JPH07245462A - プリント配線板の現像方法 - Google Patents

プリント配線板の現像方法

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JPH07245462A
JPH07245462A JP3676894A JP3676894A JPH07245462A JP H07245462 A JPH07245462 A JP H07245462A JP 3676894 A JP3676894 A JP 3676894A JP 3676894 A JP3676894 A JP 3676894A JP H07245462 A JPH07245462 A JP H07245462A
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建二 兵頭
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液体現像工程で、絞りむらがなく良好なトナ
ー画像を得ることができ、それにより解像度の高い配線
パターンを有するプリント配線板を製造できる、プリン
ト配線板の現像方法を提供する。 【構成】 少なくとも支持体の片面に、光導電層を有す
る被現像体を搬送しながら電子写真法により液体現像処
理を行って、トナー画像を形成するプリント配線板の現
像方法において、該現像処理によって被現像体に付着し
た余剰液体現像剤を少なくとも一対の絞りロール対によ
り、および該絞りロール対と該絞りロール対を通過する
該被現像体の端部とで形成される空隙部に向けて、該絞
りロール対下流かつ該被現像体の上下両方向から気体を
吹き付けることにより除去することを特徴とするプリン
ト配線板の現像方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリント配線板を電子写
真法で作製する際の液体現像方法に関し、特に両面に光
導電層を有する支持体を用いたプリント配線板の現像方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板の製造方法としては、サ
ブトラクティブ法、アディティブ法が知られている。サ
ブトラクティブ法は絶縁性基板に銅等の導電層を設けた
積層板に回路部に相当するレジスト画像を形成し、その
レジスト画像で被覆されていない導電層をエッチングに
より取り除く方法である。アディティブ法は絶縁性基板
上の非回路部をレジスト層で保護し、回路部にのみ金属
めっき法で導電層を形成する方法である。
【0003】レジスト層に用いられる材料としては一般
に感光性高分子が多く使用される。感光性高分子は露光
によって化学反応を起こし、現像液に対して不溶化(ネ
ガ型)もしくは、可溶化(ポジ型)する。露光方法はフ
ォトマスクを通した紫外光露光が主に用いられている
が、フォトマスクの作製に時間がかかり、フォトマスク
とレジストの間のゴミ、ほこり等によって画像精度が低
下したり、フォトマスクを剥す際にレジストに傷が生じ
るといった問題があった。ゆえに、レーザー光を用いた
直接描画への期待が高まっている。感光性高分子が反応
に必要とする露光量は数〜数百mJ/cm2と大きく 、
レーザー光による描画を行うことは困難であった。
【0004】レーザー光露光を行うことができる高い光
感度を有するレジスト層用材料として西独特許第1,1
17,391号、同第2,526,720号、同第3,21
0,577号、特開昭52−2437号、同57−48
736号、同59−168462号、同63−1296
89号、特公平1−35518号、特開平5−2758
29号公報等に電子写真感光体が提案されている。特に
特開昭63−129689号公報、特開平5−2758
29号公報等ではレーザー光を使用したプリント配線板
製造方法が記載されている。
【0005】電子写真感光体のプリント配線板への応用
は、アディティブ法、サブトラクティブ法の両方におい
て行われている。レジスト画像の形成は、アディティブ
法では無電解金属めっき触媒層を設けた電気絶縁性基板
