JPH07239468A - カラーフィルタを有するアクティブマトリックス基板およびその製造方法 - Google Patents

カラーフィルタを有するアクティブマトリックス基板およびその製造方法

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JPH07239468A
JPH07239468A JP5494894A JP5494894A JPH07239468A JP H07239468 A JPH07239468 A JP H07239468A JP 5494894 A JP5494894 A JP 5494894A JP 5494894 A JP5494894 A JP 5494894A JP H07239468 A JPH07239468 A JP H07239468A
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layer
pixel electrode
matrix substrate
substrate
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JP5494894A
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Masaaki Asano
雅朗 浅野
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トランジスタ素子の動作に悪影響を与えるお
それのないカラーフィルタ層を形成したアクティブマト
リックス基板を提供する。 【構成】 ガラス基板100上に、タンタルからなるス
トライプ状パターンの第1の金属層110を形成し、そ
の上に、タングステンからなる枠状パターンの第2の金
属層を形成する。第1の金属層110の表面は、枠状パ
ターンに形成された開口部から露出している。この状態
で、酸化用溶液に浸し、白金板を対極130とした陽極
酸化を行う。第1の金属層110は、開口部から露出し
た部分だけが酸化され、酸化層が形成される。各列ごと
に陽極酸化電圧を変えると、各列ごとに酸化層の厚みを
変えることができる。各酸化層は、厚みに応じた光干渉
色を呈し、無機材料からなるフィルタ層として利用でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクティブマトリック
ス基板およびその製造方法、特に、液晶表示装置の一方
の基板として用いられ、カラーフィルタを備えているア
クティブマトリックス基板およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】省電力型のディスプレイとして、液晶表
示装置は広範囲な用途に利用されている。一般的に用い
られている液晶表示装置は、2枚の基板の間に液晶を充
填し、両基板間に画素単位で電圧を印加して液晶の光学
的特性を制御することにより動作する。近年では、表示
特性を向上させるため、一方の基板として、アクティブ
マトリックス基板を用いた液晶表示装置が主流になりつ
つある。このアクティブマトリックス基板上には、複数
の画素電極が縦横に配列されており、しかも個々の画素
電極には、それぞれトランジスタ素子やダイオード素子
といった能動素子が接続されている。個々の能動素子を
ON/OFF制御することにより、各画素電極ごとに電
荷の出し入れを制御することができる。
【0003】また、近年はカラーの液晶表示装置も一般
的に普及している。このようなカラー表示を行う場合、
各画素ごとにフィルタ層を形成する必要がある。通常
は、RGBの三原色についてのフィルタ層が用意され
る。たとえば、アクティブマトリックス基板を用いた液
晶表示装置では、対向基板側にRGBの三原色について
のフィルタ層が各画素ごとに用意されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、カラ
ー液晶表示装置では、能動素子と画素電極とが各画素ご
とに配列されたアクティブマトリックス基板と、RGB
の三原色についてのフィルタ層が各画素ごとに配列され
た対向基板と、を対向させて配置し、両基板間に液晶を
充填することになる。このとき、両基板の位置合わせを
正確に行う必要がある。すなわち、アクティブマトリッ
クス基板側の画素電極と、対向基板側のフィルタ層とが
正しい位置に合っていないと、正しい画像表示を行うこ
とができない。このため、多少の位置合わせ誤差が生じ
ても問題が生じないように、ある程度の許容誤差を見込
んだ設計がなされるのが一般的である。しかしながら、
このような位置合わせ誤差を見込んだ場合、効率的な設
計を行うことができなくなり、実際の開口面積を理論値
よりも小さく設計せざるを得ないなどの弊害が生じる。
【0005】このような位置合わせ誤差に関する問題
は、アクティブマトリックス基板側にフィルタ層を形成
することにより解決することはできる。しかしながら、
従来のフィルタ層をアクティブマトリックス基板側に形
成すると、別な問題が生じることになる。従来から、R
GBの三原色についてのフィルタ層を形成するには、顔
料や染料といった有機材料を使うのが一般的である。と
ころが、このような有機材料を含むフィルタ層をアクテ
ィブマトリックス基板上に形成すると、アクティブマト
リックス基板上に形成された能動素子の正常な動作が阻
害されるおそれがある。トランジスタ素子やダイオード
素子といった能動素子は、シリコンなどの無機材料から
構成されているが、ここに、顔料や染料といった導電性
の物質が混入すると、能動素子の電気的特性に悪影響を
及ぼす可能性がある。特に、シリコンなどの半導体材料
に対する加工を行う場合、エッチング溶液に浸す工程
や、水で洗浄する工程などが繰り返し行われる。したが
って、基板上に有機材料が含まれていると、この有機材
料が種々の工程で溶液に溶け出て、本来は無機材料のみ
から構成されていなければならない領域に、有機物質の
分子が混入するような事態が生じる可能性が十分に予測
される。このような理由により、従来から一般に用いら
れている有機材料を含んだフィルタ層をアクティブマト
