JPH0725239B2 - 七宝の製造方法とその金型 - Google Patents

七宝の製造方法とその金型

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JPH0725239B2
JPH0725239B2 JP2220469A JP22046990A JPH0725239B2 JP H0725239 B2 JPH0725239 B2 JP H0725239B2 JP 2220469 A JP2220469 A JP 2220469A JP 22046990 A JP22046990 A JP 22046990A JP H0725239 B2 JPH0725239 B2 JP H0725239B2
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Inventor
徳太郎 早川
Original Assignee
株式会社早川七寳堂
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、美術工芸品としての有線七宝の仕上がりに
極めて近い精度の製品を量産することができる本七宝の
一製造方法に関する。
〔従来の技術〕
七宝は、銅、銀、金等の金属素地に含鉛カリガラス質を
高温(約800℃)で焼き付けたもので、美術工芸品から
工業製品(ほうろう)まで広く利用されており、その製
造方法も多岐に亘っている。このうち、有線七宝という
技法は、美術的価値が高い製品に利用されるものであ
り、銀または銅の素地表面に幅約1mmの銀線で鳥や花な
ど任意な図柄を細かく区切った区画模様を描成し、その
各区画内にそれぞれ異なる色彩の七宝釉を盛付け、約80
0℃で繰り返し焼き付けるのである。
又、無線七宝や彩釉七宝などの技法では、上述した銀線
の区画を省略し、素地に直接適当な模様の釉がけを施し
た後に焼き付けるものである。
上記本七宝と呼ばれるものの他、一般に記章、銘板など
の小型製品に対してバッジ七宝と呼ばれる技法もある。
即ち、比較的部厚い金属素地の表面に、単純な凸模様を
刻設してなる雄型を強打して凹形状に転写し、その凹部
分に七宝釉薬等を盛付けて焼き付けを行い、仕上げる方
法が代表的である。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した従来例において、有線七宝によって得られる製
品は、銀線による区画を細かくすればする程工芸的価値
が増大するが、手間はその分だけ飛躍する。又この技法
では一品ごとに銀線で区画を描写しなければならないの
で、製作に時間がかかり、専ら一品製作的な美術工芸
品、つまり量産が出来ない高級七宝に限って利用される
技法であった。
一方、無線七宝や彩釉七宝においては、銀線で区画を描
成する必要がないので、一品当たりの製作時間はそれだ
け短縮されるが、彩色の境界が明瞭に仕上がらず、しか
も盛付けられる七宝釉が浅くなるため、美的価値は相当
低下する。
また、バッジ七宝では、比較的厚肉の金属素地の一面に
型打ち等によって凹凸区画を設けるものであるから、量
産は可能であるが、こみ入った細小な模様や深い凹凸の
形成は望めず、更に区画を形成する凸線が太くなって、
該区画に盛り付けられる釉も浅く、又色合いも単純とな
って工芸品的価値は殆どない。従って、この技法は大量
生産で単価が低い記章などに利用されるに留まっていた
ものである。
この他、スクリーン転写紙を用いた転写七宝という技法
もあるが、スクリーンに対する単位面積あたりのプレス
力が弱いので、七宝の厚みが限定され、やはり色合いを
深くすることはできないという課題があった。
本発明では、これら数多くある七宝の製造技法の中か
ら、それぞれ有利な性質を応用することによって、バッ
ジ七宝と同様に大量生産が可能であると共に、有線七宝
とほぼ同等の美しい七宝製品を製造することができる技
法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、上述した目的を達成するために、互いに嵌
合可能な凹凸模様面を有する雌雄一対の金型を作製し、
上記両金型間に焼きなました極薄の金属素地を介在させ
てプレスすることにより、該素地に凹凸模様を正確に転
写し、その凹部に常法の釉がけ手段に従って色別の七宝
釉を盛り付け、乾燥、焼き付けを行うという手段を用い
た。
又、上記雌雄の両金型の作製に当たり、硬質の金属面に
所望の線模様を彫刻してなる雌型と、この雌型よりも稍
軟質の金属を上記雌型の彫刻面に強打して塑入させるこ
とで雌型の線模様に対応した凸模様を正確に転写して雄
型を構成するという手段を用いた。
〔作用〕 伸展性に優れる極薄の金属素地の極薄板を焼きなまして
使用することと、凹凸模様が互いに正確に嵌合する雌雄
の両金型を用いて、上記素地をプレスすることによって
金型に彫刻された細小な線模様が、そのまま素地面表裏
に表現されるという作用を有する。
又、凹凸模様を彫刻した雌型面に強圧して雄型を得る手