の両面または片面に少なくとも光導電性化合物と結着樹
脂を含有する光導電層を作成する。この光導電層上に帯
電工程によって一様な電荷をのせ、露光によって電荷を
消失し、配線パターンに対応する静電潜像を得る。続い
て電子写真用現像剤を用いて現像、定着後、トナー画像
が形成される。このトナー画像部以外の光導電層を溶出
除去してトナー画像と光導電層からなるレジスト画像を
形成する。このレジスト画像部以外の絶縁性基板上に無
電解金属めっき法で金属配線パターンを形成し、必要な
場合はレジストであるトナー画像および光導電層を除去
する。
【0006】サブトラクティブ法では、絶縁性基板の両
面または片面に金属導電層を設けた支持体上に光導電層
を設け、電子写真法で回路部に相当するトナー画像を形
成し、非回路部の光導電層を溶出除去し、レジスト画像
を得る。レジスト画像で被覆されていない金属導電層を
エッチング除去し、必要な場合はレジスト画像を取り除
いてプリント配線板を得る。
【0007】プリント配線板の液体現像方法としてはこ
れまで一般の電子写真平版印刷版用の現像方法が用いら
れてきた。液体現像方法ではトナー画像を形成した後の
余分な液体現像剤をできるだけ迅速にかつ均一に除去す
ることが高解像度のトナー画像を得るために必要であ
る。除去方法としては、被現像体である光導電層上に存
在している余分な液体現像剤を上下のロールで挟みこむ
絞りロール方式、特開平4−350877号公報記載の
版面上に空気を吹き付けて液体現像剤を押し戻すエアナ
イフによる絞り方式、コロナ帯電による絞り方式等があ
るが、簡便性および絞り効果、絞り幅方向の均一性等か
ら絞りロール方式が有効である。
【0008】しかし絞りロール方式では、基板の厚みが
厚くなると、絞りロール対を通過中の被現像体の両側端
部で、絞りロール対が上、下の接触を断たれ、その空隙
部に溜まった液体現像剤が再度光導電層に付着した状態
で絞りロール対を出てくるため、特に被現像体の両側端
部付近の絞りが悪く、完全に液体現像剤が除去できなか
った。このように液体現像剤の絞りが不完全であると、
次工程への現像液の持ち込み、トナー画像の乱れ等の悪
影響が見られた。このような問題点は特公平2−440
69号公報記載のように被現像体の搬出側に、空気を吹
き付けることにより改善された。
【0009】一般に電子写真平版印刷版の場合、画像形
成は片面にのみ行われるので、プリント配線板のように
支持体の両面に光導電層を設けた場合、液体現像装置に
二度通して現像しなければならず、非画像部への余剰ト
ナーの付着、トナーかぶり等や定着不良によるトナー流
れ等が起こり、画像が損なわれることがあった。また、
上記空気吹き付け手段だけでは吹き飛ばされた液体現像
剤が被現像体の裏面に廻ってしまいトナー画像を乱すこ
とがあった。さらに、一般に使用されている電子写真平
版印刷版は厚くとも高々300μm程度であるが、プリ
ント配線板の場合厚さ1.0〜1.6mmが一般的で、
絞りロールの圧力調整と上記空気吹き付け手段だけでは
余剰液体現像剤の除去が不完全で、高解像度のトナー画
像が得られなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、支持体上に
光導電層を有するプリント配線基板の現像方法に関し、
解像力の高いトナー画像が得られる現像方法を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に鋭意検討した結果、少なくとも支持体の片面に、光導
電層を有する被現像体を搬送しながら電子写真法により
液体現像処理を行って、トナー画像を形成するプリント
配線板の現像方法において、該現像処理によって被現像
体に付着した余剰液体現像剤を少なくとも一対の絞りロ
ール対により、および該絞りロール対と該絞りロール対
を通過する該被現像体の端部とで形成される空隙部に向
けて、該絞りロール対下流かつ該被現像体の上下両方向
から気体を吹き付けることにより除去すれば良いことを
見い出した。
【0012】本発明のプリント配線板の現像方法によれ
ば、被現像体の厚みに影響されず、また特に両面に光導
