JPH0725242U - 過給機付エンジン - Google Patents

過給機付エンジン

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JPH0725242U
JPH0725242U JP5268493U JP5268493U JPH0725242U JP H0725242 U JPH0725242 U JP H0725242U JP 5268493 U JP5268493 U JP 5268493U JP 5268493 U JP5268493 U JP 5268493U JP H0725242 U JPH0725242 U JP H0725242U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 下流開き式の排気制御弁の叩かれ音を防ぎ、
セカンダリターボ過給機のオイル洩れ、凝縮水等の不具
合を解消する。 【構成】 エンジン本体1の吸,排気系に常に作動する
プライマリターボ過給機40と、下流開き式の排気制御
弁53等を備えて排気制御弁53の開弁により高速域で
過給作動するセカンダリターボ過給機50とを並列的に
配置する。そして排気制御弁53の作動リンク54cの
レバー54eにストッパ92を対向設置して、排気制御
弁全閉を小開状態に規制し、排気制御弁53の閉弁時に
排気脈動が作用しても弁体53fを弁座53cから離間
して両者の叩かれ音を防ぐ。また排気の一部を排気制御
弁53を介してセカンダリターボ過給機50にリーク
し、セカンダリターボ過給機50を微速回転させてセカ
ンダリターボ過給機50の潤滑系のシール機能を確保
し、リークした排気による加熱によって排気中の水分の
凝縮水による不具合を解消する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、エンジンの吸,排気系にプライマリターボ過給機とセカンダリター ボ過給機とを並列に配置し、セカンダリターボ過給機側の吸,排気系に配設され た吸気制御弁,排気制御弁を開閉することによりセカンダリターボ過給機の過給 作動を制御する過給機付エンジンに関し、詳しくは、排気制御弁の全閉位置を規 制するストッパ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンの吸,排気系にプライマリターボ過給機とセカンダリターボ過給機と を並列に配置し、セカンダリターボ過給機に接続される吸,排気系に吸気制御弁 と排気制御弁とをそれぞれ配設し、エンジン運転領域が低速域のときには両制御 弁を共に閉弁してセカンダリターボ過給機の過給作動を停止させてプライマリタ ーボ過給機のみを過給作動させ、高速域のときには両制御弁を共に全開して両タ ーボ過給機を過給作動させることで、低速域から高速域に亘り出力性能の向上を 可能とする過給機付エンジンが知られている。ここで排気制御弁は、開弁時の応 答性等を重視して下流開き式に構成することが本出願人により提案されている。
【0003】 そして、上記排気制御弁は、実開平2−22618号公報に示されるように、 全閉時に弁体の熱膨張や経時変化を吸収してシール性を確保するため、アームと 弁体との間に遊びを設ける必要がある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、下流開き式の排気制御弁では、排気脈動の影響を直接受け、特に弁体 の開き始めや閉じ終了直前に、アームと弁体との間に遊びがあるため排気脈動に より弁体が振動して、弁座との間で叩かれ音(チャタリング)を生じることがあ る。また、排気制御弁を完全に全閉してセカンダリターボ過給機の回転を停止す ると、セカンダリターボ過給機は、その潤滑系のオイルシールの機能が低下して オイル漏れを生じることがある。更に、排気中の水分による凝縮水が弁体を揺動 する弁軸付近に溜って錆を発生したり、極低温時には凝縮水の凍結で作動不良を 生じる等の不都合がある。
