JPH07246658A - 発泡体の接着法および発泡パイプの製法 - Google Patents
発泡体の接着法および発泡パイプの製法Info
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- JPH07246658A JPH07246658A JP4003394A JP4003394A JPH07246658A JP H07246658 A JPH07246658 A JP H07246658A JP 4003394 A JP4003394 A JP 4003394A JP 4003394 A JP4003394 A JP 4003394A JP H07246658 A JPH07246658 A JP H07246658A
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- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C66/00—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
- B29C66/70—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
- B29C66/71—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined
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- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
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- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱可塑性樹脂からなる発泡体が難燃化されま
たは耐熱化されたものであっても、これを均一かつ強力
に接着し得る接着法およびこの接着法を用いた発泡パイ
プの製法を得る。 【構成】 熱可塑性樹脂からなる発泡体11の接着面1
2a、12bに熱可塑性樹脂の熱溶融物3を塗布し、こ
の熱溶融物3の溶融中に双方の接着面12a、12bを
圧着して接着する。
たは耐熱化されたものであっても、これを均一かつ強力
に接着し得る接着法およびこの接着法を用いた発泡パイ
プの製法を得る。 【構成】 熱可塑性樹脂からなる発泡体11の接着面1
2a、12bに熱可塑性樹脂の熱溶融物3を塗布し、こ
の熱溶融物3の溶融中に双方の接着面12a、12bを
圧着して接着する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気製品、包体、土木建
築、空調、工場配管などの分野で断熱材、緩衝材などと
して使用される発泡体の接着法および発泡パイプの製法
に関するものであり、特に難燃化または耐熱化された発
泡体の接着法およびこの接着法を用いた発泡パイプの製
法に関する。
築、空調、工場配管などの分野で断熱材、緩衝材などと
して使用される発泡体の接着法および発泡パイプの製法
に関するものであり、特に難燃化または耐熱化された発
泡体の接着法およびこの接着法を用いた発泡パイプの製
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電気製品、包体、土木建築、
空調、工場配管などの分野で、断熱材、緩衝材などとし
てポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂をベースレジンと
する発泡体の成形物が盛んに使用されている。これらの
発泡体成形物はさらに接着加工されて製品化される場合
も多い。その典型的な例は発泡パイプである。発泡パイ
プは普通、図3に示すように、ポリオレフィン系熱可塑
性樹脂の発泡シート11をテーパー管状のフォーマー2
0に通して円筒状に丸め、発泡シートの双方の側面部1
2aと12bとが対向することによって生ずるシーム部
13を融着する方法で製造される。このシーム部13の
融着は、フォーマーの管状部22を通過する直前の発泡
シートの双方の側面部12a、12bをホットジェット
5などの熱風によるか、またはコテなどの接触加熱具を
用いて加熱溶融し、溶融中に管状部22を通過させて発
泡シートの溶融した側面部を互に圧着し次いで冷却固化
させることによって行われる。発泡パイプ以外でも、発
泡体部材を相互に接着して二次加工品を製造する際に、
