JPH0724290U - 洗濯ばさみ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 洗濯ばさみへの洗濯物の保持作業を容易なも
のとするとともに、洗濯ばさみが複数設けられる洗濯ば
さみ装置において複数の洗濯物を同時に取り外し可能と
する。 【構成】 中心部に折り返し部１を有して、この折り返
し部１から先端方向に向かうに従い広がるように伸びる
傾斜部２および傾斜部２から平行に伸びる平行部３を備
え、両先端部に所定距離をおいて対向するクリップ部４
を形成したクリップ体Ａと、クリップ体Ａの折り返し部
にクリップ体Ａより両端を突出するように設けられる軸
棒５と、クリップ体Ａの最大幅より狭い貫通穴を備え、
クリップ体Ａに挿入されるリング体６と、リング体６を
クリップ体Ａの先端方向に付勢する付勢体と、を備えて
洗濯ばさみを構成し、この洗濯ばさみを複数垂下するよ
う支持する支持手段Ｒと、複数の洗濯ばさみのリング体
６を上昇させる開放手段Ｃとにより洗濯ばさみ装置を構
成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は洗濯ばさみに関し、詳しくは洗濯ばさみへの保持作業を容易なもの とするとともに、複数の洗濯ばさみの同時開放を可能にする洗濯ばさみに関する ものである。

【０００２】

【考案の背景】

図５は洗濯ばさみを示す外観斜視図であり、洗濯ばさみは周知のように視点Ｐ を中心にクリップ部１１が開閉移動するよう回動可能な二体のクリップ棒と、常 にはクリップ部１１を閉状態に付勢するバネ１３と、からなっている。

【０００３】 この洗濯ばさみに洗濯物等を保持させるにあっては、クリップ部１１が開くよ うに後端部１２をバネ１３に抗して狭め、開いたクリップ部１１に洗濯物等を挿 入し、後端部１２への付勢を解除することにより行う。 しかしながらこの洗濯ばさみにおいては、洗濯物等をクリップ部１１に挿入さ せる間、バネ１３を付勢してクリップ部１１を開状態にし続ける必要があり、洗 濯物の取り付け作業を困難なものにした。

【０００４】 一方図６に示すように上記の洗濯ばさみを複数個垂下するように支持する選択 ばさみ装置が提案されていて、この選択ばさみ装置によれば少ないスペースに複 数の選択物を同時に垂下させることが出来、天候が変化した場合等の移動も容易 である。 しかしながらこの洗濯ばさみ装置から洗濯物を取り外す際、複数の洗濯ばさみ をそれぞれ操作して複数の洗濯物を個々別々に取り外さなければならず、煩雑で 時間のかかる作業を余儀なくされた。

【０００５】 この考案に係る洗濯ばさみは上記従来の課題を解決するためになされたもので あり、洗濯ばさみを、中心部の折り返し部を有して、この折り返し部から先端方 向に向かうに従い広がるように伸びる傾斜部および傾斜部から平行に伸びる平行 部を備え、両先端部に所定距離をおいて対向するクリップ部を形成したクリップ 体と、クリップ体の折り返し部に、クリップ体より両端を突出するように設けら れる軸棒と、クリップ体の最大幅より狭い貫通穴を備え、クリップ体に滑動可能 に挿入されるリング体と、一端をリング体に他端を軸棒にそれぞれ当接し、リン グ体をクリップ体の先端方向に付勢する付勢体と、を備えて構成する。

【０００６】 そしてこの洗濯ばさみを、洗濯ばさみの軸棒の両端を回動可能に支持する支持 穴を所定間隔をとって一列に形成するレール体を複数本並列に備えた支持手段に より複数個垂下させるとともに、複数個の洗濯ばさみの上方となるよう長手形状 で、回動棒の先端と回動可能に連結され、回動棒の回動により高さ位置を変化さ せる立ち上げ棒と、立ち上げ棒と複数個の洗濯ばさみのリング体とに連結され、 立ち上げ棒の立ち上げ時においてリング体を上昇させる連絡糸と、を備えた洗濯 ばさみ装置により、上記従来の課題を解決しようとするものである。