【0005】 本考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、下流開き式の排気制御弁の叩か れ音を防ぐと共に、セカンダリターボ過給機のオイル漏れ、凝縮水等の不具合を 解消することが可能な過給機付エンジンを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本考案による過給機付エンジンは、エンジンの吸, 排気系にプライマリターボ過給機とセカンダリターボ過給機とを並列に配置し、 共に全開のときにはセカンダリターボ過給機を過給作動させ、共に全閉のときに はセカンダリターボ過給機の過給作動を停止させる吸気制御弁、下流開き式の排 気制御弁を、セカンダリターボ過給機に接続させる吸,排気系にそれぞれ配設し た過給機付エンジンにおいて、排気制御弁の作動リンクに排気制御弁全閉を小開 状態に規制するストッパを対向設置することを特徴とする。
【0007】
【作用】
上記構成により、排気制御弁の作動リンクに対向配置したストッパにより、排 気制御弁の全閉時、排気制御弁は完全に全閉することなく弁体と弁座とが離間し た小開状態に保持される。このため、排気制御弁の開き始めや閉じ終了直前にお いても弁体と弁座とが離間し、排気脈動が作用しても両者の叩かれ音が生じなく なる。また、排気制御弁の小開により排気の一部が排気制御弁を介してセカンダ リターボ過給機に作用してセカンダリターボ過給機が微速回転され、その潤滑系 のシール機能が確保されると共に、排気中の水分の凝縮水による不具合も生じな くなる。
【0008】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。先ず、図1において、本 考案が適用される過給機付エンジンの全体構成について説明する。符号1は水平 対向式エンジン(本実施例においては4気筒エンジン)のエンジン本体であり、 クランクケース2の左右のバンク3,4に、燃焼室5、吸気ポート6、排気ポー ト7、点火プラグ8、動弁機構9等が設けられている。そして左バンク3側に# 2,#4気筒を、右バンク4側に#1,#3気筒を備える。またこのエンジン短 縮形状により左右バンク3,4の直後に、プライマリターボ過給機40とセカン ダリターボ過給機50がそれぞれ配設されている。排気系として、左右バンク3 ,4からの共通の排気管10が両ターボ過給機40,50のタービン40a,5 0aに連通され、タービン40a,50aからの排気管11が1つの排気管12 に合流して触媒コンバータ13、マフラ14に連通される。プライマリターボ過 給機40は低中速域で過給能力の大きい小容量の低速型であり、セカンダリター ボ過給機50は中高速域で過給能力の大きい大容量の高速型である。
【0009】 吸気系として、エアクリーナ15に接続する吸気管16から2つに分岐した吸 気管17a,17bはそれぞれ両ターボ過給機40,50のブロワ40b,50 bに連通され、このブロワ40b,50bからの吸気管18,19がインターク ーラ20に連通される。そしてインタークーラ20からスロットル弁21を有す るスロットルボデー27を介してチャンバ22に連通され、チャンバ22から吸 気マニホールド23を介して左右バンク3,4の各気筒に連通されている。また アイドル制御系として、エアクリーナ15の直下流の吸気管16と吸気マニホー ルド23の間のバイパス通路24に、アイドル制御弁(ISCV)25と負圧で 開く逆止弁26が、アイドル時や減速時に吸入空気量を制御するように設けられ る。
【0010】 燃料系として、各気筒の吸気ポート6にインジェクタ30がそれぞれ配設され る。また燃料タンク32の燃料ポンプ31からの燃料通路33が、フィルタ34 、インジェクタ30、燃料圧レギュレータ35を介して燃料タンク32に還流す るように連通される。燃料圧レギュレータ35は吸気マニホールド23の吸気圧 力に応じて圧力調整し、インジェクタ30の燃料圧力を吸気圧力に対して常に一 定の高さに保って、噴射信号のパルス幅により燃料噴射制御することが可能にな っている。点火系として、各気筒の点火プラグ8毎に連設する点火コイル8aに イグナイタ36からの点火信号が入力するように接続されている。
