JPH07252436A - 耐火れんが用塗料 - Google Patents
耐火れんが用塗料Info
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- JPH07252436A JPH07252436A JP6074356A JP7435694A JPH07252436A JP H07252436 A JPH07252436 A JP H07252436A JP 6074356 A JP6074356 A JP 6074356A JP 7435694 A JP7435694 A JP 7435694A JP H07252436 A JPH07252436 A JP H07252436A
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- Japan
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- refractory
- powder coating
- graphite
- coating compound
- powder
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 すべりやすい黒鉛含有の耐火れんがを、すべ
りにくくし、かつ使用時のせり割れが生じるのを防止す
ることにある。 【構成】 黒鉛含有の耐火れんがのすべり防止および熱
膨張を緩衝するために、黒鉛含有の耐火れんがの予熱温
度より低い硬化開始温度の熱硬化性樹脂の粉体塗料に、
黒鉛含有の耐火れんがの予熱温度より高い融点の有機系
骨材5〜50重量%を配合し、耐火れんがの表面に0.1
〜1.5mmの厚さにコ−ティングできるようにしている。
りにくくし、かつ使用時のせり割れが生じるのを防止す
ることにある。 【構成】 黒鉛含有の耐火れんがのすべり防止および熱
膨張を緩衝するために、黒鉛含有の耐火れんがの予熱温
度より低い硬化開始温度の熱硬化性樹脂の粉体塗料に、
黒鉛含有の耐火れんがの予熱温度より高い融点の有機系
骨材5〜50重量%を配合し、耐火れんがの表面に0.1
〜1.5mmの厚さにコ−ティングできるようにしている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、黒鉛を含有する耐火れ
んがや耐火ブロックの表面に塗装する耐火れんが用塗料
に関する。
んがや耐火ブロックの表面に塗装する耐火れんが用塗料
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、転炉や溶鋼鍋等の溶融金属容器の
内張りに使用されているマグネシア・カ−ボンれんが等
の炭素含有耐火物は、一般に膨張率が大きい。そのた
め、例えば,積み上げられた耐火れんがが炉の稼動時に
膨張して、耐火れんがが破壊される、いわゆるせり割れ
を生じる場合がある。
内張りに使用されているマグネシア・カ−ボンれんが等
の炭素含有耐火物は、一般に膨張率が大きい。そのた
め、例えば,積み上げられた耐火れんがが炉の稼動時に
膨張して、耐火れんがが破壊される、いわゆるせり割れ
を生じる場合がある。
【0003】また、炭素原料を配合した耐火物の表面の
摩擦係数は極めて小さく、れんが製造時や築炉作業時に
これらの耐火物が手から滑り落ちたり、これらの耐火物
の上を歩くと転倒するなどの事故が発生するおそれがあ
った。
摩擦係数は極めて小さく、れんが製造時や築炉作業時に
これらの耐火物が手から滑り落ちたり、これらの耐火物
の上を歩くと転倒するなどの事故が発生するおそれがあ
った。
【0004】そこで、築炉前に黒鉛含有の耐火物の表面
にコ−ティング材を塗布し、その耐火物よりも圧縮強度
の低い皮膜を所定厚さに形成し、耐火物の熱膨張による
体積の増加分を吸収してせり割れを防止したり、耐火物
の表面を粗面化して耐火物が落下したり、作業者が転倒
したりするなどの事故を防止することが考えられる。
にコ−ティング材を塗布し、その耐火物よりも圧縮強度
の低い皮膜を所定厚さに形成し、耐火物の熱膨張による
体積の増加分を吸収してせり割れを防止したり、耐火物
の表面を粗面化して耐火物が落下したり、作業者が転倒
したりするなどの事故を防止することが考えられる。
【0005】こうした耐火物のコ−ィング材は、耐火物
の熱膨張による緩衝用として機能するため、コ−ティン
