JPH07242784A - 塩化ビニル樹脂組成物 - Google Patents

塩化ビニル樹脂組成物

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JPH07242784A
JPH07242784A JP3713994A JP3713994A JPH07242784A JP H07242784 A JPH07242784 A JP H07242784A JP 3713994 A JP3713994 A JP 3713994A JP 3713994 A JP3713994 A JP 3713994A JP H07242784 A JPH07242784 A JP H07242784A
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JP
Japan
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vinyl chloride
chloride resin
weight
resin composition
polyethylene wax
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Pending
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JP3713994A
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English (en)
Inventor
Kenichiro Ishihara
健一郎 石原
Yori Hanakawa
因 花川
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 塩化ビニル樹脂と、有機錫系安定剤と、無機
充填剤と、滑剤と、ステアリン酸カルシウムとからなる
塩化ビニル樹脂組成物において、塩化ビルニ樹脂100
重量部に対して酸価型ポリエチレンワックス(酸値6〜
16mgKOH)が0.2〜1重量部配合されている塩
化ビニル樹脂組成物。 【効果】 塩化ビニル樹脂100重量部に対して特殊な
酸価型ポリエチレンワックスが0.2〜1重量部配合さ
れているから、塩化ビニル樹脂組成物の中に無機充填剤
やステアリン酸カルシウムを含んでいても、プレートア
ウトが少なくなり、良好に押し出すことができる。従っ
て、従来、プレートアウトのために度々金型の先端に付
着した無機充填剤を主成分とする固形物を取り除くのに
苦労していたが、本発明樹脂組成物を使用すると無機充
填物を主成分とする固形物が少なくなり、その結果、取
り除く作業が極めて少なくなった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塩化ビルニ樹脂組成物に
関する。特に、本発明は押出成形用に好適な塩化ビニル
樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル樹脂は安価で、且つ、優れた
物性を有しており、又、成形加工性に優れているため、
押出機や射出成形機で種々な形状に成形され様々な用途
に広く使用されている。この塩化ビニル樹脂は可塑剤を
多く配合した軟質成形品と可塑剤をほとんど含まない硬
質成形品とがある。そして、硬質塩化ビニル樹脂は塩化
ビニル樹脂のみを押出成形や射出成形すると、分解温度
と成形温度とが接近しているために良好な成形品となら
ないから、各種安定剤や滑剤等を配合して成形してい
る。
【0003】例えば、硬質塩化ビニル樹脂管を成形する
ときに使用される塩化ビニル樹脂組成物として、刊行本
「ポリ塩化ビニル・その化学と工業」(昭和36年6月
25日(株)朝倉書店発行)の468ページには、塩化
ビニル樹脂(ゼオン103EP:70重量部とゼオン1
03EP−8:30重量部)100重量部と、有機錫メ
ルカプチド2〜3重量部と、ステアリン酸カルシウム
1.5重量部と、合成ワックス(滑剤)1.5重量部
と、着色剤若干量を配合した塩化ビニル樹脂組成物が記
載されている。
【0004】このように塩化ビニル樹脂に有機錫系安定
剤とステアリン酸カルシウムと滑剤とを配合した塩化ビ
ニル樹脂組成物は押出性や成形性に優れているので、一
般に広く知られているし、広く使用されている。又、こ
の塩化ビニル樹脂組成物のコストを下げるために炭酸カ
ルシウム等の無機充填剤を配合したものも多く使用され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この塩化ビニ
ル樹脂と有機錫系安定剤と無機充填剤と滑剤とステアリ
ン酸カルシウムとからなる塩化ビニル樹脂組成物を長期
間押し出していると、金型の先端に固形物が付着する所
謂プレートアウト現象が起こり、この固形物が製品を傷
つけるという問題がある。従って、度々、この固形物を
金型の先端から取り除く必要があり煩瑣であった。
【0006】そこで、本発明者がこの原因について研究
した結果、塩化ビニル樹脂と相溶性の悪い無機充填剤が
表面に出て、この無機充填剤を主成分とする固形物が金
型の先端に付着することが判明した。本発明者は、この
プレートアウト現象が起り難い塩化ビニル樹脂組成物を
研究した結果、本発明を完成したのである。即ち、本発