リックス基板側に形成することは非常に困難である。
【0006】そこで本発明は、能動素子の動作に悪影響
を与えるおそれのないカラーフィルタ層を形成したアク
ティブマトリックス基板およびその製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1) 本願第1の発明は、液晶表示装置の一方の基板と
して用いられるアクティブマトリックス基板において、
各画素ごとに設けられた画素電極と、この画素電極に対
して電荷を出し入れする制御を行う能動素子と、各画素
電極に対して積層されたフィルタ層と、を設け、このフ
ィルタ層を、光干渉色を呈する所定の厚みをもった金属
の酸化膜によって形成するようにしたものである。
【0008】(2) 本願第2の発明は、上述の第1の発
明に係るアクティブマトリックス基板において、画素電
極を金属により構成し、フィルタ層をこの金属の酸化膜
によって構成するようにしたものである。
【0009】(3) 本願第3の発明は、上述の第2の発
明に係るアクティブマトリックス基板において、基板上
に画素電極を、この画素電極の上面にフィルタ層を、そ
れぞれ形成し、更に、フィルタ層上に補助電極を形成
し、フィルタ層を挟んだ画素電極と補助電極とによって
容量素子を構成し、この容量素子により、画素電極に対
して電荷を出し入れする際の保持容量を確保できるよう
にしたものである。
【0010】(4) 本願第4の発明は、上述の第1の発
明に係るアクティブマトリックス基板を製造する方法に
おいて、主面にXY平面が定義された基板上に第1の金
属層を形成する第1の段階と、この第1の金属層に対し
てパターニングを行い、Y軸方向に伸びた帯状領域をX
軸方向に所定間隔をおいて複数配置したストライプ状パ
ターンを形成する第2の段階と、少なくとも、パターニ
ングされた第1の金属層の上面に、第2の金属層を形成
する第3の段階と、第2の金属層に対してパターニング
を行い、パターニングされた第1の金属層を覆うように
Y軸方向に伸びた帯状領域に配置され、かつ、この帯状
領域内にY軸方向に所定間隔をおいて複数の開口部が形
成された枠状パターン、を形成する第4の段階と、所定
の酸化溶液中にこの基板全体と酸化用の対極とを浸し、
第1の金属層および第2の金属層に正の電圧を、対極に
負の電圧を、それぞれ印加することにより、第1の金属
層および第2の金属層の露出部分を陽極酸化し、それぞ
れ第1の酸化層および第2の酸化層を形成する第5の段
階と、第2の酸化層を除去する第6の段階と、第2の金
属層を除去する第7の段階と、第1の金属層に対して、
第1の酸化層をマスクとして用いたパターニングを行
い、マスクで覆われていない露出部分を除去する第8の
段階と、第1の酸化層の上面に画素電極を積層するとと
もに、この画素電極に対して電荷を出し入れする制御を
行う能動素子を形成する第9の段階と、を行い、第1の
酸化層が、フィルタ層として機能するような光干渉色を
呈する所定の厚みとなるような条件で、第5の段階にお
ける陽極酸化を行うようにしたものである。
【0011】(5) 本願第5の発明は、上述の第2の発
明に係るアクティブマトリックス基板を製造する方法に
おいて、主面にXY平面が定義された基板上に第1の金
属層を形成する第1の段階と、この第1の金属層に対し
てパターニングを行い、Y軸方向に伸びた帯状領域をX
軸方向に所定間隔をおいて複数配置したストライプ状パ
ターン、を形成する第2の段階と、少なくとも、パター
ニングされた第1の金属層の上面に、第2の金属層を形
成する第3の段階と、第2の金属層に対してパターニン
グを行い、パターニングされた第1の金属層を覆うよう
にY軸方向に伸びた帯状領域に配置され、かつ、この帯
状領域内にY軸方向に所定間隔をおいて複数の開口部が
形成された枠状パターン、を形成する第4の段階と、所
定の酸化溶液中にこの基板全体と酸化用の対極とを浸
し、第1の金属層および第2の金属層に正の電圧を、対
極に負の電圧を、それぞれ印加することにより、第1の
金属層および第2の金属層の露出部分を陽極酸化し、そ
れぞれ第1の酸化層および第2の酸化層を形成する第5
の段階と、第2の酸化層を除去する第6の段階と、第2
の金属層を除去する第7の段階と、第1の金属層に対し
て、第1の酸化層をマスクの少なくとも一部分として用
いたパターニングを行い、マスクで覆われていない露出
部分を除去する第8の段階と、パターニングされた第1
の金属層に対して電荷を出し入れする制御を行う能動素
子を形成し、第1の金属層を画素電極として利用できる
ようにする第9の段階と、を行い、第1の酸化層が、フ
ィルタ層として機能するような光干渉色を呈する所定の
厚みとなるような条件で、第5の段階における陽極酸化
を行うようにしたものである。
【0012】(6) 本願第6の発明は、上述の第3の発
明に係るアクティブマトリックス基板を製造するため
に、上述の第5の発明に係る製造方法において、フィル
タ層として機能する第1の酸化層上に補助電極を形成す
る第10の段階を更に付加し、フィルタ層を挟んだ画素
電極と補助電極とによって容量素子を構成し、この容量
素子により、画素電極に対して電荷を出し入れする際の
保持容量を確保できるようにしたものである。
【0013】(7) 本願第7の発明は、上述の第4〜第
6の発明に係る製造方法において、第5の段階における
陽極酸化を行う際に、Y軸方向に伸びた複数の帯状領域
のうち、第(3n+1)列目(ただし、n=0,1,
2,…)に位置する第1属性の帯状領域に対応する金属
層に対しては第1の電圧V1を、第(3n+2)列目に
位置する第2属性の帯状領域に対応する金属層に対して
は第2の電圧V2を、第(3n+3)列目に位置する第
3属性の帯状領域に対応する金属層に対しては第3の電
圧V3を、それぞれ印加することにより酸化を行い、形
成される酸化層の厚みを帯状領域の属性によって異なら
せるようにし、それぞれ異なる光干渉色を呈する3色の
フィルタ層が形成されるようにしたものである。
【0014】
【作 用】本発明の特徴は、光干渉色を呈する所定の厚
みをもった金属の酸化膜によって、アクティブマトリッ
