JPH0880Y2 - 物干し装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は濡れた洗濯物等の干し物または衣類等を掛け
るための物干し装置に関するものであり、主に室内に設
置される物干し装置に関するものである。

［従来の技術］ 従来、濡れた洗濯物等の干し物または衣類等を掛ける
ための物干し装置Ａとして例えば実開昭61-170499号に
示されるようなものがある。このものは第６図、第７図
に示されるように天井面の下方に干し物を吊り下げる物
干し竿２をパンタグラフ式の伸縮アーム１にて吊下保持
してあり、この伸縮アーム１を天井に埋設された駆動装
置ａにて上昇、下降される紐状体５によって伸縮させる
ことで物干し竿２を上昇及び下降させて高さ位置を調整
し、干し物の乾燥時間を早めるようにしたり、使用しな
い場合には上昇させることで邪魔にならないようにする
ことができるようになっている。そして、物干し竿２を
吊下保持している伸縮アーム１及び紐状体５の物干し竿
２への連結にあたっては、第７図にしめされるように物
干し竿２が取付けられた竿受け具２′より立ち上げ片３
を突設してあり、この立ち上げ片３にボルトｂ、ナット
ｃによって連結されるというものであった。

［考案が解決しようとする課題］ しかし上述のような従来例にあっては、頻繁に物干し
竿２を上下移動させると、物干し２の上下移動に伴って
連結部分のナットｃが徐々に緩んでボルトｂより外れて
しまうことがあり、紐状体５及び伸縮アーム１が竿受け
具２′より外れて物干し竿２が落下するという問題があ
った。

本考案は上記問題点を解決しようとするものであり、
その目的とすることは、物干し部材への吊下部材と移動
手段の連結を確実に行い、連結部分の信頼性を向上さ
せ、使用時に物干し部材が落下するようなことのない物
干し装置を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本考案における物干し装
置Ａは、吊下部材１の下端を物干し部材２の端部に立設
された立ち上げ片３に連結し、端部にターミナル４を有
する紐状体５にて移動手段６を構成し、ターミナル４を
上記立ち上げ片３に並んで並設された中間立ち上げ片７
に沿って配置し、ターミナル４に設けた通孔4aと中間立
ち上げ片７に設けた通孔7aとを合致させ、一端に頭部8a
を有する連結棒８をターミナル４の通孔4aと中間立ち上
げ片７の通孔7aに挿通すると共に立ち上げ片３に設けた
通孔3aに挿通し、立ち上げ片３の通孔3aより突出した連
結棒８の先部に抜け止め部材９を取付けると共に中間立
ち上げ片７と立ち上げ片３との間に位置する連結棒８の
中間部分に抜け止め部材９を設けたものである。

［作用］ 吊下部材１を物干し部材２の端部に立設された立ち上
げ片３に連結し、移動手段６としての紐状体５を中間立
ち上げ片７に連結棒８によって連結し、連結棒８は立ち
上げ片３の通孔3aより突出した先部に抜け止め部材９を
設けると共に立ち上げ片３と中間立ち上げ片７との間に
も抜け止め部材９を設けてあることで上下移動に伴って
連結状態が緩むというようなことがないものであり、ま
た、抜け止め部材９は２箇所に配置してあることで、１
箇所の抜け止め部材９が外れたとしても残りの１箇所で
吊下支持することができるものであり、連結部分の外
れ、抜けに対する信頼性が向上する。

