JPH07241633A - パンチ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置をコンパクトなものとして設置するスペ
ースの有効利用を図れるとともに、工程の管理を簡略化
することによって生産性の向上を図り、しかもかす上が
りを防止することができるパンチを提供することを目的
としている。 【構成】 打抜き部２ｃに形成した複数個所の凸部２ｃ
２および打抜き部本体２ａに対応した打抜き刃２ｃ４に
よって複数個所に分離した削りしろを有する打抜き穴を
被加工物に形成する工程と、打抜き刃２ｃ４によって被
加工物上で複数個所に分離した削りしろをパンチ２の削
り部２ｄに形成した削り刃２ｄ１により分割的に切削加
工して部材取付け用穴を成形する工程とをプレス上型が
プレス下型に向けて加圧下降する単一のストローク内に
行うパンチ２。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ボタンダイ上の被加
工物をプレス抜きするのに利用されるパンチに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ボタンダイ上の被加工物をプレス
抜きするパンチとしては、日本規格協会 工具「ＪＩＳ
Ｂ ５００９」において規定されているものが知られ
ている。

【０００３】上記のパンチにはプレス上型に植込み部を
固定した先端側に打抜き部が形成されており、この打抜
き部の先端部分に打抜き穴形成用の打抜き刃が形成され
ている。パンチはプレス上型に対向して配置したプレス
下型に対する加圧下降が行われることによって、プレス
下型に固定したボタンダイに有するダイ切刃上の被加工
物に、上記打抜き刃によりプレス抜きを行って円形状の
打抜き穴を形成する。

【０００４】打抜き穴を形成した被加工物の打抜き穴付
近は、パンチの打抜き刃とボタンダイのダイ切刃とによ
ってせん断された際に破断面が加工硬化するので、硬化
した打抜き穴にセレーションの圧入加締めによって取付
けるピボットシャフト等の軸部材が潰れてしまわないよ
うにするため、別個に設置した切削加工装置により打抜
き穴の側縁を削って打抜き穴を切削加工することにより
硬度を被加工物の地と同等とした円形状の部材取付け用
穴を得るようにしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記したパンチは、被
加工物に対する打抜き穴を形成するだけのものであるた
め、被加工物に部材取付け用穴を形成するのに、パンチ
による打抜き穴形成用の工程と、パンチにより形成した
打抜き穴を切削加工するための打抜き穴加工用の工程と
を別個に設置しなければならず、そのため、小さいスペ
ースに両工程を設置することが困難になりうる場合があ
るという問題点があるとともに、パンチによる打抜き穴
形成用の工程と打抜き穴を切削加工するための打抜き穴
加工用の工程とを別個に設置すると、両工程の相互の管
理が厄介になりやすく、生産性の向上の面で不利になり
うるという問題点があった。また、プレス上型がプレス
下型に対する加圧下降をした際に、パンチは被加工物に
接するとパンチの接触面と被加工物の接触面とが平行状
態となるため、両面のあいだにある空気は追い出され、
この状態でパンチに荷重がかかると、パンチ下の被加工
物、すなわち打抜かれて抜きかすとなる部分に少なから
ず曲げモーメントが作用してパンチ下の空気は減圧し、
打抜き時にパンチの打抜き刃とボタンダイのダイ切刃近
傍に作用する圧縮力によって抜きかすがその真円形状を
なす輪郭に沿って完全にシールされた状態となり、パン
チが下死点に到達してから戻る際に抜きかすがパンチに
付着したまま上昇して、いわゆるかす上がりを生じる場
合があることが知られている。

【０００６】

【発明の目的】この発明に係わるパンチは、単一の工程
によって打抜き穴の形成と打抜き穴の加工を行うことに
よって装置をコンパクトなものとして、スペースの有効
利用を図れるとともに、工程の管理を簡略化することに
よって生産性の向上を図り、しかもかす上がりを防止す
ることができるパンチを提供することを目的としてい
る。

【０００７】

【発明の構成】

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明の請求項１に係
わるパンチは、プレス下型に加圧下降可能に配設したプ
レス上型に固定される植込み部と、植込み部から下方に
突出状に設けられ、下端の周縁に削り刃を形成した削り
部と、削り部から予め定められた距離をあけた下方に配
置され、円柱状に形成された打抜き部本体の外側縁に、
打抜き方向に沿って削り部の外径に等しい外寸を有して
突出した複数個所の凸部を形成しているとともに、打抜
き部本体および凸部の下端の周縁に、プレス下型に支持
されたボタンダイに有するダイ切刃上の被加工物に打込
まれる打抜き刃を形成している打抜き部と、削り部と打
抜き部とのあいだに配置され、削り部および打抜き部本
体よりも小さい外径を有する首部とを一体的に備えてい
る構成としたことを特徴としており、この発明の請求項
２に係わるパンチは、打抜き部には、打抜き部本体の外
側縁に削り部の外径寸法と同一の外寸を有する２個所の
凸部が相対向する位置に形成されていることとしてお
り、この発明の請求項３に係わるパンチは、首部の打抜
き部側には、打抜き部に近付くにしたがって外径を大き
く設定されたテーパ状傾斜面が形成されていることとし
ており、この発明の請求項４に係わるパンチは、首部が
打抜き部と削り部との間に有する容積は、削り部により
削った削りかすの体積よりも大きく設定されていること
としており、この発明の請求項５に係わるパンチは、打
抜き部は削り部と別体でなり、打抜き部および削り部は
ねじ止めにより一体的に形成されていることとしてお
り、この発明の請求項６に係わるパンチは、プレス上型
に固定されるべき植込み部と、植込み部に連続して一体
的に形成され、周縁部に削り刃が形成された削り部と、
削り部に連続して一体的に形成され、削り部よりも小さ
な外径を有する首部と、首部に連続して一体的に形成さ
れ、周縁部には首部よりも大径で首部よりは小径の打抜
き刃を有するとともに、打抜き刃上には、削り部の外径
に略等しい外径まで突出した複数個の凸部が形成されて
いる打抜き部とを備えていることとしており、この発明
の請求項７に係わるパンチは、複数個の凸部は、互いに
相対向する位置に配置された二つの凸部からなることと
している。