電層を設けた被現像体を現像後、絞りロール対により余
分の液体現像剤を除去するとともに、前記絞りロール対
と該絞りロール対を通過する被現像体の両端部(両側端
部)で形成される空隙部に向け、該絞りロール対の下流
の、被現像体搬送路の上下面両方向から空気を吹き付け
ることで、空隙部に貯留する液体現像剤はロール対の内
側に追いやり、被現像体への再度の付着を防止できる。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。図1に本
発明の現像方法を優位に実現する液体現像装置の断面概
略図、図2に図1中に示したA1−A2線断面概念図を
図示する。本発明のプリント配線板の現像方法では、図
示しない帯電、露光装置で静電画像を設けた少なくとも
支持体の片面に光導電層を有する、被現像体1を、図示
しない側板に支持され、かつ図示しないモーターにより
駆動力が伝達されている搬送ロール対12で挟持し、略
水平に搬送し現像装置内に送る。現像装置内で、液体現
像剤31をポンプ32により汲み上げ、液体現像剤送液
管33、流量調整弁34、35を経て液体現像剤吐出部
23、24から被現像体1に吐出する。現像後の被現像
体1は、図示しない側板に支持され、かつ図示しないモ
ーターにより駆動力が伝達されている絞りロール対11
から現像装置外に搬送する。
【0014】絞りロール対11を被現像体1が通過する
際には、図2に示したように、被現像体1の両端部と絞
りロール対11によって空隙部61が形成される。この
空隙部61の大きさは被現像体1の厚み、硬さ、絞りロ
ール対11の材質、硬さ、加圧力によって変化する。
【0015】本発明のプリント配線板の現像方法では、
上記空隙部61に向かって絞りロール対11の被現像体
1の搬送方向下流側より、上下に取り付けられた吹き付
けノズル41、42を使って気体を吹き付けるので、空
隙部61に貯留している現像液は絞りロール対11の外
に漏れることがない。また、被現像体1の上下部両方向
から気体を吹き付けることで被現像体1の裏面への液体
現像液の回り込みを防ぐことができる。
【0016】本発明に係わる絞りロール対11としては
SUS製、鉄製等の心棒に弾性体としてニトリルゴム等
を巻き付けて同一径に作製したものを用いる。ロールの
硬度は30〜80度が好ましい。絞りロール対11は加
圧機構によって、被現像体1に適した圧力が加圧され
る。
【0017】本発明に係わる吹き付けノズル41、42
の先端形状は四角錐、円錐、楕円錐等の形状を用いるこ
とができる。また、吹き付けノズルから供給される空気
には、空隙部61の大きさや絞りロール対11の絞液効
果等の影響を鑑みて圧縮空気を使用することもできる。
【0018】本発明の現像方法では、被現像体1が少な
くとも絞りロール対11に接触している間気体を吹き付
けることが好ましい。被現像体1が絞りロール対11を
通過している時以外に空気を吹き付けると、絞りロール
対11に付着した液体現像剤9が乾燥、固着し、絞りロ
ール対11による絞りむらが生じ、トナー画像の解像度
が低下する。したがって、本発明の現像方法では、搬送
ロール対12の前にある被現像体検知センサー51によ
って、搬送ロール対12に送り込まれた被現像体1が検
知される。被現像体検知センサー51からの信号を基に
図示しない電気制御部によって、空気の吹き付けの作動
−停止を制御することが望ましい。
【0019】本発明のプリント配線板の現像方法では、
静電潜像と反対の極性の荷電を有する現像剤を用いて非
露光部を現像する正現像法、静電潜像と同じ極性を有す
る現像剤を用いて適当なバイアス電圧の印加の下で露光
部を現像する反転現像法とがある。反転現像法を行う場
合は、図示しない電源から供給されたバイアス電圧が上
部電極板21、下部電極板22から印加される。形成さ
れたトナー画像は、例えば加熱定着、圧力定着、溶剤定
着等の方法により定着できる。
【0020】本発明に係わる液体現像剤は電子写真印刷
版に使用する液体現像剤を使用することができるが、プ
リント配線板製造の後工程である非画像部の光導電層の
除去、およびそれにより露出する導電性層のエッチン
