JPH07242740A - ポリパラキシリレン共重合膜 - Google Patents

ポリパラキシリレン共重合膜

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JPH07242740A
JPH07242740A JP3276094A JP3276094A JPH07242740A JP H07242740 A JPH07242740 A JP H07242740A JP 3276094 A JP3276094 A JP 3276094A JP 3276094 A JP3276094 A JP 3276094A JP H07242740 A JPH07242740 A JP H07242740A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyparaxylylene
copolymer film
film
substrate
paraxylylene
Prior art date
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Pending
Application number
JP3276094A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Kato
勉 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP3276094A priority Critical patent/JPH07242740A/ja
Publication of JPH07242740A publication Critical patent/JPH07242740A/ja
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】非腐食性で防湿性があり、且つ剥離の発生のな
いポリパラキシリレン系の膜を得る。 【構成】 基板上に積層するポリパラキシリレン系の膜
がパラキシリレンと1―クロロ―パラキシリレンの共重
合膜であり、塩素置換パラキシリレンモノマ成分に富む
層と基板表面に接するパラキシリレンモノマ成分に富む
層を含んでおり両成分の組成比が連続的に変化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はICチップやセンサの
基板に施されるポリパラキシリレン共重合膜の構造に係
り、特に非腐食性と防湿性の両特性に優れるポリパラキ
シリレン共重合膜に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリパラキシリレン共重合膜はガスバリ
ア性や電気絶縁性に優れているためにICチップやセン
サの基板に施されて防湿皮膜あるいは電気絶縁皮膜とし
て利用される。特に塩素原子を導入した誘導体はガスバ
リア性が良好で防湿性が高い。また置換基を有しないポ
リパラキシリレン膜は電気絶縁性と耐熱性に優れる。
【0003】塩素原子で置換したポリパラキシリレン膜
の特性を100としたときにポリパラキシリレン膜の特
性は以下のようになる。
【0004】
【表1】
【0005】塩素で置換したポリパラキシリレン膜はそ
の高いガスバリア性と良好な成膜性のために最も多く利
用されている。ポリパラキシリレン系の膜は通常以下の
蒸着重合により成膜される。
【0006】
【化2】
【0007】反応式(2)中のXは水素原子,ハロゲン
原子,炭化水素,フロロカーボン等を示す。反応はジ
パラキシリレン系ダイマを150℃で昇華させて気体に
する工程。 数10mmHgの減圧下に気体を650ないし700
℃に加熱し、モノマラジカルを作る工程。
【0008】モノマラジカルを常温下で基板に付着さ
せて高分子の膜を得る工程。 の三つからなる。図3はポリパラキシリレン系膜の製造
装置を示す配置図である。製造装置は昇華室31と、熱
分解室32と、蒸着室33とからなり、排気により物質
移動が起こる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の塩
素を導入したポリパラキシリレン共重合膜は防湿性は良
好であるが、基板である下地金属に対する腐食作用があ
り、そのために塩素を導入したポリパラキシリレン共重
合膜の利用は制限されてきた。そのためにポリパラキシ
リレン膜を利用しようとすると、その防湿性が悪いため
に膜厚を厚くしなければならないがポリパラキシリレン
膜の成膜速度は遅くポリパラキシリレン共重合膜の10
倍もかかるために数μmのコーティングをするために数
日を要することとなり、防湿性を確保するために膜厚を
厚くすることが実際上不可能であった。
【0010】非腐食性と防湿性の二つの特性を満足させ
るためにはポリパラキシリレン膜と塩素を導入したポリ
パラキシリレン膜をそれぞれ個別に積層すればよいがこ
の場合には両者の熱膨張率の差に起因して積層の界面で
剥離が発生するという問題があった。この発明は上述の
点に鑑みてなされ、その目的はポリパラキシリレン系の
膜に改良を加えることにより基板を腐食することがなく
防湿性にも優れる上に基板に積層したときに剥離を発生
することのない新規なポリパラキシリレン共重合膜を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的はこの発明に
よれば基板表面に形成されたポリパラキシリレン共重合
膜が下記構造式に示されるパラキシリレンモノマとハロ
ゲン置換パラキシリレンモノマの共重合膜であって、塩
素置換パラキシリレンモノマ成分に富む層と基板表面に
接してパラキシリレンモノマ成分に富む層を含み且つ両
成分の組成比が連続的に変化してなるものであるとする
ことにより達成される。
【0012】
【化3】
【0013】(ここにnとmはそれぞれ正の整数で重合
度を表す。)
【0014】
【作用】基板表面に接してパラキシリレンモノマ成分に
富む層が設けられるので下地の基板が腐食されることが
なくしかも基板の電気絶縁性が向上する。また塩素置換
パラキシリレンモノマ成分に富む層は成膜性が良好であ
る上に防湿性に優れるのでパラキシリレンモノマ成分に
富む層と塩素置換パラキシリレンモノマに富む層を積層
することにより非腐食性と防湿性の両特性の良好な皮膜
が得られる。
【0015】本発明のポリパラキシリレン共重合膜は組
成比が連続的に変化するので膜内部において応力の発生
がない。
【0016】
【実施例】
実施例1 ジパラキシリレンダイマとビス(1―クロロ―パラキシ
リレン)ダイマをそれぞれ8gと4g採取し、良く混合
して昇華室に装填した。昇華温度を135℃に設定する
とともに蒸着室の内圧を10mmTorrに減圧した。
昇華が始まると蒸着室の内圧が上昇して30mmTor
rになる。昇華の初めはジパラキシリレンダイマが主と
して昇華する。20分経過したときに昇華温度を170
℃に上昇する。ここでビス(1―クロロ―パラキシリレ
ン)ダイマの昇華が始まる。
【0017】図1はこの発明の実施例に係るポリパラキ
シリレン共重合膜につき共重合膜の組成比の基板表面か
らの距離依存性を示す線図である。特性線(イ)はパラ
キシリレンモノマの組成比、特性線(ロ)は1―クロロ
―パラキシリレンモノマの組成比である。ビス(1―ク
ロロ―パラキシリレン)ダイマの昇華速度はジパラキシ
リレンダイマの昇華速度よりも大きいことと、絶対量が
少ないためにやがて昇華室で消失しポリパラキシリレン
共重合膜の表面は全てポリパラキシリレン膜で覆われ
る。ポリパラキシリレン共重合膜の中間部では1―クロ
ロ―パラキシリレンの組成比が極大になる点がある。
【0018】上述のように本発明のポリパラキシリレン
共重合膜はパラキシリレンモノマ成分と1―クロロ―パ
ラキシリレンモノマ成分の組成比が連続的に変化するの
で膜内部での機械的な応力が発生しがたい。このように
して腐食性がない上に防湿性が良好でその上に膜の機械
的な安定性にも優れるポリパラキシリレン共重合膜が得
られる。 実施例2 ジパラキシリレンダイマとビス(1―クロロ―パラキシ
リレン)ダイマをそれぞれ4gと40gを採取し、良く
混合して昇華室に装填した。昇華温度を135℃に設定
するとともに蒸着室の内圧を10mmTorrに減圧し
た。昇華が始まると蒸着室の内圧が上昇して30mmT
orrになる。昇華の初めはジパラキシリレンダイマが
主として昇華する。60分経過したときに昇華温度を1
70℃に上昇する。ここでビス(1―クロロ―パラキシ
リレン)ダイマの昇華が始まる。
【0019】図2はこの発明の異なる実施例に係るポリ
パラキシリレン共重合膜につき共重合膜の組成比の基板
表面からの距離依存性を示す線図である。特性線(ニ)
はパラキシリレンモノマ成分の組成比、特性線(ハ)は
1―クロロ―パラキシリレンモノマ成分の組成比であ
る。ビス(1―クロロ―パラキシリレン)ダイマの原料
量がジパラキシリレンダイマの原料量よりも多いために
ジパラキシリレンダイマが最初に消失し、ポリパラキシ
リレン共重合膜の表面は全てポリ(1―クロロ―パラキ
シリレン)膜で覆われる。
【0020】
【発明の効果】この発明によれば基板上に積層するポリ
パラキシリレン共重合膜がパラキシリレンモノマと1―
クロロ―パラキシリレンモノマの共重合膜であり、塩素
置換パラキシリレンモノマ成分に富む層と基板表面に接
するパラキシリレンモノマ成分に富む層を含んでおり両
モノマ成分の組成比が連続的に変化するものであるの
で、膜の内部で応力の発生がなく、機械的な安定性に優
れるポリパラキシリレン共重合膜が得られる。さらに基
板に接する面は非腐食性のパラキシリレンモノマ成分に
富む層であるのでポリパラキシリレン共重合膜により基
板が腐食することがない。またポリパラキシリレン共重
合膜は1―クロロ―パラキシリレンモノマ成分に富む層
を含むので膜全体として防湿性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係るポリパラキシリレン共
重合膜につき共重合物の組成比の基板表面からの距離依
存性を示す線図
【図2】この発明の異なる実施例に係るポリパラキシリ
レン共重合膜につき共重合物の組成比の基板表面からの
距離依存性を示す線図
【図3】ポリパラキシリレン共重合膜の製造装置を示す
配置図
【符号の説明】
31 昇華室 32 熱分解室 33 蒸着室