【０００９】

【発明の作用】この発明の請求項１に係わるパンチは、
プレス上型がプレス下型に向けて加圧下降すると、打抜
き部の打抜き刃が被加工物に打込まれるため、打抜き部
の打抜き部本体および複数個所の凸部に対応した非円形
の打抜き穴を形成して打抜き部本体および複数個所の凸
部に対応した非円形の抜きかすを抜き落とし、この打抜
き穴に打抜き部の複数個所の凸部によって切除された複
数個所の切込みを有する複数個所に分離された削りしろ
を形成し、プレス上型がプレス下型に向けてさらに加圧
下降すると、削り部の削り刃によって複数個所に分離し
た削りしろを削るため、削り刃の大きさの部材取付け用
穴を形成して複数個に分割した削りかすを削り落とす。
それ故、打抜き穴形成用の工程と打抜き穴加工用の工程
とはプレス上型のプレス下型に対する加圧下降に対応し
たパンチの単一のストローク内で行われ、抜きかすが非
円形になり、削りかすが複数個に分割したものとなるた
め、抜きかすや削りかすはパンチに対するシール状態と
なり難く、この発明の請求項２に係わるパンチは、打抜
き部の打抜き刃を被加工物に打込むと、打抜き部の打抜
き部本体および２個所の凸部に対応した非円形の打抜き
穴を成形して打抜き部本体および２個所の凸部に対応し
た非円形の抜きかすを抜き落とし、この打抜き穴に打抜
き部の２個所の凸部によって切除された切込みを有する
２個所に分離された半月状の削りしろを形成し、２個所
に分離された半月状の削りしろを削り部の削り刃によっ
て削るため、削り刃の大きさの部材取付け用穴を形成し
て２分割した半月状の削りかすを削り落とす。それ故、
打抜き穴形成用の工程と打抜き穴加工用の工程とはプレ
ス上型のプレス下型に対する加圧下降に対応したパンチ
の単一のストローク内で行われ、抜きかすが非円形にな
り、削りかすが２分割した半月状のものとなるため、抜
きかすや削りかすはパンチに対するシール状態となり難
く、この発明の請求項３に係わるパンチは、プレス上型
がプレス下型に向けて加圧下降することにより、打抜き
部の打抜き刃を被加工物に打込んで打抜き部の打抜き部
本体および複数個所の凸部に対応した非円形の打抜き穴
を形成するとともに、打抜き部本体および複数個所の凸
部に対応した非円形の抜きかすを抜き落として打抜き穴
に打抜き部の凸部によって切除された複数個所の切込み
を有する複数個所に分離された削りしろを形成し、削り
部の削り刃によって複数個所に分離した削りしろを削る
ことにより、削り刃の大きさの部材取付け用穴を形成し
て複数個に分割した削りかすを削り落とし、複数個に分
割した削りかすをテーパ状傾斜面上から外側に向けて落
下させる。それ故、打抜き穴形成用の工程と打抜き穴加
工用の工程とはプレス上型のプレス下型に対する加圧下
降に対応したパンチの単一のストローク内で行われ、抜
きかすが非円形になり、削りかすが複数個に分割したも
のとなるため、抜きかすや削りかすはパンチに対するシ
ール状態となり難く、パンチから速やかに離れ易くな
り、この発明の請求項４に係わるパンチは、プレス上型
がプレス下型に向けて加圧下降することにより、打抜き
部の打抜き刃を被加工物に打込んで打抜き部の打抜き部
本体および複数個所の凸部に対応した非円形の打抜き穴
を形成するとともに、打抜き部本体および複数個所の凸
部に対応した非円形の抜きかすを抜き落として打抜き穴
に打抜き部の複数個所の凸部によって切除された複数個
所の切込みを有する複数個所に分離された削りしろを形
成し、削り部の削り刃によって複数個所に分離した削り
しろを削ることにより、削り刃の大きさの部材取付け用
穴を形成するとともに、複数個所に分割した削りかすを
首部内に落とし込んでから下方に向けて落下させる。そ
れ故、打抜き穴形成用の工程と打抜き穴加工用の工程と
はプレス上型のプレス下型に対する加圧下降に対応した
パンチの単一のストローク内で行われ、抜きかすが非円
形になり、削りかすが複数個に分割したものとなるた
め、抜きかすや削りかすはパンチに対するシール状態と
なり難くパンチから速やかに離れ易くなり、この発明の
請求項５に係わるパンチは、打抜き部の打抜き刃が早期
に摩耗した際に、打抜き部を削り部から取外して打抜き
刃の研摩や新たな打抜き部との交換を行い、これとは逆
に、削り部の削り刃が早期に摩耗した際に、削り部を打
抜き部から取外して削り刃の研摩や新たな削り部との交
換を行う。それ故、打抜き穴形成用の工程と打抜き穴加
工用の工程とはプレス上型のプレス下型に対する加圧下
降に対応したパンチの単一のストローク内で行われ、抜
きかすが非円形になり、削りかすが複数個に分割したも
のとなるため、抜きかすや削りかすはパンチに対するシ
ール状態となり難く、しかも打抜き刃や削り刃を常に良
好の状態で使用するものとなり、この発明の請求項６に
係わるパンチは、プレス上型が加圧下降すると、打抜き
部の打抜き刃が被加工物に打込まれるため、打抜き部の
複数個の凸部に対応した抜きかすを抜き落とし、この抜
打ち穴に打抜き部の複数個の凸部によって切除した複数
個所の切込みを有する削りしろを形成し、プレス上型が
さらに加圧下降すると、削り部の削り刃によって、分離
した削りしろを削り落とす。それ故、打抜き穴形成用の
工程と打抜き穴加工用の工程とはプレス上型の下降によ
る単一のストローク内に行われ、抜きかすが打抜き部の
複数個の凸部に対応したものとなり、削りかすが複数個
に分離したものとなるため、抜きかすや削りかすはパン
チに対するシール状態となり難く、この発明の請求項７
に係わるパンチは、互いに相対向する位置に配置された
凸部により、削りしろは互いに対称の形状となるため、
削り部の削り刃によって削りしろを削った際の削りかす
に弾性力を蓄積させるものとなる。それ故、打抜き穴形
成用の工程と打抜き穴加工用の工程とはプレス上型の下
降による単一のストローク内に行われ、抜きかすは打抜
き部の複数個の凸部に対応したものとなり、削りかすは
蓄積された弾性力によって飛び離れるものとなるため、
抜きかすや削りかすはパンチに対するシール状態となり
難いものとなる。

