JPH07242538A - ナフタレン誘導体を有効成分とする疾患用剤 - Google Patents

ナフタレン誘導体を有効成分とする疾患用剤

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JPH07242538A
JPH07242538A JP3468494A JP3468494A JPH07242538A JP H07242538 A JPH07242538 A JP H07242538A JP 3468494 A JP3468494 A JP 3468494A JP 3468494 A JP3468494 A JP 3468494A JP H07242538 A JPH07242538 A JP H07242538A
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JP
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benzoic acid
therapeutic
prophylactic agent
acid
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Application number
JP3468494A
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English (en)
Inventor
Kazuya Takenouchi
一弥 竹之内
Hideki Horiuchi
秀樹 堀内
Masakazu Hasegawa
雅一 長谷川
Takahiro Takeuchi
隆博 竹内
Keiji Komoriya
恵司 小森谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】TF(tissue factar,組織因
子) 阻害作用を特徴とする疾患治療剤および予防剤を提
供する。 【構成】式[I]、 (式中、AはCH2−CH2、CH=CH、C*C(ただ
し、C*Cは三重結合を表す)、S−CH2、またはO
−CH2 を表し、BはCH2−CH2 またはCH=CH
を表し、Rは水素原子またはC1〜C4の低級アルキル基
を表わし、nは0〜5の整数を表わす)で示されるナフ
タレン誘導体またはその医薬上許容される塩を有効成分
とするTF(tissue factar,組織因子)
阻害作用を特徴とする疾患の治療剤または予防剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はナフタレン誘導体または
その医薬上許容される塩を有効成分とするTF (tis
sue factor,組織因子) 阻害作用を特徴とす
る疾患の治療剤または予防剤に関する。
【0002】
【従来技術および発明が解決しようとする課題】TF
(tissue factor,組織因子) は、組織や
細胞の膜分画に局在するリン脂質・糖たんぱく質複合体
で、ほとんどの生体組織に認められ、特に脳、肺、胎
盤、腎臓等に多く含まれる。また、血管内皮細胞、単球
/マクロファージでは、外部からの刺激を受けると新た
にTFの産生誘導が起き、これらの細胞表層にTFを発
現する。このTFは外因系凝固反応の実質的な開始因子
であり、止血・凝固に深く関わっている。すなわち、T
Fは第VII因子と複合体を形成して第VII因子を活
性化し、生じたTF−VIIa複合体は第X子および第
IX因子の活性化に寄与する。さらにTFは上記のよう
にマクロファージ系細胞でも発現・生成されることか
ら、免疫応答などの幅広い生体防御反応にも関わってい
ると考えられている。
【0003】組織が外傷、熱傷、各種手術、あるいは悪
性腫瘍、劇症肝炎、敗血症などの各種疾患等により障害
を受けると TFが血中に放出され、この結果、外因系
凝固反応が亢進し様々な疾患が発症する。このような疾
患として、例えば、DIC(disseminated
intravascular coagulatio
n、広汎性血管内凝固) 等が知られている。また、感
染、遅延型免疫反応、種々の臓器移植拒絶反応、糸球体
腎炎、ウイルス性肝炎等では血管内皮細胞、単球/マク
ロファージでのTFの産生が亢進する結果、種々の血栓
症などの疾患が併発する。さらに外因系凝固反応の下流
に位置するトロンビンは平滑筋細胞増殖因子でもあるこ
とから、TFの活性上昇は動脈硬化、再発狭窄症等の内
膜肥厚性疾患の原因となることも考えられる。
【0004】また、無血管組織においても障害を受ける
ことにより、TFの産生が亢進し、種々の疾患が発症す
る。このような疾患として、例えば、白内障における人
工水晶体埋め込み手術後の混濁が挙げられる(特開平5
−271068号公報;高橋、日本眼科学会誌、97
巻、792−799頁、1993年)。
【0005】従って、TFの産生あるいは機能を阻害す
ることができれば、上記のようなTFの産生および/ま
たは機能が亢進することによって発症する疾患の治療及
び予防に非常に有用である。
【0006】一方、本発明で開示した化合物はナフタレ
ン骨格とアントラニル酸骨格を同時に有している。この
ような化合物は、特開昭63−270634号公報、特
開平1−106818号公報、および特開平1−287
066号公報に開示されている。しかしながら、特開昭
63−270634号公報に具体的に示されている化合
物は、ナフタレン骨格とアントラニル酸骨格を同時に有
する場合に更にシクロプロパン構造も有する化合物であ
り、特開平1−106818公報で開示されている化合
物もシクロプロパン構造は必須であるという特徴を有し
ている。また特開平1−287066号公報に示されて
いる化合物は、1〜3置換の 2環式芳香環に対してアン
トラニル酸骨格がアミド結合で直接結合した構造的特徴
を有するものである。すなわち、これらの公報に示され
た化合物は、その構造が本発明で開示した化合物と明ら
かに異なる。さらにこれらの公報において記載された化
合物について、そのTF阻害作用については何の言及も
なされていない。
【0007】また、特開平3−215421号公報およ
び特開平5-271068号公報にはナフタレン骨格とアントラ
ニル酸骨格を同時に有し、TF阻害作用を有する化合物
について開示されている。しかしながら、この化合物に
おいてもシクロプロパン構造は必須であり、本発明で開
示した化合物とはその構造が明らかに異なっている。
【0008】また、TFを阻害する化合物については、
ビタミンA(堀江ら、特開平4−290818号公
報);リン脂質誘導体(米国特許第3264378号明
細書);4−ブロモフェナシルブロミド、キナクリン等
のPLA2 阻害剤(バイオケミカル アンド バイオフ
ィジカル リサーチ コミュニケーションズ (BBR
C)Vol.119、179頁、1984年)などにつ
いて知られているが、これらの化合物と本発明の化合物
との構造上の類似点はまったくない。
【0009】このような従来技術に鑑みて、本発明者ら
はTF阻害作用を有する化合物について鋭意研究の結
果、本発明に到達した。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、式
[I]、
【0011】
【化2】
