JPH07245873A - モータ制御装置 - Google Patents

モータ制御装置

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JPH07245873A
JPH07245873A JP6035956A JP3595694A JPH07245873A JP H07245873 A JPH07245873 A JP H07245873A JP 6035956 A JP6035956 A JP 6035956A JP 3595694 A JP3595694 A JP 3595694A JP H07245873 A JPH07245873 A JP H07245873A
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motor
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energization
temperature
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Mitsutoshi Moriya
充敏 守屋
Makoto Kajiyama
真 梶山
Koujirou Kubota
晃二朗 久保田
Manabu Ushida
学 牛田
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NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モータ内に温度ヒューズ等の過熱保護用素子
を設けることなく、モータの過熱保護ができるモータ制
御装置を提供する。 【構成】 演算した空気の吹出温度に基づき吹出口モー
ドをフット,バイレベル,フェイスの内の何れかに決定
すると、それを目標吹出口モードとして設定し、吹出口
切換ダンパがその目標吹出口モードの位置へ移動するよ
うにサーボモータへ通電する車両用空調装置において、
モータの通電時間を積算した値と非通電時間を積算した
値との差として得られる累積通電時間Tを算出し(S3
10〜S330)、その値Tが、内気温TRが高い時ほ
ど小さく算出される上限時間Tmax以上になると、フ
ラグFにモータが過熱した旨を示す「1」をセットして
(S380,S390)、目標吹出口モードの更新を禁
止する。そして累積通電時間Tが0になるとフラグFを
「0」に戻す(S340,S400〜S420)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータの過熱保護機能
を備えたモータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、様々な制御対象を制御するた
めに直流モータやステッピングモータ等の電動モータが
用いられている。ところが、この種のモータは、長時間
通電すると過熱して故障するという問題がある。
【0003】そこで、従来より、モータ内に温度ヒュー
ズ(例えば、PTC)等の保護素子を設け、モータが所
定温度以上まで過熱すると強制的に通電を遮断するよう
にしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようにモータ内に保護素子を設けると、モータ自体が大
型化して取付スペースの確保が困難になり、しかも、温
度ヒューズ等の保護素子が切れてしまうと、その交換に
時間がかかってしまうという問題があった。
【0005】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、モータ内に過熱保護のための素子を設けるこ
となく、モータの過熱保護ができるモータ制御装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、上記目的を達成す
るためになされた請求項1に記載の本発明は、図1の実
線で例示する如く、モータの通電制御を行う通電制御手
段と、前記モータの通電時間と非通電時間とを夫々積算
し、通電時間の積算値から非通電時間の積算値を減じた
値を累積通電時間として算出する累積通電時間算出手段
と、該累積通電時間算出手段により算出された累積通電
時間が所定の判定値よりも大きいか否かを判定する判定
手段と、該判定手段により前記累積通電時間が前記判定
値よりも大きいと判定されると、前記通電制御手段が前
記モータへ通電することを所定時間だけ禁止する禁止手
段と、を備えたことを特徴とするモータ制御装置を要旨
としている。
【0007】また、請求項2に記載の本発明は、図1の
一点鎖線で例示する如く、請求項1に記載のモータ制御
装置において、前記モータが、所定の制御対象を予め設
定された複数の制御位置のうち何れかの制御位置に移動
させるものであり、前記通電制御手段が、前記制御対象
の制御位置が設定された所定の目標位置となるように、
前記モータへ通電する通電手段と、前記複数の制御位置
のうち何れかの制御位置を前記制御対象の目標位置とし
て決定する目標位置決定手段と、該目標位置決定手段に
より目標位置が決定されると、当該決定された目標位置
を前記通電手段の目標位置として設定する目標位置設定
手段と、を備え、更に、前記禁止手段が、前記目標位置
決定手段及び前記目標位置設定手段のうち少なくとも一
方の動作を禁止すること、を特徴とするモータ制御装置
を要旨としている。
【0008】また更に、請求項3に記載の本発明は、図
1の二点鎖線で例示する如く、請求項2に記載のモータ
制御装置において、前記目標位置決定手段により前回と
