JPH07244385A - 平版印刷版の消去液 - Google Patents

平版印刷版の消去液

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JPH07244385A
JPH07244385A JP3594094A JP3594094A JPH07244385A JP H07244385 A JPH07244385 A JP H07244385A JP 3594094 A JP3594094 A JP 3594094A JP 3594094 A JP3594094 A JP 3594094A JP H07244385 A JPH07244385 A JP H07244385A
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JP
Japan
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polyvinyl alcohol
parts
printing plate
acid
vanishing
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JP3594094A
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English (en)
Inventor
Noriyoshi Kojima
紀美 小島
Hideyuki Nakai
英之 中井
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Priority to JP3594094A priority Critical patent/JPH07244385A/ja
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 不要の画像部の消去速度、消去部周辺の非画
像部に消去液の付着に起因して発生するフリンジ状の汚
れの発生、及び消去部分に生じる印刷汚れが改良される
平版印刷版の消去液を提供する。 【構成】 変性ポリビニルアルコール(ポリビニルア
ルコールのヒドロキシル基若しくは該基の水素原子又は
炭素原子に結合する水素原子を、カルボキシル基,スル
ホ基,ホスホノ基等若しくはこれらのアルカリ金属塩;
シラノール基又はその誘導体;第4級アンモニウム塩残
基等で置換したもの)を含有する平版印刷版の消去液。
画像部を溶解又は膨潤させる溶剤(γ-ブチロラクト
ン、キシレン等)を含有する上記の消去液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平版印刷版の不要な画
像部(印刷インキを受容する領域)を消去するために用
いられる消去液に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、平版印刷版例えば写真製版により
製造されるような平版印刷版では、必然的に生ずる不必
要な画像や削除訂正が必要な画像部が生じることがあっ
て、修正が必要になる。一例を挙げれば、例えばオリジ
ナルフィルムの汚れ、キズ、切口等によって感光性平版
印刷版の感光層に露光過不足が起き、これにより不要の
画像部が生じ、これを修正することが必要となる。
【0003】このような平版印刷版の不要な画像部を除
去する修正方法又は修正剤として、基板上に形成された
レジストをアラビアガムのような親水性高分子化合物の
溶液の存在下で除去する除去法が特開昭51−85801号公
報に、リン酸変性澱粉水溶液及び画像部を溶解又は膨潤
させる溶剤を含有する修正剤が特公平5-2231号公報に開
示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記文
献に記載の技術は、いずれも消去速度、消去すべき画像
部の周辺の非画像部に修正剤が付着することに起因する
フリンジ状の汚れ発生の改善が不十分であるうえ、消去
部分がエッチング等の影響を受け印刷インキを受容しや
すくなることによる印刷汚れの改良も不十分である。
【0005】従って、本発明の目的は、第1に、画像部
を迅速に消去することができる平版印刷版の消去液を提
供すること、第2に、非画像部にフリンジ状の汚れを生
じることのない平版印刷版の消去液を提供すること、第
3に、消去部分の印刷汚れが改良された平版印刷版の消
去液を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の消去液は変性ポリビニルアルコールを含有
することを特徴とするものである。
【0007】上記消去液は、変性ポリビニルアルコール
の外に、画像部を溶解又は膨潤させる溶剤を含有するこ
とが好ましい。また、上記変性ポリビニルアルコール
が、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基若しくはシ
ラノール基又はこれらの誘導体により変性されたポリビ
ニルアルコール及びポリビニルアルコールの4級アンモ
ニウム塩から選ばれる少なくとも1種であることが好ま
しい。
【0008】上記の好ましい変性ポリビニルアルコール
は、ポリビニルアルコールの有するヒドロキシル基若し