【００１０】

【実施例】図１ないし図９にはこの発明に係わるパンチ
の第１実施例とこのパンチを用いる打抜き穴形成加工装
置が示されている。

【００１１】図示するパンチ２は図５に示す打抜き穴形
成加工装置１に用いられ、この打抜き穴形成加工装置１
には、主として、上記パンチ２、ボタンダイ３、パンチ
２を固定しているプレス上型４、ボタンダイ３を固定し
ているダイプレート５、ダイプレート５を支持している
プレス下型６、プレス上型４をプレス下型６に対して加
圧下降させるガイドポスト７、ボタンダイ３の内側に送
給するための加圧空気を発生するエアコンプレッサ８と
が備えられている。

【００１２】パンチ２には、図１および図２に示すよう
に、軸形状をなすパンチ本体２ａの基端側に形成した植
込み部２ｂと、パンチ本体２ａの先端側に形成した打抜
き部２ｃと、打抜き部２ｃの上方側に予め定められた距
離をあけて形成した削り部２ｄと、打抜き部２ｃと削り
部２ｄとのあいだに形成した首部２ｅとが備えられてい
る。

【００１３】植込み部２ｂは外径寸法Ｄ０に形成されて
いて、打抜き穴形成加工装置１に備えたプレス上型４に
固定されるため、打抜き部２ｃを後述するボタンダイ３
の上方に配置する。

【００１４】打抜き部２ｃは円柱形状に形成した打抜き
部本体２ｃ１の外側縁の相対向する位置に、プレス上型
４がプレス下型６に向けて加圧下降する打抜き方向（図
１において上方から下方。）に打抜き部本体２ｃ１の高
さ寸法に対応した長さを有し、且つ外周側に向けてわず
かに突出した２個所の凸部２ｃ２、２ｃ３が形成されて
おり、打抜き部本体２ｃ１の端部には上記凸部２ｃ２、
２ｃ３を含む周縁上に打抜き刃２ｃ４が形成されてい
る。打抜き部２ｃの打抜き部本体２ｃ１は外径寸法Ｄ１
に定められており、この外径寸法Ｄ１は被加工物となる
ピボットアーム５０に成形する図９に示す部材取付け用
穴５０ｈの内径寸法Ｄ５０よりも小さいものとして予め
定められている。また、図２に示すように、各凸部２ｃ
２、２ｃ３同士の外形寸法Ｌ１は後述する削り部２ｄに
形成した削り刃２ｄ１の外径寸法Ｄ２に等しい。打抜き
部２ｃの高さ寸法はピボットアーム５０などの被加工物
の厚さ寸法によって予め設定される。