［実施例］ 以下、本考案を図示された実施例に基づいて詳述す
る。

第３図、第４図は本考案における物干し装置Ａの一実
施例を示す正面図、及び側面図である。物干し装置Ａは
主に室内に設置されるものであり、濡れた洗濯物等の干
し物または衣類等を掛ける物干し部材２と、この物干し
部材２を天井に設置された収納箱体10の下方に吊下保持
する吊下部材１とにより構成してある。物干し部材２は
複数本隣合うように配置された物干し竿2aと各物干し竿
2aを受ける竿受け具2bとによって構成してあり、竿受け
具2bへの物干し竿2aの取付けは第５図に示されるように
物干し竿2aを竿受け具2bの下面の適所に配置し、竿固定
用のＵ形ボルト11によって固定するようにしてある。12
は袋ナット13が緩むのを防止するためのバネ座金であ
り、14は平座金である。このとき、上記物干し竿2aは伸
縮自在とすることで吊下げる干し物または衣類等の量に
合わせて長さを調整することができるようにしてあって
もよい。竿受け具2bからは上方に向けて立ち上げ片３を
突設してあり、立ち上げ片３には吊下部材１の下端を連
結してあり、吊下部材１にて物干し部材２が天井面とほ
ぼ平行に吊下保持されるようにしてある。吊下部材１と
しては種々のものが考えられ、図示された実施例のもの
にあっては、複数本の連結アーム1bを交差するように軸
着して形成されたパンタグラフ式の伸縮アーム1aにて構
成してある。収納箱体10内からは下方に向けて上記物干
し部材２を上昇、下降させるための移動手段６を垂下さ
せてある。移動手段６としては第１図に示されるように
収納箱体10内に内装された駆動装置ａにて上昇、下降自
在となった紐状体５にて構成してあり、紐状体５の端部
にはターミナル４を設けてあり、ターミナル４は竿受け
具2bより突設された立ち上げ片３の内方に位置する中間
立ち上げ片７に連結棒８によって連結してある。つま
り、第２図に示されるように中間立ち上げ片７には通孔
7aを設けてあり、立ち上げ片３にも中間立ち上げ片７に
設けた通孔7aの位置と対応する位置に通孔3aを設けてあ
り、ターミナル４を中間立ち上げ片７に沿って位置さ
せ、ターミナル４に設けた通孔4aと中間立ち上げ片７に
設けた通孔7aとを合致させ、一端に頭部8aを有する連結
棒８をターミナル４の通孔4a、中間立ち上げ片７の通孔
7a、立ち上げ片３の通孔3aに挿通させることで紐状体５
を竿受け具2bに連結してある。そして、立ち上げ片３の
通孔3aより突出した連結棒８の先部にはＥ形止め輪また
は割りピン等の抜け止め部材９を取付け、また、立ち上
げ片３と中間立ち上げ片７との間に位置する連結棒８に
も抜け止め部材９を取付けて連結棒８を抜け止めされた
状態としてある。このように連結棒８を用いて紐状体５
を中間立ち上げ片７及び立ち上げ片３の２箇所に連結し
てあることで、紐状体５による竿受け具2bの吊下支持強
度を向上させることができるようにしてあり、また、連
結棒８の抜け止めを行うための抜け止め部材９は連結棒
８の先部及び立ち上げ片３と中間立ち上げ片７との間の
２箇所に配置してあることで物干し部材２の上下移動に
伴って連結棒８が簡単に抜けるというようなことがな
く、また、仮に１箇所の抜け止め部材９が外れたとして
ももう１箇所の抜け止め部材９にて連結棒８が竿受け具
2bより外れて脱落するのを防止することができるもので
あり、連結部分の信頼性を向上させることができると共
に安全性を向上させることができるようにしてある。そ
して、収納箱体10内に設置された駆動装置ａにて紐状体
５の巻き上げ、下げを行うことによって竿受け具2bと共
に物干し竿2aを上下移動させ、この上下移動に伴って伸
縮アーム1aを伸縮させて物干し部材２を天井面とほぼ平
行に上昇、下降させることができるようにしてある。こ
のとき、物干し部材２は駆動装置ａにて上下動される紐
状体５によって上下移動するようになっているものであ
るが、上下移動時にはパンタグラフ式の伸縮アーム1aに
ガイドされることで揺れたりすることなく上下移動が行
なわれるものであり、また、下降させた時にも揺れたり
することがないようにしてある。そして、紐状体５を駆
動装置ａにて巻き上げて物干し部材２の上下動に伴って
伸縮アーム1aを縮めると伸縮アーム1aは収納箱体10内に
折り畳まれた状態で収納され、物干し部材２が天井面に
沿って近接した状態で配置されるようにしてある。この
ように伸縮アーム1aは縮めた状態で収納箱体10内に収納
されることによって折り畳まれた状態で天井面に露出す
るということがなく、見えにくくすることができ、下方
から見た場合の外観を損なうことがないようにしてあ
る。

［考案の効果］ 本考案の物干し装置は叙述のように移動手段である紐
状体を連結棒にて物干し部材に連結し、連結棒は物干し
部材より突設された立ち上げ片と中間立ち上げ片との２
箇所に連結してあることで、連結部分の連結強度が向上
するものであり、しかも、連結棒が中間立ち上げ片と立
ち上げ片との２箇所で結合支持されて連結部分がぐらつ
き難く、さらに、連結棒には立ち上げ片の通孔より突出
した部分と立ち上げ片と中間立ち上げ片との間の２箇所
に抜け止め部材を取付けてあることで連結棒の抜け外れ
が確実に防止されて連結棒が簡単に抜けたりするような
ことがないものであり、また、仮に一方の抜け止め部材
が外れたとしても他方の抜け止め部材によって物干し部
材を吊下保持することができるものであり、連結部分の
信頼性及び安全性を向上させることができるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の連結状態を示す部分拡大断
面図、第２図は同上の分解斜視図、第３図は下降状態の
正断面図、第４図は同上の側断面図、第５図は竿受け具
への物干し竿の取付けを説明する分解斜視図、第６図は
従来例の動作状態を示す側断面図、第７図は同上の正断
面図であって、１は吊下部材、２は物干し部材、３は立
ち上げ片、3aは通孔、４はターミナル、4aは通孔、５は
紐状体、６は移動手段、７は中間立ち上げ片、7aは通
孔、８は連結棒、8aは頭部、９は抜け止め部材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】天井より下方に連出された一対のパンタグ
   ラフ式の伸縮アームにて形成された吊下部材と、この吊
   下部材にて天井とほぼ平行に吊下保持された物干し部材
   と、物干し部材を上昇、下降させる移動手段とにより構
   成された物干し装置において、吊下部材の下端を物干し
   部材の端部に立設された立ち上げ片に連結し、端部にタ
   ーミナルを有する紐状体にて移動手段を構成し、ターミ
   ナルを上記立ち上げ片に並んで並設された中間立ち上げ
   片に沿って配置し、ターミナルに設けた通孔と中間立ち
   上げ片に設けた通孔とを合致させ、一端に頭部を有する
   連結棒をターミナルの通孔と中間立ち上げ片の通孔に挿
   通すると共に立ち上げ片に設けた通孔に挿通し、立ち上
   げ片の通孔より突出した連結棒の先部に抜け止め部材を
   取付けると共に中間立ち上げ片と立ち上げ片との間に位
   置する連結棒の中間部分に抜け止め部材を設けて成る物
   干し装置。