【0012】(式中、AはCH2−CH2、CH=CH、
C*C(ただし、C*Cは三重結合を表す(以下同
じ))、S−CH2、またはO−CH2 を表し、BはC
2−CH2 またはCH=CHを表し、Rは水素原子ま
たはC1〜C4の低級アルキル基を表わし、nは0〜5の
整数を表わす)で示されるナフタレン誘導体またはその
医薬上許容される塩を有効成分とするTF(tissu
e factor,組織因子) 阻害作用を特徴とする疾
患の治療剤または予防剤である。
【0013】式[I]において、AはCH2−CH2、C
H=CH、C*C、S−CH2、またはO−CH2 を表
し、BはCH2−CH2 またはCH=CHを表わす。こ
れらのなかでもAおよびBの組み合わせとして、AがC
H=CH、S−CH2、またはO−CH2 である場合に
BがCH2−CH2 またはCH=CHであるもの、Aが
CH2−CH2 またはC*Cである場合にBがCH2−C
2 であるものが好ましい。
【0014】式[I]において、Rは水素原子またはC
1〜C4の低級アルキル基を表わす。低級アルキル基とし
ては、メチル基、エチル基、(n−,i−)プロピル
基、(n−,i−,t−)ブチル基などが挙げられる。
中でも水素原子、メチル基、エチル基が好ましい。
【0015】式[I]において、nは0〜5の整数を表
わす。なかでも0〜3の整数が好ましい。
【0016】なお、上記式[I]のAおよび/またはB
にCH=CHが存在する場合、そのE又はZ幾可異性体
も本発明の化合物に含まれる。
【0017】本発明に適用される疾患としては、例え
ば、DIC(disseminated intrav
ascular coagulation、広汎性血管
内凝固);感染、遅延型免疫反応、SLEなどの自己免
疫疾患、種々の臓器移植拒絶反応、糸球体腎炎、ウイル
ス性肝炎等に伴う各種血栓症;閉塞性動脈硬化症;脳塞
栓;脳梗塞;肺塞栓;肺梗塞;狭心症;心筋梗塞;再発
狭窄症;バージャー病;各種内膜肥厚性疾患;白内障に
おける人工水晶体埋め込み手術後の混濁などを挙げるこ
とができる。特にDIC、血栓症、内膜肥厚性疾患、白
内障手術後の混濁(なかでも人工水晶体埋め込み術後の
混濁)を好ましいものとして挙げることができる。
【0018】本発明のナフタレン誘導体の好適な具体例
としては、以下の様な化合物を挙げることできる。 2−(7−(2−ナフチル)ヘプタナミド)安息香酸、
2−(8−(2−ナフチル)オクタナミド)安息香酸、
2−(9−(2−ナフチル)ノナナミド)安息香酸、2
−(6−(2−ナフチル)−5−ヘキセナミド)安息香
酸、2−(7−(2−ナフチル)−6−ヘプテナミド)
安息香酸、2−(8−(2−ナフチル)−7−オクテナ
ミド)安息香酸、2−(9−(2−ナフチル)−8−ノ
ネナミド)安息香酸、2−(7−(2−ナフチル)−
4,6−ヘプタジエナミド)安息香酸、2−(8−(2
−ナフチル)−5,7−オクタジエナミド)安息香酸、
2−(9−(2−ナフチル)−6,8−ノナジエナミ
ド)安息香酸、2−(4−(2−ナフチルチオ)ブタナ
ミド)安息香酸、2−(5−(2−ナフチルチオ)ペン
タナミド)安息香酸、2−(6−(2−ナフチルチオ)
ヘキサナミド)安息香酸、2−(7−(2−ナフチルチ
オ)ヘプタナミド)安息香酸、2−(8−(2−ナフチ
ルチオ)オクタナミド)安息香酸、2−(5−(2−ナ
フチルオキシ)ペンタナミド)安息香酸、2−(6−
(2−ナフチルオキシ)ヘキサナミド)安息香酸、2−
(7−(2−ナフチルオキシ)ヘプタナミド)安息香
酸、2−(8−(2−ナフチルオキシ)オクタナミド)
安息香酸、2−(6−(2−ナフチルチオ)−4−ヘキ
セナミド)安息香酸、2−(7−(2−ナフチルチオ)
−5−ヘプテナミド)安息香酸、2−(8−(2−ナフ
チルチオ)−6−オクテナミド)安息香酸、2−(6−
(2−ナフチルオキシ)−4−ヘキセナミド)安息香
酸、2−(7−(2−ナフチルオキシ)−5−ヘプテナ
ミド)安息香酸、2−(8−(2−ナフチルオキシ)−
6−オクテナミド)安息香酸、2−(6−(2−ナフチ
ル)−5−ヘキシナミド)安息香酸、2−(7−(2−
ナフチル)−6−ヘプチナミド)安息香酸、2−(8−
(2−ナフチル)−7−オクチナミド)安息香酸、2−
(9−(2−ナフチル)−8−ノニナミド)安息香酸、
【0019】これらにおいて1または2のエチレン基が
含まれる場合、そのE幾何異性体、および上記の化合物
群のメチルエステル、エチルエステル、ナトリウム塩、
カルシウム塩、リシン塩、コリン塩、およびンN,N−
ジメチルエタノールアミン塩。
【0020】本発明のナフタレン誘導体は、必要に応じ
て医薬上許容される塩に変換することができる。かかる
塩としては、Na+、K+ 等のアルカリ金属イオン;M
2+、Ca2+等のアルカリ土類金属イオン;A13+、Z
2+等の金属イオン;あるいはアンモニア、トリエチル
アミン、エチレンジアミン、プロパンジアミン、ピロリ
ジン、ピペリジン、ピペラジン、ピリジン、リシン、コ
リン、エタノールアミン、N,N−ジメチルエタノール
アミン、4−ヒドロキシピペリジン、N−メチルグルカ
ミン等の有機塩基が挙げられる。なかでも、Na+、C
2+、リシン、コリン、N, N−ジメチルエタノールア
ミンが好ましい。
【0021】なお、本発明による前記式[I]で示され
るナフタレン誘導体またはその医薬上許容される塩は、
例えば下記のスキームに従って製造することができる。
すなわち、ナフタレン骨格を有するカルボン酸[II]
をアントラニル酸誘導体[III]と縮合させること
で、目的とする[I]の化合物を得ることができる。
【0022】
【化3】
【0023】なお、上記各式中のA、B、n、およびR
は前記定義に同じである。
【0024】出発物質である[II]は、例えば特開昭
63−270634号公報等の従来公知の方法によって
得ることができる。
【0025】縮合法としては、酸ハライドを経由する方
法と酸ハライドを経由しない活性化法とに大別され、い
ずれの手法も基本的には公知である。
【0026】酸ハライドを経由する場合、[II]をD
MF等の添加剤の存在下または非存在下で塩化オキザリ
ル、塩化チオニルなどのハロゲン化剤を作用させて[I
I]の酸ハライドを生成させ、これを塩基の存在下ある
いは非存在下に[III] と反応させることで[I]を
得ることができる。
【0027】一方、酸ハライドを経由しない活性化法で
は、混合酸無水物類、カルボジイミド類、イミダゾール
化剤、ハロリン酸エステル類、シアノリン酸エステル類
などさまざまな活性化剤を用いて[II]を活性化し、
これと[III] を反応させることで[I]を得ること
ができる。
【0028】このようにして得られた[I]においてR
がC1 〜C4 の低級アルキルを表わす場合、必要に応じ
て酸性もしくは塩基性条件下で加水分解を行い、Rが水
素原子を表わす化合物に変換することができる。
【0029】さらに、このようにして得られた[I]
(R=H)は必要に応じて前述のような医薬上許容され
る塩に変換することができる。
【0030】かくして、本発明による前記式[I]で示
されるナフタレン誘導体またはその医薬上許容される塩
を得ることができる。
【0031】本発明のナフタレン誘導体またはその医薬
上許容される塩は、経口的にあるいは静脈内、皮下、筋