グ、非トナー画像部への無電解金属めっき等に対してレ
ジスト性を有したものでなければならない。このために
樹脂成分としては、例えばメタクリル酸、メタクリル酸
エステル等から成るアクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢
酸ビニルとエチレンまたは塩化ビニル等との共重合体、
塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルブチ
ラールの様なビニルアセタール樹脂、ポリスチレン、ス
チレンとブタジエン、メタクリル酸エステル等との共重
合物、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびその塩化
物、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンイソフ
タレート等のポリエステル樹脂、ポリカプラミドやポリ
ヘキサメチレンアジポアミド等のポリアミド樹脂、フェ
ノール樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、ビニル変
性アルキッド樹脂、ゼラチン、カルボキシメチルセルロ
ース等のセルロースエステル誘導体、その他ワックス、
蝋等を含有することが好ましい。また、トナーには現像
あるいは定着等に悪影響を及ぼさない範囲で、色素や電
荷制御剤を含有させることもできる。さらに、その荷電
は使用する光導電性化合物およびコロナ帯電の際の帯電
極性に応じて正、負を使い分ける必要がある。
【0021】本発明の被現像体1は、支持体の少なくと
も片面に光導電層を有する構造である。本発明に係わる
支持体とは、プリント配線板の製造をアディティブ法で
行う場合は絶縁性基板、サブトラクティブ法で行う場合
は絶縁性基板の少なくとも片面に金属導電層を設けた積
層板である。絶縁性基板としては紙基材フェノール樹
脂、紙基材エポキシ樹脂、ガラス基材エポキシ樹脂、紙
基材ポリエステル樹脂、ガラス基材ポリイミド樹脂等の
一般に使用されているプリント配線板用絶縁性基板を用
いることができる。また、基板に柔軟性が必要な場合
は、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム等の絶
縁性フィルムを使用することができる。この絶縁性基板
には光導電層を設ける前に無電解めっきの前処理を行
う。積層板には「プリント回路技術便覧」(社団法人日
本プリント回路工業会編、1987年刊行、日刊工業新
聞社発行)記載の上記絶縁性基板に銅層等を設けた積層
板を使用することができる。
【0022】本発明に係わる光導電層には、公知の有機
または無機の光導電性化合物を使用できる。有機光導電
性化合物としては、無金属あるいは金属(酸化物)フタ
ロシアニンおよびナフタロシアニン、およびその誘導体
等がある。無機光導電性化合物としては、酸化亜鉛、酸
化チタン、硫化カドミウム等が挙げられる。これらの光
導電性化合物は単独または2種類以上混合して用いるこ
とができる。
【0023】本発明に係わる光導電層は少なくとも結着
樹脂を含有する。本発明に係わる結着樹脂の具体例とし
ては、スチレン/マレイン酸モノエステル共重合体、メ
タクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、スチレン
/メタクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、アク
リル酸/メタクリル酸エステル共重合体、スチレン/ア
クリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル
/クロトン酸共重合体、および酢酸ビニル/クロトン酸
/メタクリル酸エステル共重合体等の、スチレン、(メ
タ)アクリル酸エステル、酢酸ビニル、および安息香酸
ビニル単量体等と(メタ)アクリル酸、イタコン酸、ク
ロトン酸、マレイン酸等、もしくは無水マレイン酸およ
びフマル酸のモノエステル等のカルボキシル基含有単量