は異なる目標位置が決定された場合に、前記制御対象を
当該決定された目標位置まで移動させるのに必要な前記
モータの通電時間を予測する予測手段を備え、前記判定
手段が、前記累積通電時間に前記予測された通電時間を
加算した時間が前記判定値よりも大きいか否かを判定す
ると共に、前記禁止手段が、前記判定手段により前記加
算した時間が前記判定値よりも大きいと判定されると、
前記目標位置設定手段の動作を禁止すること、を特徴と
するモータ制御装置を要旨としている。
【0009】そして、請求項4に記載の本発明は、図1
の点線で例示する如く、請求項1ないし請求項3に記載
のモータ制御装置において、前記モータの周囲温度を検
出する周囲温度検出手段と、該周囲温度検出手段により
検出された周囲温度に基づき、該周囲温度が大きいとき
ほど前記判定値が小さくなるように前記判定値を補正す
る補正手段と、を備えたことを特徴とするモータ制御装
置を要旨としている。
【0010】
【作用及び発明の効果】上記のように構成された請求項
1に記載のモータ制御装置においては、通電制御手段が
モータの通電制御を行う際に、累積通電時間算出手段
が、モータの通電時間と非通電時間とを夫々積算し、通
電時間の積算値から非通電時間の積算値を減じた値を累
積通電時間として算出する。
【0011】そして、判定手段が、累積通電時間算出手
段により算出された累積通電時間が所定の判定値よりも
大きいか否かを判定し、累積通電時間の方が大きいと判
定されると、禁止手段が、通電制御手段がモータへ通電
することを所定時間だけ禁止する。
【0012】つまり、請求項1に記載のモータ制御装置
においては、モータへの通電時間とモータの温度上昇と
に相関関係があることに着目し、通電時間の積算値から
非通電時間の積算値を減じた値として得られる累積通電
時間が、所定の判定値よりも大きくなると、モータの温
度が所定値以上まで上昇したと判断して、モータへの通
電を所定時間だけ禁止するようにしている。そして、こ
の所定時間が経過すると、通電制御手段によるモータへ
の通電が可能となり、しかも、このときには、モータの
温度は低下していると共に、累積通電時間も小さな値に
戻っているのである。
【0013】従って、請求項1に記載のモータ制御装置
によれば、上述した従来装置のようにモータ内に過熱保
護用の素子を設けることなく、モータの過熱による故障
を防止することができ、延いては、モータの取付スペー
スを容易に確保することができる。尚、判定手段が判定
に用いる判定値は、モータの限界上昇温度に応じて設定
すればよい。
【0014】次に、請求項2に記載のモータ制御装置
は、請求項1に記載のモータ制御装置において、モータ
が、所定の制御対象を予め設定された複数の制御位置の
うち何れかの制御位置に移動させることを前提としてい
る。そして、通電制御手段においては、目標位置決定手
段が、上記複数の制御位置のうち何れかの制御位置を制
御対象の目標位置として決定し、この目標位置決定手段
により目標位置が決定されると、目標位置設定手段が、
その決定された目標位置を通電手段の目標位置として設
定する。すると、通電手段は、制御対象の制御位置が目
標位置設定手段により設定された目標位置となるように
モータへ通電する。
【0015】そして、請求項2に記載のモータ制御装置
においては、判定手段によって所定の判定値よりも累積
通電時間の方が大きいと判定されると、禁止手段が、目
標位置決定手段及び目標位置設定手段のうち少なくとも
一方の動作を所定時間だけ禁止する。
【0016】すると、その間は、通電手段の目標位置が
更新されなくなるため、累積通電時間の方が大きいと判
定された時点で目標位置設定手段により設定されている
目標位置まで制御対象が移動した後、通電手段によるモ
ータへの通電が停止することとなる。
【0017】つまり、請求項1に記載のモータ制御装置
においては、累積通電時間が所定の判定値よりも大きく
なると、モータへの通電を強制的に停止するようにして
いるため、モータによって所定の制御対象を予め設定さ
れた複数の制御位置のうち何れかの制御位置に移動させ
るような場合には、制御対象が何れかの制御位置間で止
まってしまう可能性がある。そこで、請求項2に記載の
モータ制御装置では、累積通電時間が所定の判定値より
も大きくなると、即座にモータへの通電を停止するので
はなく、通電手段の目標位置を更新しないようにして、
モータの過熱を防止すると共に、制御対象が何れかの制
御位置間で停止してしまうことを防止しているのであ
る。
【0018】尚、この場合には、累積通電時間が所定の
判定値よりも大きくなったと判定されても、制御対象が
そのとき設定されている目標位置へ到達するまではモー
タへ通電されることとなるため、判定値の値は余裕をみ
て若干小さく設定しておくことが望ましい。
【0019】また次に、請求項3に記載のモータ制御装
置では、目標位置決定手段により前回とは異なる目標位
置が決定された場合に、予測手段が、その決定された目
標位置まで制御対象を移動させるのに必要なモータの通
電時間を予測する。そして、判定手段が、累積通電時間
にその予測された通電時間を加算した時間が所定の判定
値よりも大きいか否かを判定し、その加算した時間の方
が所定の判定値よりも大きいと判定されると、禁止手段
が、目標位置設定手段の動作を禁止する。
【0020】換言するならば、判定手段は、累積通電時
間が、所定の判定値から予測手段により予測された通電
時間を引いた値(即ちこの値が新たな判定値となる)よ
りも大きいか否かを判定し、累積通電時間の方が大きい
と判定されると、禁止手段が目標位置設定手段の動作を
禁止するのである。
