ガスあるいは酸化性ガスと
N2,Ar等の不活性ガスとの混合ガスを溶湯を収容した取
鍋の底部より吹込むことも有利であり、若しくは、取鍋
中の溶湯の表面に吹きつけまたは、溶湯中に吹込むこと
も有利である。このようにすることにより、取鍋中の溶
湯を攪拌製錬することができるので取鍋を揺動させた
り、また攪拌翼を用いて攪拌することの代替手段とする
ことができる。
ることなくO2,CO2等の酸化性ガスあるいは酸化性ガスと
N2,Ar等の不活性ガスとの混合ガスを溶湯を収容した取
鍋の底部より吹込むことも有利であり、若しくは、取鍋
中の溶湯の表面に吹きつけまたは、溶湯中に吹込むこと
も有利である。このようにすることにより、取鍋中の溶
湯を攪拌製錬することができるので取鍋を揺動させた
り、また攪拌翼を用いて攪拌することの代替手段とする
ことができる。
このように、酸化性ガスを溶湯中に吹き付けあるいは吹
き込むことによつて溶湯中の不純物を迅速に酸化してス
ラグとすることができる。
き込むことによつて溶湯中の不純物を迅速に酸化してス
ラグとすることができる。
なお、上記ガス中に粉状にフラツクスを浮遊させて溶湯
中に吹き込むことにより、フラツクスと溶湯との接触が
極めて良くなり、溶湯とフラツクスの界面における不純
物除去反応が迅速、かつ完全に行なわれるという利点が
ある。
中に吹き込むことにより、フラツクスと溶湯との接触が
極めて良くなり、溶湯とフラツクスの界面における不純
物除去反応が迅速、かつ完全に行なわれるという利点が
ある。
また、上記溶湯とフラツクスとの接触を良好にするた
め、誘導炉を用いて電磁攪拌することもできる。
め、誘導炉を用いて電磁攪拌することもできる。
つぎに本発明を実施例によつて説明する。
実施例1. 電気により還元製錬して得られたリン鉄溶湯3,540Kgを
カーボンライニングした取鍋に受湯し、フラツクスとし
て1,270℃に予熱したリン鉱石1000Kgを添加し、3相カ
ーボン電極を挿入して通電し、1,550℃まで昇温後、揺
動攪拌器に移し替えて5分間揺動攪拌処理し、除滓後、
鋳床に鋳込んだ。下記第1表に使用したフラツクスの組
成を示し、下記第2表にフラツクス処理前後のリン鉄の
組成を示す。
カーボンライニングした取鍋に受湯し、フラツクスとし
て1,270℃に予熱したリン鉱石1000Kgを添加し、3相カ
ーボン電極を挿入して通電し、1,550℃まで昇温後、揺
動攪拌器に移し替えて5分間揺動攪拌処理し、除滓後、
鋳床に鋳込んだ。下記第1表に使用したフラツクスの組
成を示し、下記第2表にフラツクス処理前後のリン鉄の
組成を示す。
第2表よりわかるようにフラツクス処理をすることによ
り、Pが上昇するとともに、Si,Al,Ca,C,Mnはいずれも
大幅に減少して初期の高純度のリン鉄を得ることができ
た。
り、Pが上昇するとともに、Si,Al,Ca,C,Mnはいずれも
大幅に減少して初期の高純度のリン鉄を得ることができ
た。
実施例2. 実施例1で使用したものと同様のリン鉄溶湯2,980Kgを
カーボンライニングした取鍋に受湯しフラツクスとして
1,230℃に予熱した配合フラツクスとして第1表に示す
リン鉱石80部と生石灰20部を配合したもの300Kgを
加え1,550℃まで加熱し炭素質攪拌羽根で10分間攪拌
した。その後除滓し再度1,250℃に予熱した。前記配合
フラツクス300Kgを加え、1,550℃まで加熱し炭素質攪拌
羽根で10分間攪拌し、除滓後鋳床に鋳込んだ。フラツ
クス処理前後のリン鉄組成を第3表に示す。
カーボンライニングした取鍋に受湯しフラツクスとして
1,230℃に予熱した配合フラツクスとして第1表に示す
リン鉱石80部と生石灰20部を配合したもの300Kgを
加え1,550℃まで加熱し炭素質攪拌羽根で10分間攪拌
した。その後除滓し再度1,250℃に予熱した。前記配合
フラツクス300Kgを加え、1,550℃まで加熱し炭素質攪拌
羽根で10分間攪拌し、除滓後鋳床に鋳込んだ。フラツ
クス処理前後のリン鉄組成を第3表に示す。
本実施例によれば所期の高純度のリン鉄を得るのに使用
するフラツクスを2回に分けて処理することにより不純
物を大幅に低減させるとともに、フラツクスの使用量を
低減させることができた。
するフラツクスを2回に分けて処理することにより不純
物を大幅に低減させるとともに、フラツクスの使用量を
低減させることができた。
実施例3. 実施例1に使用したものと同様のリン鉄溶湯2,850Kgを
カーボンライニングした取鍋に受湯し1,230℃に予熱し
た配合フラツクスとして第1表に示すリン鉱石50部と生
石灰50部を配合したもの140Kgを加え取鍋底よりArガス1
50Nl/min,取鍋上方より酸素ガスを5Nm3/minで10分