くは該基の水素原子又はポリビニルアルコールの炭素原
子に結合する水素原子を、カルボキシル基,スルホ基,
ホスホノ基若しくはシラノール基又はこれらの基の誘導
体で、又は第4アンモニウム塩残基で置換した化合物で
ある。
【0009】このような変性ポリビニルアルコールの具
体例として下記のような化合物が挙げられる。
【0010】(1)カルボキシル基(−COONa)変性ポリ
ビニルアルコール、市販品としてはゴーセナールT−33
0(商品名、日本合成化学工業(株)製) (2)スルホ基(−SO3Na)変性ポリビニルアルコール、
市販品としてはゴーセランL−3266(商品名、日本合成
化学工業(株)製) (3)ホスホノ基変性ポリビニルアルコール、例えばポリ
ビニルホスホン酸 (4)第4級アンモニウム塩残基変性ポリビニルアルコー
ル、市販品としてはゴーセファイマーK−210(商品
名、日本合成化学工業(株)製) (5)シラノール基変性ポリビニルアルコール、市販品と
してはR−2105(商品名、クラレ(株)製) 本発明の消去液は、好ましくは画像部を溶解又は膨潤さ
せる溶剤及び変性ポリビニルアルコールから実質的にな
る液である。該液において、変性ポリビニルアルコール
は1種を含有させても、また2種以上を含有させてもよ
く、変性ポリビニルアルコールの含有量は、消去液の総
重量に対して好ましくは0.05〜25重量%、より好ましく
は1〜15重量%の範囲である。
【0011】本発明の消去液に含有させることが好まし
い画像部を溶解又は膨潤させる溶剤としては、例えばラ
クトン類、エーテル類、ケトン類、アルコール類、炭化
水素系溶媒類等がある。上記ラクトン類としては、ブチ
ロラクトン、バレロラクトン及びヘキサノラクトン等が
あり、エーテル類としてはグリコールエーテル類があ
る。例えば2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノー
ル、2-イソプロポキシエタノール、2-ブチルグルコール
等のグリコールモノアルキルエーテル類、例えば2-フェ
ニルエタノール等のグリコールモノアリールエーテル
類、例えばジエチレングリコールモノメチルエーテル、
ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリ
コールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
イソブチルエーテル等のジチエレングリコールモノアル
キルエーテル類、例えばトリエチレングリコールモノメ
チルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエー
テル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等の
トリエチレングリコールモノアルキルエーテル類、例え
ばエチレングリコールジメチルエーテル等のエチレング
リコールジアルキルエーテル類、例えばジエチレングリ
コールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチ
ルエーテル等のジエチレングリコールジエチルエーテル
等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類などが
含まれる。ケトン類には、例えばメチルエチルケトン、
メチルプロピルケトン、ジエチルケトン、メチルブチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、エチルブチルケト
ン、ブチロン、メチルアミルケトン、メチルヘキシルケ
トン、バレロン、メシチルオキシド、ジアセトンアルコ
ール、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ア
セトフェノン、イソホロン、アセチルアセトン、アセト
ニルアセトン等が含まれる。アルコール類としては、例
えばメタノール、エタノール、ブタノール、オクチルア
ルコール、ベンジルアルコール等が挙げられる。炭化水
素系溶媒としては例えばトルエン、キシレン、テレビン
油、n-ヘプタン、ソルベントナフサ、例えばケロシン、
ミネラルスピリット等のような石油留分で沸点が120〜2
50℃付近の炭化水素溶媒が挙げられる。これらの他にN,
N-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等も
挙げられる。
【0012】上記の各種画像溶媒及び膨潤剤は単独もし
くは2種以上組み合わせて使用することができる。上記
溶剤は、本発明の消去液総重量に対して20〜90重量%、
より好ましくは30〜85重量%範囲で含有させるのが適当
である。
【0013】本発明の消去液には、必要に応じて界面活
性剤を含有させることができる。界面活性剤は本発明の
消去液に含まれる各成分が平版印刷版の画像部へより良
好に浸透するのを促進し、更に消去液中に含まれる各成
分が良好に混合して安定な溶液を形成し得るようにする
為に有効である。かかる界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリス
チリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキ
シプロピレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸部分
エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタ
エリストール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリコ
ールモノ脂肪酸エステル、しょ糖脂肪酸部分エステル、
オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー、
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル類、
ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステル
類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリグ
リセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン化
ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分
エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N-ビス-2
-ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシエチレンア
ルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸エステル、
トリアルキルアミンオキシド等の非イオン性界面活性
剤、脂肪酸塩類、アビチェン酸塩類、ヒドロキシアルカ
ンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキ
ルスルホこはく酸エステル塩類、直鎖アルキルベンゼン
スルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩
類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルフェ
ノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポ
リオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩
類、N-メチル-N-オレイルタウリンナトリウム類、N-ア
ルキルスルホこはく酸モノアミド二ナトリウム塩類、石
油スルホン酸塩類、硫酸化ひまし油、硫酸化牛脚油、脂
肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫
酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル
塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫
酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニル
エーテル硫酸エステル塩類、アルキルりん酸エステル塩
類、ポリオキシエチレンアルキルエーテルりん酸エステ
ル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
りん酸エステル塩類、スチレン-無水マレイン酸共重合
物の部分けん化物類、オレフィン-無水マレンイ酸共重
合物の部分けん化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマ
リン縮合物類等のアニオン性界面活性剤、アルキルアミ
ン塩類、第四級アンモニウム塩類、ポリオキシエチレン
アルキルアミン塩類、ポリエチレンポリアミン誘導体等
のカチオン性界面活性剤、カルボキシベタイン類、アミ
ノカルボン酸類、スルホベタイン類、アミノ硫酸エステ
ル類、イミダゾリン類等の両性界面活性剤が挙げられ
る。以上挙げられた界面活性剤の中でポリオキシエチレ
ンとあるものは、ポリオキシメチレン、ポリオキシプロ
ピレン、ポリオキシブチレン等のポリオキシアルキレン
に読み替えることもできる。
【0014】これらのうち、非イオン界面活性剤及び陰
イオン界面活性剤が好ましく、消去液中に含まれる各成
分が良好に混合することからHLBが9以上の界面活性
剤がより好ましい。さらに、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル類、オキシエチレンオキシプロピレ
ンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンソルビトール
脂肪酸部分エステル類、ポリエリチレングリコール脂肪
酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類
は、消去液の画像部消失効果を良好にするため好まし
い。
【0015】最も好ましいものはオキシエチレンオキシ
プロピレンブロックコポリマーである。これらの界面活
性剤は単独でも2種以上混合していてもよく、本発明に
係る消去液の総重量に対して好ましくは1〜40重量%、