体との共重合体、フェノール樹脂等が挙げられる。アデ
ィティブ法では例えば特開昭57−88457号公報等
に記載されたトリフェニルメタンポリマー等の酸可溶型
の結着樹脂を用いることができる。
【0024】上記光導電性化合物の結着樹脂に対する混
合比は、光導電層の電子写真特性によって異なるが、概
ね樹脂量の1〜100重量%程度の範囲が好ましく、よ
り好ましくは5〜40重量%が良い。
【0025】本発明の現像方法を行う前に、被現像体に
帯電、露光を行う。すなわち、暗所にて本発明で用いら
れる光導電層を実質的に一様に帯電し、画像露光により
露光部の電荷を消失させて静電潜像を形成する。露光方
法としては、キセノンランプ、タングステンランプ、蛍
光灯等を光源として反射画像露光、透明陽画フィルムを
通した密着露光や、レーザー光、発光ダイオード等によ
る走査露光が挙げられる。走査露光を行なう場合は、H
e−Neレーザー、He−Cdレーザー、アルゴンイオ
ンレーザー、クリプトンイオンレーザー、ルビーレーザ
ー、YAGレーザー、窒素レーザー、色素レーザー、エ
キサイマーレーザー、GaAs/GaAlAs、InG
aAsPの様な半導体レーザーや、アレキサンドライト
レーザー、銅蒸気レーザー等のレーザー光源による走査
露光、あるいは発光ダイオード、液晶シャッタを利用し
た走査露光(発光ダイオードアレイ、液晶シャッタアレ
イ等を用いたラインプリンタ型の光源も含む)によって
露光することができる。
【0026】本発明のプリント配線板の現像方法を用い
たプリント配線板の製造方法では、電子写真法により光
導電層上にトナー画像を形成後、非トナー画像部の光導
電層を溶出除去する。アルカリ可溶型樹脂の溶出には基
本的にはアルカリ溶出液を使用した非画像部溶出型印刷
版用の溶出処理器を使用することができる。本発明で用
いられるアルカリ溶出液は塩基性化合物を含有する。塩
基性化合物としては、例えばけい酸アルカリ金属塩、ア
ルカリ金属水酸化物、リン酸および炭酸アルカリ金属お
よびアンモニウム塩等の無機塩基性化合物、エタノール
アミン類、エチレンジアミン、プロパンジアミン類、ト
リエチレンテトラミン、モルホリン等の有機塩基性化合
物等を用いることができる。上記塩基性化合物は単独ま
たは混合物として使用できる。また、アルカリ溶出液の
溶媒としては水を有利に用いることができる。酸可溶型
結着樹脂の場合、溶出液には酸性化合物を含有する溶出
液を使用する。酸性化合物としては塩酸、硫酸、燐酸、
蟻酸、酢酸、メタスルホン酸等を用いることができる。
【0027】アディティブ法によるプリント配線板の製
造方法では上記工程を経て絶縁性基板上にトナー画像と
光導電層からなる非回路部に相当するレジストが形成さ
れる。この絶縁性基板に無電解金属めっき法で配線部に
相当する金属配線パターンを形成する。
【0028】サブトラクティブ法によるプリント配線板
の製造方法では積層板上に回路部に相当するレジストを
形成し、露出した金属導電層をエッチングにより除去す
る。エッチング工程では、「プリント回路技術便覧」
(社団法人日本プリント回路工業会編、1987年刊
行、日刊工業新聞社発行)記載の方法等を使用すること
ができる。エッチング液は金属導電層を溶解除去できる
もので、また光導電層が耐性を有しているものであれば
良い。一般に金属導電層に銅層を使用する場合には塩化
第二鉄液、塩化第二銅液等を使用することができる。
【0029】無電解金属めっき、エッチング工程を終え
た段階では支持体上にレジストとして光導電層およびト
ナー画像が残存している。これらはそのまま存在してい
ても良いが回路構成部品、チップ等の接続の際に不要と
なる場合がある。このときは、一般の感光性高分子を利
用したプリント配線板製造時と同様に溶出液よりもさら
にアルカリ度または酸性度の強い溶液で処理することに
よりこれらを除去することができる。また、必要によっ
てはメチルエチルケトン、ジオキサン、メタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノールの様な有機溶剤を
使用することもできる。
【0030】