肉内、経皮、直腸内、点眼等の非経口的または吸入によ
って投与することができる。
【0032】経口投与の剤型としては、例えば錠剤、丸
剤、顆粒剤、散剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、カプセ
ル剤などが挙げられる。
【0033】錠剤の形態にするには、例えば乳糖、デン
プン、結晶セルロースなどの賦形剤;カルボキシメチル
セルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン
などの結合剤;アルギン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、ラウリル硫酸ナトリウムなどの崩壊剤等を用いて
通常の方法により成型することができる。
【0034】丸剤、顆粒剤、散剤も同様に上記の賦形剤
等を用いて通常の方法により成型することができる。
【0035】液剤、懸濁剤、シロップ剤は例えば、トリ
カプリリン、トリアセチン等のグリセリンエステル類;
エタノール等のアルコール類;水;トウモロコシ油、綿
実油、ココナッツ油、アーモンド油、落花生油、オリー
ブ油等の植物油等を用いて通常の方法により成型するこ
とができる。
【0036】カプセル剤は顆粒剤、散剤、あるいは液剤
などをゼラチンなどのカプセルに充填することによって
成型される。
【0037】静脈内、皮下、筋肉内投与の剤型として
は、無菌の水性あるいは非水性溶液剤などの形態にある
注射剤がある。水性溶液剤は、例えば生理食塩水などが
用いられる。非水性溶液剤は、例えばプロピレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、オリーブ油等の植物
油、オレイン酸エチル等の注射しうる有機エステルなど
が用いられる。これらの製剤には必要に応じて等張化
剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定剤などが添
加され、またバクテリア保留フィルターを通す濾過、殺
菌剤の配合、加熱、照射等の処置を適宜行うことによっ
て無菌化できる。また、無菌の固形製剤を製造し、使用
直前に無菌水または無菌の注射用溶媒に溶解して使用す
ることもできる。
【0038】経皮投与の剤型としては、例えば軟膏剤、
クリーム剤などが挙げられ、軟膏剤はヒマシ油、オリー
ブ油などの油脂類;ワセリン等を用いて、クリーム剤は
脂肪油;ジエチレングリコール;ソルビタンモノ脂肪酸
エステルなどの乳化剤等を用いて通常の方法によって成
型される。
【0039】直腸投与のためには、ゼラチンソフトカプ
セルなどの通常の座剤が用いられる。
【0040】点眼剤の剤型としては、水性あるいは非水
性点眼剤がある。水性点眼剤は溶剤に滅菌精製水、生理
食塩水、あるいは適当な水性溶剤を用いるもので、溶剤
に滅菌精製水のみを用いた水性点眼液;カルボキシメチ
ルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、ポリビニルピロリドン等の粘漿剤を加えた
粘性点眼液;界面活性剤や高分子増粘剤等の懸濁剤を加
えた水性懸濁点眼液;非イオン性界面活性剤などの可溶
化剤を加えた可溶化点眼液等がある。非水性点眼剤は溶
剤に注射用非水性溶剤を用いるもので、植物油、流動パ
ラフィン、鉱物油、プロピレングリコール等を用いた非
水性点眼液;モノステアリン酸アルミニウムなどの揺変
膠質を用いて懸濁した非水性懸濁点眼液等がある。これ
らの製剤には必要に応じて等張化剤、保存剤、緩衝剤、
乳化剤、安定剤などが添加することができる。またバク
テリア保留フィルターを通す濾過、殺菌剤の配合、加
熱、照射等の処置を適宜行うことによって無菌化でき
る。また、無菌の固形製剤を製造し、使用直前に適当な
無菌溶液に溶解あるいは懸濁して使用することもでき
る。
【0041】また、点眼剤以外で眼に投与する剤型とし
て、ワセリン等を用いて成型した眼軟膏剤;希ヨードチ
ンキ、硫酸亜鉛溶液、塩化メチルロザニリン液等を用い
た塗布液剤;有効成分の微粉末を直接投与する散布剤;
有効成分を、適当な基剤または素材に配合あるいは含浸
させ、これを眼瞼内などに挿入して用いるインサート剤
などがある。
【0042】また吸入のためには、有効成分と慣用の製
薬賦形剤との溶液または懸濁液が用いられ、例えば吸入
用エアゾルスプレーとして使用される。また乾燥粉末状
の有効成分を肺と直接接触できるようにする吸入器また
は他の装置によっても投与することができる。
【0043】本発明の化合物はLPS(リポポリサッカ
ライド)の刺激によるヒト末梢血単核球からのTFの産
生を阻害する。従って、本発明の化合物はTFの産生や
機能が亢進していると考えられる疾患、すなわちDI
C;感染、遅延型免疫反応、SLEなどの自己免疫疾
患、種々の臓器移植拒絶反応、糸球体腎炎、ウイルス性
肝炎等に伴う各種血栓症;閉塞性動脈硬化症;脳塞栓;
脳梗塞;肺塞栓;肺梗塞;狭心症;心筋梗塞;再発狭窄
症;バージャー病;内膜肥厚性疾患;白内障における人
工水晶体埋め込み手術後の混濁などを治療あるいは予防
するのに有用である。
【0044】本発明における化合物の投与量は、疾患の
種類、投与経路、患者の状態、年令、性別、体重等によ
り異なるが、通常成人一人当たり1〜500mg/日程
度であり、このような条件を満足するように製剤するの
が好ましい。
【0045】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明する。なお、本発明はこの実施例のみに限定される
ものではない。
【0046】
【化4】
【0047】[実施例1]2−(7−(2−ナフチルチオ)ヘプタナミド)安息香
酸メチル(1)の合成 Np−S−(CH2 6 −CO−Ant−Me 窒素雰囲気下、7−(2−ナフチルチオ)ヘプタン酸2
88mg(1.0mmol)を乾燥塩化メチレン(水素
化カルシウムで乾燥)5mlに溶解後、これに塩化オキ
ザリル140mg (1.1mmol) を滴下し、35℃
で2時間攪拌した。反応液をエバポレーターで濃縮し、
残渣を乾燥塩化メチレン(水素化カルシウムで乾燥)4
mlに溶解した。窒素雰囲気下この溶液を、アントラニ
ル酸メチル151mg(1.0mmol)とトリエチル
アミン111mg(1.1mmol)の乾燥塩化メチレ
ン(水素化カルシウムで乾燥)溶液(5ml)に氷冷下
で滴下して、そのまま終夜で攪拌した。反応液に水を加
え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で
洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し(ヘキサン/酢酸エチル=20/1−10/1)、題
記化合物を315mg(収率75%)を得た。1H−N
MR(CDCl3) δ (ppm):1.36−1.58
(m,4H),1.67−1.82(m,4H),2.
44 (t,J=7.3Hz,2H),3.02(t,J
=7.3Hz,2H),3.91(s,3H),7.0
4−7.10(m,1H),7.38−7.57(m,
4H),7.64−7.79(m,4H),8.02
(dd,J=1.7 and 8.3Hz,1H),
8.73(dd,J=1.0 and 8.6Hz,1
H),11.07(br s,1H).