【0011】 プライマリターボ過給機40の作動系について説明する。プライマリターボ過 給機40は、タービン40aに導入する排気のエネルギによりブロワ40bを回 転駆動し、空気を吸入、加圧して常に過給するように作動する。タービン側には ダイアフラム式アクチュエータ42を備えたプライマリウエストゲート弁41が 設けられる。アクチュエータ42の圧力室にはブロワ40bの直下流からの制御 圧通路44がオリフィス48を有して連通し、過給圧が設定値以上に上昇すると 応答良くウエストゲート弁41を開くように連通される。またこの制御圧通路4 4は更に過給圧をブロワ40bの上流側にリークするデューティソレノイド弁4 3に連通し、このデューティソレノイド弁43により所定の制御圧を生じてアク チュエータ42に作用し、ウエストゲート弁41の開度を変化して過給圧制御す る。ここでデューティソレノイド弁43は後述する電子制御装置100からのデ ューティ信号により作動し、デューティ信号のデューティ比が小さい場合は高い 制御圧でウエストゲート弁41の開度を増して過給圧を低下し、デューティ比が 大きくなるほどリーク量の増大により制御圧を低下し、ウエストゲート弁41の 開度を減じて過給圧を上昇する。
【0012】 一方、スロットル弁急閉時のブロワ回転の低下や吸気騒音の発生を防止するた め、ブロワ40bの下流としてスロットル弁21の近くのインタークーラ20の 出口側と、ブロワ40bの上流との間にバイパス通路46が連通される。そして このバイパス通路46にエアバイパス弁45が、スロットル弁急閉時に通路47 によりマニホールド負圧を導入して開き、ブロワ下流に封じ込められる加圧空気 を迅速にリークするように設けられる。
【0013】 セカンダリターボ過給機50の作動系について説明する。セカンダリターボ過 給機50は同様に排気によりタービン50aとブロワ50bが回転駆動して過給 するものであり、タービン側にアクチュエータ52を備えたウエストゲート弁5 1が設けられている。またタービン50aの上流の排気管10には、ダイアフラ ム式アクチュエータ54を備えた下流開き式の排気制御弁53が設けられ、ブロ ワ50bの下流には同様のアクチュエータ56を備えたバタフライ式の吸気制御 弁55が設けられ、ブロワ50bの上、下流の間のリリーフ通路58に過給圧リ リーフ弁57が設けられる。
【0014】 これら各弁の圧力動作系について説明する。先ず、負圧源のサージタンク60 がチェック弁62を有する通路61により吸気マニホールド23に連通して、ス ロットル弁全閉時に負圧を貯え且つ脈動圧を緩衝する。また過給圧リリーフ弁5 7を開閉する過給圧リリーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.1、吸気制御弁55 を開閉する吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2、排気制御弁53を開閉す る第1と第2の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3,SOL.4、排気制 御弁53を小開制御するデューティソレノイド弁75、及びセカンダリウエスト ゲート弁51を開閉するセカンダリウエストゲート切換ソレノイド弁70を有す る。各切換ソレノイド弁70,SOL.1〜4は電子制御装置100からのON .OFF信号によりサージタンク60からの負圧通路63の負圧、吸気制御弁下 流に連通する正圧通路64a,64bの正圧、大気圧等を選択し、各制御圧通路 70a〜74aによりアクチュエータ側に導いてセカンダリウエストゲート弁5 1、過給圧リリーフ弁57、及び両制御弁53,55を作動する。またデューテ ィソレノイド弁75は電子制御装置100からのデューティ信号によりアクチュ エータ54の正圧室54aに作用する正圧を可変制御し、排気制御弁53を小開 制御する。
【0015】 上記過給圧リリーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.1は、通電がOFFされる と、正圧通路64a側を閉じて負圧通路63側を開き、制御圧通路71aを介し て過給圧リリーフ弁57のスプリングが内装された圧力室に負圧を導くことでス プリングの付勢力に抗して過給圧リリーフ弁57を開く。また、ONされると、 逆に負圧通路63側を閉じて正圧通路64a側を開き過給圧リリーフ弁57の圧 力室に正圧を導くことで過給圧リリーフ弁57を閉じる。