【0021】つまり、請求項3に記載のモータ制御装置
においては、目標位置決定手段により前回とは異なる目
標位置が決定されても、その決定された目標位置まで制
御対象を移動させると累積通電時間が所定の判定値より
も大きくなってしまう場合には、事前に目標位置設定手
段の動作を禁止して、通電手段の目標位置が更新されな
いようにしているのである。
【0022】従って、請求項3に記載のモータ制御装置
によれば、モータへの通電を開始する前に、累積通電時
間が所定の判定値よりも大きくなってしまうこと、即ち
モータが限界温度付近にまで過熱してしまうことを予測
して、事前にモータの通電を行わないようにすることが
できる。よって、上述したように判定値の値を余裕をみ
て設定する必要なく、モータの過熱と、制御対象が制御
位置間で停止してしまうこととの両方を防止することが
できる。
【0023】一方、請求項4に記載のモータ制御装置で
は、請求項1ないし請求項3に記載のモータ制御装置に
おいて、周囲温度検出手段が、モータの周囲温度を検出
し、補正手段が、周囲温度検出手段により検出された周
囲温度に基づき、その温度が大きいときほど判定値が小
さくなるように、判定値を補正する。
【0024】つまり、モータの温度は、周囲温度が高い
ときほど短時間で限界温度に達するため、通常は、モー
タの使用環境における最も高い周囲温度を想定して、判
定値を設定しておく必要がある。ところが、このように
設定すると、常温時や低温時には、判定値の値が必要以
上に小さく設定されることとなり、モータへの通電が必
要以上に禁止されて過剰保護となってしまう虞がある。
【0025】そこで、請求項4に記載のモータ制御装置
においては、判定値をモータの周囲温度が高いときほど
小さくなるように補正するようにして、モータの周囲温
度に応じた最適な判定値が設定できるようにしている。
従って、請求項4に記載のモータ制御装置によれば、モ
ータへの通電が禁止されることを必要最小限に抑えるこ
とができる。
【0026】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面と共に説明す
る。まず図2は本発明が適用された第1実施例の車両用
空気調和装置とその制御系を表す概略構成図である。
【0027】図に示す如く第1実施例の自動車用空気調
和装置1(以下単に空調装置という)は、車室3の前方
部に配置されたエアダクト5内に所謂空調ユニットを設
けたものであり、このエアダクト5の上流側から順に配
設された、内外気切換ダンパ7,ブロワ9,エバポレー
タ11,エアミックスダンパ13,ヒータコア15,及
び本発明における制御対象としての吹出口切換ダンパ1
7を備えている。
【0028】ここで、内外気切換ダンパ7は、ステップ
モータからなるサーボモータ19によって駆動される。
そして、第1切換位置(図に実線で示す位置)に切り換
えられて、エアダクト5内にその外気導入口5aから外
気を流入させ、一方第2切換位置(図に破線で示す位
置)に切り換えられて、エアダクト5内にその内気導入
口5bから車室3内の空気(内気)を流入させる。
【0029】また、ブロワ9は、駆動回路21により駆
動されるブロワモータ23の回転速度に応じて、外気導
入口5aからの外気又は内気導入口5bからの内気を空
気流としてエバポレータ11に送風し、エバポレータ1
1は、そのブロワ9からの空気流を、空調装置の冷凍サ
イクルの作動によって循環する冷媒により冷却する。
【0030】一方、エアミックスダンパ13は、ステッ
プモータからなるサーボモータ25により駆動され、そ
の開度に応じて、エバポレータ11からの冷却空気流を
ヒータコア15に流入させると共に残余の冷却空気流を
吹出口切換ダンパ17に向けて流動させる。
【0031】そして、吹出口切換ダンパ17は、ステッ
プモータからなるサーボモータ27によって駆動され、
当該装置のフェイスモード時に第1切換位置(図に一点
鎖線で示す位置)に切り換えられて、エアダクト5の吹
出口5cから車室3内中央に向けて空気を吹き出させ、
当該装置のフットモード時に第2切換位置(図に破線で
示す位置)に切り換えられて、エアダクト5の吹出口5
dから車室3内下部に向けて空気を吹き出させ、また当
該装置のバイレベルモード時に第3切換位置(図に実線
で示す位置)に切り換えられて、両吹出口5c,5dか
ら車室3内中央及び下方に向けて空気を吹き出させる。
【0032】次に、内外気切換ダンパ7,ブロワ9,エ
アミックスダンパ13,及び吹出口切換ダンパ17を夫
々駆動するサーボモータ19,駆動回路21,サーボモ
ータ25,及びサーボモータ27は、通電制御手段とし
ての電子制御装置(ECU)30からの駆動信号を受け
て上記各部を駆動する。
【0033】ECU30は、車室3内の温度(内気温)
を検出する、周囲温度検出手段としての内気温センサ3
4,外気温を検出する外気温センサ36,エンジンの冷
却水温を検出する水温センサ38,車室3内への入射日
射量を検出する日射センサ40,及びエバポレータ11
からの冷気の温度を検出する出口温センサ42等から出
力された検出データをA/D変換器44を介して読み込
み、この検出データと操作パネル50からの指令に基づ
き、使用者の要求に応じた空調制御を実行するためのも
ので、CPU,ROM,RAM等からなる周知のマイク
ロコンピュータにより構成されている。
【0034】尚、操作パネル50は、車室3内の運転席
前方のインナパネルに設けられており、上述した各部を
所定の制御パターンにて自動制御するオートモードを設
定するためのオートスイッチと、空調装置1の動作停止
