JPH07242087A - 定期券 - Google Patents

定期券

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JPH07242087A
JPH07242087A JP6037051A JP3705194A JPH07242087A JP H07242087 A JPH07242087 A JP H07242087A JP 6037051 A JP6037051 A JP 6037051A JP 3705194 A JP3705194 A JP 3705194A JP H07242087 A JPH07242087 A JP H07242087A
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JP
Japan
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commuter pass
resin
infrared
ticket
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JP6037051A
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English (en)
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Osahisa Matsudaira
長久 松平
Yoshie Arai
美江 新井
Tomohiko Yoshimura
友彦 吉村
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、記録されるコードの機械読み取りは
可能であるが、不正に複写機により複写しても、再現及
び機械読み取りが不可能で、かつ複写された偽造定期券
であることを容易に識別可能な定期券を提供する。 【構成】定期券1上に印字されるコード3が、可視領域
に光吸収が無く、且つ赤外領域に光吸収を有する印字材
料により形成されるため、複写機により複製されても、
コード以外は可視領域の吸収は同じであるが、コード3
に相当する赤外領域における吸収が無いことから機械読
み取りが不可能となり、真正物との判別することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バスや鉄道など交通機
関に用いられる定期乗車券にかかり、とくに光学的に読
み取りが可能で、かつ複製防止機能を有する定期乗車券
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、定期乗車券(以下、定期券とす
る)は、交通手段の利用を証明するものとして幅広く利
用されている。とくに近年は、定期券に磁気記録部を設
け、この磁気部に有効期間、乗車区間、などの利用条件
や発行条件を磁気情報として記録し、改札口で読み取り
装置により定期券の磁気情報を自動読み取りし、改札業
務を行なっている。
【0003】また定期券に記録される利用条件や発行条
件などの情報を光学的に読み取る方法が実用化されてお
り、その一つに上述の情報をバーコード等のコードとし
て定期券上に墨色、藍色などのインキで印字するものが
ある。このようなコードは、定期券表面の文字情報とは
別に設けられることが多い。
【0004】このコードは、機械的に読み取られる定期
券表面とコードとの光の反射濃度の差から情報が読み取
られるもので、例えばバーコードリーダーなどが用いら
れている。
【0005】このような定期券は、交通期間での乗降車
時に各駅の改札口、精算窓口に設置されている読み取り
装置により、定期券に記録れている情報が読み取られ、
有効期限、使用区間、真偽判定等の利用状況の確認を行
なっている。
【0006】この光学的な読み取りに用いられる光源は
633、670、680nmといった可視領域であり、
正確に定期券に記録された情報を読み取るには、可視領
域における光の吸収・反射特性が重要であることから、
このコードは可視領域で識別可能、すなわち着色された
材料で形成されるため、目視可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、目視可
能であるということは、複写機による複写が簡単に行な
うことができ、当然複製されたコードは、読み取り装置
による読み取りが可能となり、不正の手段となるおそれ
がある。さらにカラー複写機の普及と複写技術の向上に
より、コードが忠実に再現され、オリジナルに極めて近
い複写物が得られるようになるため、目視によっても偽
造定期券の判別が困難となりつつある。また定期券上に
視覚情報とコード化された情報が記載されるため、記録
する情報の量が限定され、またコードは定期券のデザイ
ン上の制限ともなっていた。
【0008】そこで、本発明は、複写機による不正な複
製を防止し、複製されたものであっても定期券に記録さ
れるコードの機械読み取り不可能とするものである。そ
のため正当な定期券に記録されるコードは、機械読み取
り可能であるが、不正に複写機により複写しても、その