間吹精後除滓し、再び1,230℃に予熱した配合フラツク
ス140Kgを加え、同様に取鍋底よりArガスを150Nl/mi
n,取鍋上方より酸素ガスを5Nm3/minで10分間吹精
し、除滓後鋳床に鋳込んだ。フラツクス処理前後のリン
鉄組成を第4表に示す。
カーボンライニングした取鍋に受湯し1,230℃に予熱し
た配合フラツクスとして第1表に示すリン鉱石50部と生
石灰50部を配合したもの140Kgを加え取鍋底よりArガス1
50Nl/min,取鍋上方より酸素ガスを5Nm3/minで10分
間吹精後除滓し、再び1,230℃に予熱した配合フラツク
ス140Kgを加え、同様に取鍋底よりArガスを150Nl/mi
n,取鍋上方より酸素ガスを5Nm3/minで10分間吹精
し、除滓後鋳床に鋳込んだ。フラツクス処理前後のリン
鉄組成を第4表に示す。
本実施例によれば、酸素ガスの使用によりフラツクスの
使用量が少なくともよいが、反面わずかながらリンが低
下する。
使用量が少なくともよいが、反面わずかながらリンが低
下する。
しかしながら不純物の含有量は十分所期の含有量におさ
えることができた。
えることができた。
実施例4. 実施例1に使用したものと同様のリン鉄溶湯2,700Kgを
上底吹設備を備えた取鍋に受湯し、取鍋底よりArガス15
0Nl/minを送入し溶湯を攪拌しながら、取鍋上方より酸
素ガスを10Nm3/minで10分間吹精しリン鉄上に浮上し
た酸化物を完全に除去した。
上底吹設備を備えた取鍋に受湯し、取鍋底よりArガス15
0Nl/minを送入し溶湯を攪拌しながら、取鍋上方より酸
素ガスを10Nm3/minで10分間吹精しリン鉄上に浮上し
た酸化物を完全に除去した。
次いで、1,230℃に予熱した配合フラツクスとして第1
表に示すリン鉱石50部と生石灰50部を配合したもの
135Kgを加え取鍋底よりArガス150Nl/min,取鍋上方
より酸素ガス5Nm3/minで10分間吹精し、ガス吹込み
とフラツクス処理を併用した。処理後除滓し鋳床に鋳込
んだ。
表に示すリン鉱石50部と生石灰50部を配合したもの
135Kgを加え取鍋底よりArガス150Nl/min,取鍋上方
より酸素ガス5Nm3/minで10分間吹精し、ガス吹込み
とフラツクス処理を併用した。処理後除滓し鋳床に鋳込
んだ。
処理前、ガス吹除滓後及びガス吹込みとフラツクス処理
を併用した場合のリン鉄組成を第5表に示す。
を併用した場合のリン鉄組成を第5表に示す。
第5表からわかるように酸化性ガスを吹込むことによ
り、不純物が大幅に低下するが有効成分でありリンの酸
化もかなり進行する。しかしガス吹込みにより最も含有
量の多いSiを予め酸化除去し、しかる後フラツクスを
添加し、ガス吹込みと併用処理することにより、メタル
中のリンの損失を完全に抑えてしかも不純物が効果的に
除去出来た。
り、不純物が大幅に低下するが有効成分でありリンの酸
化もかなり進行する。しかしガス吹込みにより最も含有
量の多いSiを予め酸化除去し、しかる後フラツクスを
添加し、ガス吹込みと併用処理することにより、メタル
中のリンの損失を完全に抑えてしかも不純物が効果的に
除去出来た。
(発明の効果) 本発明によれば、リン鉄溶湯中のリン含有量の大幅な変
動なしにアモルフアス合金の製造の際に忌避される不純
物であるSi,Al,C,Ca,Mn等を低減させることができ、か
つ、本発明による精製方法は、生産性が高いという工業
的なメリツトを有する。
動なしにアモルフアス合金の製造の際に忌避される不純
物であるSi,Al,C,Ca,Mn等を低減させることができ、か
つ、本発明による精製方法は、生産性が高いという工業
的なメリツトを有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 義行 群馬県山田郡大間々町大字大間々1719番地 日本重化学工業株式会社中央研究所内 (72)発明者 奥 孝一 東京都中央区日本橋小網町8番4号 日本 重化学工業株式会社内
Claims (10)
- 【請求項1】リン鉱石と珪石と炭素質還元剤と含鉄原料
とを電気炉により還元製錬して得られたリン鉄溶湯に、
フラックスを添加して撹拌した後、除滓することによ
り、前記リン鉄溶湯中に含有するSi,Al,C,Ca,Mnの含有
量を低減させることを特徴とする高純度リン鉄の精製方
法。 - 【請求項2】前記フラックスは、P2O5の含有量が低くと
も10wt%であるリン鉱石よりなるものである特許請求の
範囲第1項に記載の精製方法。 - 【請求項3】前記フラックスは、主としてリン鉱石より
なり、その他Ca,Mg,Al,Siの酸化物および/またはフッ
化物よりなるものである特許請求の範囲第1項に記載の