【0016】 吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2は、OFFされると、大気ポートを 閉じて負圧通路63側を開き、制御圧通路72aを介してアクチュエータ56の スプリングが内装された圧力室に負圧を導くことでスプリングの付勢力に抗して 吸気制御弁55を閉じ、ONされると、負圧通路63側を閉じ大気ポートを開き アクチュエータ56の圧力室に大気圧を導くことで圧力室内のスプリングの付勢 力により吸気制御弁55を開く。
【0017】 セカンダリウエストゲート切換ソレノイド弁70は、電子制御装置100によ り点火進角量等に基づきハイオクガソリン使用と判断されたときのみOFFされ 、レギュラーガソリン使用と判断されたときにはONされる。そしてセカンダリ ウエストゲート切換ソレノイド弁70は、OFFされると吸気制御弁55の上流 に連通する通路65を閉じて大気ポートを開き、制御圧通路70aを介して大気 圧をアクチュエータ52に導入することでアクチュエータ52内に配設されたス プリングの付勢力によりセカンダリウエストゲート弁51を閉じる。また、ON で大気ポートを閉じ通路65側を開き、両ターボ過給機40,50作動時のセカ ンダリターボ過給機50下流の過給圧がアクチュエータ52に導かれ、この過給 圧に応じてセカンダリウエストゲート弁51を開き、レギュラーガソリン使用時 には、ハイオクガソリン使用時に比べて相対的に過給圧が低下される。
【0018】 また、第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3からの制御圧通路73 aが排気制御弁53を作動するアクチュエータ54の正圧室54aに、第2の排 気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.4からの制御圧通路74aがアクチュエー タ54のスプリングを内装した負圧室54bにそれぞれ連通されている。そして 両切換ソレノイド弁SOL.3,4が共にOFFのとき、第1の排気制御弁用切 換ソレノイド弁SOL.3は正圧通路64b側を閉じ大気ポートを開き、第2の 排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.4は負圧通路63側を閉じ大気ポートを 開くことで、アクチュエータ54の両室54a,54bが大気開放され、負圧室 54bに内装されたスプリングの付勢力により排気制御弁53が全閉する。また 、両切換ソレノイド弁SOL.3,4が共にONのとき、それぞれ大気ポートを 閉じ、第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3は正圧通路64b側を開 き、第2の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.4は負圧通路63側を開くこ とで、アクチュエータ54の正圧室54aに正圧を、負圧室54bに負圧を導き 、スプリングの付勢力に抗して排気制御弁53を全開する。
【0019】 上記第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3からの制御圧通路73a にはオリフィス67が設けられ、このオリフィス67の下流側と吸気管17aに リーク通路66が連通され、このリーク通路66に電子制御装置100からのデ ューティ信号により作動する排気制御弁小開制御用のデューティソレノイド弁7 5が配設されている。そして排気制御弁用第1の切換ソレノイド弁SOL.3の みがONで正圧をアクチュエータ54の正圧室54aに供給し負圧室54bを大 気開放する状態で、デューティソレノイド弁75によりその正圧をリークして排 気制御弁53を小開する。ここで、デューティソレノイド弁75はデューティ信 号におけるデューティ比が大きいと、リーク量の増大により正圧室54aに作用 する正圧を低下して排気制御弁53の開度を減じ、デューティ比が小さくなるほ ど正圧を高くして排気制御弁53の開度を増すように動作する。そしてプライマ リターボ過給機40のみを過給作動とするシングルターボ状態下でエンジン運転 状態が所定の排気制御弁小開制御領域内にあるとき、デューティソレノイド弁7 5による排気制御弁53の開度で過給圧をフィードバック制御し、この過給圧制 御に伴い排気制御弁53を小開するように構成される。
