JPH07243434A - エンジンのクランク潤滑装置 - Google Patents
エンジンのクランク潤滑装置Info
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- JPH07243434A JPH07243434A JP6032578A JP3257894A JPH07243434A JP H07243434 A JPH07243434 A JP H07243434A JP 6032578 A JP6032578 A JP 6032578A JP 3257894 A JP3257894 A JP 3257894A JP H07243434 A JPH07243434 A JP H07243434A
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- groove
- crank
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C17/00—Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
- F16C17/02—Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for radial load only
- F16C17/022—Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for radial load only with a pair of essentially semicircular bearing sleeves
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/02—Parts of sliding-contact bearings
- F16C33/04—Brasses; Bushes; Linings
- F16C33/06—Sliding surface mainly made of metal
- F16C33/10—Construction relative to lubrication
- F16C33/1025—Construction relative to lubrication with liquid, e.g. oil, as lubricant
- F16C33/106—Details of distribution or circulation inside the bearings, e.g. details of the bearing surfaces to affect flow or pressure of the liquid
- F16C33/1065—Grooves on a bearing surface for distributing or collecting the liquid
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2240/00—Specified values or numerical ranges of parameters; Relations between them
- F16C2240/40—Linear dimensions, e.g. length, radius, thickness, gap
- F16C2240/42—Groove sizes
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2360/00—Engines or pumps
- F16C2360/22—Internal combustion engines
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- Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
- Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 エンジンのクランク潤滑装置において、クラ
ンクシャフトの潤滑性を改善する。 【構成】 軸受メタル3の周方向に延びる主軸受溝2の
溝深さをクランクシャフト5の回転後方向から回転前方
向にかけて次第に小さくなるように変化させ、潤滑油を
この主軸受溝2に導く本体側オイル通路9を主軸受溝2
の溝深さが溝深さの平均値より大きい部位に臨んで開口
させる。
ンクシャフトの潤滑性を改善する。 【構成】 軸受メタル3の周方向に延びる主軸受溝2の
溝深さをクランクシャフト5の回転後方向から回転前方
向にかけて次第に小さくなるように変化させ、潤滑油を
この主軸受溝2に導く本体側オイル通路9を主軸受溝2
の溝深さが溝深さの平均値より大きい部位に臨んで開口
させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンのクランク潤
滑装置の改良に関するものである。
