JPH0724214U - 化粧料容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 化粧料容器の製造にあたって必要な構成物品
の滅菌工程を最小限のものとすると共に、化粧料容器内
の化粧料を確実に使い尽くせるようにするものである。 【構成】 軸筒の後端開口部より、塗布体等の構成物品
を挿入し、その軸筒内において係止固定すると共に、上
記軸筒の後端開口部を尾栓により閉塞して軸筒内を直接
貯留部に形成し、液状の化粧料を充填するものとするこ
とで、化粧料容器の製造工程において、構成物品への接
触を少なくして滅菌作業を最小限のものとし、部品点数
を省略して、中継芯から塗布体への化粧料の流出を確実
にして化粧料を余すところがなく使い切ることができ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、アイライナー等の化粧料を塗布する化粧料容器の構造の改良に関 する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、アイライナー等の液状化粧料を塗布する塗布体を有する化粧料容器にお いて、化粧料を塗布する塗布体やこの塗布体と一体となり軸筒の後端の貯留部に 連通してこれに貯留する化粧料を塗布体に浸透させる中継芯、或は上記塗布体及 び中継芯を固持してなるアジャスター等の構成部品は、軸筒の先端を分離自在と した上で、軸筒の先端方向より挿入し、上記軸筒先端を接合固定するものが一般 的である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来のものにおいて、化粧料を塗布する塗布体やこの塗布 体と一体となり軸筒の後端の貯留部に貯留する化粧料を塗布体に浸透させる中継 芯、或は上記塗布体及び中継芯を一体に固持してなるアジャスター等の構成部品 を、軸筒の先端方向より挿入し、固定させてなるものでは、別個に滅菌してなる 塗布体や中継芯をアジャスターとともに軸筒内において一旦固定した後に滅菌状 態において、軸筒として組み立てなければならず、化粧料容器の製造工程におい て必要な構成部品の滅菌作業を繰り返さなければならず、化粧料容器の製造工程 が非常に煩雑となる欠点がある。

【０００４】 また、軸筒後端の化粧料の貯留部に対して充填される化粧料は、化粧料の外部 への漏出を防止すべく、カ−トリッジ筒を用いたり、綿等の吸収材料に化粧料を 吸収させ、軸筒内に収容させてなるものであるが、カ−トリッジ筒を用いる場合 は、その容器分だけコスト増を免れず、化粧料を綿等の吸収材料に吸収させてな るものの場合は、塗布体と一体に密接する中継芯からの化粧料の吸収によって塗 布体への浸出を可能とするものであるから、化粧料を吸収させる吸収材料におい て、吸収させた化粧料の残量が少なくなると中継芯の吸収力が弱まり、塗布体に 十分な化粧料が行き渡らず、吸収材料に多量の化粧料を残したまま使用不能とな り、不経済なものとなる場合がある。

【０００５】 そこで、この考案は上記従来のものの有する欠点を改善するものであり、化粧 料容器の製造工程を簡素化させると共に、化粧料容器内の化粧料を確実に使い尽 くせるようにするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

そのために、軸筒の後端開口部より、化粧料を塗布する塗布体と、この塗布体 と密接する中継芯を一体に固持してなるアジャスターを上記軸筒先端内に後方よ り挿入、軸筒内に係止固定すると共に、軸筒後端開口部を尾栓によって密封閉塞 できるようにして液状の化粧料の貯留部を形成してなるものである。

【０００７】

【作用】

上記構成を具えるので、化粧料容器の製造にあたって、化粧料を塗布する塗布 体と、この塗布体と密接する中継芯を一体に固持してなるアジャスターを挿入し て、係止固定する時に、上記軸筒の後端開口部から、塗布体等の構成部品を軸筒 内に落し込むことができるため、製造工程を簡略化することができると共に、こ の製造にあたっての構成部品の滅菌作業を最小限のものとすることができる。

【０００８】 また、塗布体に液状の化粧料を浸透させる中継芯が、軸筒後端開口部を尾栓に よって閉塞することで形成される液状の化粧料の貯留部に突出するものとなるの で、貯留部内に充填される液状化粧料を余すことなく使い切ることができるもの となる。