上記と同様な加熱手段を用いて接着部を加熱溶融し、次
いで圧着して接着する場合が多い。
空調、工場配管などの分野で、断熱材、緩衝材などとし
てポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂をベースレジンと
する発泡体の成形物が盛んに使用されている。これらの
発泡体成形物はさらに接着加工されて製品化される場合
も多い。その典型的な例は発泡パイプである。発泡パイ
プは普通、図3に示すように、ポリオレフィン系熱可塑
性樹脂の発泡シート11をテーパー管状のフォーマー2
0に通して円筒状に丸め、発泡シートの双方の側面部1
2aと12bとが対向することによって生ずるシーム部
13を融着する方法で製造される。このシーム部13の
融着は、フォーマーの管状部22を通過する直前の発泡
シートの双方の側面部12a、12bをホットジェット
5などの熱風によるか、またはコテなどの接触加熱具を
用いて加熱溶融し、溶融中に管状部22を通過させて発
泡シートの溶融した側面部を互に圧着し次いで冷却固化
させることによって行われる。発泡パイプ以外でも、発
泡体部材を相互に接着して二次加工品を製造する際に、
上記と同様な加熱手段を用いて接着部を加熱溶融し、次
いで圧着して接着する場合が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような融着によ
る発泡体の接着は、接着面が粗いので接着むらを起こし
易い。特に高発泡体の部材では、その接着面が薄いセル
壁であるに過ぎないから、溶融時の加熱むらや圧着時の
圧力むらが起こり易く、接着力の均一性が保ち難い。ま
た、最近は発泡体に難燃性、耐熱性などの特性が要求さ
れている。発泡体に難燃性を賦与するために、発泡体を
形成する熱可塑性樹脂に大量の難燃剤や難燃化充填剤な
どが配合され、また耐熱性を賦与するために熱可塑性樹
脂に架橋剤が配合される。この架橋剤は、発泡体成形時
の加熱によって熱可塑性樹脂を架橋し、これによって発
泡体を非溶融性にして耐熱化する。これらの方法で難燃
化され、または耐熱化された発泡体を融着によって接着
することは実際上きわめて困難である。またたとえ接着
されたとしてもその接着強度は著しく低いものになる。
る発泡体の接着は、接着面が粗いので接着むらを起こし
易い。特に高発泡体の部材では、その接着面が薄いセル
壁であるに過ぎないから、溶融時の加熱むらや圧着時の
圧力むらが起こり易く、接着力の均一性が保ち難い。ま
た、最近は発泡体に難燃性、耐熱性などの特性が要求さ
れている。発泡体に難燃性を賦与するために、発泡体を
形成する熱可塑性樹脂に大量の難燃剤や難燃化充填剤な
どが配合され、また耐熱性を賦与するために熱可塑性樹
脂に架橋剤が配合される。この架橋剤は、発泡体成形時
の加熱によって熱可塑性樹脂を架橋し、これによって発
泡体を非溶融性にして耐熱化する。これらの方法で難燃
化され、または耐熱化された発泡体を融着によって接着
することは実際上きわめて困難である。またたとえ接着
されたとしてもその接着強度は著しく低いものになる。
【0004】融着の方法によらず、通常の接着剤を使用
して発泡体を接着することもできるが、この場合は接着
面の諸特性が発泡体の本体と大きく異なるので不都合で
あるばかりでなく、接着剤が溶剤を含有しているので保
健、保安及び経費の観点からも好ましくない。本発明は
この問題を解決するためになされたものであり、従って
本発明の目的は、熱可塑性樹脂からなる発泡体を、それ
が難燃化されまたは耐熱化されたものであっても、均一
かつ強力に接着することができる発泡体の接着法、およ
びこの接着法を用いた発泡パイプの製法を提供すること
にある。
して発泡体を接着することもできるが、この場合は接着
面の諸特性が発泡体の本体と大きく異なるので不都合で
あるばかりでなく、接着剤が溶剤を含有しているので保
健、保安及び経費の観点からも好ましくない。本発明は
この問題を解決するためになされたものであり、従って
本発明の目的は、熱可塑性樹脂からなる発泡体を、それ
が難燃化されまたは耐熱化されたものであっても、均一
かつ強力に接着することができる発泡体の接着法、およ
びこの接着法を用いた発泡パイプの製法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、熱可塑性
樹脂製の発泡体を相互に接着するに際して、少なくとも
一方の発泡体の接着面に熱可塑性樹脂の熱溶融物を塗布
し、この熱溶融物の溶融中に双方の接着面を圧着するこ
とによって解決できる。この熱溶融物は、少なくとも一
