JPS6324880Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、洗濯された衣料の物干しとして使用
し、さらに靴下などの小物を同時に多数干すこと
ができ、そのうえネクタイ掛けとしても使用でき
る物干ハンガーに関するものである。

（従来の技術） 従来、洗濯された衣料を干すのに使用されてい
るハンガーとしては、針金、合成樹脂、木などで
造られた逆円弧形状の枠体の上部中央に吊手を設
けたものが使用されている。又靴下などの小物を
干すのに使用されているものとしては、円環状の
枠体の下方に等間隔で複数の洗濯ばさみを鎖など
で吊り下げ、上方に適当な吊手を設けたものが使
用されている。

前者の場合、アンダーシヤツなどの衣料に枠体
を挿入し首部分から吊手を取り出して衣料を広げ
たのち、吊手を物干竿など適所なものに引掛けて
使用される。

後者の場合、吊手を適当な物に引掛けて、靴下
などの小物を洗濯ばさみに吊り下げて使用され
る。

（考案が解決しようとする問題点） 上記前者のハンガーは、最も一般的なもので価
格が安く、、使用し易いなどの良い所があるが、
アンダーシヤツなどの類似した衣料を干すのにし
か用いられずその使用範囲が狭い欠点がある。

上記後者のものは、靴下などの小物を干すのに
は非常に便利であるが、反面小物しか干すのに使
えずその使用範囲が狭く、そのうえ比較的価格が
高いと云う欠点がある。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、このような従来の問題点に着目して
なされたものであつて、従来のハンガーの一部の
構造を改善することにより、その性能を飛躍的に
向上させて上記問題点を解決することを目的とし
ている。

本考案は、下部に直線状の釣下部を備えた枠体
の上部中央に、該枠体を空間に保持する先端を鉤
形状にした係止部を設けたハンガーにおいて、前
記釣下部が挾支せしめられた洗濯ばさみを回動不
能に形成された断面形状を有すると共に、該先濯
ばさみを摺動不能なように所要の間隔を置いて外
周へ設けられた複数の突起を備えたことを特徴と
する物干ハンガーである。

（作用） 物干ハンガーは、枠体の釣下部を挾支せしめら
れた洗濯ばさみを回動不能な断面形状に形成する
と共に、洗濯ばさみの左右の移動を防止する突起
を複数個設けているため、洗濯ばさみを下向けに
して釣下部に挾支しそのさい先端に靴下などの小
物を複数個挾み保持させても、衝撃や風などによ
り洗濯ばさみが回動、移動して小物が重なつたり
絡むことがないので、複数個の小物を同時に確実
に乾かすことができる。

又小物を吊り下げた状態で降雨のため屋内に移
動させても、平面的なので余り場所をとらず、片
付けが容易である。

又物干ハンガーは、釣下部に突起があるので、
物干しとして使用するばかりでなく、ネクタイ掛
けとしても利用でき、さらに突起により挾支せし
められた洗濯ばさみが左右に移動しないので、２
個使用して帯状布地の張り干しも可能である。

又物干ハンガーは、構造的に簡単なものなので
従来のハンガーと同様にして造ることができ、需
要家に安価で提供でき、そのうえ長年の使用に耐
えることができて長寿命である。

（実施例） 本考案を一実施例を示す図面に基づき以下詳述
する。１は合成樹脂で造られた物干ハンガー、２
は下部に直線状の釣下部３を備え、上部中央に先
端を鉤形状４にした係止部５を連設した楕円形状
の枠体である。

上記釣下部３は、釣下部３に挾支せしめられる
洗濯ばさみ６を回動不能なように、断面形状９を
洗濯ばさみ６挾支部７の開口孔８（洗濯ばさみの
形状、構造が変つても大体楕円形である）の面積
より若干小さく且つ長軸が上下になつた楕円形状
に形成すると共に、挾支せしめられる洗濯ばさみ
６を左右摺動不能なように挾持する一対の環状突
起１０，１０を所定間隔を置いて複数個設けられ
ている。

この物干ハンガー１は、アンダーシヤツなどの
衣料に対しては従来のハンガーと同様に、アンダ
ーシヤツなどに枠体２を挿入し首部分から係止部
５を取り出して衣料を広げたのち、係止部５を物
干竿などに引掛けて物干しとして使用する。

又靴下などの小物１１に対しては、第３図に示
す如く複数個の洗濯ばさみ６を挾支部７を下向け
にして釣下部３の一対の突起１０，１０の間に挾
支せしめ、そのさい各挾支部７に小物１１を挾み
保持させて物干しとして使用する。