【００１５】打抜き部２ｃはプレス上型４がプレス下型
６に向けて加圧下降することによって凸部２ｃ２、２ｃ
３を含む打抜き部本体２ｃ１の外形に対応した打抜き刃
２ｃ４によりピボットアーム５０の所定位置を打抜き、
図６に示すように、非円形の抜かす５０ａを抜き落とす
ため、図７に示すように、上記ピボットアーム５０上に
上記凸部２ｃ２、２ｃ３に対応した切込み５０ｂ１、５
０ｂ２を有する打抜き穴５０ｂを形成し、上記切込み５
０ｂ１、５０ｂ２により打抜き穴５０ｂの側縁に２個所
に分離した半月状の削りしろ５０ｂ３、５０ｂ４を形成
する機能を有する。上記凸部２ｃ２、２ｃ３同士の外形
寸法Ｌ１は削り部２ｄの削り刃２ｄ１の外径寸法Ｄ２に
等しいため、削り刃２ｄ１の外径寸法Ｄ２は上記半月状
の削りしろ５０ｂ３、５０ｂ４の外径寸法に一致してい
る。また、ここでは凸部２ｃ２、２ｃ３を２個所に形成
した打抜き刃２ｃ４を示しているが、凸部は２個所に限
らず、複数個所であってもよく、その場合、打抜き穴５
０ｂの側縁には複数個所の切込みによって複数個所に分
離された削りしろが夫々形成される。

【００１６】上記削り部２ｄは上記打抜き部２ｃの円柱
部分の外径寸法Ｄ１よりも大きく、且つ打抜き部２ｃの
凸部２ｃ２、２ｃ３同士の外形寸法Ｌ１に等しい外径寸
法Ｄ２の円柱形状をなし、端部の周縁上に削り刃２ｄ１
が形成されている。削り刃２ｄ１の外径寸法Ｄ２はピボ
ットアーム５０に成形する部材取付け用穴５０ｈの内径
寸法Ｄ５０にほぼ等しいものとして予め定められてい
る。

【００１７】削り部２ｄは上記打抜き部２ｃの打抜き刃
２ｃ４によってせん断が行われてから、プレス上型４が
プレス下型６に向けてさらに加圧下降することにより、
図７に示す２個所の切込み５０ｂ１、５０ｂ２を有する
２個所の半月状の削りしろ５０ｂ３、５０ｂ４を夫々形
成した打抜き穴５０ｂの上記半月状の削りしろ５０ｂ
３、５０ｂ４に対する切削加工を行うことによって、図
８に示すように、半月状の削りしろ５０ｂ３、５０ｂ４
に対応して２分割した半月状の削りかす５０ｂ５、５０
ｂ６を発生してピボットアーム５０の所定位置に部材取
付け用穴５０ｈを成形する機能を有する。このとき、２
個所の半月状の削りしろ５０ｂ３、５０ｂ４は、削り刃
２ｄ１によって切削されているあいだ、切込み５０ｂ
１、５０ｂ２を小さくするように潰れて夫々繋がってい
るが、ボタンダイ３のダイ切刃３ａに対し削り刃２ｄ１
が通過して切削が終了することによってピボットアーム
５０から削り落とされたと同時に互いに反発して離れる
ため、その際の運動量によってパンチ２の打ち抜き部２
ｃに対するシール状態とはならずに２分割された半月状
の削りかす５０ｂ５、５０ｂ６となって落下する。

【００１８】また、削り部２ｄは打抜き部２ｃの打抜き
刃２ｃ４がせん断によって形成した打抜き穴５０ｂの側
縁に有する半月状の削りしろ５０ｂ３、５０ｂ４を切削
加工するため、上記切削加工によって成形した部材取付
け穴５０ｈの側縁付近に加工硬化を生ずることは少な
い。

【００１９】首部２ｅは打抜き部２ｃの打抜き部本体２
ｃ１の外径寸法Ｄ１よりも小さく、且つ削り部２ｄの外
径寸法Ｄ２よりも小さい外径寸法Ｄ３を有するものとし
て打抜き部２ｃと削り部２ｄとのあいだに配置されてお
り、この首部２ｅの上記打抜き部２ｃ側には、打抜き部
２ｃに近付くにしたがって外径を大きく設定されたテー
パ状傾斜面２ｅ１が形成されており、テーパ状傾斜面２
ｅ１を有する首部２ｅが打抜き部２ｃと削り部２ｄとの
間に有する隙間部分２ｅ２の容積は、削り部２ｄにより
削った削りかす５０ｂ５、５０ｂ６の体積よりも大きく
定められている。

【００２０】首部２ｅは上記打抜き部２ｃの打抜き刃２
ｃ４によりせん断が行われてから、削り部２ｄにより２
個所に分離した半月状の削りしろ５０ｂ３、５０ｂ４に
対する切削加工が行われた際に発生した２分割された半
月状の削りかす５０ｂ５、５０ｂ６を、後述するボタン
ダイ３に備えたダイ切刃３ａとの間に形成されている上
記隙間部分２ｅ２に落とし込んだうえで、パンチ２が下
死点に到達する以前にテーパ状傾斜面２ｅ１によりボタ
ンダイ３に備えたダイ内壁３ｂの内側に向けて引っ掛か
りなく落下させるための機能を有する。