【0048】[実施例2]2−(7−(2−ナフチルチオ)ヘプタナミド)安息香
酸(2)の合成 Np−S−(CH2 6 −CO−Ant 実施例1で得られた(1)201mg(0.477mm
ol) をメタノール/THF(2ml/4ml))の混
合溶媒に溶解し、これに4規定の水酸化リチウム1.2
ml(4.8mmol)を加えて、室温で終夜攪拌し
た。反応液に6規定の塩酸を加えて、pHを約1に調製
し、さらにそのまま室温で30分攪拌した。反応液に水
を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去
した。残渣をベンゼン(5ml)から再結晶し、題記化
合物を176mg(収率91%)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ(ppm):1.38−
1.59(m,4H),1.67−1.82(m,4
H),2.45(t,J=7.6Hz,2H),3.0
2(t,J=7.3Hz,2H),7.07−7.13
(m,1H),7.36−7.48(m,3H),7.
56−7.62(m,1H),7.71−7.78
(m,4H),8.10(dd,J=1.7 and
7.9Hz,1H),8.76(dd,J=1.0 a
nd 8.2Hz,1H),10.87(br s,1
H).
【0049】[実施例3]2−(4−(2−ナフチルチオ)ブタナミド)安息香酸
メチル(3)の合成 Np−S−(CH2)3 −CO−Ant−Me 4−(2−ナフチルチオ)ブタン酸を原料に用いて、実
施例1と同様にして題記化合物が得られた(収率60
%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):2.14
(quint,J=7Hz,2H),2.64(t,J
=7Hz,2H),3.14(t,J=7Hz,2
H),3.88(s,3H),7.07(t,J=7H
z,1H),7.40−7.46(m,3H)7.53
(t,J=7Hz,1H),7.71−7.78(m,
4H),8.00(dd, and J=8 and
2Hz,1H),8.70(d,J=8Hz,1H),
11.08(br s,1H).
【0050】[実施例4]2−(4−(2−ナフチルチオ)ブタナミド)安息香酸
(4)の合成 Np−S−(CH2)3 −CO−Ant (3)を原料に用いて、実施例2と同様にして題記化合
物が得られた(収率65%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):2.14
(tt,J=7,7Hz,2H),2.65(t,J=
7Hz,2H),3.15(t,J=7Hz,2H),
7.12(t−like,J=8Hz,1H),7.3
9−7.44(m,3H),7.61(t−like,
J=9Hz,1H),7.69−7.78(m,4
H),8.09(dd,J=8 and 1.5Hz,
1H),8.74(dd,J=9 and 1.5H
z,1H),10.89(br s,1H).
【0051】[実施例5]2−(5−(2−ナフチルチオ)ペンタナミド)安息香
酸メチル(5)の合成 Np−S−(CH2)4 −CO−Ant−Me 5−(2−ナフチルチオ)ペンタン酸を原料に用いて、
実施例1と同様にして題記化合物が得られた(収率73
%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.80
(m,2H),1.94(m,2H),2.48(t,
J=7Hz,2H),3.07(t,J=7Hz,2
H),3.91(s,3H),7.07(t−lik
e,1H),7.43(m,4H),7.53(t−l
ike,1H),7.71−7.78(m,4H),
8.02(dd,J=2 and 8Hz,1H),
8.70(dd,J=1 and 9Hz,1H),1
1.1(br s,1H).
【0052】[実施例6]2−(5−(2−ナフチルチオ)ペンタナミド)安息香
酸(6)の合成 Np−S−(CH2)4 −CO−Ant (5)を原料に用いて、実施例2と同様にして題記化合
物が得られた(収率85%)。1H−NMR(CDCl
3 )δ (ppm):1.80(tt,J=7 and
7Hz,2H),1.94(tt,J=7 and 7
Hz,2H),2.48(t,J=7Hz,2H),
3.07(t,J=7Hz,2H),7.09(t,J
=7Hz,1H),7.42(m,3H),7.58
(t−like,1H),7.69−7.78(m,4
H),8.08(dd,J=2 and 8Hz,1
H),8.73(d,J=8Hz,1H),10.9
(br s,1H).
【0053】[実施例7]2−(6−(2−ナフチルチオ)ヘキサナミド)安息香
酸メチル(7)の合成 Np−S−(CH2)5 −CO−Ant−Me 6−(2−ナフチルチオ)ヘキサン酸を原料に用いて、
実施例1と同様にして題記化合物が得られた(収率93
%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.49−
1.63(m,2H),1.72−1.85(m,4
H),2.45(t,J=7.3Hz,2H),3.0
4(t,J=6.9Hz,2H),3.90(s,3
H),7.07(t−like,1H),7.39−
7.57(m,4H),7.72−7.79(m,4
H),8.02(d,J=7.9Hz,1H),8.7
3(d,J=8.6Hz,1H),11.1(br
s,1H).
【0054】[実施例8]2−(6−(2−ナフチルチオ)ヘキサナミド)安息香
酸(8)の合成 Np−S−(CH2)5 −CO−Ant (7)を原料に用いて、実施例2と同様にして題記化合
物が得られた(収率93%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.53−
1.63(m,2H),1.70−1.85(m,4
H),2.46(t,J=7.3Hz,2H),3.0
4(t,J=7.3Hz,2H),7.08−7.14
(m,1H),7.38−7.48(m,3H),7.
57−7.64(m,1H),7.71−7.78
(m,4H),8.09(dd,J=1.7 and
8.3Hz,1H),8.75(dd,J=1.0 a
nd 8.6Hz,1H),10.9(br s,1
H).
【0055】[実施例9]2−(6−(2−ナフチルオキシ)ヘキサナミド)安息
香酸メチル(9)の合成 Np−O−(CH2)5 −CO−Ant−Me 6−(2−ナフチルオキシ)ヘキサン酸を原料に用い
て、実施例1と同様にして題記化合物が得られた(収率
89%)1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.54−
1.69(m,2H),1.82−1.98(m,4
H),2.51(t,J=8Hz,2H),3.91
(s,3H),4.10(t,J=6.6Hz,2
H),7.03−7.15(m,3H),7.29−
7.58(m,3H),7.70−7.74(m,3
H),8.03(dd,J=2 and 8Hz,1
H),8.74(dd,J=1 and 8Hz,1
H),11.1(br s,1H).
【0056】[実施例10]2−(6−(2−ナフチルオキシ)ヘキサナミド)安息
香酸(10)の合成 Np−O−(CH2)5 −CO−Ant (9)を原料に用いて、実施例2と同様にして題記化合
物が得られた(収率95%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.58−
1.69(m,2H),1.82−1.97(m,4
H),2.51(t,J=7.3Hz,2H),4.1
0(t,J=6.6Hz,2H),7.04−7.14
(m,3H),7.28−7.44(m,2H),7.
57−7.76(m,4H),8.10(dd,J=
1.7 and 7.9Hz,1H),8.77(d,
J=8.6Hz,1H),10.9(br s,1
H).