方の発泡体と相容性である熱可塑性樹脂からなることが
好ましい。この熱溶融物は架橋剤を含んでいてもよい。
本発明はまた、熱可塑性樹脂製の発泡シートを円筒状に
丸め、次いで対向する側面部を接着して発泡パイプを製
造するに際して、接着に先だって少なくとも一方の側面
部に熱可塑性樹脂の熱溶融物を塗布し、この熱溶融物の
溶融中に双方の側面部を圧着する発泡パイプの製法を提
供する。この熱溶融物は、発泡シートと相容性である熱
可塑性樹脂からなることが好ましい。この熱溶融物は架
橋剤を含んでいてもよい。
樹脂製の発泡体を相互に接着するに際して、少なくとも
一方の発泡体の接着面に熱可塑性樹脂の熱溶融物を塗布
し、この熱溶融物の溶融中に双方の接着面を圧着するこ
とによって解決できる。この熱溶融物は、少なくとも一
方の発泡体と相容性である熱可塑性樹脂からなることが
好ましい。この熱溶融物は架橋剤を含んでいてもよい。
本発明はまた、熱可塑性樹脂製の発泡シートを円筒状に
丸め、次いで対向する側面部を接着して発泡パイプを製
造するに際して、接着に先だって少なくとも一方の側面
部に熱可塑性樹脂の熱溶融物を塗布し、この熱溶融物の
溶融中に双方の側面部を圧着する発泡パイプの製法を提
供する。この熱溶融物は、発泡シートと相容性である熱
可塑性樹脂からなることが好ましい。この熱溶融物は架
橋剤を含んでいてもよい。
【0006】
【作用】発泡体の接着面に熱可塑性樹脂の熱溶融物を塗
布し圧着すると、発泡体の面は粗で凹凸があるから熱溶
融物は流動してその凹部に食い込み、アンカー効果によ
って双方の接着面を接着する。この熱溶融物が発泡体と
相容性のものであれば圧着によって熱溶融物と発泡体と
が融合するから、さらに強固な接着が得られる。この熱
溶融物が架橋剤を含んでいれば硬化後の接着面が耐熱性
となる。
布し圧着すると、発泡体の面は粗で凹凸があるから熱溶
融物は流動してその凹部に食い込み、アンカー効果によ
って双方の接着面を接着する。この熱溶融物が発泡体と
相容性のものであれば圧着によって熱溶融物と発泡体と
が融合するから、さらに強固な接着が得られる。この熱
溶融物が架橋剤を含んでいれば硬化後の接着面が耐熱性
となる。
【0007】次に本発明を図面を用いてさらに詳しく説
明する。以下の説明において、図3を用いて説明した従
来例の構成要素と共通しているものは同一番号を付して
その説明を省略または簡略化する。図1は発泡パイプを
製造する本発明の一実施態様を示している。図1におい
て、熱可塑性樹脂製の発泡シート11はフォーマー20
に搬送されて円筒状に丸められ、対向する側面部12a
と12bとが接着されてシーム2を形成し発泡パイプ1
が製造される。この接着に先だって、発泡シート11の
側面部12a、12bの少なくとも一方に熱可塑性樹脂
の熱溶融物3が塗布され、この熱溶融物3の溶融中に、
双方の側面部12aと12bとがフォーマー20に導入
されることで圧着される。これによって側面部12aと
12bとは接着されてシーム2を形成し発泡パイプ1が
得られる。
明する。以下の説明において、図3を用いて説明した従
来例の構成要素と共通しているものは同一番号を付して
その説明を省略または簡略化する。図1は発泡パイプを
製造する本発明の一実施態様を示している。図1におい
て、熱可塑性樹脂製の発泡シート11はフォーマー20
に搬送されて円筒状に丸められ、対向する側面部12a
と12bとが接着されてシーム2を形成し発泡パイプ1
が製造される。この接着に先だって、発泡シート11の
側面部12a、12bの少なくとも一方に熱可塑性樹脂
の熱溶融物3が塗布され、この熱溶融物3の溶融中に、
双方の側面部12aと12bとがフォーマー20に導入
されることで圧着される。これによって側面部12aと
12bとは接着されてシーム2を形成し発泡パイプ1が
得られる。
【0008】この熱溶融物3としては、発泡シート11
が形成された熱可塑性樹脂と同質の素材が用いられてい
る。すなわち、この熱溶融物3と発泡シート11とは相
容性である。これによって発泡シート11の双方の側面
部12aと12bとは熱溶融物3を介して互いに融着
し、強力に接着したシーム2が形成される。またこの熱
溶融物3には架橋剤が含まれている。架橋剤の架橋反応
には誘導期があるから、双方の側面部12aと12bと
が圧着された後に架橋反応が開始されるように架橋剤の
種類や量、および塗布温度を調節すれば、熱溶融物3の
塗布の障害にならずに、シーム2に耐熱性を与えること
ができる。
が形成された熱可塑性樹脂と同質の素材が用いられてい
る。すなわち、この熱溶融物3と発泡シート11とは相