【００２１】一方、ボタンダイ３は、図３および図４に
示すように、略円筒形状に形成されていて、ダイ天壁３
ｃの中央部分に環状のダイ切刃３ａが形成されており、
ダイ外壁３ｄが図５に示すプレス上型４に対向して配置
したプレス下型６上のダイプレート５に固定されてい
る。ダイ切刃３ａの内径寸法Ｄ４はパンチ２の削り部２
ｄに有する削り刃２ｄ１の外径Ｄ２よりもわずかに大き
い。また、ダイ外壁３ｄのダイ切刃３ａ側の相対向する
位置にはダイ外壁３ｄからダイ内壁３ｂに連通する４個
所の丸孔であるエアブロー孔３ｆ，３ｇ，３ｈ，３ｉが
ダイ外壁３ｄおよびダイ内壁３ｂの接線方向に開口状に
形成されているとともに、ダイ外壁３ｄ上に凹状に形成
した空気導入溝３ｊが上記エアブロー孔３ｆ，３ｇ，３
ｈ，３ｉに夫々連通接続している。

【００２２】ボタンダイ３は、図５に示す打抜き穴形成
加工装置１に備えたエアコンプレッサ８によって発生し
た加圧空気を空気導入溝３ｊから各エアブロー孔３ｆ，
３ｇ，３ｈ，３ｉ内を通してダイ切刃３ａ側からダイ内
壁３ｂの内側に向けて旋回させた状態で導入するので、
打抜き部２ｃの打抜き刃２ｃ４によってピボットアーム
５０に打抜き穴５０ｂを形成した際の非円形状の抜きか
す５０ａおよび切込み５０ｂ１、５０ｂ２を有する２個
所の半月状の削りしろ５０ｂ３、５０ｂ４に対する切削
加工を削り部２ｄに形成した削り刃２ｄ１によって行っ
た際に削った削りかす５０ｂ５、５０ｂ６に、旋回する
空気にともなった運動量を与えて上記抜きかす５０ａお
よび削りかす５０ｂ５、５０ｂ６をパンチ２に付着せず
にダイ内壁３ｂの下方に向けて強制的に落下させる機能
を有する。

【００２３】このような構造を有するパンチ２は、打抜
き穴形成加工装置１において図６、図７、図８、図９に
示す手順に従って打抜き穴の形成および加工を行う。

【００２４】図６に示すように、パンチ２の植込み部２
ｂをプレス上型４に固定することによって、パンチ２の
打抜き部２ｃはダイプレート５に固定したボタンダイ３
の上方に配置され、ボタンダイ３のダイ切刃３ａに対応
した上側にピボットアーム５０を置く。そこで、エアコ
ンプレッサ８を作動してから、ガイドポスト７によりプ
レス上型４をプレス下型６に対して加圧下降させると、
パンチ２の打抜き部２ｃに有する打抜き刃２ｃ４は、図
６に示すように、ボタンダイ３のダイ切刃３ａの内側ま
で下降してピボットアーム５０の所定位置をせん断し、
図７に示す切込み５０ｂ１、５０ｂ２を有する打抜き穴
５０ｂを形成するため、打抜き穴５０ｂの側縁の２個所
に半月状の削りしろ５０ｂ３、５０ｂ４を夫々形成す
る。打ち抜き刃２ｃ４によってピボットアーム５０の所
定位置がせん断される際、打ち抜き刃２ｃ４が凸部２ｃ
２、２ｃ３に対応した非円形であり、且つこの打抜き刃
２ｃ４に一致するピボットアーム５０の打抜き部分も非
円形であるため、打抜き部２ｃの接触面とピボットアー
ム５０の接触面とのあいだは輪郭に沿ってシール状態と
なることはないので、せん断が終了してからも抜きかす
５０ａがパンチ２に付着したままとなることはない。

【００２５】このとき、打抜き刃２ｃ４によって打抜か
れた抜きかす５０ａはボタンダイ３のダイ切刃３ａの内
側に落ちる際に、ボタンダイ３の各エアブロー孔３ｆ，
３ｇ，３ｈ，３ｉ内を通ってダイ切刃３ａ側からダイ内
壁３ｂの内側に向けて旋回している加圧空気によってパ
ンチ２に付着せずにダイ内壁３ｂの内側から下方に強制
的に落下してプレス下型６の下方に設置したバケット９
内に収容される。