【0057】[実施例11]2−(7−(2−ナフチルオキシ)ヘプタナミド)安息
香酸メチル(11)の合成 Np−O−(CH2)5 −CO−Ant−Me 7−(2−ナフチルオキシ)ヘプタン酸を原料に用い
て、実施例1と同様にして題記化合物が得られた(収率
86%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.50−
1.64(m,4H),1.77−1.93(m,4
H),2.48(t,J=7.3Hz,2H),3.9
2(s,3H),4.08(t,J=6.6Hz,2
H),7.04−7.16(m,3H),7.29−
7.40(m,1H),7.42−7.45(m,1
H),7.51−7.57(m,1H),7.70−
7.77(m,3H),8.02(dd,J=1.7
and 7.9Hz,1H),8.74(dd,J=
1.0 and 8.6Hz,1H),11.09(b
r s,1H).
【0058】[実施例12]2−(7−(2−ナフチルオキシ)ヘプタナミド)安息
香酸(12)の合成 Np−O−(CH2)5 −CO−Ant (11)を原料に用いて、実施例2と同様にして題記化
合物が得られた(収率89%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.51−
1.64(m,4H),1.77−1.93(m,4
H),2.49(t,J=7.3Hz,2H),4.0
7(t,J=6.6Hz,2H),7.05−7.14
(m,3H),7.28−7.44(m,2H),7.
56−7.62(m,1H),7.69−7.76
(m,3H),8.10(dd,J=1.7 and
7.9Hz,1H),8.77(dd,J=1.0 a
nd 8.6Hz,1H),10.90(br s,1
H).
【0059】[実施例13]2−(7−(2−ナフチル)ヘプタナミド)安息香酸メ
チル(13)の合成 Np−(CH2)6 −CO−Ant−Me 7−(2−ナフチル)ヘプタン酸を原料に用いて、実施
例1と同様にして題記化合物が得られた(収率76
%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.43−
1.46(m,4H),1.61−1.82(m,4
H),2.44(t,J=7.3Hz,2H),2.7
7(t,J=7.9Hz,2H),3.91(s,3
H),7.07(t,J=7.7Hz,1H),7.2
9−7.60(m,5H),7.73−7.81(m,
3H),8.02(dd,J=7.9 and 1.7
Hz,1H),8.73(d,J=8.3Hz,1
H),11.07(s,1H).
【0060】[実施例14]2−(7−(2−ナフチル)ヘプタナミド)安息香酸
(14)の合成 Np−(CH2)6 −CO−Ant (13)を原料に用いて、実施例2と同様にして題記化
合物が得られた(収率62%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.43−
1.46(m,4H),1.70−1.80(m,4
H),2.42−2.48(t,J=7.3Hz,2
H),2.77(t,J=7.6Hz,2H),7.1
0(t,J=7.6Hz,1H),7.31(dd,J
=8.6 and 1.7Hz,1H),7.36−
7.46(m,2H),7.56−7.63(m,2
H),7.72−7.80(m,3H),8.97(d
d,J=7.9 and 1.7Hz,1H),8.7
6(dd,J=8.6 and 1.0Hz,1H),
10.90(s,1H).
【0061】[実施例15]2−(8−(2−ナフチル)オクタナミド)安息香酸メ
チル(15)の合成 Np−(CH2)7 −CO−Ant−Me 8−(2−ナフチル)オクタン酸を原料に用いて、実施
例1と同様にして題記化合物が得られた(収率65
%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.40
(br s,6H),1.60−1.90(br m,
4H),2.44(t,J=7.6Hz,2H),2.
76(t,J=7.6Hz,2H),3.91(s,3
H),7.06(t,J=7Hz,1H),7.32
(dd,J=1.7 and 8.6Hz,1H),
7.35−7.49(m,2H),7.50−7.58
(m,1H),7.60(br s,1H),7.70
−7.82(m,3H),8.02(dd,J=1.7
and 7.9Hz,1H),8.74(dd,J=
0.7 and 8.4Hz,1H),11.1(br
s,1H).
【0062】[実施例16]2−(8−(2−ナフチル)オクタナミド)安息香酸
(16)の合成 Np−(CH2)7 −CO−Ant (15)を原料に用いて、実施例2と同様にして題記化
合物が得られた(収率63%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.40
(br s,6H),1.60−1.90(br m,
4H),2.43(t,J=7.4Hz,2H),2.
76(t,J=7.7Hz,2H),7.08(t,J
=7.3Hz,1H),7.31(d,J=8.3H
z,1H),7.35−7.45(m,2H),7.5
0−7.62(m,1H),7.70−7.85(m,
3H),8.09(d,J=7.9Hz,1H),8.
76(d,J=8.6Hz,1H),10.9(br
s,1H).
【0063】[実施例17](E)−2−(6−(2−ナフチル)−5−ヘキセナミ
ド)安息香酸メチル(17)の合成 Np−CH=CH−(CH2)3 −CO−Ant−Me (E)−6−(2−ナフチル)−5−ヘキセン酸を原料
に用いて、実施例1と同様にして題記化合物が得られた
(収率70%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.94−
2.05(m,2H),2.39(q,J=6.9H
z,2H),2.53(t,J=7.3Hz,2H),
3.89(s,3H),6.36(dt,J=6.9
and 15.8Hz,1H),6.59(d,J=1
6.2Hz,1H),7.06(t,J=7.9Hz,
1H),7.37−7.79(m,8H),8.00
(d,J=7.6Hz,1H),8.74(d,J=
8.6Hz,1H),11.11(s,1H).
【0064】[実施例18](E)−2−(6−(2−ナフチル)−5−ヘキセナミ
ド)安息香酸(18)の合成 Np−CH=CH−(CH2)3 −CO−Ant (17)を原料に用いて、実施例2と同様にして題記化
合物が得られた(収率93%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.94−
2.05(m,2H),2.38(q,J=6.9H
z,2H),2.53(t,J=7.3Hz,2H),
6.35(dt,J=7.3 and 15.8Hz,
1H),6.58(d,J=15.8Hz,1H),
7.05(t,J=7.3Hz,1H),7.22−
7.99(m,8H),8.02(d,J=7.9H
z,1H),8.76(d,J=8.6Hz,1H),
10.92(s,1H).
【0065】[実施例19](E)−2−(7−(2−ナフチル)−6−ヘプテナミ
ド)安息香酸メチル(19)の合成 Np−CH=CH−(CH2)4 −CO−Ant−Me (E)−7−(2−ナフチル)−6−ヘプテン酸を原料
に用いて、実施例1と同様にして題記化合物が得られた
(収率76%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.63
(m,2H),1.86(m,2H),2.34(q,
J=6.9Hz,2H),2.50(t,J=7.4H
z,2H),3.89(s,3H),6.34(dt,
J=15.8 and 6.6Hz,1H),6.57
(d,J=15.8Hz,1H),7.07(t,J=
7.7Hz,1H),7.36−7.47(m,2
H),7.51−7.59(m,2H),7.66
(s,1H),7.73−7.79(m,3H),8.
02(dd,J=7.9 and 1.7Hz,1
H),8.74(dd,J=8.6 and 1.0H
z,1H),11.12(s,1H).