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板表面に形成されたポリパラキシリレン
    共重合膜が下記構造式に示されるパラキシリレンモノマ
    とハロゲン置換パラキシリレンモノマの共重合膜であっ
    て、塩素置換パラキシリレンモノマ成分に富む層と基板
    表面に接してパラキシリレンモノマ成分に富む層を含み
    且つ両成分の組成比が連続的に変化してなることを特徴
    とするポリパラキシリレン共重合膜。 【化1】 (ここにnとmはそれぞれ正の整数で重合度を表す。)
JP3276094A 1994-03-03 1994-03-03 ポリパラキシリレン共重合膜 Pending JPH07242740A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0966039A2 (en) * 1998-06-15 1999-12-22 Kishimoto Sangyo Co., Ltd. Insulating film for semiconductor device and semiconductor device
JP2006502452A (ja) * 2002-08-15 2006-01-19 ノースロップ グラマン コーポレーション 光ファイバ・コイルの湿分遮断シーリング
JP2008082852A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Toshiba Corp 放射線検出装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0966039A2 (en) * 1998-06-15 1999-12-22 Kishimoto Sangyo Co., Ltd. Insulating film for semiconductor device and semiconductor device
EP0966039A3 (en) * 1998-06-15 2002-10-16 Kishimoto Sangyo Co., Ltd. Insulating film for semiconductor device and semiconductor device
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