JPS6348495B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は、被加工物に粉を付着させるために用
いられる業務用自動粉付機の改良に関するもので
ある。

＜従来の技術＞ 従来の自動粉付機は、第３図の自動パン粉付機
の例に示すような構造であり、詳細を記すと次の
ようになる。

コンベアは無端状のネツトコンベアａであ
り、その上段部上面（往路）に下パン粉ｂが乗
せられている。

そこに被加工物ｃである食品が乗せられ、レ
シーブタンクｄへ送られる。

レシーブタンクｄより上パン粉ｅがかけれ
る。そして粉押え装置ｆへ送られる。

粉押え装置ｆにてパン粉ｂ，ｅを被加工物ｃ
に付着させる。

余剰のパン粉を吹落フアンｇにて吹落とすと
共に、ネツトコンベアａの下からも余剰のパン
粉が除かれ、ネツトコンベアａの復路a′の上に
落とされる。

復路a′の上に落とされたパン粉は、パン粉調
整板ｈにて、下パン粉と上パン粉に分けられ
る。

調整板ｈの下を通つた下パン粉は、復路a′の
ネツトコンベアの搬送力により再び往路始端へ
もどる。

調整板ｈにより止められたパン粉は、横送り
スクリユーｉにてネツトコンベアａ外へ出され
る。そして昇降機ｊへと運ばれる。

昇降機ｊへと運ばれたパン粉は、昇降機のバ
ケツトｋにてすくい上げられ、上方にある上パ
ン粉送り装置ｍへと運ばれる。

上パン粉送り装置ｍは、ネツトコンベアの上
にあるレシーブタンクｄにパン粉を送る。

＜発明が解決しようとする問題点＞ ところが、上記の述来の自動粉付機において
は、粉が横送りスクリユーｉ→昇降機ｊ→上パン
粉送り装置ｍと３つの機械を経由して循環される
ため、パン粉のようなこわれやすい粉の場合に
は、循環途中で粉がくずれ、被加工物の品質に影
響を与えるという問題があつた。

又、粉押え装置ｆ、吹落フアンｇ、昇降機ｊ等
の構成部品が多く、機械が大型化するという問題
点があつた。

＜問題点を解決するための手段＞ 本発明は、コンベアの上段部（往路）の上部
に、円周面の全面に小孔を有する中空のローラー
を設け、該ローラー内を負圧に保つことにより、
ローラーに粉押え装置と吹落フアンと昇降機の３
つの機能をもたせ、上記問題点を解決した。

＜作用＞ ローラーにて被加工物に粉を押えつけること
により、粉押え装置と同様な粉押え機能をもつ
ことができる。

ローラー内を負圧にすることにより余剰の粉
をローラー面に吸いつかせ、吹落フアンと同様
な余剰の粉を取り除く機能をもつことができ
る。

ローラー面に吸いつかせた粉を上方へもちあ
げ、昇降機と同様の機能をもつことができる。

＜実施例＞ 第１図及び第２図は、本発明の自動粉付機の一
実施例である自動パン粉付機を示す構造図であ
り、第１図は中央縦断正面図であり、第２図はロ
ーラー部を横に切断した横断側面図である。

以下、図に基づき説明する。

本発明の一実施例であるパン粉付機は、第１図
に示すとおり、ローラー１０と真空ポンプ２０と
コンベア３０と上部コンベア４０とレシーブタン
ク５０にて構成されている。

コンベア３０は被加工物１が図示右側より左側
へ流れるように回転（Ｘ方向）しており、その上
にはコンベア３０進行方向手前より、レシーブタ
ンク５０、上部コンベア４０、ローラー１０の順
に並んでおり、ローラー１０の端面１１には真空
ポンプ２０と接続されたエアー配管２１，２２が
ある。

本実施例はローラー１０内を２室に分割し、ロ
ーラー下部をパン粉吸着部１１、上部をパン粉離
脱部１２とし、パン粉離脱部１２には真空ポンプ
２０の排気の一部又は全部を送り、クリーニング
効果をもたせている。もちろん、ローラー１０内
を２室に分割せず、パン粉吸着部１１だけとし、
スクレイパー等でかき落とすようにしても良いこ
とは言うまでもない。

ローラー１０の円周面の全周に設けた小孔をあ
けた板１３は、パン粉の入らない小さな孔を一面
にあけたパンチ板、又は金網を使用している。も
ちろん同様の効果を有する物、たとえば布、不織
布等に変更しても良いことは言うまでもない。

エアー配管２１，２２の途中には送風量を調整
する調整パルブ２３，２４を設け、微調整できる
ようにしている。

ローラー１０は第２図に示すように、コンベア
３０と略同一の巾を有し、コンベア３０の動きと
略同調するように、コンベア３０の上をコンベア
３０のモータにて円周面のみが回転している。
（Ｙ方向） そして、ローラー１０は第１図に示すように、
パン粉吸着部１１とパン粉離脱部１２を除いて、
全周面が適宜間隔をおいてカバー１４で覆われて
いる。そしてパン粉離脱部１２と上部コンベア４
０は、カバーの一部で作られたスロープ１５でつ
ながつている。