より好ましくは3〜25重量%の範囲で含有させる。
【0016】本発明の消去液は、前記成分の他に着色
剤、酸性物質、水、粘度調節剤等を含有することができ
る。
【0017】着色剤は視覚的にコントラストを望む場合
に含有させることができ、具体的には、例えばクリスタ
ルバイオレット、サフラニン、ブリリアントブルー、マ
ラカイトグリーン、アシドローダミンB等の染料を始め
として無機顔料、有機顔料等がある。これらの着色剤は
本発明に係る消去液の総重量に対して0.0001〜0.05重量
%、好ましくは0.001〜0.01重量%の範囲で用いられ
る。
【0018】酸性物質としては、例えばフッ酸、塩酸、
硫酸、過硫酸、硝酸、過マンガン酸、リン酸、ホウフッ
化水素酸、珪フッ化水素酸等の無機酸、酢酸、くえん
酸、りんご酸、乳酸、蓚酸、トリクロル酢酸、タンニン
酸、フイチン酸、p-トルエンスルホン酸、ホスホン酸等
の有機酸及びそれらの塩等が挙げられる。これらの酸性
物質のうち、フッ酸、リン酸、ホウフッ化水素酸又はそ
れらの塩が修正効果向上のため好ましい。これら酸性物
質は単独もしくは2種以上組み合わせて使用することが
でき、消去液の総重量に対して0.1〜15重量%、好まし
くは0.3〜8.0重量%の範囲で含有させられる。
【0019】水は酸など種々の成分に含有していて必然
的に添加されるものの他、選択的に添加してもよい。好
ましい添加量は消去液総重量に対して1〜30重量%、よ
り好ましくは3〜20重量%である。
【0020】粘度調節剤としては、例えば珪酸微粉末等
の無機増粘剤、例えばメチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース
・Na塩等の改質セルロース、アラビアガム、ポリビニル
ピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ビニルメチル
エーテル-無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル-無水マ
レイン酸共重合体等の高分子化合物が挙げられる。中で
も改質セルロース、ポリビニルピロリドン及び上記二種
の無水マレイン酸共重合体が好ましく、最も好ましく
は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の改質セル
ロース及びポリビニルピロリドンである。これら粘度調
節剤は単独でも、2種以上混合して用いることもでき、
希望の粘度となるように添加量を変えることができる
が、好ましくは本発明においては消去液に対して0.5〜2
5重量%、更に好ましくは1〜15重量%の範囲で用いら
れる。
【0021】本発明の消去液は、ポジ型及びネガ型感光
性平版印刷版から製版された平版印刷版に適用し得る
が、特に支持体上にポジ型感光層を設けた平版印刷版か
ら製版されることにより得られる平版印刷版の画像部を
消去するときに有効に用いられる。
【0022】この感光性平版印刷版の支持体としては、
例えば紙、プラスチックラミネート紙、アルミニウム、
銅、亜鉛の如き金属板、ポリエチレンテレフタレート、
ポリプロピレン、三酢酸セルロースのようなプラスチッ
クフィルムならびにクロム、ニッケル、アルミニウム等
の金属を蒸着もしくはラミネートした金属板、紙、プラ
スチックフィルム等が包含される。
【0023】上記支持体の中、アルミニウム板は寸度安
定性に優れ、かつ安価であるため特に好ましく用いるこ
とができる。これら支持体の表面は、親水化するために
処理が施される。例えばアルミニウム支持体の場合に
は、機械的、化学的あるいは電気的砂目立て処理を始め
として、珪酸ソーダ、弗化ジルコニウム酸カリウム、リ
ン酸塩等による浸漬処理、あるいは陽極酸化処理を施す
ことが好ましい。このような処理によりアルミニウム支
持体に対する感光性層の接着性が改良される。
【0024】上記の親水化するための処理の中、硝酸水
溶液中で電解グレイン処理を施し、更に陽極酸化処理を
施した場合には、特に本発明の消去液の使用が有利にな
る。
【0025】本発明の消去液は、上記のような支持体上
に、感光性成分としてo-キノンジアジド化合物を含有す
る感光性層が塗設されたポジ型感光性平版印刷版から製
版された平版印刷版の消去液として特に有利である。上
記o-キノンジアジド化合物は好ましくは、o-ナフトキノ
ンジアジド化合物であり、o-ナフトキノンジアジド化合
物については、例えば米国特許第3,046,110号、同第3,0
46,111号、同第3,046,121号、同第3,046,115号、同第3,
046,118号、同第3,046,119号、同第3,046,120号、同第
3,046,122号、同第3,046,123号、同第3,061,430号、同
第3,102,809号、同第3,106,465号、同第3,635,707号、
同第3,647,443号等の明細書にも記載されている。
【0026】o-ナフトキノンジアジド化合物の内で芳香
族ヒドロキシ化合物のo-ナフトキノンジアジドスルホン
酸エステル又はo-ナフトキノンジアジドカルボン酸エス
テル、及び芳香族アミノ化合物のo-ナフトキノンジアジ
ドスルホンアミド又はo-ナフトキノンジアジドカルボン
酸アミド等が好ましく、特に特開昭56-1044号公報に記