グ材の厚みが0.5〜1.5mm必要であり、粉体塗料の静電
塗装が有効であることが知られている。また、耐火物の
すべり防止のため、粉体塗料に粉末ピッチ、コ−クス粉
のような有機系骨材を混合し、耐火物表面を粗面化する
ことが有効である。
の熱膨張による緩衝用として機能するため、コ−ティン
グ材の厚みが0.5〜1.5mm必要であり、粉体塗料の静電
塗装が有効であることが知られている。また、耐火物の
すべり防止のため、粉体塗料に粉末ピッチ、コ−クス粉
のような有機系骨材を混合し、耐火物表面を粗面化する
ことが有効である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、コ−ティング
材としての粉体塗料は、塩化ビニ−ルやポリエチレンの
ような熱可塑性のものでは焼き付け塗装後、耐火れんが
同志の接着を防ぐために速やかに冷却する必要があり、
熱容量の大きい耐火物の場合、冷却するための場所や時
間が不足がちであった。
材としての粉体塗料は、塩化ビニ−ルやポリエチレンの
ような熱可塑性のものでは焼き付け塗装後、耐火れんが
同志の接着を防ぐために速やかに冷却する必要があり、
熱容量の大きい耐火物の場合、冷却するための場所や時
間が不足がちであった。
【0007】また、粉体塗料に粉末ピッチ、コ−クス粉
のような有機系骨材を混合する場合、粉体塗料と有機系
骨材の混合比が一定でないと、耐火物表面の粗面化度合
いが不足してすべり防止にならなかったり、粗面化度合
いが過剰となって、耐火物を吸引してハンドリングする
場合に吸着できない等のトラブルが発生するものであっ
た。
のような有機系骨材を混合する場合、粉体塗料と有機系
骨材の混合比が一定でないと、耐火物表面の粗面化度合
いが不足してすべり防止にならなかったり、粗面化度合
いが過剰となって、耐火物を吸引してハンドリングする
場合に吸着できない等のトラブルが発生するものであっ
た。
【0008】さらに、粉体塗料は静電塗装により塗装す
べき物体に均一に塗着できるが、塗料を供給する流動槽
タンク内で、粉体塗料と有機系骨材の粒径や比重の違い
から均一にならず、静電塗装機に供給される混合比が変
化するのものであった。
べき物体に均一に塗着できるが、塗料を供給する流動槽
タンク内で、粉体塗料と有機系骨材の粒径や比重の違い
から均一にならず、静電塗装機に供給される混合比が変
化するのものであった。
【0009】また、静電塗装の場合、塗着しなかった塗
料は回収されて再度塗装するが、回収を重ねると、粉体
塗料と有機系骨材の混合比が変化して、上記と同様にす
べり防止にならなかったり、吸着できない等のトラブル
が発生するものであった。
料は回収されて再度塗装するが、回収を重ねると、粉体
塗料と有機系骨材の混合比が変化して、上記と同様にす
べり防止にならなかったり、吸着できない等のトラブル
が発生するものであった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
点に鑑みたもので、上記の課題を解決するために、黒鉛
含有の耐火れんがのすべり防止および熱膨張を緩衝する
ために、黒鉛含有の耐火れんがの予熱温度より低い硬化
開始温度の熱硬化性樹脂の粉体塗料に、黒鉛含有の耐火
れんがの予熱温度より高い融点の有機系骨材5〜50重
量%を配合することを特徴とする耐火れんが用塗料を提
供するにある。
点に鑑みたもので、上記の課題を解決するために、黒鉛
含有の耐火れんがのすべり防止および熱膨張を緩衝する
ために、黒鉛含有の耐火れんがの予熱温度より低い硬化
開始温度の熱硬化性樹脂の粉体塗料に、黒鉛含有の耐火
れんがの予熱温度より高い融点の有機系骨材5〜50重
量%を配合することを特徴とする耐火れんが用塗料を提
供するにある。
【0011】
【作用】本発明の耐火れんが用塗料を使用して、黒鉛含
有の耐火れんがの表面に静電塗装をすると、黒鉛含有の
耐火れんがの予熱温度より低い硬化開始温度の熱硬化性
樹脂の粉体塗料に、黒鉛含有の耐火れんがの予熱温度よ
り高い融点の有機系骨材5〜50重量%を配合している
ことによって、石炭系、石油系硬ピッチ等の有機系骨材
が耐火れんがの表面に均一に突起状に固着し、耐火れん
がの表面を粗面化でき、耐火れんがのすべり防止をはか
ることができる。
有の耐火れんがの表面に静電塗装をすると、黒鉛含有の
耐火れんがの予熱温度より低い硬化開始温度の熱硬化性