【0066】[実施例20](E)−2−(7−(2−ナフチル)−6−ヘプテナミ
ド)安息香酸(20)の合成 Np−CH=CH(CH2)4 −CO−Ant (19)を原料に用いて、実施例2と同様にして題記化
合物が得られた(収率96%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.63
(m,2H),1.86(m,2H),2.34(q,
J=6.9Hz,2H),2.51(t,J=7.4H
z,2H),6.34(dt,J=15.5 and
6.9Hz,1H),6.56(d,J=15.8H
z,1H),7.10(t,J=7.4Hz,1H),
7.36−7.46(m,2H),7.53−7.65
(m,3H),7.71−7.77(m,3H),8.
10(dd,J=7.9 and 1.7Hz,1
H),8.77(d,J=8.6Hz,1H),10.
93(s,1H).
【0067】[実施例21](E)−2−(8−(2−ナフチル)−7−オクテナミ
ド)安息香酸メチル(21)の合成 Np−CH=CH(CH2)5 −CO−Ant−Me (E)−8−(2−ナフチル)−7−オクテン酸を原料
に用いて、実施例1と同様にして題記化合物が得られた
(収率32%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.48−
1.69(m,4H),1.78−1.92(m,2
H),2.25−2.38(m,2H),2.41−
2.53(m,2H),3.91(d,J=5.6H
z,3H),6.37(dt,J=8.9 and
6.6Hz,1H),6.55(dd,J=15.5
and 5.6Hz,1H),7.07(t,J=7.
9Hz,1H),7.36−7.47(m,2H),
7.50−7.59(m,2H),7.66(s,1
H),7.70−7.80(m,3H),8.02
(d,J=7.9Hz,1H),8.75(dd,J=
8.9 and 1.1Hz,1H),11.10
(s,1H),
【0068】[実施例22](E)−2−(8−(2−ナフチル)−7−オクテナミ
ド)安息香酸(22)の合成 Np−CH=CH−(CH2)5 −CO−Ant (21)を原料に用いて、実施例2と同様にして題記化
合物が得られた。(収率99%)1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.48−
1.69(m,4H),1.78−1.92(m,2
H),2.25−2.38(m,2H),2.49
(q,J=7.6Hz,2H),6.36(dt,J=
15.8 and 6.9Hz,1H),6.55(d
d,J=15.8 and 5.9Hz,1H),7.
09(t,J=8.3Hz,1H),7.36−7.4
6(m,2H),7.53−7.61(m,2H),
7.65(s,1H),7.72−7.78(m,3
H),8.09(d,J=7.9Hz,1H),8.7
6(d,J=8.6Hz,1H),10.94(s,1
H)
【0069】[実施例23](5E,7E)−2−(8−(2−ナフチル)−5,7
−オクタジエナミド)安息香酸メチル(23)の合成 Np−(CH=CH)2 −(CH2)3 −CO−Ant−
Me (5E,7E)−8−(2−ナフチル)−5,7−オク
タジエン酸を原料に用いて、実施例1と同様にして題記
化合物が得られた(収率60%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.93
(quint,J=7.3Hz,1H),2.29
(q,J=7.3Hz,2H),2.49(t,J=
7.3Hz,2H),3.91(s,3H),5.80
−5.93(m,1H),6.30(dd,J=10
and 15Hz,1H),6.59(d,J=16H
z,1H),6.87(dd,J=10 and 16
Hz,1H),7.06(t,J=7.3Hz,1
H),7.35−7.50(m,2H),7.51−
7.62(m,2H),7.69(d,J=7.6H
z,1H),7.71−7.85(m,3H),8.0
2(dd,J=1.7 and 7.9Hz,1H),
8.75(d,J=8.6Hz,1H),11.1(b
r s,1H).
【0070】[実施例24](5E,7E)−2−(8−(2−ナフチル)−5,7
−オクタジエナミド)安息香酸(24)の合成 Np−(CH=CH)2 −(CH2)3 −CO−Ant (23)を原料に用いて、実施例2と同様にして題記化
合物が得られた(収率80%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.93
(quint,J=7.3Hz,1H),2.29
(q,J=6.9Hz,2H),2.48(t,J=
7.3Hz,2H),5.80−5.93(m,1
H),6.30(dd,J=10 and 15Hz,
1H),6.59(d,J=16Hz,1H),6.8
7(dd,J=10 and 16Hz,1H),7.
06(t,J=7.2Hz,1H),7.40−7.5
0(m,2H),7.50−7.60(m,2H),
7.72(d,J=8.6Hz,1H),7.73−
7.80(m,3H),8.07(d,J=7.9H
z,1H),8.75(d,J=8.6Hz,1H),
10.9(br s,1H).
【0071】[実施例25](E)−2−(7−(2−ナフチルチオ)−5−ヘプテ
ナミド)安息香酸メチル(25)の合成 Np−S−CH2 −CH=CH−(CH2)3 −CO−A
nt−Me (E)−7−(2−ナフチルチオ)−5−ヘプテン酸を
原料に用いて、実施例1と同様にして題記化合物が得ら
れた(収率78%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.73
(pent,J=7.6Hz,2H),2.05−2.
12(m,2H),2.28(t,J=7.6Hz,2
H),3.62(d,J=5.3Hz,2H),3.9
2(s,3H),5.50−5.60(m,2H),
7.04−7.10(m,1H),7.33−7.43
(m,3H),7.51−7.57(m,1H),7.
71−7.76(m,4H),8.03(dd,J=
1.7 and 8.3Hz,1H),8.70(d
d,J=1.3 and 8.9Hz,1H),10.
96(br s,1H).
【0072】[実施例26](E)−2−(7−(2−ナフチルチオ)−5−ヘプテ
ナミド)安息香酸(26)の合成 Np−S−CH2 −CH=CH−(CH2)3 −CO−A
nt (25)を原料に用いて、実施例2と同様にして題記化
合物が得られた(収率73%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.73
(pent,J=7.3Hz,2H),2.05−2.
12(m,2H),2.28(t,J=7.3Hz,2
H),3.61(d,J=5.3Hz,2H),5.5
0−5.66(m,2H),7.09(dt,J=1.
0 and 7.3Hz,1H),7.32−7.43
(m,3H),7.55−7.62(m,1H),7.
70−7.75(m,4H),8.09(dd,J=
1.7 and 8.3Hz,1H),8.72(d
d,J=1.0 and 8.6Hz,1H),10.
76(br s,1H).
【0073】[実施例27](E)−2−(7−(2−ナフチルオキシ)−5−ヘプ
テナミド)安息香酸メチル(27)の合成 Np−O−CH2 −CH=CH−(CH2)3 −CO−A
nt−Me (E)−7−(2−ナフチルオキシ)−5−ヘプテン酸
を原料に用いて、実施例1と同様にして、題記化合物が
得られた(収率81%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.90
(pent,J=7.6Hz,2H),2.24(q,
J=7.0Hz,2H),2.47(t,J=7.6H
z,2H),3.92(s,3H),4.60(d,J
=5.0Hz,2H),5.77−5.95(m,2
H),7.04−7.18(m,3H),7.28−
7.35(m,1H),7.39−7.45(m,1
H),7.51−7.57(m,1H),7.70−
7.77(m,3H),8.03(dd,J=1.7
and 8.3Hz,1H),8.73(dd,J=
1.0 and 8.6Hz,1H),11.08(b
r s,1H)
【0074】[実施例28](E)−2−(7−(2−ナフチルオキシ)−5−ヘプ
テナミド)安息香酸(28)の合成 Np−O−CH2 −CH=CH−(CH2)3 −CO−A
nt (27)を原料に用いて、実施例2と同様にして題記化
合物が得られた(収率85%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.91
(pent,J=7.6Hz,2H),2.20−2.