上部コンベア４０は、ローラー１０の上部右側
に接して設けられており、ローラー１０が吸着し
たパン粉をレシーブタンク５０へ運ぶ役目をして
いる。

上部コンベア４０は通常の機能を有するものか
ら適宜選択すれば良い。

本実施例は上部コンベア４０を使用した例であ
るが、もちろん上部コンベア４０でなくシユート
としても良いことは言うまでもない。

レシーブタンク５０は上部５１が大きく開口
し、下部５２にコンベア３０の進行方向と直交す
る方向に細長い穴が略全巾にあけられた正面視略
三角形の容器である。

コンベア３０は上側（往路３１）及び下側（復
路３２）の下に受け板３３を設けたネツトコンベ
アであり、ローラー１０で吸着されずに残つたパ
ン粉をローラー１０左側部に設けた穴よりネツト
の下へ落とし、コンベアの下側（復路３１）の動
きにより、上側（往路３２）始端へ運び、下パン
粉２として循環させる働きをしており、モーター
（図示せず）にて駆動されている。

真空ポンプ２０は、モーター２３にて駆動さ
れ、吸気側２１がローラー１０のパン粉吸着部１
１へ、排気側２２がパン粉離脱部１２へと接続さ
れており、空気の流れは、第１図及び第２図に示
す矢印のようになつている。

次に本発明の装置の働きについて説明する。

第１図、図示右側よりローラー１０左側へコ
ンベア３０が動いて（Ｘ方向）おり右端よりロ
ーラー１０左部まで下パン粉２がひかれ循環し
ている。

コンベア３０右端、下パン粉２の上に乗せら
れた被加工物１である食品は、レシーブタンク
５０の下部５２へと運ばれる。

レシーブタンク５０の下部５２にきた、被加
工物１は上パン粉３がかけられる。そしてロー
ラー１０へと運ばれる。

ローラー１０は被加工物１を上から押さえ、
下パン粉２及び上パン粉３を被加工物１にひつ
つける。

そして、余剰の上パン粉３はローラー１０の
表面にすいつけられ除去される。

吸いつけられて除去されたパン粉は、ローラ
ー１０上部のパン粉離脱部１２にまでくると、
真空ポンプ２０より送られた空気によりローラ
ー１０より吹きとばされ離脱される。

離脱されたパン粉は、上部コンベア４０にて
レシーブタンク５０へ運ばれる。

ローラー１０にて除去されなかつたパン粉
は、上側（往路３２）のコンベア３０のネツト
の間から下側（復路３１）へ落ち除去される。

下側（復路３１）のコンベアに落ちたパン粉
は、コンベア３０の動きにより再度上側（往路
３２）始端へと運ばれる。

パン粉がつけられた被加工物１はそのままコ
ンベア３０にて左端へ運ばれる。

以上が自動パン粉付機の例であるが、本発明は
パン粉のような食品に限らず、粉体をかけるもの
であれば何に使用しても良いことは言うまでもな
い。

＜発明の効果＞ 以上のように本発明は、従来の機械に比べ、粉
を移動するための機械的移動の手段が少なく、か
つ移動の手段がローラーとコンベアだけであるた
め、パン粉のようにこわれやすい粉であつても循
環途中に粉がくずれ、被加工物の品質に影響を与
える恐れがない。

又、構成が非常に簡素である為、機械が小型化
できるという効果を有する。

更に好ましいことには、構成部品が少なくなつ
たことにより、機械がこわれにくいという効果や
安価になるという効果も付帯的に有するようにな
る。

以上のように、本発明は大変有用かつ実用的な
粉付機を提供するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す中央縦断正面
図、第２図は横断側面図である。第３図は従来例
を示す中央縦断正面図である。 図中符号：１……被加工物、２……下パン粉、
３……上パン粉、１０……ローラー、１１……パ
ン粉吸着部、３０……コンベア、５０……レシー
ブタンク。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 被加工物１を載置し移動するコンベア３０を
   無端状に架設した自動粉付機において、コンベア
   ３０の上部に、円周面の全面に小孔を有する中空
   のローラー１０と、粉３を入れたレシーブタンク
   ５０をコンベア３０始端側に設け、該ローラーに
   てレシーブタンク５０にて被加工物１にかけられ
   た粉３を押さえつけると共に、ローラー１０内を
   負圧に保ち、余剰の粉３をローラー１０の表面に
   吸いつけ除去すると共にレシーブタンク５０へ運
   ぶようにしたことを特徴とする自動粉付機。