指令を入力するためのオン・オフスイッチと、車室3内
の目標温度を設定するための温度設定スイッチと、冷凍
サイクルの作動・停止を切り換えるためのエアコンスイ
ッチ,内気循環か外気導入かを切り換えるための内外気
切換スイッチ,ブロワ9からの送風量を強・中・弱の何
れかに設定するための風量設定スイッチ,吹出口を設定
するための吹出口設定スイッチ等からなるマニュアルス
イッチと、を備えている。
【0035】そして、ECU30のROM内には、空調
装置1をオートモードで作動させるための所定の制御パ
ターンが予め格納されており、空調装置1の動作モード
がオートモードに設定された場合には、後述する空調制
御処理を実行する。そして、その実行途中で吹出口切換
ダンパ17を駆動するサーボモータ27が過熱状態にな
ると、LED52を点灯させて使用者に報知する。
【0036】以下、こうしたオートモード時の空調制御
処理について詳しく説明する。まず、図3は、この空調
制御処理を表すフローチャートであり、図2に示すイグ
ニッションスイッチIGがオン状態で、ECU30がバ
ッテリBから電源供給を受けており、しかも操作パネル
50の操作によって空調装置1の動作モードがオートモ
ードに設定されているときに実行される。そして、上述
した各種マニュアルスイッチが操作されて空調装置1の
動作モードがマニュアルモードに切り換えられたときに
は、ECU30はこの処理を終了して、各マニュアルス
イッチの操作状態に対応した周知の空調制御処理を実行
する。
【0037】図3に示す如く、この処理が開始される
と、まずステップ(以下、単にSと記す)100にて、
以降の処理を実行するのに使用する内部素子の初期化等
を行う初期化の処理を実行し、続くS110にて、A/
D変換器44を介して、上記各センサ34〜42による
検出データ(内気温TR,外気温Tam,冷却水温Tw,
日射量ST,出口温Te)を読み込む。
【0038】そして、続くS120では、操作パネル5
0の温度設定スイッチにより設定された車室3内の目標
温度Tset と、S110にて読み込んだ内気温TR,外
気温Tam,及び日射量STとに基づき、予めECU30
のROM内に記憶されている次式を用いて、内気温TR
を目標温度Tset に制御するのに必要な吹出口5c,5
dからの空気の吹出温度(必要吹出温度)TAOを演算
する。
【0039】TAO=Kset・Tset−KR・TR−Kam
・Tam−Ks・ST+C 尚、この式において、Ksetは温度設定ゲイン、KRは
内気温ゲイン、Kamは外気温ゲイン、Ksは日射量ゲイ
ン、Cは補正定数、を夫々表している。こうして必要吹
出温度TAOが演算されると、今度はS130に移行し
て、この必要吹出温度TAOと、予めECU30のRO
M内に記憶されている吹出口モード設定用の制御パター
ンデータとに基づき、空気の吹出口モードをフットモー
ド,バイレベルモード,及びフェイスモードの内の何れ
かに設定する、吹出口モード設定処理を実行する。尚、
既述したように、フットモードは、吹出口切換ダンパ1
7を図2に点線で示す位置に制御して、空気を吹出口5
dのみから吹き出させる制御モードを、バイレベルモー
ドは、吹出口切換ダンパ17を図2に実線で示す位置に
制御して、空気を吹出口5cと5dとの両方から吹き出
させる制御モードを、フェイスモードは、吹出口切換ダ
ンパ17を図2に一点鎖線で示す位置に制御して、空気
を吹出口5cのみから吹き出させる制御モードを、夫々
表す。
【0040】ここで、この吹出口モード設定処理は図4
に示す如く実行される。即ち、この吹出口モード設定処
理の実行が開始されると、まず、S210にて、後述す
る割込処理(図6)で吹出口切換ダンパ17駆動用のサ
ーボモータ27が過熱状態になったと判定されたときに
「1」がセットされる異常検出フラグFが「1」である
か否かを判定する。そして、「1」でないと判定する
と、続くS220にて、図5に示す吹出口モード設定用
の制御パターンデータを用いて、必要吹出温度TAOに
応じた吹出口モードを算出する、目標位置決定手段とし
ての処理を実行する。
【0041】尚、図5に示すように、この吹出口モード
の算出は、必要吹出温度TAOがT2℃以下なら冷房が
要求されているとして吹出口モードをフェイスモードに
決定し、必要吹出温度TAOがT2℃とT3℃との間な
ら頭冷足熱が要求されているとして吹出口モードをバイ
レベルモードに決定し、必要吹出温度TAOがT3℃以
上なら暖房が要求されているとして吹出口モードをフッ
トモードに決定する、といった手順で実行される。ま
た、フットモード時に必要吹出温度TAOがT2℃以下
になったらバイレベルモードに変更し、バイレベルモー
ド時に必要吹出温度TAOがT1℃以下になったらフェ
イスモードに変更するようにしている。
【0042】そして、続くS230にて、S220で算
出した吹出口モードを、実際にサーボモータ27へ通電
して吹出口切換ダンパ17の位置を切り換えるための目
標吹出口モードとして設定する、目標位置設定手段とし
ての処理を実行し、当該吹出口モード設定処理を終了す
る。
【0043】一方、S210にて、異常検出フラグFが
「1」であると判定した場合には、S240へ移行し、
このS240にてLED52を点灯させた後、そのまま
当該吹出口モード設定処理を終了する。つまり、この吹
出口設定処理においては、異常検出フラグFが「1」で
あるときには、吹出口切換ダンパ17の位置を切り換え
るための目標吹出口モードが更新されないようにしてい
る。
【0044】そして、この吹出口モード設定処理の実行
が終了すると、続くS140にて、S120で求めた必