コードの再現及び機械読み取りが困難であり、かつ複写
された偽造定期券であることを容易に識別可能とする定
期券を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題を解決すべくなされたものであり、請求項1に記載の
発明は、有効期限、乗車区間、真偽判定などの情報から
なる機械読み取り用コードを有する定期券において、前
記コードを可視領域に光吸収が無く、且つ赤外領域に光
吸収を有する印字材料により形成してなることを特徴と
する定期券である。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の定期券において、印字材料が、電子写真方式に用いら
れるトナー又は熱転写方式に用いられる熱転写リボンで
あることを特徴とする定期券である。
【0011】
【作用】本発明の定期券によれば、定期券上に印字され
るコードが、可視領域に光吸収が無く、且つ赤外領域に
光吸収を有する印字材料により形成されるため、複写機
により複製されても、コード以外は可視領域の吸収は同
じで、見かけ上同一に見えるものの、コード部分は赤外
領域における吸収が無いことから機械読み取りが不可能
となり、真正物との判別ができる。またコードが可視領
域に現れないことから視覚情報とコードを重ねて記録す
ることができ、そのコードは電子写真方式又は熱転写方
式による印字手段により定期券に後工程での印字が可能
である。さらには前述の印字手段を用いることでコード
を定期券毎の個別情報として形成可能となる。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明す
る。図1は本発明の定期券の正面図を示し、図2は本発
明の定期券を赤外フィルターを介して見た時の正面図で
あり、図3は本発明の定期券のコードの分光反射特性を
示すグラフである。
【0013】図1の本発明の定期券1は、基材2とし
て、シート状のポリエチレンテレフタレート(PET)
に代表される高分子樹脂や紙が用いられるが、これらの
素材は基本的に可視領域、赤外領域に吸収を持たないも
のである。
【0014】基材2上には、有効期間4、乗車区間5、
定期券種別6、定期券保持者名7、金額8などの利用条
件や発行条件が可視情報9として印字されており、これ
らは定期券の購入時、すなわち発行時点で情報が印字さ
れる。これらの印字は公知技術である感熱記録材料が定
期券表面に設けられている場合にはサーマルヘッドによ
り加熱記録され、感熱転写材などによる熱転写により記
録される。また複製を防止するために定期券の表面には
地紋・細紋10などがデザインされている。さらに基材
2上には、上記の可視情報とほぼ同一の情報がコード化
されて記録されており、図1のような可視領域では、そ
の存在すら認識することができず、図2に示すように赤
外領域で、初めてコード3を認識することができるもの
である。なお、図2では可視情報は墨色で印字されてい
るため、赤外領域においても識別することは可能であ
る。
【0015】コード3は、実施例としてバーコードパタ
ーンとして表現されているが、コードの形態について
は、特に制限されることはなく、バーコード以外の一般
的な文字・数字や田型コードなどの二次元コードなど識
別可能なコードであれば用いることができる。
【0016】上記の赤外線吸収材料を含む印字材料から
なるコード3は、基材2上に形成され、その読み取り
は、例えば半導体レーザの波長750nm、780n
m、810nm、830nm、905nm、940nm
のレーザ光を照射し、可視領域の光をカットした受光セ
ンサー、赤外カメラ等で認識される。これらは基材2の
赤外領域光の反射による黒色、コード3の赤外領域光の
吸収による白色となるように色差から容易に判別がで
き、コード3の情報の読み取りが可能となる。
【0017】次に本発明の定期券1のコード3は、購入
者の要求に応じて発行時に記入印字されるものであり、
1枚毎に印字するため、簡易な出力手段により形成すこ
とができる。本発明の定期券の発行装置は、定期券の発
行条件の入力、演算については、公知技術であり省略す
るが、出力手段である印字装置は、主として、熱転写印
刷装置、電子写真式印刷装置(レーザープリンター)を
用いられる。
【0018】コード3は、可視領域に光吸収が無く、且
つ赤外領域に光吸収を有する印字材料からなる。これら
は赤外線吸収材料であり、例えばFe2+及びCu2+を含
有するガラス顔料、シアニン系、フタロシアニン系、ナ
フタロシアニン系、ナフトキノン系、アントラキノン
系、アミニウム系、ジオチール金属錯塩系、ジインモニ
ウム系、トリフェニルメタン系、クロニックメチン系、
アズレニオウム系、ピリリニウム系が赤外吸収能を有し
ており、可視領域の透過性を考慮すると、とくにジイン
モニウム系材料である、N,N,N’,N’,テトラキ
ス(P−ジ−ブチルアミノ)Pフェニレンジアミニウム
塩に代表される化合物がよく、可視領域に吸収が少な
く、かつ赤外領域に機械読み取りに必要な赤外吸収能を
有していることが確認された。この材料は各印字方式に
合わせた印刷インキ、熱転写材、電子写真用のトナーの