【００２６】そして、プレス上型４はプレス下型６に対
してさらに加圧降下して削り部２ｄの削り刃２ｄ１が打
抜き穴５０ｂ上の２個所の半月状の削りしろ５０ｂ３、
５０ｂ４を削るため、打抜き穴５０ｂの側縁に形成され
ている２個所の半月状の削りしろ５０ｂ３、５０ｂ４
は、削り刃２ｄ１によって切削されているあいだ、切込
み５０ｂ１、５０ｂ２を小さくするように潰れて夫々繋
がり、削り刃２ｄ１により切削が終了すると、ピボット
アーム５０から削り落とされると同時に互いの繋がりが
弾性的に解消され、削りしろ５０ｂ３、５０ｂ４は互い
に飛び離れ、図８に示すように、２個に分割した削りか
す５０ｂ５、５０ｂ６となってボタンダイ３のダイ切刃
３ａの内側に落下し、パンチ２の首部２ｅとボタンダイ
３のダイ切刃３ａとの間の隙間部分２ｅ２に落とし込ま
れてから、パンチ２が下死点に到達する以前にテーパ状
傾斜面２ｅ１によりボタンダイ３に備えたダイ内壁３ｂ
の内側に向けて引っ掛かりなく落下し、ボタンダイ３の
各エアブロー孔３ｆ，３ｇ，３ｈ，３ｉ内を通ってダイ
切刃３ａ側からダイ内壁３ｂの内側に向けて旋回してい
る加圧空気によってパンチ２に付着せずにダイ内壁３ｂ
の内側の下方に強制的に落下してプレス下型６の下方に
設置したバケット９内に収容され、図９に示すように、
削り刃２ｄ１の切削加工によってピボットアーム５０の
所定位置に部材取付け穴５０ｈを成形する。この際も、
削りしろ５０ｂ３、５０ｂ４は２分割した削りかす５０
ｂ５、５０ｂ６となるため、削り部２ｄの接触面とピボ
ットアーム５０の接触面とのあいだで輪郭に沿ってシー
ル状態となることはないので、切削加工が終了してから
も削りかす５０ｂ５、５０ｂ６がパンチ２に付着したま
まとなることはない。

【００２７】この間、プレス上型４がプレス下型６に対
する加圧下降を行うことによってパンチ２が上死点から
下死点までの単一のストロークを行うあいだに、打抜き
部２ｃの打抜き刃２ｃ４により打抜き穴５０ｂを形成す
る工程と、削り部２ｄの削り刃２ｄ１により打抜き穴５
０ｂを切削加工して部材取付け用穴５０ｈを成形する工
程とが一度に行われるものとなる。

【００２８】図９にはこの発明に係わるパンチの第２実
施例が示されている。

【００２９】図示するパンチ２は打抜き部２ｃが削り部
２ｄと別体で形成されている。

【００３０】打抜き部２ｃはパンチ本体２ａの長さ方向
に円柱形状に形成した首部２ｅに連設されており、この
首部２ｅが削り部２ｄの中央に設けた孔２ｄ２内に挿入
されたうえで、打抜き部２ｃの中央から首部２ｅ内を通
るものとして形成したねじ孔２ｃ５に打抜き部２ｃの先
端からねじ１１を挿入し、上記ねじ１１を削り部２ｄの
孔２ｄ２に連通させたねじ孔２ｄ３に対するねじ込むこ
とによって打抜き部２ｃが削り部２ｄに一体的に取付け
られている。その他の部分は上記した第１実施例と同様
であるので説明は省略する。

【００３１】この場合、ねじ１１を緩めることによって
打抜き部２ｃを削り部２ｄから取外すことができるの
で、打抜き部２ｃの打抜き刃２ｃ４が削り部２ｄの削り
刃２ｄ１よりも早く摩耗したり、破損した際に、打抜き
部２ｃを取外すことによって打抜き刃２ｃ４の研摩を行
ったり、新たな打抜き刃を有する打抜き部に付け替える
ようになっており、これとは逆に、削り部２ｄも打抜き
部２ｃと同様にして削り部２ｄの削り刃２ｄ１が打抜き
部２ｃの打抜き刃２ｃ４よりも早く摩耗したり、破損し
た際に、削り部２ｄを取外すことによって削り刃２ｄ１
の研摩を行ったり、新たな削り刃２ｄ１を有する削り部
２ｄに付け替えるようになっている。

【００３２】この場合も、図６、図７、図８、図９に示
す手順に従って打抜き穴の形成および加工を行い、プレ
ス上型４がプレス下型６に対する加圧下降を行うことに
よってパンチ２が上死点から下死点までの単一のストロ
ークを行うあいだに、打抜き部２ｃの打抜き刃２ｃ４に
より打抜き穴５０ｂを形成する工程と、削り部２ｄの削
り刃２ｄ１により打抜き穴５０ｂを切削加工して部材取
付け用穴５０ｈを成形する工程とを一度に行うものとな
る。