滑装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の自動車用エンジンは高速化により
出力の向上がはかられているが、エンジンのクランクシ
ャフトは高速、大荷重のもとで摺動するため、潤滑的に
非常に厳しい条件となる。
出力の向上がはかられているが、エンジンのクランクシ
ャフトは高速、大荷重のもとで摺動するため、潤滑的に
非常に厳しい条件となる。
【0003】従来のエンジンのクランク潤滑装置とし
て、例えば図6に示すようなものがある(実開昭62−
97318号公報、参照)。
て、例えば図6に示すようなものがある(実開昭62−
97318号公報、参照)。
【0004】これについて説明すると、クランクシャフ
ト50のジャーナル部51を支承する主軸受52はエン
ジン本体61とこれに締結されたベアリングキャップ5
3の間にクランクジャーナル部51に摺接する半割り状
の上下軸受メタル65,66が介装される。
ト50のジャーナル部51を支承する主軸受52はエン
ジン本体61とこれに締結されたベアリングキャップ5
3の間にクランクジャーナル部51に摺接する半割り状
の上下軸受メタル65,66が介装される。
【0005】エンジン本体61にはオイルポンプから吐
出される潤滑油を主軸受52に導く本体側オイル通路6
2が形成される。また、クランクシャフト50には主軸
受52に供給された潤滑油の一部をコンロッドの軸受に
導くクランクオイル通路60が形成される。
出される潤滑油を主軸受52に導く本体側オイル通路6
2が形成される。また、クランクシャフト50には主軸
受52に供給された潤滑油の一部をコンロッドの軸受に
導くクランクオイル通路60が形成される。
【0006】各軸受メタル65,66の背面側には本体
側オイル通路62に連通する外周溝63,64が全周に
渡って形成される。一方、各軸受メタル65,66の軸
受面側には、主軸受溝67,68が全周に渡って形成さ
れる。
側オイル通路62に連通する外周溝63,64が全周に
渡って形成される。一方、各軸受メタル65,66の軸
受面側には、主軸受溝67,68が全周に渡って形成さ
れる。
【0007】各軸受メタル65,66には外周溝63,
64と主軸受溝67,68をそれぞれ連通する複数の油
穴69,70が形成される。
64と主軸受溝67,68をそれぞれ連通する複数の油
穴69,70が形成される。
【0008】以上のように構成され、オイルポンプから
吐出される潤滑油は、本体側オイル通路62から外周溝
63,64に流入し、各外周溝63,64から各油穴6
9,70を通って主軸受溝67,68に流入して主軸受
2に圧送されるとともに、主軸受溝67,68からクラ
ンクジャーナル部51に開口するクランクオイル通路6
0を通ってコンロッドの軸受に圧送される。
吐出される潤滑油は、本体側オイル通路62から外周溝
63,64に流入し、各外周溝63,64から各油穴6
9,70を通って主軸受溝67,68に流入して主軸受
2に圧送されるとともに、主軸受溝67,68からクラ
ンクジャーナル部51に開口するクランクオイル通路6
0を通ってコンロッドの軸受に圧送される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のエンジンは、主軸受溝67,68の溝深さが
周方向について一定に形成されているため、主軸受溝6
7,68が潤滑油の流れに付与する圧力損失が大きく、
主軸受溝67からクランクオイル通路60に流入する潤
滑油量を十分に確保することが難しいという問題点があ
る。
うな従来のエンジンは、主軸受溝67,68の溝深さが
周方向について一定に形成されているため、主軸受溝6
7,68が潤滑油の流れに付与する圧力損失が大きく、
主軸受溝67からクランクオイル通路60に流入する潤
滑油量を十分に確保することが難しいという問題点があ
る。
【0010】本発明は上記の問題点に着目し、エンジン
のクランク潤滑装置において、クランクシャフトの潤滑
性を改善することを目的とする。
のクランク潤滑装置において、クランクシャフトの潤滑
性を改善することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
オイルポンプから吐出される潤滑油をクランクシャフト
を回転可能に支承する主軸受からクランクシャフトの内
部に形成されたクランクオイル通路を通してコンロッド
を回転可能に支承する軸受に供給するエンジンにおい
て、主軸受にその周方向に延びる主軸受溝を備え、オイ
ルポンプから吐出される潤滑油をこの主軸受溝に導く本
体側オイル通路を備え、主軸受溝の溝深さをクランクシ
ャフトの回転後方向から回転前方向にかけて次第に小さ
くなるように変化させる。
オイルポンプから吐出される潤滑油をクランクシャフト
を回転可能に支承する主軸受からクランクシャフトの内
部に形成されたクランクオイル通路を通してコンロッド
を回転可能に支承する軸受に供給するエンジンにおい
て、主軸受にその周方向に延びる主軸受溝を備え、オイ
ルポンプから吐出される潤滑油をこの主軸受溝に導く本