明の目的は、金型の先端に固形物が付着し難い塩化ビニ
ル樹脂組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたものであって、塩化ビニル樹脂と、
有機錫系安定剤と、無機充填剤と、滑剤と、ステアリン
酸カルシウムとからなる塩化ビニル樹脂組成物におい
て、塩化ビニル樹脂100重量部に対して酸価型ポリエ
チレンワックス(酸価6〜16mgKOH)が0.2〜
1重量部配合されているものである。
【0008】本発明に使用される有機錫系安定剤は他の
安定剤、例えば、鉛塩系安定剤や金属石鹸系安定剤等と
比較して優れた熱安定効果を有するものである。この有
機錫安定剤としては従来使用されている安定剤がすべて
使用できる。例えば、ジブチル錫ラウレート等の錫ラウ
レート系安定剤、ジブチル錫マレエート等のマレエート
系安定剤、ジブチル錫メルカプチド、ジオクチル錫メル
カプチド等のメルカプチド系安定剤、モノブチル錫サル
ファイト等のサルファイト系安定剤等が使用できる。特
に、ジオクチル錫メルカプチドが好適である。又、これ
等の安定剤は1種のみを使用してもよいし、複数種を併
用してもよい。この有機錫系安定剤の好適な使用量は塩
化ビニル樹脂100重量部に対して0.1〜5重量部で
ある。この理由は0.1重量部以下であると安定効果が
少ないし、又、5重量部以上では効果がほとんど変わら
なく、しかも、この有機錫系安定剤は高価であるからで
ある。
【0009】本発明に使用される無機充填剤としては種
々なものが使用されるが、主な無機充填剤を示すと、炭
酸カルシウム、クレー、シリカ、カーボンブラック、珪
酸カルシウム、珪藻土、チョーク等がある。この無機充
填剤の使用量は少ないとコストを低下させる効果が少な
いし余り多く使用すると押し出し難くなるから適宜使用
すればよい。この最適使用量は無機充填剤の種類によっ
て異なるが、物理特性を大きく損じない使用量は塩化ビ
ニル樹脂100重量部に対して20重量部以下であり、
低コストを望めば40〜70重量部まで増やすことがで
きる。好ましい使用量は塩化ビニル樹脂100重量部に
対して0.1〜10重量部である。
【0010】本発明に使用する滑剤は塩化ビニル樹脂の
流動性を増すと同時に、押出機の金属表面との摩擦抵抗
を減じて粘着を防ぎ加工を容易ならしめるものである。
滑剤としては、従来使用されている滑剤がすべて使用で
きる。例えば、ステアリン酸、パルミチン酸等の高級脂
肪酸とその誘導体、金属石鹸類、カルナバワックス、キ
ャンデリラワックス等の天然ワックス類、低重合度ポリ
エチレンのような合成ワックス類、パラフィンワックス
類等の石油系ワックス類等がある。特に、ポリエチレン
ワックスやパラフィンワックスが好適である。この滑剤
は1種類のみ使用してもよいし2種以上を併用してもよ
い。この滑剤の使用量は適宜でよいが通常塩化ビニル樹
脂100重量部に対して10重量部以下である。本発明
に使用するステアリン酸カルシウムは安定剤であると共
に滑剤として作用するものである。このステアリン酸カ
ルシウムの好適な使用量は塩化ビニル樹脂100重量部
に対して0.1〜5重量部である。
【0011】本発明に使用される酸価型ポリエチレンワ
ックスとは、低分子量ポリエチレンにカルボキシル基を
導入したものである。この酸価型ポリエチレンワックス
は、このカルボキシル基のために、塩化ビニル樹脂との
親和力が高まり溶融状態の塩化ビニル樹脂の塩化ビニル
分子の表面をカルボキシル基がコートする。又、このカ
ルボキシル基は金属との親和性も強くシリンダーや金型
の表面をコートする性質を有する。このカルボキシル基
の含有量は酸価が6〜16mgKOHの範囲のものを使
用する。その理由は酸価が6mgKOHより少なかった
り、16mgKOHより多かったりするとプレートアウ
トを防止する効果がないからである。この酸価型ポリエ
チレンワックスの使用量は塩化ビニル樹脂100重量部
に対して0.2重量部〜1重量部使用する。その理由は
0.2重量部以下であるとプレートアウトを防止する効
果が少ないし、1重量部以上では溶融した塩化ビニル樹
脂の流れが悪くなり押し出し難くなるからである。
【0012】本発明においては、上記有機錫系安定剤、
無機充填剤、滑剤、ステアリン酸カルシウム、酸価型ポ
リエチレンワックスの他に、必要に応じて種々なものを
配合してもよい。例えば、顔料、帯電防止剤、発泡剤、
有機錫系安定剤以外の安定剤等適宜配合してもよい。
【0013】
【作用】従来の有機錫系安定剤と無機充填剤と滑剤とス
テアリン酸カルシウムとを配合した塩化ビニル樹脂組成
物は押出性、熱安定性等に優れた極めてよい性質を有す
る塩化ビニル樹脂組成物であるが、金型の先端に無機物
を主成分とする固形物が付着し、所謂、プレートアウト
現象が生じ、製品を傷つけるという問題がある。この現
象はステアリン酸カルシウムと無機充填剤との両方を配
合した塩化ビニル樹脂組成物に多く発生し、従来これを
防止する適当な方法がなかった。即ち、プレートアウト
を防止する化合物は種々知られているが、塩化ビニル樹
脂と有機錫安定剤と無機充填剤とステアリン酸カルシウ
ムとからなる組成物に対しては効果がなかった。
【0014】しかし、本発明においては、無機充填剤と
ステアリン酸カルシウムとを配合した塩化ビニル樹脂組