容性である。これによって発泡シート11の双方の側面
部12aと12bとは熱溶融物3を介して互いに融着
し、強力に接着したシーム2が形成される。またこの熱
溶融物3には架橋剤が含まれている。架橋剤の架橋反応
には誘導期があるから、双方の側面部12aと12bと
が圧着された後に架橋反応が開始されるように架橋剤の
種類や量、および塗布温度を調節すれば、熱溶融物3の
塗布の障害にならずに、シーム2に耐熱性を与えること
ができる。
【0009】本発明の発泡体の接着法において、発泡体
を形成する熱可塑性樹脂は、従来この分野に用いられて
いるいずれのものであってもよい。その好ましい例とし
てはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、
ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニルまたは
その加水分解物、ポリエチレン/酢酸ビニル共重合物な
どを挙げることができる。互いに接着する発泡体を形成
する熱可塑性樹脂は同質でも異質でもよい。好ましくは
相互に相容性を有するものであり、さらに好ましくは同
質のものである。発泡パイプを製造する場合にはいうま
でもなく同質のものを接着することになる。これらの熱
可塑性樹脂は公知の方法で発泡されており、この発泡体
は独立気泡または連続気泡のいずれであってもよい。発
泡体の互いに接着する接着面は、好ましくは互いに合一
面を形成するように切削などによって成形される。発泡
パイプの場合は互いに対向する平行な側面部12a、1
2bが接着面として形成される。
を形成する熱可塑性樹脂は、従来この分野に用いられて
いるいずれのものであってもよい。その好ましい例とし
てはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、
ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニルまたは
その加水分解物、ポリエチレン/酢酸ビニル共重合物な
どを挙げることができる。互いに接着する発泡体を形成
する熱可塑性樹脂は同質でも異質でもよい。好ましくは
相互に相容性を有するものであり、さらに好ましくは同
質のものである。発泡パイプを製造する場合にはいうま
でもなく同質のものを接着することになる。これらの熱
可塑性樹脂は公知の方法で発泡されており、この発泡体
は独立気泡または連続気泡のいずれであってもよい。発
泡体の互いに接着する接着面は、好ましくは互いに合一
面を形成するように切削などによって成形される。発泡
パイプの場合は互いに対向する平行な側面部12a、1
2bが接着面として形成される。
【0010】発泡体の接着面に塗布する熱溶融物となる
熱可塑性樹脂は、発泡体を損傷しない程度の温度で溶融
し得るものであれば特に限定されない。その好ましい例
としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−
1、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニルま
たはその加水分解物、ポリエチレン/酢酸ビニル共重合
物などを挙げることができる。この熱可塑性樹脂は、少
なくとも一方の発泡体と相容性であることが好ましい。
特に、互いに接着する発泡体が同質のものである場合
は、熱溶融物の熱可塑性樹脂もこれと同質であることが
好ましい。これによって、発泡体と熱溶融物、または熱
溶融物と双方の発泡体とが融合し、強力なシームが形成
できるからである。
熱可塑性樹脂は、発泡体を損傷しない程度の温度で溶融
し得るものであれば特に限定されない。その好ましい例
としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−
1、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニルま
たはその加水分解物、ポリエチレン/酢酸ビニル共重合
物などを挙げることができる。この熱可塑性樹脂は、少
なくとも一方の発泡体と相容性であることが好ましい。
特に、互いに接着する発泡体が同質のものである場合
は、熱溶融物の熱可塑性樹脂もこれと同質であることが
好ましい。これによって、発泡体と熱溶融物、または熱
溶融物と双方の発泡体とが融合し、強力なシームが形成
できるからである。
【0011】熱溶融物は適当な手段によって発泡体の接
着面に塗布される。例えば刷毛塗り、コテ塗り、パッド
スタンピング、ロールコートなども可能であるが、特に