クス基板側にフィルタ層を形成するようにした点にあ
る。金属の酸化膜からなるフィルタ層は、従来の顔料や
染料を用いたフィルタ層とは異なり、有機物質を含まな
いので、アクティブマトリックス基板上で能動素子と共
存させても問題は生じない。また、画素電極を金属によ
り構成し、この金属を酸化することによりフィルタ層を
形成すれば、製造プロセスを単純化することができる。
更に、フィルタ層を挟んで、画素電極と補助電極とを形
成した構造にすれば、保持容量が形成できるという付加
的なメリットも得られる。本発明では、フィルタ層とな
る酸化膜を形成する際に、陽極酸化法を利用している。
この陽極酸化法では、印加する電圧を変えることによ
り、酸化の進行状態を制御することができる。したがっ
て、種々の厚みの酸化膜を形成することが可能になり、
互いに呈示する光干渉色が異なるフィルタ層を容易に作
成することが可能である。
【0015】
【実施例】以下、本発明を図示する実施例に基づいて説
明する。図1は、従来の一般的なカラー液晶表示装置の
動作原理を示すモデル図である(詳細な構造については
省略して示してある)。この表示装置では、アクティブ
マトリックス基板10と対向基板20とが平行に配置さ
れ、これら両基板間に液晶が充填される。アクティブマ
トリックス基板10上には、各画素ごとに画素電極11
が形成されている。すなわち、画素電極11は、アクテ
ィブマトリックス基板10の上面に二次元マトリックス
状に配列されている。これに対して、対向基板20の下
面には、各画素ごとにフィルタ層21が形成されてお
り、その下面には、共通電極22が形成されている。フ
ィルタ層21は、それぞれRGBの三原色のいずれかの
色を呈する透光性の層である。アクティブマトリックス
基板10上には、各画素電極11ごとに、トランジスタ
素子やダイオード素子などの能動素子(図示されていな
い)が形成されており、この能動素子をON/OFFす
ることにより、各画素電極11に対して電荷の出し入れ
を行うことができる。こうして、各画素電極11と共通
電極22との間の電圧を制御することにより、両者間に
充填された液晶の光学的特性を変化させ、各画素ごとに
観測される光量の制御を行う。このような構造の液晶表
示装置では、両基板の位置合わせ誤差に対する余裕を見
込んだ設計を行う必要があるため、実際の開口面積を理
論値よりも小さく設計せざるを得ない弊害が生じること
は、既に述べたとおりである。
【0016】これに対して、図2は、本発明に係るアク
ティブマトリックス基板を用いたカラー液晶表示装置の
動作原理を示すモデル図である。この表示装置では、ア
クティブマトリックス基板10側の各画素電極に積層し
た形でフィルタ層12が形成されている。各各画素電極
11と各フィルタ層12との位置合わせは、アクティブ
マトリックス基板10上において既に完了しているた
め、両基板の位置合わせ誤差を見込んだ設計を行う必要
はない。ただ、フィルタ層12として、従来のように顔
料や染料などの有機物質を含んだ材料を用いると、アク
ティブマトリックス基板上に形成された能動素子の電気
的特性に悪影響を与えるおそれがあり、好ましくないこ
とは既に述べたとおりである。
【0017】本発明では、フィルタ層12を金属の酸化
膜によって構成することにより、このような問題を解決
したものである。一般に、Taなどの金属の表面を酸化
し、Taからなる酸化膜を形成した場合、この酸
化膜の厚みが0.01〜0.2μm程度であると、その
厚みに応じた光干渉色を呈するフィルタ層として機能す
ることが知られている。たとえば、特開昭50−807
98号公報には、このような性質をもった酸化薄膜を、
カラー液晶表示装置に適用する基本的技術思想が開示さ
れており、また、特公昭58−48098号公報には、
このような性質をもった酸化薄膜を、単純マトリックス
方式のカラー液晶表示装置に適用する技術思想が開示さ
れている。本発明は、このような性質をもった酸化薄膜
を、アクティブマトリックス方式のカラー液晶表示装置
に適用するための技術思想に関するものである。
【0018】以下、本発明に係るアクティブマトリック
ス基板の製造方法を、具体的な実施例に基づいて説明す
る。この製造方法は、以下の9段階の工程から構成され
る。
【0019】<第1の段階>まず、基板上の全面に、第
1の金属層を形成する。この実施例では、ガラス基板の
上にスパッタ法にて、タンタル(Ta)からなる金属層
を厚み0.12μm程度堆積させている。
【0020】<第2の段階>続いて、第1の金属層に対
してパターニングを行い、複数の帯状領域からなるスト
ライプ状パターンを形成する。図3は、ガラス基板10
0上でパターニングされた第1の金属層110(Ta)
のストライプ状パターンを示す平面図である(中央部分
のストライプは、図示を省略してある)。ここでは、便
宜上、図3に示す方向にX軸およびY軸をとり、ガラス
基板100の主面にXY平面を定義して以下の説明を行
うことにする。結局、このストライプ状パターンは、Y
軸方向に伸びた帯状領域をX軸方向に所定間隔をおいて
複数配置したパターンということができる。金属層をこ
のようなストライプ状にパターニングする方法として
は、種々の方法が知られている。たとえば、金属層上に
レジスト層を形成し、図3に示すようなストライプ状パ
ターンのフォトマスクを用いてこのレジスト層を露光現
像した後、ドライエッチングを行えばよい。図3の切断
線A−Aにおける部分断面図を図4に示す。
【0021】<第3の段階>次に、図3に示す基板の全
面に、第2の金属層120を形成する。図5は、このと
きの部分断面図である。この実施例では、タングステン
(W)またはアルミニウム(Al)からなる第2の金属
層120を、スパッタ法にて厚み0.1μm程度堆積さ
せている。なお、第2の金属層120は、必ずしも基板
全面に形成する必要はなく、少なくとも、ストライプ状
パターンにパターニングされた第1の金属層110の上
面に形成されていればよい。
【0022】<第4の段階>続いて、第2の金属層12
0に対するパターニングを行い、図6にハッチングを施
して示すような形状の枠状パターンを形成する。この枠