この場合、物干ハンガー１は、釣下部３を洗濯
ばさみ６が回動不能なように断面形状を形成する
と共に、洗濯ばさみ６が左右に移動できないよう
に１対の突起１０，１０を複数個設けたので、各
洗濯ばさみ６に小物１１を複数個保持させても、
衝撃や風などにより洗濯ばさみ６が回動、移動し
て小物が重なつたり絡むことがなく、複数個の小
物を同時に確実に乾かすことができる。

又小物を吊り下げた状態で降雨のため屋内に移
動させても、平面的で余り場所をとらず、片付け
が容易である。

又物干ハンガー１は、釣下部３に突起１０があ
るので、物干しとして使用するばかりでなく、ネ
クタイ掛けとしても利用でき、さらに一対の突起
１０により挾支せしめられた洗濯ばさみ６が左右
に移動しないので、物干ハンガー１を２個使用し
て帯状布地の張り干しなども可能である。

又物干ハンガー１は、構造的に簡単なものなの
で従来のハンガーと同様にして造ることができ、
需要家に安価で提供でき、そのうえ長年の使用に
耐えることができ長寿命である。

上記の一実施例において、釣下部３の断面形状
を洗濯ばさみ６の開口孔８の面積より若干小さく
且つ長軸が上下になつた楕円形状に形成したが、
目的は洗濯ばさみ６を回動させないことにあるの
で必らずしもこの形状に拘束されることなく例え
ば開口孔８に嵌入できる長方形、菱形、多角形な
どの断面形状であつても良い。

又釣下部３の突起１０を釣下部３の全外周に亘
る環状に形成したが、目的は洗濯ばさみ６を左右
に移動するのを防ぐ目的であるから、環状突起１
０の代わりに釣下部３の前・後面の何れか一方に
のみ線状に突出せしめた突起、或は釣下部３の全
外周または外周の適宜な箇所に適宜の間隔を置い
た複数の点状突起にしても良い。又洗濯ばさみ６
を挾持する一対の環状突起１０，１０を所定間隔
を置いて複数個設けたが、この代わりに洗濯ばさ
み６を左右摺動不能なように所要の間隔を置いて
複数の環状突起１０を設けても良く、この場合洗
濯ばさみ６が挾支される位置を限定されないの
で、その位置を自由に選択できて干物の幅の大小
を取りまぜて物干ができる利点がある。

（考案の効果） 本考案は上記の構成を有するので次の効果を奏
する。

(1) 靴下のような小物の複数個を、風などがあつ
ても同時に且つ確実に干すことができ、使用上
極めて重宝である。

(2) 複数個の小物を干すと共にアンダーシヤツな
どの衣料も干すことができ、さらにネクタイ掛
けなどにも利用できるなど、多目的に使用でき
てその汎用性が極めて大きい。

(3) 構造的に簡単なので従来のものと同様にして
造ることができ、需要家に安価に提供できる。

(4) 複数の小物を吊り下げた状態で片付けても場
所をとらず、使用上極めて便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本考案の一実施例を示し、第
１図は正面図、第２図はＡ−Ａ断面図、第３図は
使用方法を説明するための一部欠截した正面図、
第４図は洗濯ばさみの側面図である。 １……物干ハンガー、２……枠体、３……釣下
部、４……鉤形状、５……係止部、６……洗濯ば
さみ、１０……環状突起。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 下部に直線状の釣下部を備えた枠体の上部中
   央に、該枠体を空間に保持する先端を鉤形状に
   した係止部を設けたハンガーにおいて、前記釣
   下部が、挾支せしめられる洗濯ばさみを回動不
   能なように形成された断面形状を有すると共
   に、該洗濯ばさみを摺動不能なように所要の間
   隔を置いて外周へ設けられた複数の突起を備え
   たことを特徴とする物干ハンガー。 ２ 長軸が上下になつた楕円形の断面積を有する
   釣下部を備えたことを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の物干ハンガー。 ３ 外周へ環状に突出した突起を有する釣下部を
   備えたことを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項または第２項記載の物干ハンガー。 ４ 前・後面の何れか一方にのみ外周へ線状に突
   出した突起を有する釣下部を備えた突起を有す
   る釣下部を備えたことを特徴とする実用新案登
   録請求の範囲第１項または第２項記載の物干ハ
   ンガー。 ５ 洗濯ばさみを摺動不能にする一対の突起を所
   定間隔で複数個有する釣下部を備えたことを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項または
   第２項または第３項または第４項記載の物干ハ
   ンガー。