体側オイル通路を備え、主軸受溝の溝深さをクランクシ
ャフトの回転後方向から回転前方向にかけて次第に小さ
くなるように変化させる。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記本体側オイル通路を主軸受溝の溝深さ
が溝深さの平均値より大きい部位に臨んで開口させる。
明において、前記本体側オイル通路を主軸受溝の溝深さ
が溝深さの平均値より大きい部位に臨んで開口させる。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明において、本体側オイル通
路から主軸受溝に流入した潤滑油は、主軸受溝において
クランクジャーナル部の回転に引きづられてせん断作用
を受けながら、クランクシャフトの回転前方向に流れ
る。主軸受溝によって画成される流路断面積が、回転後
方向から回転前方向にかけて次第に小さくなるように変
化しているため、主軸受溝に生じる発生油圧は主軸受溝
の溝深さが比較的小さい部位で上昇し、主軸受溝内の平
均油圧を上昇させることができる。これにより、潤滑油
が主軸受溝からクランクオイル通路に流入することを促
して、コンロッドの軸受に供給される潤滑油量を増加さ
せる、コンロッドの焼き付き等が発生することを防止で
きる。
路から主軸受溝に流入した潤滑油は、主軸受溝において
クランクジャーナル部の回転に引きづられてせん断作用
を受けながら、クランクシャフトの回転前方向に流れ
る。主軸受溝によって画成される流路断面積が、回転後
方向から回転前方向にかけて次第に小さくなるように変
化しているため、主軸受溝に生じる発生油圧は主軸受溝
の溝深さが比較的小さい部位で上昇し、主軸受溝内の平
均油圧を上昇させることができる。これにより、潤滑油
が主軸受溝からクランクオイル通路に流入することを促
して、コンロッドの軸受に供給される潤滑油量を増加さ
せる、コンロッドの焼き付き等が発生することを防止で
きる。
【0014】請求項2記載の発明は、本体側オイル通路
を主軸受溝の溝深さが溝深さの平均値より大きい部位、
すなわち油圧が上昇していない部位に開口させる。これ
により、オイルポンプの吐出圧を高めずに、十分な潤滑
油量を主軸受溝に供給することができる。
を主軸受溝の溝深さが溝深さの平均値より大きい部位、
すなわち油圧が上昇していない部位に開口させる。これ
により、オイルポンプの吐出圧を高めずに、十分な潤滑
油量を主軸受溝に供給することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
説明する。
【0016】図1に示すように、クランクシャフト5は
エンジン本体に回転自在に支持されるジャーナル部11
と、図示しないコンロッドの大端部を回転自在に支持す
るクランクピン部を有し、ピストンの往復動をコンロッ
ドを介して回転運動に変換する働きをする。
エンジン本体に回転自在に支持されるジャーナル部11
と、図示しないコンロッドの大端部を回転自在に支持す
るクランクピン部を有し、ピストンの往復動をコンロッ
ドを介して回転運動に変換する働きをする。
【0017】図2、図3にも示すように、クランクシャ
フト5のジャーナル部11を支承する軸受メタル3は上
下一対として半割り状に形成され、エンジン本体とこれ
に締結されたベアリングキャップの間に介装される。
フト5のジャーナル部11を支承する軸受メタル3は上
下一対として半割り状に形成され、エンジン本体とこれ
に締結されたベアリングキャップの間に介装される。
【0018】上軸受メタル3のジャーナル部11を摺接
させる主軸受面1は、円筒面状に形成される。主軸受面
1には周方向に延びる主軸受溝2が形成される。
させる主軸受面1は、円筒面状に形成される。主軸受面
1には周方向に延びる主軸受溝2が形成される。
【0019】エンジン本体には主軸受溝2に潤滑油を供
給する本体側オイル通路9が形成される。この本体側オ
イル通路9には図示しないオイルポンプから吐出される
潤滑油がオイルギャラリを介して各本体側オイル通路9
に分配され、本体側オイル通路9から主軸受溝2に供給
される。
給する本体側オイル通路9が形成される。この本体側オ
イル通路9には図示しないオイルポンプから吐出される
潤滑油がオイルギャラリを介して各本体側オイル通路9
に分配され、本体側オイル通路9から主軸受溝2に供給
される。
【0020】クランクジャーナル部11にはクランクオ
イル通路4が形成される。このクランクオイル通路4
は、主軸受溝2に臨んで開口し、主軸受溝2とクランク
ジャーナル部11とコンロッドを回転可能に支承するク
ランクピン部を連通する。クランクジャーナル部11の
軸受に供給される潤滑油の一部がクランクオイル通路4
を通ってコンロッドの軸受に供給される。
イル通路4が形成される。このクランクオイル通路4
は、主軸受溝2に臨んで開口し、主軸受溝2とクランク
ジャーナル部11とコンロッドを回転可能に支承するク
ランクピン部を連通する。クランクジャーナル部11の
軸受に供給される潤滑油の一部がクランクオイル通路4