状パターンは、上述したストライプ状パターンから、複
数の開口部121を除去することにより得られるパター
ンである。ここで、開口部121は、ストライプ状パタ
ーンを構成する各帯状領域内にY軸方向に所定間隔をお
いて設けられており、最終的に1つの画素を構成する閉
領域となる。以下、このように島状に縦横に配置された
開口部121からなるパターンを島状パターンと呼ぶこ
とにする。前段階で形成した第2の金属層120を、図
6にハッチングを施して示すような枠状パターンにパタ
ーニングする場合も、どのような方法を用いてもよい。
この実施例では、図6に示すようなフォトマスクを用い
たフォトリソグラフィ法を用いている。図6の切断線A
−Aにおける部分断面図を図7に示す。この段階では、
第1の金属層110は、図3に示すようなストライプ状
パターンであり、第2の金属層120は、図6に示すよ
うな枠状パターンであり、開口部121は、図6に示す
ような島状パターンである。
【0023】<第5の段階>次に、このような状態の基
板全体を、所定の酸化溶液中に浸して陽極酸化を行う。
すなわち、図8の原理図に示すように、酸化溶液中にこ
の基板と対極130とを浸し、対極130に対して第1
の金属層110側が正の電位になるように、所定電圧V
を印加して酸化を行う。この実施例では、対極130と
して白金板を用い、酸化溶液として5重量%のホウ酸ア
ンモニウム溶液を用いて陽極酸化を行った。このような
陽極酸化によって生じる現象を、図9および図10を参
照しながら説明する。図9は、図7に示す第1の金属層
110とその上に形成された第2の金属層120とを、
1列分だけを拡大して示した断面図である。この図にお
いて、黒いドットを付した部分が上面の露出部分であ
る。すなわち、枠状パターンをもった第2の金属層12
0については、その上面すべてが露出しているが、スト
ライプ状パターンをもった第1の金属層110について
は、開口部121が形成された島状パターンの部分だけ
が露出している。陽極酸化は、この露出部分についての
み進行する。したがって、図に黒いドットを付した部分
の金属材料が、それぞれ酸化物に変化してゆくことにな
る。こうして陽極酸化は、表面部分から深い部分へと順
に進行してゆき、露出部分に酸化層が成長してゆくこと
になる。
【0024】図10は、陽極酸化が進行した状態を示す
断面図である。酸化層は図の上下両方向に成長してゆく
ことになり、成長した酸化層の厚みは、印加電圧によっ
て制御することができる。こうして、第1の金属層11
0の露出面から成長した第1の酸化層115は、島状パ
ターンとなり、第2の金属層120の上面から成長した
第2の酸化層125は、枠状パターンとなる。本実施例
の場合、第1の金属層110としてタンタル(Ta)を
用いているため、形成される第1の酸化層115は酸化
タンタル(Ta)からなる層になる。また、第2
の金属層120としてタングステン(W)を用いた場合
には、形成される第2の酸化層125は酸化タングステ
ンからなる層になり、第2の金属層120としてアルミ
ニウム(Al)を用いた場合には、形成される第2の酸
化層125は酸化アルミニウムからなる層になる。
【0025】結局、第2の金属層120は、この陽極酸
化工程においてマスクとして機能することになり、第1
の金属層110のうち、この枠状パターンをもったマス
クに覆われた部分については酸化が行われないことにな
る。なお、第2の金属層120の代わりにレジスト層を
マスクに用いることは、陽極酸化時に損傷を受けるため
好ましくない。陽極酸化によって酸化されるタングステ
ンやアルミニムなどの金属をマスクとして用いるのが好
ましい。
【0026】<第6の段階>続いて、第2の酸化層12
5を除去する。この実施例では、基板全体をアルカリ水
溶液中に浸すことにより、酸化タングステンあるいは酸
化アルミニウムからなる第2の酸化層125を除去して
いる。なお、酸化タンタルからなる第1の酸化層115
は、アルカリ水溶液に対しては非常に安定であり、その
まま残ることになる。図11は、このときの状態を示す
断面図である。
【0027】<第7の段階>続いて、第2の金属層12
0を除去する。第2の金属層120がタングステンの場
合には、基板全体を過酸化水素水に浸すことにより除去
することができ、第2の金属層120がアルミニウムの
場合には、基板全体をリン酸系エッチング溶液に浸すこ
とにより除去することができる。図12(破線で示すレ
ジスト層117は、後述する別な実施例の説明に用いる
ものである)は、このときの状態を示す断面図である。
ストライプ状パターンをもった第1の金属層110の上
面に、島状パターンをもった第1の酸化層115が点在
した状態になっている。
【0028】<第8の段階>次に、第1の金属層110
に対して、第1の酸化層115をマスクとして用いたパ
ターニングを行い、露出部分を除去する。これは、たと
えば、CFやSFといったエッチングガスを用いた
ドライエッチングを行えばよい。図13は、このときの
状態を示す断面図である。これまでストライプ状パター
ンであった第1の金属層110は、その一部分が除去さ
れ、島状パターンになる。結局、ガラス基板100上に
は、図14の断面図に示すように、島状パターンをもっ
た第1の金属層110が残り、その上に同じ島状パター
ンをもった第1の酸化層115が積層した構造が得られ
る。図15は、このときの基板の状態を示す上面図であ
る。
【0029】<陽極酸化の条件>次の段階へ進む前に、
上述した第5の段階における陽極酸化工程の補足説明を
ここで行っておく。陽極酸化の大きなメリットは、印加
電圧によって形成される酸化層の厚みを制御することが
できる点である。上述の第5の段階の説明では、図8に
示すように、第1の金属層110に対して、どの列も一
律に同じ電圧Vを印加して陽極酸化を行っていた。この
場合は、図14の断面図に示すように、最終的に得られ
る第1の酸化層115の厚みはすべての列について同じ
になる。後述するように、本発明では、こうして得られ
た第1の酸化層115をフィルタ層として用いることに
なる。すなわち、第1の酸化層115は、フィルタ層と
