JPH07243468A - 油圧緩衝器 - Google Patents

油圧緩衝器

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Publication number
JPH07243468A
JPH07243468A JP3267694A JP3267694A JPH07243468A JP H07243468 A JPH07243468 A JP H07243468A JP 3267694 A JP3267694 A JP 3267694A JP 3267694 A JP3267694 A JP 3267694A JP H07243468 A JPH07243468 A JP H07243468A
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JP
Japan
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piston rod
rebound
piston
cylinder
shock absorber
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Application number
JP3267694A
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English (en)
Inventor
Yasushi Fukui
靖 福井
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピストンロッドが伸び側へ移動した際にもピ
ストンロッドの高い剛性が得られて操安性が向上し、か
つこれをリバウンド時の性能を犠牲にすることなく実現
できる油圧緩衝器を得る。 【構成】 油圧緩衝器10では、ピストンロッド22の
長手中間部の周囲にリバウンドスプリング30と直列的
にリバウンドストッパ28が配置されており、ピストン
ロッド22の伸び側の移動時にはリバウンドスプリング
30の圧縮力により径方向に拡大変形される。したがっ
て、リバウンドストッパ28の拡大変形によってピスト
ンロッド22の長手中間部が実質的に押圧保持された状
態となり、ピストンロッド22の剛性が向上して撓みが
抑制され、操安性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のサスペンション
を構成する油圧緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のサスペンションを構成する油圧緩
衝器においては、ピストンロッドが連結されたピストン
がシリンダ内で移動することによって外部入力を緩衝す
るが、ピストンロッドが伸び側へ過度に移動することを
防止するために、ピストンロッドにゴム製のリバウンド
ストッパが取り付けられている。このリバウンドストッ
パが、シリンダー端部に配置されたロッドガイドに係合
することにより、ピストンロッドの伸び側への過度の移
動が制限される構成である。
【0003】一方、ピストンロッドの伸び側への移動を
効率よく規制するために、前述の如きリバウンドストッ
パに代えて、リバウンドスプリングを備えた油圧緩衝器
が提案されている(実開平3−43140号公報)。
【0004】前記公報に示された油圧緩衝器では、ピス
トンロッドの周囲にリバウンドスプリングが配置されて
おり、ピストンロッドの伸び側への移動の際にはこのリ
バウンドスプリングが縮長されてピストンロッドの移動
を規制する構成である。したがって、単にリバウンドス
トッパがピストンロッドの所定範囲を越える移動を制限
するものに比べて、伸び側移動時(リバウンド時)の性
能がさらに向上されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
リバウンドスプリングを備えた油圧緩衝器においては、
ピストンロッドの伸び側の移動がリバウンドスプリング
によって効率よく規制されて伸び側移動時(リバウンド
時)の性能自体は向上するものの、ピストンロッドが伸
び側へ移動した状態で、油圧緩衝器の取付(支持)点
(すなわち、ピストンロッドの先端部)に横方向からの
外力が作用すると、ピストンロッドが移動しモーメント
アームが長くなっていることに起因してピストンロッド
の剛性が低下し撓みが生じ易くなる欠点があった。この
ようなピストンロッドの剛性の低下は、操安性に悪影響
を与える原因となり、この点において改善の余地があっ
た。
【0006】本発明は上記事実を考慮し、ピストンロッ
ドが伸び側へ移動した際にもピストンロッドの高い剛性
が得られて操安性が向上し、かつこれを、リバウンド時
の性能を犠牲にすることなく実現できる油圧緩衝器を得
ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の油
圧緩衝器は、流体を充填したシリンダと、該シリンダ内
に摺動可能に配置されると共に前記シリンダ内の室を区