樹脂の粉体塗料に、黒鉛含有の耐火れんがの予熱温度よ
り高い融点の有機系骨材5〜50重量%を配合している
ことによって、石炭系、石油系硬ピッチ等の有機系骨材
が耐火れんがの表面に均一に突起状に固着し、耐火れん
がの表面を粗面化でき、耐火れんがのすべり防止をはか
ることができる。
【0012】また、粉体塗料に耐火れんがの予熱温度よ
り低い硬化開始温度の熱硬化性樹脂を用いるため、粉体
塗料が予熱した耐火れんがの温度で溶融して硬化し、塗
装後の耐火れんが同志が接着するのを有効に防止でき
る。
り低い硬化開始温度の熱硬化性樹脂を用いるため、粉体
塗料が予熱した耐火れんがの温度で溶融して硬化し、塗
装後の耐火れんが同志が接着するのを有効に防止でき
る。
【0013】なお、静電塗装すると、黒鉛含有の耐火れ
んが用塗料を、耐火れんが表面に0.1〜1.5mmの任意の
均一な厚みに被覆することが可能で、耐火れんがの使用
時の熱膨張を吸収することができ、せり割れが生じるの
を防止できる。
んが用塗料を、耐火れんが表面に0.1〜1.5mmの任意の
均一な厚みに被覆することが可能で、耐火れんがの使用
時の熱膨張を吸収することができ、せり割れが生じるの
を防止できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を詳細に説明する。本発明は、
黒鉛含有の耐火れんがのすべり防止および熱膨張を緩衝
するために、黒鉛含有の耐火れんがの予熱温度より低い
硬化開始温度の熱硬化性樹脂の粉体塗料に、黒鉛含有の
耐火れんがの予熱温度より高い融点の有機系骨材5〜5
0重量%を配合することを特徴とする。
黒鉛含有の耐火れんがのすべり防止および熱膨張を緩衝
するために、黒鉛含有の耐火れんがの予熱温度より低い
硬化開始温度の熱硬化性樹脂の粉体塗料に、黒鉛含有の
耐火れんがの予熱温度より高い融点の有機系骨材5〜5
0重量%を配合することを特徴とする。
【0015】粉体塗料の熱硬化性樹脂としては、アミン
類、フェノ−ル類、ヒドラジド類、酸無水物類等を硬化
剤とするエポキシ当量400〜1000を有するエポキ
シ樹脂、およびトリグリシジルイソシアヌレ−トを硬化
剤とする酸価30〜60を有する酸基末端ポリエステル
樹脂等が使用できる。
類、フェノ−ル類、ヒドラジド類、酸無水物類等を硬化
剤とするエポキシ当量400〜1000を有するエポキ
シ樹脂、およびトリグリシジルイソシアヌレ−トを硬化
剤とする酸価30〜60を有する酸基末端ポリエステル
樹脂等が使用できる。
【0016】また、これらの熱硬化性樹脂は、黒鉛含有
の耐火れんがの予熱温度より低い温度で溶融させるため
60〜130℃の融点のものを使用し、イソダゾ−ル、
アミン類等の硬化触媒を添加して、黒鉛含有の耐火れん
がの予熱温度以下で硬化を開始させられるようにしてい
る。
の耐火れんがの予熱温度より低い温度で溶融させるため
60〜130℃の融点のものを使用し、イソダゾ−ル、
アミン類等の硬化触媒を添加して、黒鉛含有の耐火れん
がの予熱温度以下で硬化を開始させられるようにしてい
る。
【0017】そのため、これらの合成樹脂や、着色のた
めの着色顔料、塗膜の外観を調整する体質顔料、表面調
整剤を配合した熱硬化性の粉体塗料は、100℃以下、
好ましくは60〜80℃で溶融し、100〜150℃で
硬化するのが好ましく、静電塗装の際に予熱する黒鉛含
有の耐火れんがの温度で溶融して硬化するようにするも
のである。なお、粉体塗料の平均粒径としては、30〜
150μmが好ましい。
めの着色顔料、塗膜の外観を調整する体質顔料、表面調
整剤を配合した熱硬化性の粉体塗料は、100℃以下、
好ましくは60〜80℃で溶融し、100〜150℃で
硬化するのが好ましく、静電塗装の際に予熱する黒鉛含
有の耐火れんがの温度で溶融して硬化するようにするも
のである。なお、粉体塗料の平均粒径としては、30〜
150μmが好ましい。
【0018】また、有機系骨材としては、融点または軟
化点が180℃以上を有する石炭系や石油系の硬ピッ
チ、コ−クス粉などを使用できる。
化点が180℃以上を有する石炭系や石油系の硬ピッ
チ、コ−クス粉などを使用できる。
【0019】上記有機系骨材は、120〜150℃に予
熱された黒鉛含有の耐火れんがに静電塗装したときに、
この有機系骨材が溶融せずに残り、表面がざらざら状態
の粗面を形成し、すべり防止効果が発揮できるようにす