して機能するように、光干渉色を呈する所定の厚みとな
るような陽極酸化条件で形成する必要がある。しかも、
カラーフィルタとして用いる必要があるため、複数のフ
ィルタ層が互いに異なる光干渉色を呈する必要がある。
【0030】本実施例では、図15に示すように、島状
パターンをもって縦横に配列された第1の酸化層115
(すなわち、フィルタ層)のうち、整数n(n=0,
1,2,…)についての第(3n+1)列目に位置する
第1属性のフィルタ層については赤色、第(3n+2)
列目に位置する第2属性のフィルタ層については青色、
第(3n+3)列目に位置する第3属性のフィルタ層に
ついては緑色、を呈するようにする必要がある。酸化タ
ンタルを用いた場合、赤色の光干渉色を呈するようにす
るには厚みを160nm程度とし、青色の光干渉色を呈
するようにするには厚みを200nm程度とし、緑色の
光干渉色を呈するようにするには260nm程度とする
のがよい。したがって、図15に示すような三原色RG
Bの3属性をもったフィルタ層を形成するためには、第
(3n+1)列目の酸化層の厚みを160nm、第(3
n+2)列目の酸化層の厚みを200nm、第(3n+
3)列目の酸化層の厚みを260nm、というように厚
みを列ごとに変える必要がある。
【0031】このように、列ごとに酸化層の厚みを変え
るには、図16に示すように、陽極酸化時に印加する電
圧を各列ごとに変えればよい。すなわち、第(3n+
1)列目に位置する金属層110には第1の電圧V1
を、第(3n+2)列目に位置する金属層110には第
2の電圧V2を、第(3n+3)列目に位置する金属層
110には第3の電圧V3を、それぞれ印加して陽極酸
化を行えばよい。厚み120nm程度のタンタル層を第
1の金属層110として用い、対極130として白金板
を用い、酸化溶液として5重量%のホウ酸アンモニウム
溶液を用いて陽極酸化を行った実施例では、印加電圧
と、形成される酸化層の厚みと、残存タンタル層の厚み
と、について、次のような関係が得られた。
【0032】 (印加電圧) (形成される酸化層厚)(残存タンタル層厚) 100V 162nm(赤色) 56nm 120V 194nm(青色) 43nm 160V 259nm(緑色) 170nm ここで、各酸化層厚の数値に括弧書で示す色は、この酸
化層が呈する光干渉色である。したがって、図16にお
ける印加電圧V1,V2,V3として、それぞれ100
V,120V,160Vを与えれば、図15に示すよう
な色配置をもったカラーフィルタ層が得られることにな
る。ただ、第8の段階におけるドライエッチング処理に
より、形成されたフィルタ層(第1の酸化層115)の
上面が若干除去されて薄くなるため、陽極酸化条件を決
定する場合には、この第8の段階における除去厚を考慮
する必要がある。
【0033】図17は、陽極酸化時の具体的な配線例を
示す図である。この陽極酸化時には、第1の金属層11
0はまだストライプ状パターンを有しており(露出部分
は島状パターン)、1列全部が連続した状態となってい
る。したがって、図示するように、各列ごとに1本の配
線を用意し、これをその列の第1の金属層110に接続
するようにすればよい。第1の金属層110をストライ
プ状パターンに形成しておいたのは、このような陽極酸
化時の配線の便宜を配慮したためである。
【0034】図16に示すように、各列ごとに異なる電
圧を印加して陽極酸化を行うと、酸化層の成長は図18
の断面図に示すように各列ごとに異なることになる。し
たがって、第8の段階を経て得られる酸化層は、図19
の断面図に示すように、各列ごとに厚みが異なる。こう
して、第(3n+1)列目の酸化層115は赤色を呈す
るフィルタ層として機能し、第(3n+2)列目の酸化
層115は青色を呈するフィルタ層として機能し、第
(3n+3)列目の酸化層115は緑色を呈するフィル
タ層として機能する。
【0035】<第9の段階>最後に、第1の酸化層11
5(フィルタ層)の上面に画素電極を積層するととも
に、この画素電極に対して電荷を出し入れする制御を行
う能動素子を形成する。この実施例では、能動素子とし
て薄膜トランジスタ素子を形成している。図20は、図
15に示す基板上面図の部分拡大図であり、図20の切
断線A−Aによる断面が図19に対応する。このよう
に、上述した第8の段階までの工程により、既に、ガラ
ス基板100上に第1の金属層110が形成され、その
上に積層された状態で、第1の酸化層115(フィルタ
層)が形成されている。そこで、この第1の酸化層11
5(フィルタ層)の上面に、画素電極140を形成し、
更に、この画素電極に対して電荷を出し入れするための
薄膜トランジスタ素子を形成すれば、アクティブマトリ
ックス基板は完成である。この実施例では、各薄膜トラ
ンジスタ素子は、図20に破線で示したトランジスタ素
子形成領域Tに形成される。このような薄膜トランジス
タ素子の形成方法としては、種々の方法が公知であるた
め、ここでは説明を省略する。
【0036】図20において、トランジスタ素子形成領
域T内に薄膜トランジスタを形成し、第1の酸化層11
5上に画素電極を形成した後の、切断線B−Bによる断
面を図21に示す(図示の便宜上、各部の寸法比を歪曲
させて描いてある)。第1の金属層110および第1の
酸化層115(フィルタ層)は、ITOからなる画素電
極によって覆われている。トランジスタ素子150は、
クロムなどの金属からなるゲート電極151と、金属の
酸化膜からなるゲート絶縁層152と、アモルファスシ
リコンなどの半導体からなるチャネル層153と、アル
ミニウムなどの金属からなるソース電極154と、ドレ
イン電極155と、保護膜として機能するパッシベーシ
ョン層156と、によって構成されている。ドレイン電
極155は画素電極140と電気的に接触しており、こ
のトランジスタ素子150をON/OFFすることによ
り、ソース電極154と画素電極140とを導通/非導
通の状態におくことができ、画素電極140に対する電
荷の出し入れを制御することができる。
【0037】液晶表示装置は、このアクティブマトリッ
クス基板の上方に、対向基板を配置し、両基板間に液晶