を通ってコンロッドの軸受に供給される。
【0021】主軸受溝2の溝深さはクランクシャフト5
の周方向について漸次変化して形成される。クランクシ
ャフト5は図中矢印で示す方向に回転し、主軸受溝2は
その溝深さがクランクシャフト5の回転後方向から回転
前方向にかけて次第に小さくなるように変化して形成さ
れる。主軸受溝2の一端2aから回転前方向への角度を
θとすると、主軸受溝2の溝深さはθ=0°となるその
一端2aで最大となり、θ=180°となるその他端2
bで最小となり、θ=90°となるその中央部2cで平
均値となる。
の周方向について漸次変化して形成される。クランクシ
ャフト5は図中矢印で示す方向に回転し、主軸受溝2は
その溝深さがクランクシャフト5の回転後方向から回転
前方向にかけて次第に小さくなるように変化して形成さ
れる。主軸受溝2の一端2aから回転前方向への角度を
θとすると、主軸受溝2の溝深さはθ=0°となるその
一端2aで最大となり、θ=180°となるその他端2
bで最小となり、θ=90°となるその中央部2cで平
均値となる。
【0022】軸受メタル3には本体側オイル通路9の一
端を構成する油孔8が形成され、この油孔8が主軸受溝
2の底部に開口している。
端を構成する油孔8が形成され、この油孔8が主軸受溝
2の底部に開口している。
【0023】本体側オイル通路9は主軸受溝2に対し
て、主軸受溝2の溝深さがその平均値より大きい、中央
部2cから一端2aの間に位置して接続される。すなわ
ち、本体側オイル通路9の通孔8は、0°<θ<90°
の範囲に開口される。
て、主軸受溝2の溝深さがその平均値より大きい、中央
部2cから一端2aの間に位置して接続される。すなわ
ち、本体側オイル通路9の通孔8は、0°<θ<90°
の範囲に開口される。
【0024】主軸受溝2の溝巾は周方向について一定に
形成される。
形成される。
【0025】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
説明する。
【0026】オイルポンプから吐出される潤滑油は、本
体側オイル通路9から油孔8を介して主軸受溝2に流入
し、主軸受面1に対するクランクジャーナル部11の摺
動部を潤滑するとともに、主軸受溝2からクランクオイ
ル通路4を通ってクランクピン部からコンロッドの軸受
に流入し、両者の摺動部を潤滑する。
体側オイル通路9から油孔8を介して主軸受溝2に流入
し、主軸受面1に対するクランクジャーナル部11の摺
動部を潤滑するとともに、主軸受溝2からクランクオイ
ル通路4を通ってクランクピン部からコンロッドの軸受
に流入し、両者の摺動部を潤滑する。
【0027】図1は主軸受溝2における潤滑油の流れを
矢印で示している。本体側オイル通路9から主軸受溝2
に流入した潤滑油は、クランクシャフト5のジャーナル
部11の回転に引きづられてせん断作用を受けながら、
クランクシャフト5の回転前方向に流れる。主軸受溝2
とジャーナル部11の間に画成される流路断面積は、回
転後方向から回転前方向にかけて次第に小さくなるよう
に変化しているため、主軸受溝2内の発生油圧は図1に
示すように主軸受溝2の溝深さが比較的小さい部位で上
昇し、主軸受溝2の油圧分布は図4に示すように回転前
方向に位置する部位で高くなる。
矢印で示している。本体側オイル通路9から主軸受溝2
に流入した潤滑油は、クランクシャフト5のジャーナル
部11の回転に引きづられてせん断作用を受けながら、
クランクシャフト5の回転前方向に流れる。主軸受溝2
とジャーナル部11の間に画成される流路断面積は、回
転後方向から回転前方向にかけて次第に小さくなるよう
に変化しているため、主軸受溝2内の発生油圧は図1に
示すように主軸受溝2の溝深さが比較的小さい部位で上
昇し、主軸受溝2の油圧分布は図4に示すように回転前
方向に位置する部位で高くなる。
【0028】このようにして主軸受溝2内の平均油圧を
上昇させることにより、潤滑油が主軸受溝2からクラン
クオイル通路4に流入することを促して、コンロッドの
軸受に供給される潤滑油量を増加させる。これにより、
エンジンの高速運転時にも、クランクオイル通路4を通
ってコンロッドの軸受に供給される潤滑油量が十分に確
保され、コンロッドの焼き付き等が発生することを防止
できる。
上昇させることにより、潤滑油が主軸受溝2からクラン
クオイル通路4に流入することを促して、コンロッドの
軸受に供給される潤滑油量を増加させる。これにより、
エンジンの高速運転時にも、クランクオイル通路4を通
ってコンロッドの軸受に供給される潤滑油量が十分に確
保され、コンロッドの焼き付き等が発生することを防止
できる。
【0029】本実施例による効果を図4に示す。主軸受
溝の溝深さが一定となる従来装置では、主軸受溝におけ
る潤滑油の流れに付与される圧力損失により、主軸受溝
の油圧は図4に示すように回転前方向に向けて低下す
る。本実施例の場合、油溝への供給圧、すなわちオイル
ポンプの吐出圧が同じであっても、主軸受溝2の昇圧作
用によって平均油圧が高くなる。また、クランクピンに
従来装置と同一量の潤滑油を供給するならば、本体側オ