画するピストンと、一端が前記ピストンに連結し他端が
前記シリンダの外部へ延出したピストンロッドと、前記
ピストンの摺動に伴い減衰力を発生する減衰力発生機構
と、前記シリンダと前記ピストンロッドとの間に配置さ
れたスプリング部材を有し前記ピストンの過度の伸び側
の移動を規制するスプリング機構と、を有する油圧緩衝
器において、前記スプリング機構が、前記ピストンの伸
び側の移動に伴って、前記ピストンロッドを軸直方向に
押圧する押圧部材を備えたことを特徴としている。
【0008】
【作用】請求項1記載の油圧緩衝器では、ピストンロッ
ドの伸縮すなわちピストンの摺動に伴って減衰力発生機
構が衝撃を吸収する。
【0009】ここで、ピストンが伸び側へ移動しこれに
伴ってピストンロッドがシリンダから外部へ退出する
と、これに従って押圧部材がピストンロッドをシリンダ
に対して径方向に押圧する。このため、ピストンロッド
はこの押圧部材によって実質的に保持された状態とな
り、ピストンロッドの剛性が向上して撓みが抑制され
る。
【0010】また、押圧部材は単にピストンロッドの伸
び側の移動に伴ってピストンロッドを径方向に押圧する
ため、ピストンの過度の伸び側の移動を規制するスプリ
ング機構の性能に悪影響を与えることはない。
【0011】このように、本発明に係る油圧緩衝器で
は、ピストンロッドの伸び側への移動に従ってこのピス
トンロッドを押圧部材により保持するため、スプリング
機構の性能を犠牲にすることなく、ピストンロッドの高
い剛性が得られ、これにより高い操安性が得られる。
【0012】
【実施例】図1には本発明の第1実施例に係る油圧緩衝
器10の全体構成が示されており、図2にはこの油圧緩
衝器10の主要部の構成が示されている。
【0013】油圧緩衝器10では、円筒形のアウタシェ
ル12を備えており、アウタシェル12の内部にはシリ
ンダ14が配置されている。シリンダ14の底部には減
衰力発生機構を構成するベースバルブ16が取り付けら
れており、さらに、シリンダ14内にはオイルが充填さ
れている。また、シリンダ14内には、シリンダ14内
の室を区画するピストン18が摺動可能に配置されてい
る。ピストン18には減衰力発生機構を構成するピスト
ンバルブ20が装備されている。
【0014】また、シリンダ14内にはピストンロッド
22が収容されている。このピストンロッド22は、シ
リンダ14の長手方向端部(ベースバルブ16と反対側
端部)に配置されたロッドガイド24によって軸線方向
に移動可能に支持されており、一端がピストン18に連
結されると共に他端はシリンダ14の外部へ延出してい
る。したがって、ピストンロッド22は常にピストン1
8と一体に移動し、一部がシリンダ14(アウタシェル
12)の外方へ退出あるいは内方へ進入する構成であ
る。
【0015】シリンダ14内に位置するピストンロッド
22の長手中間部には、ストッパプレート26が固定さ
れており、さらに、ストッパプレート26の側方(ロッ
ドガイド24の側)には、ピストンロッド22の周囲
(ピストンロッド22とシリンダ14との間)に、スプ
リング機構を構成し押圧部材としてのリバウンドストッ
パ28が配置されている。リバウンドストッパ28はウ
レタンゴム製で蛇腹状に形成されており、弾性変形可能
である。
【0016】また、リバウンドストッパ28の側方(ロ
ッドガイド24の側)には、ピストンロッド22の周囲
(ピストンロッド22とシリンダ14との間)にスプリ
ング機構を構成するリバウンドスプリング30が、プレ
ート32を介して配置されている。リバウンドスプリン
グ30は圧縮コイルスプリングとされており、一端はロ
ッドガイド24に当接し他端はプレート32(すなわ
ち、リバウンドストッパ28)に当接している。すなわ
ち、リバウンドスプリング30とリバウンドストッパ2
8は、ピストンロッド22の移動方向に沿って直列的に
配置されており、これにより、ピストンロッド22が移
動する際には、リバウンドスプリング30が縮長される
と共にリバウンドストッパ28も圧縮されて径方向に拡
大変形する構成である。
【0017】上記構成の油圧緩衝器10では、ピストン
18の摺動に伴ってピストンバルブ20及びベースバル
ブ16から成る減衰力発生機構が衝撃を吸収する。
【0018】ここで、ピストン18が伸び側へ移動しこ
れに伴ってピストンロッド22がシリンダ14から外部
へ退出すると、これに従ってリバウンドスプリング30
と共にリバウンドストッパ28が圧縮される。これによ
り、リバウンドストッパ28が径方向に拡大変形して次
第にピストンロッド22の長手中間部をシリンダ14に
対して径方向に押圧する。このため、ピストンロッド2
2はこのリバウンドストッパ28によって実質的に保持
された状態となり、ピストンロッド22の剛性が向上し
て撓みが抑制される。
【0019】ここで、図3には、この油圧緩衝器10の
ピストンロッド22の撓みの状態を、従来の油圧緩衝器
と比較して模式的に表したモデル図が示されている。こ
の場合、図3において、太実線は本第1実施例に係る油
圧緩衝器10を示し、細破線は従来の油圧緩衝器を示し