要吹出温度TAOと、S110にて読み込んだ出口温T
e及び冷却水温Twとに基づき、ECU30のROM内
に予め記憶されている次式を用いて、各吹出口からの吹
出温度を必要吹出温度TAOに制御するのに必要なエア
ミックスダンパ13の目標開度SW0[%]を演算す
る。
【0045】SW0={(TAO−Te)/(Tw−T
e)}×100 そして、続くS150では、S120で求めた必要吹出
温度TAOに基づき、予めECU30のROM内に格納
されているブロワ電圧設定用の制御パターンデータを用
いて、車室3内への空気の吹出量を決定するブロワ電圧
Vを演算し、更に続くS160にて、S120で求めた
必要吹出温度TAOに基づき、予めECU30のROM
内に格納されている内外気切り換え用の制御パターンデ
ータを用いて、内外気切換ダンパ7の開度を決定する。
【0046】そして続くS170では、吹出口切換ダン
パ17の位置がS130(S230)で設定された目標
吹出口モードの位置となるようにサーボモータ27へ制
御信号を出力する、通電手段としての処理を実行すると
共に、S140〜S160の演算結果に応じて、エアミ
ックスダンパ13,内外気切換ダンパ7,及びブロワモ
ータ23を駆動するための制御信号を、夫々、サーボモ
ータ25,19及び駆動回路21に出力する。そして続
くS180にて、所定時間経過したか否かを判断するこ
とにより、所定の制御周期だけ時間待ちして、再度S1
10に移行する。
【0047】ここで、上述した異常検出フラグFに値を
設定するための割込処理は、図6に示す如く、所定時間
毎(本実施例においては1ms毎)に実行される。即
ち、この割込処理の実行が開始されると、まずS310
にて、吹出口切換ダンパ17駆動用のサーボモータ27
へ現在通電しているか否かを判定し、通電していると判
定した場合には、続くS320にて、累積通電時間Tに
所定時間Ta(本実施例においては1ms)を加算す
る。
【0048】一方、S310にてサーボモータ27へ通
電していないと判定した場合には、S330へ移行し
て、累積通電時間Tから所定時間Tb(本実施例におい
てはTaと同じく1ms)を減算する。そして、S32
0或いはS330の演算処理が実行されると、S340
へ移行して、累積通電時間Tが0以下であるか否かを判
定し、0以下でないと判定した場合には、S350へ進
む。
【0049】S350では、後述するように、累積通電
時間Tが0となった時点で内気温センサ34により検出
される内気温がセットされる初期内気温TRstと、現
在の内気温TRnとを大小比較し、初期内気温TRst
が現在の内気温TRnよりも大きくなければS360に
進む。そして、このS360にて、現在の内気温TRn
に基づき、後述するように累積通電時間Tと大小比較す
るための判定値としての上限時間Tmaxを算出する。
【0050】これに対して、S350にて初期内気温T
Rstが現在の内気温TRnよりも大きいと判定した場
合には、S370に移行して、初期内気温TRstに基
づき上限時間Tmaxを算出する。ここで、この上限時
間Tmaxは、累積通電時間Tがその値に達するとサー
ボモータ27の温度が限界値近くにまで上昇していると
いうことを示すものであり、予めECU30内のROM
に格納されたデータマップに基づき、内気温TR(現在
の内気温TRn或いは初期内気温TRst)に応じて算
出される。そして、このデータマップは、図7(A)に
おける実線で例示するように、内気温TRが大きいとき
ほど上限時間Tmaxが小さな値に算出されるように設
定されている。
【0051】つまり、図7(B)に例示するように、サ
ーボモータ27の温度は、通電時間に応じて上昇し、内
気温TRが高いときほど、短時間で限界温度に達するこ
ととなる。そして特に、車両においては寒冷地から温暖
地に至るまであらゆる温度環境の地域を走行し、また昼
と夜との差だけでも内気温の最高値と最低値とには大き
な差が発生する。そこで、本実施例においては、内気温
TRが低いときには上限時間Tmaxが大きく設定さ
れ、逆に内気温TRが高いときには上限時間Tmaxが
小さく設定されるようにして、サーボモータ27の周囲
温度に応じた最適な上限時間Tmaxを設定できるよう
にしているのである。
【0052】そして、このようにS360或いはS37
0にて上限時間Tmaxが算出されると、S380に移
行して、S320或いはS330で算出された累積通電
時間Tと上限時間Tmaxとを大小比較する。そして、
累積通電時間Tが上限時間Tmaxよりも小さい場合に
は、そのまま当該割込処理を終了するが、累積通電時間
Tが上限時間Tmax以上になっている場合には、続く
S390にて、異常検出フラグFに「1」をセットした
後、当該割込処理を終了する。
【0053】一方、S340にて、累積通電時間Tが0
以下であると判定した場合には、S400に移行して累
積通電時間Tを0とし、続くS410にて、そのときの
内気温TRnを初期内気温TRstとして設定する。そ
して、続くS420にて、異常検出フラグFに「0」を
セットした後、当該割込処理を終了する。
【0054】つまり、この割込処理においては、S32
0及びS330にて、サーボモータ27の通電時間を積
算した値と非通電時間を積算した値との差として得られ
る累積通電時間Tを算出し、S380にて、この累積通
電時間TがS360又はS370で算出された上限時間
Tmax以上であると判定されると、S390にて、異
常検出フラグFに「1」をセットするようにしている。
即ち、S320及びS330の処理が累積通電時間算出
手段に相当し、S380の処理が判定手段に相当し、S