イル通路9の供給圧力を低下させることが可能となり、
オイルポンプの吐出圧を低下させて動力損失を低減する
ことができる。
溝の溝深さが一定となる従来装置では、主軸受溝におけ
る潤滑油の流れに付与される圧力損失により、主軸受溝
の油圧は図4に示すように回転前方向に向けて低下す
る。本実施例の場合、油溝への供給圧、すなわちオイル
ポンプの吐出圧が同じであっても、主軸受溝2の昇圧作
用によって平均油圧が高くなる。また、クランクピンに
従来装置と同一量の潤滑油を供給するならば、本体側オ
イル通路9の供給圧力を低下させることが可能となり、
オイルポンプの吐出圧を低下させて動力損失を低減する
ことができる。
【0030】なお、主軸受溝2内の平均油圧は上記のと
おり上昇するが、主軸受溝に潤滑油を供給する油孔8
は、溝深さが溝深さの平均値より大きい部位、すなわち
主軸受溝2の昇圧作用によって油圧が上昇していない位
置に開口しているので、オイルポンプの吐出圧を高めず
に、十分な潤滑油量を主軸受溝2に供給することができ
る。
おり上昇するが、主軸受溝に潤滑油を供給する油孔8
は、溝深さが溝深さの平均値より大きい部位、すなわち
主軸受溝2の昇圧作用によって油圧が上昇していない位
置に開口しているので、オイルポンプの吐出圧を高めず
に、十分な潤滑油量を主軸受溝2に供給することができ
る。
【0031】図5に示すように、各部の寸法を設定し、
潤滑油の粘度μを潤滑油粘度、Uを軸周速、Rをクラン
クジャーナル部11の半径、Lを主軸受溝2の巾、Cを
半径スキマ、εを偏心率とした場合、最大発生圧力P0
とを最大圧力発生点θ0は、次式でそれぞれ表される。
潤滑油の粘度μを潤滑油粘度、Uを軸周速、Rをクラン
クジャーナル部11の半径、Lを主軸受溝2の巾、Cを
半径スキマ、εを偏心率とした場合、最大発生圧力P0
とを最大圧力発生点θ0は、次式でそれぞれ表される。
【0032】
【数1】
【0033】潤滑油の粘度μは、7.5w−30、10
0°C相当で、 μ=10×10-3pu・s として表される。
0°C相当で、 μ=10×10-3pu・s として表される。
【0034】軸周速Uは、6000rpm時に軸径を5
5mmとすると、 U=(6000/60)×2π×275×10-3 =17.2786m として表される。
5mmとすると、 U=(6000/60)×2π×275×10-3 =17.2786m として表される。
【0035】半径スキマCは、C=0.5×10-3mと
して表される。
して表される。
【0036】これらの値に基づいて、最大圧力発生点
θ、最大発生圧力P0は、主軸受溝2の巾L=2mmと
した場合、次式でそれぞれ表される。
θ、最大発生圧力P0は、主軸受溝2の巾L=2mmと
した場合、次式でそれぞれ表される。
【0037】
【数2】
【0038】また、主軸受溝2の溝巾は一定に形成され
るため、主軸受面1のクランクジャーナル部11に摺接
する面積を大きく削減することがなく、クランクジャー
ナル部11を軸受する面圧を低く抑えて、クランクジャ
ーナル部11の焼き付き等が発生することを防止でき
る。
るため、主軸受面1のクランクジャーナル部11に摺接
する面積を大きく削減することがなく、クランクジャー
ナル部11を軸受する面圧を低く抑えて、クランクジャ
ーナル部11の焼き付き等が発生することを防止でき
る。
【0039】なお、本実施例においては、主軸受溝2が
エンジン本体側の軸受メタル3に形成されたものを示し
たが、主軸受溝はクランクシャフト5側に形成すること
も可能である。
エンジン本体側の軸受メタル3に形成されたものを示し
たが、主軸受溝はクランクシャフト5側に形成すること
も可能である。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
は、オイルポンプから吐出される潤滑油をクランクシャ
フトを回転可能に支承する主軸受からクランクシャフト
の内部に形成されたクランクオイル通路を通してコンロ
ッドを回転可能に支承する軸受に供給するエンジンにお
いて、主軸受にその周方向に延びる主軸受溝を備え、オ
イルポンプから吐出される潤滑油をこの主軸受溝に導く
本体側オイル通路を備え、主軸受溝の溝深さをクランク
シャフトの回転後方向から回転前方向にかけて次第に小
さくなるように変化させたため、主軸受溝内の平均油圧
を上昇させることにより、潤滑油が主軸受溝からクラン
クオイル通路に流入することを促して、オイルポンプの
吐出圧を高めることなく、コンロッドの軸受に供給され
る潤滑油量を増加させて、クランクシャフトの焼き付き
等が生じることを防止できる。
は、オイルポンプから吐出される潤滑油をクランクシャ
フトを回転可能に支承する主軸受からクランクシャフト
の内部に形成されたクランクオイル通路を通してコンロ
ッドを回転可能に支承する軸受に供給するエンジンにお
いて、主軸受にその周方向に延びる主軸受溝を備え、オ
イルポンプから吐出される潤滑油をこの主軸受溝に導く
本体側オイル通路を備え、主軸受溝の溝深さをクランク
シャフトの回転後方向から回転前方向にかけて次第に小