【００３３】

【発明の効果】以上説明してきたように、この発明の請
求項１に係わるパンチによれば、プレス上型がプレス下
型に向けて加圧下降することによって打抜き部の打抜き
刃が被加工物に打込まれるため、打抜き部の打抜き部本
体および複数個の凸部に対応した非円形の打抜き穴を形
成して打抜き部本体および複数個の凸部に対応した非円
形の抜きかすを抜き落とし、この打抜き穴に打抜き部の
複数個の凸部によって切除された複数個所の切込みを有
する複数個所に分離した削りしろを形成し、プレス上型
がプレス下型に向けてさらに加圧下降することによっ
て、削り部の削り刃によって複数個所に分離した削りし
ろを削るため、削り刃の大きさの部材取付け用穴を形成
して複数個に分割した削りかすを削り落とすので、打抜
き穴形成用の工程と打抜き穴加工用の工程とを別個に設
置する必要がなくなり、それによって、装置をコンパク
トなものとして設置するスペースの有効利用を図れると
ともに、工程の管理を簡略化することによって生産性の
向上を図り、非円形の抜きかすや複数個に分割した削り
かすをパンチに対するシール状態としないので、かす上
がりを防止することができ、この発明の請求項２に係わ
るパンチによれば、打抜き部の打抜き刃を被加工物に打
込むことによって打抜き部の打抜き部本体および２個所
の凸部に対応した非円形の打抜き穴を成形して打抜き部
本体および２個所の凸部に対応した非円形の抜きかすを
抜き落とし、この打抜き穴に打抜き部の２個所の凸部に
よって切除された切込みを有する２個所の半月状の削り
しろを形成し、削り部の削り刃によって２個所の半月状
の削りしろを削るため、削り刃の大きさの部材取付け用
穴を形成して２分割した半月状の削りかすを削り落とす
ので、打抜き穴形成用の工程と打抜き穴加工用の工程と
を別個に設置する必要がなくなるとともに、非円形の抜
きかすや２分割した削りかすをパンチに対するシール状
態としないので、かす上がりの防止を図ることができ、
この発明の請求項３に係わるパンチによれば、プレス上
型がプレス下型に向けて加圧下降することによって打抜
き部の打抜き刃を被加工物に打込んで打抜き部の打抜き
部本体および複数個の凸部に対応した非円形の打抜き穴
を形成するとともに、打抜き部本体および複数個の凸部
に対応した非円形の抜きかすを抜き落として打抜き穴に
打抜き部の複数個の凸部によって切除された複数個所の
切込みを有する複数個所に分離した削りしろを形成し、
削り部の削り刃によって複数個所に分離した削りしろを
削ることにより、削り刃の大きさの部材取付け用穴を形
成して複数個に分割した削りかすを削り落とし、複数個
に分割した削りかすをテーパ状傾斜面上から外側に向け
て落下させるため、打抜き穴形成用の工程と打抜き穴加
工用の工程とを別個に設置する必要がなくなるととも
に、非円形の抜きかすや複数個に分割した削りかすをパ
ンチに対するシール状態とせずに速やかにパンチから離
すことによってかす上がりの防止を図れ、この発明の請
求項４に係わるパンチによれば、プレス上型がプレス下
型に向けて加圧下降することによって打抜き部の打抜き
刃を被加工物に打込んで打抜き部の打抜き部本体および
複数個の凸部に対応した非円形の打抜き穴を形成すると
ともに、打抜き部本体および凸部に対応した非円形の抜
きかすを抜き落として打抜き穴に打抜き部の複数個の凸
部によって切除された複数個所の切込みを有する複数個
所に分離した削りしろを形成し、削り部の削り刃によっ
て複数個所に分離した削りしろを削ることにより、削り
刃の大きさの部材取付け用穴を形成するとともに、複数
個に分割した削りかすを首部内に落とし込んでから下方
に向けて落下させるため、打抜き穴形成用の工程と打抜
き穴加工用の工程とを別個に設置する必要がなくなると
ともに、非円形の抜きかすや複数個に分割した削りかす
をパンチに対するシール状態とせずに速やかにパンチか
ら離すことによってかす上がりの防止を図れ、この発明
の請求項５に係わるパンチによれば、打抜き部の打抜き
刃が早期に摩耗した際に、打抜き部を削り部から取外し
て打抜き刃の研摩や新たな打抜き部との交換を行い、こ
れとは逆に、削り部の削り刃が早期に摩耗した際に、削
り部を打抜き部から取外して削り刃の研摩や新たな削り
部との交換を行うため、打抜き穴形成用の工程と打抜き
穴加工用の工程とを別個に設置する必要がなくなるとと
もに、非円形の抜きかすや複数個に分割した削りかすを
パンチに対するシール状態としないのでかす上がりの防
止を図り、しかも打抜き刃や削り刃を常に良好の状態で
使用することによって作成する部品の品質を高く維持す
ることができ、この発明の請求項６に係わるパンチによ
れば、プレス上型が加圧下降すると、打抜き部の打抜き
刃を被加工物に打込み、打抜き部の複数個の凸部に対応
した抜きかすを抜き落とし、この抜打ち穴に打抜き部の
複数個の凸部によって切除した複数個所の切込みを有す
る削りしろを形成し、プレス上型がさらに加圧下降する
と、削り部の削り刃によって、分離した削りしろを削り
落とすため、打抜き穴形成用の工程と打抜き穴加工用の
工程とを別個に設置する必要がなくなり、それによっ
て、装置をコンパクトなものとして設置するスペースの
有効利用を図れるとともに、工程の管理を簡略化するこ
とによって生産性の向上を図り、抜きかすを打抜き部の
複数個の凸部に対応したものとし、削りかすを複数個に
分離したものとするため、抜きかすや削りかすをパンチ
に対するシール状態とし難いので、かす上がりの防止を
図れ、この発明の請求項７に係わるパンチによれば、互
いに相対向する位置に配置された凸部により、削りしろ
を互いに対称の形状とし、削り部の削り刃によって削り
しろを削った際の削りかすに弾性力を蓄積させるため、
打抜き穴形成用の工程と打抜き穴加工用の工程とをプレ
ス上型の下降による単一のストローク内に行って打抜き
穴形成用の工程と打抜き穴加工用の工程とを別個に設置
する必要がなくなり、それによって、装置をコンパクト
なものとして設置するスペースの有効利用を図れるとと
もに、工程の管理を簡略化することによって生産性の向
上を図り、抜きかすを打抜き部の複数個の凸部に対応し
たものとし、削りかすを蓄積された弾性力によって飛び
離すため、抜きかすや削りかすをパンチに対するシール
状態とし難いので、かす上がりの防止を図れるという優
れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係わるパンチの第１実施例の正面図
である。