28(m,2H),2.48(t,J=7.6Hz,2
H),4.60(d,J=5.0Hz,2H),5.7
8−5.97(m,2H),7.05−7.17(m,
3H),7.28−7.44(m,2H),7.55−
7.62(m,1H),7.68−7.76(m,3
H),8.09(dd,J=1.7 and 7.9H
z,1H),8.75(dd,J=1.0 and
8.6Hz,1H),10.89(br s,1H).
【0075】[実施例29]2−(6−(2−ナフチル)−5−ヘキシナミド)安息
香酸メチル(29)の 合成 Np−C*C−(CH2)3 −CO−Ant−Me 6−(2−ナフチル)−5−ヘキシン酸を原料に用い
て、実施例1と同様にして題記化合物が得られた(収率
62%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):2.10
(quint,J=6.9 and 7.3Hz,2
H),2.60(t,J=6.9Hz,2H),2.6
9(t,J=7.3Hz,2H),3.89(s,3
H),7.06(t,J=7.3Hz,1H),7.4
2−7.57(m,4H),7.72−7.80(m,
3H),7.92(s,1H),8.01(dd,J=
1.7 and 7.9Hz,1H),8.75(d
d,J=1.0 and 8.6Hz,1H)11.1
8(br s,1H).
【0076】[実施例30]2−(6−(2−ナフチル)−5−ヘキシナミド)安息
香酸(30)の合成 Np−C*C−(CH2)3 −CO−Ant (29)を原料に用いて、実施例2と同様にして題記化
合物が得られた(収率78%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):2.10
(quint,J=6.9 and 7.3Hz,2
H),2.61(t,J=6.9Hz,2H),2.6
9(t,J=7.3Hz,2H),7.04(t,J=
7.3Hz,1H),7.41−7.46(m,3
H),7.58(t,J=8.6Hz,1H),7.6
9−7.76(m,3H),7.89(s,1H),
8.00(dd,J=1.7 and 8.3Hz,1
H),8.76(d,J=8.6Hz,1H),10.
94(br s,1H).
【0077】[実施例31]2−(8−(2−ナフチル)−7−オクチナミド)安息
香酸メチル(31)の合成 Np−C*C−(CH2)5 −CO−Ant−Me 8−(2−ナフチル)−7−オクチン酸を原料に用い
て、実施例1と同様にして題記化合物が得られた(収率
60%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.54−
1.79(m,4H),1.81−1.97(m,2
H),2.48(t,J=7.6Hz,2H),2.4
9(t,J=6.9Hz,2H),3.90(s,3
H),7.05(t,J=7.3Hz,1H),7.4
1−7.55(m,4H),7.70−7.79(m,
3H),7.89(s,1H),8.00(dd,J=
1.7 and 7.9Hz,1H),8.74(d
d,J=1.0 and 8.6Hz,1H),11.
10(br s,1H).
【0078】[実施例32]2−(8−(2−ナフチル)−7−オクチナミド)安息
香酸(32)の合成 Np−C*C−(CH2)5 −CO−Ant (31)を原料に用いて、実施例2と同様にして題記化
合物が得られた(収率89%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.58−
1.77(m,4H),1.79−1.90(m,2
H),2.47−2.54(m,4H),7.07
(t,J=7.3Hz,1H),7.36−7.55
(m,3H),7.58(t,J=7.3Hz,1
H),7.70−7.79(m,3H),7.88
(s,1H),8.08(dd,J=1.7 and
8.3Hz,1H),8.76(d,J=8.6Hz,
1H),10.90(br s,1H).
【0079】[実施例33]2−(6−(2−ナフチルチオ)ヘキサナミド)安息香
酸ナトリウム塩(33)の合成 Np−S−(CH2)5 −CO−Ant- ・Na+ 化合物(8)1.18g(3.0mmol)をイソプロ
ピルアルコールと塩化メチレンの混合溶媒(10ml+
10ml)に溶解し、この溶液に2規定の水酸化ナトリ
ウム水溶液2.3ml(4.5mmol)を加え、室温
で4時間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣に水を加えて
塩化メチレンで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗
浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去す
ると白色アモルファス状の題記化合物が1.04g得ら
れた(収率83%)。
【0080】[実施例34]2−(6−(2−ナフチルチオ)ヘキサナミド)安息香
酸カルシウム塩(34)の合成 Np−S−(CH2)5 −CO−Ant- ・1/2Ca+ 化合物(8)1.18g(3.0mmol) をイソプロ
ピルアルコールと塩化メチレンの混合溶媒(10ml+
10ml)に溶解し、この溶液に水酸化カルシウム33
3mg(4.5mmol)の水懸濁液(5.0ml) を
加え、室温で5.5時間撹拌した。反応液を濃縮し、残
渣に水を加えて酢酸エチルで2回抽出した。有機層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去すると白色
アモルファス状の題記化合物が1.21g得られた(収
率98%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.4−
1.55(m,2H),1.55−1.75(m,4
H),2.34(t,J=7.3Hz,2H),2.9
6(t,J=7.3Hz,2H),6.99(t,J=
7.3Hz,1H),7.33−7.47(m,4
H),7.69−7.78(m,4H),8.10(d
d,J=1.7 and 7.9Hz,1H),8.5
4(d,J=8.3Hz,1H).
【0081】[実施例35]2−(6−(2−ナフチルチオ)ヘキサナミド)安息香
酸リシン塩(35)の合成 Np−S−(CH2)5 −CO−Ant・Lysine 化合物(8)197mg(0.5mmol) をメタノー
ル5mlに溶解し、この溶液にリシン (1−Lysin
e free base)69mg(0.475mmo
l) のメタノール溶液 (5ml) を加え、室温で1時間
撹拌した。反応液に水を加え、この溶液を全量約5 ml
に減圧下濃縮した。この濃縮液をエキクロディスク25
CR(ゲルマンサイエンスジャパン株式会社製)でろ過
し、ろ液を凍結乾燥すると、白色パウダー状の題記化合
物が230mg得られた(収率85%)。1 H−NMR(D2 O)δ (ppm):1.1−1.5
(m,6H),1.5−1.7(m,2H),1.7−
1.9(m,2H),2.05−2.2(br,2
H),2.40(t,J=6.6Hz,2H),2.9
1(t,J=7.3Hz,4H),3.64(t,J=
5.9Hz,1H),6.75−6.95(m,3
H),6.95−7.3(m,6H),7.85(d,
J=7.6Hz,1H),8.03(d,J=6.6H
z,1H).
