JPH07249757A - Hemt用エピタキシャルウエハの製造方法 - Google Patents
Hemt用エピタキシャルウエハの製造方法Info
- Publication number
- JPH07249757A JPH07249757A JP7350592A JP7350592A JPH07249757A JP H07249757 A JPH07249757 A JP H07249757A JP 7350592 A JP7350592 A JP 7350592A JP 7350592 A JP7350592 A JP 7350592A JP H07249757 A JPH07249757 A JP H07249757A
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- JP
- Japan
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- layer
- growth
- planar
- time
- hemt
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 高電子移動度トランジスタ(HEMT)用エ
ピタキシャルウエハをプレーナドープ法により製造する
方法において、エピタキシャル成長を620〜660℃
の範囲で行い、プレーナドープ層生成後、180秒以内
で最終の電極層の成長までを終了する。 【効果】 Si等のチャネル層への拡散量を低減できる
ので、電子移動度の高い素子が得られる。
ピタキシャルウエハをプレーナドープ法により製造する
方法において、エピタキシャル成長を620〜660℃
の範囲で行い、プレーナドープ層生成後、180秒以内
で最終の電極層の成長までを終了する。 【効果】 Si等のチャネル層への拡散量を低減できる
ので、電子移動度の高い素子が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高電子移動度トランジ
スタ(以下、HEMTという)用薄膜構造エピタキシャ
ルウエハの製造方法に関するものであり、さらに詳しく
は、プレーナドープ法を用いたエピタキシャルウエハの
製造方法に関するものである。
スタ(以下、HEMTという)用薄膜構造エピタキシャ
ルウエハの製造方法に関するものであり、さらに詳しく
は、プレーナドープ法を用いたエピタキシャルウエハの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エピタキシャルウエハにSi、S
等の電子供給源を添加する際は、エピタキシャル成長を
続けながらドーピングする方法が主であった。しかしな
がら、近年、エピタキシャル成長を中断してドーピング
するプレーナドープ(原子層ドープ、デルタドープとも
呼ばれる)法が開発され、実用化されている。このプレ
ーナドープ法をHEMT用エピタキシャルウエハに適用
することにより、ウエハの電子移動度等の電気特性が高
まり、各種増幅率の高い素子が得られる。プレーナドー
プ法によるHEMT用エピタキシャルウエハとしては、
GaAs基板1上にチャネル層2としてGaAsを厚さ
5000Å、その後スペーサ層3としてAlGaAsを
厚さ50Å成長後、Si等をプレーナドープし、プレー
ナドープ終了後、AlGaAs層5を厚さ200Å、そ
の後電極層6としてSiをドープしたGaAs層を厚さ
500Å成長させた構造や、GaAs基板1上にバッフ
ァ層7としてGaAsを厚さ5000Å、次にチャネル
層2としてInGaAsを厚さ100Å、その後スペー
サ層3としてAlGaAsを厚さ50Å成長後、Si等
をプレーナドープし、プレーナドープ終了後、AlGa
As層5を厚さ200Å、その後電極層6としてSiを
ドープしたGaAs層を厚さ500Å成長させた構造が
代表的な例であり、これらをそれぞれ図1、図2に示
す。
等の電子供給源を添加する際は、エピタキシャル成長を
続けながらドーピングする方法が主であった。しかしな
がら、近年、エピタキシャル成長を中断してドーピング
するプレーナドープ(原子層ドープ、デルタドープとも
呼ばれる)法が開発され、実用化されている。このプレ
ーナドープ法をHEMT用エピタキシャルウエハに適用
することにより、ウエハの電子移動度等の電気特性が高
まり、各種増幅率の高い素子が得られる。プレーナドー
プ法によるHEMT用エピタキシャルウエハとしては、
GaAs基板1上にチャネル層2としてGaAsを厚さ
5000Å、その後スペーサ層3としてAlGaAsを
厚さ50Å成長後、Si等をプレーナドープし、プレー
ナドープ終了後、AlGaAs層5を厚さ200Å、そ
の後電極層6としてSiをドープしたGaAs層を厚さ
500Å成長させた構造や、GaAs基板1上にバッフ
ァ層7としてGaAsを厚さ5000Å、次にチャネル
層2としてInGaAsを厚さ100Å、その後スペー
サ層3としてAlGaAsを厚さ50Å成長後、Si等
をプレーナドープし、プレーナドープ終了後、AlGa
As層5を厚さ200Å、その後電極層6としてSiを
ドープしたGaAs層を厚さ500Å成長させた構造が
代表的な例であり、これらをそれぞれ図1、図2に示
す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プレー
ナドープ法を適用しても従来のエピタキシャルウエハの
製造方法では電子移動度の向上に限界があり、さらに電
子移動度を高めることができる製造方法の開発が要求さ
れていた。
ナドープ法を適用しても従来のエピタキシャルウエハの
製造方法では電子移動度の向上に限界があり、さらに電
子移動度を高めることができる製造方法の開発が要求さ
れていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは研究を重ね