【0020】 各種のセンサについて説明すると、差圧センサ80が吸気制御弁55の上,下 流の差圧を検出するように設けられ、絶対圧センサ81が切換ソレノイド弁76 により吸気管圧力と大気圧を選択して検出するように設けられている。
【0021】 またエンジン本体1にノックセンサ82が取付られると共に、左右両バンク3 ,4を連通する冷却水通路に水温センサ83が臨まされ、排気管10にO2 セン サ84が装着されている。さらに、スロットル弁21にスロットル開度センサと スロットル弁全閉を検出するアイドルスイッチとを内蔵したスロットルセンサ8 5が連設され、エアクリーナ15の直下流に吸入空気量センサ86が配設されて いる。
【0022】 また、エンジン本体1に支承されたクランクシャフト1aにクランクロータ9 0が軸着され、このクランクロータ90の外周に、電磁ピックアップ等からなる クランク角センサ87が対設されている。さらに、動弁機構9におけるカムシャ フトに連設するカムロータ91に、電磁ピックアップ等からなる気筒判別用のカ ム角センサ88が対設されている。
【0023】 次に、図2及び図3において、排気制御弁53の構成について詳細に説明する 。セカンダリターボ過給機50はエンジン本体1の右バンク4の直後で車体前後 方向に略水平に搭載され、タービンハウジング50cの下部に排気制御弁53の 弁ボデー53aがボルト90により締結される。排気制御弁53は、弁ボデー5 3aの弁ポート53bの下流に弁座53cを介して広い弁室53dが形成され、 弁室53dの内部に弁軸53eが水平に設けられる。そして弁軸53eと一体的 なアーム53gに円板状の弁体53fが取付けられ、弁体53fを下流開きで開 閉するように構成される。
【0024】 またセカンダリターボ過給機50の近傍のブラケット91にはアクチュエータ 54が取付けられる。そしてアクチュエータ54が作動リンク54cのロッド5 4dとレバー54eを介して排気制御弁53の弁軸53eに連結される。
【0025】 続いて、排気制御弁53の叩かれ音等の防止対策について説明する。叩かれ音 は弁体53fの全閉とアーム53gとの遊びとに起因するので、全閉位置で弁体 53fを小開状態に規制し、この規制に基づいて遊びを無くせば良い。そこで排 気制御弁53の弁ボデー53aの外部において、レバー54eの全閉側に調節ね じ93を備えたストッパ92が対向して全閉位置を規制するように設置される。 そしてストッパ92の調節ねじ93を微調整して、排気制御弁作動系の誤差が吸 収され、更に弁体53fと弁座53cのクリアランスγが排気リークを少なくし て且つ叩かれ音を生じない適正な小開状態に設定される。また排気制御弁53で は、アーム53gに対して弁体53fがナット53hで遊びの無いリジットに固 定される。
【0026】 次に、図4に基づき電子制御系の構成について説明する。 電子制御装置(ECU)100は、CPU101,ROM102,RAM10 3,バックアップRAM104,及びI/Oインターフェイス105をバスライ ンを介して接続したマイクロコンピュータを中心として構成され、各部に所定の 安定化電源を供給する定電圧回路106や駆動回路107が組込まれている。
【0027】 上記定電圧回路106は、ECUリレー95のリレー接点を介してバッテリ9 6に接続され、このバッテリ96に、上記ECUリレー95のリレーコイルがイ グニッションスイッチ97を介して接続されている。また、上記バッテリ96に は、上記定電圧回路106が直接接続され、さらに燃料ポンプリレー98のリレ ー接点を介して燃料ポンプ31が接続されている。
【0028】 すなわち、定電圧回路106は、上記イグニッションスイッチ97がONされ 、ECUリレー95のリレー接点が閉となったとき、制御用電源を供給し、また 、イグニッションスイッチ97がOFFされたとき、バックアップ用の電源をバ ックアップRAM104に供給する。
【0029】 また、上記I/Oインターフェイス105の入カポートに、各種センサ80〜 88,車速センサ89,及びバッテリ96が接続されている。また、I/Oイン ターフェイス105の出力ポートには、イグナイタ36が接続され、さらに、駆 動回路107を介してISCV25、インジェクタ30、各切換ソレノイド弁7 0,76,SOL.1〜4、デューティソレノイド弁43,75、及び燃料ポン プリレー98のリレーコイルが接続されている。