ている。また、ここで、 F :ピストンロッド22の先端に作用する横荷重 F1 :リバウンドストッパ28によりピストンロッド2
2に作用する押圧荷重 L1 :荷重Fの作用点からロッドガイド24によるピス
トンロッド22の支持点までのアーム長さ L2 :ロッドガイド24によるピストンロッド22の支
持点からリバウンドストッパ28によるピストンロッド
22の押圧点までのアーム長さ L3 :リバウンドストッパ28によるピストンロッド2
2の押圧点からピストン18によるピストンロッド22
の支持点までのアーム長さ E :ピストンロッド22の縦弾性係数 I :ピストンロッド22の断面二次モーメント υ :荷重Fの作用時のピストンロッド22の先端の撓
み量 υ1 :荷重Fの作用時の従来のピストンロッドの先端の
撓み量 とすると、リバウンドストッパ28を有しない従来の油
圧緩衝器のピストンロッドの先端の撓み量υ1 は、以下
の式にて表される。 υ1 =F ・L1 2 ・(L1+L2+L3)/(3・E ・I ) したがって、ピストンロッドが伸び側へ移動するにした
がって(L1 が増加するにしたがって)、ピストンロッ
ドの先端の撓み量υ1 が増加し、操安性に悪影響を与え
る原因となっていた。
【0020】これに対し、太実線にて示す本第1実施例
に係る油圧緩衝器10では、ピストンロッド22の先端
の撓み量υは、以下の式にて表される。 υ=υ1 −[{F1・L1・L2・L3・(L2+2・L3)}/{6・E ・
I ・(L2+L3)}] したがって、ピストンロッド22が伸び側へ移動しリバ
ウンドストッパ28が径方向に拡大変形してピストンロ
ッド22を径方向に押圧することにより、ピストンロッ
ド22の長手中間部が保持された状態となり、ピストン
ロッド22の剛性が向上して撓みが抑制されることが判
る。
【0021】また、リバウンドストッパ28はその圧縮
力に応じて径方向への拡大変形量が増加するため、ピス
トンロッド22の伸び側への移動量が増加するにしたが
って(L1 が増加するにしたがって)、ピストンロッド
22の押圧保持力が増加する。換言すれば、ピストンロ
ッド22の伸び側への移動量が増加して(モーメントア
ームが増加して)撓み量υが増加しようとするに連れ
て、ピストンロッド22の押圧保持力が増加して剛性が
向上される。このため、ピストンロッド22のリバウン
ド時の撓みを一層効果的に制限することができる。
【0022】さらに、リバウンドストッパ28は単にピ
ストンロッド22の移動に伴ってピストンロッド22を
径方向に押圧するため、リバウンドスプリング30の性
能に悪影響を与えることはない。
【0023】また、前述の如くピストンロッド22の撓
みを抑制することができるためピストンロッド22の強
度が向上し、これによりピストンロッド22を小型化す
ることが可能となり軽量化を図ることもできる。
【0024】また、リバウンドストッパ28はリバウン
ドスプリング30と直列的に配置されているため、ピス
トンロッド22が伸び側へ移動するとリバウンドスプリ
ング30及びリバウンドストッパ28が共に圧縮され
る。したがって、リバウンドストッパ28の形状や寸法
を好適に設けて弾性特性を適宜設定することにより、リ
バウンドスプリング30の荷重−変位特性を容易に非線
形化(高バネ定数化)することが可能となる。これによ
り、適用する車種等に応じた最適な操安性や乗り心地を
容易に確保できる。
【0025】さらに、前述の如くリバウンドストッパ2
8はピストンロッド22の伸び側への移動量が増加する
にしたがって径方向への拡大変形量が増加するため、ピ
ストンロッド22の押圧保持力が増加するのみならず、
リバウンドストッパ28とシリンダ14との間の摩擦力
もピストンロッド22の移動に伴って増加する。したが
って、これによっても、リバウンドスプリング30の荷
重−変位特性を容易に非線形化することが可能となる。
さらに、ピストンロッド22の撓みが抑制されることに
よりシール性も向上し、オイル漏れを防止することもで
きる。
【0026】このように、本第1実施例に係る油圧緩衝
器10では、ピストンロッド22の伸び側への移動に従
ってこのピストンロッド22をリバウンドストッパ28
により押圧して保持するため、スプリング機構の性能を
犠牲にすることなく、ピストンロッド22の高い剛性が
得られ、これにより高い操安性が得られる。
【0027】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、前記第1実施例と基本的に同一の部品には前記第1
実施例と同一の符号を付与しその説明を省略している。
【0028】図4には本発明の第2実施例に係る油圧緩
衝器40の主要部の構成が示されている。
【0029】油圧緩衝器40は、全体として前記第1実
施例の油圧緩衝器10と同様の構成とされており、油圧
緩衝器10のリバウンドストッパ28及びプレート32
に代えて、ストッパプレート26の側方(リバウンドス
プリング30の側)に、スプリング機構を構成し押圧部
材としてのリバウンドプレート42が配置されている。