【図２】図１に示したパンチの底面図である。

【図３】図１に示したパンチを用いた打抜き穴形成加工
装置においてのボタンダイの一部縦断側面図である。

【図４】図３に示したボタンダイのＡ−Ａ線断面図であ
る。

【図５】この発明に係わるパンチを用いた打抜き穴形成
加工装置の一部縦断側面図である。

【図６】図１に示したパンチを用いた打抜き穴形成加工
装置においての打抜き穴形成加工方法の手順を説明する
パンチとボタンダイとの組合わせ図である。

【図７】図６に示した段階においての被加工物の平面図
である。

【図８】図１に示したパンチを用いた打抜き穴形成加工
装置においての打抜き穴形成加工方法の手順を説明する
パンチとボタンダイとの組合わせ図である。

【図９】図８に示した段階においての被加工物の平面図
である。

【図１０】この発明に係わるパンチの第２実施例の一部
破断正面図である。

【符号の説明】

１ 打抜き穴形成加工装置 ２ パンチ ２ａ パンチ本体 ２ｂ 植込み部 ２ｃ 打抜き部 ２ｃ１ 打抜き部本体 ２ｃ２ 凸部 ２ｃ３ 凸部 ２ｄ 削り部 ２ｄ１ 削り刃 ２ｅ 首部 ２ｅ１ テーパ状傾斜面 ３ ボタンダイ ３ａ ダイ切刃 ４ プレス上型 ６ プレス下型 ５０ 被加工物

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 プレス下型に加圧下降可能に配設したプ
   レス上型に固定される植込み部と、 上記植込み部から下方に突出状に設けられ、下端の周縁
   に削り刃を形成した削り部と、 上記削り部から予め定められた距離をあけた下方に配置
   され、円柱状に形成された打抜き部本体の外側縁に、打
   抜き方向に沿って上記削り部の外径に等しい外寸を有し
   て突出した複数個所の凸部を形成しているとともに、上
   記打抜き部本体および凸部の下端の周縁に、プレス下型
   に支持されたボタンダイに有するダイ切刃上の被加工物
   に打込まれる打抜き刃を形成している打抜き部と、 上記削り部と打抜き部とのあいだに配置され、上記削り
   部および打抜き部本体よりも小さい外径を有する首部と
   を一体的に備えていることを特徴とするパンチ。
2. 【請求項２】 打抜き部には、打抜き部本体の外側縁に
   削り部の外径寸法と同一の外寸を有する２個所の凸部が
   相対向する位置に形成されている請求項１に記載のパン
   チ。
3. 【請求項３】 首部の打抜き部側には、打抜き部に近付
   くにしたがって外径を大きく設定されたテーパ状傾斜面
   が形成されている請求項１、２のいずれかに記載のパン
   チ。
4. 【請求項４】 首部が打抜き部と削り部との間に有する
   容積は、削り部により削った削りかすの体積よりも大き
   く設定されている請求項１、２、３のいずれかに記載の
   パンチ。
5. 【請求項５】 打抜き部は削り部と別体でなり、打抜き
   部および削り部はねじ止めにより一体的に形成されてい
   る請求項１、２、３、４のいずれかに記載のパンチ。
6. 【請求項６】 プレス上型に固定されるべき植込み部
   と、 上記植込み部に連続して一体的に形成され、周縁部に削
   り刃が形成された削り部と、 上記削り部に連続して一体的に形成され、上記削り部よ
   りも小さな外径を有する首部と、 上記首部に連続して一体的に形成され、周縁部には上記
   首部よりも大径で上記首部よりは小径の打抜き刃を有す
   るとともに、上記打抜き刃上には、上記削り部の外径に
   略等しい外径まで突出した複数個の凸部が形成されてい
   る打抜き部とを備えていることを特徴とするパンチ。
7. 【請求項７】 複数個の凸部は、互いに相対向する位置
   に配置された二つの凸部からなる請求項６に記載のパン
   チ。