【0030】 そして、イグニッションスイッチ97がONされると、ECUリレー95がO NしてECU100に電源が投入され、定電圧回路106を介して各部に定電圧 が供給され、ECU100は各種制御を実行する。すなわち、ECU100にお いてCPU101が、ROM102にメモリされている制御プログラムに基づき 、I/Oインターフェイス105を介して各種センサ80〜89からの検出信号 、及びバッテリ電圧等を入力処理し、RAM103及びバックアップRAM10 4に格納された各種データ、ROM102にメモリされている固定データに基づ き各種制御量を演算する。そして駆動回路107により燃料ポンプリレー98を ONし燃料ポンプ31を通電して駆動させると共に、駆動回路107を介して各 切換ソレノイド弁70,76,SOL.1〜4にON.OFF信号を、デューテ ィソレノイド弁43,75にデューティ信号を出力してターボ過給機作動個数切 換制御、及び過給圧制御を行い、演算した燃料噴射パルス幅に相応する駆動パル ス幅信号を所定のタイミングで該当気筒のインジェクタ30に出力して燃料噴射 制御を行い、また、演算した点火時期に対応するタイミングでイグナイタ36に 点火信号を出力して点火時期制御を実行し、ISCV25に制御信号を出力して アイドル回転数制御等を実行する。
【0031】 次に、作用について、ECU100による過給機作動個数切換制御に基づき説 明する。 エンジン運転時において、図5に示すように、エンジン回転数N及びエンジン 負荷Tp(基本燃料噴射パルス幅;=K×Q/N,Kはインジェクタ特性補正定 数、Qは吸入空気量)による運転領域が、プライマリターボ過給機40のみ過給 作動させるシングルターボ状態から両ターボ過給機40,50を過給作動させる ツインターボ状態へ切換えるシングル→ツイン切換ラインL2よりも低速域のシ ングルターボ領域にあり、且つ、図6に示すように、シングル→ツイン切換判定 ラインL2と予め設定された吸気管圧力P1及びエンジン回転数N1とで囲まれ る排気制御弁小開制御領域外の低回転,低負荷域にあるとき、4つの切換ソレノ イド弁SOL.1〜4がいずれもOFFされる。そこで過給圧リリーフ弁57は 、過給圧リリーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.1のOFFによりサージタンク 60からの負圧が圧力室に導入されることでスプリングの付勢力に抗して開弁し 、吸気制御弁55は、吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2のOFFにより アクチュエータ56の圧力室に負圧が導入されることでスプリングの付勢力に抗 して逆に閉弁する。また、排気制御弁53は、両排気制御弁用切換ソレノイド弁 SOL.3,4のOFFによりアクチュエータ54の両室54a,54bに大気 圧が導入されることでスプリングの付勢力により閉弁する。そして排気制御弁5 3の閉弁によりセカンダリターボ過給機50への排気の導入が遮断され、セカン ダリターボ過給機50が不作動となり、プライマリターボ過給機40のみ過給作 動のシングルターボ状態となる。そしてプライマリターボ過給機40のみの過給 作動により低速域で高い軸トルクが得られる。また吸気制御弁55の閉弁により プライマリターボ過給機40からの過給圧の吸気制御弁55を介してのセカンダ リターボ過給機50側へのリークが防止され、過給圧の低下が防止される。
【0032】 このとき、排気制御弁53は、排気制御弁53を動作するアクチュエータ54 のレバー54eが図2の実線のようにストッパ92の調節ねじ93に当接して規 制され、排気制御弁53の弁体53fが図3の実線で示すように弁座53cから 離間した小開状態に保持される。またこのとき、排気制御弁53の弁体53fは 、ナット53hによりアーム53gにリジットに固定されているため、排気脈動 が作用しても振動することなく、チャタリングが防止される。