を充填して構成される。本発明に係るアクティブマトリ
ックス基板を用いた液晶表示装置には、1/4波長板を
有するゲスト・ホスト型のTN液晶のセル、あるいは、
PDLC(ポリマー分散型液晶)のセルを用いるのが好
ましい。
【0038】反射型の液晶表示装置の場合は、対向基板
の上方からこの装置を観測することになる。各画素電極
140と対向基板との間に挟まれた液晶の光学的特性
は、各画素電極140の蓄積電荷量に基づいて決定され
る。したがって、各画素ごとに設けられたトランジスタ
素子150を制御することにより、各画素領域ごとに液
晶を光学的なシャッターとして動作させることができ
る。シャッターが開いた状態の画素については、第1の
酸化層115(フィルタ層)が呈する光干渉色が図の上
方で観測できる。また、透過型の液晶表示装置の場合に
は、図の下方からの透過光がフィルタ層により着色され
て、やはり図の上方で観測されることになる。ただ、透
過型の液晶表示装置にこのアクティブマトリックス基板
を利用する場合は、第1の金属層110によって下方か
らの光の透過が阻害されるため、できるだけ第1の金属
層110の厚みを薄くしておく必要がある。
【0039】<画素電極を省略する実施例>上述の実施
例では、図21に示すように、フィルタ層として機能す
る第1の酸化層115の上面に、ITOからなる画素電
極140を形成した。この場合、第1の金属層110
は、アクティブマトリックス基板の動作上は何ら機能を
果たしていない。そこで、この第1の金属層110に、
画素電極としての機能をもたせてやれば、ITOによる
画素電極140を省略することが可能である。図22
は、このような実施例の構造を示す断面図である。図2
1に示す実施例との相違は、画素電極140が省かれて
いる点と、第1の金属層110の端部がトランジスタ素
子150のドレイン電極155に接続されている点であ
る。このように、第1の金属層110をドレイン電極1
55に電気的に接続することにより、トランジスタ素子
150のON/OFFによって、第1の金属層110に
電荷の出し入れを行うことができるようになり、画素電
極としての機能を果たすことができるようになる。
【0040】第1の金属層110の端部をドレイン電極
155に接続するためには、たとえば、次のようにすれ
ばよい。まず、図23にハッチングを施して示したマス
ク領域Mをレジスト層などで覆い、第1の酸化層115
(フィルタ層)に対するエッチング処理を行う。する
と、第1の酸化層115の露出部がエッチング除去さ
れ、図24に示すように、第1の金属層110の端部が
露出することになる。そこで、この露出した端部の上
に、ドレイン電極155を接触させるようにして形成す
れば、図22に示す構造が得られる。
【0041】あるいは、図12に示す段階において、破
線で示すようなレジスト層117を形成し、第1の酸化
層115とレジスト層117との双方をマスクとして用
いたエッチングを行い、レジスト層117を除去すれ
ば、第1の金属層110の上面の一部分を露出させた構
造を得ることができ、ドレイン電極155と接続するこ
とができる。
【0042】<保持容量素子を形成する実施例>図25
は、一般的な液晶表示装置をトランジスタで駆動すると
きの1画素分の等価回路である。ここで、容量素子C
LCは、液晶を挟む2枚の電極によって構成される容量
素子であり、容量素子CGDは、トランジスタ素子15
0についてのゲート・ドレイン間の寄生容量である。一
般に、薄膜トランジスタでは、ゲート電極とドレイン電
極とが平面的に重なりを生じているため、このようなゲ
ート・ドレイン間の寄生容量が存在する。この等価回路
では、トランジスタ素子150をON/OFFすること
により、容量素子CLCに保持される電荷量を変え、液
晶の光学的特性を変化させるわけであるが、寄生容量C
GDが存在すると、ON/OFF切り替え時の応答性が
低下するという問題が生じる。そこで、高速な切り替え
動作を確保するために、図26に示すように、容量素子
LCに対して並列接続された保持容量素子CSTを構
成する方法が知られている。
【0043】上述した画素電極を省略する実施例では、
このような保持容量素子CSTを容易に構成することが
できる。すなわち、図27に示すように、第1の酸化層
115(フィルタ層)の上面の一部に、たとえばクロム
などの金属からなる補助電極160を形成しておけばよ
い。図28は、図27の切断線B−Bにおける断面図で
ある。このような構造では、絶縁体である第1の酸化層
115(フィルタ層)を挟んで、第1の金属層110と
補助電極160とが対向し、保持容量素子CSTが形成
されることになる。しかも、上述した実施例のように、
第1の酸化層115として酸化タンタルを用いると、こ
の酸化タンタルの誘電率はかなり高いため、かなり大き
なキャパシタンスを有する保持容量素子CSTが形成可
能である。通常は、キャパシタンスの大きな保持容量素
子CSTを形成するためには、補助電極160の面積を
大きくとる必要があり、それだけ画素としての開口面積
が低下する弊害が生じるが、この実施例のように、誘電
率の大きな酸化タンタルを用いれば、補助電極160の
面積が比較的小さくても、ある程度のキャパシタンスを
もった保持容量素子CSTを形成することが可能であ
る。
【0044】以上、本発明を図示するいくつかの実施例
に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではなく、この他にも種々の態様で実施可能
である。たとえば、上述の実施例では、第1の金属層1
10としてタンタルを用い、第1の酸化層115(フィ
ルタ層)として酸化タンタルを用いているが、第1の金
属層としてニオブや銅を用い、フィルタ層としてこれら
の酸化層を用いてもよい。また、上述の実施例では、ア
クティブマトリックス基板上の能動素子としてトランジ
スタ素子を用いた例を示したが、ダイオード素子を用い
てもかまわない。
【0045】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係るアクティブ
マトリックス基板によれば、光干渉色を呈する所定の厚