発泡パイプを製造する場合のように連続的な塗布が求め
られる場合には、図1に示すように加熱されたノズル4
から押出して塗布することが好ましい。この塗布は、互
いに接着する発泡体のいずれか一方の接着面に施しても
よいが、双方の接着面に施すことが好ましい。
着面に塗布される。例えば刷毛塗り、コテ塗り、パッド
スタンピング、ロールコートなども可能であるが、特に
発泡パイプを製造する場合のように連続的な塗布が求め
られる場合には、図1に示すように加熱されたノズル4
から押出して塗布することが好ましい。この塗布は、互
いに接着する発泡体のいずれか一方の接着面に施しても
よいが、双方の接着面に施すことが好ましい。
【0012】熱溶融物を双方の接着面に塗布するには、
例えば図1に示したように、双方の接着面12a、12
bが圧着される直前に単一のノズル4から熱溶融物3を
双方の接着面12aと12bとに塗布することもできる
が、さらに双方の接着面への塗布を確実なものとするた
めには、図2に示すように、双方の接着面12aと12
bとにそれぞれ専用のノズル4aおよび4bを配設し
て、それぞれのノズルから熱溶融物3をそれぞれの接着
面に塗布することもできる。このとき、直ちに双方の塗
布された接着面12aと12bとを圧着することが空間
的に困難な場合は、塗布された接着面12aと12bと
が圧着される直前に、例えばホットジェット5を配して
双方の接着面を加熱し、熱溶融物の流動性を高めること
が好ましい。
例えば図1に示したように、双方の接着面12a、12
bが圧着される直前に単一のノズル4から熱溶融物3を
双方の接着面12aと12bとに塗布することもできる
が、さらに双方の接着面への塗布を確実なものとするた
めには、図2に示すように、双方の接着面12aと12
bとにそれぞれ専用のノズル4aおよび4bを配設し
て、それぞれのノズルから熱溶融物3をそれぞれの接着
面に塗布することもできる。このとき、直ちに双方の塗
布された接着面12aと12bとを圧着することが空間
的に困難な場合は、塗布された接着面12aと12bと
が圧着される直前に、例えばホットジェット5を配して
双方の接着面を加熱し、熱溶融物の流動性を高めること
が好ましい。
【0013】本発明の接着法は、熱可塑性樹脂の熱溶融
物を、本質的に粗面である発泡体の接着面に塗布するの
で、特に発泡体と熱溶融物とが同質である場合は強力な
接着が可能であり、たとえ発泡体および/または熱溶融
物に大量の難燃剤や難燃化充填剤などが配合されていて
も、または発泡体が架橋されていても、さらにまた熱溶
融物が架橋剤を含むものであっても十分な接着が得られ
る。
物を、本質的に粗面である発泡体の接着面に塗布するの
で、特に発泡体と熱溶融物とが同質である場合は強力な
接着が可能であり、たとえ発泡体および/または熱溶融
物に大量の難燃剤や難燃化充填剤などが配合されていて
も、または発泡体が架橋されていても、さらにまた熱溶
融物が架橋剤を含むものであっても十分な接着が得られ
る。
【0014】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに具体的に
示す。 (実施例1)図1に示す実施態様によって、発泡パイプ
1を製造した。図1において、発泡シート11として、
発泡倍率25倍、肉厚8mmの難燃性発泡ポリエチレン
シートを71.5mm×1000mmに裁断して用い
た。この発泡シート11をフォーマー20に通して円筒
状に丸めた。フォーマー20は、発泡シート11を次第
に丸めるエプロン部21と管状部22とから構成されて
いる。管状部22は、丸められた発泡シートの対向する
側面部12a、12bを突き合わせてシーム2を形成す
ると共にこのシーム2を左右から押圧するように発泡シ
ート11の進行方向に漸次縮径するテーパー状の管体で
ある。ここではフォーマー20として、最小径が23m
mのものを使用した。
示す。 (実施例1)図1に示す実施態様によって、発泡パイプ
1を製造した。図1において、発泡シート11として、
発泡倍率25倍、肉厚8mmの難燃性発泡ポリエチレン
シートを71.5mm×1000mmに裁断して用い
た。この発泡シート11をフォーマー20に通して円筒
状に丸めた。フォーマー20は、発泡シート11を次第
に丸めるエプロン部21と管状部22とから構成されて
いる。管状部22は、丸められた発泡シートの対向する
側面部12a、12bを突き合わせてシーム2を形成す
ると共にこのシーム2を左右から押圧するように発泡シ
ート11の進行方向に漸次縮径するテーパー状の管体で
ある。ここではフォーマー20として、最小径が23m