【0033】 そして、セカンダリターボ過給機50の過給作動停止時において、常に排気制 御弁53が小開状態に保持されるため、この弁開度に応じた少量の排気Eがリー クしてセカンダリターボ過給機50のタービンハウジング50cに流入し、ター ビン50aとブロワ50bが微速回転される。そこで不作動状態のセカンダリタ ーボ過給機50は、微速回転により潤滑系のオイルシールの油膜が確保されてオ イル漏れ等が防止される。またリークした排気により弁軸53e等が加熱される ため、排気中の水分の凝縮水が付着したり、極低温時に凝縮水が凍結することが 防止される。そのときブロワ50bの下流の空気圧が上昇しても、開弁する過給 圧リリーフ弁57により適宜リークされる。
【0034】 また、エンジン回転数N,エンジン負荷Tpが上昇して運転領域が図5に示す 排気制御弁小開制御領域に入ると、第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL .3のみをONする。そこでアクチュエータ54の正圧室54aに正圧が導入さ れることでアクチュエータ54のロッド54dが突出してレバー54eが揺動し 、排気制御弁53において弁軸53e,アーム53gにより弁体53fが開弁動 作されて排気制御弁53は開度を増すが、このときデューティソレノイド弁75 によりアクチュエータ54の正圧室54aに作用する正圧が調圧され、排気制御 弁53の小開開度(ただし、上述のストッパ92により規制される小開開度より も大きい)が制御されてセカンダリターボ過給機50の回転数が上昇してセカン ダリターボ過給機50が予備回転される。またこのとき、過給圧リリーフ弁57 が開かれていることで、予備回転によるセカンダリターボ過給機50によるコン プレッサ圧がリークされ、予備回転の円滑化が図られる。
【0035】 ここで、排気制御弁53が開き始める際、弁体53fと弁座53cとが離間し た状態から開かれ、且つ弁体53fがアーム53gにナット53hによりリジッ トに固定されているため、排気脈動が作用しても叩かれ音を生じない。
【0036】 そして、エンジン回転数N及びエンジン負荷Tpによる運転領域がシングルタ ーボ領域からシングル→ツイン切換ラインL2を境にツインターボ領域側に移行 すると(図5参照)、直ちに過給圧リリーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.1を ONし、過給圧リリーフ弁57を閉弁する。なお、これに同期して排気制御弁小 開制御用デューティソレノイド弁75が全閉されて正圧通路64bを介しての正 圧がリークされることなく直接アクチュエータ54の正圧室54aに導入され、 排気制御弁53の開度が増大される。そして、過給圧リリーフ弁57の閉弁によ りリリーフ通路58が遮断され、且つ排気制御弁53の開度増大によりセカンダ リターボ過給機50の回転数がさらに上昇して吸気制御弁55上流のセカンダリ ターボ過給機50によるコンプレッサ圧が次第に上昇され、ツインターボ状態へ の移行に備えられる。その後、所定時間経過後に第2の排気制御弁用切換ソレノ イド弁SOL.4をONして排気制御弁53を全開にし、さらにセカンダリター ボ過給機50の予備回転数を上昇させる。さらに所定時間経過後、セカンダリタ ーボ過給機50によるコンプレッサ圧が上昇し、吸気制御弁55の上流圧と下流 圧との差圧が設定値に達した時点で吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2を ONして吸気制御弁55を開弁させ、プライマリターボ過給機40の過給作動に 加えてセカンダリターボ過給機50が過給作動する。これにより高速域の排気流 量の大きい領域では両ターボ過給機40,50の過給作動により高い軸トルクが 得られ出力が向上される。
【0037】 また、エンジン回転数N,エンジン負荷Tpが減少してエンジン運転領域がツ インターボ領域からツイン→シングル切換ラインL1(図5参照)を境にシング ルターボ領域側へ移行すると、所定時間経過後に4つの切換ソレノイド弁SOL .1〜4がOFFされる。これにより、過給圧リリーフ弁57が開弁されて、排 気制御弁53及び吸気制御弁55が共に閉弁されてセカンダリターボ過給機50 の過給作動が停止され、プライマリターボ過給機40のみ過給作動のシングルタ ーボ状態に戻る。