るものである。その粒径は、0.5mm以下の粉粒物が好ま
しい。
熱された黒鉛含有の耐火れんがに静電塗装したときに、
この有機系骨材が溶融せずに残り、表面がざらざら状態
の粗面を形成し、すべり防止効果が発揮できるようにす
るものである。その粒径は、0.5mm以下の粉粒物が好ま
しい。
【0020】有機系骨材の含有量は、上記した熱硬化性
の粉体塗料に対して5〜50重量%が好ましい。その含
有量が5重量%より少ないとすべり防止効果が少なく、
また50重量%より多くなるとすべり防止効果の点では
問題ないが、耐火れんがを吸引パッドでハンドリングす
る場合に吸着しない等のトラブルが発生しやすくなった
り、塗装された塗膜の付着性が損なわれて容易に剥がれ
て、コ−ティングの役目を果たさなくなる。
の粉体塗料に対して5〜50重量%が好ましい。その含
有量が5重量%より少ないとすべり防止効果が少なく、
また50重量%より多くなるとすべり防止効果の点では
問題ないが、耐火れんがを吸引パッドでハンドリングす
る場合に吸着しない等のトラブルが発生しやすくなった
り、塗装された塗膜の付着性が損なわれて容易に剥がれ
て、コ−ティングの役目を果たさなくなる。
【0021】これらの有機系骨材は、上記の混合割合
で、粉体塗料の製造時に溶融混練され、粉砕されて、耐
火れんが用塗料として製造される。
で、粉体塗料の製造時に溶融混練され、粉砕されて、耐
火れんが用塗料として製造される。
【0022】有機系骨材を粉体塗料の製造時に溶融混練
すると、静電塗装時に塗料を供給する流動槽タンク内
や、静電塗装で耐火れんがに塗着しなかったオ−バ−ス
プレ−の回収粉の粉体塗料と有機系骨材との混合比を一
定にできる。
すると、静電塗装時に塗料を供給する流動槽タンク内
や、静電塗装で耐火れんがに塗着しなかったオ−バ−ス
プレ−の回収粉の粉体塗料と有機系骨材との混合比を一
定にできる。
【0023】そのため、耐火れんがの表面の粗面化度合
いが安定し、すべり防止効果が少なくなったり、吸引パ
ッドでハンドリングする場合に吸着しなくなる等のトラ
ブルを無くせるものである。
いが安定し、すべり防止効果が少なくなったり、吸引パ
ッドでハンドリングする場合に吸着しなくなる等のトラ
ブルを無くせるものである。
【0024】上記した塗料は、静電塗装によって0.1〜
1.5mmの範囲で任意の均一な厚さに塗着できるととも
に、耐火れんがの使用温度で焼失して、耐火れんがの熱
膨張を吸収し、せり割れするのを防止できるものであ
る。
1.5mmの範囲で任意の均一な厚さに塗着できるととも
に、耐火れんがの使用温度で焼失して、耐火れんがの熱
膨張を吸収し、せり割れするのを防止できるものであ
る。
【0025】
【比較例】本発明について、粉体塗料を表1〜表3のよ
うな組成として、エクストル−ダ−を用いて100〜1
20℃で溶融混練し、平均粒径が80〜100μmとな
るように粉砕して作成し、予め150℃に加熱した黒鉛
含有の耐火れんがに静電塗装機で吹き付けてコ−ティン
グした。
うな組成として、エクストル−ダ−を用いて100〜1
20℃で溶融混練し、平均粒径が80〜100μmとな
るように粉砕して作成し、予め150℃に加熱した黒鉛
含有の耐火れんがに静電塗装機で吹き付けてコ−ティン
グした。
【0026】上記のようにコ−ティングしたものを、そ
れぞれ図1に示す方法ですべり角度θを測定し、すべり
防止効果を測定した。吸着性については、塗装した耐火
れんがをロボットを介して吸着させた場合の落下する頻
度で判定した。塗膜の付着性については、ハンマ−で叩
いて剥がれ度合いで判定した。れんが同志の接着性につ
いては、塗装後10分間冷却後れんがを積み重ね、その
接着性で判定した。粗面度合いの安定性については、塗
装ロット間の粗面度合いのばらつきで判定した。
れぞれ図1に示す方法ですべり角度θを測定し、すべり
防止効果を測定した。吸着性については、塗装した耐火
れんがをロボットを介して吸着させた場合の落下する頻
度で判定した。塗膜の付着性については、ハンマ−で叩
いて剥がれ度合いで判定した。れんが同志の接着性につ
いては、塗装後10分間冷却後れんがを積み重ね、その
接着性で判定した。粗面度合いの安定性については、塗
装ロット間の粗面度合いのばらつきで判定した。
【0027】樹脂別粉体塗料の比較表
【表1】
【0028】石油系ピッチ添加量の比較表
