JPH0723960U - マグネットモータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業性を良くし、品質を向上したマグネット
モータ。 【構成】 出力側軸受をモータのフレーム部へ一部圧入
し、機器本体側へ入れることによりフレームハウジング
外周部の切削工程をなくし、かつラジアル方向のガタを
極力少なくし、音，部品寿命の劣化およびポンプ性能劣
化を防止することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電装用機器等に用いられるマグネットモータに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、カーエレクトロニクスの発達に伴ない、アクチェータも急速に増加し、 マグネットモータが利用されることが多くなった。

【０００３】 以下、従来のマグネットモータについて説明する。 図３は従来のマグネットモータおよびマグネットモータが取り付く機器との組 み立てた状態を示す断面図である。

【０００４】 図３において、電機子１はフレーム４とブラケット３で軸受２を介して回転自 在に支持されている。またブラシホルダー７はフレーム４とブラケット３で狭持 されている。

【０００５】 また、軸受２はフレーム４またはブラケット３に挿入されている。 上記構成において、通電することによりブラシ１１と整流子８を通して電機子 １に通電することになり電機子１が回転する。

【０００６】 また、このモータは機器本体９とフレームハウジング外周の嵌合部５を切削加 工によってインロー部として機器本体９に嵌合している。モータが回転すること により、機器本体のポンプ１０のラジアル方向への動作が１回転に２回１８０° 間隔で発生しポンプ作用となる。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

このような従来のマグネットモータでは、機器本体を組み合わせてモータが回 転した時、ラジアル方向の負荷が発生することにより、フレームハウジング外周 部と機器本体側挿入部とのすきまと、モータ側軸受外周部とフレームハウジング のすきまにより音が発生する。

【０００８】 また、軸受２とフレームハウジングとが連続的に当るため、振動により軸受２ の寿命が短くなり、かつ振動がモータ内部部品へ影響し、各部品の寿命性が悪化 する問題を有していた。

【０００９】 また、前記すきまにより出力軸１２にラジアル変動が発生し、ポンプ１０の動 きが一定でなくなり性能が悪化する。

【００１０】 本考案は上記課題を解決するもので、本体の組み立て状態での音をなくし、品 質を向上させるマグネットモータを提供することを目的としている。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するために、モータの出力側軸受の外周部をフレーム の軸受保持部分に一部圧入し、その他の軸受の外周部は機器本体に軸受保持部を 設け挿入する構成を有する。

【００１２】

【作用】

本考案は上記した構成により、出力側軸受と機器本体との間にラジアル方向の 負荷によるガタつきの音は発生せず、またガタつきによるモータ各部品の寿命劣 化およびポンプ性能劣化が防止することができる。

【００１３】 また、機器本体との組み立てのためにフレームハウジング外周部の切削をする ことなく、作業工数のアップとなる。

【００１４】

【実施例】

以下、本考案の一実施例について図１および図２を参照しながら説明する。

【００１５】 図１に示すように、軸受２の外周をフレームの軸受保持部分に軸受２を一部圧 入し、フレームと軸受２の固定を行なう。

【００１６】 また図２に示すように、軸受２の外周部に突起１６を用いることにより、スラ スト方向の移動を止め、フレームハウジング部１５とベアリング外周によって、 ラジアル方向の動きをなくすことも可能である。軸受２と、フレームの軸受が圧 入される部分以外の軸受外周部１３は、本体側に小さなクリアランスで挿入され ており、軸受だけでモータの軸受と、本体側のインローの２つ働きを同時に行な うことができる。

【００１７】 このように本考案の一実施例のマグネットモータによれば、フレームハウジン グ外径部の切削によるインロー部をつくることなく、作業工数を減らすことが可 能となり、かつ軸受外周部の寸法は、一般的に約１０μｍ程度の公差しか有さな いため本体とモータ部のクリアランスを小さく設定することができ、ラジアル方 向ガタを極力少なくすることができる。

【００１８】 また、モータ内部においてはフレームと軸受が圧入となっていることから、ラ ジアル方向の負荷によるたたき音の発生を防止することができ、同時にガタによ るモータ各部品の寿命劣化およびポンプ性能劣化を防止することが可能となる。

【００１９】

【考案の効果】

以上の実施例から明らかなように、本考案によればフレームハウジング外径部 の切削工程を廃止することができ、作業性をアップすることができる。

【００２０】 また、軸受一つによって本体側とモータ部を固定することにより、ラジアル負 荷によるガタ音および各部品の寿命化および本体側ポンプ性能劣化を防止するこ とが可能なマグネットモータを提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例のマグネットモータの半断面
図

【図２】本考案の他の実施例における組み立て状態での
側面半断面図

【図３】従来のマグネットモータと本体側の組み立て状
態での側面半断面図

【符号の説明】

１ 電機子 ２ 軸受 ３ ブラケット ４ フレーム ７ ブラシホルダー ９ 機器本体 １０ ポンプ １１ ブラシ １６ 突起

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】電機子両端に軸受を備え、出力軸を負荷に
   連結し、前記負荷となる機器を端面に固定してなるマグ
   ネットモータにおいて、出力軸側軸受の外周部の一部を
   フレームの端面に設けた軸受保持部に圧入し、かつ前記
   出力軸側軸受の残りの外周部を前記負荷となる機器との
   位置決め固定用インロー部として用いたことを特徴とす
   るマグネットモータ。