【０００７】

【考案の実施例】

図面にもとづいてこの考案の実施例を説明する。図１ないし図４はこの考案に 係る洗濯ばさみの一実施例を示す図である。

【０００８】 図１においてＡはクリップ体であり、このクリップ体Ａは中心部に折り返し部 １を備えている。そして２は図に示すように折り返し部１から先端方向に向かう に従い広がるように伸びる傾斜部であり、１は傾斜部２から平行に伸びる平行部 で、両先端部には所定距離をおいて対向するクリップ部４が形成されている。

【０００９】 また５は軸棒であり、この軸棒５はクリップ体Ａの折り返し部１にクリップ体 Ａより両端を突出するよう設けられている。 ６はリング体であり、このリング体６はクリップ体Ａの最大幅よりも狭い貫通 穴を備えていて、クリップ体Ａに滑動可能に挿入されている。

【００１０】 そしてＢは付勢体としてのスプリングバネであり、このスプリングバネＢは図 に示すように一端をリング体６に、他端を軸棒５にそれぞれ当接し、リング体６ をクリップ体Ａの先端方向に向けて付勢している。 なおＨは軸棒５に設けられたフックであり、洗濯ばさみを物干し竿等に容易に 掛け止め可能としている。

【００１１】 以上のように構成された洗濯ばさみは、常時においては図に示すよにクリップ 体Ａのクリップ部４が開状態となっている。 そしてこの洗濯ばさみに洗濯物等を保持させる場合、クリップ体Ａ内に洗濯物 を挿入し、図２に示すようにクリップ体Ａを閉じるようにする。

【００１２】 これによりクリップ体Ａの傾斜部２は内側に向けて移動しクリップ体Ａの最大 幅を小さくするので、リング体６はスプリングバネＢの付勢力により瞬時に平行 部３まで下方移動する。 そしてこのリング体６の下方への移動によりクリップ体Ａは開放状態へ復帰が 不可能となり洗濯物を適正に保持した状態になる。

【００１３】 一方この洗濯ばさみから洗濯のもを取り外す場合においては、リング体６に形 成されたつまみ部６ａによりリング体６を折り返し部１方向（上方向）に向けて 移動させるようにして、リング体６をクリップ体Ａから解放すれば良い。 この洗濯物の取り付け時における洗濯ばさみの付勢時間は、クリップ体Ａを閉 じる際の短いものであり、取り付け作業を比較的容易な作業とすることが出来る 。特に複数個の洗濯ばさみに対して洗濯物を取り付ける際には有効である。

【００１４】 図３および図４はこの出願の考案の請求項第２項に係る考案の実施例を示す図 である。次に図３および図４にもとづいて洗濯ばさみ装置の説明をする。なお図 １および図２で示した洗濯ばさみと同一箇所には同一符号を付して重複説明は省 略する。

【００１５】 図においてＲは支持手段であり、この支持手段Ｒは複数本並列に設けられるレ ール体Ｒ１、Ｒ２、Ｒ３からなり、それぞれのレール体は洗濯ばさみの軸棒５の 両端を回動可能に支持する支持穴を所定間隔をとって一列に形成していて、図に 示すように複数個の洗濯ばさみを垂下するように支持している。

【００１６】 一方Ｃは開放手段であり、この開放手段Ｃは支持手段Ｒのレール体に垂直方向 に回動可能に複数設けられる回動棒８と、複数の洗濯ばさみの上方となるよう図 に示すよう長手に形成され、回動棒８の先端に回動可能に支持される立ち上げ棒 ９と、この立ち上がり棒９と洗濯ばさみのリングとを連結する連結糸１０とから なっている。なお９ａは複数本の立ち上げ棒９を一体に連結する連結棒である。

【００１７】 以上のような構成からなる洗濯ばさみ装置は洗濯物の取り付け時においては、 上述のように開状態となっているクリップ体Ａに洗濯物を挿入し、このクリップ 体Ａを閉じるように付勢すれば良い。

【００１８】 そしてこの洗濯ばさみ装置から洗濯物を取り外すにあっては、開放手段Ｃの立 ち上がり棒９を図４に示すように支持手段Ｒから立ち上がるように上昇させるよ うにする。（図４は複数の洗濯ばさみの一体のみを示す） この立ち上がり棒９の上昇により、立ち上がり棒９と連結糸１０によりそれぞ れ連結される複数の糸洗濯ばさみは、リング体６を立ち上がり棒９とともに上昇 させてクリップ体Ａを開放状態にし、保持していた複数の洗濯物を同時に解放す ることが出来る。