【0030】リバウンドプレート42には、リバウンド
スプリング30の側の側面に、断面台形状のスプリング
保持部44が形成されており、その傾斜面44Aはピス
トンロッド22の軸線に対して所定角度傾斜して形成さ
れている。このスプリング保持部44にリバウンドスプ
リング30の端部が入り込み、傾斜面44Aにリバウン
ドスプリング30の端部が当接して保持されている。
【0031】上記構成の油圧緩衝器40では、ピストン
18が伸び側へ移動しこれに伴ってピストンロッド22
がシリンダ14から外部へ退出すると、これに従ってリ
バウンドスプリング30がリバウンドプレート42の傾
斜面44Aを押圧する。このため、傾斜面44Aを押圧
する押圧力の径方向分力によって、リバウンドプレート
42が径方向に拡大変形して次第にピストンロッド22
の長手中間部をシリンダ14に対して径方向に押圧す
る。これにより、前述した第1実施例と同様に、ピスト
ンロッド22はこのリバウンドプレート42によって実
質的に保持された状態となり、ピストンロッド22の剛
性が向上して撓みが抑制される。
【0032】また、この油圧緩衝器40においても、リ
バウンドプレート42はリバウンドスプリング30によ
る押圧力に応じて径方向への拡大変形量が増加するた
め、ピストンロッド22の伸び側への移動量が増加する
にしたがって(撓みが増加しようとするに連れて)、ピ
ストンロッド22の押圧保持力が増加し剛性が向上され
る。このため、ピストンロッド22のリバウンド時の撓
みを一層効果的に制限することができる。
【0033】さらに、リバウンドプレート42は単にピ
ストンロッド22の移動に伴ってピストンロッド22を
径方向に押圧するため、リバウンドスプリング30の性
能に悪影響を与えることはない。
【0034】また、前述の如くピストンロッド22の撓
みを抑制することができるためピストンロッド22の強
度が向上し、これによりピストンロッド22を小型化す
ることが可能となり軽量化を図ることもできる。
【0035】また、前述の如くリバウンドプレート42
はピストンロッド22の伸び側への移動量が増加するに
したがって径方向への拡大変形量が増加するため、ピス
トンロッド22の押圧保持力が増加するのみならず、リ
バウンドプレート42とシリンダ14との間の摩擦力も
ピストンロッド22の移動に伴って増加する。したがっ
て、リバウンドプレート42の形状や寸法を適宜設定す
ることにより、リバウンドスプリング30の荷重−変位
特性を容易に非線形化(高バネ定数化)することが可能
となる。これにより、適用する車種等に応じた最適な操
安性や乗り心地を容易に確保できる。さらに、ピストン
ロッド22の撓みが抑制されることによりシール性も向
上し、オイル漏れを防止することもできる。
【0036】このように、第2実施例に係る油圧緩衝器
40では、ピストンロッド22の伸び側への移動に従っ
てこのピストンロッド22をリバウンドプレート42に
より押圧して保持するため、スプリング機構の性能を犠
牲にすることなく、ピストンロッド22の高い剛性が得
られ、これにより高い操安性が得られる。
【0037】次に、図5には本発明の第3実施例に係る
油圧緩衝器50の主要部の構成が示されている。
【0038】油圧緩衝器50は、全体として前記第2実
施例の油圧緩衝器40と同様の構成とされており、油圧
緩衝器40のリバウンドプレート42とストッパプレー
ト26に代えて、スプリング機構を構成し押圧部材とし
てのリバウンドプレート52が配置されている。
【0039】リバウンドプレート52は、前記第2実施
例のリバウンドプレート42とストッパプレート26と
が共に一体に設けられた構成となっている。すなわち、
リバウンドプレート52は断面略V字形に形成されてお
り、V字の一端がピストンロッド22に固着されてい
る。また、リバウンドプレート52の内周面はピストン
ロッド22の軸線に対して所定角度傾斜して形成されて
おり、さらに、V字の他端が自由端とされてシリンダ1
4に圧接可能となっている。このリバウンドプレート5
2内にリバウンドスプリング30の端部が入り込み、内
周面にリバウンドスプリング30の端部が当接して保持
されている。
【0040】上記構成の油圧緩衝器50では、ピストン
18が伸び側へ移動しこれに伴ってピストンロッド22
がシリンダ14から外部へ退出すると、これに従ってリ
バウンドスプリング30がリバウンドプレート52の内
周面を押圧する。このため、内周面を押圧する押圧力の
径方向分力によって、リバウンドプレート52の他端
(自由端)が径方向に拡大変形して次第にピストンロッ
ド22の長手中間部をシリンダ14に対して径方向に押
圧する。これにより、前述した第1実施例及び第2実施
例と同様に、ピストンロッド22はこのリバウンドプレ
ート52によって実質的に保持された状態となり、ピス
トンロッド22の剛性が向上して撓みが抑制される。
【0041】また、この油圧緩衝器50においても、リ
バウンドプレート52はリバウンドスプリング30によ
る押圧力に応じて径方向への拡大変形量が増加するた