載されている1,2-ジアゾベンゾキノンスルホン酸クロラ
イドとポリヒドロキシフェニルとのエステルまたは1,2-
ジアゾナフトキノンスルホン酸クロライドとレゾルシン
-ベンゾアルデヒド樹脂とのエステルが好ましい。
【0027】これらの感光性成分を含む感光性層を形成
するためには感光性層の物性を改良する目的で感光性層
の担体に樹脂等を混入させることが好ましい。上記の樹
脂としては、例えばフェノールホルムアルデヒド樹脂、
クレゾールホルムアルデヒド樹脂、p-tert-ブチルフェ
ノール樹脂、フェノール変性キシレン樹脂等のアルカリ
可溶性樹脂が好ましく用いられる。また感光性層には更
に例えば染料、可塑剤、プリントアウト性能を与えるた
めの成分等の添加剤を添加することもできる。このよう
な組成を有する感光性層は適当な溶剤溶液を使用して支
持体上に塗設される。感光性層の塗布量は0.1〜7g/m
2、好ましくは0.5〜3g/m2である。
【0028】このようにして得られた感光性平版印刷版
は、透明原図を通してカーボンアーク灯、水銀灯、メタ
ルハライドランプ、タングステンランプ等の活性光光源
によって露光し、次いでアルカリ性水溶液により感光部
の感光性層が溶出され現像が終了する。
【0029】上記現像液に用いられるアルカリ剤として
は、例えばケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、第三リ
ン酸ナトリウム、酸性炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等
の無機アルカリ剤を始めとして、例えばモノー、ジー、
若しくはトリエタノールアミン、プロパノールアミンの
ような有機アルカリ剤が好ましく用いられる。現像液の
pHは10.5〜13.5(25℃)が好ましい。現像液には更に
有機溶剤、界面活性剤等を含有させることもできる。
【0030】現像処理が終了した平版印刷版に不必要な
画像部があるときは、その画像部の上に本発明の消去液
を適用し画像部を消去する。本発明の消去液を平版印刷
版の画像部に施す場合、現像後水洗して、この水洗水を
スキージしてから消去を行うのが好ましい。消去の具体
的方法としては消去液を毛筆に含ませ、これを画像部へ
塗布し、約10秒ないし数分間設置させ、あるいは塗布後
軽く毛筆でこすった後、水洗により消去浮きを流し去る
方法が一般的である。このようにして不要部の画像が消
去された平版印刷版は通常のガム引等の処理工程を終え
た後、印刷に供される。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例でより具体的に説明す
る。以下の実施例で、「部」は「重量部」を意味する。
【0032】実施例1 厚さ0.24mmのアルミニウム板(材質1050、調質H16)を
5%水酸化ナトリウム水溶液中で65℃で1分間脱脂処理
を行った後、水洗し、10%硫酸水溶液中で25℃、1分間
浸漬し、中和した後水洗した。このアルミニウム板を1.
0重量%の塩酸水溶液中、25℃で交流電流密度100A/dm
2で60秒間電解粗面化を行った後、5%水酸化ナトリウ
ム水溶液中でデスマット処理を行い、その後、20%硫酸
溶液中で温度20℃、電流密度3A/dm2、処理時間1分
の条件で陽極酸化処理し、最後に熱水中で封孔処理を行
い平版印刷版用支持体のアルミニウム板を作成した。
【0033】上記のようにして作製したアルミニウム板
にm-クレゾールホルムアルデヒド樹脂とナフトキノン-
1,2-ジアジド-s-スルホニルクロライドとのエステル化
物5部とクレゾールホルマリン系ノボラック樹脂(フェ
ノール:クレゾール=2:8)10部ならびにビクトリア
ピュア・ブルーBOH 0.14部を2-メトキシエタノール100
部に溶解した感光液を塗布乾燥し、2.5g/m2の感光性
層を有するポジ型感光性平版印刷版を得た。
【0034】このようにして得られた感光性平版印刷版
にポジ型フィルムを密着して2kWメタルハライドランプ
を使用し、8mW/cm2の条件で60秒間露光し、SiO2/Na2
Oのモル比が1.80でSiO2含有量4.8重量%の珪酸ナトリウ
ム溶液に浸漬して露光部を溶解除去して現像したのち、
水洗、乾燥して得られた平版印刷版にはポジ型フィルム
のエッジが版面に画像として薄く残っていた。
【0035】次に下記組成の消去液を調整した。
【0036】 消去液組成 キシレン 3.8部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 17.4部 シクロヘキサノン 36.7部 ジオキサン 9.8部 水 10.8部 アシドローダミンB 0.002部 ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル 9.8部 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 6.0部 カルボキシル基変性ポリビニルアルコール (商品名:ゴーセナールT-330、日本合成化学工業(株)製) 5.0部 上記の消去液を毛筆に含ませて前記の平版印刷版上のフ
ィルムのエッジが画像として残った領域に塗布し、30
秒、5分、10分、15分放置後、水で洗い流した。上記フ
ィルムの切口による画像部は完全に親水層が露出し、長