みをもった金属の酸化膜によってフィルタ層を形成する
ようにしたため、能動素子の動作に悪影響を与えること
なしに、アクティブマトリックス基板側にフィルタ層を
形成することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の一般的なカラー液晶表示装置の動作原理
を示すモデル図である(詳細な構造については省略して
示してある)。
【図2】本発明に係るアクティブマトリックス基板を用
いたカラー液晶表示装置の動作原理を示すモデル図であ
る(詳細な構造については省略して示してある)。
【図3】本発明において、ガラス基板100上でパター
ニングされた第1の金属層110(Ta)のストライプ
状パターンを示す平面図である(中央部分のストライプ
は、図示を省略してある)。
【図4】図3の切断線A−Aにおける部分断面図であ
る。
【図5】図3に示す基板の全面に、第2の金属層120
を形成した状態を示す部分断面図である。
【図6】図5に示す第2の金属層120に対するパター
ニングを行った状態を示す平面図である。
【図7】図6の切断線A−Aにおける部分断面図であ
る。
【図8】図7に示す構造体に対して陽極酸化を行う原理
図である。
【図9】図7に示す第1の金属層110とその上に形成
された第2の金属層120とを、1列分だけを拡大して
示した断面図である。
【図10】図9に示す構造体に対して陽極酸化を行った
状態を示す断面図である。
【図11】図10に示す状態に続いて、第2の酸化層1
25を除去した状態を示す断面図である。
【図12】図11に示す状態に続いて、第2の金属層1
20を除去した状態を示す断面図である。
【図13】図12に示す状態に続いて、第1の金属層1
10の露出部分を除去した状態を示す断面図である。
【図14】島状パターンをもった第1の金属層110が
残り、その上に同じ島状パターンをもった第1の酸化層
115が積層した構造を示す断面図である。
【図15】図14の状態を基板上方から見た上面図であ
る。
【図16】列ごとに酸化層の厚みを変える場合の陽極酸
化法を示す原理図である。
【図17】図16に示す原理に基づく陽極酸化時の具体
的な配線例を示す図である。
【図18】図16に示す原理に基づいて陽極酸化を行っ
た状態を示す断面図である。
【図19】図16に示す原理に基づいて陽極酸化を行
い、最終的にフィルタ層を形成した状態を示す断面図で
ある。
【図20】図15に示す基板上面図の部分拡大図であ
り、図20の切断線A−Aによる断面が図19に対応す
る。
【図21】図20において、トランジスタ素子形成領域
T内に薄膜トランジスタを形成し、第1の酸化層115
上に画素電極を形成した後の、切断線B−Bによる断面
図である。
【図22】画素電極を省略する実施例の断面図である。
【図23】図22に示す実施例を実現する場合のパター
ニング処理を説明する平面図である。
【図24】図23に示すパターニング処理を行った状態
を示す平面図である。
【図25】一般的な液晶表示装置をトランジスタで駆動
するときの1画素分の等価回路である。
【図26】高速動作を確保するために、容量素子CLC
に対して並列接続された保持容量素子CSTを構成した
回路図である。
【図27】保持容量素子CSTを設けるために補助電極
160を構成した状態を示す平面図である。
【図28】図27の切断線B−Bにおける断面図であ
る。
【符号の説明】
10…アクティブマトリックス基板 11…画素電極 12…フィルタ層 20…対向基板 21…フィルタ層 22…共通電極 100…ガラス基板 110…第1の金属層 115…第1の酸化層(フィルタ層) 117…レジスト層 120…第2の金属層 121…開口部 125…第2の酸化層 130…対極 140…画素電極 150…トランジスタ素子 151…ゲート電極 152…ゲート絶縁層 153…チャネル層 154…ソース電極 155…ドレイン電極 156…パッシベーション層 160…補助電極 CGD…ゲート・ドレイン間の寄生容量 CLC…液晶による容量 CST…保持容量 D…ドレイン電極 G…ゲート電極 M…マスク領域 S…ソース電極 T…トランジスタ素子形成領域

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶表示装置の一方の基板として用いら
    れるアクティブマトリックス基板であって、 各画素ごとに設けられた画素電極と、この画素電極に対
    して電荷を出し入れする制御を行う能動素子と、前記画
    素電極に対して積層されたフィルタ層と、を備え、 前記フィルタ層が光干渉色を呈する所定の厚みをもった
    金属の酸化膜によって形成されていることを特徴とする
    カラーフィルタを有するアクティブマトリックス基板。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のアクティブマトリック
    ス基板において、 画素電極を金属により構成し、フィルタ層を前記画素電
    極を構成する金属の酸化膜によって構成したことを特徴
    とするカラーフィルタを有するアクティブマトリックス
    基板。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のアクティブマトリック
    ス基板において、 基板上に画素電極を、この画素電極の上面にフィルタ層
    を、それぞれ形成し、更に、前記フィルタ層上に補助電
    極を形成し、前記フィルタ層を挟んだ前記画素電極と前
    記補助電極とによって容量素子を構成し、この容量素子
    により、前記画素電極に対して電荷を出し入れする際の
    保持容量を確保できるようにしたことを特徴とするカラ
    ーフィルタを有するアクティブマトリックス基板。
  4. 【請求項4】 液晶表示装置の一方の基板として用いら
    れるアクティブマトリックス基板を製造する方法におい
    て、 主面にXY平面が定義された基板上に第1の金属層を形
    成する第1の段階と、 前記第1の金属層に対してパターニングを行い、Y軸方
    向に伸びた帯状領域をX軸方向に所定間隔をおいて複数
