JPH0724075U - 自動粉付機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パン粉を自動粉付機の掻き上げ装置部で上方
へ掻き上げ移送する際、衝撃を与えず円滑に移送し、パ
ン粉が細分化し無駄なパン粉の生じることを防ぐ。 【構成】 無端コンベア１の往路１Ａの途中に、斜板２
をコンベア走行路の進行方向に斜設し、斜板２により粉
体の一部をコンベア走行路の側枠３の開口部１３より粉
体掻き上げ装置に導入し、掻き上げ装置よりコンベア往
路１Ｂ上に粉体を供給する自動粉付機に於いて、前面が
開口し、周側部７及び背面部８より成る回転ケース９を
コンベア走行路の側部に設ける。回転ケース９内に数枚
の区画板１０を周側部７及び背面部８と一体に設ける。
回転ケース９の前面カバー１１を側枠３に固定する。前
面カバー１１の下部に前記開口部１３と対応する箇所
に、粉体の導入口１２を形成する。前面カバー１１の上
部に粉体の導出口１４を形成すると共に、導出口１４に
コンベアの往路１Ｂ上に向け粉体受板１５を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、パン粉等の粉体を食品加工物の表面に付着するための自動粉付機に 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の自動粉付機は、無端コンベアの下路途中にコンベアの搬送方向に斜行す る斜板を配設し、該斜板により搬送粉体の一部をコンベアの側方に横送りし、側 部に設けたその基体外周が傾斜面をなし、ここに数枚の羽根体をカバー内で回転 させて粉体を上方へ掻き上げ、上方にシュウトを添設して斜面により滑り落ちる 粉体をコンベア上路に供給している（実公平１ー１１０２２号）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

揚物の表面に付着されるパン粉は、粉粒が粗いほど揚げ具合もよく、食した場 合、歯触りもよく良質のものとなるのであるが、従来の上記自動粉付機はコンベ ア走行路の側部に設けた粉体の掻き上げ部は、羽根体をカバー内で回転させて粉 体を上方へ掻き上げていたので、粉体は羽根体により押し上げられる格好になる と共に、羽根体とカバーの周側部及び背面部との間に粉体が挾まれ、そのまま羽 根体で粉体を圧接しながら押し上げるので、粉体は常に衝撃を受け、粉体が砕粉 化されるのである。

【０００４】 又、カバーの前面は開放されているため、粉体は散乱してコンベアの往路上に 落下し、粉体は砕粉化される。そして、砕粉化された粉体は使用できず、新しい 粉体と換えなければならなく、非常に無駄が多かったのである。

【０００５】 上記点から本考案は、粉体を上方へ掻き上げ移送する際、ケース内で衝撃を受 けず、掻き込まれたそのままの状態で円滑にコンベア上に供給し、粉体が砕粉化 され無駄の生じることを防止できる自動粉付機を提供しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため本考案自動粉付機は、無端コンベアの復路途中に斜板 がコンベア走行路の進行方向に斜設され、該斜板により粉体の一部がコンベア走 行路の側枠の開口部より上方移送装置に横送りされ、上方移送装置よりコンベア の往路上に粉体を供給する自動粉付機に於いて、前面が開口し、周側部及び背面 部より成る回転ケースがコンベア走行路の側部に設けられ、回転ケース内に数枚 の区画板が周側部及び背面部と一体に設けられると共に、回転ケースの前面カバ ーが側枠に固定され、前面カバーの下部に前記側枠の開口部と対応する箇所に粉 体の導入口が形成されると共に、前面カバーの上部に粉体の導出口が形成され、 該導出口にコンベアの往路上に向け粉体受板が斜設されていることを特徴とする ものである。

【０００７】

【作用】

本考案自動粉付機の作用を説明すれば、コンベアの往路より復路上に落下した 粉体は、斜板に沿ってコンベア走行路の側部に案内され、側枠の開口部より回転 ケースの前面カバーの導入口を経て回転ケース内に導入される。