精製方法。 - 【請求項4】前記フラックスのリン鉄溶湯重量に対する
添加量は、5〜30wt%である特許請求の範囲第1項に記
載の精製方法。 - 【請求項5】リン鉱石と珪石と炭素質還元剤と含鉄原料
とを電気炉により還元製錬して得られたリン鉄溶湯にフ
ラックスを添加して撹拌した後除滓し、次いで、酸化性
ガスもしくは酸化性ガスと不活性ガスとの混合ガス吹錬
を行ってから除滓することにより、前記溶湯中に含有す
るSi,Al,C,Ca,Mnの含有量を低減させることを特徴とす
る高純度リン鉄の精製方法。 - 【請求項6】前記フラックスは、P2O5の含有量が低くと
も20wt%のリン鉱石よりなるものである特許請求の範囲
第5項に記載の精製方法。 - 【請求項7】前記フラックスは、主としてリン鉱石より
なり、その他Ca,Mg,Al,Siの酸化物および/またはフッ
化物よりなるものである特許請求の範囲第5項に記載の
精製方法。 - 【請求項8】前記フラックスのリン鉄溶湯重量に対する
添加量は、5〜30wt%である特許請求の範囲第5項に記
載の精製方法。 - 【請求項9】前記酸化性ガスは、O2、CO2のいずれ
か少なくとも1種のガス、O2、CO2のいずれか少な
くとも1種のガスと不活性ガスとの混合ガスである特許
請求の範囲第5項に記載の精製方法。 - 【請求項10】フラックス添加は、その一部もしくは全
部を粉状とし、前記酸化性ガスもしくは酸化性ガスと不
活性ガスとの混合ガスを介して溶湯中に吹込み添加する
ことを特徴とする特許請求の範囲第5項に記載の精製方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60056149A JPH0657866B2 (ja) | 1985-03-22 | 1985-03-22 | 高純度リン鉄の精製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60056149A JPH0657866B2 (ja) | 1985-03-22 | 1985-03-22 | 高純度リン鉄の精製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61217548A JPS61217548A (ja) | 1986-09-27 |
JPH0657866B2 true JPH0657866B2 (ja) | 1994-08-03 |
Family
ID=13019029
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60056149A Expired - Lifetime JPH0657866B2 (ja) | 1985-03-22 | 1985-03-22 | 高純度リン鉄の精製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0657866B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104946962B (zh) * | 2015-06-10 | 2018-01-23 | 中国科学院宁波材料技术与工程研究所 | 一种含磷和碳的母合金的熔炼工艺 |
CN111792632A (zh) * | 2020-06-18 | 2020-10-20 | 昆明理工大学 | 一种降低电炉法黄磷生产炉渣中磷铁的方法 |
CN114032439B (zh) * | 2021-11-23 | 2022-04-01 | 河南豫中新材料有限公司 | 一种精炼磷铁的配料及精炼方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61201753A (ja) * | 1985-03-04 | 1986-09-06 | Nippon Chem Ind Co Ltd:The | 高純度リン鉄およびその製造法 |
-
1985
- 1985-03-22 JP JP60056149A patent/JPH0657866B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61201753A (ja) * | 1985-03-04 | 1986-09-06 | Nippon Chem Ind Co Ltd:The | 高純度リン鉄およびその製造法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61217548A (ja) | 1986-09-27 |
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