390の処理が禁止手段に相当している。そして、S3
60又はS370の処理が補正手段に相当している。
【0055】ここで、このように構成された第1実施例
の空調装置1において、吹出口切換ダンパ17を駆動す
るサーボモータ27への通電状態について、図8を用い
て具体的に説明する。まず、初期状態においては、累積
通電時間Tと異常検出フラグFとは共に「0」になって
いる。そして、吹出口モード設定処理(図4)のS23
0にて目標吹出口モードが設定されて、空調制御処理
(図3)のS170にてサーボモータ27へ制御信号が
出力されると、吹出口切換ダンパ17が目標吹出口モー
ドの位置へ移動するようにサーボモータ27へ通電され
ることとなる。
【0056】すると、割込処理(図6)においてS32
0の演算処理が実行されるため、図8に示すように、累
積通電時間Tが除々に増加していく。その後、設定され
た目標吹出口モードの位置へ吹出口切換ダンパ17が到
達すると、サーボモータ27への通電が停止するため、
今度は、割込処理においてS330の演算処理が実行さ
れ、図8に示すように、累積通電時間Tが除々に減少し
ていく。
【0057】そして、このように吹出口切換ダンパ17
の位置を切り換えるべくサーボモータ27への通電が頻
繁に行われ、累積通電時間Tが図8における横方向の点
線で示す上限時間Tmax以上になると、割込処理のS
390にて異常検出フラグFに「1」がセットされる。
【0058】すると、上述したように、吹出口モード設
定処理にてS220及びS230の処理が実行されなく
なるため、吹出口切換ダンパ17の位置を切り換えるた
めの目標吹出口モードが更新されなくなる。よって、図
8における縦方向の点線よりも右側に示すように、その
時点で設定されている目標吹出口モードの位置へ吹出口
切換ダンパ17が移動するまでサーボモータ27への通
電が行われた後、通電が禁止されることとなる。そして
その後は、割込処理のS330にて累積通電時間Tが減
算されていき、その値が0になって、S420にて異常
検出フラグFに「0」が設定されるまでは、この状態が
継続される。
【0059】そして、累積通電時間Tが0にまで減少す
ると、再び上記初期状態に戻って、通常制御が開始され
るが、このときにはサーボモータ27の温度は十分に低
下しているのである。従って、第1実施例の空調装置1
によれば、サーボモータ27内に過熱保護用の素子を設
けることなく、サーボモータ27の過熱による故障を防
止することができる。よって、サーボモータ27の大型
化を防止することができ、延いては、サーボモータ27
の取付スペースを容易に確保することができる。
【0060】ここで、累積通電時間Tが上限時間Tma
x以上となって異常検出フラグFに「1」が設定された
ときに、即座にサーボモータ27への通電を停止するよ
うにしても、サーボモータ27の過熱による故障を防ぐ
ことができる。しかし、この場合には、吹出口切換ダン
パ17が、フットモード,バイレベルモード,フェイス
モードのうち何れかの位置の間で停止してしまう虞があ
る。
【0061】これに対して、本実施例では、累積通電時
間Tが上限時間Tmax以上となったときに、即座にサ
ーボモータ27への通電を停止するのではなく、目標吹
出口モードが更新されないようにしているため、サーボ
モータ27の過熱を防止できると共に、吹出口切換ダン
パ17が何れかの吹出口モードの間に止まってしまうこ
とを防止することができるのである。
【0062】尚、本実施例においては、累積通電時間T
が上限時間Tmax以上となっても、吹出口切換ダンパ
17がそのとき設定されている目標吹出口モードの位置
へ到達するまではサーボモータ27へ通電されることと
なるため、図7に示したデータマップは、上限時間Tm
axの値が余裕をみて若干小さく算出されるように設定
しておくことが望ましい。
【0063】また、本実施例の空調装置1においては、
内気温TRが低いときには、上限時間Tmaxが大きく
設定され、逆に内気温TRが高いときには上限時間Tm
axが小さく設定されるようにしている。従って、既述
したようにサーボモータ27の周囲温度に応じた最適な
上限時間Tmaxを設定することができ、サーボモータ
27への通電が必要以上に禁止されて過剰保護になって
しまうことを防止することができる。
【0064】また更に、本実施例では、図6の割込処理
において、累積通電時間Tが0となった時点での初期内
気温TRstと現在の内気温TRnとを比較し、大きい
方の値に応じて上限時間Tmaxを算出するようにして
いる。つまり、常に現在の内気温TRnに基づき上限時
間Tmaxを設定するようにすると、当該装置の冷房作
動により累積通電時間Tが0のとき(即ち初期状態)か
ら急激に内気温が低下した場合に、上限時間Tmaxが
大きめに設定されてサーボモータ27への通電停止が遅
れてしまう可能性がある。また逆に、常に初期状態での
初期内気温TRstに基づき上限時間Tmaxを設定す
るようにしても、当該装置の暖房作動により実際の内気
温が初期内気温TRstよりも高い場合に、上限時間T
maxが大きめに設定されて通電停止が遅れてしまう可
能性がある。
【0065】そこで、本実施例においては、初期内気温
TRstと現在の内気温TRnのうち、何れか大きい方
の値に応じて上限時間Tmaxを算出することにより、
常に安全方向の過熱保護制御が行えるようにしているの
である。尚、本実施例では、累積通電時間Tと比較する
ための上限時間Tmaxを、ROM内に予め格納したデ
ータマップに基づいて算出するようにしたが、例えば、
図7(A)における一点鎖線で例示するように、Tma