    配置したストライプ状パターン、を形成する第2の段階
    と、 少なくとも、パターニングされた前記第1の金属層の上
    面に、第2の金属層を形成する第3の段階と、 前記第2の金属層に対してパターニングを行い、前記パ
    ターニングされた第1の金属層を覆うようにY軸方向に
    伸びた帯状領域に配置され、かつ、前記帯状領域内にY
    軸方向に所定間隔をおいて複数の開口部が形成された枠
    状パターン、を形成する第4の段階と、 所定の酸化溶液中に前記基板と酸化用の対極とを浸し、
    前記第1の金属層および第2の金属層に正の電圧を、前
    記対極に負の電圧を、それぞれ印加することにより、前
    記第1の金属層および第2の金属層の露出部分を陽極酸
    化し、それぞれ第1の酸化層および第2の酸化層を形成
    する第5の段階と、 前記第2の酸化層を除去する第6の段階と、 前記第2の金属層を除去する第7の段階と、 前記第1の金属層に対して、前記第1の酸化層をマスク
    として用いたパターニングを行い、前記マスクに覆われ
    ていない露出部分を除去する第8の段階と、 前記第1の酸化層の上面に画素電極を積層するととも
    に、この画素電極に対して電荷を出し入れする制御を行
    う能動素子を形成する第9の段階と、 を有し、前記第1の酸化層が、フィルタ層として機能す
    るような光干渉色を呈する所定の厚みとなるような条件
    で、前記第5の段階における陽極酸化を行うことを特徴
    とするカラーフィルタを有するアクティブマトリックス
    基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 液晶表示装置の一方の基板として用いら
    れるアクティブマトリックス基板を製造する方法におい
    て、 主面にXY平面が定義された基板上に第1の金属層を形
    成する第1の段階と、 前記第1の金属層に対してパターニングを行い、Y軸方
    向に伸びた帯状領域をX軸方向に所定間隔をおいて複数
    配置したストライプ状パターン、を形成する第2の段階
    と、 少なくとも、パターニングされた前記第1の金属層の上
    面に、第2の金属層を形成する第3の段階と、 前記第2の金属層に対してパターニングを行い、前記パ
    ターニングされた第1の金属層を覆うようにY軸方向に
    伸びた帯状領域に配置され、かつ、前記帯状領域内にY
    軸方向に所定間隔をおいて複数の開口部が形成された枠
    状パターン、を形成する第4の段階と、 所定の酸化溶液中に前記基板と酸化用の対極とを浸し、
    前記第1の金属層および第2の金属層に正の電圧を、前
    記対極に負の電圧を、それぞれ印加することにより、前
    記第1の金属層および第2の金属層の露出部分を陽極酸
    化し、それぞれ第1の酸化層および第2の酸化層を形成
    する第5の段階と、 前記第2の酸化層を除去する第6の段階と、 前記第2の金属層を除去する第7の段階と、 前記第1の金属層に対して、前記第1の酸化層をマスク
    の少なくとも一部分として用いたパターニングを行い、
    前記マスクに覆われていない露出部分を除去する第8の
    段階と、 パターニングされた前記第1の金属層に対して電荷を出
    し入れする制御を行う能動素子を形成し、前記第1の金
    属層を画素電極として利用できるようにする第9の段階
    と、 を有し、前記第1の酸化層が、フィルタ層として機能す
    るような光干渉色を呈する所定の厚みとなるような条件
    で、前記第5の段階における陽極酸化を行うことを特徴
    とするカラーフィルタを有するアクティブマトリックス
    基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の製造方法において、 フィルタ層として機能する第1の酸化層上に補助電極を
    形成する第10の段階を更に付加し、フィルタ層を挟ん
    だ画素電極と補助電極とによって容量素子を構成し、こ
    の容量素子により、画素電極に対して電荷を出し入れす
    る際の保持容量を確保できるようにしたことを特徴とす
    るカラーフィルタを有するアクティブマトリックス基板
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項4〜6のいずれかに記載の製造方
    法において、 第5の段階における陽極酸化を行う際に、Y軸方向に伸
    びた複数の帯状領域のうち、第(3n+1)列目(ただ
    し、n=0,1,2,…)に位置する第1属性の帯状領
    域に対応する金属層に対しては第1の電圧V1を、第
    (3n+2)列目に位置する第2属性の帯状領域に対応
    する金属層に対しては第2の電圧V2を、第(3n+
    3)列目に位置する第3属性の帯状領域に対応する金属
    層に対しては第3の電圧V3を、それぞれ印加すること
    により酸化を行い、形成される酸化層の厚みを帯状領域
    の属性によって異ならせるようにし、それぞれ異なる光
    干渉色を呈する3色のフィルタ層が形成されるようにし
    たことを特徴とするカラーフィルタを有するアクティブ
    マトリックス基板の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6703173B2 (en) * 2001-11-23 2004-03-09 Industrial Technology Research Institute Color filters for liquid crystal display panels and method of producing the same
JP2010061952A (ja) * 2008-09-03 2010-03-18 Casio Comput Co Ltd 発光装置及び発光装置の製造方法

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