【０００８】 回転ケース内には数枚の区画板が回転ケースの周側部及び背面部と一体に設け られ、前面カバーと共に室を形成しているため、粉体はこの室内に導入されると 、室内に置かれた状態で室と共にそのまま上方に移動し、衝撃が少なく、粉砕が 防止される。

【０００９】 そして、室が上部にくると粉体受板の傾斜面を滑り、前面カバーの導出口より 粉体はコンベアの往路上の一定箇所に供給され散乱することがない。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案自動粉付機の一実施例を図面に基づき説明する。 図１は自動粉付機の構成を示す正面図、図２は同上の平面図、図３は同上の縦 断側面図である。

【００１１】 而して、図中１は一定方向に循環する無端コンベアであり、コンベアの復路１ Ａ途中に斜板２が側部を側枠３に固定され、コンベア走行路の進行方向に斜設さ れている。 斜板２の後面に上下方向に長孔４を穿設した調節板５が設けられ、調節板５は 斜板２に設けたボルト６により上下調節可能となっている。

【００１２】 斜板２により粉体が案内される側枠３側に前面が開口し、周側部７及び背面部 ８より成る円形の回転ケース９が設置されている。 回転ケース９内には数枚の区画板１０が羽根状に周側部７及び背面部８と一体 に設けられ、回転ケース９の前面には側枠３に固定された前面カバー１１が設け られている。

【００１３】 前面カバー１１の下部には粉体の導入口１２が形成され、該導入口１２は前記 斜板２により粉体が横送りされる側枠３部に設けた開口部１３の対応箇所に設０ けられ、斜板２により案内された粉体は開口部１３及び導入口１２を経て回転ケ ース９内に導入される。

【００１４】 前面カバー１１の上部には粉体の導出口１４が形成され、導出口１４に粉体受 板１５がその下端をコンベアの往路１Ｂ上に向けると共に、上端を回転ケース９ 内の背面部８に接近させて設けられている。 尚、図中１６は粉体供給ホッパー、１７はコンベア往路ガイド板、１８はコン ベア復路ガイド板である。

【００１５】

【考案の効果】

本考案によれば、回転ケース内に導入された粉体は、区画板により仕切られた 室内に置かれたそのままの状態で上方へ円滑に移送され、従来のように回転羽根 で押されながら上方へ移送されるものに比べ衝撃がなく、又、粉体の導出口も特 定しているため散乱して落下することがなく、粉体の砕粉化が防止され、パン粉 に無駄が生じない。 よって、食品加工物の表面に粉粒の粗い状態のパン粉を付着でき、揚げ具合も よく、歯触りのよい良質の揚物とすることができる有用な考案である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案自動粉付機の一実施例を示す正面図であ
る。

【図２】本考案自動粉付機の一実施例を示す平面図であ
る。

【図３】本考案自動粉付機の一実施例を示す縦断側面図
である。

【符号の説明】

１ 無端コンベア １Ａ コンベアの復路 １Ｂ コンベアの往路 ２ 斜板 ３ 側枠 ７ 周側部 ８ 背面部 ９ 回転ケース １０ 区画板 １１ 前面カバー １２ 導入口 １３ 開口部 １４ 導出口 １５ 粉体受板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 無端コンベアの復路途中に斜板がコンベ
   ア走行路の進行方向に斜設され、該斜板により粉体の一
   部がコンベア走行路の側枠の開口部より上方移送装置に
   横送りされ、上方移送装置よりコンベアの往路上に粉体
   を供給する自動粉付機に於いて、前面が開口し、周側部
   及び背面部より成る回転ケースがコンベア走行路の側部
   に設けられ、回転ケース内に数枚の区画板が周側部及び
   背面部と一体に設けられると共に、回転ケースの前面カ
   バーが側枠に固定され、前面カバーの下部に前記側枠の
   開口部と対応する箇所に粉体の導入口が形成されると共
   に、前面カバーの上部に粉体の導出口が形成され、該導
   出口にコンベアの往路上に向け粉体受板が斜設されてい
   ることを特徴とする自動粉付機。