た結果、プレーナドープ後の成長時間が、電子移動度の
向上に影響を及ぼすことを知見し、本発明を完成するに
至った。すなわち本発明は、HEMT用エピタキシャル
ウエハをプレーナドープ法により製造する方法におい
て、エピタキシャル成長を620℃〜660℃の温度範
囲で行い、かつ、プレーナドープ層生成後、最終の電極
層の成長までを180秒以内で終了することを特徴とす
る、HEMT用エピタキシャルウエハの製造方法を提供
するものである。
た結果、プレーナドープ後の成長時間が、電子移動度の
向上に影響を及ぼすことを知見し、本発明を完成するに
至った。すなわち本発明は、HEMT用エピタキシャル
ウエハをプレーナドープ法により製造する方法におい
て、エピタキシャル成長を620℃〜660℃の温度範
囲で行い、かつ、プレーナドープ層生成後、最終の電極
層の成長までを180秒以内で終了することを特徴とす
る、HEMT用エピタキシャルウエハの製造方法を提供
するものである。
【0005】
【作用】ここでプレーナドープ後の成長時間を限定した
理由について説明する。プレーナドープ法では、電子供
給源のSi、S等が従来のドーピング法に比して非常に
高密度に添加されるため、Si等の薄膜内での拡散が活
発に行われる。このSi等が高純度層であるべきチャネ
ル層にまで拡散すると、不純物として働くようになり、
電子移動度の向上を妨げる原因となる。本発明のように
プレーナドープ後の成長時間を短時間に限定することに
より、拡散速度が大きい高温下にさらされる時間が短く
なるので、拡散距離を短縮することができ、チャネル層
まで拡散するSi等の量を低減することができた。従来
の製造方法ではプレーナドープ後、500秒程度の成長
時間を要しており、この間にSi等がチャネル層にまで
拡散していたため、電子移動度の向上に限界があったの
である。プレーナドープ層生成後、最終の電極層の成長
終了までの成長時間が180秒以内であれば、チャネル
層へのSi等の拡散量を充分に抑制することができる
が、180秒をこえるとSi等の拡散量が増え、電子移
動度が低下する。したがって、本発明においては、プレ
ーナドープ層生成後、最終の電極層の成長終了までの成
長時間を180秒以内と限定した。なお、成長終了後は
速やかに降温し、薄膜が高温にさらされるのを極力避け
なければならない。
理由について説明する。プレーナドープ法では、電子供
給源のSi、S等が従来のドーピング法に比して非常に
高密度に添加されるため、Si等の薄膜内での拡散が活
発に行われる。このSi等が高純度層であるべきチャネ
ル層にまで拡散すると、不純物として働くようになり、
電子移動度の向上を妨げる原因となる。本発明のように
プレーナドープ後の成長時間を短時間に限定することに
より、拡散速度が大きい高温下にさらされる時間が短く
なるので、拡散距離を短縮することができ、チャネル層
まで拡散するSi等の量を低減することができた。従来
の製造方法ではプレーナドープ後、500秒程度の成長
時間を要しており、この間にSi等がチャネル層にまで
拡散していたため、電子移動度の向上に限界があったの
である。プレーナドープ層生成後、最終の電極層の成長
終了までの成長時間が180秒以内であれば、チャネル
層へのSi等の拡散量を充分に抑制することができる
が、180秒をこえるとSi等の拡散量が増え、電子移
動度が低下する。したがって、本発明においては、プレ
ーナドープ層生成後、最終の電極層の成長終了までの成
長時間を180秒以内と限定した。なお、成長終了後は
速やかに降温し、薄膜が高温にさらされるのを極力避け
なければならない。
【0006】また、成長温度については、620℃より
低温では結晶性が悪いため好ましくなく、660℃をこ
えるとSi等の拡散速度が大きくなるため、成長時間
(すなわち拡散時間)を短くし、拡散距離を短縮すると
いう本発明の効果が必ずしも現れなくなる。したがっ
て、本発明においては、成長温度を620℃〜660℃
と限定した。
低温では結晶性が悪いため好ましくなく、660℃をこ
えるとSi等の拡散速度が大きくなるため、成長時間
(すなわち拡散時間)を短くし、拡散距離を短縮すると
いう本発明の効果が必ずしも現れなくなる。したがっ
て、本発明においては、成長温度を620℃〜660℃
と限定した。
【0007】HEMT用薄膜構造エピタキシャルウエハ
の製造方法としては、急峻な界面がえられるため、分子
線エピタキシャル成長法(MBE法という)、有機金属
気相成長法(以下、MOCVD法という)が用いられる
が、本発明はこのいずれの方法にも適用されるものであ
る。
の製造方法としては、急峻な界面がえられるため、分子
線エピタキシャル成長法(MBE法という)、有機金属
気相成長法(以下、MOCVD法という)が用いられる
が、本発明はこのいずれの方法にも適用されるものであ
る。
【0008】
【実施例】次に実施例により本発明を詳細に説明する。
【0009】実施例1 MOCVD法により、常圧で、620℃および660℃
の条件で図1と同様の薄膜構造のHEMT用エピタキシ
ャルウエハを作製した。プレーナドープは、原料として
ジシランを用い、n=5×1018cm-3の濃度で行った。プ
レーナドープ後、原料供給量を変化させることにより成
長速度を変化させ、プレーナドープ後の成長時間を15
0秒、180秒(以上、実施例)、210秒、240秒
(比較例)とした。成長終了後は、速やかに降温し、成
長中のエピタキシャルウエハが高温にさらされる時間を
極力短くした。このように作製したHEMT用エピタキ
シャルウエハの77Kにおける電子移動度を測定した。
これらの結果を図3に示す。なお、620℃と660℃
で作製したウエハの電子移動度には有意差は認められな
かったので、620℃で成長させたウエハの測定結果を
代表して示した。図3からHEMT用エピタキシャルウ