さくなるように変化させたため、主軸受溝内の平均油圧
を上昇させることにより、潤滑油が主軸受溝からクラン
クオイル通路に流入することを促して、オイルポンプの
吐出圧を高めることなく、コンロッドの軸受に供給され
る潤滑油量を増加させて、クランクシャフトの焼き付き
等が生じることを防止できる。
【0041】請求項2記載の発明は、本体側オイル通路
を主軸受溝の溝深さが溝深さの平均値より大きい部位、
すなわち油圧が上昇していない部位に開口させたため、
オイルポンプの吐出圧を高めずに、十分な潤滑油量を主
軸受溝に供給することができる。
を主軸受溝の溝深さが溝深さの平均値より大きい部位、
すなわち油圧が上昇していない部位に開口させたため、
オイルポンプの吐出圧を高めずに、十分な潤滑油量を主
軸受溝に供給することができる。
【図1】本発明の実施例を示す主軸受の構成図。
【図2】同じく軸受メタルの平面図。
【図3】同じく軸受メタルの断面図。
【図4】同じく主軸受溝における圧力分布図。
【図5】同じく主軸受の各部寸法を示す図。
【図6】従来例を示す主軸受の断面図。
1 主軸受面 2 主軸受溝 3 軸受メタル 4 クランクオイル通路 5 クランクシャフト 9 本体側オイル通路 11 クランクジャーナル部
Claims (2)
- 【請求項1】オイルポンプから吐出される潤滑油をクラ
ンクシャフトを回転可能に支承する主軸受からクランク
シャフトの内部に形成されたクランクオイル通路を通し
てコンロッドを回転可能に支承する軸受に供給するエン
ジンにおいて、 主軸受にその周方向に延びる主軸受溝を備え、 オイルポンプから吐出される潤滑油をこの主軸受溝に導
く本体側オイル通路を備え、 主軸受溝の溝深さをクランクシャフトの回転後方向から
回転前方向にかけて次第に小さくなるように変化させた
ことを特徴とするエンジンのクランク潤滑装置。 - 【請求項2】前記本体側オイル通路を主軸受溝の溝深さ
が溝深さの平均値より大きい部位に臨んで開口させたこ
とを特徴とする請求項1記載のエンジンのクランク潤滑
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6032578A JPH07243434A (ja) | 1994-03-02 | 1994-03-02 | エンジンのクランク潤滑装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6032578A JPH07243434A (ja) | 1994-03-02 | 1994-03-02 | エンジンのクランク潤滑装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07243434A true JPH07243434A (ja) | 1995-09-19 |
Family
ID=12362766
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6032578A Pending JPH07243434A (ja) | 1994-03-02 | 1994-03-02 | エンジンのクランク潤滑装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07243434A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007104288A1 (de) * | 2006-03-08 | 2007-09-20 | Federal-Mogul Wiesbaden Gmbh | Lagerschale und lager |
JP2009097544A (ja) * | 2007-10-12 | 2009-05-07 | Tokai Univ | ジャーナル軸受 |
JP2011127767A (ja) * | 2011-02-14 | 2011-06-30 | Tokai Univ | ジャーナル軸受 |
DE102012108973A1 (de) * | 2012-09-24 | 2014-03-27 | Firma IHI Charging Systems International GmbH | Lagervorrichtung und Abgasturbolader |
JP2016089926A (ja) * | 2014-11-04 | 2016-05-23 | 大豊工業株式会社 | 半割軸受 |
-
1994
- 1994-03-02 JP JP6032578A patent/JPH07243434A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007104288A1 (de) * | 2006-03-08 | 2007-09-20 | Federal-Mogul Wiesbaden Gmbh | Lagerschale und lager |
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