mのものを使用した。
【0015】発泡シート11がフォーマー20のエプロ
ン部21で丸められ、双方の側面部12aと12bとが
管状部22の入口部で接触する直前の位置にノズル4を
配設し、ここからポリエチレン樹脂の熱溶融物3を連続
的に押出し、側面部12aと12bとの双方に同時に塗
布した。この熱溶融物3の押出し時の温度は150℃で
あった。熱溶融物3を塗布した後、直ちに発泡シート1
1をフォーマーの管状部22に導入し、ここで双方の側
面部12aと12bとを接触させ、圧着してシーム2を
形成し、フォーマーの管状部22内で放冷して固化し、
シーム2を有する発泡パイプ1として引き出した。
ン部21で丸められ、双方の側面部12aと12bとが
管状部22の入口部で接触する直前の位置にノズル4を
配設し、ここからポリエチレン樹脂の熱溶融物3を連続
的に押出し、側面部12aと12bとの双方に同時に塗
布した。この熱溶融物3の押出し時の温度は150℃で
あった。熱溶融物3を塗布した後、直ちに発泡シート1
1をフォーマーの管状部22に導入し、ここで双方の側
面部12aと12bとを接触させ、圧着してシーム2を
形成し、フォーマーの管状部22内で放冷して固化し、
シーム2を有する発泡パイプ1として引き出した。
【0016】上記の方法で得られた発泡パイプ1は、シ
ーム2が長手方向に均一かつ強力に接着されていた。接
着力を測定するために、この発泡パイプ1に外径10m
mの銅管を挿入してシーム2の状態を観察したところ、
全長にわたって剥がれを認めなかった。
ーム2が長手方向に均一かつ強力に接着されていた。接
着力を測定するために、この発泡パイプ1に外径10m
mの銅管を挿入してシーム2の状態を観察したところ、
全長にわたって剥がれを認めなかった。
【0017】(比較例1)実施例1において、ノズル4
の代わりに、図3に示すように、ホットジェット5を設
置し、熱溶融物を塗布することなく300℃の熱風を発
泡シートの双方側面部12aと12bとに噴射して融着
を行った。得られた発泡パイプ10のシーム13には接
着不良の箇所が認められた。また、この発泡パイプに外
径10mmの銅管の挿入を試みたがシーム13が剥がれ
て発泡パイプ10が破壊された。
の代わりに、図3に示すように、ホットジェット5を設
置し、熱溶融物を塗布することなく300℃の熱風を発
泡シートの双方側面部12aと12bとに噴射して融着
を行った。得られた発泡パイプ10のシーム13には接
着不良の箇所が認められた。また、この発泡パイプに外
径10mmの銅管の挿入を試みたがシーム13が剥がれ
て発泡パイプ10が破壊された。
【0018】(実施例2)図2に示す実施態様によっ
て、発泡パイプ1を製造した。図2において、発泡シー
ト11として、実施例1の難燃性発泡ポリエチレンシー
トの代わりに、同様な発泡倍率および寸法の架橋された
耐熱性発泡ポリエチレンシートを用いた。また、実施例
1のノズル4の位置にホットジェット5を配設し、発泡
シート11の進行方向手前に、それぞれ側面部12aと
12bとに独立して熱溶融物を塗布するノズル4aおよ
び4bを配設した。各ノズル4aおよび4bから、架橋
剤を含む150℃のポリエチレン熱溶融物を押出してそ
れぞれの側面部12a、12bに連続的に塗布した。ホ
ットジェット5からは300℃の熱風を噴射した。フォ
ーマー20からシーム2を有する実施例2の発泡パイプ
1を引き出した。得られた発泡パイプ1は、シーム2が
均一に接着され、外径10mmの銅管を挿入しても、剥
がれを認めなかった。
て、発泡パイプ1を製造した。図2において、発泡シー
ト11として、実施例1の難燃性発泡ポリエチレンシー
トの代わりに、同様な発泡倍率および寸法の架橋された
耐熱性発泡ポリエチレンシートを用いた。また、実施例
1のノズル4の位置にホットジェット5を配設し、発泡
シート11の進行方向手前に、それぞれ側面部12aと
12bとに独立して熱溶融物を塗布するノズル4aおよ
び4bを配設した。各ノズル4aおよび4bから、架橋
剤を含む150℃のポリエチレン熱溶融物を押出してそ
れぞれの側面部12a、12bに連続的に塗布した。ホ
ットジェット5からは300℃の熱風を噴射した。フォ
ーマー20からシーム2を有する実施例2の発泡パイプ
1を引き出した。得られた発泡パイプ1は、シーム2が
均一に接着され、外径10mmの銅管を挿入しても、剥
がれを認めなかった。
【0019】以上の結果から、実施例の方法で得られた
発泡パイプのシームが均一かつ強力に接着されたことは
明かである。
発泡パイプのシームが均一かつ強力に接着されたことは
明かである。