め、ピストンロッド22の伸び側への移動量が増加する
にしたがって(撓みが増加しようとするに連れて)、ピ
ストンロッド22の押圧保持力が増加し剛性が向上され
る。このため、ピストンロッド22のリバウンド時の撓
みを一層効果的に制限することができる。
【0042】さらに、リバウンドプレート52は単にピ
ストンロッド22の移動に伴ってピストンロッド22を
径方向に押圧するため、リバウンドスプリング30の性
能に悪影響を与えることはない。
【0043】また、前述の如くピストンロッド22の撓
みを抑制することができるためピストンロッド22の強
度が向上し、これによりピストンロッド22を小型化す
ることが可能となり軽量化を図ることもできる。
【0044】また、前述の如くリバウンドプレート52
はピストンロッド22の伸び側への移動量が増加するに
したがって径方向への拡大変形量が増加するため、ピス
トンロッド22の押圧保持力が増加するのみならず、リ
バウンドプレート52とシリンダ14との間の摩擦力も
ピストンロッド22の移動に伴って増加する。したがっ
て、リバウンドプレート52の形状や寸法を適宜設定す
ることにより、リバウンドスプリング30の荷重−変位
特性を容易に非線形化(高バネ定数化)することが可能
となる。これにより、適用する車種等に応じた最適な操
安性や乗り心地を容易に確保できる。さらに、ピストン
ロッド22の撓みが抑制されることによりシール性も向
上し、オイル漏れを防止することもできる。
【0045】このように、第3実施例に係る油圧緩衝器
50では、ピストンロッド22の伸び側への移動に従っ
てこのピストンロッド22をリバウンドプレート52に
より押圧して保持するため、スプリング機構の性能を犠
牲にすることなく、ピストンロッド22の高い剛性が得
られ、これにより高い操安性が得られる。
【0046】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る油圧緩
衝器は、ピストンロッドが伸び側へ移動した際にもピス
トンロッドの高い剛性が得られて操安性が向上し、かつ
これを、リバウンド時の性能を犠牲にすることなく実現
できるという優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る油圧緩衝器の全体構
成を示す断面図である。
【図2】図1に示す油圧緩衝器の主要部の構成を示す断
面図である。
【図3】図1に示す油圧緩衝器のピストンロッドの撓み
の状態を従来の油圧緩衝器と比較して模式的に表したモ
デル図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る油圧緩衝器の主要部
の構成を示す断面図である。
【図5】本発明の第3実施例に係る油圧緩衝器の主要部
の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
10 油圧緩衝器 14 シリンダ 16 ベースバルブ(減衰力発生機構) 18 ピストン 20 ピストンバルブ(減衰力発生機構) 22 ピストンロッド 28 リバウンドストッパ(押圧部材) 30 リバウンドスプリング(スプリング機構)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を充填したシリンダと、該シリンダ
    内に摺動可能に配置されると共に前記シリンダ内の室を
    区画するピストンと、一端が前記ピストンに連結し他端
    が前記シリンダの外部へ延出したピストンロッドと、前
    記ピストンの摺動に伴い減衰力を発生する減衰力発生機
    構と、前記シリンダと前記ピストンロッドとの間に配置
    されたスプリング部材を有し前記ピストンの過度の伸び
    側の移動を規制するスプリング機構と、を有する油圧緩
    衝器において、 前記スプリング機構が、前記ピストンの伸び側の移動に
    伴って、前記ピストンロッドを軸直方向に押圧する押圧
    部材を備えたことを特徴とする油圧緩衝器。
JP3267694A 1994-03-02 1994-03-02 油圧緩衝器 Pending JPH07243468A (ja)

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JP3267694A JPH07243468A (ja) 1994-03-02 1994-03-02 油圧緩衝器

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100791468B1 (ko) * 2004-01-16 2008-01-04 주식회사 만도 쇽업소버의 스톱러버

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100791468B1 (ko) * 2004-01-16 2008-01-04 주식회사 만도 쇽업소버의 스톱러버

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