【実施例】本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
る。本発明はその主旨を越えない限り、下記の実施例に
限定されるものではない。
【0031】実施例1光導電層の作製 紙基材エポキシ樹脂基板(200x200x1.6m
m)に無電解銅めっき前処理を行って、触媒である金属
パラジウムを付着させた後、無金属フタロシアニン(F
astogen Blue 8120、大日本インキ
(株)製)1重量部とビニルフェノール30重量部/メ
タクリル酸n−ブチルエステル70重量部からなる共重
合体6重量部および1、4−ジオキサン70重量部を含
有する光導電層形成用塗布液を用いて、厚さ5μmから
なる均一な光導電層を両面にバーコート法により作製し
た。光導電層の電子写真特性を川口電機(株)製静電場
測定器SP−428で測定したところ 、V0(コロナ帯
電直後の表面電位、初期電位)280V、DD10(帯電
10秒後の電位保持率)93%であった。また帯電10
秒後に白色(タングステン)光2luxを当てたところ
、感度E1/2(表面電位がV0の半分になるまでに必要
な露光量)は3.5lux・secとなり 、良好な帯
電性と光導電性を有していることが確認された。
【0032】トナー画像の形成 光導電層を有する絶縁性基板を暗所にて表面電位が約+
280Vになるように帯電させた後、半導体レーザー
(波長780nm)を用いて走査露光を行い、直ちに図
1のような現像装置を用いて非回路部に相当するトナー
画像を形成した。液体現像剤9として正電荷トナー(三
菱製紙(株)製、「ODP−TW」)を用い、反転現像
(バイアス電圧:+100V)を行った。絞りロール対
11および吹き付けノズル41、42から同時に気体を
吹き付けたことで、絞りロール対11から搬出した被現
像体1である絶縁性基板の光導電層上には余剰トナーは
見られなかった。得られたトナー画像を70℃、3分間
熱定着した。トナー画像部以外の光導電層をメタけい酸
ナトリウム10重量部、水酸化ナトリウム5重量部、水
85重量部からなる溶出液を用いて溶出除去し、レジス
トを得た。
【0033】金属配線パターンの作製 レジスト画像を設けた紙基材エポキシ樹脂基板を奥野製
薬(株)OPC−750無電解銅めっき浴Mに25℃で
1時間浸漬して無電解銅めっきを行い、厚み約8μmの
銅を回路部に析出させた。この後、3%水酸化ナトリウ
ム溶液で非回路部のレジストを除去して銅回路パターン
を得た。得られたパターンは線幅40μmで、途中回路
の欠落、非回路部への銅の析出等の不良は確認されなか
った。
【0034】比較例1 実施例1と同様に作製した光導電層を有する紙機材エポ
キシ樹脂基板(200x200x1.6mm)を帯電、
露光し、図1の液体現像装置の下部吹き付けノズル42
から気体を吹き付けない他は、全く実施例1と同様にし
てトナー画像を作製した。絞りロール11から搬出され
た絶縁性基板の裏面の光導電層上に余剰液体現像剤によ
るトナー画像の乱れが確認された。熱定着後、トナー画
像部以外の光導電層を溶出除去したところ、絶縁性基板
の裏面では、回路部にレジスト画像が存在していた。こ
の絶縁性基板に無電解銅めっき法で銅回路パターンを作
製したところ、裏面のトナー画像の乱れが確認された部
位に回路の短絡が確認された。
【0035】実施例2光導電層の作製 紙基材エポキシ樹脂銅張り積層板(松下電工(株)製、
200x200x1.6mm、銅厚18μm)の両面
に、無金属フタロシアニン(FastogenBlue
8120、大日本インキ(株)製)1重量部とメタク
リル酸20重量部/メタクリル酸メチルエステル40重
量部/アクリル酸n−ブチルエステル40重量部からな
る共重合体5重量部および1、4−ジオキサン70重量
部を含有する光導電層形成用塗布液を用いて、厚さ5μ
mからなる均一な光導電層をバーコート法により作製し
た。光導電層の電子写真特性を川口電機(株)製静電場
測定器SP−428で測定したところ 、V0+290
V、DD1095%であった。また感度E1/2は2.8l
ux・secとなり 、良好な帯電性と光導電性を有し