【0020】
【発明の効果】本発明の発泡体の接着法は、発泡体の接
着面に熱可塑性樹脂の熱溶融物を塗布し、この熱溶融物
の溶融中に双方の接着面を圧着する方法であるので、こ
の発泡体が難燃化されまたは耐熱化されたものであって
も、均一かつ強力に接着することができる。上記の方法
で製造された発泡パイプは、この発泡パイプが難燃化さ
れまたは耐熱化されたものであっても、シームが均一か
つ強力に接着され内管を挿入してもシームが剥がれるこ
とがない。
着面に熱可塑性樹脂の熱溶融物を塗布し、この熱溶融物
の溶融中に双方の接着面を圧着する方法であるので、こ
の発泡体が難燃化されまたは耐熱化されたものであって
も、均一かつ強力に接着することができる。上記の方法
で製造された発泡パイプは、この発泡パイプが難燃化さ
れまたは耐熱化されたものであっても、シームが均一か
つ強力に接着され内管を挿入してもシームが剥がれるこ
とがない。
【図1】 本発明の発泡パイプの製法の一実施態様を示
す斜視図。
す斜視図。
【図2】 本発明の発泡パイプの製法の他の一実施態様
を示す斜視図。
を示す斜視図。
【図3】 従来の発泡パイプの製法の一例を示す斜視
図。
図。
1…発泡パイプ、2…シーム、3…熱溶融物、4…ノズ
ル、5…ホットジェット、11…発泡シート、12a,
12b…側面部、20…フォーマー。
ル、5…ホットジェット、11…発泡シート、12a,
12b…側面部、20…フォーマー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 砂塚 英夫 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 丹羽 利夫 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内
Claims (6)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂製の発泡体を相互に接着す
るに際して、少なくとも一方の発泡体の接着面に熱可塑
性樹脂の熱溶融物を塗布し、この熱溶融物の溶融中に双
方の接着面を圧着する発泡体の接着法。 - 【請求項2】 上記の熱溶融物が、少なくとも一方の発
泡体と相容性である熱可塑性樹脂からなる請求項1に記
載の発泡体の接着法。 - 【請求項3】 上記の熱溶融物が架橋剤を含むものであ
る請求項1または請求項2に記載の発泡体の接着法。 - 【請求項4】 熱可塑性樹脂製の発泡シートを円筒状に
丸め、次いで対向する側面部を接着して発泡パイプを製
造するに際して、接着に先だって少なくとも一方の側面
部に熱可塑性樹脂の熱溶融物を塗布し、この熱溶融物の
溶融中に双方の側面部を圧着する発泡パイプの製法。 - 【請求項5】 上記の熱溶融物が、発泡シートと相容性
である熱可塑性樹脂からなる請求項4に記載の発泡パイ
プの製法。 - 【請求項6】 上記の熱溶融物が架橋剤を含むものであ
る請求項4または請求項5に記載の発泡パイプの製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4003394A JPH07246658A (ja) | 1994-03-10 | 1994-03-10 | 発泡体の接着法および発泡パイプの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4003394A JPH07246658A (ja) | 1994-03-10 | 1994-03-10 | 発泡体の接着法および発泡パイプの製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07246658A true JPH07246658A (ja) | 1995-09-26 |
Family
ID=12569608
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4003394A Pending JPH07246658A (ja) | 1994-03-10 | 1994-03-10 | 発泡体の接着法および発泡パイプの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07246658A (ja) |
-
1994
- 1994-03-10 JP JP4003394A patent/JPH07246658A/ja active Pending
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