【表2】
【0029】石油系ピッチの添加方法による比較表
【表3】
【0030】表1から分かるように、本発明例1〜3
は、硬化触媒を添加していることによって、100〜1
50℃の硬化開始温度を有する黒鉛含有の耐火れんがの
すべり防止効果を発揮し、塗膜の付着性、れんが同志の
接着性も良好であった。
は、硬化触媒を添加していることによって、100〜1
50℃の硬化開始温度を有する黒鉛含有の耐火れんがの
すべり防止効果を発揮し、塗膜の付着性、れんが同志の
接着性も良好であった。
【0031】なお、150〜180℃の硬化開始温度と
した比較例1、2は、黒鉛含有の耐火れんがのすべり防
止効果が低下し、塗膜の付着性、れんが同志の接着性も
劣るものであった。また、熱可塑性の粉体塗料の比較例
3は、いずれの特性もその効果が無く、黒鉛含有の耐火
れんが用の粉体塗料としては不向きであった。
した比較例1、2は、黒鉛含有の耐火れんがのすべり防
止効果が低下し、塗膜の付着性、れんが同志の接着性も
劣るものであった。また、熱可塑性の粉体塗料の比較例
3は、いずれの特性もその効果が無く、黒鉛含有の耐火
れんが用の粉体塗料としては不向きであった。
【0032】また、表2から分かるように、本発明例4
〜7の石油系ピッチが5〜50重量部の範囲のものは、
黒鉛含有の耐火れんがのすべり防止効果を発揮すること
ができ、またハンドリング性、塗膜の付着性、れんが同
志の接着性も良好であった。
〜7の石油系ピッチが5〜50重量部の範囲のものは、
黒鉛含有の耐火れんがのすべり防止効果を発揮すること
ができ、またハンドリング性、塗膜の付着性、れんが同
志の接着性も良好であった。
【0033】またさらに、表3から分かるように、石油
系ピッチを添加する方法としては、本発明例8〜10の
粉体塗料製造時に溶融混練したものが、粗面度合いの安
定性に優れたものであった。
系ピッチを添加する方法としては、本発明例8〜10の
粉体塗料製造時に溶融混練したものが、粗面度合いの安
定性に優れたものであった。
【0034】なお、静電塗装による方法では、自動コ−
ティングができて省力化がはかれるとともに、コ−ティ
ング被膜の厚さも0.1〜1.5mmの範囲にわたって均一に
被覆できて好ましい。そして、特に、耐火れんがの表面
温度を塗料の融点よりも5〜50℃高く保って静電塗装
すると、膜厚を厚きでき、れんがの熱膨張によるせり割
れに対処しやすく好ましいもである。
ティングができて省力化がはかれるとともに、コ−ティ
ング被膜の厚さも0.1〜1.5mmの範囲にわたって均一に
被覆できて好ましい。そして、特に、耐火れんがの表面
温度を塗料の融点よりも5〜50℃高く保って静電塗装
すると、膜厚を厚きでき、れんがの熱膨張によるせり割
れに対処しやすく好ましいもである。
【0035】以上では、耐火れんがについて説明した
が、耐火ブロック等のその他の耐火物についても適用で
きるものである。
が、耐火ブロック等のその他の耐火物についても適用で
きるものである。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明にあっては、すべり
やすい黒鉛含有の耐火れんがの表面に硬ピッチやコ−ク
ス粉等の有機系骨材を塗着できるので、耐火れんがの表
面がざらざらした状態となってすべり防止がはかれると
ともに、耐火れんがの使用時の熱膨張の吸収もはかれ
る。
やすい黒鉛含有の耐火れんがの表面に硬ピッチやコ−ク
ス粉等の有機系骨材を塗着できるので、耐火れんがの表
面がざらざらした状態となってすべり防止がはかれると
ともに、耐火れんがの使用時の熱膨張の吸収もはかれ
る。
【0037】また、熱硬化性樹脂の粉体塗料が耐火れん
がに溶融して硬化し、コ−ティングされた耐火れんが同
志が接着するのを防止でき、パレット等での搬送の自動
化がはかれて、築炉工事を容易に行えるようにできる。
がに溶融して硬化し、コ−ティングされた耐火れんが同
志が接着するのを防止でき、パレット等での搬送の自動
化がはかれて、築炉工事を容易に行えるようにできる。
【0038】またさらに、熱硬化性樹脂の粉体塗料に有
機系骨材を粉体塗料の製造時に溶融混練すると、静電塗
装時に塗料を供給する流動槽タンク内や、静電塗装で耐
火れんがに塗着しなかったオ−バ−スプレ−の回収粉の
粉体塗料と有機系骨材との混合比を一定にできる。その
ため、耐火れんがの表面の粗面化度合いを安定にでき、