xを「Tmax=K・TR+C:K及びCは定数」とい
った内気温TRを変数とする一次式で算出するようにし
てもよい。そしてこの場合には、ROMの記憶量を削減
することができる。
【0066】また、本実施例では、図4に示した吹出口
モード設定処理において、異常検出フラグFが「1」の
ときには、S220及びS230の両方の処理を実行し
ないようにして、目標吹出口モードが更新されないよう
にしたが、S220及びS230の内の何れか一方の処
理が実行されないようにしても、目標吹出口モードの更
新を禁止することができる。
【0067】一方、本実施例では、吹出口切換ダンパ1
7の位置を図5に示した制御パターンデータに基づいて
算出するオートモード時の動作について説明したが、使
用者によって操作パネル50の吹出口設定スイッチが操
作された場合には、図4におけるS220の処理が実行
される代わりに、操作パネル50からの入力信号を読み
込んで吹出口モードを決定する、目標位置決定手段とし
ての処理を実行する。そして、その決定した吹出口モー
ドが図4のS230にて目標吹出口モードとして設定さ
れる。よって、この場合でも、異常検出フラグFに
「1」が設定されているときには、累積通電時間Tが0
になるまで(サーボモータ27が冷えるまで)は、使用
者のスイッチ操作に関わらず目標吹出口モードの更新が
禁止されることとなる。尚、この場合、使用者は、LE
D52の点灯によりサーボモータ27が過熱しているこ
とを認識し、LED52が消灯してから吹出口設定スイ
ッチを再度操作することとなる。
【0068】また、本実施例の空調装置1は、吹出口切
換ダンパ17を駆動するサーボモータ27についてのみ
過熱保護を行うものであったが、内外気切換ダンパ7及
びエアミックスダンパ13を夫々駆動するサーボモータ
19,25についても、サーボモータ27の場合と全く
同様に過熱保護を行うことができる。
【0069】また更に、本実施例において、過熱保護を
行うモータはステップモータであったが、ブロワモータ
23のような通常の直流モータについても同様の過熱保
護を行うことができる。尚、ブロワモータ23の場合に
は制御位置が存在しないため、累積通電時間Tが上限時
間Tmax以上となったら、即座に通電を停止すればよ
い。
【0070】ここで次に、第2実施例の空調装置につい
て説明する。第2実施例の空調装置は、上述した第1実
施例の空調装置1に対して、図4に示した吹出口モード
設定処理と図6に示した割込処理とが異なるだけであ
り、その他の構成については全く同様である。
【0071】そこで、以下、この相違点について説明す
る。まず、第2実施例の空調装置で実行される割込処理
は、図6に示した第1実施例の割込処理において、S3
80,S390,及びS420の処理が実行されない点
だけが異なる。
【0072】次に、第2実施例の空調装置で実行される
吹出口モード設定処理は、図9に示す如く実行される。
即ち、この吹出口モード設定処理では、まず、S510
にて、第1実施例における吹出口モード設定処理のS2
20と全く同様に、図5に示す吹出口モード設定用の制
御パターンデータを用いて、必要吹出温度TAOに応じ
た吹出口モードを算出する、目標位置決定手段としての
処理を実行する。
【0073】そして、続くS520にて、現在設定され
ている目標吹出口モードがS510で算出された吹出口
モードと同じであるか否かを判定し、両者が同じである
と判定した場合には、そのまま当該吹出口設定処理を終
了する。これに対して、S520にて、現在設定されて
いる目標吹出口モードがS510で算出された吹出口モ
ードと同じでないと判定した場合には、S530に進
む。
【0074】そして、S530では、吹出口切換ダンパ
17を現在の位置からS510で算出された吹出口モー
ドの位置まで移動させるのに必要なサーボモータ27の
通電時間を予測すると共に、その予測した時間△Tを割
込処理で算出された累積通電時間Tに加算した時間(T
+△T)が、割込処理で設定された上限時間Tmax以
上であるか否かを判定する、予測手段及び判定手段とし
ての処理を実行する。
【0075】尚、本実施例において、吹出口切換ダンパ
17の位置を切り換えるのに必要なサーボモータ27の
通電時間は予め決まっており、フットモードとバイレベ
ルモードとの間及びバイレベルモードとフェイスモード
との間で夫々4秒間である。また、フットモードとフェ
イスモードとの間で8秒間である。従って、例えば吹出
口切換ダンパ17の現在位置(現在の目標吹出口モー
ド)がフットモードであるときに、S510にてバイレ
ベルモードが算出された場合には、S530にて、累積
通電時間Tに4秒を加算した値と上限時間Tmaxとが
大小比較され、同様に、吹出口切換ダンパ17の現在位
置がフットモードであるときに、S510にてフェイス
モードが算出された場合には、S530にて、累積通電
時間Tに8秒を加算した値と上限時間Tmaxとが大小
比較されることとなる。
【0076】そして、このS530にて、(T+△T)
が上限時間Tmax以上でないと判定した場合には、続
くS540にて、S510で算出された吹出口モードを
最新の目標吹出口モードとして設定する、目標位置設定
手段としての処理を実行し、その後、当該吹出口モード
設定処理を終了する。
【0077】一方、S530にて、(T+△T)が上限
時間Tmax以上であると判定した場合には、S540
の処理を実行することなく、そのまま当該吹出口モード
設定処理を終了する。つまり、第2実施例の吹出口モー
ド設定処理においては、S510にて前回とは異なる吹
出口モードが算出されても、その算出された吹出口モー