赤外線吸収材料として配合し使用することができるもの
である。
【0019】さらに具体的に赤外線吸収材料について、
代表的な赤外線吸収材料としてFe 2+及びCu2+を含有
するガラス系粉末材料及びN,N,N’,N’,テトラ
キス(P−ジ−ブチルアミノ)Pフェニレンジアミニウ
ム塩を詳述する。このFe2+及びCu2+を含有するガラ
ス系粉末材料は、五二酸化リン(P2 5 )を主成分と
し、酸化鉄及び/又は酸化銅を1.0重量%以上含み、
より好ましくは五二酸化リン(P2 5 )を重量%で3
5.0〜80.0%、酸化鉄及び酸化銅をそれぞれ0〜
3.0%の範囲で含まれる。なお、上記ガラス系粉末材
料には、必要に応じて以下の化合物を含有させてもよ
い。 具体的には、Al2 3 2.0〜10.0重量% B2 3 1.0〜30.0重量% MgO 3.0〜10.0重量% ZnO 0〜 3.0重量% K2 O 0〜15.0重量% BaO 0〜10.0重量% SrO 0〜 1.0重量% Ni、Co、Se 微量 また、赤外線吸収材料がN,N,N’,N’,テトラキ
ス(P−ジ−ブチルアミノ)Pフェニレンジアミニウム
塩は、下記一般式(I)で表されるアミニウム化合物か
らなる。
【0020】
【化1】
【0021】ただし、式中、nは1又は2の自然数、R
は水素又は炭素数1〜12のアルキル基、X- は過塩素
酸塩(ClO4 - )、フッ化ホウ素酸塩(BF4 - )、
トリクロル酢酸塩(CCl3 COO- )、トリフルオロ
酢酸塩(CF3 COO- )、ヘキサフルオロアンチモン
酸塩(SbF6 - )、ベンゼンスルフォン酸塩(C6
5 SO3 - )、エタンスルフォン酸塩(C2 5 SO3
- )、リン酸塩(PO 4 3- )のいずれか又はこれらの混
合物を示す。
【0022】印刷方式では印刷インキとして用いられる
印字材料の組成は、上記赤外線吸収材料に樹脂成分が加
えられるが、インキの構成は周知技術であり、この樹脂
成分が光硬化型の場合はプレポリマー、モノマー、光重
合開始剤、補助剤などから構成され、その他にも樹脂成
分の特性に応じて溶剤乾燥型、酸化重合型などのインキ
があり、適宜選択される。
【0023】さらに上記した光硬化型の印刷インキの構
成成分について詳述する。プレポリマーにはエポキシア
クリレート、エポキシ化油アクリレート、ウレタンアク
リレート、不飽和ポリエステル、ポリエステルアクリレ
ート、ポリエーテルアクリレート、ビニル/アクリレー
ト、ポリエン/チオール、シリコン、ポリブタジエン、
ポリスチリルエチルメタクリレートなどが挙げられる。
【0024】またポリマーには単官能モノマー、二官能
モノマー、多官能モノマーがあり、溶剤としての役割も
有する。単官能モノマーにはt−ブチルアミノエチルア
クリレート、2−シアノエチルアクリレート、シクロヘ
キシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、
ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニル
メタクリレート、ジシクロペンテニロキシエチルアクリ
レート、ジシクロペンテニロキシエチルメタクリレー
ト、2(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、
2−エトキシエチルアクリレート、2−エチルヘキシル
アクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルアクリレート、2−2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、イソ
ボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、
イソデシルアクリレート、イソデシルメタクリレート、
イソオクチルアクリレート、n−ラウリルアクリレー
ト、2−メトキシエチルアクリレート、2−フェノキシ
エチルアクリレート、ステアリルメタクリレート、トリ
デシルメタクリレート、N−ビニルピロリドン、テトラ
ヒドロフルフリールアクリレート、グリシジルメタクリ
レートなどが挙げられる。
【0025】二官能モノマーにはネオペンチルグリコー
ルアクリレート、ポリエチレングリコール200ジアク
リレート、ビスフェノールAエトキシエトキシジアクリ
レート、トリプロピレグリコールジアクリレート、テト
ラエチレングリコールジアクリレートなどが挙げられ
る。
【0026】多官能モノマーにはペンタエリスリトール
トリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、プロポキシトリメチロール、プロパントリアク
リレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
などが挙げられる。
【0027】光重合開始剤としては光ラジカル発生剤が
あり、分子内結合開裂型と分子間水素引抜き型が知られ
ている。分子内結合開裂型にはベンゾイソブチルエーテ
ル、ベンジルジメチルケタール、ジエトキシアセトフェ
ノン、アシロキシムエステル、塩素化アトフェノン、ヒ