【０００９】

【実施例】

この考案を図に示す実施例により更に説明する。（１）は、この考案の実施例 である化粧料容器であり、この化粧料容器（１）は、内部に貯留するアイライナ ー等の液状の化粧料を貯留し、先端より突出する塗布体（３）によって化粧を行 う軸筒（２）と、この軸筒（２）の先端より突出する塗布体（３）を保護するた めに、嵌着と共に、内蔵するスプリング（５）の弾性を以て軸筒（２）の先端部 表面に密着させてなる内キャップ（６）を保持するキャップ（４）から構成され るものである。

【００１０】 そして、上記軸筒（２）においては、軸筒（２）の後端開口部（７）より、化 粧料を塗布する塗布体（３）と、この塗布体（３）と密接する中継芯（８）を一 体に固持してなり、軸方向に直交する方向に複数枚の並行する隙間（１５）を設 けてなるアジャスター（９）を、上記軸筒（２）の先端内方向に挿入、軸筒（２ ）内壁より突出する係止突起（１２）をアジャスター（９）の後端縁（１４）が のり越えてこれに係止固定されると共に、アジャスター（９）の後端側縁の弯曲 側壁は同位置に内壁より膨出する膨出部（１３）に嵌合してアジャスター（９） の後退を阻止する。そして、軸筒（２）の後端開口部（７）を尾栓（１０）によ り閉塞して液状の化粧料の貯留部（１１）が形成される。

【００１１】 この考案は以上の構成を具えるので、この化粧料容器（１）の製造にあたって は、化粧料を塗布する塗布体（３）と、この塗布体（３）の後端に密接する中継 芯（８）が一体に固持されるアジャスター（９）を、軸筒（２）の後端開口部（ ７）より挿入の上軸筒（２）の先端内に固定する時には、上記軸筒（２）の後端 開口部（７）から、上記塗布体（３）等の構成部品を軸筒（２）内に落し込むこ とができるため、製造工程を簡略化することができると共に、この化粧料容器（ １）の製造にあたって、塗布体（３）等の各構成部品の滅菌作業を最小限のもの とすることができる。アジャスター（９）は軸筒（２）内に貯溜する化粧料の流 出を調整するものであり、過度の化粧料の流出は、隙間（１５）内に貯溜して外 部への流出を調整し、徐々に流出することができるようになつている。

【００１２】 また、塗布体（３）に接続する中継芯（８）が、軸筒（２）の後端開口部（７ ）を尾栓（１０）によって閉塞することで形成される液状の化粧料の貯留部（１ １）に突出しているから、この貯留部（１１）内に充填される液状の化粧料を余 すことなく、中継芯（８）を介して使い切ることができるものとなる。なお、尾 栓（１０）は通常ポリプロピレン樹脂により製造されるが、これをナイロン樹脂 で成形するときには、その膨潤性により化粧料の水分を含有して水密性を強固と し、化粧料が漏れるおそれがないものである。

【００１３】

【考案の効果】

以上のとおり、化粧料容器を構成する構成部品を軸筒の後端開口部より挿入、 係止、固定すると共に、上記軸筒の後端開口部を尾栓によって閉塞し貯留部を形 成し、液状の化粧料を軸筒内に直接充填することで、化粧料容器の構成部品の滅 菌作業を最小限のものとし、更に化粧料容器内に充填する化粧料を確実に使い切 ることができることから、部品数を省略して化粧料容器の製造作業をその滅菌作 業とともに効率的に行うことができ、しかも、、化粧料を経済的に使用すること ができる優れた効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例である化粧料容器の要部拡大
断面図である。

【符号の説明】

１ 化粧料容器 ２ 軸筒 ３ 塗布体 ４ キャップ ５ スプリング ６ 内キャップ ７ 後端開口部 ８ 中継心 ９ アジャスター １０ 尾栓 １１ 貯留部 １２ 係止突起 １３ 膨出部 １４ アジャスター後端縁

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【手続補正書】

【提出日】平成５年１１月２２日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図１

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】 ─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成６年８月３日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図１

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 軸筒の後端開口部より、化粧料の塗布体
   と、この塗布体に密接する中継芯を固持してなるアジャ
   スターを上記軸筒先端内に後方より挿入、アジャスター
   後端を軸筒内で係止固定すると共に、軸筒後端開口部を
   尾栓によって密封閉塞できるようにして液状化粧料の貯
   留部を形成してなる化粧料容器。