すべり防止効果が少なくなったり、吸引パッドでハンド
リングする場合に吸着しなくなる等のトラブルを無くせ
るものである。
機系骨材を粉体塗料の製造時に溶融混練すると、静電塗
装時に塗料を供給する流動槽タンク内や、静電塗装で耐
火れんがに塗着しなかったオ−バ−スプレ−の回収粉の
粉体塗料と有機系骨材との混合比を一定にできる。その
ため、耐火れんがの表面の粗面化度合いを安定にでき、
すべり防止効果が少なくなったり、吸引パッドでハンド
リングする場合に吸着しなくなる等のトラブルを無くせ
るものである。
【図1】本発明のコ−ティングした耐火れんがのすべり
防止効果測定用の説明図。
防止効果測定用の説明図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 7/12 PSL 163/00 PJX PKR (72)発明者 今井 健二 兵庫県赤穂市中広字東沖1576番地の2 川 崎炉材株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 黒鉛含有の耐火れんがのすべり防止およ
び熱膨張を緩衝するために、黒鉛含有の耐火れんがの予
熱温度より低い硬化開始温度の熱硬化性樹脂の粉体塗料
に、黒鉛含有の耐火れんがの予熱温度より高い融点の有
機系骨材5〜50重量%を配合することを特徴とする耐
火れんが用塗料。 - 【請求項2】 熱硬化性樹脂の粉体塗料が、耐火れんが
の予熱温度より低い100〜150℃の硬化開始温度の
もので、 有機系骨材が、耐火れんがの予熱より高い180℃以上
の融点の粉粒体のものである請求項1に記載の耐火れん
が用塗料。 - 【請求項3】 熱硬化性樹脂の粉体塗料に有機系骨材
を、粉体塗料の製造時に溶融混練するものである請求項
1または2に記載の耐火れんが用塗料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6074356A JPH07252436A (ja) | 1994-03-17 | 1994-03-17 | 耐火れんが用塗料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6074356A JPH07252436A (ja) | 1994-03-17 | 1994-03-17 | 耐火れんが用塗料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07252436A true JPH07252436A (ja) | 1995-10-03 |
Family
ID=13544772
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6074356A Pending JPH07252436A (ja) | 1994-03-17 | 1994-03-17 | 耐火れんが用塗料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07252436A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115572172A (zh) * | 2022-09-09 | 2023-01-06 | 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 | 废旧石墨电极的利用方法及电炉 |
-
1994
- 1994-03-17 JP JP6074356A patent/JPH07252436A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN115572172A (zh) * | 2022-09-09 | 2023-01-06 | 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 | 废旧石墨电极的利用方法及电炉 |
CN115572172B (zh) * | 2022-09-09 | 2023-06-30 | 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 | 废旧石墨电极的利用方法及电炉 |
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