段は、極めて精度の高い雄型を簡単に製作できるという
作用を有し、製品の表面に露出する区画線が極めて細く
形成できるという作用が得られる。
〔実 施 例〕
以下、本発明の一実施例を添付した図面に従って更に説
明すると、先づ比較的硬質の金属地金からなり、表面に
任意な図柄の線模様2を彫刻してなる雌型1を製作し、
該線模様2面に上記雌型よりも稍軟質であるが、下述す
る金属素地5よりも充分に高い表面硬度を有する地金、
例えば真鍮等の平滑な一面を合わせ、ハンマー等で強打
して雌型の線模様2内に塑入させることで、該模様を凸
線模様4として転写して雄型3とする。
このようにして得た雌雄一対の金型間に、約0.3mm厚に
伸延して焼きなました銀素地5を挟止してプレスするの
であるが、雌型1面に彫刻される線模様の最大深さ
(H)は、約0.6mm、また凹凸部の抜き勾配(S)を20
度前後としたものである(第2図参照)。従って、上記
素地5を、互いに正確に嵌合する両金型間に介在させて
一定の圧力でプレスした場合、該素地5は雌雄両金型の
凹凸模様2・4に相応して、その表裏に凹凸模様6が形
成されるのである。そして続いて第3図のように形成さ
れた素地5を表裏逆にした後に、その凹部に七宝釉7を
盛るのである(第4図参照)。
而して、この凹凸模様6は、その区画線が従来の銀線と
同様、細かく、しかも充分深く形成できるため、好みの
形に打ち抜いた素地5に対し、凹部に適当な色彩の下釉
がけ、上釉がけを施し、従来と全く同様に乾燥、焼き付
けを繰り返して釉を焼結させた後、更に荒砥研磨、仕上
げ研磨等を行って覆輪金具等を取付け、所望の製品とす
るのである。
〔発明の効果〕
以上述べた通り、本発明の技法によれば、雄型は予め雌
型面に彫刻された線模様と正確に対応する凸線模様が容
易に得られる。又、上記両金型間で極薄の金属素地を挟
圧することで、該素地が上記両金型の凹凸に倣って成型
されるが、この場合素地の厚さが充分に薄いことと、上
記手段で得た雌雄両金型の嵌合精度が高いこととが相作
用して、凹凸が深く、特に凸部壁の立ち上がり勾配(抜
き勾配)を強くできることから、各区画内の七宝は均一
な色彩を呈することができる。更に雌型面に彫刻される
線模様は、従来の銀線によって作成される区画線と異な
って容易に細く構成できる上、区画線として製品面に露
出する凸部の上面が可及的に細く仕上がり、従来の有線
七宝と同等の美術工芸的価値の高い製品が量産できると
いう格別の効果を有する。
又、金属素地が極めて薄いことにより、製品重量の軽減
はもとより、高価な金属素地の使用量が節減できて、上
述した量産の可能性と相俟って、高級七宝が廉価に得ら
れるという経済的効果も顕著である。
【図面の簡単な説明】 第1図は雌型と雄型を合わせたところを示す切り欠き断
面図、第2図は第1図の一点鎖線円内の拡大断面図、第
3図はプレス後の素地の断面図、第4図は素地の必要部
分に七宝釉を盛ったところを示す断面図である。 尚、図中1……雌型、2・4……凹凸模様、3……雄
型、5……金属素地、6……凹凸模様、7……七宝釉。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに嵌合可能な凹凸模様面を有する雌雄
    一対の金型1・3を作製し、上記両金型間に焼きなまし
    た極薄の金属素地5を介在させてプレスすることによ
    り、該素地面に凹凸模様2・4を正確に転写し、その凹
    面に常法の釉がけ手段に倣って七宝釉7を盛り付け、乾
    燥、焼き付けを行うことを特徴とした七宝の製造方法。
  2. 【請求項2】雄型の作製に当たり、予め硬質金属の一面
    に所望の線模様2を彫刻してなる雌型1と、この雌型よ
    りも稍軟質な金属の一面を上記雌型1の彫刻面に強圧・
    塑入させることで雌型の模様を正確に転写して雄型3を
    形成した七宝製造用の金型。
JP2220469A 1990-08-21 1990-08-21 七宝の製造方法とその金型 Expired - Lifetime JPH0725239B2 (ja)

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JPH04101900A JPH04101900A (ja) 1992-04-03
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US6168100B1 (en) 1997-10-23 2001-01-02 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method for producing embossed metallic flakelets
JP5143112B2 (ja) * 2009-11-30 2013-02-13 三菱電機株式会社 空気調和機の室内機

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