ドロキシアトフェノン、アシルホスフィンオキサイトな
どがあり、分子間水素引抜き型にはベンゾフェノン、ミ
ヒラーケトン、ジベンゾスベロン、2−エチルアンスラ
キノン、イソブチルオキサンソン、ベンジルなどがあ
る。
【0028】次に熱転写方式で用いられる熱転写材は、
基本構成としてベースシートと赤外線吸収材料を含む赤
外線吸収熱転写層からなり、被転写面に赤外線吸収熱転
写層を合わせベースシート側からサーマルヘッドなどの
加熱手段により加熱により、熱転写が行なわれるもので
ある。さらにベースシートと赤外線吸収熱転写層との間
に剥離層、また熱転写層上に接着層を設けることができ
る。
【0029】ベースシートは、任意のプラスチックフィ
ルムを用いることができ、例えばポリエチレン、ポリプ
ロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂やこれ
をさらに塩素化した塩素化ポリ塩化ビニルなどの塩化ビ
ニル系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
共重合樹脂などからなるフィルム状又はシート状で用い
られる。
【0030】このベースシートには、赤外線吸収熱転写
層の剥離を容易にする剥離層を必要に応じて設けていて
もよく、この剥離層は熱転写層とともに剥離される。こ
の剥離層の材料としては、例えばサーマルヘッドにより
熱転写を行なう場合に、融点60〜120℃のワックス
類が挙げられる。
【0031】具体的にはパラフィンワックス、カルバナ
ワックス、モンタンワックス、高級脂肪酸、高級アルコ
ール、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステルがある。
また軟化点が60〜150℃の低軟化点樹脂を用いるこ
ともでき、通常その分子量が500〜5000の樹脂材
料であり、例えばエポキシ樹脂、低分子量ポリスチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、
ポリエステル樹脂、石油樹脂が挙げられる。
【0032】なお、上述のワックス類と低軟化点樹脂の
混合物を用いてよい。またサーマルヘッドによる転写の
際に破断伸度を低下させるために、赤外線を透過する有
機又は無機の粉末を5〜20重量%混合してもよい。
【0033】この材料を溶剤に溶解又は分散し塗料化し
て、これをコーティングにより剥離層を形成する。この
溶剤には、トルエン等の芳香族炭化水素、メチルエチル
ケトンやメチルイソブチルケトン等のアルコール系溶剤
が用いられる。コーティング手段としては、グラビアコ
ート、ロールコート、バーコート、エアナイフコート、
ブレードコート、スクリーン印刷などの公知の手段を用
いる。この剥離層は上記手法により、通常0.5〜2.
0μm程度の膜厚に形成される。
【0034】赤外線吸収熱転写層は、上述した赤外線吸
収材料を樹脂バインダーに混入してベースシート又は剥
離層に塗布形成される。樹脂バインダーとしては、水又
は有機溶剤に溶解する高分子材料が用いられる。具体的
にはポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチル
セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ポリ
スチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、線状の飽和ポ
リエステル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル
酸エチル等のメタクリル酸、若しくはそのエステルの単
独又は共重合体、ポリウレタン、ポリブチラールなどが
ある。
【0035】また、剥離層を設けない場合の樹脂バイン
ダーは、ガラス転移点が50〜110℃であることが望
ましく、通常は分子量が8000以上である。このよう
な高分子量樹脂としては、ポリエステル系樹脂;ポリ塩
化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、変性し
た塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂等の塩化ビニル系
樹脂、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸−2−メトキシ
エチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸−2−
ナフチル、ポリアクリル酸イソボルニル、、ポリメタク
リロニトリル、ポリアクリロニトリル、ポリメチルクロ
ロアクリレート、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタク
リル酸エチル、ポリメタクリル酸−t−ブチル、ポリメ
タクリル酸イソブチル、ポリメタクリル酸フェニル、メ
タクリル酸メチルとメタクリル酸アルキル(ただし、ア
ルキル基の炭素数は2〜6個)のコポリマーなどのアク
リル系樹脂;ナイロン−6,6、ナイロン−6,7、ナ