【００１９】

【考案の効果】

この考案に係る洗濯ばさみは以上説明したように、常には開状態となるクリッ プ部と、このクリップ部の最大幅より狭い貫通穴を備え、クリップ体に滑動可能 に挿入されるリング体と、このリング体をクリップ体の先端方向に付勢する付勢 体と、を備えて構成したので、クリップ体を閉じるように付勢するだけで瞬時に 洗濯ものを保持させることが出来る。

【００２０】 またこの洗濯ばさみを複数個垂下させる支持手段と、支持手段に設けられ洗濯 ばさみのリング体を上昇させる開放手段と、を備えて洗濯ばさみ装置を構成した ので、開放手段により複数個の洗濯ばさみのリング体を同時に上昇させ、洗濯ば さみを開放状態とすることが出来、洗濯ばさみ装置からの複数の洗濯物の取り外 しを迅速かつ容易なものとすることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る洗濯ばさみの一実施例を示す外
観斜視図である。

【図２】図１に示した洗濯ばさみの洗濯物保持作用を示
す説明図である。

【図３】この考案に係る洗濯ばさみ装置の一実施例を示
す外観斜視図である。

【図４】図３に示した洗濯ばさみ装置の開放手段を駆動
させ、複数の洗濯ばさみ同時に開状態とした状態を示す
説明図である。

【図５】従来の洗濯ばさみの構成状態を示す外観斜視図
である。

【図６】図５に示した洗濯ばさみが複数設けられた従来
の洗濯ばさみ装置を示す外観斜視図である。

【符号の説明】

１ 折り返し部 ２ 傾斜部 ３ 平行部 ４ クリップ部 ５ 軸棒 ６ リング体 Ａ クリップ体 Ｂ 付勢体 Ｃ 開放手段 Ｒ 支持手段

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 中心部に折り返し部を有して、この折り
   返し部から先端方向に向かうに従い広がるように伸びる
   傾斜部および傾斜部から平行に伸びる平行部を備え、両
   先端部に所定距離をおいて対向するクリップ部を形成し
   たクリップ体と、 クリップ体の折り返し部に、クリップ体より両端を突出
   するように設けられる軸棒と、 クリップ体の最大幅より狭い貫通穴を備え、クリップ体
   に滑動可能に挿入されるリング体と、 一端をリング体に他端を軸棒にそれぞれ当接し、リング
   体をクリップ体の先端方向に付勢する付勢体と、を備え
   て構成したことを特徴とする洗濯ばさみ。
2. 【請求項２】 複数の洗濯ばさみと、この複数の洗濯ば
   さみを垂下させるよう支持する支持手段と、複数の洗濯
   ばさみを同時に開状態にする開放手段と、からなり、前
   記洗濯ばさみを、 中心部に折り返し部を有して、この折り返し部から先端
   方向に向かうに従い広がるように伸びる傾斜部および傾
   斜部から平行に伸びる平行部を備え、両先端部に所定距
   離をおいて対向するクリップ部を形成したクリップ体
   と、 クリップ体の折り返し部に、クリップ体より両端を突出
   するように設けられる軸棒と、 クリップ体の最大幅より狭い貫通穴を備え、クリップ体
   に滑動可能に挿入されるリング体と、 一端をリング体に他端を軸棒にそれぞれ当接し、リング
   体をクリップ体の先端方向に付勢力する付勢体と、を備
   えて構成し、前記支持手段は、 前記洗濯ばさみの軸棒の両端を回動可能に支持する支持
   穴を所定間隔をとって一列に形成するレール体を、複数
   本並列に備えて構成し、前記開放手段は、 支持手段のレール体に垂直方向に回動可能に支持される
   複数の回動棒と、 複数個の洗濯ばさみの上方となるよう長手形成で、回動
   棒の先端に回動可能に支持され、回動棒の回動により高
   さ位置を変化させる立ち上げ棒と、 立ち上げ棒と複数個の洗濯ばさみのリング体とに連結さ
   れ、立ち上げ棒の立ち上げ時においてリング体を上昇さ
   せる連結糸と、を備えて構成したことを特徴とする洗濯
   ばさみ装置。