エハにとって重要な特性である電子移動度が、成長時間
が180秒をこえるものでは急激に悪化していることが
分かる。
の条件で図1と同様の薄膜構造のHEMT用エピタキシ
ャルウエハを作製した。プレーナドープは、原料として
ジシランを用い、n=5×1018cm-3の濃度で行った。プ
レーナドープ後、原料供給量を変化させることにより成
長速度を変化させ、プレーナドープ後の成長時間を15
0秒、180秒(以上、実施例)、210秒、240秒
(比較例)とした。成長終了後は、速やかに降温し、成
長中のエピタキシャルウエハが高温にさらされる時間を
極力短くした。このように作製したHEMT用エピタキ
シャルウエハの77Kにおける電子移動度を測定した。
これらの結果を図3に示す。なお、620℃と660℃
で作製したウエハの電子移動度には有意差は認められな
かったので、620℃で成長させたウエハの測定結果を
代表して示した。図3からHEMT用エピタキシャルウ
エハにとって重要な特性である電子移動度が、成長時間
が180秒をこえるものでは急激に悪化していることが
分かる。
【0010】実施例2 成長温度を620℃のみとし、プレーナドープの原料を
硫化水素に変えた以外は実施例1と同様にHEMT用エ
ピタキシャルウエハを作製し、電子移動度を測定した。
測定結果を図4に示す。図4からも180秒をこえる成
長時間のウエハは、電子移動度が劣ることが分かる。
硫化水素に変えた以外は実施例1と同様にHEMT用エ
ピタキシャルウエハを作製し、電子移動度を測定した。
測定結果を図4に示す。図4からも180秒をこえる成
長時間のウエハは、電子移動度が劣ることが分かる。
【0011】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明では、プレ
ーナドープ後の成長時間を短時間に限定したので、チャ
ネル層へ不純物として拡散するSi等の量を低減するこ
とができ、電子移動度の高い、優れた素子を得ることが
できるものである。また、成長時間を短縮したことによ
り、生産性も向上した。このように本発明は、工業上顕
著な効果を奏するものである。
ーナドープ後の成長時間を短時間に限定したので、チャ
ネル層へ不純物として拡散するSi等の量を低減するこ
とができ、電子移動度の高い、優れた素子を得ることが
できるものである。また、成長時間を短縮したことによ
り、生産性も向上した。このように本発明は、工業上顕
著な効果を奏するものである。
【図1】HEMT用薄膜構造エピタキシャルウエハの一
例の断面図である。
例の断面図である。
【図2】InGaAs型HEMT用薄膜構造エピタキシ
ャルウエハの一例の断面図である。
ャルウエハの一例の断面図である。
【図3】本発明(実施例1)によるHEMT用エピタキ
シャルウエハの電子移動度の測定結果を表すグラフであ
る。
シャルウエハの電子移動度の測定結果を表すグラフであ
る。
【図4】本発明(実施例2)によるHEMT用エピタキ
シャルウエハの電子移動度の測定結果を表すグラフであ
る。
シャルウエハの電子移動度の測定結果を表すグラフであ
る。
1 GaAs基板 2 チャネル層 3 スペーサ層 4 プレーナドープ層 5 AlGaAs層 6 電極層 7 バッファ層
Claims (1)
- 【請求項1】 HEMT用エピタキシャルウエハをプレ
ーナドープ法により製造する方法において、エピタキシ
ャル成長を620℃〜660℃の温度範囲で行い、か
つ、プレーナドープ層生成後、最終の電極層の成長まで
を180秒以内で終了することを特徴とする、HEMT
用エピタキシャルウエハの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7350592A JPH07249757A (ja) | 1992-02-25 | 1992-02-25 | Hemt用エピタキシャルウエハの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7350592A JPH07249757A (ja) | 1992-02-25 | 1992-02-25 | Hemt用エピタキシャルウエハの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07249757A true JPH07249757A (ja) | 1995-09-26 |
Family
ID=13520180
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7350592A Pending JPH07249757A (ja) | 1992-02-25 | 1992-02-25 | Hemt用エピタキシャルウエハの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07249757A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9564525B2 (en) | 2015-05-14 | 2017-02-07 | Mitsubishi Electric Corporation | Compound semiconductor device |
-
1992
- 1992-02-25 JP JP7350592A patent/JPH07249757A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9564525B2 (en) | 2015-05-14 | 2017-02-07 | Mitsubishi Electric Corporation | Compound semiconductor device |
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