イロン−6,8、ナイロン−6,9、ナイロン−6,1
0、ナイロン−6,12、ナイロン−10等のポリアミ
ド系樹脂;ポリビニルアセタール等のポリアセタール系
樹脂が用いられる。また上述の高分子量樹脂に軟化点5
0〜150℃の低軟化点樹脂を混合することにより熱応
答性が向上し、加熱部位周辺の転写が防止されるため転
写精度が向上する。この低軟化点樹脂には、剥離層に混
合される樹脂を用いることができる。なお混合量は熱転
写層の樹脂成分全体の20〜70重量%を高分子量樹脂
とし、残部を低軟化点樹脂とすることができる。
【0036】さらに赤外線吸収熱転写層には、上記樹脂
成分に加えて耐磨耗材を混合することが望ましい。この
耐磨耗材としては動物系ワックス、植物系ワックス、鉱
物系ワックス、石油系ワックスなどの天然ワックス;合
成炭化水素系ワックス、脂肪族アルコールと酸のエステ
ル系ワックス、水素化ワックス、合成ケトン系ワック
ス、アミンあるいはアミド系ワックス、塩素化炭化水素
化ワックス、合成動物系ワックス、αオレフィン系ワッ
クスなどの合成ワックス;ステアリン酸亜鉛などの高級
脂肪酸の金属塩;テフロンパウダー;ポリエチレンパウ
ダー、ポリプロピレンパウダーなどがある。なお混合量
は樹脂成分100重量部に対して6〜70重量部の範囲
でよい。
【0037】赤外線吸収熱転写層は、上記赤外線吸収材
料と上記樹脂バインダーを溶剤に溶解又は分散した赤外
線吸収熱転写層としてベースシート或いは剥離層にコー
ティングされる。この溶媒にはトルエン、メチルイソブ
チルケトン、キシレン、シクロヘキサノール、酢酸イソ
ブチル、シクロヘキサノン、メチルヘキサノン、エチレ
ングリコールモノブチルエーテル等のグリコール誘導体
等又はこれらの混合溶媒がある。赤外線吸収熱転写層
は、溶剤成分を除く組成物中に80重量%以下に含まれ
ることが望ましい。80重量%を越えると転写された熱
転写層のコードパターンがマット状となり、表面に赤外
線反射が生じ、転写された熱転写層の凝集力も限界とな
り、その接着性・引っ掻き強度が低下するおそれがある
ためである。また樹脂バインダーは、溶剤成分を除く組
成物中に20重量%以上含まれることが望ましい。さら
に消泡剤、滑剤などの添加剤を含んでもよい。
【0038】熱転写層は上記組成物をグラビアコート、
ロールコート、バーコート、エアナイフコート、ブレー
ドコート、スクリーン印刷などの公知の手段により 形
成され、通常1〜10μm程度の膜厚に形成される。
【0039】接着層は被転写面に対して熱転写層の接着
力が十分ではない場合に設けることができ、接着剤とし
て樹脂バインダーと同じガラス転移点が50〜110℃
の高分子樹脂と低軟化点樹脂の混合物を用いることがで
きる。通常0.5〜2μm程度の膜厚に形成される。
【0040】さらに熱転写材には、サーマルヘッドの走
行性をスムーズにするためのバックコート層をベースシ
ートの裏面側に設けることもできる。
【0041】次に本発明の定期券上のコード等を電子写
真方式により形成する場合に用いられる赤外線吸収トナ
ーについて述べる。この赤外線吸収トナーは赤外線吸収
材料の他にバインダー樹脂、荷電制御剤、離型剤、熱ロ
ーラ定着用オフセット防止剤、外添剤、キャリヤから構
成される。
【0042】赤外線吸収材料は、上記したように、例え
ばFe2+及びCu2+を含有するガラス顔料、シアニン
系、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、ナフトキ
ノン系、アントラキノン系、アミニウム系、ジオチール
金属錯塩系、ジインモニウム系、トリフェニルメタン
系、クロニックメチン系、アズレニオウム系、ピリリニ
ウム系、染料系が赤外吸収能を有しており、可視領域の
透過性を考慮すると、とくにFe2+及びCu2+を含有す
るガラス顔料、ジインモニウム系材料である、N,N,
N’,N’,テトラキス(P−ジ−ブチルアミノ)Pフ
ェニレンジアミニウム塩に代表される化合物がよく、5
〜40重量%含まれる。
【0043】バインダー樹脂にはポリメチルメタクリレ
ート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポ
リ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
ヅテル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポ
リビニルブチラール、ポリアマイド、ポリアクリル酸樹
脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹
脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族
系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス、
ポリスチレン、ポリP−クロルスチレン、ポリビニルト
ルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレ
ン−P−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルナ
フタレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、ス
チレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル
酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合
体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−
アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸
エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン
−dクロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−ア
クリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエー
テル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合
体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン
ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、
スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチ
レン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エス
テル共重合体などスチレン系共重合体が単独又は混合し
て使用される。とくに線状のポリエステル樹脂、スチレ
ン−メタクリル酸ブチル共重合体が有効であり、50〜
90重量%程度含有する。
【0044】荷電制御剤にはアルキルサリチル酸の金属
錯体、ジカルボン酸の金属錯体、多環体サリチル酸金属
塩、4級アンモニム塩、ベンゾチアゾール誘導体、グア
ナミン誘導体、ジブチルチンオキサイド、含窒素化合物
があり、1〜5重量%程度添加される。
【0045】熱ローラ定着用オフセット防止剤には低分
子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン等を0〜5
重量%程度がある。またトナーの流動性向上、摩擦帯電
量の調整、クリーニング性向上を目的としてコロイダル
シリカ、酸化チタン、アルミナ、脂肪酸金属塩等を外添
剤として0〜5重量%程度添加される。
【0046】以上の材料を混練し、1〜10μm径の微
粒子に形成する。その他にキャリアとして還元鉄粉、ア
トマイズ鉄粉、窒化鉄粉、銅、ニッケル、亜鉛、コバル
ト、マンガン、マグネシウムなどのフェライト粉末や樹
脂中にマグナタイトなどの微粉末磁性体を分散させたも
のが混合される。さらにキャリヤ表面をポリエステル系
樹脂、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂
などにより被覆した樹脂コートキャリヤも多用されてい
る。
【0047】以下、本発明の具体的な実施例を挙げ、詳
細に説明する。 <実施例1>下記組成の赤外線吸収性印刷インキを用い
て、スクリーン印刷方式により基材上にバーコード上の
コード3を印刷し図1に示される定期券1を発行した。
図3のAは、実施例1の赤外線吸収性印刷インキの分光
反射特性を示すグラフである。このコード3を光源を8
40nmのLEDとし、オプトレックス社製ペン型バー
コードリーダーで読み取りを行なったところ、コード3
の読み取りはできた。また、この定期券を市販のカラー
複写機により複製したものを同様にして読み取りを行な
った場合では、コード3が複製されておらず、読み取る
ことはできなかった。
【0048】 (赤外線吸収インキ) 顔料 (P2 5 78.0重量%、Al2 3 5.2重量%、 BaO9.0重量%、MgO5.4重量%、 CuO1.7重量%、SrO0.05重量% からなる混合物を溶融したものを粉砕したのも) 40部 塩酢酸ビニル系樹脂 (積水化学社製 エスレックA) 10部 飽和ポリエステル (東洋紡社製 バイロン103) 5部 ポリウレタンエラストマー (日本ポリウレタン社製 N−2304)12部 イソシアナート硬化剤 3部 トリエチレンジアミン 0.5部 溶剤(トルエン/メチルイソブチルケトン) 60部
【0049】<実施例2>次に本発明の定期券を熱転写
方式で形成する例を述べる。厚さ3.5μmの二軸延伸
ポリエチレンテレフタレートからなるベースシートに下
記組成のからなる剥離層と赤外線吸収熱転写層をそれぞ
れ1.5μmの厚さにグラビアコートにより形成し、熱
転写材を得た。この熱転写材をサーマルヘッドにより定
期券表面に所定のコードのパターンに加熱し、赤外線吸
収熱転写層を転写した。図3のBは実施例2の赤外線吸
収熱転写層の分光反射特性を示すグラフである。これに
より定期券1上のコード3は目視で判別することが不可