ドの位置まで吹出口切換ダンパ17を移動させると累積
通電時間Tが上限時間Tmax以上となってしまう場合
には、目標吹出口モードを更新しないようにしている。
従って、第2実施例の空調装置によれば、サーボモータ
27への通電を開始する前に、累積通電時間Tが上限時
間Tmax以上となってしまうこと、即ちサーボモータ
27が限界温度付近にまで過熱してしまうことを予測し
て、事前にサーボモータ27の通電を行わないようにす
ることができる。
【0078】よって、第2実施例の空調装置によれば、
上述した第1実施例のように累積通電時間Tが上限時間
Tmax以上となってからも吹出口切換ダンパ17が目
標吹出口モードの位置へ到達するまではサーボモータ2
7へ通電されるといったことがなくなるため、上限時間
Tmaxの値を余裕をみて若干小さく設定する必要な
く、サーボモータ27の過熱と吹出口切換ダンパ17が
何れかの吹出口モードの間で止まってしまうこととを防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を例示するブロック図である。
【図2】 第1実施例の車両用空気調和装置及びその制
御系の構成を表す概略構成図である。
【図3】 第1実施例のオートモード時にECUにて実
行される空調制御処理を表すフローチャートである。
【図4】 第1実施例の空調制御処理の中で実行される
吹出口モード設定処理を表すフローチャートである。
【図5】 第1実施例のECUのROM内に格納されて
いる吹出口モード設定用の制御パターンデータを表す線
図である。
【図6】 第1実施例のECUにて実行される割込処理
を表すフローチャートである。
【図7】 第1実施例の割込処理にて上限時間を算出す
るためのデータマップを説明する説明図である。
【図8】 第1実施例の車両用空気調和装置において吹
出口切換ダンパを駆動するサーボモータへの通電状態を
説明する説明図である。
【図9】 第2実施例の吹出口モード設定処理を表すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1…自動車用空気調和装置 3…車室 7…内
外気切換ダンパ 9…ブロワ 11…エバポレータ 13…
エアミックスダンパ 15…ヒータコア 17…吹出口切換ダンパ 2
1…駆動回路 23…ブロワモータ 19,25,27…サーボモー
タ 30…ECU 34…内気温センサ 36…外気温センサ 38…
水温センサ 40…日射センサ 42…出口温センサ 44…
A/D変換器 50…操作パネル 52…LED
フロントページの続き (72)発明者 牛田 学 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータの通電制御を行う通電制御手段
    と、 前記モータの通電時間と非通電時間とを夫々積算し、通
    電時間の積算値から非通電時間の積算値を減じた値を累
    積通電時間として算出する累積通電時間算出手段と、 該累積通電時間算出手段により算出された累積通電時間
    が所定の判定値よりも大きいか否かを判定する判定手段
    と、 該判定手段により前記累積通電時間が前記判定値よりも
    大きいと判定されると、前記通電制御手段が前記モータ
    へ通電することを所定時間だけ禁止する禁止手段と、 を備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のモータ制御装置におい
    て、 前記モータが、所定の制御対象を予め設定された複数の
    制御位置のうち何れかの制御位置に移動させるものであ
    り、 前記通電制御手段が、 前記制御対象の制御位置が設定された所定の目標位置と
    なるように、前記モータへ通電する通電手段と、 前記複数の制御位置のうち何れかの制御位置を前記制御
    対象の目標位置として決定する目標位置決定手段と、 該目標位置決定手段により目標位置が決定されると、当
    該決定された目標位置を前記通電手段の目標位置として
    設定する目標位置設定手段と、を備え、 更に、前記禁止手段が、前記目標位置決定手段及び前記
    目標位置設定手段のうち少なくとも一方の動作を禁止す
    ること、 を特徴とするモータ制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のモータ制御装置におい
    て、 前記目標位置決定手段により前回とは異なる目標位置が
    決定された場合に、前記制御対象を当該決定された目標
    位置まで移動させるのに必要な前記モータの通電時間を
    予測する予測手段を備え、 前記判定手段が、前記累積通電時間に前記予測された通
    電時間を加算した時間が前記判定値よりも大きいか否か
    を判定すると共に、 前記禁止手段が、前記判定手段により前記加算した時間
    が前記判定値よりも大きいと判定されると、前記目標位
    置設定手段の動作を禁止すること、 を特徴とするモータ制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3に記載のモータ
    制御装置において、 前記モータの周囲温度を検出する周囲温度検出手段と、 該周囲温度検出手段により検出された周囲温度に基づ
    き、該周囲温度が大きいときほど前記判定値が小さくな
    るように前記判定値を補正する補正手段と、 を備えたことを特徴とするモータ制御装置。
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