【0082】[実施例36](E)−2−(7−(2−ナフチル)−6−ヘプテナミ
ド)安息香酸リシン塩(36)の合成 Np−CH=CH−(CH2)3 −CO−Ant・Lys
ine 化合物(20)1.00g(2.68mml)をエタノ
ール300mlに溶解し、この溶液にリシン (1−Ly
sine free base)372mg (2.54
mmol)のエタノール溶液 (200ml)を加え、室
温で終夜撹拌した。反応液に水60mlを加え、この溶
液を約50mlに減圧下濃縮した。この濃縮液にメタノ
ール15mlを加えてエキクロディスク25CR(ゲル
マンサイエンスジャパン株式会社製)でろ過し、ろ液を
凍結乾燥すると、白色パウダー状の題記化合物が1.1
0g得られた(収率79%)。1 H−NMR(CDCl3 )δ (ppm):1.4−
1.8(m,10H),2.2−2.3(m,2H),
2.35−2.45(m,2H),2.75−2.85
(m,2H),2.50−2.65(m,1H),4.
85(s,4H),6.3−6.4(m,1H),6.
5−6.6(m,1H),6.95−7.05(m,1
H),7.3−7.45(m,3H),7.5−7.8
(m,4H),8.0−8.1(m,1H),8.4−
8.5(m,1H).
【0083】[実施例37]ヒト末梢血単核球のTF産生阻害活性の測定 健常人より採取した末梢静脈血から比重遠心により単核
球を分離した。これをMEM(Minimum ess
ential medium,Gibco)で洗浄後、
培養液(PRMI−1640(Gibco)with
25 mM HEPES buffer,100μg/
ml streptomycin,100U/ml p
enicilin G,2mM L−glutamin
e)に細胞密度1×106 cells/mになるように懸
濁した。この細胞浮遊液を96穴マイクロプレートに
0.15mlずつ播種し、被験薬(表1に記載の、実施
例で得た本発明化合物)を含む培養液を0.05ml加
えた後、CO2 インキュベーターで1時間培養した。そ
の後、LPS(リポポリサッカライド,E.coli0
111 B4,DIFCO)1 μg/mlを添加してさ
らに16時間追加培養した。上清を除去し生理食塩水で
洗浄後、16mM OG(n−octyl−β−D−g
lucopryranoside)を0.1ml添加
し、振とうしてTFを可溶化した。これに生理食塩水
0.2mlを加え(最終1.5倍希釈)、凝固促進活性
(TF様活性)測定用試料とした。被験薬は0.1Mに
なるようにDMSOに溶解した後、培養液で希釈して用
いた。最終DMSO濃度は0.01%以下とした。
【0084】ヒト血漿0.1mlと、上記のように調製
した凝固促進活性(TF様活性)測定用試料または標準
トロンボプラスチン0.1ml(human thro
mboplastin,Thromborel S,B
ehringwerke)を混合し、37℃で3分間イ
ンキュベートした。その後、100μl/mlのリン脂
質(Platelin,Organon Tekeni
ca)を含む25mMCaCl2 0.1mlを加えて凝
固反応を開始した。凝固反応の測定は540nmの吸光
度を用い、7−20分間行った。凝固時間はデータ解析
ソフトSOFTmax(Molecular Devi
ces)の最大レート時間を用いた。凝固時間の対数値
と標準トロンボプラスチン濃度の対数値を2次曲線で回
帰することにより検量線を作成し、被験薬のTF産生阻
害率を算出した。
【0085】
【表1】
【0086】表1から本発明の化合物がTF阻害作用を
有することがわかる。
【0087】[実施例38]錠剤の製造 1錠が次の組成からなる錠剤を製造した。
【0088】 化合物(2) 50mg 乳糖 230mg じゃがいもデンプン 80mg ポリビニルピロリドン 11mg ステアリン酸マグネシウム 5mg 化合物(2)、乳糖およびジャガイモデンプンを混合
し、これをポリビニルピロリドンの20%エタノール溶
液で均等に湿潤させ、20nmメッシュのふるいを通
し、45℃で乾燥させ、かつ再び15nmメッシュを通
した。こうして得られた顆粒をステアリン酸マグネシウ
ムと混和して錠剤に圧縮した。
【0089】[実施例39]注射剤の製造 1 ml中に化合物(35)を0.3mg含有する注射用
溶液を下記処方により製造した。
【0090】 化合物(35) 30mg 食塩 900mg 注射用蒸留水 100mg [実施例40]点眼剤の製造 化合物(35)360mgを0.2Mほう酸水溶液75
mlと0.05Mほう砂水溶液25mlの混合液に溶か
し、次に塩化ナトリウム300mgと塩化ベンザルコニ
ウム2mgを加えて水溶液とした。フィルターを通じて
滅菌し、0.38%の点眼剤とした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/245 ABS 9454−4C C07C 235/24 C 7106−4H 323/62 7419−4H (72)発明者 竹内 隆博 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内 (72)発明者 小森谷 恵司 東京都千代田区内幸町2丁目1番1号 帝 人株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式[I]、 【化1】 (式中、AはCH2 −CH2 、CH=CH、C*C(た
    だし、C*Cは三重結合を表す(以下同じ))、S−C
    2 、またはO−CH2 、を表し、BはCH2−CH2
    またはCH=CHを表し、Rは水素原子またはC1〜C4
    の低級アルキル基を表わし、nは0〜5の整数を表わ
    す)で示されるナフタレン誘導体またはその医薬上許容
    される塩を有効成分とするTF(tissue fac
    tor,組織因子) 阻害作用を特徴とする疾患の治療剤
    または予防剤。
  2. 【請求項2】 AがCH=CH、またはO−CH2 、で
    ある場合に、BがCH2 −CH2 またはCH=CHであ
    り、Aが、CH2 −CH2 またはC*Cである場合に、
    BがCH2 −CH2 である請求項1記載の治療剤または
    予防剤。
  3. 【請求項3】 nが0〜3の整数である請求項1または
    2に記載の治療剤または予防剤。
  4. 【請求項4】 Rが水素原子、メチル基またはエチル基
    である請求項1〜3のいずれか1項に記載の治療剤また
    は予防剤。
  5. 【請求項5】 疾患がDIC (disseminate
    d intravascular coagulati
    on) である請求項1〜4のいずれか1項に記載の治療
    剤または予防剤。
  6. 【請求項6】 疾患が血栓症である請求項1〜4のいず
    れか1項に記載の治療剤または予防剤。
  7. 【請求項7】 疾患が内膜肥厚性疾患である請求項1〜
    4のいずれか1項に記載の治療剤または予防剤。
  8. 【請求項8】 疾患が白内障手術後の混濁である請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の治療剤または予防剤。
  9. 【請求項9】 白内障手術が人工水晶体挿入術である請
    求項8記載の治療剤または予防剤。
JP3468494A 1994-03-04 1994-03-04 ナフタレン誘導体を有効成分とする疾患用剤 Pending JPH07242538A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007532678A (ja) * 2004-04-13 2007-11-15 セフアロン・インコーポレーテツド 二環式芳香族スルフィニル誘導体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007532678A (ja) * 2004-04-13 2007-11-15 セフアロン・インコーポレーテツド 二環式芳香族スルフィニル誘導体

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