能であったが、図2に示すようにIRスコープ(池上通
信機社製 赤外線読み取り装置)による赤外領域でのコ
ード3の認識は可能であった。なお実施例1と同様にバ
ーコードリーダーにより、コード3の読み取りが可能で
あることを確認した後、カラー複写機により複製したも
のの読み取りを行なったが、複製物にはコードが複製さ
れておらず、読み取ることはできなかった。
【0050】 (赤外線吸収熱転写層用塗料) 染料 N,N,N’,N’,テトラキス(P−ジ−ブチルアミノ) Pフェニレンジアミニウム塩 5.0重量部 γ−ブチロラクトン 5.0重量部 ポリエステル系樹脂 (ガラス転移点:67℃、分子量:約2000) 30.0重量部 メチルエチルケトン 60.0重量部
【0051】 (剥離層用塗料) エポキシ樹脂 (ガラス転移点:98℃、分子量:約1600) 10.0重量部 メチルエチルケトン 40.0重量部
【0052】<実施例3>次に本発明の定期券を電子写
真方式で形成する例をのべる。下記組成の赤外線吸収ト
ナーを電子写真方式の印刷機に装着し、所定のコードの
パターンを印字した。図3のCは実施例3の赤外線吸収
性組成物の分光反射特性を示すグラフである。これによ
り図1に示すように定期券1上でのコード3は目視では
判別することが不可能であったが、図2に示すようにI
Rスコープ(池上通信機社製 赤外線読み取り装置)に
よる赤外領域でのコード3の認識は可能であった。なお
実施例1と同様にバーコードリーダーにより、コード3
の読み取りが可能であることを確認した後、カラー複写
機により複製したものの読み取りを行なったが、複製物
にはコードが複製されておらず、読み取ることはできな
かった。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように本発明の定期券によれ
ば、定期券上に印字されるコードが、可視領域に光吸収
が無く、且つ赤外領域に光吸収を有する印字材料により
形成されるため、カラー複写機により複製物が作られて
も、コード以外は可視領域の吸収は同じであり、見かけ
上は同一に見えるが、定期券上のコード部分に相当する
箇所には赤外領域における吸収が無いことからコードが
認識されず、真正物との判別が容易となる。
【0054】またコードが可視領域に現れないことか
ら、定期券上の視覚情報とコードを重ねて記録すること
ができ、コードは電子写真方式又は熱転写方式による印
字手段により後工程で印字することができる。さらには
印字手段により定期券毎の個別情報をコードとして形成
することができ、定期券毎に識別情報を保持させること
が可能となり、偽造及び改ざん防止手段として極めて有
効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の定期券の正面図である。
【図2】本発明の定期券を赤外フィルターを介して見た
時の正面図である。
【図3】本発明の定期券のコードの分光反射特性を示す
グラフである。
【符号の説明】
1 定期券 2 基材 3 コード 4 有効期間 5 乗車区間 6 定期券種別 7 定期券保持者名 8 金額 9 可視情報 10 地紋・細紋 A 実施例1の赤外線吸収インキにおける分光
反射特性線 B 実施例2の赤外線吸収熱転写層における分
光反射特性線 C 実施例3の赤外線吸収トナーにおける分光
反射特性線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有効期限、乗車区間、真偽判定などの情報
    からなる機械読み取り用コードを有する定期券におい
    て、前記コードを可視領域に光吸収が無く、且つ赤外領
    域に光吸収を有する印字材料により形成してなることを
    特徴とする定期券。
  2. 【請求項2】前記印字材料が、印刷方式に用いられる印
    刷インキ、電子写真方式に用いられるトナー又は熱転写
    方式に用いられる熱転写材であることを特徴とする請求
    項1記載の定期券。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5971276A (en) * 1996-02-08 1999-10-26 Kabushiki Kaisha Toshiba Method of reading pattern and optical signal reader
JP2013001077A (ja) * 2011-06-21 2013-01-07 Kobayashi Create Co Ltd 光学読取帳票
JP2013001078A (ja) * 2011-06-21 2013-01-07 Kobayashi Create Co Ltd 2次元コード付き帳票
CN103786445A (zh) * 2014-02-18 2014-05-14 立德高科(北京)数码科技有限责任公司 通过打印机将标识以不可见光材料固化在光滑表面的方法
JP2016010979A (ja) * 2015-09-17 2016-01-21 小林クリエイト株式会社 光学読取帳票

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