時間放置してもエッチングによる跡も微量でフリンジ状
の汚れは見当たらなかった。
【0037】このようにして消去された印刷版をガム引
き後、オフセット印刷機に取り付けて1万枚印刷した
が、消去した画像部に汚れの発生は見られず美しい印刷
物が得られた。
【0038】実施例2〜5 消去液の組成を下記に変えた外は実施例1と同様の実験
を行ったところ、結果はいずれも良好であった。消去速
度、並びにフリンジ汚れ及び印刷汚れの評価結果を表1
に示す。
【0039】実施例2 キシレン 3.5部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 16.0部 シクロヘキサノン 37.0部 メチルエチルケトン 10.0部 水 10.0部 アシドローダミンB 0.002部 ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル 10.0部 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 1.8部 スルホン酸基変性ポリビニルアルコール (商品名:ゴーセランL-3266、日本合成化学工業(株)製) 7.0部 粉末二酸化珪素 4.0部 実施例3 γ-ブチロラクトン 40.0部 エチレングリコールジエチルエーテル 15.0部 シクロヘキサノン 10.0部 キシレン 10.0部 クリスタルバイオレット 0.02部 ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル 8.0部 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2.0部 ポリビニルホスホン酸(アクゾ(株)製) 6.0部 粉末二酸化珪素 4.0部 実施例4 γ-ブチロラクトン 40.0部 ベンジルアルコール 10.0部 シクロヘキサノン 15.0部 キシレン 8.0部 サフラニン 0.003部 ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル 8.0部 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2.0部 PVA4級アンモニウム塩 (商品名:ゴーセファイマーK-210、日本合成化学工業(株)製) 10.0部 粉末二酸化珪素 4.0部 リン酸(75%水溶液) 1.0部 フッ化水素酸(55%水溶液) 1.0部 実施例5 γ-ブチロラクトン 38.0部 エチレングリコールジエチルエーテル 10.0部 シクロヘキサノン 11.0部 キシレン 8.0部 水 10.0部 アシドローダミンB 0.002部 ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル 9.0部 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 1.5部 Si含有PVA(商品名:R-2105、クラレ(株)製) 8.0部 粉末二酸化珪素 3.0部 リン酸(75%水溶液) 1.0部 比較例1 実施例1の消去液組成中のカルボキシル基変性ポリビニ
ルアルコールの代わりにポリビニルアルコール(日本合
成化学工業(株)製)を同量添加したほかは実施例1と同
様の実験を行った。結果を表1に示す。
【0040】比較例2 実施例1の消去液組成中のカルボキシル基変性ポリビニ
ルアルコールの代わりにアラビアガムを同量添加したほ
かは実施例1と同様の実験を行った。結果を表1に示
す。
【0041】比較例3 実施例1の消去液組成中のカルボキシル基変性ポリビニ
ルアルコールの代わりに10%リン酸変性澱粉(置換率0.
3%)水溶液を同量添加したほかは実施例1と同様の実
験を行った。結果を表1に示す。
【0042】比較例4 消去液として、実施例1の消去液組成中のカルボキシル
基変性ポリビニルアルコールを除去した組成の消去液を
用いたほかは実施例1と同様の実験を行った。結果を表
1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、不要な画像部の消去速
度、消去部周辺の非画像部に消去液の付着に起因して発
生するフリンジ状の汚れ発生、及び消去部分に生じる印
刷汚れが改良される平版印刷版の消去液が提供される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変性ポリビニルアルコールを含有するこ
    とを特徴とする平版印刷版の消去液。
  2. 【請求項2】 変性ポリビニルアルコール及び画像部を
    溶解又は膨潤させる溶剤を含有することを特徴とする平
    版印刷版の消去液。
  3. 【請求項3】 変性ポリビニルアルコールが、カルボキ
    シル基、スルホ基、ホスホノ基若しくはシラノール基又
    はこれらの誘導体により変性されたポリビニルアルコー
    ル及びポリビニルアルコールの4級アンモニウム塩から
    選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項
    1又は2記載の消去液。
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