ていることが確認された。
【0036】トナー画像の形成 光導電層を有する銅張り積層板を暗所にて表面電位が約
+280Vになるように帯電させた後、半導体レーザー
(波長780nm)を用いて走査露光を行い、直ちに図
1のような現像装置を用いて回路部に相当するトナー画
像を形成した。液体現像剤9として正電荷トナー(三菱
製紙(株)製、「ODP−TW」)を用い、反転現像
(バイアス電圧:+120V)を行った。絞りロール対
11および吹き付けノズル41、42から気体を吹き付
けたところ、絞りロール対11から搬出した積層板の光
導電層上には余剰トナーは見られなかった。得られたト
ナー画像を70℃、3分間熱定着した。トナー画像部以
外の光導電層を三菱OPCプリンティングシステム用溶
出液「ODP−DFII」(三菱製紙(株)製)を用いて
溶出除去することによりトナー画像および光導電層から
なる回路部レジストを形成した。
【0037】金属配線パターンの作製 レジストを形成した銅張り積層板に45℃に加熱された
ボーメ42゜の塩化第二鉄エッチング液をスプレー圧力
2.5kg/cm2 で1分間スプレーすることによりレ
ジスト被覆されていない銅層を除去した。その後、3.
0%水酸化ナトリウム溶液でレジストを除去したとこ
ろ、線幅約40μmの銅配線パターンが作製された。得
られた銅配線パターンには回路の短絡等の欠陥は見られ
なかった。
【0038】比較例2光導電層の作製 実施例2と同様にして、光導電層を有する紙基材エポキ
シ樹脂銅張り積層板を帯電露光後、図1の液体現像装置
の下部吹き付けノズル42から気体を吹き付けない他
は、全く実施例1と同様にしてトナー画像を作製した。
絞りロール対11から搬出された絶縁性基板の裏面の光
導電層の両端部に余剰液体現像剤による画像の乱れが確
認された。熱定着後、トナー画像部以外の光導電層を溶
出除去したところ、絶縁性基板の裏面では、非回路部に
レジスト画像が存在していた。この銅張り積層板をエッ
チングし、レジストを剥離したところ、裏面に回路の短
絡が確認された。
【0039】
【発明の効果】本発明のプリント配線板の現像方法によ
って、光導電層を有する支持体に液体現像処理を行え
ば、余剰現像剤の絞りが容易に行え、液体現像剤の絞り
不良によるトナー画像の乱れ、にじみ等の発生はなく、
特に支持体の両面に光導電層を有する場合にも良好で鮮
明なトナー画像を得ることができる。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリント配線基板用電子写真液体現像
装置の断面概略図
【図2】本発明のプリント配線基板用電子写真液体現像
装置の絞りロールの断面概略図
【符号の説明】
1 被現像体 11 絞りロール対 12 搬送ロール対 21 上部電極板 22 下部電極板 23 上部液体現像剤吐出部 24 下部液体現像剤吐出部 31 液体現像剤 32 ポンプ 33 送液管 34、35 流量調整弁 36 液体現像剤タンク 41、42 吹き付けノズル 43、44 ノズル接続口 51 基板検知センサー 61 空隙部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも支持体の片面に、光導電層を
    有する被現像体を搬送しながら電子写真法により液体現
    像処理を行って、トナー画像を形成するプリント配線板
    の現像方法において、該現像処理によって被現像体に付
    着した余剰液体現像剤を少なくとも一対の絞りロール対
    により、および該絞りロール対と該絞りロール対を通過
    する該被現像体の端部とで形成される空隙部に向けて、
    該絞りロール対下流かつ該被現像体の上下両方向から気
    体を吹き付けることにより除去することを特徴とするプ
    リント配線板の現像方法。
  2. 【請求項2】 被現像体が少なくとも絞りロールに接触
    している間気体を吹き付ける請求項1記載のプリント配
    線板の現像方法。
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