成物に酸価型ポリエチレンワックスを0.2〜1重量部
配合しているから、プレートアウトが生じ難くなったの
である。その理由は判明してないが、発明者の推測で
は、この酸価型ポリエチレンワックスの中のカルボキシ
ル基が塩化ビニル樹脂とポリエチレン分子との親和力を
高め、溶融状態の塩化ビニル樹脂の表面をコートする。
一方、このカルボキシル基は金属との親和力が強く、従
って、このカルボキシル基を含む酸価型ポリエチレンワ
ックスが金型の表面に付着しコートするので、溶融状態
の塩化ビニル樹脂組成物と金型とを分離する。この両方
の作用によって、プレートアウトが生じ難いのであらう
と思われる。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。 (実施例1、2及び比較例1、2)表1に示す実施例
1、2及び比較例1、2の組成物を均一に混合し、この
塩化ビニル樹脂組成物を東洋精機(株)製ラボプラスト
ミル(2軸異方向スクリュー)で、バレルの温度170
℃〜195℃(入口=170℃、中央部=180℃、出
口=195℃)、金型温度210℃、スクリュー回転数
70rpm、押出量4.5kg/hで45分間押し出し
て、金型先端に付着する固形物の付着状況(目視)を評
価した。この評価結果を表2に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】この評価結果から判明するように、酸価型
ポリエチレンワックスを含まない比較例1はプレートア
ウトが生じたが、酸価型ポリエチレンワックスを適当量
含む実施例1、2はプレートワックスが生じなかった。
尚、酸価型ポリエチレンワックスを1.5重量部含む比
較例2は負荷が高くなって押し出すことができなかっ
た。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明塩化ビニル
樹脂組成物は塩化ビニル樹脂100重量部に対して酸価
型ポリエチレンワックスが0.2〜1重量部配合されて
いるから、塩化ビニル樹脂組成物の中に無機充填剤やス
テアリン酸カルシウムを含んでいても、プレートアウト
が少なくなり、良好に押し出すことができる。従って、
従来、プレートアウトのために度々金型の先端に付着し
た無機充填剤を主成分とする固形物を取り除くのに苦労
していたが、本発明の塩化ビルニ樹脂組成物では金型の
先端に付着した固形物を取り除く作業が極めて少なくな
り価値ある発明である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23:26)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル樹脂と、有機錫系安定剤と、
    無機充填剤と、滑剤と、ステアリン酸カルシウムとから
    なる塩化ビニル樹脂組成物において、塩化ビニル樹脂1
    00重量部に対して酸価型ポリエチレンワックス(酸価
    6〜16mgKOH)が0.2〜1重量部配合されてい
    ることを特徴とする塩化ビニル樹脂組成物。
JP3713994A 1994-03-08 1994-03-08 塩化ビニル樹脂組成物 Pending JPH07242784A (ja)

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JP3713994A JPH07242784A (ja) 1994-03-08 1994-03-08 塩化ビニル樹脂組成物

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JP3713994A JPH07242784A (ja) 1994-03-08 1994-03-08 塩化ビニル樹脂組成物

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JPH07242784A true JPH07242784A (ja) 1995-09-19

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JP (1) JPH07242784A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019087479A1 (ja) * 2017-10-30 2019-05-09 堺化学工業株式会社 塩素含有樹脂組成物
EP3431541A4 (en) * 2016-03-15 2019-11-13 Sakai Chemical Industry Co., Ltd. SURFACE-COATED ACETYLACETONE METAL SALT AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3431541A4 (en) * 2016-03-15 2019-11-13 Sakai Chemical Industry Co., Ltd. SURFACE-COATED ACETYLACETONE METAL SALT AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF
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