【0038】 ここで、排気制御弁53は、アクチュエータ54の両室54a,54bが大気 開放されることで、スプリングの付勢力によりアクチュエータ54のロッド54 dが引っ込んでレバー54eが揺動し、排気制御弁53において弁軸53e,ア ーム53gにより弁体53fが閉弁動作する。このとき全閉位置の直前でレバー 54eが図2の実線のようにストッパ92の調節ねじ93に当たって規制され、 弁体53fは図3の実線のように弁座53cから離間した小開状態で停止する。 このため、排気脈動が作用しても叩かれ音が生じない。
【0039】 なお、過給圧制御については、シングルターボ状態下での排気制御弁小開制御 領域では、排気制御弁53の小開開度制御による過給圧の変化が大きいことから 、ウエストゲート弁41を閉弁し、この状態で目標過給圧と実過給圧とに基づき PI制御によるデューティ信号をデューティソレノイド弁75に与え、排気制御 弁53のみを用いて過給圧をフィードバック制御する。また、シングルターボ状 態下で排気制御弁小開制御領域外のとき、及びツインターボ状態下では、プライ マリターボ過給機40側のデューティソレノイド弁43に上述と同様、PI制御 によるデューティ信号を与え、プライマリターボ過給機40のウエストゲート弁 41により過給圧をフィードバック制御する。
【0040】 以上、本考案の実施例について説明したが、水平対向式以外のエンジンにも適 用できる。
【0041】
【考案の効果】
以上に説明したように本考案によると、過給機付エンジンの下流開き式の排気 制御弁にストッパが付設され、全閉位置を小開状態に規制するように構成される ので、排気制御弁の排気脈動による叩かれ音を防ぐことができて、騒音、耐久性 等の点で有利になる。また排気制御弁の閉弁によりセカンダリターボ過給機の過 給作動が停止する場合も、排気の一部が排気制御弁を介してセカンダリターボ過 給機にリークするので、セカンダリターボ過給機が微速回転して、セカンダリタ ーボ過給機の潤滑系のオイル洩れを防止することができ、排気中の水分の凝縮水 による不具合も解消される。ストッパは調節ねじを有するので、排気制御弁の弁 体と弁座のクリアランスを適正に微調整して、排気制御弁の作動系の誤差を吸収 したり、排気リーク量を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案が適応される過給機付エンジンの一例を
示す構成図
【図2】本考案の実施例の要部を示す側面図
【図3】同要部の断面図
【図4】過給機付エンジンの制御系の回路図
【図5】シングルターボ状態とツインターボ状態との切
換え領域を示す説明図
【図6】排気制御弁小開制御領域を示す説明図
【符号の説明】
1 エンジン本体 10,11 排気管 16,17a,17b,18,19 吸気管 40 プライマリターボ過給機 50 セカンダリターボ過給機 53 排気制御弁 53c 弁座 53e 弁軸 53f 弁体 53g アーム 54c 作動リンク 55 吸気制御弁 92 ストッパ 93 調節ねじ

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの吸,排気系にプライマリター
    ボ過給機とセカンダリターボ過給機とを並列に配置し、
    共に全開のときにはセカンダリターボ過給機を過給作動
    させ、共に全閉のときにはセカンダリターボ過給機の過
    給作動を停止させる吸気制御弁、下流開き式の排気制御
    弁を、セカンダリターボ過給機に接続される吸,排気系
    にそれぞれ配設した過給機付エンジンにおいて、排気制
    御弁の作動リンクに排気制御弁全閉を小開状態に規制す
    るストッパを対向設置することを特徴とする過給機付エ
    ンジン。
  2. 【請求項2】 ストッパは排気制御弁の全閉位置の弁体
    と弁座のクリアランスを調整する調節ねじを有し、排気
    制御弁は弁軸と一体的なアームに弁体がリジットに固定
    されることを特徴とする請求項1記載の過給機付エンジ
    ン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013007265A (ja) * 2011-06-22 2013-01-10 Ihi Corp 多段過給システム

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